JPH10237939A - 真空弁ユニット - Google Patents

真空弁ユニット

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JPH10237939A
JPH10237939A JP3908897A JP3908897A JPH10237939A JP H10237939 A JPH10237939 A JP H10237939A JP 3908897 A JP3908897 A JP 3908897A JP 3908897 A JP3908897 A JP 3908897A JP H10237939 A JPH10237939 A JP H10237939A
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JP
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vacuum
sewage
valve
pipe
air
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JP3908897A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Otsuka
哲史 大塚
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空式下水道システムにおいて、真空弁ユニ
ットの作動により家庭内の汚水トラップが破壊すること
を防止すること。 【解決手段】 真空弁コントローラ110により真空弁
107を開くことにより、汚水タンク102内の汚水と
空気を真空下水管103に吸い込み可能としてなる真空
弁ユニット101において、真空弁107の開き時に閉
じる開閉弁10を汚水流入管100に設けてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空式下水道シス
テムに用いられて好適な真空弁ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】真空式下水道システムは、真空ステーシ
ョン(真空ポンプと圧送ポンプとを備えており、真空ポ
ンプにより末端に向けて真空圧を及ぼし汚水を集め、集
めた汚水を圧送ポンプにより処理場や公共下水管渠に送
液する)に真空下水管を連通し、真空下水管に印加した
真空圧により末端の汚水タンクで汚水と空気とを順に吸
い込み、汚水前方の真空圧と汚水後方の吸引空気圧との
圧力差を利用し、汚水を気液混送流として搬送するシス
テムである。
【0003】真空式下水道システムでは、従来の自然流
下式と汚水搬送形態が異なり、自然勾配に従って重力流
下する汚水に後方の吸引空気の上記圧力差に基づく膨張
圧送の強力な圧送力を得ることで、汚水を高速搬送する
ものである。また、真空式下水道システムでは、登り段
差配管(リフト)を採用でき、リフト底部に溜った汚水
は、通過空気の圧送力により重力に逆らってリフトをか
け上がり、その後も重力流下と与えられた圧送力によっ
て搬送される。
【0004】即ち、真空式下水道システムでは、末端の
家庭等に設けた真空弁ユニットに、汚水タンクの汚水を
導く汚水流入管を備えるとともに、汚水タンクに連通す
る汚水吸込み管と真空源に連通する真空下水管との連絡
部に真空弁を設けている。そして、汚水タンクに一定量
の汚水がたまる度に真空弁を開き、該汚水タンク内の汚
水を真空圧により吸引し、続いて汚水タンク内の空気を
吸引することとなる。この汚水タンク内の空気吸引力
は、汚水タンクに連通する汚水流入管にも及び、これが
ひいては家庭内の汚水封水トラップを吸引破壊し、家庭
内に悪臭を及ぼす可能性がある。そこで従来の真空弁ユ
ニットでは、汚水タンク内での吸引空気の確保と、汚水
トラップの破壊防止のため、汚水タンクに空気(外気)
を導く通気管を設けることとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、真空弁ユニットの設置位置の相違による真空圧の
相違、汚水流入管の配置の相違、通気管の配置の相違等
により、通気管を設置したにもかかわらず、汚水トラッ
プが破壊することがある。
【0006】本発明の課題は、真空式下水道システムに
おいて、真空弁ユニットの作動により家庭内の汚水トラ
ップが破壊することを防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、汚水タンクに汚水を導く汚水流入管と空気を導く通
気管を備えるとともに、汚水タンクに連通する汚水吸込
み管と真空源に連通する真空下水管との連絡部に真空弁
を設け、真空弁コントローラにより真空弁を開くことに
より、汚水タンク内の汚水と空気を真空下水管に吸い込
み可能としてなる真空弁ユニットにおいて、真空弁の開
き時に閉じる開閉弁を汚水流入管に設けてなるようにし
たものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記開閉弁が、真空弁の開き
時における真空下水管への空気吸引時に通気管から汚水
タンクに流入する空気力により閉じられるようにしたも
のである。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において更に、前記開閉弁が汚水流入管の汚
水流入口に開閉可能に設けられ、通気管の空気流入口が
上記開閉弁に対向配置されてなるようにしたものであ
る。
【0010】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記開閉弁が、真空弁の開き
時に真空下水管から伝達される真空力により閉じられる
ようにしたものである。
【0011】請求項5に記載の本発明は、請求項4に記
載の本発明において更に、前記開閉弁が汚水流入管の汚
水流入口に開閉可能に設けられ、真空弁の開き時に真空
下水管から伝達される真空力により該開閉弁を閉じる真
空圧シリンダを備えてなるようにしたものである。
【0012】請求項6に記載の本発明は、請求項5に記
載の本発明において更に、前記真空圧シリンダが真空圧
供給通路を介して汚水吸込み管に連通され、真空圧供給
通路にシリンダ側から汚水吸込み管側への空気の流れの
みを許容する逆止弁を設けるとともに、真空圧シリンダ
の排気通路に真空圧リリース用オリフィスを設けてなる
ようにしたものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば下記の作用
がある。 汚水トラップの破壊は、家庭内の汚水トラップに連通
する汚水流入管に、真空弁の開き時の空気吸引力(汚水
圧送のための空気吸引力)が及ぶことに起因する。従っ
て、汚水流入管に開閉弁を設け、真空弁の開きによる真
空下水管への汚水吸引後の空気吸引時に、汚水流入管が
閉塞(又は開度小)となるように上記開閉弁を閉じるこ
とにより、汚水流入管に空気吸引力を及ぼすことを回避
し、ひいては汚水トラップの破壊を防止できる。
【0014】請求項2に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 開閉弁の閉じ力として、真空弁の開き時における真空
下水管への空気吸引時に通気管から汚水タンクに流入す
る空気力を用いることにより、簡易な構成により自然に
上記を実現できる。
【0015】請求項3に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 汚水流入管の汚水流入口にヒンジ付弁等の開閉弁を取
付け、例えば汚水流入口を傾斜させる等して、開閉弁は
自重により常に汚水流入口を閉塞させ得るものとなる。
また、汚水流入管の内部から汚水タンクへと汚水が流入
する場合には、重力等による汚水の流送力によってこの
開閉弁が自然に開くものとする。このため、通常の汚水
流入に対しては開閉弁の抵抗は無視できるレベルに設定
される。そして、汚水タンクに空気を導入する通気管の
空気流入口をこの開閉弁の弁体の上面部に対しその空気
流入方向がほぼ垂直方向になるように配置する。真空弁
が開き、真空下水管への汚水吸引に続いて空気の吸引が
開始すると、汚水タンク内の圧力低下とともに、通気管
の空気流入口より空気が流入する。この流入空気が汚水
流入管の開閉弁の弁体上面に垂直に当たることにより、
開閉弁に閉じ力を及ぼし、弁体の自重による閉じ力との
合力が汚水流入管の内部の空気吸引力よりも若干大きく
なるようにすることで開閉弁を閉じ動作せしめ、汚水流
入管内部からの空気の吸引を最小限度に抑えることが可
能となる。このような開閉弁の配置は特に、通気管、汚
水流入管等の設計が予め設定し易いプラスチック製小型
真空弁ユニットに特に有効である。また、この真空弁ユ
ニットの場合、通気管からの流入空気の圧力を利用する
ものであるため、ユニットの気密性は優れているほど望
ましい。
【0016】請求項4に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 開閉弁の閉じ力として、真空弁の開き時に真空下水管
から伝達される真空力を用いることにより、簡易な構成
により自然に上記を実現できる。
【0017】請求項5に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 汚水流入管の汚水流入口にヒンジ付弁等の開閉弁を取
付け、この開閉弁の閉じ手段として、真空弁の開き時に
真空下水管から伝達される真空力により動作する真空圧
シリンダを用いるものとする。真空弁が開き、真空下水
管への汚水吸引に続いて空気の吸引が開始されるまでに
は、開閉弁を閉じ動作させ得るものとなる。開閉弁が閉
じることは汚水流入管から汚水タンクへの汚水の流入を
一時的に制限することになるが、真空弁の作動時間は通
常であるため不都合を生じない。また、汚水流入管から
汚水タンクへの汚水流入量が大量である場合には、例え
ば開閉弁を常時開き側に付勢する開きばね力の設定替え
により、開閉弁に作用する汚水流入圧力と真空シリンダ
の閉じ力のバランスにより開閉弁を部分開放することに
より対処することもできる。
【0018】請求項6に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 真空弁が開いた後、真空下水管への汚水吸引に続く空
気吸引時には、汚水吸込み管の内部の真空圧が低くな
り、ひいては真空圧シリンダへの供給真空圧が低減し、
開閉弁の閉じ状態維持に弊害を与える虞れがある。これ
に対しては、真空圧シリンダへの真空圧供給通路に逆止
弁を設け、シリンダへの真空圧供給は一気に行ない、空
気圧導入は逆止弁により遮断する。そして、真空圧のリ
リースはオリフィスによりゆっくり行なうようにし、オ
リフィスを十分に絞っておくことにより、真空弁の開き
時間が長い場合にも汚水流入管を確実に閉鎖維持し、汚
水トラップの破壊を防止する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は第1実施形態を示す模式
図、図2は第2実施形態を示す模式図、図3は第2実施
形態の開閉弁を示す模式図、図4は第2実施形態の真空
圧シリンダを示す模式図、図5は真空式下水道システム
を示す模式図、図6は真空弁ユニットを示す模式図であ
る。
【0020】真空式下水道は、図5、図6に示す如く、
家庭や工場等から排出される汚水を自然流下式の汚水流
入管100から真空弁ユニット101の汚水タンク10
2に流入せしめ、汚水タンク102に溜った汚水を真空
下水管103によって真空ステーション104の集水タ
ンク105に集め、その後圧送ポンプ106によって下
水処理場等に送る。
【0021】真空弁ユニット101には真空弁107が
設置され、汚水タンク102の底部から立ち上げられた
汚水吸込み管108と、真空ステーション104の真空
ポンプ109に連通された真空下水管103との間の連
絡部110を、上記真空弁107にて開閉している。こ
の真空弁107の開閉は、真空弁コントローラ110が
選択的に、真空圧ホース111を介して真空下水管10
3内の真空圧を真空弁107へ導き、或いは大気圧ホー
ス112を介して真空弁107内へ大気圧を導入するこ
とによりそれぞれ実施される。
【0022】つまり、汚水タンク102内の汚水の上昇
によって水位検知管113内の圧力が上昇し、この圧力
上昇が検知ホース114を経て真空弁コントローラ11
0へ伝達されると、この真空弁コントローラ110内の
内部スイッチ(図示せず)が作動して真空下水管103
内の真空圧が真空圧ホース111を介し、真空弁コント
ローラ110を経て真空弁107へ導かれる。すると、
この真空弁107は、バネ(不図示)のバネ力に抗して
弁体(図示せず)を移動させ、開弁する。
【0023】一方、汚水タンク102内の水位が下降す
ると、水位検知管113内の圧力が下降するので、真空
弁コントローラ110内の内部スイッチが停止して、真
空下水管103から真空弁コントローラ110へ真空圧
が作用せず、ブリーザ管115から大気圧ホース112
を介し真空弁コントローラ110を経て、真空弁107
へ大気圧が導入される。すると、この真空弁107は、
上記バネ力によって弁体を復動させて閉弁する。
【0024】尚、図6中の符号116は、真空下水管1
03から真空弁コントローラ110へ向かってのみ真空
圧を付与する逆止弁であり、符号117は汚水タンク1
02に空気(外気)を導く通気管である。
【0025】即ち、真空式下水道にあっては、汚水タン
ク102の汚水吸込み管108と真空下水管103との
間の連絡部110が上述の如くにより真空弁107にて
開かれると、真空下水管103に印加されている真空圧
が汚水吸込み管108に及び、汚水タンク102内の汚
水と空気とを順に真空下水管103に吸い込み、汚水前
方の真空圧と汚水後方の吸引空気圧との圧力差に起因す
る圧送力により、汚水を気液混送流として搬送可能とす
るものである。
【0026】尚、真空弁107の開き時に、真空下水管
103への汚水吸引に続く空気吸引を伴い、汚水タンク
102の内部圧力が低下することにより、汚水タンク1
02には通気管117から空気が導入されるものとな
る。
【0027】以下、汚水タンク102に汚水流入管10
0を介して連通している家庭内の汚水トラップの破壊を
防止し得る真空弁ユニット101について説明する。
【0028】(第1実施形態)(図1) 汚水流入管100の汚水流入口100Aの端面に開閉弁
10の弁体10Aがヒンジ11を介して開閉自在に設け
られる(図1(A)〜(C))。他方、通気管117の
空気流入口117Aが開閉弁10に対向配置される。こ
れにより、開閉弁10は、真空弁107の開き時におけ
る真空下水管103への空気吸引時に通気管117から
汚水タンク102に流入する空気力(f3 )により閉じ
られるものとなる。
【0029】即ち、開閉弁10の動作は以下の如くであ
る。 (A) 開閉弁10はヒンジ11を支点として内部の汚水流
送力f1 を受け、ストレス無く開くものとする。開閉弁
10はその自重(質量:m)によって汚水流入口100
Aを常に閉塞させる働きを持つが、この力f2 は開閉弁
10の自重により発生する力mg(g:重力加速度)、
及び汚水流入口100Aの端面の角度θ 1 (図1
(A))と汚水流入管100の傾斜勾配θ2 (図1
(B))とによって決定され、mgcos (θ1 +θ2
に近似できる。これにヒンジ11の抵抗値等の諸要素を
考慮して流入汚水に影響のない開閉弁10の弁体10A
の質量と取付角度等を選定するものとする。ここで、一
般的な最小汚水流量を考慮した場合にf1 >f2 となれ
ば良い。流量が極僅かである場合には、汚水流入口10
0Aの閉塞部に蓄積した汚水の圧力によって排出できる
ため問題はない。
【0030】(B) 次に、汚水流入により真空弁107が
開いた場合、真空弁107の開放により真空下水管10
3の真空力が汚水タンク102の汚水を吸引し、続いて
汚水タンク102内の空気を吸引し始める。このため、
図1(B)においてほぼ大気圧であった汚水タンク10
2の内部の圧力P1 が減圧される。この際、通気管11
7の内部圧力との差圧により、通気管117から汚水タ
ンク102に空気が流入する。この流入空気が開閉弁1
0の弁体10Aの表面に当たり、閉じ力f3 を付与す
る。但し、汚水流入管100の内部の空気圧P2 も、図
1(B)の状態ではP1 =P2 であったものが、P1
減少によりバランスが変化し、開閉弁10の弁体10A
を開ける方向に力f4 を生ずる。このとき、f3 >f4
となるように、開閉弁10の弁体10Aの受風面積を大
きめにとるものとすることにより、開閉弁10を閉じる
ことができる。また、開閉弁10の形状は通気管117
から流入する空気の流れに応じて、トレー状、箱状等の
各種形態をとることができる。
【0031】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。 汚水トラップの破壊は、家庭内の汚水トラップに連通
する汚水流入管100に、真空弁107の開き時の空気
吸引力(汚水圧送のための空気吸引力)が及ぶことに起
因する。従って、汚水流入管100に開閉弁10を設
け、真空弁107の開きによる真空下水管103への汚
水吸引後の空気吸引時に、汚水流入管100が閉塞(又
は開度小)となるように上記開閉弁10を閉じることに
より、汚水流入管100に空気吸引力を及ぼすことを回
避し、ひいては汚水トラップの破壊を防止できる。
【0032】開閉弁10の閉じ力として、真空弁10
7の開き時における真空下水管への空気吸引時に通気管
117から汚水タンクに流入する空気力を用いることに
より、簡易な構成により自然に上記を実現できる。
【0033】汚水流入管100の汚水流入口100A
にヒンジ付弁等の開閉弁10を取付け、例えば汚水流入
口100Aを傾斜させる等して、開閉弁10は自重によ
り常に汚水流入口100Aを閉塞させ得るものとなる。
また、汚水流入管100の内部から汚水タンク102へ
と汚水が流入する場合には、重力等による汚水の流送力
によってこの開閉弁10が自然に開くものとする。この
ため、通常の汚水流入に対しては開閉弁10の抵抗は無
視できるレベルに設定される。そして、汚水タンク10
2に空気を導入する通気管117の空気流入口117A
をこの開閉弁10の弁体10Aの上面部に対しその空気
流入方向がほぼ垂直方向になるように配置する。真空弁
107が開き、真空下水管103への汚水吸引に続いて
空気の吸引が開始すると、汚水タンク102内の圧力低
下とともに、通気管117の空気流入口117Aより空
気が流入する。この流入空気が汚水流入管100の開閉
弁10の弁体10A上面に垂直に当たることにより、開
閉弁10に閉じ力を及ぼし、弁体10Aの自重による閉
じ力との合力が汚水流入管100の内部の空気吸引力よ
りも若干大きくなるようにすることで開閉弁10を閉じ
動作せしめ、汚水流入管100の内部からの空気の吸引
を最小限度に抑えることが可能となる。このような開閉
弁10の配置は特に、通気管117、汚水流入管100
等の設計が予め設定し易いプラスチック製小型真空弁ユ
ニット101に特に有効である。また、この真空弁ユニ
ット101の場合、通気管117からの流入空気の圧力
を利用するものであるため、ユニットの気密性は優れて
いるほど望ましい。
【0034】(第2実施形態)(図2〜図4) 汚水流入管100の汚水流入口100Aの端面に開閉弁
20の弁体20Aが開閉自在に設けられる(図2、図
3)。開閉弁20は、汚水流入管100への後付を考慮
して受口21を備え、弁座22は45度程度の傾斜状カッ
ト端面とされ、弁体20Aがヒンジ23を介して開閉可
能に設けられている。開閉弁20の弁体20Aは、ヒン
ジ23に設けたばね24により常時開き方向に付勢さ
れ、ストッパ25により必要以上の開きを規制されてい
る。
【0035】開閉弁20は、固定バンド26により固定
される真空圧シリンダ30を備えている。真空圧シリン
ダ30は、真空弁107の開き時に真空下水管103か
ら伝達される真空力により開閉弁20を閉じるように、
開閉弁20に連結されている。
【0036】真空圧シリンダ30は、具体的には、図2
〜図4に示す如く、真空室31に摺動自在なプランジャ
32を内蔵し、真空室31に真空圧供給通路33の一端
を接続し、真空圧供給通路33の他端を汚水吸込み管1
08の真空下水管103との連絡部110寄りに設けた
真空圧供給部33Aに接続している。そして、プランジ
ャ32にはワイヤ34の一端が固定され、ワイヤ34は
シリンダ30を貫通して延出され、ワイヤガイド35を
経た他端を開閉弁20の弁体20Aに連結されている。
また、プランジャ32は、真空室31の内部のばね36
によりワイヤ34を突き出す方向(開閉弁20の開き方
向)に常時付勢されている。
【0037】尚、真空圧シリンダ30は、図4に示す如
く、真空圧供給通路33にシリンダ30の側から汚水吸
込み管108の側への空気の流れのみを許容する逆止弁
37を設けるとともに、排気通路38に真空圧リリース
用オリフィス39を設けている。
【0038】即ち、開閉弁20の動作は以下の如くであ
る。 (A) 真空弁107が開くと、真空下水管103に連通す
る汚水吸込み管108に、真空下水管103の真空圧が
供給される。このとき、真空圧シリンダ30への真空圧
供給部33Aにも真空圧が供給され、真空圧供給通路3
3を通じてシリンダ30に真空圧が一気に供給される。
このときに真空圧は真空圧供給通路33の逆止弁37を
メイン通路としてシリンダ33の内部空気を排出し、プ
ランジャ32をばね36の付勢力に抗して移動させる。
このプランジャ32の移動がワイヤ34を介して開閉弁
20の弁体20Aに伝えられる結果、弁体20Aは開閉
弁20の弁座22に引き寄せられ、汚水流入管100の
汚水流入口100Aを閉塞させていく。開閉弁20の閉
じ動作は真空弁107の開きタイミングに対してタイム
ラグがあるが、真空弁107の開放の初期段階では汚水
吸引が主であり、汚水トラップ破壊の原因となる空気吸
引までには十分に開閉弁20の閉塞効果を発揮すること
ができる。
【0039】(B) 真空弁107の開き後の汚水吸込み管
108、真空下水管103への汚水吸引に続く空気吸引
段階では、真空圧シリンダ30への供給真空圧が減少す
る(無くなるわけではない)が、シリンダ30への空気
導入は真空圧供給通路33の逆止弁37によって阻止さ
れているため、汚水吸込み管108に設けた真空圧供給
部33Aに印加される吸引空気の空気圧はオリフィス3
9を通じてシリンダ30に流入することとなる。このオ
リフィス39を十分に絞っておくことで、汚水吸込み管
108、真空下水管103への空気吸引段階における真
空圧シリンダ30の真空圧リリースは十分に遅延化で
き、シリンダ30による開閉弁20の閉じ状態を長く維
持し、真空弁107の開放時間が長い場合の家庭汚水流
入管100の閉塞を維持できる。
【0040】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 汚水トラップの破壊は、家庭内の汚水トラップに連通
する汚水流入管100に、真空弁107の開き時の空気
吸引力(汚水圧送のための空気吸引力)が及ぶことに起
因する。従って、汚水流入管100に開閉弁20を設
け、真空弁107の開きによる真空下水管103への汚
水吸引後の空気吸引時に、汚水流入管100が閉塞(又
は開度小)となるように上記開閉弁20を閉じることに
より、汚水流入管100に空気吸引力を及ぼすことを回
避し、ひいては汚水トラップの破壊を防止できる。
【0041】開閉弁20の閉じ力として、真空弁10
7の開き時に真空下水管103から伝達される真空力を
用いることにより、簡易な構成により自然に上記を実
現できる。
【0042】汚水流入管100の汚水流入口100A
にヒンジ付弁等の開閉弁20を取付け、この開閉弁20
の閉じ手段として、真空弁107の開き時に真空下水管
103から伝達される真空力により動作する真空圧シリ
ンダ30を用いるものとする。真空弁107が開き、真
空下水管103への汚水吸引に続いて空気の吸引が開始
されるまでには、開閉弁20を閉じ動作させ得るものと
なる。開閉弁20が閉じることは汚水流入管100から
汚水タンクへの汚水の流入を一時的に制限することにな
るが、真空弁107の作動時間は通常であるため不都合
を生じない。また、汚水流入管100から汚水タンクへ
の汚水流入量が大量である場合には、例えば開閉弁20
を常時開き側に付勢する開きばね力の設定替えにより、
開閉弁20に作用する汚水流入圧力と真空シリンダ30
の閉じ力のバランスにより開閉弁20を部分開放するこ
とにより対処することもできる。
【0043】真空弁107が開いた後、真空下水管1
03への汚水吸引に続く空気吸引時には、汚水吸込み管
の内部の真空圧が低くなり、ひいては真空圧シリンダ3
0への供給真空圧が低減し、開閉弁20の閉じ状態維持
に弊害を与える虞れがある。これに対しては、真空圧シ
リンダ30への真空圧供給通路33に逆止弁37を設
け、シリンダ30への真空圧供給は一気に行ない、空気
圧導入は逆止弁37により遮断する。そして、真空圧の
リリースはオリフィス39によりゆっくり行なうように
し、オリフィス39を十分に絞っておくことにより、真
空弁107の開き時間が長い場合にも汚水流入管100
を確実に閉鎖維持し、汚水トラップの破壊を防止する。
【0044】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、汚
水流入管に設ける本発明の開閉弁は、如何なる駆動源に
より閉じられても良い。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、真空式下
水道システムにおいて、真空弁ユニットの作動により家
庭内の汚水トラップが破壊することを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態を示す模式図である。
【図2】図2は第2実施形態を示す模式図である。
【図3】図3は第2実施形態の開閉弁を示す模式図であ
る。
【図4】図4は第2実施形態の真空圧シリンダを示す模
式図である。
【図5】図5は真空式下水道システムを示す模式図であ
る。
【図6】図6は真空弁ユニットを示す模式図である。
【符号の説明】
10、20 開閉弁 30 真空圧シリンダ 33 真空圧供給通路 37 逆止弁 38 排気通路 39 オリフィス 100 汚水流入管 101 真空弁ユニット 102 汚水タンク 103 真空下水管 107 真空弁 108 汚水吸込み管 110 真空弁コントローラ 117 通気管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水タンクに汚水を導く汚水流入管と空
    気を導く通気管を備えるとともに、 汚水タンクに連通する汚水吸込み管と真空源に連通する
    真空下水管との連絡部に真空弁を設け、 真空弁コントローラにより真空弁を開くことにより、汚
    水タンク内の汚水と空気を真空下水管に吸い込み可能と
    してなる真空弁ユニットにおいて、 真空弁の開き時に閉じる開閉弁を汚水流入管に設けてな
    ることを特徴とする真空弁ユニット。
  2. 【請求項2】 前記開閉弁が、真空弁の開き時における
    真空下水管への空気吸引時に通気管から汚水タンクに流
    入する空気力により閉じられる請求項1記載の真空弁ユ
    ニット。
  3. 【請求項3】 前記開閉弁が汚水流入管の汚水流入口に
    開閉可能に設けられ、通気管の空気流入口が上記開閉弁
    に対向配置されてなる請求項2記載の真空弁ユニット。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁が、真空弁の開き時に真空下
    水管から伝達される真空力により閉じられる請求項1記
    載の真空弁ユニット。
  5. 【請求項5】 前記開閉弁が汚水流入管の汚水流入口に
    開閉可能に設けられ、真空弁の開き時に真空下水管から
    伝達される真空力により該開閉弁を閉じる真空圧シリン
    ダを備えてなる請求項4記載の真空弁ユニット。
  6. 【請求項6】 前記真空圧シリンダが真空圧供給通路を
    介して汚水吸込み管に連通され、真空圧供給通路にシリ
    ンダ側から汚水吸込み管側への空気の流れのみを許容す
    る逆止弁を設けるとともに、真空圧シリンダの排気通路
    に真空圧リリース用オリフィスを設けてなる請求項5記
    載の真空弁ユニット。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267124A (ja) * 2007-03-28 2008-11-06 Sekisui Chem Co Ltd 真空式下水道システムの真空弁ユニット

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JP2008267124A (ja) * 2007-03-28 2008-11-06 Sekisui Chem Co Ltd 真空式下水道システムの真空弁ユニット

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