JPH10236327A - パワーステアリング装置のハウジング構造 - Google Patents

パワーステアリング装置のハウジング構造

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JPH10236327A
JPH10236327A JP6213997A JP6213997A JPH10236327A JP H10236327 A JPH10236327 A JP H10236327A JP 6213997 A JP6213997 A JP 6213997A JP 6213997 A JP6213997 A JP 6213997A JP H10236327 A JPH10236327 A JP H10236327A
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housing
valve
rack
molding
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Yamato Arai
大和 新井
Koji Kitahata
浩二 北畑
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製ハウジングを用いても、クラックを生
じず、内径の真円度の高いパワーステアリング装置のハ
ウジング構造を提供する。 【解決手段】 パワーステアリング装置を構成するバル
ブ装置1Aのバルブハウジング6を、筒状の金属部材6
bと、射出成形可能な熱硬化性樹脂からなり金属部材6
aを内包した樹脂部材6aとによって構成するととも
に、油圧シリンダ装置1Cのシリンダチューブ19につ
いても同様に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧によって操舵
補助力を発生させるパワーステアリング装置におけるハ
ウジング構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】パワー
ステアリング装置のハウジングは、従前は金属製であっ
たが、車両の重量軽減やコストダウンの要請から、樹脂
化が検討されてきた。例えば国際公開番号WO95/2
1087号パンフレットには、パワーステアリング装置
のバルブ装置及び油圧シリンダ装置に、補強材を樹脂モ
ールドしてなるハウジングを用いたハウジング構造が開
示されている。図8はそのハウジングの壁面の一部のみ
を拡大して示す断面図であり、補強材(金属)101は
樹脂部材102により覆われて3層構造をなし、圧油の
出入を行うためのポート103が形成されている。しか
しながら、かかるハウジング構造においては成型時の収
縮により樹脂部材102の内部に残留応力が存在しやす
く、また、特にポート103を形成する通孔の存在によ
り、この部分を成形する際に、いわゆるウェルド部(成
形のために2方向から充填された樹脂の当接境界部)が
生じやすい。かかる要因により、熱的衝撃によるクラッ
クが発生しやすく、特にポート103の近傍でクラック
を生じると油漏れを生じるという問題点があった。ま
た、成形時の射出・保圧力のばらつきや成型時の収縮に
より、ハウジングの内径の真円度が不良になることが多
く、ハウジング内径部の仕上げ旋削が必要であるため製
造に手間がかかるという問題点もあった。
【0003】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、樹脂製ハウジングを用いても、クラックを生じず、
内径の真円度の高いパワーステアリング装置のハウジン
グ構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のパワーステアリ
ング装置のハウジング構造は、バルブ装置及び油圧シリ
ンダ装置を含むパワーステアリング装置のハウジング構
造において、前記バルブ装置及び前記油圧シリンダ装置
の少なくとも一方のハウジングが、筒状の金属部材と、
射出成形可能な熱硬化性樹脂からなり、前記金属部材を
内包した樹脂部材とを備えたものである。このように構
成されたハウジング構造においては、成型時に熱硬化性
樹脂が境界部において重合反応を起こすことにより、境
界強度が向上し、ウェルドも生じない。また、熱硬化性
樹脂は成型時の冷却過程において均一に収縮するので、
成形された熱硬化性樹脂の内径の真円度が向上する。
【0005】上記ハウジング構造において、熱硬化性樹
脂はフェノール樹脂であることが好ましい。所定の物性
を有するフェノール樹脂においては残留応力が小さく、
耐熱衝撃性に優れるため、クラックが発生しない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、
本発明の一実施形態によるハウジング構造を含むパワー
ステアリング装置を示す図面であり、図1はバルブハウ
ジングの断面図、図2は図1におけるII−II線断面図
(但し、一部省略あり。)、図3はパワーステアリング
装置全体の断面図である。
【0007】まず、パワーステアリング装置の全体構成
について、図3を参照して説明する。当該パワーステア
リング装置1は、バルブ装置1A、ラックピニオン装置
1B及び油圧シリンダ装置1Cを相互に接続してなるラ
ックピニオン式油圧パワーステアリング装置であり、出
力軸4からラック8に与えられる操舵力に、油圧による
補助操舵力をステアリング操作に応じて付加するように
構成されている。バルブ装置1Aの筐体であるバルブハ
ウジング6と、ラックピニオン装置1Bの筐体であるラ
ックハウジング11と、油圧シリンダ装置1Cの筐体で
あるシリンダチューブ19とは、それぞれ個別に成型さ
れた後に連結されている。
【0008】バルブ装置1A内には、後述する所定の弁
機構が備えられ、その中心部に、ステアリングホイール
(図示せず)に連結された入力軸2と、この入力軸2と
軸方向一端(図示しない上方端)でのみ相互に固定され
たトーションバー3とが挿通されている。トーションバ
ー3の下端部には出力軸4が接続され、入力軸2に与え
られた操舵力(回転トルク)はトーションバー3を介し
て出力軸4に伝達される。従って、回転部材である入力
軸2は、同様に回転部材である出力軸4に対して、操舵
抵抗に応じたトーションバー3の捻れの分だけ相対回転
可能である。
【0009】バルブ装置1Aは外周面に入口ポート3
6、排出ポート40、配管接続用の第1ポート32及び
第2ポート34を備えている。入口ポート36は配管7
3を介してポンプ37と接続され、このポンプ37によ
りタンク41から吸い上げた油が所定の圧力でバルブ装
置1Aに供給される。また、排出ポート40は配管74
を介してタンク41に連通しており、バルブ装置1Aか
ら排出された油はタンク41に戻される。
【0010】上記出力軸4は下端部にピニオン7が形成
され、このピニオン7が、ラックピニオン装置1B内に
支持されたラック8と噛み合っている。出力軸4はボー
ルベアリング12とニードルベアリング13とを介して
ラックハウジング11に支持されている。ラック8の左
右両端部には操舵用車輪(図示せず)が連結されてお
り、ラック8の左右方向の移動に応じて車輪が操舵され
る。ラックピニオン装置1Bに連設された油圧シリンダ
装置1Cは、ラック8の左右方向への移動をピストン運
動としたシリンダを構成しており、操舵補助力を付与す
るアクチュエータとして設けられている。
【0011】油圧シリンダ装置1Cは、シリンダチュー
ブ19と、ラック8に一体に形成されたピストン20と
により主として構成され、このピストン20により、シ
リンダチューブ19内が仕切られ、一対の油室21及び
22が形成される。油室21側の端部におけるラック8
とシリンダチューブ19との間にはオイルシール45が
配設されている。また、油室22の端部におけるラック
8とシリンダチューブ19との間にはラックブッシュ4
6が配設され、このラックブッシュ46とラック8との
間にオイルシール47が配設され、また、ラックブッシ
ュ46とシリンダチューブ19との間にOリング48が
配設されている。なお、ラックブッシュ46は止め輪4
9によりシリンダチューブ19に固定されている。
【0012】シリンダチューブ19の外周面には、上記
油室21及び22にそれぞれ対応して配管接続ポート7
5及び76が設けられ、これらはそれぞれ配管72及び
71を介してバルブ装置1Aの前記配管接続ポート34
及び32に接続されている。
【0013】次に、上記バルブ装置1Aの内部構造につ
いて図1及び図2を参照してさらに詳細に説明する。図
1において、前述の入力軸2はベアリング5を介してバ
ルブハウジング6に支持されている。また、入力軸2及
び出力軸4とバルブハウジング6との間には、それぞれ
オイルシール14及び15が設けられている。また、前
述の各ポート32、34及び36に関連して、第1バル
ブ部材24の外周とバルブハウジング6の内周との間に
シールリング39が配設されている。バルブ装置1A
は、バルブハウジング6内に、筒状の第1バルブ部材2
4と、この第1バルブ部材24に相対回転可能に挿入さ
れた第2バルブ部材25とを備えている。第1バルブ部
材24は出力軸4と共に回転可能に取り付けられてい
る。第2バルブ部材25は入力軸2の一部でもあり、第
1バルブ部材24と対向する範囲の入力軸2の外周部分
に形成されている。
【0014】図2に示すように、上記第1バルブ部材2
4の内周と上記第2バルブ部材25の外周とには、それ
らの軸方向を長手方向とした複数の凹部が周方向等間隔
に形成されている。すなわち、第1バルブ部材24側の
凹部は、互いに周方向等間隔に形成された4つの右操舵
用凹部27と、これらと交互に配置されるように、周方
向等間隔に形成された4つの左操舵用凹部28とで構成
されており、一方、第2バルブ部材25側の凹部は、互
いに周方向等間隔に形成された4つの圧油供給用凹部2
9と、これらと交互に配置されるように、周方向等間隔
に形成された4つの圧油排出用凹部30とにより構成さ
れている。
【0015】上記各右操舵用凹部27は、第1バルブ部
材24に形成された第1流路31及びバルブハウジング
6に形成された前述の第1ポート34に接続される配管
72を介して、油圧シリンダ18の一方の油室21に通
じる(図3参照)。各左操舵用凹部28は、第1バルブ
部材24に形成された第2流路33及びバルブハウジン
グ6に形成された第2ポート32に接続される配管71
を介して、油圧シリンダ18の他方の油室22に通じる
(図3参照)。また、各圧油供給用凹部29は、第1バ
ルブ部材24に形成された第3流路35及びバルブハウ
ジング6に形成された入口ポート36に接続される配管
73を介してポンプ37に通じる(図3参照)。各圧油
供給用凹部30は、第2バルブ部材25に形成された第
1排出路38、入力軸2とトーションバー3の内外周間
の通路47、入力軸2に形成された第2排出路(図示せ
ず)、及びバルブハウジング6に形成された排出ポート
40に接続される配管74を介してタンク41に通じる
(図3参照)。
【0016】これにより、図3に示すポンプ37又はタ
ンク41と、油圧シリンダ装置1Cの各油室21及び2
2とは、図2に示す第1バルブ部材24と第2バルブ部
材25との内外周間の弁間流路42を通じて連通する。
この弁間流路42における第1バルブ部材24側凹部と
第2バルブ部材25側凹部との間は、両バルブ部材2
4、25の相対回転により開度が変化する絞り部A、
B、C及びDを形成し、これらの絞り部A、B、C及び
Dの開度変化により油圧シリンダ装置1C(図3)に作
用する油圧が制御される。
【0017】図2は、操舵が行われていない舵角中点で
の両バルブ部材24、25の相対位置を示しており、こ
の状態においては各圧油供給用凹部29と各圧油排出用
凹部30とが全絞り部A、B、C及びDを介して連通す
るため、ポンプ37から供給された圧油は直接タンク4
1に還流し、操舵補助力は発生しない。
【0018】舵角中点から右方へ操舵すると、操舵トル
クに応じてトーションバー3は捻れ、両バルブ部材2
4、25は相対回転する。その結果、各右操舵用凹部2
7と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開度及び
各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30との間の絞
り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部28と各圧
油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度及び各右操舵
用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Dの
開度が小さくなる。これにより、図3において、ポンプ
37から油圧シリンダ装置1Cの一方の油室21へ圧油
が供給されてピストン20に油圧が作用し、油圧シリン
ダ18の他方の油室22からタンク41へ圧油が還流さ
れ、車両の右方への操舵補助力がラック8に作用する。
舵角中点から左に操舵すると、各絞り部A、B、C及び
Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に変化するので、車
両の左方への操舵補助力がラック8に作用する。
【0019】次に、上記のように構成されたパワーステ
アリング装置におけるハウジング構造について説明す
る。図4はバルブハウジング6の単体の断面図である。
図に示すように、バルブハウジング6は、筒状の金属部
材6bと、この金属部材6bを内包する樹脂部材6aと
によって、樹脂−金属−樹脂の3層構造に構成されてい
る。樹脂部材6aは熱硬化性の合成樹脂を射出成型した
ものであり、一方、金属部材6bは例えばスチールであ
る。
【0020】熱硬化性の合成樹脂として本実施形態で
は、射出成形可能なフェノール樹脂を用いる。具体的に
は以下の物性を有するフェノール樹脂を用いる。 曲げ強さ 1900kgf/cm2 以上 シャルピー衝撃強さ 4.0kgf・cm/cm2 以上 成形収縮率 0.8%以下 線膨張係数 1.5%以下 かかるフェノール樹脂は、成形時に加熱して熱硬化を起
こさせると、金型内の充填端部で接触した樹脂同士の境
界部において重合反応が生じる。これにより、境界強度
が向上し、しかも、境界部にウェルドが生じない。従っ
て、応力集中の起こりやすい弱点部分が存在せず、クラ
ックの発生を防止できる。また、成形収縮率が一定値以
下であるため樹脂内部の残留応力が小さい。従って、熱
的衝撃によるクラックの発生を防止することができる。
また、金型内で冷却時に樹脂が均一に収縮するため、樹
脂部材19aの内径の真円度も向上する。従って、成形
後に樹脂部材19aの内径部を仕上旋削する必要がなく
なる。
【0021】なお、上記の物性を得るために、ガラス繊
維やエラストマー等を以下の割合でフェノール樹脂に添
加、混練したものを用いてもよい。 1)ガラス繊維(直径13μm) 40.0重量% 2)シリカ粉末(平均粒径10μm) 5.0重量% 3)綿布繊維 5.0重量% 4)エラストマー(ニトリルゴム) 5.7重量% 5)フェノール樹脂(ノボラック型) 残りの重量%
【0022】一方、樹脂部材6aの外面上には、筒状の
合成樹脂製の突出部51が外方に突出して設けられ、各
突出部51の中には筒状で金属製の配管連結具52が設
けられている。各突出部51は、樹脂部材6aと一体成
形してもよいし、別体で成形後に樹脂部材6aに接着し
てもよい。各配管連結具52は、例えば内周に配管ねじ
込み用の雌ねじが形成されている。突出部51と配管連
結具52とは、例えば、突出部51にエポキシ系接着剤
を用いて配管連結具52を接着したり、突出部51の型
成型時に成形型内に配管連結具52を挿入することで一
体化されている。バルブハウジング6の外周面上に設け
られた前述の第1ポート34、第2ポート32、入口ポ
ート36及び排出ポート40は、それぞれ、上記配管連
結具52の内周孔と、樹脂部材6aと金属部材6bとの
3重層を貫通する通孔とを連通させて構成されている。
【0023】また、樹脂部材6aにはラックハウジング
11(図3)との連結用フランジ6dが形成され、この
フランジ6dに形成された通孔に金属製で筒状のボルト
受け53が挿入されている。そのフランジ6dとボルト
受け53とは、前述の突出部51と配管連結具52との
場合と同様の所定の方法(以下、所定の方法という。)
により一体化されている。
【0024】図5はラックハウジング11の単体の断面
図である。ラックハウジング11は合成樹脂材によって
射出成形され、出力軸4(図3)の挿入孔11aと、サ
ポートヨーク16を挿入するための挿入孔11bと、ラ
ック8(図3)の挿入孔11cとを有する。挿入孔11
bには筒状の金属製ガイド57が挿入されている。この
ガイド57とラックハウジング11とは、前述の所定の
方法により一体化されている。ガイド57にはサポート
ヨーク16が挿入され、バネ(図示せず)によりラック
8の背面に押し付けられる。
【0025】上記挿入孔11aの一端には、有底筒状で
金属製の支持体56が挿入されている。その支持体56
とラックハウジング11とは、前述の所定の方法により
一体化されている。なお、挿入孔11aには、出力軸4
を支持するためのボールベアリング12(図3)が挿入
され、上記支持体56には出力軸4を支持するためのニ
ードルベアリング13(図3)が圧入される。
【0026】上記挿入孔11aの上端外周には、バルブ
ハウジング6との連結用フランジ11dが形成され、こ
のフランジ11dに形成された通孔に金属製の筒状ボル
ト受け54が挿入されている。フランジ11dとボルト
受け54とは、前述の所定の方法により一体化されてい
る。上記ボルト受け54と、バルブハウジング6のボル
ト受け53(図1)とにボルトを挿通して締結すること
によって、バルブハウジング6とラックハウジング11
とが連結される。
【0027】図6は、図5のVI−VI線からみた断面図で
ある。図において、ラック8の挿入孔11cの一端内周
には段差11eが形成され、この段差11eにラック8
の一端に連結されるボールジョイント(図示せず)が当
たることで、ラック8の左右一方への移動が規制され
る。上記挿入孔11cの他端外周にはシリンダチューブ
19との連結用フランジ11fが形成されている。
【0028】図7はシリンダチューブ19の単体の断面
図である。図において、シリンダチューブ19は、筒状
の金属部材19bと、この金属部材19bを内包する樹
脂部材19aとによって、樹脂−金属−樹脂の3層構造
に構成されている。樹脂部材19aは合成樹脂によって
射出成型されたものであり、一方、金属部材19bは例
えばスチールである。合成樹脂としては、前述のバルブ
ハウジング6に用いたのと同様の熱硬化性樹脂を用い
る。樹脂部材19aの内周側端部には、止め輪49(図
3)が嵌め合わされる溝61が形成されている。シリン
ダチューブ19とラックハウジング11とは、樹脂部材
19aの右端側にラックハウジング11の端部が挿入さ
れ、樹脂部材19aの右端側の内周面と端面とが、ラッ
クハウジング11の端部外周面と上記フランジ11fの
端面とに接着されることによって、互いに連結されてい
る。
【0029】シリンダチューブ19の外周面上には、外
側の樹脂部材19aから外方に突出して、筒状で合成樹
脂製の突出部77が設けられ、その内部に筒状で金属製
の配管連結具78が設けられている。各突出部77は、
樹脂部材19aと一体成形してもよいし、別体で成形後
に樹脂部材19aに接着してもよい。各配管連結具78
は、例えば内周に配管ねじ込み用の雌ねじが形成され、
その突出部77と配管連結具77とは、前述の所定の方
法により一体化されている。配管接続ポート75及び7
6は、それぞれ、配管連結具78の内周孔と、樹脂部材
19aと金属部材19bとの3重層を貫通する通孔とを
連通させて構成されている。
【0030】なお、上記実施形態においては、バルブハ
ウジング6及びシリンダチューブ19の両方のハウジン
グに熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)を用いたが、必要
に応じていずれか一方にだけ用いた構成を採用すること
もできる。この場合は、熱硬化性樹脂を用いたハウジン
グにおいては一定の効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1のパワーステアリング装置のハ
ウジング構造によれば、成型時に熱硬化性樹脂が境界部
において重合反応を起こすことにより、境界強度が向上
し、ウェルドも生じない。従って、ハウジングにクラッ
クが発生せず、油漏れが生じない。また、熱硬化性樹脂
は成型時の冷却過程において均一に収縮するので、成形
された熱硬化性樹脂の内径の真円度が向上する。従っ
て、ハウジング内径部の仕上旋削が不要になり、製造が
容易になる。
【0032】請求項2のパワーステアリング装置のハウ
ジング構造によれば、フェノール樹脂の採用により上記
の効果を確実に得るとともに、所定の耐熱衝撃性や機械
的強度も確保しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるハウジング構造を用
いたバルブ装置の断面図である。
【図2】図1のII−II線から見た断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるハウジング構造を用
いたパワーステアリング装置の全体構成を示す断面図で
ある。
【図4】上記バルブ装置のハウジング単体の断面図であ
る。
【図5】ラックピニオン装置のハウジング単体の断面図
である。
【図6】図5のVI−VI線から見た断面図である。
【図7】本発明の一実施形態によるハウジング構造を用
いた油圧シリンダ装置のシリンダチューブ単体の断面図
である。
【図8】従来の、パワーステアリング装置のハウジング
の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パワーステアリング装置 1A バルブ装置 1B ラックピニオン装置 1C 油圧シリンダ装置 6 バルブハウジング 6a 樹脂部材 6b 金属部材 19 シリンダチューブ 19a 樹脂部材 19b 金属部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブ装置及び油圧シリンダ装置を含むパ
    ワーステアリング装置のハウジング構造において、前記
    バルブ装置及び前記油圧シリンダ装置の少なくとも一方
    のハウジングが、 筒状の金属部材と、 射出成形可能な熱硬化性樹脂からなり、前記金属部材を
    内包した樹脂部材とを備えたことを特徴とするパワース
    テアリング装置のハウジング構造。
  2. 【請求項2】前記熱硬化性樹脂はフェノール樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装
    置のハウジング構造。
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