JPH10251356A - 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

光硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH10251356A
JPH10251356A JP8210897A JP8210897A JPH10251356A JP H10251356 A JPH10251356 A JP H10251356A JP 8210897 A JP8210897 A JP 8210897A JP 8210897 A JP8210897 A JP 8210897A JP H10251356 A JPH10251356 A JP H10251356A
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弘茂 沖之島
Tsutomu Kashiwagi
努 柏木
Shinsuke Yamaguchi
伸介 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光硬化性に優れるオルガノポリシロキサン組成
物であって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物
の提供。 【解決手段】(イ)一般式(I): 【化1】 (式中、R1は二価炭化水素基、R2は一価炭化水素基、X
は独立に水酸基または加水分解性基、Lは0〜4の整
数、mは20〜10,000の整数、aおよびbはそれぞれ0、1
または2である)で示されるオルガノポリシロキサン
と、グリシジルメタクリレートのようなアクリル酸誘導
体との反応生成物、(ロ)2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェ
ニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-
ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2,4,6-トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス
アシルフォスフィンオキサイド、およびビス-(2,6-ジメ
トキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフ
ィンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物、ならびに(ハ)(メタ)アクリロキシプロピル
アルコキシシランおよび/またはその部分解水分解縮合
物からなる光硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属す技術分野】本発明は、光硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物に関し、特に光硬化性に優れる組成
物であって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線照射により硬化する光硬化
性オルガノポリシロキサン組成物が、例えば特公昭57-3
4849号公報により知られている。該組成物は、空気中の
酸素による硬化阻害が少なく、得られる硬化物は耐熱
性、電気特性などに優れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該組成物を硬
化させるには、一般に高エネルギー量の紫外線が必要と
なる。例えば、厚さが1mm程度の硬化物を得るには、出
力80W/cm2の高圧水銀灯で8〜10秒間の紫外線照射が必
要である。さらに、得られる硬化物は、シリコン、ガラ
スなどの基材に対する接着力が低いという欠点も有す
る。したがって、該組成物の用途も、接着力をあまり必
要としない箇所に限られていた。そこで、本発明の課題
は、光硬化性に優れるオルガノポリシロキサン組成物で
あって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を鋭意検討した結果、以下に示す組成物により解決で
きることを見出した。本発明は、(イ)一般式(I):
【0005】
【化3】 (式中、R1は二価の炭化水素基であり、R2は一価の炭化
水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を
表わし、Lは0〜4の整数、mは20〜10,000の整数であ
り、aおよびbは、それぞれ、0、1または2である)
で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(II):
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R3は水素原子または炭素原子数1
〜4のアルキル基を表わし、nは1〜10の整数である)
で示されるアクリル酸誘導体との反応生成物、(ロ)2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイ
ド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、およびビス−
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイドからなる群から
選ばれる少なくとも1種の化合物、ならびに(ハ)(メ
タ)アクリロキシプロピルアルコキシシランおよび/ま
たはその部分解水分解縮合物からなる光硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を詳述する。成分(イ) 本発明の組成物の主成分である成分(イ)は、前記のと
おり、一般式(I)で示されるオルガノポリシロキサン
と、一般式(II)で示されるアクリル酸誘導体との反応生
成物である。一般式(I)において、R1で示される二価炭
化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、テトラメチレン基、メチルエチレン基、ヘキサメ
チレン基などの炭素原子数1〜6、特に炭素原子数2〜
4のアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチ
レン基などの炭素原子数6〜10のアリーレン基やこれら
の基を組み合わせたアルキレンアリーレン基などが挙げ
られ、これらの中ではエチレン基、プロピレン基および
フェニレン基が好ましい。
【0009】また、R2で示される一価炭化水素基として
はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、オクチル基などの炭素原子数1〜10のアルキル
基;ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基な
どの炭素原子数2〜6のアルケニル基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基などの炭素原子数6〜10のアリール
基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;
あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、臭素な
どのハロゲン原子、シアノ基などで置換された基(例え
ばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基およびジブ
ロモフェニル基)が例示される。これらの中では、脂肪
族不飽和結合を含有しないものが好ましく、特にメチル
基、フェニル基およびトリフルオロプロピル基が好まし
い。
【0010】また、Xで示される加水分解性基として、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基などのアルコ
キシ基;N-メチルアミノ基、N-エチルアミノ基、N-プロ
ピルアミノ基、N-ブチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ
基、N,N-ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基な
どのアミノ基;N,N-ジメチルアミノオキシ基、N,N-ジエ
チルアミノオキシ基などのアミノオキシ基;N-メチルア
セトアミド基、N-エチルアセトアミド基、N-メチルベン
ズアミド基などのアミド基;ジメチルケトオキシム基、
メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム
基、シクロペンタノキシム基、シクロヘキサノキシム基
などのイミノキシ基;アセトキシ基、プロピオノキシ
基、ブチロキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシロキ
シ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ
基、1-エチル-2-メチルビニルオキシ基などのアルケニ
ルオキシ基を挙げることができる。これらの中では、ア
ルコキシ基が好ましく、特に好ましくはメトキシ基およ
びエトキシ基である。
【0011】mの値は、20〜10,000の整数であり、好ま
しくは50〜5,000の整数、より好ましくは100〜1,000の
整数である。mが20未満であると、硬化物が機械的強度
に劣ったものとなり、逆に10,000を超えると硬化性に劣
ったものとなり、また、取り扱いが困難で作業性に劣っ
たものとなる。したがって、一般式(I)のオルガノポリ
シロキサンの25℃における粘度は、通常、50〜300,000c
Stであり、好ましくは100〜100,000cStである。
【0012】一般式(I)のオルガノポリシロキサンとし
ては、例えば下記に示すような化合物が挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】(ここで、mは前記と同じであり、xおよ
びyはx≧0、y≧1かつx+y=mを満たす整数であ
る)。一般式(I)のオルガノポリシロキサンは、従来知
られているいくつかの方法、例えば下記式:
【0015】
【化6】 (式中、R2は前記と同じ意味であり、pは正の整数、好
ましくは20〜10,000の整数を表わす)で示される、分子
鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサ
ンと、下記式:
【0016】
【化7】 (式中、R1、R2、XおよびLは前記と同じ意味であり、
cは0、1または2を表わす)で示されるシラン化合物
の一種または二種以上を、触媒の存在下に加水分解縮合
する方法;または下記式:
【0017】
【化8】 (式中、R2は上記と同じ意味であり、qは3〜8の整数
を表わす)で示される環状オルガノポリシロキサンと、
下記式:
【0018】
【化9】 (式中、R1、R2およびLは上記と同じ意味である)で示
されるジシロキサンとを、アルカリ触媒の存在下で平衡
化反応させる方法が挙げられる。アルカリ触媒として
は、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の
水酸化物やアルカリ金属のシリコネートなどが挙げられ
る。
【0019】また、前記平衡化反応のアルカリ触媒を、
特公平6-18883号公報で報告された、アルカリ金属の酸
化物、水酸化物、アルコラート、アリールオキシドおよ
びシラノレートからなる群から選択される少なくとも1
種の塩基性触媒、またはこれらの塩基性触媒と環状ポリ
エーテルとの混合物に代えることもできる。
【0020】一般式(II)において、R3は水素原子または
炭素原子数1〜4のアルキル基であり、このアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチ
ル基が例示される。一般式(II)で示されるアクリル酸誘
導体としては、例えば下記式:
【0021】
【化10】 で示されるものが挙げられ、これらの中では下記式:
【0022】
【化11】 で示されるものが好ましい。
【0023】一般式(I)のオルガノポリシロキサンと、
一般式(II)のアクリル酸誘導体とを反応させるには、そ
れらを混合し、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気下
で、温度が、通常、70〜100℃、好ましくは80〜90℃で
反応させればよい。反応時間は、通常、6〜24時間でよ
い。
【0024】反応モル比は、一般式(I)のオルガノポリ
シロキサン1モルに対して、一般式(II)のアクリル酸誘
導体が、通常、2モル以上、特に好ましくは2〜4モル
である。
【0025】上記の反応を、反応式で示すと下記のとお
りである。
【化12】 〔式中、R1、R2、R3、X、a、b、L、mおよびnは上
記と同じ意味であり、Aは独立に水素原子または式(I
V):
【0026】
【化13】 で示される基を表わす。ただし、式(III)中のAのうち
の少なくとも2個は式(IV)で示される基である〕。
【0027】こうして得られる成分(イ)の25℃におけ
る粘度は、通常、70〜30,000cStであり、好ましくは100
〜20,000cStである。
【0028】成分(ロ) 成分(ロ)は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイ
ド、およびビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイ
ドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であ
る。成分(ロ)は増感剤として働く。
【0029】成分(ロ)の配合量は、成分(イ)100重
量部に対して、通常、0.5〜10重量部でよく、好ましく
は1.0〜5.0重量部である。
【0030】成分(ハ) 成分(ハ)は、(メタ)アクリロキシプロピルトリアル
コキシシランおよび(メタ)アクリロキシプロピルアル
キルジアルコキシシランから選ばれる、一分子中にアル
コキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリロキシ
プロピルアルコキシシランおよび/またはその加水分解
縮合物である。なお、(メタ)アクリロキシプロピルア
ルコキシシランと(メタ)アクリロキシプロピルアルコ
キシシランの加水分解縮合物とを併用するときに、両
(メタ)アクリロキシプロピルアルコキシシランは互い
に相違していてもよい。なお、この(メタ)アクリロキ
シプロピルアルコキシシランにおけるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
炭素原子数1〜4程度の低級アルキル基が挙げられ、ま
た、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基などの
炭素原子数1〜4程度の低級アルコキシ基が挙げられ
る。
【0031】成分(ハ)の化合物を以下に例示する。
【化14】
【0032】(ここで、rは1〜100の整数である)。
これらの中では、分子中に3個のアルコキシ基を有する
(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランが
好ましい。
【0033】成分(ハ)の配合量は、成分(イ)100重
量部に対して、通常、0.5〜10重量部でよく、好ましく
は1.0〜5.0重量部である。
【0034】その他の成分 本発明の組成物には、必要に応じて各種添加剤を配合す
ることにより、硬化時における収縮率、得られる硬化物
の熱膨張係数、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、難燃
性、燃膨張係数、ガス透過率などを適宜調整することが
できる。例えば、煙霧質シリカ、シリカエアロゲル、石
英粉末、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウムなどの無機質充填剤;ヒドロキ
ノン、メトキシヒドロキノンなどの重合禁止剤(ポット
ライフ延長剤)などが挙げられる。なお、本願組成物に
おいて、(ロ)成分以外の増感剤を(ロ)成分に対して
100重量%以下、特に0〜50重量%の配合比で添加して
併用することは任意とされる。
【0035】組成物の調製および硬化物の調製 本発明の組成物は、上記成分(イ)〜成分(ハ)および
必要に応じてその他の添加剤を混合することにより得ら
れる。得られた組成物は、紫外線を照射することにより
速やかに硬化して硬化物になる。紫外線を発する光源と
しては、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ、カーボンアークランプおよびキセノンラン
プが挙げられる。紫外線の照射量は、例えば厚み2mmに
対してUV(ピーク:320〜390nm)を200〜2,400mJ/c
m2、好ましくは400〜1,600mJ/cm2である。
【0036】用途 本発明の組成物により得られる硬化物は、シリコン、シ
リコン酸化膜、ガラス、アルミニウム、カプトン、ポリ
カーボネートガラスエポキシなどの基材に対する接着性
に優れる。このため、電子部品(例えば液晶デバイス)
の封止剤、ハイブリッドICなどの高温加熱硬化が不可
能な電子部品実装回路をはじめとする各種電子部品のコ
ーティングにおいて硬化時間短縮による生産性改善など
への用途が期待される。
【0037】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明する。以下の実施例において粘度は25℃にお
ける値を示す。 〔実施例1〕オクタメチルシクロテトラシロキサン(150
g)と1,3−ジ−(γ−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサン(2.5g)とを混合し、次いで、水酸化カリウ
ム(0.004g)およびシクロヘキシル−18−クラウン−6
(0.006g)を加え、140 〜160 ℃で5時間攪拌したとこ
ろ、平衡化粘度400cSt のジアミノポリシロキサン(即
ち、分子鎖両末端がγ−アミノプロピルジメチルシロキ
シ基で封鎖された直鎖状のジメチルポリシロキサン)を
含む溶液が得られた。次に、NH4Clの10重量%水溶液0.0
8gを加え、50℃にて2時間攪拌を行なった。攪拌終了
後、この反応溶液を、160℃、2mmHgでストリッピング
を行なうと、約2時間後に留出物がほとんど出なくなっ
た。さらに3時間ストリッピングを継続し、下記式:
【0038】
【化15】
【0039】(ここで、m’は反応液が下記粘度となる
数である)で示される、分子鎖両末端がγ−アミノプロ
ピルジメチルシロキシ基で封鎖された直鎖状のジメチル
ポリシロキサンを含む反応液を得た。該反応液の粘度は
637cStであり、揮発分は0.3重量%(150℃/3時間)で
あった。次いで、この反応液を濾過した後、反応槽に仕
込み、グリシジルメタアクリレート8.6gに対してハイド
ロキノンモノメチルエーテル0.1gを溶解したものを添加
し、90℃で10時間攪拌したところ、粘度が2100cStの透
明なオイル状化合物を得た。さらに、80℃、2mmHgでス
トリッピングして、未反応の過剰なグリシジルメタアク
リレートを除去したところ、粘度が3500cStの透明なオ
イル状化合物が得られた。このオイル状化合物をメタア
クリル基含有ポリシロキサンと称する。このメタアクリ
ル基含有ポリシロキサン100重量部に、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3重量
部およびアクリロキシプロピルトリメトキシシラン3重
量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を得た。
【0040】この組成物を、深さ2mm、幅120mm、長さ1
70mm(露光面積:2cm2)の金型に流し込み、以下の紫外
線照射条件: 条件1:80W/cm2のメタルハライド水銀灯2灯を備える
コンベア炉内で2秒間照射(エネルギー量:800mJ)、
または 条件2:前記の炉内で8秒間照射(エネルギー量:2400
mJ) で、それぞれ光硬化させた。得られた硬化物の硬化物性
を、JIS K6301に従い測定した。なお、硬さはスプリン
グ式A型試験機による。その結果を表1に示す。
【0041】また、前記組成物を、シリコン、シリカ、
ガラス、アルミニウム、カプトンおよびポリカーボネー
ト製基材に2mm×4cm2で塗布した後、上記の条件1又
は条件2で硬化させた。硬化後16時間してから、硬化
物の各基材に対する接着性を以下のようにして測定し
た。その結果を表1に併せて示す。 接着性評価方法:ピンセットを用いて硬化物を引きはが
し、剥離の状態を以下の三段階に分類した。 ○:完全に接着して、剥離できない。 △:一部は剥離する。 ×:完全に剥離する。
【0042】〔実施例2〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン100 重量部に、ビス−(2,
6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル
ペンチルフォスフィンオキサイド25重量%と2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン75
重量%とからなる混合物3重量部、およびアクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン3重量部を混合して、光硬
化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。得られた組
成物を、実施例1と同様の操作で光硬化させ、硬化物の
調製、および硬化物の評価を行った。その結果を表1に
示す。
【0043】〔実施例3〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部に2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
3重量部、およびアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン3重量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様
の操作で光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】〔比較例1〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部にベンゾフェノン
3重量部、およびアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン3重量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様
の操作で光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】〔比較例2〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部に、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3重
量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様の操作で
光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の組成物は、従来の光硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物に比べ、低エネルギー量、例
えば80W/cm2の高圧水銀灯で2秒間以下で硬化し、得ら
れる硬化物は各種基材との接着性に優れる。したがっ
て、特に紫外線装置の発熱による影響を受けやすい電子
部品(例えば液晶デバイス)の封止剤として使用が期待
される。また、硬化速度が速いため、工程の短縮、省エ
ネルギーなどの効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 伸介 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)一般式(I): 【化1】 (式中、R1は二価の炭化水素基であり、R2は一価の炭化
    水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を
    表わし、Lは0〜4の整数、mは20〜10,000の整数であ
    り、aおよびbは、それぞれ、0、1または2である)
    で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(II): 【化2】 (式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキ
    ル基を表わし、nは1〜10の整数である)で示されるア
    クリル酸誘導体との反応生成物、(ロ)2−ヒドロキシ
    −2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
    (4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
    メチルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベ
    ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシ
    ルフォスフィンオキサイド、およびビス−(2,6−ジ
    メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチ
    ルフォスフィンオキサイドからなる群から選ばれる少な
    くとも1種の化合物、ならびに(ハ)(メタ)アクリロ
    キシプロピルアルコキシシランおよび/またはその部分
    解水分解縮合物からなる光硬化性オルガノポリシロキサ
    ン組成物。
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