JPH10248175A - 二次電池の充電方法及び充電装置 - Google Patents

二次電池の充電方法及び充電装置

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JPH10248175A
JPH10248175A JP9067498A JP6749897A JPH10248175A JP H10248175 A JPH10248175 A JP H10248175A JP 9067498 A JP9067498 A JP 9067498A JP 6749897 A JP6749897 A JP 6749897A JP H10248175 A JPH10248175 A JP H10248175A
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charging
voltage
battery
charged
secondary battery
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JP9067498A
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Sadayuki Iwasa
貞之 岩佐
Yuichi Kageyama
雄一 影山
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J N T KK
Original Assignee
J N T KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次電池に対して障害を与える温度上昇をも
たらすことなしに、常に適正充電を行うことが可能で、
かつメモリ効果を生ずることなく繰り返し充放電が可能
である二次電池の充電方法ならびに充電装置を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 被充電電池端子電圧以上の最大値を有
し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧
を順極性となるように被充電電池正負端子間に印加して
対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧
・時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に
応じて前記印加直流電圧を順次制御することにより充電
電流を低減せしめつつ充電を行うように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池の新規な
充電方法ならびにかかる充電方法を実施するための二次
電池の充電装置に関する。
【0002】近年、携帯式または移動式の各種電気・電
子機器類、例えば携帯電話、ノートパソコンその他情報
処理機器、ハンディターミナル、ビデオカメラ、充電式
電動工具、小形掃除機、各種運搬機器等多方面において
広く普及し、駆動源としての電池が不可欠となってい
る。
【0003】このような電池には、周知のように、ただ
一度の放電のみ可能である一次電池と、多数回にわたる
充電および放電が可能な二次電池とが存在する。
【0004】マンガン電池やアルカリマンガン電池とし
て広く使用されている一次電池は、国際的にも規格化さ
れており、手軽に入手でき使用できる利点があるが、完
全な消耗品であるため不経済である。
【0005】多数回にわたる充・放電が可能な二次電池
であって、自動車エンジン用その他として古くから使用
されている鉛蓄電池は、長い歴史の間に種々改良され、
寸法および容量等も格段に進歩している。しかしなが
ら、このような鉛蓄電池は重量が嵩むこと、電解液とし
て希硫酸溶液を使用すること、などの理由から小形移動
用、例えば携帯用機器類の電源としては適していない。
【0006】このような歴史的に良く知られている鉛蓄
電池を小形に形成した、小形シール鉛電池も一部採用さ
れているが、単位重量当たりの電池容量が少ない。現
在、小形二次電池としてはニッケル−カドミウム(Ni
−Cd)電池、ニッケル−水素(NiMH)電池、リチ
ウムイオン(Li)電池等が広く採用されている。
【0007】中でも、Ni−Cd電池は、1960年代
に商品化されており圧倒的なシェアを占めている。この
Ni−Cd電池の特徴は、(1)密閉形であり補液を必
要としない、(2)軽量である、(3)小型化が可能で
あり、単1、単2、単3等の標準規格のマンガン乾電池
と同形状としそのまま置換可能である、(4)電圧変動
が少なく、大電流出力が可能である、(5)一次電池で
あるマンガン乾電池と比して、繰り返し使用が可能であ
るため、使用上のコストが格段に小さくなる、等が挙げ
られる。
【0008】
【従来の技術】このような多くの特徴を有する小形二次
電池ではあるが、電池メーカーの推奨する標準充電条件
によれば、0.1C程度の電流で10〜15時間程度が
指定されている。このような長い充電時間は、実用上不
便であることは明らかであり、多くの特徴を減殺させて
いる。
【0009】そこで、充電電流を0.3C程度に高く設
定することによって充電時間を短縮したり、特別に急速
充電の可能な電池として、30分〜1時間としているも
のもあるが、特殊設計をしたものに限られる。さらに、
充電時間を短縮すると、充電終期には極めて高温とな
り、電池寿命を損なう危険性がある。
【0010】さらに、この種の二次電池には、残容量に
加えて不完全充電を繰り返す間に有効容量が次第に低下
してしまう、いわゆるメモリ効果が生じ、遂には利用不
可能になってしまうことがある。かかる二次電池を安易
に廃棄することは、資源の浪費につながり、さらに土壌
の重金属汚染等に拍車をかけることになり望ましくな
い。
【0011】このようなメモリ効果は、小形二次電池容
量を完全に使い切らない内に次の充電を、いわゆる継ぎ
足し充電状態を行うことによって顕著となる。携帯用機
器の内蔵二次電池などでは、使用を再開するに先立ち、
念のために追加充電または継ぎ足し充電を行なうような
状態において発生する。
【0012】通常、携帯形の情報処理装置や通信装置
類、例えばハンディターミナルや携帯電話等の電源の場
合、使用に先立つ二次電池の充電の都度、予め完全放電
の手順を踏むことは所要時間、手数等の点から不可能に
近い。
【0013】例えば、携帯電話内蔵の二次電池を外出の
前に充電したり、または当日の使用終了後に、補充電を
開始する度に、その都度、二次電池の残容量を確認し、
あるいは完全放電を予め行うことは極めて困難である。
したがって、確実にメモリ効果が生ずる条件下で補充電
が行われることになる。
【0014】このようなメモリ効果の予防には、定期的
に完全な放電操作を行った後に標準充電を繰り返し行
う、いわゆるリフレッシュ法が有効である。図7は、N
iCd電池およびNiMH(ニッケル−水素)電池にお
いてメモリ効果が発生した場合(実線)およびリフレッ
シュ後(破線)の電圧対容量特性を示すものである。
【0015】しかしながら、このようなリフレッシュを
行うに当たり、過放電を避ける配慮が必要であり、手数
および時間の点で煩瑣であることには変わりがない。
【0016】特に、単電池を直並列接続した組電池の場
合には、過放電状態にすると、個々のセルの放電状態が
異なり、先に放電を終了したセルが逆極性に充電され、
回復不可能な状態になることがあり、格別の配慮が必要
となる。
【0017】一方、これを避けるために、リフレッシュ
の放電を浅めに設定すると、構成電池のバラツキにより
一部ないしは大部分の電池がリフレッシュされずに放電
を終えることになり、初期の効果が得られないことがあ
る。
【0018】ここに示したような従来技術による充電方
式では、過不足のない充電状態で充電操作を終了するこ
とにも困難が伴う。小形二次電池の充電状態は現行では
外部から確認することができない。したがって、必要か
つ十分な充電終了時を決定することも容易ではない。
【0019】二次電池の充電終了時を決定する方法とし
て、1.充電時間設定方式、2.端子電圧検出方式、
3.電池温度検出方式、4.電池電圧変化率検出方式
(基本的方式に加えて幾つかの改良方式がある)、が知
られている。
【0020】1.充電時間設定方式は、充電回路の投入
状態をタイマー制御するもので、最も簡易ではあるが、
充電開始時の電池残容量が一律ではなく、一定時間で充
電停止したとしても適正充電となる保証はなく、不足充
電または過充電となることが多い。
【0021】2.端子電圧検出方式は、所定の充電電流
で充電を行い、二次電池の端子電圧が予め定められた所
定の電圧、すなわち充電末期の最大電圧値に近い電圧値
に達した際に充電を停止するものである。
【0022】しかしながら、充電末期電圧は電池の温度
および充電電流によって変動する。充電末期検出のため
の設定電圧は、過充電を避けるため低めに設定せざるを
得ない。したがって、検出された端子電圧は真の充電状
態を示し得ず、一般に不足充電となることが多い。
【0023】3.電池温度検出方式は、電池内に予め組
み込んだ温度検出素子により電池温度を監視し、所定温
度に達した際に順次充電電流を低減し、最終的に充電を
停止するものである。充電末期に発生するガスが陰極に
吸収される際の反応熱を検出するものであるが、周囲温
度の影響を受け易く、低温時には過充電、高温時には不
足充電となる傾向がある。基本的には、当該電池自体に
とっては望ましくない過充電による温度上昇を検出して
いることになり、回数を重ねる毎に電池の劣化を招くこ
と否めない。
【0024】4−1.端子電圧変化率(ΔV/dt)検
出方式は、図4に示すように、充電終末期における電池
電圧上昇が終了して低下に転じた際(ΔV/dt≦0)
の傾斜の変化率、すなわち−ΔVになったことを検出
し、充電を終了するものである。基本的には、電池温度
の上昇に起因する電圧低下を検出して充電を停止しよう
とするものであり、必然的に電池の温度上昇が生じてい
る。なお、所定電圧に到達して、充電を完全に停止する
場合と、状態保持のための微弱充電(トリクル充電)を
持続する場合とがある。図4(B)の充電電流曲線はト
リクル充電を行う状態を示している。
【0025】4−1.上記端子電圧変化率(ΔV/d
t)検出方式は、図5(A)の電池電圧曲線に示すよう
に、充電終末期における温度上昇が始まる電池電圧に到
達した際の変化率を検出し、図5(B)のように充電電
流を段階的に低減するものである。この場合には、電池
の種類、大きさ等により設定電圧V1,2,3 ・・等を
変更する必要がある。
【0026】4−2.改良された第2の端子電圧変化率
検出方式は、図6(A)の電池電圧曲線において電池電
圧上昇の傾斜の変化率、すなわち拡大図(C)のように
ΔV/dtが所定値に到達したことを検出し、図6図
(B)のように電流の制御を行うものである。しかしこ
の場合の所定値とは、基本的には、電池電圧変化を検出
して充電をしようとするものであり、電池の種類や容量
により設定値を変更する必要がある。
【0027】この方式においても、必然的に温度上昇を
伴い、対象とする電池の種類や容量を勘案しつつ設定す
る必要があることから煩雑であり、誤操作等による不都
合が生じやすい。
【0028】上述のような従来の各種充電方式におい
て、不足充電であれば、電池性能が十分に発揮されず、
搭載機器の性能を左右することになる。
【0029】逆に、密閉構造の二次電池が過充電になる
と、温度上昇を招来し、電解質の漏洩およびこれに起因
する電解質不足現象、すなわちドライアップ現象を招
き、二次電池にとって致命的障害を被ることがある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二次電池に
対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常
に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ず
ることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電
方法ならびにこのような方法を実施するに適した充電装
置を提供することを課題とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、被充電
電池端子電圧以上の最大値を有し、外部からの制御信号
により低減可能な可変直流電圧を順極性となるように被
充電電池正負端子間に印加して対応する充電電流を供給
しつつ、被充電電池の電池電圧・時間曲線における変曲
点を検出し、該変曲点の検出に応じて前記印加直流電圧
を順次制御することにより充電電流を低減せしめつつ充
電を行う、二次電池の充電方法によって解決される。
【0032】さらに、本発明の課題は、図1に示すよう
に、被充電電池20の充電に際し電圧を印加するための
直流電圧を発生する電源部12と、該電源部12からの
電圧を受け、外部からの制御信号に応じて出力電圧およ
び持続時間を制御する電力制御部14と、前記被充電電
池20の電池電圧ならびに充電電流の時間変化を監視
し、該電池電圧・時間曲線の変曲点を検出して出力信号
を発生する監視部16と、該監視部16の出力信号を受
けて前記電力制御部14を駆動する演算・駆動部18
と、を具備する二次電池の充電装置10によって解決さ
れる。
【0033】本発明にかかる二次電池の充電方法では、
二次電池の正負端子間に印加される直流電圧は、連続電
圧またはパルス状電圧とすることができる。充電状態の
間被充電二次電池の端子電圧を監視している。これらの
監視にあたっては、予め監視部16に記憶せしめられて
いる、所要特性データ、例えば電池の種類、端子電圧お
よび要領、等に適合する特性データが参照される。
【0034】このような充電電流の監視によって、被充
電電池の状態、特に残容量が測定される。この監視結果
に基づき演算処理を行い、その結果に従い、引き続く充
電用電圧の大きさや印加時間を決定する。充電用電圧の
印加態様は、断続的(パルス状)であっても連続的な可
変電圧であってもよい。
【0035】図2(A)の電池電圧−時間曲線およびそ
の部分拡大図(C)に示すように、二重微分値が実質上
零の点(d2V/dt2=0)、すなわち変曲点に至った
ことまたは実質上変曲点に至ったことを検出し、図
(B)の充電電流曲線に示すように、I1,2,3,4
のように、被充電電池電圧の各変曲点に従って充電電流
を低減せしめるものである。
【0036】このように決定された最適値データに従
い、印加電圧を変化させつつ充電を継続することによ
り、過充電、過熱ならびにメモリ効果の発生を防止しつ
つ所望の充電を行うことができる。
【0037】被充電電池に対して温度の急上昇をもたら
す兆候は、前述のように充電電圧−時間曲線の電圧変化
率が正から負に変化したか否か、すなわち変曲点を通過
したか否かによって知ることができる。このように変曲
点は、数学的に表現すれば電圧の時間変化を二重微分し
た値が零となる曲線上の点である。
【0038】すなわち、下に凸の電圧−時間曲線が、上
に凸の曲線に転位する状態、またはこれとは反対に変位
する状態、すなわち、このような変曲点を超えた後に
は、電流が急変し、それに伴って温度の急上昇が起こる
ことに着目したものである。
【0039】なお、この充電電圧−時間曲線による変曲
点の発生する現象は二次電池の種類や容量によっては、
ほとんど差異が生じない。したがって、本発明にかかる
充電方法ならびに該方法を実施するための充電装置にあ
っては、常に安全かつ高効率充電が実施可能である。
【0040】被充電電池の端子電圧−時間曲線における
変曲点は、厳密には電圧変化の二重微分値d2V/dt2
の状態を監視することにより容易に検出することができ
る。実際上は、電池等によって決まる所定係数k(ここ
に、−1>k>1であり、厳密にはk=0が変曲点であ
る)以下であることをもって変曲点とみなし、制御する
ことができる。
【0041】このような配慮を加えることにより、効率
のよい充電が行われ、その間過度の温度上昇やメモリ効
果も生じない。したがって、電池寿命を大幅に延長する
ことができ、資源の有効利用、環境破壊の抑制を達成す
ることができる。
【0042】この場合の対象二次電池としては、ニッケ
ル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、
ニッケル−亜鉛電池、酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カド
ミウム電池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げら
れる。本発明にかかる充電方法並びに充電装置は、前述
のように、これら各二次電池に対して広く適用すること
ができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図を参照しながら開示する。図3は本発明にかか
る充電方法を実施するに適した二次電池の充電装置10
の構成例を示す概略ブロック図である。図1と同じ構成
部には同じ参照符号を付している。
【0044】図3は、図1の基本要素の中で、監視部1
6および演算・駆動部18を具体的構成例に即して開示
したものである。監視部16は、被充電電池20の端子
電圧を検出する電圧検出部16Vと、充電電流を検出す
る電流検出部16Aとを有し、これら両検出結果によっ
て被充電電池20の当該時点における充電容量その他の
状態を総合的に監視するものである。
【0045】また、監視部16は、一連の充電操作を実
行するために必要なデータを記憶する主記憶部16Mを
有している。主記憶部16Mに記憶されるデータには、
被充電電池20の当該時点における充電容量を基礎とし
て、充電電流の経時的関係および温度特性等が含まれ
る。
【0046】監視部16には、変曲点検出部が設けられ
る。この変曲点検出部は、電圧変化率を検出する回路1
6d、一時記憶部16T、比較部16Cにより構成する
ことができる。電圧検出部16Vにより所定時間間隔毎
に検出される電圧信号は、電圧変化率検出回路16dに
おいて二重微分値として検出される。
【0047】このように検出された二重微分値は一時記
憶部16T内に一旦蓄積される。このように蓄積された
値と、引き続く所定時間間隔、例えば15秒毎に電圧値
をサンプリングし、これを複数回継続して1〜2分間程
度にわたる平均を求めることにより検出される電圧変化
の二重微分値と、を順次比較回路16Cにおいて比較し
てゆき、その比較結果が所定係数値k以下になったこと
を検出するものである。すなわち、端子電圧−時間曲線
の電圧変化の二重微分値が所定係数値k以下になった際
(d2V/dt2≦k)に対応する出力信号を発生する。
この場合の係数kは、二次電池の種類や容量等によって
異なるが、前述のように−1>k>1であって、k=0
の状態が厳密な変曲点である。
【0048】監視部16において変曲点として検出され
た信号は、マイクロコンピュータ等から構成される演算
・駆動部18に印加され、所望の演算処理を施された
後、駆動信号として電力制御部14に供給される。その
結果、電力制御部14からは、被充電電池20に対して
最適の印加電圧が供給される。なお、演算・駆動部18
は駆動部18D、演算部18Tを有している。
【0049】電源部12は、上述のように被充電電池2
0の端子電圧より高い最大電圧を有し、被充電電池に適
する直流電圧を発生するものである。この電圧は被充電
電池の種類、電池構成、容量等に応じて変化可能なもの
とすることができる。
【0050】電源部12の直流出力は、演算・駆動部1
8によって制御される電力制御部14において、被充電
電池電圧以上の波高値を有する断続電圧または連続電圧
として制御される。この直流電圧を断続電圧とする場
合、この直流電圧の波高値を被充電電池の端子電圧の少
なくとも1.3倍以上とすることが望ましい。これは、
二次電池の急速充電を行うためと、メモリ効果を解消ま
たは防止するために重要である。
【0051】ただし、かかる高電圧を長時間継続して印
加すると二次電池に過酷な充電電流を与えることにな
り、電池の過熱や電極の物理的破壊等を招くことになる
ため取り扱い上留意が必要である。
【0052】本発明に係る二次電池の充電装置では、当
該技術分野において知られているマイクロコンピュー
タ、メモリ、レジスタ、センサ等の組み合わせにより構
成されるハードウエアと、これらに対する制御用ソフト
ウエアと、を適宜組み合わせることにより容易に構成す
ることができる。
【0053】本発明にかかる充電方法において充電可能
な被充電電池の種類は、上述のようにニッケル−カドミ
ウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、ニッケル−
亜鉛電池、酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カドミウム電
池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げられる。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る二次電池の充電方法では、
上述の電池の多くの充電作用が吸熱反応であることに着
目し、充電開始初期に大電流を通流せしめ、電池電圧−
時間曲線の変曲点を検出し、この変曲点を通過した後に
充電電流を低減するように制御し、二次電池が温度上昇
を来さない条件下において充電を行うことを特徴として
いる。
【0055】したがって、本発明によれば短時間の充電
が可能となり、さらに電池状態は絶えず監視されている
ため、過度の温度上昇や過充電等は生ぜず、結果的に電
池寿命を延長することができる。
【0056】本発明にかかる二次電池の充電方法では、
上述のように従来技術に比して、約1/3程度の充電所
要時間で充電を行うことができる。そのため、携帯用機
器類の充電にも有利となる。
【0057】さらに、いわゆる継ぎ足し充電によっても
メモリ効果は生じないから、緊急時には、上述の15〜
20分の充電時間の数分の1の時間、例えば5分間の充
電を行い、一段落した後に追加充電を行うこともでき
る。
【0058】本発明にかかる充電方法の適用は、小形・
携帯用二次電池のみに限定されるものではない。上述の
各種二次電池は、バッテリーフォークリフト、電動カー
ト等の運輸装置、電気自動車用電源等の大形二次電池に
も十分に適用可能なものである。現状では、夜間等の不
使用時に数時間掛けて充電している用途に対しても、数
分の1の充電が可能となり、省エネルギー上も有用であ
る。
【0059】また、現時点において試作段階を超えてい
ない電気自動車の最大の問題は、小形軽量電池が得られ
ていないこと、電池容量に限界があり長距離走行ができ
ないこと、充電時間が短縮できないこと、等にある。こ
のような電気自動車等の大容量電池の分野で、容量対重
量比および容量対容積比で従来の鉛電池よりも優れたア
ルカリ蓄電池の適用が期待されているが、本発明にかか
る充電方法はこれら電池類の充電技術としても有用な技
術を提供するものである。したがって、電池スタンド等
における急速充電に対する可能性も秘めている。
【0060】本発明によれば、電池の寿命を大幅に延長
することができ、資源の有効利用が促進され、電池の廃
棄量が減少し環境破壊の防止に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる二次電池の充電装置の基本構成
を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明にかかる二次電池の充電方法の電池電圧
および電流波形の時間変化を示す説明図であり、図
(C)は部分拡大図である。
【図3】本発明にかかる二次電池の充電装置の実施例の
構成を示すブロック図である。
【図4】従来技術にかかる第1の二次電池の充電方法の
電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図であ
る。
【図5】従来技術にかかる第2の二次電池の充電方法の
電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図であ
る。
【図6】従来技術にかかる第3の二次電池の充電方法の
電池電圧および電流波形の時間変化を示す説明図であ、
図(C)は部分拡大図である。
【図7】従来技術によるNiCd電池およびNiMH電
池においてメモリ効果が発生した場合とリフレッシュ後
の電圧対容量特性を示す図である。
【符号の説明】
10 充電装置 12 電源部 14 電力制御部 16 監視部 16A 電流検出部 16V 電圧検出部 16d 電圧変化率検出部(電圧変化率を求める回路) 16M 記憶部 16T 一時記憶部(一時記憶回路) 16C 比較部(比較回路) 18 演算・駆動部 18T 演算部 18D 駆動部 20 被充電電池

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被充電電池端子電圧以上の最大値を有
    し、外部からの制御信号により低減可能な可変直流電圧
    を順極性となるように被充電電池正負端子間に印加して
    対応する充電電流を供給しつつ、被充電電池の電池電圧
    ・時間曲線における変曲点を検出し、該変曲点の検出に
    応じて前記印加直流電圧を順次制御することにより充電
    電流を低減せしめつつ充電を行うこと、を特徴とする二
    次電池の充電方法。
  2. 【請求項2】 前記変曲点の検出が、被充電電池の電池
    電圧・時間曲線における電圧変化の二重微分値を監視
    し、該二重微分値が正から負に変化した際に発せられる
    信号により行われること、を特徴とする請求項1に記載
    の二次電池の充電方法。
  3. 【請求項3】 被充電電池の充電に際し電圧を印加する
    ための直流電圧を発生する電源部と、 該電源部からの電圧を受け、外部からの制御信号に応じ
    て出力電圧および持続時間を制御する電力制御部と、 前記被充電電池の電池電圧ならびに充電電流の時間変化
    を監視し、該電池電圧・時間曲線の変曲点を検出して出
    力信号を発生する監視部と、 該監視部の出力信号を受けて前記電力制御部を駆動する
    演算・駆動部と、を具備することを特徴とする二次電池
    の充電装置。
  4. 【請求項4】 前記監視部における変曲点検出部が、所
    定時間毎に前記被充電電池の電池電圧変化率を求める回
    路と、先に得られた電圧変化率を一旦蓄積する一時記憶
    回路と、該記憶回路に記憶された蓄積値と所定時間を経
    て発生せしめられる次続の電圧変化率とを順次比較する
    ための比較回路と、を具備し、これら先後電圧変化率間
    の差異が正から負に変化した際に変曲点であることを判
    定し、該判定結果に応じて前記演算・駆動部の制御を行
    うことを特徴とする請求項3に記載の二次電池の充電装
    置。
JP9067498A 1997-03-06 1997-03-06 二次電池の充電方法及び充電装置 Pending JPH10248175A (ja)

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