JPH10253685A - 漏れ電流測定用検査装置 - Google Patents

漏れ電流測定用検査装置

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JPH10253685A
JPH10253685A JP9067291A JP6729197A JPH10253685A JP H10253685 A JPH10253685 A JP H10253685A JP 9067291 A JP9067291 A JP 9067291A JP 6729197 A JP6729197 A JP 6729197A JP H10253685 A JPH10253685 A JP H10253685A
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leakage current
voltage
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JP9067291A
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Masahiro Wakabayashi
正弘 若林
Fumio Tokukasa
文男 徳嵩
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Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感電事故を防止し得る漏れ電流測定用検査装
置を提供することを主目的とする。 【解決手段】 出力端子9を介して測定用交流を被測定
装置に印加する漏れ電流測定用検査装置1において、測
定用交流の出力電流値が所定電流値を超えたときに検出
信号を出力する出力電流検出手段7,31,32,33
と、検出信号に基づいて出力端子9への測定用交流の出
力を遮断する出力遮断手段4,37とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定装置の漏れ
電流または絶縁抵抗を測定する際に、その被測定装置に
対して所定の測定用交流を印加するための漏れ電流測定
用検査装置に関し、特に、医用機器の漏れ電流を測定す
るのに適した漏れ電流測定用検査装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、治療や検査の際には、複数の
ME(Medical Electrical)機器が使用されている。例
えば、図2に示すように、2台の心電計41,42と、
心電計41の心電図をプリントアウトする1台のプリン
タ43とを用いて患者の心電計を測定する場合がある。
この場合において、心電計42またはプリンタ43に絶
縁抵抗の劣化などの故障が生じた場合、商用電源が、故
障した心電計42やプリンタ43から漏洩することがあ
る。具体的には、心電計42が故障した場合には、心電
計42から漏洩した漏れ電流は、心電計42の装着部4
2a,患者K1の身体、心電計41の装着部41a、心
電計用41の電源トランス44、および電源トランス4
4の絶縁抵抗RZ を介して接地線に流出する。また、プ
リンタ43が故障した場合には、プリンタ43から漏洩
した漏れ電流は、心電計41の入出力端子41b、心電
計41の筐体、装着部41c、および患者K2の身体を
介して、接地線に流出する。この結果、ME機器の故障
に起因する漏れ電流によって、患者K1,K2が感電す
るという重大な事態を招くことがある。このため、ME
機器の漏れ電流を定期的に測定し、許容値以下であるこ
とを確認する必要がある。このような漏れ電流を測定す
る際には、例えば、図3に示す漏れ電流測定システムが
用いられている。
【0003】同図に示す漏れ電流測定システムでは、漏
れ電流測定用検査装置51および2つの漏れ電流計5
2,53が用いられている。ここで、漏れ電流測定用検
査装置51は、例えば100Vの商用交流を110Vま
で昇圧することにより測定用交流を生成する昇圧トラン
ス54を内蔵しており、生成した測定用交流を、故障し
たME機器から漏洩する漏れ電流に代えて出力する。す
なわち、漏れ電流測定用検査装置51は、図2における
故障した心電計42およびプリンタ43を置換する機能
を有している。また、漏れ電流計52,53は、患者K
2,K1の身体抵抗を置換する疑似抵抗としてそれぞれ
機能し、漏れ電流の漏洩経路中に直列接続されている。
【0004】次に、この測定系における漏れ電流測定の
方法について説明する。なお、ME機器の漏れ電流測定
における測定項目および許容値は、IEC601−1お
よびJIST1001.1992などの規定規格によっ
て様々に定められているが、ここでは、その一例を説明
する。
【0005】まず、心電計41がIEC規格に規定する
B型装着部を有するME機器の場合には、プリンタ43
に接続される心電計41の信号入出力端子41bに漏れ
電流測定用検査装置51の鰐口クリップ61を接続し、
かつ、漏れ電流計52の入力側鰐口クリップ62を心電
計41の装着部41cに接続すると共に、接地線に接続
した鰐口クリップ63を漏れ電流計52の出力部に接続
する。次いで、漏れ電流測定用検査装置51の手元スイ
ッチ55をオンさせる。これにより、測定用交流の電流
1 が、手元スイッチ55、鰐口クリップ61、信号入
出力端子41b、装着部41c、入力側鰐口クリップ6
2、および漏れ電流計52の内部抵抗71を介して接地
線に流出する。この結果、漏れ電流によって内部抵抗7
1の両端に電圧が発生するため、内部電圧計72によっ
て漏れ電流を測定することができる。なお、この測定項
目における漏れ電流の許容値は、5mA以下に規定され
ているため、漏れ電流測定用検査装置51は、電流制限
抵抗57を介在させずに出力する。
【0006】一方、心電計41がIEC規格に規定する
CF型装着部を有するME機器の場合には、漏れ電流計
53の入力部に鰐口クリップ64を接続し、かつ漏れ電
流計53の出力側鰐口クリップ65を心電計41の装着
部41aに接続する。次いで、手元スイッチ56をオン
させる。これにより、測定用交流の電流I2 が、漏れ電
流測定用検査装置51の電流制限抵抗57、手元スイッ
チ56、鰐口クリップ64、漏れ電流計53の内部抵抗
73、出力側鰐口クリップ65、装着部41a、および
電源トランス44の絶縁抵抗RZ を介して接地線に流出
する。この結果、漏れ電流によって内部抵抗73の両端
に電圧が発生するため、内部電圧計74によって漏れ電
流を測定することができる。なお、この測定項目におけ
る漏れ電流の許容値は、50μA以下に規定されている
ため、漏れ電流測定用検査装置51では、電流制限抵抗
57を介して測定用交流を出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の漏れ
電流測定用検査装置51には、以下の問題点がある。す
なわち、人体を導通する交流電流の許容値は、性別など
によっても異なるが、商用電源周波数において概ね9m
A以下とされている。したがって、漏れ電流測定用検査
装置51から出力される測定用交流が電流制限抵抗57
を介して出力される場合には、電流制限されるために危
険な事態を招くことはない。一方、漏れ電流計52によ
って漏れ電流を測定する場合には、電流制限抵抗57を
介在させないで測定用交流を出力している。したがっ
て、漏れ電流の測定中に、測定者が誤って鰐口クリップ
61に手などを触れたときには、人体に許容できる電流
値以上の測定用交流が導通することによって、感電事故
を引き起こすことがあるという問題点がある。
【0008】この場合、感電事故を防止するために、保
護用の電流制限抵抗を昇圧トランス54の出力巻線と手
元スイッチ55との間に直列接続することも考えられ
る。ところが、電流制限抵抗を10KΩ程度に設定し、
人体を流れる測定用交流の電流を5mA程度に制限する
場合、漏れ電流の測定において測定用交流が5mA流れ
ると、電流制限抵抗による電圧降下が50V(10kΩ
×5mA)となる。このため、心電計41などの被測定
装置には、60V程度しか印加することができない結
果、正確な漏れ電流測定が不可能になってしまう。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、感電事故を防止し得る漏れ電流測定用検査
装置を提供することを主目的とし、正確な漏れ電流また
は絶縁抵抗を測定し得る漏れ電流測定用検査装置を提供
することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の漏れ電流測定用検査装置は、出力端子を介
して測定用交流を被測定装置に印加する漏れ電流測定用
検査装置において、測定用交流の出力電流値が所定電流
値を超えたときに検出信号を出力する出力電流検出手段
と、検出信号に基づいて出力端子への測定用交流の出力
を遮断する出力遮断手段とを備えていることを特徴とす
る。なお、本発明における「漏れ電流測定」には、漏れ
電流のみの測定、および絶縁抵抗を測定する場合におけ
る間接的な漏れ電流の測定が含まれる。また、「出力端
子」には、接続用のクリップ、コネクタなどの測定用交
流を被測定装置に供給するためのすべての接続手段が含
まれる。
【0011】例えば、測定者が、被測定装置の漏れ電流
を測定する際に、誤って出力端子に手を触れた場合、測
定用交流が出力端子を介して測定者の身体内を導通す
る。かかる場合、この漏れ電流測定用検査装置では、測
定用交流の出力電流が所定電流値を超えると、出力電流
検出手段が検出信号を出力する。これにより、出力遮断
手段が測定用交流の出力端子への出力を遮断する。この
結果、感電事故を防止することが可能となる。
【0012】請求項2記載の漏れ電流測定用検査装置
は、請求項1記載の漏れ電流測定用検査装置において、
装置内に入力された商用交流を所定電圧に昇圧または降
圧することにより測定用交流を生成する電圧変換トラン
スと、電圧変換トランスの出力巻線から出力される測定
用交流の極性を切り替えるための極性切替スイッチとを
備えていることを特徴する。
【0013】漏れ電流の測定として、被測定装置に定格
電圧の110%の測定用交流を印加した状態で測定した
り、測定用交流の極性を切り替えて測定したりすること
がある。このような場合、例えば、交流発生器などで測
定用交流を生成してもよいが、一般的には、漏れ電流測
定用検査装置の装置価格が高騰する。この漏れ電流測定
用検査装置では、電圧変換トランスが、商用電源を昇圧
または降圧することにより測定用交流を生成し、極性切
替スイッチを切り替え操作することにより、測定用交流
の極性が切り替えられる。この結果、漏れ電流測定用検
査装置を簡易に構成することが可能となる。
【0014】請求項3記載の漏れ電流測定用検査装置
は、請求項1または2記載の漏れ電流測定用検査装置に
おいて、出力遮断手段は、商用交流の装置内への入力を
遮断制御するためのブレーカと、検出信号が出力された
ときに作動してブレーカの制御用コイルに商用交流を通
電させることによりブレーカを遮断状態に制御するスイ
ッチ回路とを備えていることを特徴とする。
【0015】出力遮断手段としては種々の構成が考えら
れる。例えば、リレーなどを出力端子の前段に接続し、
検出信号が出力されたときに、リレーを作動させて測定
用交流の出力を遮断させてもよい。一方、この漏れ電流
測定用検査装置では、検出信号が出力されると、スイッ
チ回路によって、ブレーカが遮断状態に制御される。し
たがって、装置内への商用交流の入力が遮断されるた
め、極めて安全な検査装置を構成することが可能とな
る。また、ブレーカを主電源スイッチとして兼用させる
ことにより、装置価格を上げることなく、出力遮断手段
を構成することができる。
【0016】請求項4記載の漏れ電流測定用検査装置
は、請求項1から3のいずれかに記載の漏れ電流測定用
検査装置において、出力電流検出手段は、電圧変換トラ
ンスにおける出力巻線の一端と出力端子との間に直列接
続された一次巻線と測定用交流が一次巻線に流れること
により誘起電圧を誘起させる二次巻線とを備えた電流検
出用トランスと、二次巻線の誘起電圧を増幅する増幅回
路と、増幅回路の出力信号が所定の基準電圧を超えたと
きに検出信号を出力する比較回路とを備えて構成されて
いることを特徴とする。
【0017】出力電流検出手段としては、出力電流検出
用としての低抵抗値の抵抗などを測定用交流の出力経路
中に直列接続し、抵抗の両端に発生した電圧に基づいて
検出信号を出力することも可能である。ところが、この
場合であっても、抵抗の電圧降下に起因して、測定用交
流の電圧値が規格などによって定められている定格電圧
よりも低下することがある。この漏れ電流測定用検査装
置では、いわゆるカレントトランスが出力電流検出手段
として機能するため、測定用交流の電圧値を低下させる
ことがない結果、正確な漏れ電流測定を行うことが可能
となる。
【0018】請求項5記載の漏れ電流測定用検査装置
は、請求項4記載の漏れ電流測定用検査装置において、
電流検出用トランスの二次巻線に並列接続され、一次巻
線に流れる測定用交流の電流値に対する誘起電圧の電圧
値を調整するための可変抵抗手段を備えていることを特
徴とする。
【0019】人体を導通する交流電流の許容値は、女性
では、約6mA程度以下であるとされている一方、漏れ
電流の許容値は測定項目によっては5mA以下と規定さ
れている。したがって、その差は約1mAと極めて些細
な程度となっている。したがって、経年変化などによっ
ては、漏れ電流測定時に出力遮断手段が作動してしまう
ことも考えられる。この漏れ電流測定用検査装置では、
可変抵抗手段の抵抗値を可変することにより、電流検出
用トランスの二次巻線に誘起する誘起電圧の電圧値を調
整できるため、漏れ電流測定の際に出力遮断手段によっ
て測定用交流が遮断されてしまうことを防止しつつ、感
電事故を確実に防止することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る漏れ電流測定用検査装置を、IEC601−1
およびJIST1001.1992などの規定に従って
被測定装置の漏れ電流測定を行う際に被測定装置に測定
用交流を印加するための交流出力装置に適用した実施の
形態について説明する。
【0021】図1は、交流出力装置1の回路図を示して
いる。同図に示すように、交流出力装置1は、例えば1
00Vの商用交流を供給するアウトレット2に接続可能
なACプラグ3と、ACプラグ3から出力される商用交
流を入り切りするためのブレーカ4と、ブレーカ4を介
して入力された商用交流を110Vまで昇圧する電圧変
換用のトランス5と、トランス5の出力巻線5bから出
力された測定用交流の出力制御を行うための出力制御部
6と、測定用交流の出力電流値を検出するためのカレン
トトランス7と、カレントトランス7によって検出され
た出力電流が所定電流値を超えたときにブレーカ4を遮
断状態に制御する出力遮断部8とを備えている。また、
交流出力装置1には、出力制御部6から出力された測定
用交流を被測定装置に印加する際に被測定装置の所定の
部位に接続される鰐口クリップ9と,接地線に接続され
る鰐口クリップ10と、測定用交流の出力をオン/オフ
するための手元スイッチ11とが設けられている。な
お、手元スイッチ11は、押しボタンを押している間の
み測定用交流が出力されるように、安全面の観点から、
モーメンタリ(自動復帰)型スイッチによって構成され
ている。
【0022】ブレーカ4は、両極切りタイプのものであ
って、交流出力装置1の主電源スイッチとしても機能す
る。具体的な機能としては、ブレーカ4は、図外のレバ
ーを投入すると、可動接点4a1,4a2が固定接点4
b1,4b2にそれぞれ接触することにより商用交流を
装置内に供給し、レバーを復帰させると、可動接点4a
1,4a2と固定接点4b1,4b2とがそれぞれ非接
触になることにより商用交流の装置内への供給を停止す
る。また、ブレーカ4は、鰐口クリップ9を介して被測
定装置に供給される測定用交流の電流値が所定値を超え
たときには、コイル4c1,4c2が励磁されることに
より、可動接点4a1,4a2のオン状態を自動的に解
除して商用交流の供給を停止する。
【0023】トランス5は、入力巻線5aと出力巻線5
bとの巻数被が10対11に設定されており、100V
の商用交流を、被測定装置の通常入力電圧の110%で
ある110Vまで昇圧するのに適した簡易な構成となっ
ている。なお、本発明における電圧変換トランスとして
は、これに限定されるものではなく、被測定装置の定格
電圧または最大定格電圧の110%まで昇圧できるよう
に構成したり、200Vの商用交流を110Vまで降圧
できるように構成したりしてもよい。また、被測定機器
の定格電圧がAC200Vの場合には、AC200Vの
商用交流をAC220Vに昇圧するトランスを用いるこ
ともできる。さらに、トランス5は、電圧調整用の複数
のタップを入力巻線5aおよび出力巻線5bにそれぞれ
設けることにより、入力電圧がAC100V〜AC25
0Vまで許容可能で、かつ、任意の電圧値の測定用交流
を出力可能に構成してもよい。
【0024】出力制御部6は、トランス5の出力巻線5
bから出力される測定用交流の極性を切り替えるための
極性切替スイッチ21と、測定用交流を整流して直流を
生成するダイオードブリッジ22と、2巻線型のラッチ
ングリレー23と、電流制限用の抵抗24と、カレント
トランス7の一次巻線7aと鰐口クリップ9との間を抵
抗24を介して接続するか、または短絡するかを制御す
るためのスイッチ25と、平滑用のコンデンサ26と、
電荷蓄積用のコンデンサ27と、電流制限用の抵抗2
8,29とを備えている。
【0025】カレントトランス7は、抵抗値が例えば2
kΩの電流検出用の可変抵抗30を二次巻線7bに並列
接続して構成されている。このカレントトランス7で
は、可変抵抗30を可変することによって、一次巻線7
aに流れる測定用交流の電流値に対する二次巻線7bの
誘起電圧を可変することができ、これにより、経年変化
に起因して出力遮断部8における検出信号SPの誘起電
圧に対する出力タイミングがずれた場合に、そのずれを
補正することができる。なお、カレントトランス7は、
可変抵抗30が中間抵抗値である1kΩのときに、一次
巻線7aに6mArmsの交流電流が流れると電流検出
用可変抵抗30の両端に6mVrmsの電圧を誘起させ
る。
【0026】出力遮断部8は、カレントトランス7の二
次巻線7bに誘起された誘起電圧を差動増幅する差動増
幅回路31と、差動増幅回路31から出力された増幅信
号と基準電圧源32の基準電圧とを比較して増幅信号の
電圧値が基準電圧を超えたときに検出信号SPを出力す
る比較回路33と、ブレーカ4のコイル4c1,4c2
を介して入力される商用交流を全波整流するダイオード
ブリッジ34と、平滑用のコンデンサ35と、直流を生
成して比較回路33、差動増幅回路31および基準電圧
源32に出力する電源回路36と、本発明におけるスイ
ッチ回路に相当し、コンデンサ35を短絡するためのサ
イリスタ37とを備えて構成されている。なお、カレン
トトランス7、差動増幅回路31、基準電圧源32およ
び比較回路33が本発明における出力電流検出手段に相
当する。
【0027】この出力遮断部8では、可変抵抗30の両
端に約6mVrms以上の電圧が誘起されると、差動増
幅回路31によって差動増幅された増幅信号の電圧値が
基準電圧源32の基準電圧の電圧値を超え、これによ
り、比較回路33が検出信号SPを出力する。検出信号
SPが出力されると、サイリスタ37が作動することに
より、コンデンサ35の両端が短絡される。このため、
ダイオードブリッジ34の負荷が重くなる結果、ブレー
カ4のコイル4C1,4C2に十分な動作電流が導通す
る。これにより、ブレーカ4がリセットされて可動接点
4a1,4a2と固定接点4b1,4b2とがそれぞれ
非接触状態になる。つまり、この出力遮断部8は、可変
抵抗30の両端に約6mVrms以上の電圧が誘起する
と、サイリスタ37によって回路内の消費電流を飛躍的
に増大させることにより、ブレーカ4をリセットし、こ
れにより、商用電源の装置内への入力を遮断する。な
お、商用電源の入力が遮断された後は、サイリスタ37
が非導通状態になるため、ブレーカ4を再投入した際に
は、可変抵抗30の両端に約6mVrms以上の電圧が
再度誘起されない限り、測定用交流を通常通りに出力す
る。
【0028】次に、交流出力装置1における全体的な動
作について説明する。
【0029】まず、ブレーカ4を投入することにより、
商用電源がトランス5の入力巻線5aを導通し、これに
より、トランス5の出力巻線5bに所定電圧の測定用交
流が出力される。この場合、極性切替スイッチ21を切
り替えることにより、出力巻線5bから出力される測定
用交流の極性を簡単に切り替えることができる。測定用
交流は、ダイオードブリッジ22によって整流された後
にコンデンサ26によって平滑される。次いで、平滑さ
れた直流が、ラッチングリレー23のリセットコイル2
3a、抵抗28、手元スイッチ11のブレーク接点11
a、および可動接点11cを介してコンデンサ27に流
入することにより、コンデンサ28が充電される。した
がって、コンデンサ27が充電されている期間内では、
リセットコイル23aが励磁される結果、ラッチングリ
レー23がリセットされる。なお、同図は、ラッチング
リレー23がリセットされている状態を示している。
【0030】次に、手元スイッチ11がオン状態に操作
されると、メーク接点11bと可動接点11cとが接触
することにより、コンデンサ27に蓄積されている電荷
が、可動接点11c、メーク接点11b、抵抗29、お
よびラッチングリレー23のセットコイル23bを介し
て放電される。この結果、セットコイル23bが励磁さ
れ、ラッチングリレー23はセット状態になる。これに
より、リレー接点23c,23dが接触状態を維持する
結果、トランス7の一次巻線7aを介して、鰐口クリッ
プ9に測定用交流が継続して出力される。この場合、シ
ングルスティブル型のリレーを使用したとすれば、リレ
ーをオン状態にしている状態では、コイルに電流が流れ
ることによりトランス5の出力巻線5bの巻線抵抗によ
る交流の電圧降下生じるのに対し、この実施形態におけ
る交流出力装置1では、測定用交流を出力している間に
おいては、トランス5の出力巻線5b側での電圧低下を
生じないため、一定電圧の測定用交流を安定して出力す
ることができる。また、手元スイッチ11には測定用交
流が導通していないため、極めて安全に操作することが
できる。
【0031】また、漏れ電流許容値が50μA以下の測
定項目について測定する場合には、切替スイッチ25を
操作して可動接点25cを固定接点25aに接触させる
ことにより、測定用交流は、電流制限用の抵抗24を介
して出力される。この場合、抵抗24の抵抗値を10k
Ω程度にすることにより、漏れ電流許容値の上限値であ
る50μAの測定用交流が流れたとしても、抵抗24に
よる電圧降下が0.5Vに止まるため、電圧値を低下さ
せることなく測定用交流を出力することができる。一
方、漏れ電流許容値が5mA以下の測定項目について測
定する場合には、切替スイッチ25を操作して可動接点
25cを固定接点25bに接触させることにより、測定
用交流は、抵抗24を介さないで出力される。
【0032】一方、測定者が、誤って鰐口クリップ9に
手などを触れた場合には、測定用交流が人体を導通す
る。この場合、人体に危険を及ぼすおそれのある約6m
A以上の電流が流れると、可変抵抗30の両端に6mV
以上の誘起電圧が発生する。したがって、差動増幅回路
31によって増幅された増幅信号が基準電圧源32の基
準電圧を超えるため、比較回路33が検出信号を出力す
る。この結果、サイリスタ27が導通することによっ
て、商用交流が、ブレーカ4のコイル4c1,4c2を
導通することにより、ブレーカ4が遮断される。この場
合、出力遮断部8は、約6mA以上の測定用交流が流れ
た時から23mS以下の応答時間でブレーカ4を遮断す
る。このため、人体抵抗が500Ω程度とした場合でも
心室細動という危険状態を招くことがなく、極めて高い
安全性が確保されている。
【0033】なお、本実施形態では、上記実施形態に示
した構成に限定されない。例えば、本発明に係る漏れ電
流測定用検査装置は、漏れ電流を測定する検査装置に限
らず、高電圧の交流や直流を出力する電源装置および検
査装置などに適用が可能である。また、本実施形態で
は、カレントトランス7は測定用交流の電流値を検出し
ているが、トランス5の入力巻線5a側にカレントトラ
ンス7を接続し、商用交流の電流値が所定値を超えたと
きにブレーカ4を遮断するように構成してもよい。ま
た、カレントトランス7の二次巻線7bには、固定抵抗
を並列接続してもよい。ただし、経年変化による装置内
の回路部品の定数変化を考慮したときには、本実施形態
において示したように可変抵抗30を用いることが好ま
しい。
【0034】また、本発明における出力遮断手段として
は、ブレーカ4とは別体のリレーを商用交流または測定
用交流の出力ライン間にリレー接点を接続し、出力遮断
部8がリレーコイルをオン/オフ制御するように構成し
てもよい。
【0035】さらに、本発明におけるスイッチ回路は、
本実施形態に示したサイリスタ37に限定されず、トラ
ンジスタやFETなどの半導体素子、およびリレーなど
によるスイッチ手段で構成してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の漏れ電流測
定用検査装置によれば、例えば、測定者が、誤って出力
端子に手を触れたような場合に、測定用交流の出力電流
が所定電流値を超えると、出力電流検出手段によって出
力された検出信号に基づいて、出力遮断手段が測定用交
流の出力端子への出力を遮断するため、感電事故を確実
に防止することができる。
【0037】また、請求項2記載の漏れ電流測定用検査
装置によれば、電圧変換トランスが、商用電源を昇圧ま
たは降圧することにより測定用交流を生成し、極性切替
スイッチを切り替え操作することにより、測定用交流の
極性を切り替えることができるため、漏れ電流測定用検
査装置を簡易かつ安価に構成することができる。
【0038】さらに、請求項3記載の漏れ電流測定用検
査装置によれば、商用交流の装置内への入力を遮断制御
するためのブレーカと、検出信号が出力されたときに作
動してブレーカの制御用コイルに商用交流を通電させる
ことによりブレーカを遮断状態に制御するスイッチ回路
とで出力遮断手段を構成したことにより、測定者が誤っ
て出力端子に手を触れたような場合には、装置内への商
用交流の入力が遮断される結果、極めて安全な検査装置
を構成することができる。また、ブレーカを主電源スイ
ッチとして兼用させることにより、装置価格を上げるこ
となく、出力遮断手段を構成することができる。
【0039】また、請求項4記載の漏れ電流測定用検査
装置によれば、カレントトランスによって出力電流検出
手段を構成したことにより、測定用交流の電圧値を低下
させることがなく、この結果、正確な漏れ電流測定を行
うことができる。
【0040】また、請求項5記載の漏れ電流測定用検査
装置によれば、電流検出用トランスの二次巻線に並列接
続された可変抵抗手段の抵抗値を可変することにより、
電流検出用トランスの二次巻線に誘起する誘起電圧の電
圧値を調整でき、これにより、漏れ電流測定の際に出力
遮断手段によって測定用交流が遮断されてしまうことを
防止しつつ、感電事故を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る交流出力装置の回路
図である。
【図2】ME機器が故障した際に漏れ電流が漏洩する経
路を説明するための治療用検査システムの一例における
構成概略図である。
【図3】従来の漏れ電流測定用検査装置を使用した漏れ
電流測定システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1 交流出力装置 4 ブレーカ 5 トランス 5b 出力巻線 7 カレントトランス 7a 一次巻線 7b 二次巻線 8 出力遮断部 9 鰐口クリップ 21 極性切替スイッチ 30 可変抵抗 31 差動増幅回路 32 基準電圧源 33 比較回路 37 サイリスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力端子を介して測定用交流を被測定装
    置に印加する漏れ電流測定用検査装置において、 前記測定用交流の出力電流値が所定電流値を超えたとき
    に検出信号を出力する出力電流検出手段と、当該検出信
    号に基づいて前記出力端子への前記測定用交流の出力を
    遮断する出力遮断手段とを備えていることを特徴とする
    漏れ電流測定用検査装置。
  2. 【請求項2】 装置内に入力された商用交流を所定電圧
    に昇圧または降圧することにより前記測定用交流を生成
    する電圧変換トランスと、当該電圧変換トランスの出力
    巻線から出力される前記測定用交流の極性を切り替える
    ための極性切替スイッチとを備えていることを特徴する
    請求項1記載の漏れ電流測定用検査装置。
  3. 【請求項3】 前記出力遮断手段は、前記商用交流の装
    置内への入力を遮断制御するためのブレーカと、前記検
    出信号が出力されたときに作動して前記ブレーカの制御
    用コイルに前記商用交流を通電させることにより当該ブ
    レーカを遮断状態に制御するスイッチ回路とを備えてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の漏れ電流測
    定用検査装置。
  4. 【請求項4】 前記出力電流検出手段は、電圧変換トラ
    ンスにおける出力巻線の一端と前記出力端子との間に直
    列接続された一次巻線と前記測定用交流が当該一次巻線
    に流れることにより誘起電圧を誘起させる二次巻線とを
    備えた電流検出用トランスと、当該二次巻線の前記誘起
    電圧を増幅する増幅回路と、当該増幅回路の出力信号が
    所定の基準電圧を超えたときに前記検出信号を出力する
    比較回路とを備えて構成されていることを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載の漏れ電流測定用検査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電流検出用トランスの二次巻線に並
    列接続され、前記一次巻線に流れる測定用交流の電流値
    に対する前記誘起電圧の電圧値を調整するための可変抵
    抗手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の漏
    れ電流測定用検査装置。
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