JPH10259427A - 帯材の熱処理方法および装置、浮揚加熱装置、膜形成方法 - Google Patents

帯材の熱処理方法および装置、浮揚加熱装置、膜形成方法

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JPH10259427A
JPH10259427A JP6583997A JP6583997A JPH10259427A JP H10259427 A JPH10259427 A JP H10259427A JP 6583997 A JP6583997 A JP 6583997A JP 6583997 A JP6583997 A JP 6583997A JP H10259427 A JPH10259427 A JP H10259427A
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strip
airflow
heat treatment
running
heating
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JP6583997A
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English (en)
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Hiroaki Ishio
博明 石尾
Masataka Morita
真登 森田
Yuji Tsutsui
裕二 筒井
Yoshiharu Kokaki
喜治 小柿
Hiroyuki Naka
裕之 中
Toshiaki Horiguchi
敏明 堀口
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯材を連続的に走行させながら熱処理を行う
方法において、効率的かつ高品質で帯材の熱処理を行
う。 【解決手段】 走行する帯材40に対して少なくとも片
面側から浮揚加熱器20、30等を用いて加熱気流を吹
き付けて、帯材40を浮揚状態で支持すると同時に加熱
して熱処理を施すことで、帯材40に対して非接触で安
定的に支持した状態で効率的に加熱を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯材の熱処理方法
および装置、浮揚加熱装置、膜形成方法に関し、例え
ば、薄い箔状の金属からなるフープ材の表面にコーティ
ング剤を塗布して熱硬化させる場合のように、帯材を連
続的に走行させながら熱処理を行う方法と、このような
方法に用いる装置と、このような装置に組み込まれる浮
揚加熱装置と、これらの方法や装置を用いる膜形成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミ箔等からなる帯材の表面に、各種
の保護膜や機能性膜を形成したり、防食処理や絶縁処理
などの各種の表面処理を施したりする際に、帯材を熱処
理することは多い。作業の能率向上などを意図して、長
尺の帯材を連続的に走行させながら、前記した膜の形成
工程や表面処理工程および熱処理工程を連続的に実施す
る方法も知られている。
【0003】従来における帯材の熱処理技術では、予め
ロール状に巻回保持された帯材を、その一端から順次引
き出して、トンネル状の加熱炉内を走行させることで、
加熱炉内で帯材に熱処理が施され、加熱炉から出た帯材
を再びロール状に巻回して回収している。加熱炉内には
通常、帯材の走行を案内するためのガイドローラやガイ
ドレールが設置されている。帯材を走行駆動するには、
帯材を巻回して回収するロールを回転駆動させたり、帯
材の走行経路の途中に回転駆動ローラを設置しておき、
回転駆動ローラを帯材に接触させて走行駆動したりして
いる。また、帯材の加熱手段としては、帯材の走行経路
に沿ってヒータを設置しておいたり、加熱炉の外で生成
された高温の空気を加熱炉内に送り込んだりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】帯材を走行させながら
熱処理する際に、帯材の表面に前記したガイドローラ等
が接触すると、帯材の表面特性に悪影響を与えるという
問題がある。例えば、液体状の膜形成材料を帯材の表面
に塗布した後、帯材を熱処理して硬化膜を形成する場
合、硬化前の膜形成材料にガイドローラ等が接触する
と、膜形成材料が剥がれたり損傷したりする可能性があ
る。帯材の表面に施された処理がガイドローラ等との接
触で損なわれる可能性もある。帯材がガイドローラ等に
接触したときに受ける局部的な外力で、帯材およびその
表面の膜形成材料や表面処理層が変質することもある。
【0005】また、帯材をガイドローラ等と接触させた
ままで加熱すると、ガイドローラ等の熱容量や伝熱特性
により、帯材に対する加熱効率が低下したり、ガイドロ
ーラ等との接触個所とそこから離れた場所とで、帯材の
加熱効率に違いが生じたりして、帯材の均一かつ効率的
な加熱が果たせないことがある。さらに、処理条件によ
っては数百℃までにも加熱される加熱炉に、ガイドロー
ラ等の機械的な動作機構が設置されていると、これらの
動作機構の保守管理が面倒であるとともに、これらの機
械的な動作機構をも含めた加熱炉全体を加熱することに
なるため、熱エネルギーの消費も多くなる。
【0006】帯材の巻回ロールと回収ロールとの間に、
ガイドローラ等の機械構造を全く設置しないでおけば、
前記問題は解消されるが、そうすると、帯材の走行が非
常に不安定になり蛇行やうねりを生じてしまう。特に、
10m以上もあるような長大な加熱炉で熱処理を行う場
合、その間で全く帯材をガイドしない状態で安定に走行
させることは、実際上は不可能である。
【0007】本発明の課題は、前記したような帯材の熱
処理における従来技術の問題点を解決し、効率的かつ高
品質で帯材の熱処理を行えるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
に記載の帯材の熱処理方法は、帯材を連続的に走行させ
ながら熱処理を行う方法であって、走行する帯材に対し
て少なくとも片面側から加熱気流を吹き付けて、帯材を
浮揚状態で支持すると同時に加熱する。各構成について
具体的に説明する。
【0009】〔帯 材〕本発明で熱処理を行う帯材は、
アルミやステンレス等の金属、合成樹脂、ガラス等の無
機質材料、これらの材料が複数積層されたもの等、各種
の技術分野で熱処理を施して使用される長尺帯状の材料
に適用できる。特に、膜厚が数μm〜数百μm程度の箔
状帯材に対する熱処理を良好に行うことができる。帯材
の幅や長さは目的に応じて任意に設定される。
【0010】帯材は通常は平滑な面状材が用いられる
が、表面に凹凸や貫通空間を有するものであってもよ
い。帯材は、素材のままで用いる場合と、帯材の表裏片
面あるいは両面に所望の膜形成材料を塗布あるいは積層
したものを用いる場合がある。膜形成材料としては、各
種の着色膜、絶縁膜や導電膜などの各種機能膜を形成す
るための材料が用いられる。
【0011】帯材は、コイル状に巻回された巻回ロール
の形態で準備し巻回ロールの一端から順次引き出して用
いてもよいし、帯材の製造加工に引き続いて連続的に本
発明の熱処理を行ってもよい。熱処理を終えた帯材は、
連続的に走行したまま次の処理工程に送られてもよい
し、ロール形態で回収してもよい。 〔熱処理〕帯材に対して行う熱処理は、塗布膜の乾燥、
熱硬化、反応促進、溶融化その他、一定時間の加熱を必
要とする処理であればよい。熱処理の目的に合わせて任
意の温度、時間等の処理条件を設定することができる。
熱処理時の雰囲気を、大気以外のガス雰囲気にする必要
がある場合には、そのようなガス雰囲気を生成すればよ
い。具体的には、窒素などの不活性ガスや、帯材あるい
は帯材に形成された膜形成材料に対して反応性のガスが
用いられる。
【0012】〔走 行〕帯材の走行は通常、帯材を水平
状態で直線的に走行させるが、帯材を傾斜した状態で走
行させたり、走行中に帯材の走行方向を転換させたり、
帯材を曲線経路に沿って走行させたりすることもでき
る。帯材を走行駆動するには、後述する気流の力を利用
する方法のほか、帯材の回収ロールを回転駆動して帯材
を強制的に引き取る方法も採用できる。電磁力あるいは
静電力を帯材に作用させて走行させることもできる。何
れにしても、熱処理が終了するまでの帯材に対しては非
接触で走行力を伝達することが好ましい。熱処理が終了
した後の帯材に対しては、帯材の品質特性を低下させな
い範囲で、通常の回転ローラなどを接触させて走行力を
伝達することもできる。
【0013】〔加熱気流〕気流としては、通常の空気の
ほか、窒素などの不活性ガスを用いることができる。帯
材あるいは帯材に形成された膜形成材料に対して反応性
のガスを用いる場合もある。気流は、電気ヒータその他
の通常の気流に対する加熱手段で、気流が帯材に接触す
る段階で所定の温度になるように加熱しておく。気流を
帯材に吹き付ける直前に加熱を行ってもよいし、予め加
熱された空気またはガスを送風し気流を発生させて帯材
に吹き付けてもよい。加熱温度は、目的とする熱処理に
対応して適宜に設定される。
【0014】帯材の片面側あるいは両面側から当てる気
流の強さと位置や方向の設定により、帯材が重力で落下
することなく浮揚状態で支持される。帯材の下面側から
気流を当てるだけでも帯材の落下は防げるが、帯材の下
面側および上面側の両方から気流を当てることで、走行
する帯材にうねりや波うち等を生じさせず安定した姿勢
で支持することができる。また、帯材を水平状態以外の
姿勢で走行させる場合にも、帯材の両面側から気流を当
てることで帯材の姿勢を安定させて支持できる。
【0015】帯材に加熱気流を当てることによって、帯
材が加熱される。気流の強さおよび温度の設定と帯材の
走行速度等の条件によって、帯材への伝熱状態が制御で
きる。帯材の走行方向において複数位置で加熱気流を当
てるようにすれば、帯材への伝熱量が増える。加熱気流
を当てる位置を加減することで帯材への伝熱量を調整で
きる。
【0016】帯材の加熱は、加熱気流に加えて、加熱気
流とは別のヒータによる輻射や赤外線照射による伝熱を
利用することもできる。帯材の走行経路を囲む雰囲気全
体を加熱しておくこともできる。帯材の走行経路を、ト
ンネル状の加熱室内に設置しておき、加熱室内で帯材に
加熱気流を当てることもできる。加熱室を用いることで
熱エネルギーを有効に利用できる。
【0017】気流には、前記した浮揚状態での支持機能
と帯材の加熱機能との両方を持たせる。但し、浮揚支持
と加熱を兼ねる加熱気流に加えて、比較的低温で浮揚機
能だけを目的とする気流、あるいは、帯材に対してあま
り強い力は作用させずに加熱のみを果たす気流を組み合
わせることもできる。 〔幅方向位置制御〕気流によって浮揚した状態で走行す
る帯材に対して、幅方向で場所により強さの異なる気流
を吹き付けることで、帯材の走行位置を幅方向に変更さ
せることができる。気流の強さは、気流の速度、風量お
よび吹き出し方向などを変更することで調整できる。こ
の場合の気流は、前記した加熱気流であってもよいし、
加熱機能のない気流であっても構わない。
【0018】幅方向位置制御の作用を説明する。例え
ば、帯材の下面側に当たる気流の強さが幅方向で異なる
と、強い気流が当たった位置の帯材が上方に持ち上げら
れ帯材が傾く。浮揚状態の帯材が傾くと傾斜の下側にな
る方向に移動するので、幅方向の位置が変わることにな
る。何れにしても、帯材の幅方向で場所により気流の強
さに差があれば、その差に基づいて帯材を幅方向に移動
させる力が生じることになる。
【0019】帯材の幅方向位置制御は、帯材の走行位置
が幅方向に変動しないように常に所定位置に戻すために
利用することができる。帯材の幅方向の位置ずれを非接
触位置センサ等で検出し、検出された帯材の位置ずれに
対応して前記気流の強さを調整すれば、帯材の幅方向の
走行位置を常に一定に維持することができる。また、幅
方向位置制御を、帯材の走行経路を転換したりする際
に、帯材の走行位置を幅方向に意図的に変更する場合に
も利用できる。
【0020】帯材の幅方向で気流の強さを変える機構と
しては、帯材の幅方向に複数個の気流吹き出し部を配置
して、それぞれに供給する気流の強さを制御できるよう
にしておくことができる。気流の強さは、気流吹き出し
部の面積を変えたり、気流の吹き出し方向を変えたりす
ることで変更できる。 〔方向転換〕帯材の走行経路に帯材の走行方向が変わる
方向転換部を含むことができる。方向転換とは、直線的
に走行してきた帯材が宙返りして、元の方向と上下で平
行に逆方向へ走行する場合、90°、180°、その他
の任意の角度で方向を変える場合、帯材が捩じられて裏
返しになって走行する場合などが含まれる。
【0021】帯材が方向転換するには、曲線状の経路を
経て徐々に方向を変えることが望ましい。この方向転換
部となる曲線経路の曲率中心側から放射方向に気流を吹
き付けることで、帯材が浮揚状態のままで曲線経路に沿
ってスムーズに方向転換する。帯材が折れ曲がったり損
傷したりすることが防げ、走行抵抗も少なくなる。この
場合の気流は、前記した加熱気流であってもよいし、加
熱機能のない気流であってもよい。方向転換部の気流
に、帯材の幅方向で気流の強さを変え得るようにしてお
けば、前記した幅方向位置制御の機能を持たせることも
できる。
【0022】〔走行付勢〕帯材に対して、走行方向と同
じ方向の気流成分を有する気流を吹き付ければ、帯材を
走行方向に付勢することができる。この場合の気流は、
前記した加熱気流であってもよいし、加熱機能のない気
流であってもよい。走行方向と同じ方向の気流成分を有
するとは、気流の方向を分解したときに走行方向と同じ
方向の成分が含まれていることを意味する。複数方向の
気流を組み合わせ、それらを合成したときに走行方向と
同じ方向の気流成分が残るようであってもよい。気流の
吹き出しノズルの形状や取付姿勢を調整することで、走
行方向と同じ方向の気流成分を作り出すことができる。
走行方向の気流成分を有する第1の気流と、走行方向と
逆方向の気流成分を有する第2の気流とを組み合わせ、
第1の気流と第2の気流の強さを加減すれば、合成され
た気流の走行方向における気流成分の強さを容易に制御
することができる。
【0023】気流で帯材を走行方向に付勢すれば、帯材
を効率的に走行させることができる。帯材に接触して走
行させる回転駆動ロール等に比べて帯材に局部的に強い
負荷が加わり難く、帯材の表面や膜形成材料を損傷する
ことが防げる。気流による走行付勢と、前記した回収ロ
ールによる引き取り等の他の走行手段とを組み合わせる
こともできる。
【0024】走行付勢を果たす気流が、前記した加熱浮
揚の機能や、幅方向位置制御の機能、方向転換の機能を
兼ね備えていてもよい。気流による走行付勢は、熱処理
の開始段階で、帯材の先端を熱処理室や回収位置まで配
置するのに利用できる。帯材を走行させながら連続的に
熱処理するには、まず、帯材の先端を熱処理室から回収
位置まで引き延ばして配置しておく必要がある。熱処理
室の入口などに、気流による走行付勢手段を備えておけ
ば、帯材の先端を機械的に把持しなくても、気流による
走行付勢手段で帯材の先端を走行方向に引き延ばしてい
くことができる。
【0025】〔浮揚加熱装置〕前記した熱処理方法およ
び装置における浮揚加熱手段として、以下の加熱浮揚装
置が使用できる。帯材の走行方向に対して前後一対で配
置され、互いに逆方向で内向きに傾斜する直線状の傾斜
通気路と、傾斜通気路の先端に開口する吹き出し口と、
一対の吹き出し口同士を連結して、帯材の走行方向と実
質的に平行に配置される連結面と、連結面の中央に配置
された気流保持凹部と、気流保持凹部に供給される気流
を加熱する加熱手段とを備える。
【0026】一対の傾斜通気路先端の吹き出し口から吹
き出された加熱気流は、帯材と連結面との隙間に沿って
中央の気流保持凹部に進む。この間、気流と帯材との伝
熱により帯材が加熱される。また、帯材は気流に浮揚し
た状態になる。両側の気流が気流保持凹部で衝突する
と、この部分に気流が滞留するので圧力が高まる。ま
た、気流が衝突したあと帯材側に向かう気流成分が生じ
て、帯材に対して圧力を生じる。その結果、帯材を安定
的に支持できることになる。比較的重い帯材であっても
十分に支持できる。また、滞留した熱容量の大きな気流
の塊から帯材へと効率的に伝熱が果たされる。
【0027】〔膜形成方法〕前記した本発明の熱処理装
置は、帯材の両面に膜を形成するのに利用できる。帯材
を連続的に走行させながら帯材の表面に膜形成材料を塗
布し熱処理して膜を形成させる膜形成方法であって、第
1塗布工程、第1熱処理工程、帯材裏返し工程、第2塗
布工程および第2熱処理工程を含む。
【0028】第1塗布工程は、帯材の表裏何れかの第1
面を上面にして前記膜形成材料を塗布する。第1熱処理
工程は、第1塗布工程で膜形成材料が塗布された帯材
に、前記の方法で熱処理を行い、第1面に膜を形成させ
る。帯材裏返し工程は、帯材を裏返して第1面の反対面
である第2面を上面にする。第2塗布工程は、第2面を
上面にして膜形成材料を塗布する。第2熱処理工程は、
第2塗布工程で膜形成材料が塗布された帯材に、前記の
方法で熱処理を行い、第2面に膜を形成させる。
【0029】この方法では、前記したように、帯材に膜
形成材料を塗布したあと浮揚加熱して熱処理を行うこと
で、帯材に対して高品質の膜を効率的に形成することが
できる。しかも、帯材の両面に順次、上記のような高品
質の膜を効率的に形成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1および図2に示す熱処理装置
は、箔状のアルミニウムからなる長尺状の帯材40を連
続的に走行させながら、トンネル状の加熱室10で熱処
理を施す。 〔全体構造〕帯材40の厚みは20μm程度であり、予
めコーティング層が塗布形成された帯材40を、コイル
状に巻回して供給ロール42の形態で供給される。帯材
40をコーティング層を硬化させるために数百℃で加熱
して熱処理を施す。熱処理が施された帯材40は、再び
コイル状に巻回されて回収ロール44として回収され
る。回収ロール44はモータ等で回転駆動され、帯材4
0を巻き取ることによって、供給ロール42から順次引
き出された帯材40が加熱室10内を水平方向に直線状
に走行する。帯材40の走行速度は、例えば5〜50m
/分程度に設定される。
【0031】加熱室10は、外殻が断熱性材料で構成さ
れ、内部の熱が逃げ難くなっている。また、加熱室10
は、第1ゾーンA、第2ゾーンBおよび第3ゾーンCの
3領域に分割され、それぞれのゾーンA〜C毎に異なる
加熱処理温度が設定されるようになっている。加熱室1
0内には、帯材40の走行経路の上下に多数の浮揚加熱
器20、30が等間隔で配置されている。浮揚加熱器2
0、30から帯材40に向かって加熱気流が吹き付けら
れ、上下の加熱気流の間で帯材40が浮揚させられた状
態で水平方向に走行する。
【0032】図2に示すように、浮揚加熱器20、30
には、帯材40と対面する位置にスリット状の気流吹き
出し口22、32を有するとともに、加熱気流の供給路
24、34が接続されている。2本の供給路24、34
は、供給圧力を調整する調整弁26、36から1本の供
給管52に接続されて送風器50に連結されている。送
風器50の吸込側配管は熱交換器56に接続されてい
る。加熱室10には排気管54が接続され、排気管54
は熱交換器56を通過して送風器50の吸込側に接続さ
れる。
【0033】熱交換器56には、外部のボイラーなど熱
源から供給された加熱ガス配管58が導入され、加熱ガ
スの熱エネルギーを送風器50側の気流に伝熱する。し
たがって、送風器50側の気流すなわち加熱室10に供
給される加熱気流は、熱源側の加熱ガスと隔離されてお
り、熱源の加熱ガスが帯材40等に悪影響を与えること
が防げる。
【0034】〔浮揚加熱器〕図3〜図5には、帯材40
の下面側に配置される浮揚加熱器200の詳細構造が示
されている。図3に示すように、帯材40の走行経路に
近接して配置された浮揚加熱器200は、帯材40のほ
ぼ全幅にわたる横幅を有する箱状をなす。浮揚加熱器2
00の下部には加熱気流の供給路24につながる供給口
202を有する。前記送風器50から供給された加熱気
流は、浮揚加熱器20の途中に配置された多孔板204
を通過して上方に供給される。
【0035】浮揚加熱器200の上部には、帯材40の
走行方向に対して前後一対の直線状をなす傾斜通気路2
10、210を有する。傾斜通気路210は、帯材40
に近づく上方に向かって斜めに傾斜している。前後の傾
斜通気路210、210は、互いに逆方向で内向きに傾
斜している。傾斜通気路210の上端は加熱気流の吹き
出し口212となる。
【0036】前後の吹き出し口212、212を連結し
て連結面214が配置されている。連結面214は、帯
材40とほぼ平行に配置される。連結面214の中央に
は、気流保持凹部216を有する。図5に詳しく示すよ
うに、気流保持凹部216は、前後から傾斜して中央部
が最も深くなる偏平な三角形状の断面を有する。図2に
示すように、浮揚加熱器200の幅方向の端面には端面
板218、218が配置されている。端面板218、2
18は、前後の吹き出し口212、212の外方側端縁
と同じ程度の高さを有しており、連結面214および気
流保持凹部216よりも高い位置まで配置されている。
【0037】浮揚加熱器20に加熱気流が供給される
と、前後の傾斜通気路210、210の吹き出し口21
2、212から帯材40に向かって加熱気流が吹き出
す。加熱気流は、帯材40に当たった後、帯材40と連
結面214との隙間に沿って中央の気流保持凹部216
側へと流れる。この気流は、上方に配置された帯材40
を浮揚させる重力と反対方向の力すなわち浮揚力を生じ
るとともに、帯材40に熱を伝えて帯材40を加熱す
る。
【0038】図5に示すように、前後から中央に流れて
きた気流は、気流保持凹部216に入り込んだあと、前
後の気流が衝突する。衝突した気流は上方すなわち帯材
40側へと流れを変える。気流保持凹部216へと次々
に流れ込む気流は、気流保持凹部216で滞留する。そ
のため、気流保持凹部216における気流の圧力が高ま
り、帯材40を上方側に持ち上がる浮揚力が高まる。ま
た、気流保持凹部216に滞留する熱容量の大きな気流
の塊から帯材40へと効率的に伝熱される。
【0039】図4に示すように、連結面214および気
流保持凹部216の幅方向の端部は端面板218で塞が
れているので、気流が幅方向の外方に逃げ難く、気流が
確実に気流保持凹部216に集まったり、帯材40と確
実に接触したりして、帯材40を効率的に浮揚および加
熱する。なお、帯材40と連結面214および気流保持
凹部216の間に滞留する気流が増えれば、一部の気流
は帯材40と浮揚加熱器200との隙間から外部に放出
される。
【0040】上記構造の浮揚加熱器200は、帯材40
の下面側に配置されることで、帯材40を確実に浮揚状
態で支持できる。帯材40が比較的重量のある材料から
なるものであっても十分に安定して浮揚させることがで
きる。浮揚加熱器200は、帯材40の上面側に配置さ
れた場合でも、帯材40を確実に押さえつけて浮き上が
りを防止することができる。
【0041】〔幅方向位置制御〕図6および図7に示す
浮揚加熱器240は、帯材40の幅方向の位置を制御す
る機能を有する。基本的な構造は、前記した浮揚加熱器
20、30、200と同様である。この実施形態の浮揚
加熱器240は、幅方向に3つの区画a〜cに分割され
ており、それぞれの区画毎に加熱気流の吹き出し口24
2と分配配管246を備えている。3本の分配配管24
6は、流量分配弁244を介して供給路24に連結され
ている。
【0042】走行する帯材40の下面側に配置された浮
揚加熱器240から加熱気流を吹き出せば、帯材40の
浮揚と加熱とを果たすことは前記したとおりである。こ
の浮揚加熱器240では、流量分配弁244を調整する
ことで、3つの区画a〜cから吹き出す加熱気流の圧力
すなわち強さに差を付ける。具体的には区画a、区画
b、区画cの順に強い気流を吹き出す。そうすると、帯
材40に対して作用する浮揚力は、区画a〜cの順に大
きくなる。帯材40は、区画c側が高くなるように傾
く。加熱気流から帯材40に加わる加熱気流の合成力を
考えると、垂直方向の成分だけでなく水平方向の成分が
発生する。
【0043】その結果、帯材40は、気流の強い区画c
から気流の弱い区画a側へと滑るように移動する。区間
a〜cでの気流の強度差が大きいほど、帯材40を幅方
向に移動させる力が大きくなる。上記のような幅方向位
置制御機能を有する浮揚加熱器240は、加熱室10内
に配置される多数の浮揚加熱器20、30の列におい
て、途中の1個所あるいは間隔をおいた複数個所に配置
しておくことで、帯材40の蛇行や走行位置ずれを防ぐ
ことができる。
【0044】例えば、図6に示すように、帯材40の走
行経路の両側に光学式などの非接触式の位置センサ24
8、248を配置して、帯材40の幅方向の位置を検知
しておく。検知された帯材40の幅方向の位置が正規の
範囲から外れると、前記浮揚加熱器240における各区
画a〜cの気流強度を変えて、帯材40が正規の範囲に
戻るように制御する。
【0045】〔方向転換〕図8に示す実施形態は、加熱
室10内で帯材40をジグザグ状に方向転換させること
で、熱処理を要する加熱室10の全長を短くしている。
供給ロール42から引き出された帯材40が、加熱室1
0内で上下に配置された浮揚加熱器20、30の間を浮
揚状態で走行して加熱されることは前記実施形態と同様
である。
【0046】但し、帯材40は、下方から上方にU字形
に方向転換をし、元の走行方向と上下に間隔をあけて逆
方向で水平に走行した後、再び下方から上方にU字形に
方向転換を行ってから加熱室10を出て、回収ロール4
4に回収される。したがって、帯材40の加熱室10内
での熱処理時間が同じであれば、加熱室10内を1本の
直線状に帯材40を走行させるのに比べて、加熱室10
の全長を約3分の1の長さしか必要とせず、設置スペー
スを大幅に削減できる。加熱室10の長さが短くなる
と、加熱室10の外表面積も小さくなるので、熱が逃げ
にくく、熱効率が向上するという利点もある。
【0047】帯材40が、下方から上方にU字形に方向
転換を行う個所には、円筒状浮揚加熱器80が配置され
ている。円筒状浮揚加熱器80は、円筒状をなす外殻の
内部に加熱気流が供給されるとともに、円筒状外殻の複
数個所に配置された吹き出し口82から、放射方向に加
熱気流が吹き出す。
【0048】円筒状浮揚加熱器80は、帯材40が方向
転換するU字曲線経路の曲率中心に配置されており、加
熱気流はU字曲線経路の半径方向に吹き出し、帯材40
の面と直交する方向から当たり帯材40を外側に押圧支
持する。その結果、帯材40は、円筒状浮揚加熱器80
の外周形状から一定の距離をあけた円周軌跡に沿ってス
ムーズに方向転換を行う。なお、円筒状浮揚加熱器80
の外周のうち、帯材40に加熱気流を吹き付ける必要の
ない個所には吹き出し口82を設けなくてもよい。
【0049】円筒状浮揚加熱器80は、帯材40をU字
形に180°方向転換させる場合だけでなく、L字形に
90°方向転換させる場合など、帯材40を任意の方向
に方向転換させる場合にも利用できる。複数の円筒状浮
揚加熱器80を組み合わせて複数段階で帯材40の走行
方向を方向転換させれば、より複雑な形態で方向転換が
可能になる。
【0050】〔水平方向転換〕図10に示す実施形態
は、帯材40を走行させながら水平方向で180°の方
向転換を行わせる。図中、左から右へと走行してきた帯
材40は、帯材40の走行方向に対して45°の角度で
配置された第1の円筒状浮揚加熱器80aの外周に沿っ
て円筒状浮揚加熱器80aの下側から上側に方向転換を
行う。方向転換後の帯材40は、最初の走行方向に対し
て90°の方向(図では下向き)に走行する。つぎに、
帯材40は、第1の円筒状浮揚加熱器80aと対称位置
に配置された第2の円筒状浮揚加熱器80bの外周に沿
って上側から下側へと方向転換を行う。方向転換後の帯
材40は、当初の走行方向と180°逆の方向で同じ水
平面内で平行して走行することになる。
【0051】すなわち、2個の円筒状浮揚加熱器80
a、80bを対称的に互いに直交する角度で組み合わせ
ることで、帯材40を水平面内で逆方向に方向転換させ
ることができる。前記図8の実施形態では、加熱室10
の上下方向に高さを確保する必要があるが、この実施形
態のように水平面内での方向転換を行わせれば、加熱室
10の高さを増やさずに加熱室10の全長を短くするこ
とができる。但し、前記図8の実施形態に比べれば広い
設置スペースを必要とする。
【0052】〔走行付勢〕図11および図12に示す実
施形態は、加熱気流の吹き付けによって帯材40に走行
方向の力を付勢する。図11に示す浮揚加熱器200
は、基本的な構造は前記した図3の実施形態と同様であ
る。但し、前後の傾斜通気路210aと210bとに、
別個に加熱気流を供給する。
【0053】帯材40の走行方向の下流側になる傾斜通
気路210bの気流の圧力を上流側になる傾斜通路21
0aの気流の圧力よりも大きく設定しておくと、帯材4
0に当たる前後の気流が合成されたときに、帯材40を
浮揚させる垂直方向の気流成分のほかに、帯材40の走
行方向に向かう水平方向の気流成分が生じる。この水平
方向の気流成分が帯材40を走行方向に付勢する。
【0054】傾斜通気路210aと傾斜通気路210b
の気流の強さを調整すれば、帯材40に作用する走行方
向の付勢力を増減することができる。なお、上流側の傾
斜通気路210aの気流を下流側の傾斜通気路210b
の気流よりも強くすれば、帯材40に対して走行方向に
負の付勢力が作用して、帯材40の走行にブレーキをか
けることができる。
【0055】図12に示す浮揚加熱器30では、帯材4
0の上面側に配置された浮揚加熱器30に傾斜した吹き
出しノズル32を設けておく。吹き出しノズル32から
吹き出す加熱気流は垂直方向および水平方向の成分を有
している。帯材40に当たった気流の水平方向成分が、
帯材40を走行方向に付勢する。気流の吹き出し圧力を
調整すれば、付勢力を制御することができる。
【0056】〔加熱手段の配置〕図13および図14に
示す実施形態では、前記図2の実施形態のように、加熱
室10の外部に設置された熱交換器56で発生した加熱
気流を浮揚加熱器200に送り込むのではなく、浮揚加
熱器200の内部で気流を加熱する。図13に示す実施
形態では、浮揚加熱器200の内部空間にヒータ220
を配置している。浮揚加熱器20に供給された気流がヒ
ータ220の個所を通過する間に加熱され、生成された
加熱気流が傾斜通気路210から吹き出す。
【0057】図14に示す実施形態では、浮揚加熱器2
00の上部の気流保持凹部216の中にヒータ222を
設置している。傾斜通気路210から送り込まれ気流保
持凹部216に滞留する気流がヒータ222で加熱され
て加熱気流となり、帯材40を加熱する。この場合、ヒ
ータ222で発生する輻射熱によって帯材40が直接的
に加熱される作用も生じる。
【0058】上記の実施形態では、浮揚加熱器200に
供給する気流は、全く加熱を行わない低温の気流であっ
てもよいし、ある程度の温度まで加熱を行った加熱気流
を供給してヒータ220、222でさらに加熱するよう
にしてもよい。 〔膜形成装置〕図15に示す実施形態は、帯材40の両
面に膜を形成する装置である。
【0059】供給ロール42から引き出された帯材40
は加熱室10に入る前に、塗布器90で、上面40xに
膜形成材料が塗布される。膜形成材料が上面40xに形
成された帯材40は、加熱室10の下方側で上下に浮揚
加熱器20、30が配置された走行通路10xを走行
し、浮揚加熱器20、30で浮揚支持された状態で加熱
されて熱処理を受ける。帯材40に塗布された膜形成材
料は硬化膜となる。
【0060】加熱室10を一旦出た帯材40は、上下1
対の方向転換ローラ60を経て、最終的に元の走行方向
と上下に並んだ平行でかつ逆の方向に走行する。この状
態では、帯材40のうち、最初に膜が形成された面40
xが下面になり、膜が形成されていない面40yが上面
になっている。帯材40の上面40yに塗布器90で再
び膜形成材料が塗布された後、帯材40は加熱室10内
に入って、上方側の走行通路10yを走行する。走行通
路10yにも上下に浮揚加熱器20、30が配置されて
いる。面40yに塗布された膜形成材料が加熱されて硬
化膜となる。加熱室10を出た帯材40は回収ロール4
4に巻き取られる。
【0061】上記実施形態では、帯材40の両面40
x、40yに連続的に膜を形成させることができ、膜形
成作業の能率化が達成できる。なお、加熱室10は、下
方側走行通路10xと上方側走行通路10yとを互いに
分離された別個の加熱室として構成しておくこともでき
る。 〔その他の実施形態〕 (a) 円筒状浮揚加熱器80は、放射状に加熱気流を吹
き出すことができれば、吹き出し口82の配置形状は、
図9、図10に示した実施形態に限られない。吹き出し
口として、円筒状浮揚加熱器80の外殻を、パンチング
メタル等の多孔板で構成したり、多孔質材料で構成した
りすることができる。
【0062】(b) 方向転換用の浮揚加熱器としては、
前記円筒状浮揚加熱器80が、帯材40を円筒曲面に沿
って方向転換させるのに好都合であるが、帯材40をス
ムーズに方向転換させることができれば、楕円筒状の浮
揚加熱器であったり、浮揚加熱器自体は直方体状などで
あっても吹き出し口だけを放射方向に向けて配置してお
いたりすることもできる。
【0063】(c) 1本の帯材40に対する熱処理を開
始するときには、まず、帯材40の先端を供給ロール4
2から引き出し、熱処理室10の内部を経て、回収ロー
ル44の位置まで引き回して、所定の走行経路に帯材4
0を配置する必要がある。予め、ワイヤ等の先導線を帯
材40の走行経路に配置しておき、先導線の末端に帯材
40の先端を連結した状態で先導線を回収ロール44側
に引き取っていけば、帯材40を所定の走行経路に容易
に配置することができる。このようにすれば、熱処理室
10の内部に作業者が入って帯材40を配置する手間が
かからず、熱処理室10の温度を維持したままで新たな
帯材40の供給が迅速に行える。作業者が熱処理室10
に入らなくて良ければ、作業者が高熱にさらされたり、
火傷をしたりする心配もなくなる。
【0064】(d) 帯材40の先端を熱処理室10に導
き入れるために、熱処理室10の入口付近に、図11や
図12に示されたような走行付勢機能を有する浮揚加熱
器200、30を配置しておくことができる。浮揚加熱
器200、30から吹き出す気流が帯材40を吸い込む
作用を生じるので、熱処理室10への帯材40の導入が
スムーズに行える。
【0065】
【発明の効果】本発明にかかる帯材の熱処理方法および
装置によれば、帯材を非接触の状態で支持して熱処理を
施すことができるので、帯材の支持機構が帯材に接触す
ることによって生じる種々の問題点を解消することがで
きる。機械的な動作機構を必要としないので、熱処理に
伴う高熱で動作や耐久性に影響を受けることが防げる。
帯材に対する浮揚と加熱との両方の機能を加熱気流で果
たすので、設備機構が簡単になり稼働エネルギーも低減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表し、熱処理装置の概略構
造図
【図2】前図と直交する方向の拡大断面構造図
【図3】浮揚加熱部の拡大断面図
【図4】前図と直交する方向の一部省略断面図
【図5】気流保持凹部の詳細構造図
【図6】幅方向制御部の概略斜視図
【図7】幅方向制御部の動作を表す概略構造図
【図8】別の実施形態を表す熱処理装置の概略構造図
【図9】曲線浮揚部を表す拡大断面図
【図10】別の実施形態を表す曲線浮揚部の平面図
【図11】別の実施形態を表す走行付勢手段の概略構造
【図12】別の実施形態を表す走行付勢手段の概略構造
【図13】別の実施形態を表す加熱手段の概略構造図
【図14】別の実施形態を表す加熱手段の概略構造図
【図15】別の実施形態を表す熱処理装置の概略構造図
【符号の説明】
10 加熱室 20、30、200、240 浮揚加熱器 22、212、242 吹き出し口 24、34 供給路 40 帯材 42 供給ロール 44 回収ロール 50 送風器 56 熱交換器 80 円筒状浮揚加熱器 82 吹き出し口 90 塗布器 210 傾斜通気路 214 連結面 216 気流保持凹部 218 端面板 220、222 ヒータ 248 位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柿 喜治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀口 敏明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯材を連続的に走行させながら熱処理を
    行う方法であって、 走行する帯材に対して少なくとも片面側から加熱気流を
    吹き付けて、帯材を浮揚状態で支持すると同時に加熱す
    る帯材の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記帯材の幅方向で場所により強さの異
    なる気流を吹き付けて、走行する帯材を幅方向に位置制
    御する請求項1に記載の帯材の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記帯材の走行経路に帯材の走行方向が
    変わる方向転換部が含まれ、 方向転換部を走行する帯材に対して、方向転換部の曲率
    中心側から放射方向に気流を吹き付けて、帯材を浮揚状
    態で支持する請求項1または2に記載の帯材の熱処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記帯材に対して、走行方向と同じ方向
    の気流成分を有する気流を吹き付けて、帯材を走行方向
    に付勢する請求項1〜3の何れかに記載の帯材の熱処理
    方法。
  5. 【請求項5】 帯材を連続的に走行させながら熱処理を
    行う装置であって、 前記帯材を連続的に走行させる走行手段と、 走行する帯材の少なくとも片面側に配置され、帯材に対
    して加熱気流を吹き付けて帯材を浮揚状態で支持すると
    同時に加熱する浮揚加熱手段とを備える帯材の熱処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記帯材の幅方向で場所により強さの異
    なる気流を吹き付けて、走行する帯材を幅方向に位置制
    御する幅位置制御手段をさらに備える請求項5に記載の
    帯材の熱処理装置。
  7. 【請求項7】 前記帯材の走行経路に帯材の走行方向が
    変わる方向転換部が含まれ、 方向転換部を走行する帯材に対して、方向転換部の曲率
    中心側から放射方向に気流を吹き付ける方向転換浮揚手
    段をさらに備える請求項5または6に記載の帯材の熱処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記帯材の走行方向と同じ方向の気流成
    分を有する気流を帯材に吹き付ける走行付勢手段をさら
    に備える請求項5〜7の何れかに記載の帯材の熱処理装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8の熱処理装置で浮揚加熱手
    段として用いられる浮揚加熱装置であって、 前記帯材の走行方向に対して前後一対で配置され、互い
    に逆方向で内向きに傾斜する直線状の傾斜通気路と、 それぞれの傾斜通気路の先端に開口する吹き出し口と前
    記一対の吹き出し口同士を連結して、帯材の走行方向と
    実質的に平行に配置される連結面と、 前記連結面の中央に配置された気流保持凹部と前記気流
    保持凹部に供給される気流を加熱する加熱手段とを備え
    る浮揚加熱装置。
  10. 【請求項10】 帯材を連続的に走行させながら帯材の
    表面に膜形成材料を塗布し熱処理して膜を形成させる膜
    形成方法であって、 前記帯材の表裏何れかの第1面を上面にして前記膜形成
    材料を塗布する第1塗布工程と、 前記第1塗布工程で膜形成材料が塗布された帯材に、前
    記請求項1〜4の方法で熱処理を行い、前記第1面に膜
    を形成させる第1熱処理工程と、 前記帯材を裏返して前記第1面の反対面である第2面を
    上面にする帯材裏返し工程と、 前記第2面を上面にして前記膜形成材料を塗布する第2
    塗布工程と、 前記第2塗布工程で膜形成材料が塗布された帯材に、前
    記請求項1〜4の方法で熱処理を行い、前記第2面に膜
    を形成させる第2熱処理工程とを含む膜形成方法。
JP6583997A 1997-03-19 1997-03-19 帯材の熱処理方法および装置、浮揚加熱装置、膜形成方法 Pending JPH10259427A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013071834A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Techno Smart Corp 蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備
CN106766793A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 常州大学 一种一体式循环热气流气浮加热板带材装置及方法

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