JPH1024749A - 自動車のトランスミッションのためのシフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトレバーのシフト位置を無接触式に検出
することができ、必要な部材もしくは部品の数を最少に
することができ、トランスミッションをシフト装置への
機械式の結合なしに制御することができ、しかもシフト
レバーの貫通案内部を単純化することができる、自動車
用のシフト装置を提供する。 【解決手段】 シフトレバー２が、信号面を備えた制御
舌片１５と連結されていて、該制御舌片がセンサと対応
しており、しかもセンサが、シフトレバー２のシフト位
置に相当する信号を、トランスミッションの制御ユニッ
トに与えるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のトランス
ミッションのためのシフト装置であって、シフトレバー
がシフト路の内部で、該シフト路よりも低い位置にある
セレクト軸線を中心にして旋回可能であり、かつシフト
位置Ｐ，Ｒ，Ｎ，Ｄにおいて、シフト路の長手方向に対
して横方向に作用するばね力によって、シフト位置に配
属されていて互いに横方向にずらされて位置している係
止部に対して、保持されるようになっており、しかもシ
フトレバーが、オートマチック式のシフトに配属された
シフト位置において、電気的なスイッチを用いたトラン
スミッションのギヤのステップバイステップ式のシフト
へと手動で旋回可能であり、さらに、シフトレバーのシ
フト位置に相当する信号が、センサによって検出され、
次いで電子制御装置によって処理され、該電子制御装置
が同時に自動車トランスミッションを制御するようにな
っている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許出願ＤＥ１９５２
６０５９Ａ１には、自動車のオートマチック式のトラン
スミッションのためのシフト装置が記載されており、こ
のシフト装置では、シフト路の内部において該シフト路
よりも低い位置にあるセレクト軸線を中心にして旋回可
能に支承されており、そして選択されたシフト位置は、
機械的な伝達エレメント有利にはボーデンケーブルによ
って、トランスミッションに伝えられる。この場合にお
ける欠点としては、伝達エレメントが機関室に向かって
シール部材を備えた貫通部を必要とする、ということが
挙げられる。また振動及びノイズが、トランスミッショ
ンからシフト装置に伝達されるか、又は、このような不
都合を回避するためには、少なくとも高価な遮断機構が
必要である。さらに、機関室内において利用できる構造
空間は狭いので、機械的な伝達エレメントを敷設するの
に要する手間は、かなり大きなものになる。これによっ
て自動車の組立て時にかかるコストが高騰し、このコス
ト増は、最終的には販売価格に影響を与えることにな
る。

【０００３】ＤＥ３８０７８８１Ａ１には、シフトレバ
ーのセレクト位置をセンサによって検出することが開示
されており、これらのセンサは電気信号をトランスミッ
ションの制御装置に与えるようになっている。この明細
書に記載されたシフト装置は、２つのシフト路を有して
おり、そのうちの１つのシフト路は、オートマチック運
転のために設けられていて、他方のシフト路は、ステッ
プバイステップ式の選択的に使用可能なマニュアルのシ
フト運転のために設けられている。「マニュアル用のシ
フト路」においては、各１つのセンサがギヤ段１つ分の
シフトアップもしくはシフトダウンを検出するようにな
っており、このようなシフトアップもしくはシフトダウ
ンは、走行方向もしくは走行方向とは逆方向におけるシ
フトレバーのノック（Tippen）によってトランスミッシ
ョンにおいて惹起される。一方のシフト路から他方のシ
フト路への移動もまた同様にセンサによって検出され
る。このためにシフトレバーの旋回時に操作レバーが連
行され、この操作レバーは、該操作レバーに枢着された
操作ロッドを介してトランスミッションに係合してい
て、そこに設けられた、対応するセレクト位置のための
センサを操作する。センサ信号の処理は、自体公知の形
式で中央の処理ユニットを介して行われ、この処理ユニ
ットはトランスミッションの制御ユニットと共働する。

【０００４】このような解決策は、数多くの部材を必要
とするので、極めてコストが高い。例えばシフトレバー
の各シフト位置のために少なくとも１つのセンサを設け
ることが必要であり、さらに、一方のシフト路から他方
のシフト路へのシフトレバーの旋回を検出するための少
なくとも１つのセンサを設けることが必要であり、さら
にまた、「マニュアル用のシフト路」におけるシフト位
置をステップバイステップに検出するための２つのセン
サを設ける必要がある。このように必要な部材が多数存
在することによって、故障が発生するリスクも増大し、
その結果このような構成は故障しやすく、かつ高価なも
のになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ゆえに本発明の課題
は、シフトレバーのシフト位置を無接触式に検出するこ
とができ、必要な部材もしくは部品の数を最少にするこ
とができ、トランスミッションをシフト装置への機械式
の結合なしに制御することができ、しかもシフトレバー
の貫通案内部を単純化することができる、自動車用のシ
フト装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、冒頭に述べた形式のシフト装置に
おいて、シフトレバーが、信号面を備えた制御舌片と連
結されていて、該制御舌片がセンサと対応しており、し
かもセンサが、シフトレバーのシフト位置に相当する信
号を、トランスミッションの制御ユニットに与えるよう
になっている。

【０００７】

【発明の効果】このようなシフト装置は、種々様々なト
ランスミッションシフトのために使用することができ、
例えば単数又は複数のシフト路を備えたオートマチック
シフトのためや、相応な方向におけるシフトレバーの短
時間のノック接触（Antippen）によってトランスミッシ
ョンのシフトアップ又はシフトダウンが行われる、ステ
ップバイステップ式のマニュアルのシフト運転機構を備
えたシフトのためや、又は場合によっては純然たるマニ
ュアルシフトのために、使用することができる。

【０００８】本発明の構成によれば、シフトレバーはシ
フト動作中に制御舌片と連結されている。測定値ピック
アップ（センサ）はこの場合、制御舌片から送られた信
号を検出して、この信号を相応な信号処理の後で、トラ
ンスミッションの制御系に与える。信号処理装置及びト
ランスミッションの制御系は、この場合中央の処理ユニ
ット（ＣＰＵ）に設けられてもよい。

【０００９】本発明によれば光学式のセンサを使用する
ことができ、この場合光学的な信号は制御舌片における
反射面から反射されて、センサによって検出される。ま
た、測定値ピックアップとして機能しかつ検出される信
号をまず自分が発信するような部材を、使用することも
可能である。

【００１０】さらにまた、本発明の枠を逸脱しないその
他の無接触式の測定値センサも可能である。例えば制御
舌片が磁化された範囲を備えていて、これらの範囲の運
動がセンサ（ホールセンサ）において、ホール効果を利
用して電圧を誘起し、この電圧をさらなる処理のために
利用することも可能である。

【００１１】シフトケーシング内には、走行方向である
長手方向と走行方向に対して横方向に運動することがで
きるように、シフトレバーが支承されている。シフトレ
バーのジャーナル状の移行範囲であって、支承軸線の下
に位置していて、それ自体に、制御舌片に係合するピン
が配置されている移行範囲は、案内溝において強制案内
される。

【００１２】この案内溝は、シフト装置のシフトパター
ンに相当する案内輪郭を有している。シフトレバーの運
動は、センサの作用範囲へと制御舌片を導く。

【００１３】シフトレバーは、クロス部材において、空
間的に互いに直交して位置している２つの軸線に支承さ
れている。この２つの軸線は、セレクト軸線とシフト軸
線である。クロス部材は、シフトレバーの支承箇所の下
に、ヨーク状の範囲を有しており、この範囲には、少な
くとも片側に、規定されて成形された表面が一体に成形
されている。この成形された表面とは、シフトレバーに
固定されているばね負荷された係止手段が共働する。こ
の場合係止手段は例えばばね負荷されたローラ又は球か
ら成っている。しかしながらまた、単純なプラスチック
製の滑りエレメントも使用可能である。

【００１４】本発明によるシフト装置では、もちろん多
くのシフト路を設けることが可能である。この場合クロ
ス部材のヨーク状の範囲は、シフト段の数に合わせて構
成される。係止手段はこのような構成では、これらのシ
フト段の段階的な選択を可能にする。すなわちこの場合
ばね負荷されたローラ又は球は、クロス部材のヨーク状
の範囲の相補形状を備えた切欠きに係合する。

【００１５】シフトレバーの各シフト位置は、冒頭に述
べた形式のセンサによって検出される。本発明の構成に
よれば各シフト位置には、２進マトリックスに相当する
コードが配属されている。制御舌片には、光学式のセン
サを使用する場合には反射面が設けられており、これら
の反射面は、送られた信号をさらにセンサへと導く。制
御舌片における反射面のない範囲は、したがって「０信
号」を発信し、反射面は「１信号」を発信する。センサ
のこれらの２進信号は、ＣＰＵを介してトランスミッシ
ョンの制御系にさらに導かれ、そこで相応なシフト動作
をトリガする。このようなコード化によって、従来公知
の構成におけるよりも著しく少ないセンサしか必要でな
くなる。

【００１６】長手方向又は横方向におけるステップバイ
ステップ式のシフト（ノック）が行われるシフト装置で
は、ばね負荷された係止手段及び成形された表面の構成
は、シフトレバーがシフト動作後に再びその中央位置を
占めるために、役立つ。制御舌片によって反射された信
号がセンサによって無接触式に検出されて、次いで制御
系にさらに与えられることによって、ドライバは本来の
「シフトフィーリング」を失う。それというのは、シフ
トレバーとトランスミッションとの間における機械的な
結合部が、本発明によるシフト装置では存在しないから
である。

【００１７】通常慣れているこの「シフトフィーリン
グ」をドライバに与えるために、本発明によるシフト装
置には、規定されて成形された表面がクロス部材のヨー
ク状の範囲に設けられる。この成形された表面は、もっ
ぱらステップバイステップ式のシフト（ノック）のため
のシフト装置の場合には、シフト運動の方向で上昇する
１つの凹設部だけを備えた波形成形部から成っている。
このように成形された表面と、シフトレバーに設けられ
たばね負荷された係止手段は共働し、これによって、ば
ねもしくは勾配の選択に応じて、各所望のシフト力強さ
をシミュレーションすることができる。

【００１８】後退ギヤのためには、付加的に、シフトレ
バーが後退ギヤロックを克服した後で係合する係止段が
設けられていてもよい。

【００１９】シフトレバーを案内するシフトレバー貫通
案内部が設けられている、シフト装置のカバーの構成形
状は、本発明の構成では、極めて単純に保たれる。それ
というのは、単に、例えば孔のような１つの貫通案内部
しか必要ないからである。この貫通案内部である開口
は、弾性的なシールベローズを備えており、この結果シ
フト装置全体は、埃、液体及びこれに類したものに対し
て密にシールされている。したがって、車室に対して公
知のシールの問題をもつシフト路は省かれる。そしてシ
フト装置は、簡単かつ安価にジョイスティック状のシフ
トを実現することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の実施の形
態を説明する。

【００２１】図１には、本発明によるシフト装置が自動
車長手方向における断面図で示されている。シフト装置
はケーシング１内に次のように、すなわち、ドライバ側
の端部にシフトノブ３が配置されているシフトレバー２
が、シフトレバー貫通案内部４を貫いてケーシングカバ
ー内部において案内されるように、配置されている。

【００２２】シフト軸線５（自動車横方向）は、セレク
ト軸線６（自動車長手方向）に対して直角に位置してい
る。両方の軸線を中心にしてシフトレバー２は旋回可能
に支承されている。セレクト軸線６はこの場合ピン７に
よって形成され、このピン７自体は、シフト装置のケー
シング内において軸受ブシュ８，９を介して支承されて
いる。ピン７はクロス部材１０と一体的に結合されてい
る。

【００２３】シフトレバー２の最下端部は、シフトレバ
ー２のジャーナル状の移行範囲１２に接続するピン１１
として構成されている。このジャーナル状の移行範囲１
２は、案内溝１３において強制案内されており、この案
内溝１３の案内輪郭１４は、シフト装置のシフトパター
ンに相当する。ピン１１は制御舌片１５を案内する。シ
フトレバー２の下側部分には、圧縮ばね１６によって支
持されたスライダ１７に、ばね負荷された第１の係止手
段１８が取り付けられており、この係止手段１８はシフ
ト動作中に、クロス部材１０のヨーク状範囲の規定され
て成形された表面１９に沿って転動するか又は滑動す
る。この係止手段１８は図示の実施例ではばね負荷され
た各１つのローラから成っており、かつ、上方に配置さ
れたシフト軸線５に対して軸平行にシフトレバー２の両
側に取り付けられている。この第１の係止手段によって
ドライバには、機械式のシフト装置においてドライバに
信頼されている「シフトフィーリング」が伝えられ、こ
のことは、圧縮ばね１６のばね強さと規定されて成形さ
れた表面１９の曲面経過とによって達成される。さらに
係止手段は、シフトレバー２を基本ポジションＧに戻す
という機能を有している。また第２の係止手段が、セレ
クト動作（横方向ノック動作：Quertippen）のシミュレ
ーションのために、クロス部材１０のヨーク状部分の、
走行方向で見て前方の部分に、取り付けられている。こ
の場合ローラ保持体２０が、ローラ２１と、このローラ
２１に作用する圧縮ばね２２とを収容している。ローラ
２１は、ケーシング１の底板２４の規定された表面２３
に沿って案内されている。

【００２４】図２には、本発明によるシフト装置が自動
車横方向において断面されて示されている。

【００２５】図１に示されたことに加えてこの図２で
は、シフト軸線５におけるシフトレバー２の支承形式が
明確に示されている。シフト軸線としても単純なピンが
使用されている。図面の下部領域には、さらに、シフト
レバー２の両側に取り付けられたばね負荷された係止手
段１８が示されており、この係止手段１８は、クロス部
材１０のヨーク状の範囲の規定されて成形された表面１
９に作用する。

【００２６】案内溝１３において案内されるジャーナル
状の移行範囲１２の下側においてシフトレバー２に一体
成形されたピン１１は、この場合制御舌片１５をセンサ
（Ｓａ，Ｓｂ，Ｓｃ，Ｓｄ）の作用範囲内に案内する。
これらのセンサは、プリント配線板２５に取り付けられ
ている。本発明によるシフト装置の図示の実施例では、
センサは光学式のセンサである。そしてこれらのセンサ
は、制御舌片１５からの信号を受け取って、それをさら
に制御系に与える。

【００２７】図３には本発明によるシフト装置のシフト
パターンが略示されている。ケーシング１のカバーにお
けるシフトレバー貫通案内部４は、この場合楕円形とし
て構成されており、この楕円形においてシフトレバー２
は中央位置を占めている。シフトパターンは、前進ギヤ
のためにシフト段「Ｇ」、「＋」及び「−」を、ニュー
トラル位置のために「Ｎ」を、そして後退ギヤのために
「Ｒ」を有している。シフトレバー２は通常の走行運転
においては基本ポジション「Ｇ」に位置している。
「＋」方向又は「−」方向へのノック接触（Antippen）
によって、次に高いトランスミッションギヤ又は次に低
いトランスミッションギヤが選択される。

【００２８】後退ギヤを入れるためには、まず初めに、
走行方向に対して直角な方向へのセレクト運動が実行さ
れねばならない。その結果前進ギヤ段が遮断され、次い
でシフトレバー２を「Ｒ」の方向にノック接触させるこ
とによって後退ギヤが選択される。

【００２９】位置「Ｒ」においてシフトレバー２のばね
負荷された係止手段は、規定されて成形された表面１９
の相応な構成によって係止する。後退ギヤをつまり位置
「Ｒ」から再び出したい場合には、上に述べたように規
定されて成形された表面の構成と圧縮ばね１６の特性と
によって規定される力を、手によってシフトレバー２に
加えることが必要であり、これによってシフトレバー２
は再びポジションＮにもたらされ、このポジションＮか
らシフトレバー２は再び基本ポジションＧに旋回させら
れる。

【００３０】図４には本発明によるシフト装置が、案内
溝１３の高さで断面されて、その下に位置する制御舌片
１５と共に示されている。シフトレバー２のジャーナル
状の移行範囲１２は、案内溝１３の案内輪郭１４におい
て強制案内される。

【００３１】制御舌片１５は旋回軸線２６を中心にして
旋回可能に配置されていて、板ばね２７によって出発ポ
ジションに保持されるかもしくはこの出発ポジションに
戻される。シフトレバー２のピン１１は、制御舌片１５
の切欠き２８に係合している。案内溝１３の案内輪郭１
４はその終端ポイントに緩衝エレメント２９，３０，３
１，３２を有しており、これらの緩衝エレメントは、シ
フトレバー２のジャーナル状の移行範囲１２を、相応な
方向「＋」、「−」、「Ｎ」及び「Ｒ」へのシフト時に
終端ポイントにおいて緩衝する。

【００３２】シフトレバー２のピン１１は、制御舌片１
５の切欠き２８に貫通係合している。

【００３３】図４に示された、制御舌片１５とその反射
面３３，３４，３５とセンサＳａ，Ｓｂ，Ｓｃ，Ｓｄと
の構造的な共働を参照しながら、次にシフト動作につい
て詳しく説明する：基本ポジションＧにおいてシフトレ
バー２はシフトレバーポジションＧに位置している。セ
ンサＳｂは、反射面３５によって反射された信号を検出
し、２進マトリックス（図７）を介して相応な信号を制
御チップの出力部ｂにおいて形成する。この制御チップ
はプラグ３６として構成されている。

【００３４】基本ポジションＧから「＋」の方向（プラ
ス方向＝より高いギヤ段に入れる方向）へのノック接触
時に、シフトレバー２はシフト軸線５を中心にして旋回
し、この際にシフトレバー２のジャーナル状の移行範囲
１２は、案内輪郭１４において緩衝エレメント２９の方
向に案内され、そしてシフトレバーのピン１１は制御舌
片１５を角度αだけ旋回させる。センサＳｃは、反射面
３５によって反射された信号を検出し、２進マトリック
スを介して相応な信号を出力部ｃにおいて形成する。次
いでシフトレバー２は再び基本ポジションＧに戻る。そ
れというのはシフトレバー２の下側部分には、圧縮ばね
１６によって支持されたスライダ１７に、係止手段１８
が配置されており、この係止手段１８はシフト運動中に
規定されて成形された表面１９に沿って滑動するからで
あり、そしてこの表面１９は次のように、すなわち係止
手段１８が再び基本ポジションＧに滑り戻り、かつシフ
トレバー２を再び基本ポジションＧにもたらすように、
構成されているからである。

【００３５】基本ポジションＧから「−」の方向（マイ
ナス方向＝より低いギヤ段に入れる方向）へのシフトレ
バー２のノック接触時に、シフトレバーはシフト軸線５
を中心にして旋回し、この場合にジャーナル状の移行範
囲１２は案内輪郭１４において緩衝エレメント３０の方
向に案内され、そして制御舌片１５をピン１１によって
角度βだけ旋回させる。

【００３６】センサＳａは、反射面３５によって反射さ
れた信号を検出し、２進マトリックスを介して出力部ａ
において相応な信号を形成する。その後でシフトレバー
は再び基本ポジションＧに戻る。

【００３７】基本ポジションＧからポジションＮへのシ
フトレバー２のノック接触時に、シフトレバーは、振動
を遮断されて軸受ブシュ８，９に支承されたピン７のセ
レクト軸線６を中心にして旋回する。クロス部材１０は
シフトレバー２のこの運動時に一緒に旋回させられる。
それというのはクロス部材１０はシフト軸線５を介して
シフトレバー２の旋回を一緒に行う必要があるからであ
る。ジャーナル状の移行範囲１２は緩衝エレメント３１
に向かって案内され、ピン１１は切欠き２８において制
御舌片１５を連行する。この際に、旋回軸線２６が係合
している切欠き３７によって、緩衝エレメント３１に向
かう方向での制御舌片１５の移動が可能になる。反射面
３３，３４は対応させられてセンサＳｄ，Ｓｂ，Ｓｃの
下に案内される。そして２進マトリックスを介して相応
な信号が、出力部ｂ，ｃ，ｄにおいて取り出される。

【００３８】シフトレバー２がポジションＮにおいて再
び解放されると、シフトレバー２は規定された表面２３
の構成によって再び基本ポジションＧに戻る。しかしな
がら後退ギヤを入れることが望まれている場合には、シ
フトレバー２は第３図のシフトパターンに示されている
ようにポジションＮからポジションＲに向かって旋回さ
せられ、後退ギヤロックが克服されねばならない。この
後退ギヤロックは次のことによって、すなわち、規定さ
れて成形された表面１９が相応な箇所において急勾配に
上昇していて、上死点が係止手段１８によって克服され
ねばならないことによって、達成される。

【００３９】シフトレバー２はこの場合シフト軸線５を
中心にして旋回し、ジャーナル状の移行範囲１２は緩衝
エレメント３２の方向に強制案内され、ピン１１は制御
舌片１５をその切欠き２８において連行する。反射面３
４はセンサＳａ，Ｓｂ，Ｓｃの下に案内される。反射面
３４によって反射された信号は、センサＳａ，Ｓｂ，Ｓ
ｃによって受け取られ、制御チップを介して処理されて
所望にコード化され、相応な信号が出力部ａ，ｂ，ｃに
与えられる。

【００４０】シフトレバー２が位置「＋」、「Ｇ」、
「−」、「Ｎ」及び「Ｒ」の間の中間位置を占めている
場合には、いずれの反射面３３，３４，３５もセンサＳ
ａ，Ｓｂ，Ｓｃ，Ｓｄに対してなんら信号を反射せず、
そして信号はいずれの出力部ａ，ｂ，ｃにも与えられず
（つまり２進法では「０」）、しかしながらこれもまた
制御もしくはトランスミッションの１つの規定された状
態を意味する。

【００４１】図５には制御舌片の本発明による構成の１
実施例が示されている。図示の実施例では制御舌片１５
は反射面３３，３４，３５を有している。これらの反射
面は、光学式のセンサＳｄ，Ｓａ，Ｓｂ，Ｓｃと対応し
ている。

【００４２】図６には、プラグ３６を備えた本発明によ
るプリント配線板２５の１実施例が示されている。図示
されていない制御チップは、センサによって検出された
測定値を受け取って、さらに処理し、これによってトラ
ンスミッションの制御が可能になる。制御チップは、中
央の処理ユニット（ＣＰＵ）を内蔵している。センサＳ
ａ，Ｓｂ，Ｓｃ， Ｓｄはプリント配線板２５の下に取
り付けられている（ゆえに破線で示されている）。

【００４３】図７には２進マトリックスの１例が示され
ている。実現される各シフト段には、「０」・「１」信
号によって記載可能な２進コードが対応している。

【００４４】６つまでのポジションをセンサ検出するた
めには、基本的には３つのセンサと１つの４極プラグで
十分である。しかしながらスイッチングエラーを確実に
防止するために、図示の実施例は４つのセンサと６極プ
ラグ３６とを有しており、これによって６つのポジショ
ン： 基本ポジション Ｇ シフトアップ ＋ シフトダウン − ニュートラルポジション Ｎ 位置 Ｒ （後退ギヤ） とそれぞれの中間ポジションとを疑いなく検出すること
ができる。

【００４５】センサＳｄはシフトの確実性を高めるため
に付加的に導入されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるシフト装置を自動車長手方向にお
いて断面して示す図である。

【図２】本発明によるシフト装置を自動車横方向におい
て断面して示す図である。

【図３】本発明によるシフト装置のシフトパターンを示
す図である。

【図４】本発明によるシフト装置を、案内溝の高さで断
面してその下に位置する制御舌片と共に示す図である。

【図５】本発明による制御舌片を示す図である。

【図６】本発明によるシフト装置のプリント配線板を、
その下に取り付けられたセンサと共に示す図である。

【図７】６つのシフト位置をコード化するための２進マ
トリックスを示す図である。

【符号の説明】

１ ケーシング、 ２ シフトレバー、 ３ シフトノ
ブ、 ４ シフトレバー貫通案内部、 ５ シフト軸
線、 ６ セレクト軸線、 ７ ピン、 ８，９軸受ブ
シュ、 １０ クロス部材、 １１ ピン、 １２ 移
行範囲、 １３案内溝、 １４ 案内輪郭、 １５ 制
御舌片、 １６ 圧縮ばね、 １７スライダ、 １８
係止手段、 １９ 表面、 ２０ ローラ保持体、 ２
１ローラ、 ２２ 圧縮ばね、 ２３ 表面、 ２４
底板、 ２５ プリント配線板、 ２６ 旋回軸線、
２７ 板ばね、 ２８ 切欠き、 ２９，３０，３１，
３２ 緩衝エレメント、 ３３，３４，３５ 反射面

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のトランスミッションのためのシ
   フト装置であって、シフトレバーがシフト路の内部で、
   該シフト路よりも低い位置にあるセレクト軸線を中心に
   して旋回可能であり、かつシフト位置（Ｐ，Ｒ，Ｎ，
   Ｄ）において、シフト路の長手方向に対して横方向に作
   用するばね力によって、シフト位置に配属されていて互
   いに横方向にずらされて位置している係止部に対して、
   保持されるようになっており、しかもシフトレバーが、
   オートマチック式のシフトに配属されたシフト位置にお
   いて、電気的なスイッチを用いたトランスミッションの
   ギヤのステップバイステップ式のシフトへと手動で旋回
   可能であり、さらに、シフトレバーのシフト位置に相当
   する信号が、センサによって検出され、次いで電子制御
   装置によって処理され、該電子制御装置が同時に自動車
   トランスミッションを制御するようになっている形式の
   ものにおいて、 シフトレバー（２）が、信号面を備えた制御舌片（１
   ５）と連結されていて、該制御舌片がセンサと対応して
   おり、しかもセンサが、シフトレバー（２）のシフト位
   置に相当する信号を、トランスミッションの制御ユニッ
   トに与えるようになっていることを特徴とする、自動車
   のトランスミッションのためのシフト装置。
2. 【請求項２】 光学式のセンサが使用されており、制御
   舌片（１５）の信号面が反射面（３３，３４，３５）で
   ある、請求項１記載のシフト装置。
3. 【請求項３】 ホールセンサが使用されており、制御舌
   片（１５）の信号面が磁化された範囲（３３，３４，３
   ５）である、請求項１記載のシフト装置。
4. 【請求項４】 シフト時におけるシフト運動の力の経過
   が、規定されて成形された表面（１９）及び係止手段
   （１８）を用いて生ぜしめられる、請求項１から３まで
   のいずれか１項記載のシフト装置。
5. 【請求項５】 シフトレバー（２）がその旋回中心の下
   で案内溝（１３）において強制案内されている、請求項
   １から４までのいずれか１項記載のシフト装置。