JPH10238557A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

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JPH10238557A
JPH10238557A JP9045450A JP4545097A JPH10238557A JP H10238557 A JPH10238557 A JP H10238557A JP 9045450 A JP9045450 A JP 9045450A JP 4545097 A JP4545097 A JP 4545097A JP H10238557 A JPH10238557 A JP H10238557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ制御用オイルを短時間で昇温し、暖
機時間の短縮を図る。 【解決手段】 本発明に係る車両の動力伝達装置は、油
圧制御式摩擦クラッチ52とトルクコンバータ53とを直列
に組み合わせ、トルクコンバータのスリップによりオイ
ルを昇温し、クラッチを短時間で作動可能とする。オイ
ルが低温・高粘度のとき、第1の制御方法では、同じく
低温・高粘度のミッションオイルを利用してトランスミ
ッション75の入力側を制動し、摩擦クラッチを接続して
トルクコンバータをスリップさせる。トランスミッショ
ンはニュートラルレンジに変速する。第2の方法では、
ブレーキ手段21によりトランスミッションの入力側を積
極制動し、摩擦クラッチを接続してトルクコンバータを
スリップさせる。いずれの方法でも車両の発進が防止さ
れるので、アクセルペダルの踏み込みによりスリップを
増し、暖機を促進できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の動力伝達装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジン動力を駆動系に伝達す
る装置として油圧制御式摩擦クラッチが知られている。
これは湿式多板クラッチの構成が採用され、クラッチハ
ウジング内に収められた複数のクラッチプレートを、ク
ラッチピストンで適宜押し付けてクラッチ締結力を得よ
うというものである。クラッチピストンには、適当な値
に制御された油圧が供給され、これによりクラッチピス
トンは、入力側と出力側とのクラッチプレート同士を摩
擦接触させてクラッチ締結力を発生させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
油圧制御式摩擦クラッチにおいては、クラッチピストン
に押圧力を与えるオイルと、クラッチプレートに引き摺
り効果を与えるオイルとが共用される場合が多い。そし
て低温下でエンジンを始動したとき、オイルの粘性低下
に起因して実質的に作動不可となることがある。即ち、
オイル粘度が極端に低くなると、クラッチピストンに至
る油圧回路中で圧力損失が増大し、制御レスポンスの悪
化による作動不良が発生する。また、クラッチプレート
室内ではオイルのせん断抵抗や摩擦抵抗が増大し、所謂
ドラッグトルク(引き摺りトルク)が顕著に増大してク
ラッチが切れなくなってしまう。
【0004】これら問題があるため、従来は、ユーザー
に長時間の暖機運転を義務付けたり、寒冷地では車両の
室内保存や外部ヒータによる暖機促進を推奨している。
しかし、いずれにしても暖機時間が長いことは好ましい
ことではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両の動力
伝達装置は、エンジンとトランスミッションとの間に直
列に設けられ、共通のオイルを使用する油圧制御式摩擦
クラッチ及び、トルクコンバータ又は流体クラッチと、
前記トランスミッションの変速操作を実行するアクチュ
エータと、前記オイルの温度が所定値以下のとき、前記
アクチュエータを作動させて前記トランスミッションを
ニュートラルレンジに変速し、且つ前記油圧を制御して
前記摩擦クラッチを接続する制御手段とを備えたもので
ある。
【0006】また、本発明に係る車両の動力伝達装置
は、エンジンとトランスミッションとの間に直列に設け
られ、共通のオイルを使用する油圧制御式摩擦クラッチ
及び、トルクコンバータ又は流体クラッチと、前記トラ
ンスミッションの入力側を制動するためのブレーキ手段
と、前記オイルの温度が所定値以下のとき、前記ブレー
キ手段を作動させて前記トランスミッションの入力側を
制動し、且つ前記油圧を制御して前記摩擦クラッチを接
続する制御手段とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0008】図4は、本発明に係る動力伝達装置の全体
構成図である。図示するように、かかる装置において
は、エンジン76とトランスミッション(T/M) 75との
間にクラッチトルコンユニット50が設けられている。
クラッチトルコンユニット50は、後に詳述するが、油
圧制御式摩擦クラッチとトルクコンバータとを直列に組
み合わせ、同一のハウジング内に収めたものである。ト
ランスミッション75は、それ自体マニュアルトランス
ミッションであるが、ここではアクチュエータ(ギヤシ
フトユニット、GSU)84と組み合わされて、自動変
速をなし得る構成がされている。
【0009】アクチュエータ84は、コントロールユニ
ット79による電磁弁85の切り換えでエア供給手段8
6からエアが適宜供給されることで作動し、変速操作を
実行するようになっている。エア供給手段86は、エン
ジンコンプレッサ87に連結されたエアタンク88と、
リリーフバルブ89を介設したエアパイプ90とで成
り、エアパイプ88の先端がアクチュエータ84の電磁
弁85に連結されている。エアタンク88にはコントロ
ールユニット79に結線された圧力スイッチ91が設け
られている。
【0010】このほかトランスミッション75には車速
センサー92及び入力軸(インプットシャフト)回転セ
ンサー93が設けられ、それぞれコントロールユニット
79に結線されている。またコントロールユニット79
の入力側にはアクセルセンサー94、チェンジレバー9
5、全段シフトが可能な非常用手動スイッチ96が接続
され、出力側にはギヤ表示灯97や警告灯98が接続さ
れている。またこのコントロールユニット79に併設さ
れて信号をやりとりする電子制御ガバナのコントロール
ユニット102 が備えられ、エンジン回転センサー103 等
の検出値に基づいて燃料噴射ポンプ104 のラック105 を
適宜制御するようになっている。
【0011】図3はクラッチトルコンユニット50を示
す詳細図である。クラッチトルコンユニット50はメイ
ンクラッチ52とトルクコンバータ53とを組み合わせ
て主に構成されている。メインクラッチ52は油圧作動
式で且つ湿式多板クラッチの構成が採られている。ここ
ではトルクコンバータ53をロックするためのロックア
ップクラッチ71も設けられている。ロックアップクラ
ッチ71も前記同様に油圧作動式で且つ湿式多板クラッ
チの構成が採られている。これらの関係としては、後に
理解されるが、図5を参照して、エンジン側から順にト
ルクコンバータ53とメインクラッチ52とが直列関係
にあり、トルクコンバータ53とロックアップクラッチ
71とが並列関係にある。以下、これらの構成を具体的
に説明する。
【0012】図3において、54はエンジン動力が入力
される入力軸である。入力軸54にはフロントカバー6
7及びトルクコンバータハウジング68が一体的に結合
されている。一方、トルクコンバータ53は三要素の翼
車によって構成され、トルクコンバータハウジング68
と一体で回転するポンプ部58と、ポンプ部58に対向
するタービン部59と、固定系にワンウェイクラッチ6
0を介して設けられたステータ部61とで成る。よって
トルクコンバータ53においては、入力軸54が回転さ
れるとポンプ部58が回転し、これが作動流体としての
オイルを入力軸54回りに循環させ、タービン部59を
回転駆動し、タービン部59からトルクを発生させる。
そしてオイルには、この入力軸54回りの循環の他、ポ
ンプ部58、タービン部59、ステータ部61を順に通
るような直交方向の循環も与えられる。なお、トルクコ
ンバータ53はメインクラッチ52よりもトランスミッ
ション75側に配置されている。
【0013】一方、フロントカバー67及びトルクコン
バータハウジング68で囲まれた空間内では、互いに結
合されたメインクラッチホルダ64及びメインクラッチ
ピストンアウターホルダ65が、軸受63及びクラッチ
ホルダ62を介して、出力軸56にその軸回りを回転自
在に支持されている。出力軸56は入力軸54と同軸に
配置され、図外の右側の部分でトランスミッション75
のインプットシャフト20に連結される(図5参照)。
クラッチホルダ62は出力軸56にスプライン(図示せ
ず)を介して相対回転不可に取り付けられる。メインク
ラッチピストンアウターホルダ65は、フロントカバー
67の内面上を摺動回転可能であり、軸方向には移動不
可である。トルクコンバータ53のタービン部59はメ
インクラッチホルダ64に剛に結合されるため、これに
よってタービン部59は出力軸56回りを回転できるこ
ととなる。
【0014】このタービン部59即ちトルクコンバータ
53の出力側と、出力軸56とを断接するのがメインク
ラッチ52である。即ちメインクラッチ52は、メイン
クラッチホルダ64にスプライン(図示せず)を介して
軸方向移動自在に設けられた複数のドライブプレート5
5と、クラッチホルダ62にスプライン(図示せず)を
介して軸方向移動自在に設けられたドリブンプレート5
7とを有する。これらプレート55,57は互い違いに
重なるよう配置されている。メインクラッチピストンア
ウターホルダ65にはシリンダ室66が形成され、シリ
ンダ室66にはメインクラッチピストン51が軸方向移
動自在に収容されている。よってシリンダ室66に油圧
供給を行い、メインクラッチピストン51をプレート5
5,57側に移動させることで、プレート55,57同
士を摩擦接触させ、メインクラッチ52を締結状態にす
ることができる。そしてトルクコンバータ53の出力側
と出力軸56とを接続することができるようになる。
【0015】一方、メインクラッチ52の径方向外側に
は、同様に構成されたロックアップクラッチ71が配設
されている。このロックアップクラッチ71は、トルク
コンバータ53のポンプ部58とタービン部59とを直
結するためのものである。即ち、ロックアップクラッチ
71は、トルクコンバータハウジング68にスプライン
(図示せず)を介して軸方向移動自在に設けられた複数
のドライブプレート73と、メインクラッチホルダ64
にスプライン(図示せず)を介して軸方向移動自在に設
けられたドリブンプレート72とを有する。フロントカ
バー67のシリンダ室99にはロックアップクラッチ用
ピストン74が軸方向移動自在に収容されている。よっ
てこのピストン74に油圧を付与することで、プレート
73,72同士を摩擦接触させてロックアップクラッチ
71を締結状態にし、トルクコンバータ53をロックで
きるようになる。
【0016】ここで、トルクコンバータ53のトランス
ミッション側には、トルクコンバータハウジング68と
連動するオイルポンプ(図示せず)が設けられており、
ここで発生した油圧が所定値に制御された後、各シリン
ダ室66,99に送られることで所望のクラッチ締結力
が発生する。このオイルポンプとシリンダ室66,99
とを結ぶ油圧制御回路中で、前述したオイル粘性抵抗に
基づく制御レスポンスの悪化が生じ得る。
【0017】さらに、メインクラッチ52、ロックアッ
プクラッチ71及びトルクコンバータ53は、作動流体
として共通のオイルを使用している。具体的には、フロ
ントカバー67及びトルクコンバータハウジング68で
囲まれた空間内に同一のオイルが満たされている。この
オイルは先の制御用としても用いられる。このオイルの
温度が低く粘性が高いと、メインクラッチ52及びロッ
クアップクラッチ71においてプレート55,57,7
2,73同士の引き摺りが生じ、前述のドラッグトルク
増大という問題が生じ得る。
【0018】図4に戻って油圧制御回路の構成を説明す
ると、油圧制御回路は、メインクラッチ52のシリンダ
室66への油圧供給・排出を切り替える電磁弁77、同
じくロックアップクラッチ71のシリンダ室99への油
圧供給・排出を切り替える電磁弁78、これらシリンダ
室66,99への供給油圧値を制御する圧力制御弁(図
示せず)、オイルクーラ80、配管81、油温センサー
82及び油圧センサー83等からなる。
【0019】また、かかる構成では特にトランスミッシ
ョン75にカウンターブレーキ21(ブレーキ手段)が
設けられている。図5はこの構成を具体的に示すが、カ
ウンターブレーキ21は、カウンターシャフト22に取
り付けられた複数のフリクションプレート23、これら
プレート23を制動するための複数のフリクションディ
スク24、フリクションディスク24をフリクションプ
レート23に押し付けるためのダイヤフラム25、及び
ダイヤフラム25に所定の油圧を付与する油圧装置(図
示せず)からなる。油圧装置はコントロールユニット7
9からの制御信号に基づいて作動される。カウンターシ
ャフト22はインプットシャフト20に入力ギヤ26を
介して連結されるので、カウンターブレーキ21が作動
されれば結局メインクラッチ52の出力側が制動される
こととなる。
【0020】さて、かかる動力伝達装置には以下の利点
がある。発進時にトルクコンバータ53を使用できる
ため、メインクラッチ52の複雑な半クラッチ制御が不
要になる。変速時の接ショックをトルクコンバータ5
3にて吸収することができる。マニュアルトランスミ
ッション75を使用するため、遊星ギヤを使用するトル
クコンバータ自動変速システムに比べてギヤ比選択の幅
が広く懐の深いギヤ比設定が可能となる。クラッチの
長寿命化が可能となる。自動変速機構を備えたトラン
スミッションと組み合わせれば自動変速トランスミッシ
ョンとして使用でき、通常のトランスミッションと組み
合わせればオートクラッチとしての使用が可能である。
エンジン76との結合部にトルクコンバータ53を用
いているため、駆動系の騒音や振動を低減できる。
【0021】一方、かかる動力伝達装置は、エンジン始
動に伴い、コントロールユニット79により以下のよう
に制御される。これにより暖機時間は大幅に短縮され、
車両がエンジン始動後短時間で発進可能となる。
【0022】[第1の方法]図1に示すように、先ずス
テップ1では、油温センサー82で検出された油温T
oil を、予め記憶してあるしきい値Ts と比較する。こ
こでしきい値Ts は、装置が実質作動不可となるような
低温の値が選定される。Toil >Ts ならば装置が作動
可能であるのでこの暖機制御は終了するが、Toil ≦T
s ならばステップ2に進み、アクチュエータ84を作動
させてトランスミッション75をニュートラルレンジに
変速する。この後、ステップ3で警告灯98をONにし、
装置が作動不可つまり車両が発進不可であることを運転
者に知らせる。このとき同時に警告音(ブザー)を発す
るようにしてもよい。
【0023】次に、ステップ4で、メインクラッチ用電
磁弁77を切替え、メインクラッチ52をON、即ちメイ
ンクラッチ52に油圧供給を行ってメインクラッチ52
を締結状態にする。ここでトランスミッション75が既
にニュートラルレンジに変速されているので、メインク
ラッチ52が接続されても車両の発進は完全に防止され
る。なお、ロックアップクラッチ71はエンジン始動前
の状態がそのまま引き継がれ、OFF 即ち非締結(分断)
の状態にある。
【0024】ここでトラック等の大型車両の場合、ミッ
ションオイルには耐久性重視のハイポイドギヤオイルが
使用される場合が多い。このハイポイドギヤオイルは粘
度が非常に高く、低温時においてはトランスミッション
75内に高い撹拌抵抗をもたらす。このため、トランス
ミッション75の入力側、即ちインプットシャフト20
とカウンターシャフト22とはこの抵抗によって制動さ
れ、メインクラッチ52が接続されても、トルクコンバ
ータ53の出力側タービン部59は回転が著しく制限さ
れる。一方、トルクコンバータ53の入力側ポンプ部5
8は、アイドルアップ中のエンジンにより比較的高速で
回転されているため、結局、トルクコンバータ53内で
はポンプ部58とタービン部59との間に著しい差動回
転が生じ、これによってトルクコンバータ53内でオイ
ルが急速に撹拌され、オイルが短時間で装置作動可能と
なる温度まで昇温されることとなる。こうして、暖機時
間を短縮し、エンジン始動後短時間で車両を発進できる
ようになる。
【0025】こうして、ステップ5でToil >Ts とな
るまで暖機状態が継続され、Toil>Ts となったなら
ば、ステップ6で警告灯98をOFF にして暖機制御を終
了する。なお暖機終了後でもミッションオイルが低温・
高粘度ならば、これによる制動が継続され、ミッション
オイルが高温・低粘度となった場合でも、トランスミッ
ション75がニュートラルレンジにあるのでクリープ状
態とならず、車両の発進は防止される。
【0026】上記から明らかなように、ここではコント
ロールユニット79が、オイルの温度Toil が所定値T
s 以下のとき、アクチュエータ84を作動させてトラン
スミッション75をニュートラルレンジに変速し、且つ
油圧を制御して摩擦クラッチ(メインクラッチ52)を
接続する制御手段を形成する。
【0027】[第2の方法]図2に示すように、ここで
も前記同様、ステップ11で油温Toil としきい値Ts
とを比較し、暖機制御の要否判断を行う。暖機が必要
(Toil ≦Ts )ならばステップ12で警告灯98をON
にし、特にステップ13でカウンターブレーキ21をON
にする。これにより、前記ミッションオイルに代わっ
て、カウンターブレーキ21がトランスミッション75
の入力側を積極的に制動することとなる。次にステップ
14でメインクラッチ52をONにする。これでトルクコ
ンバータ53内の差動回転ないしスリップが生じ、オイ
ルの撹拌による速やかな昇温が行われることとなる。こ
こではたとえトランスミッション75のギヤが入ってい
たとしても、カウンターブレーキ21が作動中なので車
両の発進は防止される。従って、トランスミッション7
5のニュートラルレンジへの変速制御も実行しない。こ
うしてステップ15で暖機終了(Toil >Ts )と判断
したならば、ステップ16で警告灯98をOFF にし、暖
機制御を終了する。
【0028】上記から明らかなように、ここでもコント
ロールユニット79が、オイルの温度Toil が所定値T
s 以下のとき、ブレーキ手段(カウンターブレーキ2
1)を作動させてトランスミッション75の入力側を制
動し、且つ油圧を制御して摩擦クラッチ(メインクラッ
チ52)を接続する制御手段を形成する。
【0029】ここで、実開昭61-175649 号公報において
も、油圧制御式摩擦クラッチとトルクコンバータとを組
み合わせ、摩擦クラッチを接続し、トルクコンバータを
スリップさせて暖機を促進する技術が開示されている。
しかしこれにおいては、トランスミッションのギヤが入
っている状態で暖機を行うため、サイドブレーキ(補助
ブレーキ)による制動ないし発進防止が必須である。本
装置では、トランスミッション75のニュートラルレン
ジへの変速(第1の方法)、又はカウンターブレーキ2
1(第2の方法)により、車両の発進が自動的に防止さ
れるため、サイドブレーキを作動させる必要がなく、寒
冷地でのブレーキ凍結も防止できる。また、運転手自身
の手でサイドブレーキの作動・解除を行わなくて済み、
暖機直後、変速、アクセルペダル踏み込みにより即座に
発進可能となる。
【0030】また、上記公報のものだと、アクセルペダ
ルを踏み込んだ場合には車両が発進してしまう。本装置
の場合それがないので、アクセルペダルを踏み込んでエ
ンジン回転数、トルクコンバータ53のスリップを増大
し、暖機を促進することが可能である。
【0031】なお、メインクラッチ52を半クラッチに
して滑らせ、メインクラッチホルダ64、メインクラッ
チピストンアウターホルダ65及びタービン部59を小
回転させるようにすれば一層の暖機促進が図れる。
【0032】以上、本発明の好適な実施の形態について
述べたが、他にも様々な実施の形態が考えられる。例え
ば上記トルクコンバータ53を、ステータ部61を有し
ない流体クラッチに置換することが可能である。また油
圧制御式摩擦クラッチを、湿式でなく乾式クラッチに変
更することもできる。
【0033】
【発明の効果】本発明は以下の如き優れた効果を発揮す
る。
【0034】(1)クラッチ制御用オイルを短時間で昇
温でき、暖機時間を短縮できる。
【0035】(2)アクセルペダルの踏み込みによる暖
機促進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝達装置の制御フローチャー
トである。
【図2】本発明に係る動力伝達装置の別の制御フローチ
ャートである。
【図3】クラッチトルコンユニットを示す縦断面図であ
る。
【図4】本発明に係る動力伝達装置の全体構成図であ
る。
【図5】本発明に係る動力伝達装置の部分構成図であ
る。
【符号の説明】
21 カウンターブレーキ(ブレーキ手段) 52 メインクラッチ(油圧制御式摩擦クラッチ) 53 トルクコンバータ 75 トランスミッション 76 エンジン 79 コントロールユニット(制御手段) 84 アクチュエータ Toil 油温 Ts しきい値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンとトランスミッションとの間に
    直列に設けられ、共通のオイルを使用する油圧制御式摩
    擦クラッチ及び、トルクコンバータ又は流体クラッチ
    と、前記トランスミッションの変速操作を実行するアク
    チュエータと、前記オイルの温度が所定値以下のとき、
    前記アクチュエータを作動させて前記トランスミッショ
    ンをニュートラルレンジに変速し、且つ前記油圧を制御
    して前記摩擦クラッチを接続する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 エンジンとトランスミッションとの間に
    直列に設けられ、共通のオイルを使用する油圧制御式摩
    擦クラッチ及び、トルクコンバータ又は流体クラッチ
    と、前記トランスミッションの入力側を制動するための
    ブレーキ手段と、前記オイルの温度が所定値以下のと
    き、前記ブレーキ手段を作動させて前記トランスミッシ
    ョンの入力側を制動し、且つ前記油圧を制御して前記摩
    擦クラッチを接続する制御手段とを備えたことを特徴と
    する車両の動力伝達装置。
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