JPH102604A - ノーメンテナンスフィルタを有する空調機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアフィルタをユニットから取り外して清掃
する必要があり、清掃作業が面倒。 【解決手段】 空調機を所定時間運転する毎にエアフィ
ルタ１０を一定量循環させると共に、エアフィルタ１０
を清掃する清掃用ブラシ１６をエアフィルタ１０の循環
と同時に回転させる。また、小型集塵装置８を空調機ユ
ニット３内に備え、エアフィルタ１０清掃後の塵を強制
的に吸引することにより所定箇所に集塵する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、空調機のエアフ
ィルタを自動的に清掃することができるノーメンテナン
スフィルタを有する空調機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図７および図８は、従来一般に使用され
ている通常のエアフィルタを有する空調機を示すもので
あり、図７は縦断面図、図８はＡ−Ａ線から見た正面図
である。図において、１は天井スラブ、１ａは天井ボー
ド、２は吊りボルトであり、Ｌ型金具２ａを介して空調
機ユニット３を天井に固定している。空調機ユニット３
は天井スラブ１と天井ボード１ａとの間に取り付けられ
ている。４は空調機ユニット３の中央部に設けられたモ
ータ、５はモータ４により回転するファンである。ま
た、６は吸込グリルであり、フィルタ７の押え部材を兼
ねている。８はファン５の両側に対称に設けられた空気
熱交換器である。

【０００３】以上のような構成の従来の空調機におい
て、モータ４によりファン５を回転させると、空調する
部屋の空気は吸込グリル６に吸い込まれ、フィルタ７を
通過する際に空気中に含まれる塵が取り除かれる。フィ
ルタ７により塵が取り除かれた空気は、空気熱交換器８
により熱交換され、空調される部屋に吹出口９から吹き
出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記構成の従来の空調
機では、空調機が使用されるに従いフィルタに塵が付着
していく。フィルタに塵が多量に付着すると、フィルタ
を通過する空気の量が低下し、空気熱交換器を通過する
空気量も低下するので、空調機の能力低下の大きな要因
となる。したがって、フィルタを定期的に空調機ユニッ
トから取り外し、清掃する必要がある。しかし空調機は
高所に取り付けられているので、取り外し・取り付け作
業は容易でなく、時間と労力を要し、また、作業時転落
の恐れもあるという問題点を有していた。

【０００５】この発明の第１の目的は、エアフィルタを
空調機に取り付けたまま自動的に清掃でき、エアフィル
タを常に清掃された状態に保ち清掃作業を不要にするノ
ーメンテナンスフィルタを有する空調機を提供すること
である。

【０００６】また第２の目的は、エアフィルタを定期的
に取り外して清掃する必要がなく、集塵箱が満杯になっ
た時点で空調機ユニットから取り外して塵を捨てればよ
く、作業量を大幅に軽減させることができるノーメンテ
ナンスフィルタを有する空調機を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この出願の請求項１およ
び請求項２の発明に係るノーメンテナンスフィルタを有
する空調機は、連続させてエンドレス構造に形成し空調
機主要部を取り囲むように配置したエアフィルタと、空
調機を所定時間運転する毎に前記エアフィルタを一定量
循環移動させるエアフィルタ移動手段と、空調機ユニッ
ト内に設けられ前記エアフィルタを自動的に清掃する自
動清掃手段とを備えることにより、エアフィルタを空調
機に取り付けたまま自動的に清掃でき、エアフィルタを
常に清掃された状態に保ち清掃作業を不要にすることが
できる。

【０００８】また、エアフィルタの両端部にエアフィル
タを移動させるためのトラック孔部を設けることによ
り、エアフィルタをより確実に移動させることができ
る。

【０００９】この出願の請求項３および請求項４の発明
に係るノーメンテナンスフィルタを有する空調機は、空
調機ユニット内に設けられるエアフィルタの自動清掃手
段を、エアフィルタの循環移動と同時に回転しエアフィ
ルタを清掃する清掃ブラシと集塵手段とから構成するこ
とにより、エアフィルタを定期的に取り外して清掃しな
くてもエアフィルタを常に清掃された状態に保ち、集塵
手段で塵を集めるので塵の飛散も回避できる。

【００１０】また、集塵手段を、エアフィルタから除去
された塵を強制的に吸引し所定箇所に集塵する小型集塵
装置とすることにより、小型集塵装置の集塵箱が満杯に
なった時点で空調機ユニットから取り外して塵を捨てれ
ばよいので、清潔でありかつ作業量を大幅に軽減するこ
とができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１から図３はこの発明の実施の形態１
であるノーメンテナンスフィルタを有する空調機を示す
ものであり、図１は縦断面図、図２はＡ−Ａ線から見た
正面図、図３は斜視図である。図において、１は天井ス
ラブ、１ａは天井ボード、２は吊りボルトであり、Ｌ型
金具２ａを介して空調機ユニット３を天井に固定してい
る。空調機ユニット３は天井スラブ１と天井ボード１ａ
との間に設置されている。４は空調機ユニット３の中央
部に設けたモータ、５はモータ４により回転するファン
である。また、６は吸込グリルである。８はファン５の
両側に対称に設けられた空気熱交換器、９は空気の吹出
口である。

【００１２】また、１０は、シート状のフィルタ部材を
切れ目なく連続させてエンドレス構造に形成してなるエ
アフィルタであり、モータ４とファン５とを含む空調機
主要部３Ａを取り囲むように配置されている。エアフィ
ルタ１０は、図６に示すように、両端部に多数の孔を等
間隔に穿孔して形成されたトラック孔部１０ａが設けら
れている。エアフィルタ１０は、トラック孔部１０ａの
孔に係合する歯形を有する２個の駆動歯車１１、１１と
６個の移動歯車１２、１２、１３、１３、１４、１４に
より循環移動可能に支持されている。１５は、駆動歯車
１１を回転駆動するためのモータである。これらの機構
は、空調機を所定時間運転する毎に前記エアフィルタ１
０を一定時間循環移動させるエアフィルタ移動手段を構
成している。

【００１３】１６は、空調機ユニット３内に設けられ、
前記エアフィルタ１０を自動的に清掃する自動清掃手段
としての清掃用ブラシであり、この清掃用ブラシ１６の
下方には、清掃用ブラシ１６によりエアフィルター１０
から除去された塵を集めるためのファン１７とこれを回
転させるためのモータ１８とが設置されている。

【００１４】図４は清掃用ブラシ１６を回転させる機構
を示す図であり、駆動歯車１１を回転させるモータ１５
の回転トルクを歯車１９、２０を介して清掃用ブラシ１
６に伝え、清掃用ブラシ１６を回転させるように構成さ
れている。

【００１５】以上のように構成された空調機において、
空調機の運転経過時間を図示されていない制御器により
積算し、その積算値が所定の設定値になると制御器から
モータ１５に回転開始信号が出され、モータ１５が回転
する。すると駆動歯車１１が回転し、エアフィルタ１０
を移動させる。移動歯車１２、１２、１３、１３、１
４、１４もエアフィルタ１０の移動に伴い回転する。同
時に、駆動歯車１１に固定された歯車１９が回転し、清
掃用ブラシ１６の軸に固定された歯車２０を回転させる
ことにより清掃用ブラシ１６を回転させ、エアフィルタ
ー１０の汚れを清掃する。

【００１６】同時に、制御器から集塵用モータ１８に回
転信号を出力し、図５に示すように、集塵用モータ１８
に固定されたファン１７を回転させることにより、清掃
用ブラシ１６で除去された塵を吸引し集塵する。制御器
から出力される信号は任意に時間設定を変更することが
でき、所定の時間が経過すれば信号の出力を停止し、エ
アフィルタ１０の移動と清掃用ブラシ１６の回転を停止
させる。

【００１７】集塵した塵は集塵箱（塵パック）２１に集
められ、集塵量が所定の量に達すると図示を省略したセ
ンサーにより制御器に信号が出力される。すると制御器
は清掃動作を停止させ、外部の表示装置にその旨を表示
する。集塵箱２１に集められた塵はユニットから取り外
し捨てられる。

【００１８】以上のようにして、エアフィルタ１０は空
調機に取り付けられたまま自動的に清掃され、常に清掃
された状態に保たれる。

【００１９】

【発明の効果】この発明は、以上述べたように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。

【００２０】１）エアフィルタが連続したエンドレス構
造でモータにより移動可能であり、かつ、空調機ユニッ
ト内に設けられたエアフィルタの自動清掃手段を備えた
構成により、エアフィルタを空調機に取り付けたまま自
動的に清掃でき、エアフィルタを常に清掃された状態に
保ち、清掃作業を不要にすることができる。

【００２１】２）エアフィルタの両端部にエアフィルタ
を移動させるためのトラック孔を設けることにより、エ
アフィルタをより確実に移動させることができる。

【００２２】３）空調機ユニット内に設けられるエアフ
ィルタの自動清掃手段を回転する清掃ブラシと集塵手段
とから構成することにより、エアフィルタを定期的に取
り外して清掃しなくてもエアフィルタを常により清掃さ
れた状態に保ち、集塵手段で塵を集めるので塵の飛散も
回避できる。

【００２３】４）集塵手段を、エアフィルタから除去さ
れた塵を強制的に吸引し所定箇所に集塵する小型集塵装
置とすることにより、小型集塵装置の集塵箱が満杯にな
った時点で空調機ユニットから取り外して塵を捨てれば
よいので、清潔であり、かつ、作業量を大幅に軽減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１を示すノーメンテナ
ンスフィルタを有する空調機の縦断面図である。

【図２】 図１のＡ−Ａ線から見た正面図である。

【図３】 図１に示す装置の斜視図である。

【図４】 実施の形態上における清掃用ブラシの駆動機
構を示す図である。

【図５】 図３の集塵機構を示す斜視図である。

【図６】 図１のエアフィルタの要部の説明図である。

【図７】 従来の空調機の一例を示す縦断面図である。

【図８】 図７のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 天井スラブ、１ａ 天井ボード、２ 吊りボルト、
３ 空調機ユニット、３Ａ 空調機主要部、４ モー
タ、５ ファン、６ 吸込グリル、８ 空気熱交換器、
９ 吹出口、１０ エアフィルタ、１１ 駆動歯車、１
２，１３，１４移動歯車、１５ モータ、１６ 清掃用
ブラシ、１７ ファン、１８ 集塵用モータ、１９，２
０ 歯車、２１ 集塵箱。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続させてエンドレス構造に形成し空調
   機主要部を取り囲むように配置してなるエアフィルタ
   と、 空調機を所定時間運転する毎に前記エアフィルタを一定
   量循環移動させるエアフィルタ移動手段と、 空調機ユニット内に設けられ前記エアフィルタを自動的
   に清掃する自動清掃手段と、 を備えたことを特徴とするノーメンテナンスフィルタを
   有する空調機。
2. 【請求項２】 エアフィルタの両端部にエアフィルタを
   移動させるためのトラック孔部を設けたことを特徴とす
   る請求項１記載のノーメンテナンスフィルタを有する空
   調機。
3. 【請求項３】 エアフィルタの自動清掃手段は、エアフ
   ィルタの循環移動と同時に回転しエアフィルタを清掃す
   る清掃ブラシと集塵手段とから構成されることを特徴と
   する請求項１または請求項２記載のノーメンテナンスフ
   ィルタを有する空調機。
4. 【請求項４】 集塵手段は、エアフィルタから除去され
   た塵を強制的に吸引し所定箇所に集塵する小型集塵装置
   で構成されることを特徴とする請求項３記載のノーメン
   テナンスフィルタを有する空調機。