JPH10237171A - ポリカーボネート組成物の製法 - Google Patents

ポリカーボネート組成物の製法

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JPH10237171A
JPH10237171A JP9037973A JP3797397A JPH10237171A JP H10237171 A JPH10237171 A JP H10237171A JP 9037973 A JP9037973 A JP 9037973A JP 3797397 A JP3797397 A JP 3797397A JP H10237171 A JPH10237171 A JP H10237171A
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polycarbonate
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Shinya Kawazoe
慎也 河添
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、溶融エステル交換法で製造された
溶融状態のポリカーボネートに、添加剤を均一に分散
し、熱安定性に優れたポリカーボネート組成物を効率よ
く製造する方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルとからエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
ート(A)から、溶融状態のままで一部抜き出されたポ
リカーボネート(B)を添加剤の少なくとも一種を混合
した後、一度も固化することなく、溶融状態にある該ポ
リカーボネート(A)に混合することを特徴とするポリ
カーボネート組成物の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
組成物の製法に関し、詳しくは添加剤が均一に分散され
たポリカーボネート組成物の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐熱性、耐衝撃
性、透明性などに優れたエンジニアリングプラスチック
スとして知られており、多くの分野において幅広く用い
られている。近年、ポリカーボネートの製造方法とし
て、毒性や環境安全性に問題のあるホスゲン法を代替す
るために、溶融エステル交換法による製造方法の研究開
発が活発に行われている。
【0003】溶融エステル交換法によるポリカーボネー
トの製造は、重合反応が終了した時点でポリカーボネー
トが溶融状態にあるため、そのまま造粒出来ることが知
られている(プラスチック材料講座5 ポリカーボネー
ト樹脂、P62−P67、日刊工業新聞社、1969年
発行)が、熱安定剤等の添加剤を添加する具体的な方法
や押出機へのポリカーボネートの供給方法については知
られていない。
【0004】例えば、特開平5−310906号公報や
特公平5−46843号公報では溶融重合時や末期にリ
ン系熱安定剤を添加する方法が、また特開平4−103
626号公報では重合後の溶融状態にある間に熱安定剤
を添加する方法が提案されている。しかしながら、前者
の方法では、重合中に安定剤の分解や変性が生じるため
着色が発生したり、重合速度が低下したりする問題を有
していた。また、後者の方法では、重合後に熱安定剤を
添加するため、前者のような問題は無いが、2軸押出機
でポリカーボネートと熱安定剤とを混練したと記載され
ているのみで、その具体的な方法は全く記載されていな
い。
【0005】一方、ポリカーボネートに用いられている
安定剤、特に熱安定剤は、ポリカーボネート100重量
部に対して0.0001〜0.1重量部という非常に少
ない量で使用されているため、均一に溶融混合すること
が難しい。ホスゲン法の場合は、塩化メチレン溶媒を含
んだ粉体状もしくはスラリー状ポリカーボネートに、塩
化メチレンに溶解した熱安定剤を添加した後、通常の方
法で混合及び溶融押出が出来るため、問題はなかった。
しかしながら、溶融エステル交換法では、溶融ポリカー
ボネートを直接造粒できるため、熱安定剤の供給方法と
均一混合が問題となってきた。具体的には、熱安定剤が
常温で粉体や粒状である場合、熱安定剤をそのまま、直
接2軸押出機の供給口から添加するには、単位時間当た
りの供給量そのものが少なすぎるために、定量フィーダ
ーの定量性に限界があり、添加量の変動が大きかった。
その結果得られたポリカーボネート組成物を成形材料と
して用いた場合に着色が発生しやすいという問題があっ
た。更に、熱安定剤の単位時間当たりの供給量が少ない
場合は、使用可能なフィーダーがないという問題があっ
た。また、液体の熱安定剤や添加剤をポンプで供給する
場合にも、添加量が少ない場合には添加分散ムラが生じ
て、得られたポリカーボネート組成物を成形材料として
用いた場合に着色が発生しやすいという問題があった。
添加剤を塩化メチレン等の溶媒で希釈・増量して液体注
入口から添加した場合には、添加剤の分散性は向上する
ものの、得られたポリカーボネート組成物中に該溶媒が
数10〜数1000ppm残存するために、成形材料と
して用いた場合に着色が発生しやすいという問題があっ
た。従って、溶融エステル交換法で製造されたポリカー
ボネートに、均一に熱安定剤を添加して、成形材料とし
て用いる場合に着色の少ない熱安定性に優れたポリカー
ボネート組成物を効率よく得る方法は未だ無いのが現状
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融エステ
ル交換法で製造された溶融状態のポリカーボネートに、
添加剤が均一に分散された、着色の少ない、着色ムラの
ないポリカーボネート組成物、さらには着色の少ない、
着色ムラのない熱安定性に優れたポリカーボネート組成
物を効率よく製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するために、溶融状態のポリカーボネート及び添
加剤の添加方法について鋭意研究を重ねた結果、溶融状
態にあるポリカーボネート(A)から溶融状態のままで
一部抜き出されたポリカーボネート(B)に添加剤の少
なくとも一種を混合して希釈した後、一度も固化するこ
となく、溶融状態にある該ポリカーボネート(A)に混
合することで、成形材料として用いた場合の着色の少な
い熱安定性に優れたポリカーボネート組成物が得られる
という驚くべき事実を見い出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、(1) 芳香族ジヒド
ロキシ化合物と炭酸ジエステルとからエステル交換法に
て製造されたポリカーボネート(A)から、溶融状態の
ままで一部抜き出されたポリカーボネート(B)に添加
剤の少なくとも一種を混合した後、一度も固化すること
なく、溶融状態にある該ポリカーボネート(A)に混合
することを特徴とするポリカーボネート組成物の製法、
(2) 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルと
からエステル交換法にて製造されたポリカーボネート
(A)は、重合器、重合器出口、又は重合器出口から押
出機の第1供給口手前で溶融状態のままで一部ポリカー
ボネート(B)を抜き出した後、溶融状態のままで押出
機の第一供給口に供給し、1方、抜き出されたポリカー
ボネート(B)は、一度も固化させることなく、添加剤
の少なくとも一種を混合した後、上記押出機の第二供給
口から供給して、上記ポリカーボネート(A)と混合す
ることを特徴とする上記(1)のポリカーボネート組成
物の製法、(3) 添加剤の少なくとも一種が耐熱安定
剤であることを特徴とする上記(1)又は(2)のポリ
カーボネート組成物の製法、(4) 芳香族ジヒドロキ
シ化合物と炭酸ジエステルとからエステル交換法にて製
造されたポリカーボネート(A)が、芳香族ジヒドロキ
シ化合物とジアリールカーボネートとの溶融混合物、も
しくは芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネ
ートとを反応して得られる重合中間体を、溶融状態で多
孔板からガイドに沿わせて落下させながら重合させる工
程を有するエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
ートであることを特徴とする上記(1)、(2)又は
(3)のポリカーボネート組成物の製法、(5) 芳香
族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとからエステル
交換法にて製造されたポリカーボネート(A)を溶融状
態のままで、加圧して押出機の第一供給口に供給するこ
とを特徴とする上記(1)、(2)、(3)又は(4)
のポリカーボネート組成物の製法、を提供するものであ
る。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて、芳香族ジヒドロキシ化合物とは、HO−Ar−O
Hで示される化合物である(式中、Arは2価の芳香族
基を表す。)。芳香族基Arは、好ましくは例えば、−
Ar1 −Y−Ar2 −で示される2価の芳香族基である
(式中、Ar1 及びAr2 は、各々独立にそれぞれ炭素
数5〜70を有する2価の炭素環式又は複素環式芳香族
基を表し、Yは炭素数1〜30を有する2価のアルカン
基を表す。)。
【0010】2価の芳香族基Ar1 、Ar2 において、
1つ以上の水素原子が、反応に悪影響を及ぼさない他の
置換基、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミ
ド基、ニトロ基などによって置換されたものであっても
良い。
【0011】複素環式芳香族基の好ましい具体例として
は、1ないし複数の環形成窒素原子、酸素原子又は硫黄
原子を有する芳香族基を挙げる事ができる。2価の芳香
族基Ar1 、Ar2 は、例えば、置換又は非置換のフェ
ニレン、置換又は非置換のビフェニレン、置換または非
置換のピリジレンなどの基を表す。ここでの置換基は前
述のとおりである。
【0012】2価のアルカン基Yは、例えば、下記化1
で示される有機基である。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々
独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシクロア
ルキル基、環構成炭素数5〜10の炭素環式芳香族基、
炭素数6〜10の炭素環式アラルキル基を表す。kは3
〜11の整数を表し、R5 およびR6 は、各Xについて
個々に選択され、お互いに独立に、水素または炭素数1
〜6のアルキル基を表し、Xは炭素を表す。また、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 において、1つ以
上の水素原子が反応に悪影響を及ぼさない範囲で他の置
換基、例えばハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド
基、ニトロ基等によって置換されたものであっても良
い。) このような2価の芳香族基Arとしては、例えば、下記
化2で示されるものが挙げられる。
【0015】
【化2】
【0016】(式中、R7 、R8 は、各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシ
クロアルキル基またはフェニル基であって、mおよびn
は1〜4の整数で、mが2〜4の場合には各R7 はそれ
ぞれ同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4
の場合には各R8 はそれぞれ同一でも異なるものであっ
てもよい。) さらに、2価の芳香族基Arは、−Ar1 −Z−Ar2
−で示されるものであっても良い。
【0017】(式中、Ar1 、Ar2 は前述の通りで、
Zは単結合又は−O−、−CO−、−S−、−SO
2 −、−SO−、−COO−、−CON(R1)−など
の2価の基を表す。ただし、R1 は前述のとおりであ
る。) このような2価の芳香族基Arとしては、例えば、下記
化3で示されるものが挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】(式中、R7 、R8 、mおよびnは、前述
のとおりである。) また、2価の芳香族基Arは、フェニレン、ナフチレ
ン、ピリジレンであっても良く、それらは非置換又は上
記の置換基で置換されていても良い。本発明で用いられ
る芳香族ジヒドロキシ化合物は、単一種類でも2種類以
上でもかまわない。芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的
な例としてはビスフェノールAが挙げられる。また、こ
れら芳香族ジヒドロキシ化合物は、塩素原子とアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の含有量が少ない方が好ま
しく、出来れば実質的に含有していないことが好まし
い。
【0020】本発明で用いられる炭酸ジエステルは、下
記化4で表される。
【0021】
【化4】
【0022】(式中、Ar3 、Ar4 はそれぞれ1価の
芳香族基を表す。) Ar3 及びAr4 は、1価の炭素環式又は複素環式芳香
族基を表すが、このAr3 、Ar4 において、1つ以上
の水素原子が、反応に悪影響を及ぼさない他の置換基、
例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェノキ
シ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド基、ニ
トロ基などによって置換されたものであっても良い。A
3 、Ar4 は同じものであっても良いし、異なるもの
であっても良い。
【0023】1価の芳香族基Ar3 及びAr4 の代表例
としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ピ
リジル基を挙げる事ができる。これらは、上述の1種以
上の置換基で置換されたものでも良い。好ましいAr3
及びAr4としては、それぞれ例えば、下記化5などが
挙げられる。
【0024】
【化5】
【0025】炭酸ジエステルの代表的な例としては、下
記化6で示される置換または非置換のジフェニルカーボ
ネート類を挙げる事ができる。
【0026】
【化6】
【0027】(式中、R9 及びR10は、各々独立に水素
原子、炭素数1〜10を有するアルキル基、炭素数1〜
10を有するアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシ
クロアルキル基又はフェニル基を示し、p及びqは1〜
5の整数で、pが2以上の場合には、各R9 はそれぞれ
異なるものであっても良いし、qが2以上の場合には、
各R10は、それぞれ異なるものであっても良い。) このジフェニルカーボネート類の中でも、非置換のジフ
ェニルカーボネートや、ジトリルカーボネート、ジ−t
−ブチルフェニルカーボネートのような低級アルキル置
換ジフェニルカーボネートなどの対称型ジアリールカー
ボネートが好ましいが、特にもっとも簡単な構造のジア
リールカーボネートであるジフェニルカーボネートが好
適である。
【0028】これらの炭酸ジエステル類は単独で用いて
も良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。ま
た、これら炭酸ジエステルは、塩素原子とアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の含有量が少ない方が好まし
く、出来れば実質的に含有していないことが好ましい。
芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの使用割
合(仕込比率)は、用いられる芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルの種類や、重合温度その他の重合条
件及び得ようとするポリカーボネートの分子量や末端比
率によって異なるが、ジアリールカーボネートは芳香族
ジヒドロキシ化合物1モルに対して、通常0.9〜2.
5モル、好ましくは0.95〜2.0モル、より好まし
くは0.98〜1.5モルの割合で用いられる。
【0029】また、本発明においては、本発明の目的を
損なわない範囲で、分岐構造を導入するための芳香族多
価ヒドロキシ化合物を併用してもよいし、ヒドロキシ末
端及び炭酸ジエステルに由来する末端を変換するため
や、分子量調節のために芳香族モノヒドロキシ化合物や
他の炭酸ジエステルを併用してもよい。本発明のポリカ
ーボネートの分子量や末端基は特に限定されない。一般
に、重量平均分子量が1000〜300000の範囲で
あり、好ましくは5000〜100000の範囲であ
り、特に好ましくは12000〜80000の範囲にあ
る。
【0030】本発明において、エステル交換法とは、上
記化合物を触媒の存在もしくは非存在下で、減圧下もし
くは/及び不活性ガスフロー下で加熱しながら溶融状態
でエステル交換反応にて重縮合する方法をいい、その重
合方法、装置等には制限はない。例えば、攪拌槽型反応
器、薄膜反応器、遠心式薄膜蒸発反応器、表面更新型二
軸混練反応器、二軸横型攪拌反応器、濡れ壁式反応器、
自由落下させながら重合する多孔板型反応器、ワイヤー
に沿わせて落下させながら重合するワイヤー付き多孔板
型反応器等を用い、これらを単独もしくは組み合わせる
ことで容易に製造できる。これらの中で、表面更新型二
軸混練反応器、二軸横型攪拌反応器、濡れ壁式反応器、
自由落下させながら重合する多孔板型反応器、ワイヤー
に沿わせて落下させながら重合するワイヤー付き多孔板
型反応器が好ましく用いられ、特に自由落下させながら
重合する多孔板型反応器やワイヤーに沿わせて落下させ
ながら重合するワイヤー付き多孔板型反応器が、着色の
少ないポリカーボネートが得られるため好ましい。エス
テル交換の反応の温度は、通常50〜350℃、好まし
くは100〜300℃の温度の範囲で選ばれ、特に制限
はない。一般に、上記範囲より高い温度では、得られる
ポリカーボネートの着色が大きく且つ熱安定性にも劣る
傾向にある。また、上記範囲より低い温度では、重合反
応が遅く実用的でない。反応圧力は、溶融重合中のポリ
カーボネートの分子量によっても異なり、数平均分子量
が1000以下の範囲では、50mmHg〜常圧の範囲
が一般に用いられ、数平均分子量が1000〜2000
の範囲では、3mmHg〜80mmHgの範囲が、数平
均分子量が2000以上の範囲では、10mmHg以
下、特に5mmHg以下が用いられる。
【0031】本発明の製法で使用される添加剤はポリカ
ーボネートに用いられるものであればよく、特に限定さ
れないが、少量加える添加剤の場合に本発明の製法は好
ましく用いられ、特に供給量が少なく使用可能なフィー
ダーがないような添加剤の場合に好ましく用いられる。
一般に用いられる添加剤としては、耐熱安定剤、酸化防
止剤、耐候剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤、顔
料、染料、充填剤、強化剤、難燃剤、他樹脂やゴム等の
重合体等が挙げられる。
【0032】好ましい耐熱安定剤の例としては、リン系
安定剤、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、エポキ
シ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤等が挙げられ
る。リン系安定剤としては、リン酸類、亜リン酸エステ
ル類、ホスフィン酸エステル類、リン酸エステル類、ホ
スホン酸エステル類が挙げられる。具体的には、例えば
リン酸類としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピ
ロリン酸、ポリリン酸、下記化7に示されるホスフィン
酸類、化8に示されるホスホン酸類等が挙げられる。
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】(式中、R11はエチル基、ブチル基、オク
チル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デ
シル基、トリデシル基、ラウリル基、ペンタエリスリト
ール基、ステアリル基等のアルキル基、フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基、又はトリル基、P−t−ブチ
ルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、
2,6−ジ−t−ブチルフェニル基、パラノニルフェニ
ル基、ジノニルフェニル基等のアルキルアリール基を表
す。)これらの具体例としては、フェニルホスホン酸が
挙げられる。
【0036】亜リン酸エステル類としては、亜リン酸ト
リエステル、亜リン酸ジエステル、亜リン酸モノエステ
ルが挙げられ、下記化9、10、11、12に示され
る。
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】(式中、R12,R13,R14,R15,R16
18,R19,R20,R21,R23は化合物内で同一であっ
ても異なっていても良く、水素、エチル基、ブチル基、
オクチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、デシル基、トリデシル基、ラウリル基、ペンタエリ
スリトール基、ステアリル基等のアルキル基、フェニル
基、ナフチル基等のアリール基、又はトリル基、P−t
−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル
基、2,6−ジ−t−ブチルフェニル基、パラノニルフ
ェニル基、ジノニルフェニル基等のアルキルアリール基
を表し、R17,R24はアルキレン、アリレン、又はアリ
ールアルキレンを表す。) これらの具体例としては、例えば亜リン酸トリエステル
では、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコール
ホスファイト、テトラ(トリデシル)4,4’ーイソプ
ロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル
4メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジステアリル、ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホス
ファイトポリマー、テトラフェニルテトラ(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールテトラホスファイトが挙げら
れる。亜リン酸ジエステルの具体例では、ジフェニルハ
イドロゲンホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ハイ
ドロゲンホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)ハイドロゲンホスファイト、ジクレジルハイ
ドロゲンホスファイト、(ビス(p−t−ブチルフェニ
ル)ハイドロゲンホスファイト、ビス(p−ヘキシルフ
ェニル)ハイドロゲンホスファイト等が挙げられる。亜
リン酸モノエステルでは、フェニルジハイドロゲンホス
ファイト、ノニルフェニルジハイドロゲンホスファイ
ト、2,4−ジ−t−ブチルフェニルジハイドロゲンホ
スファイト等が挙げられる。
【0042】ホスフィン酸エステル類としては、ホスフ
ィン酸ジエステル、ホスフィン酸モノエステルが挙げら
れ、下記化13、14に示される。
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】(式中、R25はエチル基、ブチル基、オク
チル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デ
シル基、トリデシル基、ラウリル基、ペンタエリスリト
ール基、ステアリル基等のアルキル基、フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基、又はトリル基、P−t−ブチ
ルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニル基、
2,6−ジ−t−ブチルフェニル基、パラノニルフェニ
ル基、ジノニルフェニル基等のアルキルアリール基を表
し、R26,R27,R28,R29,R31,R32は化合物内で
同一であっても異なっていても良く、水素、エチル基、
ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、2−エチル
ヘキシル基、デシル基、トリデシル基、ラウリル基、ペ
ンタエリスリトール基、ステアリル基等のアルキル基、
フェニル基、ナフチル基等のアリール基、又はトリル
基、P−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル基、2,6−ジ−t−ブチルフェニル基、パ
ラノニルフェニル基、ジノニルフェニル基等のアルキル
アリール基を示し、R30はアルキレン、アリレン、又は
アリールアルキレンを表す。)このような化合物の具体
的な例としては、4,4′−ビフェニレンジホスフィン
酸テトラキス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)が挙
げられる。
【0046】リン酸エステル類としては、リン酸ジエス
テル、リン酸モノエステルが挙げられ、下記化15、1
6、17、18に示される。
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】(式中、R13,R14,R16,R17,R18
19,R21,R23,R24は前述と同一。)リン酸ジエス
テルの具体例としては、例えばジフェニルハイドロゲン
ホスフェート、ビス(ノニルフェニル)ハイドロゲンホ
スフェート、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ハイドロゲンホスフェート、ジクレジルハイドロゲンホ
スフェート、(ビス(p−t−ブチルフェニル)ハイド
ロゲンホスフェート、ビス(p−ヘキシルフェニル)ハ
イドロゲンホスフェート等が挙げられる。リン酸モノエ
ステルの具体例としては、フェニルジハイドロゲンホス
フェート、ノニルフェニルジハイドロゲンホスフェー
ト、2,4−ジ−t−ブチルフェニルジハイドロゲンホ
スフェート等が挙げられる。
【0052】ホスホン酸エステル類としては、ホスホン
酸モノエステルが挙げられ、下記化19、20に示され
る。
【0053】
【化19】
【0054】
【化20】
【0055】(式中、R25,R27,R29,R30,R31
32は前述と同一。) フェノール系安定剤は、下記化21、22に示される。
【0056】
【化21】
【0057】
【化22】
【0058】(式中、R33は水素原子、水酸基、アルコ
キシル基又は置換基を有していてもよい炭化水素残基を
示し、R33は同一でも異なっていても良い。但し、R33
の内少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭化水
素残基を示すものとする。) 具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−p−アニソール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2′−
メチレンビス(6−t−ブチル−p−クレゾール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
−p−フェノール)、4,4’−メチレンビス(6−t
−ブチル−p−クレゾール)、4,4’−ブチリデンビ
ス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、テトラキス
[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキイシフェニル)プロピオネート]メタン、
4,4′−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾー
ル)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、トリエチレングルコール−ビス
[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスフォネート−ジエチルエ
ステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルホスホン酸エチル)カルシウム等があげられ
る。
【0059】イオウ系安定剤としては、式:R36−SO
2 −R37で示されるスルフィン酸、式:R36−SO3
37(両式中、R36はR11と同一。R37はR12と同一。)
で示されるスルホン酸及びそのエステル類や、下記化2
3に示されるチオエーテル化合物等がある。
【0060】
【化23】
【0061】(式中、R38,R39はC12〜C18のア
ルキル基を示す。) これらの具体的な例としては、例えばベンゼンスルフィ
ン酸、p−トルエンスルフィン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
及びこれら酸のメチル、エチル、ブチル、オクチル、フ
ェニルエステルが挙げられる。また、ジラウリル−3,
3′−チオジプロピオネート、ジトリデシル−3,3′
−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3′−チ
オジプロピオネート、ジステアリル−3,3′−チオジ
プロピオネート、ペンタエリスリトール(β−ラウリル
チオプロピオネート)等が挙げられる。
【0062】エポキシ安定剤としては、例えばエポシシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油等の油脂類、フェニルグ
リシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、t−ブ
チルフェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のグリシ
ジル化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
2,3−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート、4−(3,4−
エポキシ−5−メチルシクロヘキシル)ブチル−3,4
−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキ
シルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル
メチル−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、
ビスエポキシシクロヘキシルアジペート、オクタデシル
−2,2′−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキサ
ンカルボキシレート、N−ブチル−2,2′−ジメチル
−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
シクロヘキシル−2−メチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート、N−ブチル−2−イソプロ
ピル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカ
ルボキシレート、オクタデシル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、2−エチルヘキシル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
4,6−ジメチル−2、3−エポキシシクロヘキシル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジ
エチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキ
サンカルボキシレート、ジ−n−ブチル−3−t−ブチ
ル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキサン
カルボキシレート、3,4−ジメチル−1,2−エポキ
シシクロヘキサン、3,5−ジメチル−1,2−エポキ
シシクロヘキサン、3−メチル−5−t−ブチル−1,
2−エポキシシクロヘキサン等のエポキシシクロヘキサ
ン化合物、ビスエポキシジシクロペンタジエニルエーテ
ル、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエイレネ
ポキシド、エポキシ化ポリブタジエン、4,5−エポキ
シ無水テトラヒドロフタル酸、3−t−ブチル−4,5
−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸等が挙げられる。
【0063】ヒンダードアミン系安定剤としては、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ビペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ビペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−nブチルマロ
ン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ビ
ペリジル)テトラキシ(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ビペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)ポロピオニルオキシ}
エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)ポロピオニルオキシ}−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,
7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,2,3
−トリアザスピロ{4,5}ウンデカン−2,4−ジオ
ン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン等が挙げられる。
【0064】これら耐熱安定剤は、単独で用いてもよい
し組み合わせて用いてもよい。添加量は特に限定されな
いが、一般にポリカーボネート100重量部に対して
0.0001〜0.5重量部の範囲で用いられる。この
ような少量の添加剤である耐熱安定剤を添加する際、従
来の方法では分散ムラが起こり、まだらな着色の原因に
なっていたが、本発明の組成物の製法を用いることによ
り、耐熱安定剤の分散ムラのないポリカーボネート組成
物が得られるようになった。
【0065】本発明組成物の製法では、前述の方法で製
造したポリカーボネート(A)から、溶融状態のままで
一部抜き出されたポリカーボネート(B)を添加剤の少
なくとも一種を混合した後、一度も固化することなく、
溶融状態にあるポリカーボネート(A)に混合すること
を特徴としている。本発明において、一部抜き出された
ポリカーボネート(B)に添加剤を混合した後、溶融状
態にあるポリカーボネート(A)に混合する方法は特に
限定されず、ポリマーミキサー等を用いることもできる
が、押出機が添加剤の分散性やセルフクリーニング性が
良く好ましい。
【0066】本発明で用いられる押出機は特に制限はさ
れず、単軸、2軸、多軸押出機や、混練機と押出機が連
結した混練押出機等が使用できる。中でも、同方向回転
型の2軸押出機が、添加剤の分散性と吐出能力のバラン
スやセルフクリーニング性が良く好ましい。押出機の長
さは特に限定されないが、ポリカーボネート(A)から
溶融状態のままで一部抜き出されたポリカーボネート
(B)に添加剤を加えた混合物と、該ポリカーボネート
(A)が混練混合できるだけの十分な長さが必要であ
る。
【0067】本発明においては、エステル交換法にて製
造されたポリカーボネート(A)を溶融状態のまま押出
機の第一供給口に供給しているが、その供給方法は特に
限定されない。一般に、自由落下やギヤポンプを用いて
押出機の第一供給口、例えばホッパー口に供給される。
好ましくは、ギヤポンプからのラインをフランジ等で直
接第一供給口に接続して、ギヤポンプで加圧して押出機
に供給する方法が、押出機の吐出能力が増大し好まし
い。
【0068】本発明においてポリカーボネート(A)か
らの一部抜き出し口の位置は特に限定されない。例え
ば、重合器、重合器出口、重合器出口から押出機の第一
供給口手前までのいずれでもよい。また、抜き出し方法
も特に限定されないが、定量性を得るためにはギヤポン
プで抜き出すことが望ましい。本発明の製法において添
加剤は、ポリカーボネート(A)から溶融状態のままで
一部抜き出されたポリカーボネート(B)と混合される
ことにより、ポリカーボネート(B)中に一旦、高濃度
で分散され、その後、該ポリカーボネート(A)に供給
される。このため、従来の方法では添加剤の分散ムラが
起こり、まだらな着色の原因になっていたような量の添
加剤を加えた場合にも、添加剤の分散ムラのないポリカ
ーボネート組成物が得られるものと推測される。添加剤
とポリカーボネート(B)の混合方法は特に限定されな
いが、例えば、添加剤を予め溶融し定量ポンプでポリカ
ーボネート(B)に供給し、押出機もしくはポリマーミ
キサーで混合する方法を用いることができる。
【0069】ポリカーボネート(A)から溶融状態のま
まで一部抜き出されたポリカーボネート(B)に、添加
剤を加えた混合物を、一度も固化させることなく、再び
該ポリカーボネート(A)に供給する位置は特に限定さ
れず、重合器、重合器出口、重合器出口から押出機の第
一供給口手前まで、押出機の第一供給口、押出機内のい
ずれでもよいが、押出機内(第2供給口)へ供給するこ
とが添加剤の高温ポリカーボネート中での滞留時間が短
く、望ましい。
【0070】また、添加剤を加えたポリカーボネート
(B)混合物を再び該ポリカーボネート(A)に供給す
る方法も特に限定されない。例えば、該ポリカーボネー
ト(B)混合物を押出機の第二供給口に接続した別の押
出機、もしくは定量ポンプによって溶融状態で供給する
方法等が用いられる。ポリカーボネート(A)から溶融
状態のままで一部抜き出されたポリカーボネート(B)
と添加剤の混合比率、及びポリカーボネート(B)と添
加剤の混合物の、一部抜き出される前のポリカーボネー
ト(A)に対する比率には特に制限はない。添加剤の供
給量は、ポリカーボネート(A)に対する配合量で決定
され、ポリカーボネート(B)の量は添加剤を効率よく
均一に供給できる量であればよい。一般に、ポリカーボ
ネート(B)の量は、一部抜き出される前のポリカーボ
ネート(A)の量に対して、1/1000〜1/10が
好ましく、更に好ましくは1/500〜1/20、特に
好ましくは1/100〜1/20である。
【0071】本発明の方法はで得られる組成物は、添加
剤が均一に分散しており、且つ分散溶媒やその他分散剤
が含有していないために熱安定性に優れており、各種用
途に好適に用いることができる。
【0072】
【発明の実施の形態】以下実施例にて、本発明を更に詳
細に説明する。芳香族ポリカーボネートプレポリマー中
の芳香族ジヒドロキシ化合物の反応率は、該プレポリマ
ー中の芳香族ジヒドロキシ化合物濃度を、高速液体クロ
マトグラフィーにより測定することによって求めた。分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)で測定した重量平均分子量である。各項目の評価
は、以下の方法で測定した。 カラー:CIELAB法により試験片厚み3.2m
mで測定し、黄色度をb*値で示した。 耐熱性:試験片(ASTM1号ダンベル)を140
℃ギヤオーブンに1000時間入れた後の試験片のカラ
ーの測定を行い、初期値との差△b*を評価した。 ポリカーボネート中の塩化メチレンの定量:冷凍粉
砕したポリカーボネートを二硫化炭素に浸し、超音波抽
出した抽出液をガスクロマトグラフ法にて測定した。
【0073】
【実施例1】図1に示すようなプロセスで、芳香族ポリ
カーボネートを製造した。撹拌槽型重合器3、3′は切
り替えながらバッチ的に運転し、その他の重合器は連続
的に運転した。撹拌槽型重合器3、3′は、アンカー型
の攪拌翼を備えている。多孔板型重合器10は、孔径7
mmの孔を50個有する多孔板を有しており、多孔板か
ら重合器下部の液溜までの距離は8mである。ワイヤ付
多孔板型重合器23及びワイヤ付多孔板型重合器34
は、いずれも孔径5mmの孔を50個有する多孔板を備
えている。孔の中心から鉛直に1mm径のSUS316
製ワイヤを重合器下部の液溜まで垂らしてあり、落下す
る高さはいずれも8mである。
【0074】撹拌槽型重合器3、3′は、ともに、反応
温度180℃、反応圧力常圧、シール窒素ガス流量1リ
ットル/hrの条件である。撹拌槽型重合器3に、ビス
フェノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノ
ールAモル比1.10)を80kg仕込み4Hr溶融混
合し、溶融した芳香族ポリカーボネートプレポリマーを
10リットル/hrで連続に多孔板型重合器10に供給
した。撹拌槽型重合器3から多孔板型重合器10に供給
している間に、撹拌槽型重合器3′に、撹拌槽型重合器
3と同様にビスフェノールAとジフェニルカーボネート
を溶融混合し、撹拌槽型重合器3が空になった時点で撹
拌槽型重合器3′に切り替えた。この後、同様にして撹
拌槽型重合器3、3′はバッチ的に切り替えながら、多
孔板型重合器10に芳香族ポリカーボネートプレポリマ
ーを連続に10リットル/hrで供給し続けた。供給し
た芳香族ポリカーボネートプレポリマーは、ビスフェノ
ールA反応率73%である。多孔板型重合器10は、反
応温度235℃、反応圧力10mmHg、循環流量40
0リットル/hrの条件であり、重合器下部液溜の液容
量が20リットルに達したら、液容量20リットルを一
定に保つようにワイヤ付多孔板型重合器23に芳香族ポ
リカーボネートプレポリマーを連続に供給した。ワイヤ
付多孔板型重合器23は、反応温度250℃、反応圧力
1mmHg、窒素ガス流量2リットル/hrの条件であ
り、重合器下部液溜の液容量が20リットルに達した
ら、液容量20リットルを一定に保つようにワイヤ付多
孔板型重合器34に芳香族ポリカーボネートプレポリマ
ーを連続に供給した。ワイヤ付多孔板型重合器34で
は、反応温度260℃、反応圧力0.4mmHgの条件
であり、重合器下部液溜の液容量が20リットルに達し
たら、液容量20リットルを一定に保つように芳香族ポ
リカーボネートを抜き出した。得られた芳香族ポリカー
ボネートの重量平均分子量は25000であった。
【0075】このようにして得られたポリカーボネート
(A)を溶融状態のまま、ギヤポンプ44で20kg/
cm2 の圧力に昇圧し、50kg/hrの供給量で同方
向回転型2軸押出機46の第一供給口47に供給した。
一方、抜き出し口42から溶融状態のまま抜き出したポ
リカーボネート(B)に、添加剤としてのトリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及びオクタ
デシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネートの等量混合物を予め溶融さ
せたものを、液体注入口A51から10ml/hrで供
給し、ポリマーミキサー54で混合したものを第二供給
口53から、1.0kg/hrで供給した。ベント口5
6で真空ベントしながら溶融押出を実施して、冷却バス
57及びストランドカッター58を経て、ポリカーボネ
ート組成物を得た。得られた組成物のb*は3.1であ
り、また耐熱性評価後の試験片の着色△b*は5.3と
小さく、着色も均一であった。
【0076】
【実施例2】図2に示すようなプロセスで、芳香族ポリ
カーボネートを製造した。図2のプロセスは、図1にお
けるワイヤ付多孔板型重合器10、23、34のかわり
に、遠心薄膜蒸発機59と横型二軸攪拌型重合器64を
用いていることと、抜き出し口42から溶融状態のまま
抜き出したポリカーボネートに、添加剤を混合したもの
を、第二供給口53から押出機に供給する代わりに供給
口68から供給したこと以外は、図1と全く同じであ
る。遠心薄膜蒸発機59と横型二軸攪拌型重合器64以
外は、実施例1と同様の反応条件で運転した。遠心薄膜
蒸発機は、反応温度290℃、反応圧力2mmHgの条
件にコントロールした。横型二軸攪拌型重合器は、L/
D=6で回転直径140mmの二軸の攪拌羽根を有して
おり、反応温度265℃、反応圧力0.8mmHgの条
件であり、重合器内の液容量を10リットルに一定に保
つように横型二軸攪拌型重合器に芳香族ポリカーボネー
トプレポリマーを移送した。このようにして得られた芳
香族ポリカーボネートの重量平均分子量は23000で
あった。上記以外は、実施例1と同様に実施した。得ら
れた組成物のb*は3.3であり、また耐熱性評価後の
試験片の着色△b*は7.8と小さく、着色も均一であ
った。
【0077】
【比較例1】抜き出しライン5からの抜き出しを止め、
添加剤としてトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト及びオクタデシル−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トの等量混合物を予め溶融させたものを、液体注入口B
69から10ml/hrで、直接押出機46に供給した
こと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた組成
物のb*は3.8であり、また耐熱性評価後の試験片の
着色は△b*は13.5と大きく、着色もまだらに発生
した。
【0078】
【比較例2】添加剤としてトリス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ホスファイト及びオクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネートの等量混合物の10%塩化メチレン溶液
を100ml/hrで液体注入口B69から供給したこ
と以外は、比較例1と同様に実施した。得られた組成物
には、78ppmの塩化メチレンが残留しており、また
b*は3.9であった。耐熱性評価後の試験片の着色は
均一であったが、△b*は17.7と大きかった。
【0079】
【比較例3】トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト及びオクタデシル−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トの等量混合粉を投入口70から10g/hrで供給す
る以外は、比較例1と同様に実施した。ただし、このよ
うな少量で供給するフィーダーは市販されていないた
め、手動で間欠供給した。得られた組成物のb*は4.
3であり、また耐熱性評価後の試験片の着色△b*は2
3.6と大きく、着色もまだらに発生していた。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、溶融エステル交換法で
製造された溶融状態のポリカーボネートに、添加剤を均
一に分散することができ、着色が少なく、着色ムラもな
く、熱安定性に優れたポリカーボネート組成物を効率よ
く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスの一例を示す模式図である。
【図2】本発明のプロセスの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1,1′ 原料供給口 2,2′,16,27,38,60,65 ベント
口 3,3′ 攪拌槽型重合器 4,4′,61 攪拌軸 5,5′,18,28 芳香族ポリカーボネートプ
レポリマー 6,6′,20,29,40,62,66 排出口 7,9,21,30,32,41,43,45,48,
50,55,63,67移送配管 8,19,31,44,49 移送ポンプ 10 多孔板型重合器 11,22,33,45 供給口 12 循環ライン 13,24,35 多孔板 14 糸状の溶融ポリマー 15,26,37 ガス供給口 17 循環ポンプ 23,34 ワイヤ付多孔板型重合器 25,36 ワイヤ 39 芳香族ポリカーボネート 46 同方向回転型2軸押出機 47 第一供給口 42 抜き出し口 51 液体注入口A 53 第二供給口 54 ポリマーミキサー 56 ベント口 57 冷却バス 58 ストランドカッター 59 遠心薄膜型蒸発装置 64 横型二軸攪拌型重合器 68 供給口 69 液体注入口B 70 投入口 71 サイドフィーダー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとからエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
    ート(A)から、溶融状態のままで一部抜き出されたポ
    リカーボネート(B)に添加剤の少なくとも一種を混合
    した後、一度も固化することなく、溶融状態にある該ポ
    リカーボネート(A)に混合することを特徴とするポリ
    カーボネート組成物の製法。
  2. 【請求項2】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとからエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
    ート(A)は、重合器、重合器出口、又は重合器出口か
    ら押出機の第1供給口手前で溶融状態のままで一部ポリ
    カーボネート(B)を抜き出した後、溶融状態のままで
    押出機の第一供給口に供給し、1方、抜き出されたポリ
    カーボネート(B)は、一度も固化させることなく、添
    加剤の少なくとも一種を混合した後、上記押出機の第二
    供給口から供給して、上記ポリカーボネート(A)と混
    合することを特徴とする請求項1記載のポリカーボネー
    ト組成物の製法。
  3. 【請求項3】 添加剤の少なくとも一種が耐熱安定剤で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載のポリカーボ
    ネート組成物の製法。
  4. 【請求項4】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとからエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
    ート(A)が、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとの溶融混合物、もしくは芳香族ジヒドロ
    キシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得ら
    れる重合中間体を、溶融状態で多孔板からガイドに沿わ
    せて落下させながら重合させる工程を有するエステル交
    換法にて製造されたポリカーボネートであることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載のポリカーボネート組成
    物の製法。
  5. 【請求項5】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
    テルとからエステル交換法にて製造されたポリカーボネ
    ート(A)を溶融状態のままで、加圧して押出機の第一
    供給口に供給することを特徴とする請求項1、2、3又
    は4記載のポリカーボネート組成物の製法。
JP03797397A 1997-02-21 1997-02-21 ポリカーボネート組成物の製法 Expired - Lifetime JP3712306B2 (ja)

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