JPH10232553A - 現像装置、帯電装置および転写装置 - Google Patents

現像装置、帯電装置および転写装置

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JPH10232553A
JPH10232553A JP9036244A JP3624497A JPH10232553A JP H10232553 A JPH10232553 A JP H10232553A JP 9036244 A JP9036244 A JP 9036244A JP 3624497 A JP3624497 A JP 3624497A JP H10232553 A JPH10232553 A JP H10232553A
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JP
Japan
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electrode
toner
carrier
charged
voltage
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Withdrawn
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JP9036244A
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English (en)
Inventor
Jun Abe
純 安部
Noriaki Yamazaki
憲明 山崎
Akihiko Noda
明彦 野田
Shinichi Kuramoto
新一 倉本
Shota Oba
正太 大場
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン発生量が少なく小型で低コストの現像
装置、帯電装置、および転写装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 トナー担持体12、トナー層形成ブレー
ド13、撹拌供給部材14、バイアス電源17を備えた
現像装置10に用いられる、放電電圧が印加される第1
の電極15aと、トナー担持体12と第1の電極15a
とに挟まれる位置に配置された多数の開口を有する第2
の電極15bと第1および第2のトナー帯電用電源18
a,18bとからなる帯電器15において、第2の電極
15bとトナー担持体12との間隙Dと、第2の電極1
5bの互いに隣接する開口のピッチPとの比D/Pを
2.5以上に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機、
プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられ
る現像装置、帯電装置および転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置にお
いて用いられる、像担持体上に形成された静電潜像にト
ナーを付着させることにより静電潜像を可視化して現像
像を形成する現像装置として、トナーのみの一成分現像
剤を用いる一成分現像方式と、トナーとキャリアとから
なる二成分現像剤を用いる二成分現像方式とが知られて
いる。これらの現像装置には像担持体と対向する位置に
回転可能な現像剤担持体が備えられており、現像剤は現
像剤担持体表面に担持され現像剤担持体の回転により現
像剤担持体と像担持体とが互いに対向する現像領域に搬
送される。現像領域では、現像剤担持体と像担持体との
間に印加された現像バイアス電圧により電界が形成され
ており、この電界によりトナーは像担持体上の静電潜像
に転移し、像担持体上にトナーによる現像像が形成され
る。
【0003】このような現像装置では、現像領域におい
てトナーを像担持体上の静電潜像に確実に転移させるた
めに、トナーに所定の帯電量の電荷を付与する必要があ
る。二成分現像方式の現像装置では、摩擦帯電序列上で
互いに隔たったトナーと磁性キャリアとを混合、撹拌す
ることによりトナーに電荷が付与されるが、混合、撹拌
中にトナーに外添された帯電制御剤が遊離してキャリア
表面を汚染することがある。従って、キャリアを長期間
使用すると帯電制御剤の影響でトナーの帯電能力が次第
に低下してくるため、現像剤の交換が必要になるという
欠点がある。また、トナーとキャリアとの混合比を一定
に保つためのトナー濃度制御装置や現像剤撹拌装置を必
要とし、また、現像剤担持体の内部に磁性キャリアを担
持するためのマグネットを配設する必要があり、装置の
複雑化を招くという問題がある。
【0004】一方、一成分現像方式の現像装置には上記
のような二成分現像方式の欠点がないため一成分現像方
式の現像装置も広く用いられている。一成分現像方式の
現像装置では、現像剤(トナー)担持体にブレードと呼
ばれる弾性材料からなるトナー層形成部材を圧接させ、
トナー担持体上に薄いトナー層を形成するとともに、ト
ナー層とトナー層形成ブレードとの摩擦帯電によりトナ
ーに電荷を付与する方式が広く採用されている。しか
し、一般にブレードによるトナー帯電能力は低いためト
ナーを十分に帯電することが難しく、所望の極性とは逆
の極性に帯電した所謂逆極性トナーが発生しやすく、そ
の逆極性トナーにより画像背景部に地カブリを発生する
ことが多いという欠点がある。すなわち、ブレードによ
る摩擦帯電においては、トナー粒子がブレードと接触す
る確率が低く、特に微小トナーは摩擦帯電されずにトナ
ー層形成ブレードを通過してしまうことがある。そこで
摩擦帯電を促進するために、トナー層に対するトナー層
形成ブレードの圧接力を増加させることが考えられる
が、圧接力を増加させると摩擦熱の増大によりトナーの
バインダー樹脂が溶融し、凝集したトナーがブレードに
詰まり、画像に白筋を発生させるという問題を生じるこ
とがある。
【0005】上記のような、摩擦帯電装置の問題点を解
消するために、トナーに直接電荷を付与する方式の現像
装置が提案されている。この方式の現像装置として、例
えば、実開昭63−138560号公報には、トナー担
持体と対向する位置にコロナ放電器を配設し、コロナ放
電器からトナー層へ所望の極性のイオンを照射すること
によりトナーに電荷を付与する方式の現像装置が開示さ
れている。しかし、コロナ放電器を用いるとコロトロン
ワイヤーに汚れが付着し均一な放電が得られなくなると
いう問題が発生することがある。また、コロトロンワイ
ヤー近傍の空気層を安定して電離させるためには5kV
以上の高電圧の印加が必要であり、小型で安価な放電器
を構成することが難しい。さらに、放電時にオゾンの発
生が多いという欠点もある。
【0006】そこで、コロナ放電を利用せずにトナーに
電荷を付与する現像装置が、例えば、特開昭54−17
030号公報、特開昭62−291678号公報、特開
昭64−62675号公報などに開示されている。これ
らの現像装置について、図8および図9を用いて説明す
る。図8は、従来の現像装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【0007】図8に示す現像装置20には、像担持体1
に近接して配設された、矢印A方向に回転するトナー担
持体22と、現像装置20内のトナーを撹拌しトナー担
持体22表面にトナーを供給する撹拌供給部材24と、
トナー担持体22に圧接し、撹拌供給部材24により供
給されたトナーを所定の厚さのトナー層に形成するトナ
ー層形成ブレード23と、トナー担持体22と接触し
て、あるいは微小間隔を隔てて配設された円筒状の帯電
電極25と、トナー担持体22に現像バイアス電圧を供
給するバイアス電源27と、帯電電極25にトナー帯電
用の電圧を供給するトナー帯電用電源28と、これら各
構成要素のうち電源以外の各部を収納するハウジング2
1とが備えられている。このように構成した現像装置2
0を用い、トナー帯電用電源28により帯電電極25に
帯電用電圧を印加し帯電電極25とトナー担持体22と
の間隙に放電電界を形成し、放電により発生したイオン
または電子をトナーに付着させることによりトナーを帯
電させる。
【0008】図9は、従来の現像装置の他の例を示す概
略構成図である。図9に示す現像装置30には、図8に
示す現像装置20における帯電電極25に相当するもの
は備えられておらず、その代わりに、トナー担持体32
に圧接するトナー層形成ブレード33にトナー帯電用電
源38からのトナー帯電用電圧が印加される。トナー層
形成ブレード33は、トナー担持体32上にトナー層を
形成するとともに、トナー層形成ブレード33とトナー
担持体32との間隙に放電電界を形成し放電により発生
したイオンまたは電子をトナーに付着させることにより
トナーを帯電させる。
【0009】図8または図9に示す方式の現像装置は、
コロナ放電器ほどの高電圧を必要とせず、さらに印加電
圧が低いためオゾンの発生も少ないという利点がある
が、その反面、以下に示すような問題点がある。すなわ
ち、これらの方式の現像装置では、体積抵抗率の高いト
ナーを使用しているため、図8の現像装置20において
は、帯電電極25に印加される電圧が放電電圧以下であ
ると電荷誘導が十分に行われず、トナーを所望の極性に
帯電させることができない。そこで、帯電電極25への
印加電圧を放電電圧以上に高めて帯電電極25からの放
電現象によりトナーを帯電させることが考えられるが、
そのようにした場合は、次に説明するように、所望の極
性(この場合はマイナス)とは逆極性(この場合はプラ
ス)に帯電したトナーが生じてしまう。
【0010】図10は、図8に示す現像装置におけるト
ナー担持体上のトナーの帯電状態を示す図であり、図1
1は、図9に示す現像装置におけるトナー担持体上のト
ナーの帯電状態を示す図である。図10に示すように、
図8に示す現像装置20において、帯電電極25への印
加電圧を高めて放電が起こるようにした場合は、帯電電
極25とトナー担持体22との間に、放電に伴う電離に
より電子なだれ現象が発生し、その結果、放電領域にプ
ラスイオン4という正の極性を持つ電荷担体および電子
またはマイナスイオン3という負の極性を持つ電荷担体
とが発生する。その結果、帯電後のトナーは、所望の極
性(マイナス)に帯電したトナー2aと逆極性(プラ
ス)に帯電したトナー2bとが混在した状態となる。
【0011】また、図11に示すように、図9に示す現
像装置30においてもトナー層形成ブレード33とトナ
ー担持体32との間に電子なだれ現象が発生し、その結
果、正の極性を持つ電荷担体および負の極性を持つ電荷
担体が発生する。従って、このような状態でトナー2を
所望の極性(例えばマイナス)に帯電させようとして
も、放電領域は電離により発生した正の極性を持つプラ
スイオン4と、負の極性を持つ電子またはマイナスイオ
ン3とで満たされているため、トナー2は、正の極性あ
るいは負の極性のいずれかの極性に帯電され、その結
果、帯電後のトナーには、所望のマイナス極性に帯電し
たトナー2aと逆極性のプラスに帯電したトナー2bと
が混在することとなる。なお、逆極性とは、本例のよう
にトナーをマイナスに帯電させたい場合はプラス極性を
さすが、トナーをプラスに帯電させたい場合はマイナス
極性をさす。
【0012】ここで、上記のような放電領域においてど
の程度プラスイオンが発生するかについて検証した結果
について説明する。文献「放電現象」(東京電機大学出
版、本多侃士著、64ページ)の記載に基づき、平行に
配置された2つの電極間に発生する電子およびプラスイ
オンの相対密度を計算してみると次に示す結果が得られ
た。
【0013】図12は、従来の現像装置の放電領域に発
生する電子およびプラスイオンの電荷密度を示す図であ
る。なお、図12(a)は、横軸に帯電電極からトナー
担持体までの距離(μm)、縦軸に電荷密度をとり、プ
ラスイオン密度と電子密度とをそれぞれ相対値で示した
ものであり、図12(b)は、図12(a)のうちのト
ナー担持体寄りのA部の拡大図である。
【0014】図12(a)および図12(b)に示すよ
うに、帯電電極からトナー担持体までの距離を100μ
mとした時、陽極(この例ではトナー担持体)の極く近
傍にもプラスイオンが存在していることが示されてい
る。トナーの大きさ(7μm〜10μm)と同程度の距
離内に電子の数千倍のプラスイオンがあることがわか
る。従って、トナーをマイナスに帯電させようとした場
合にも、かなりの量のプラスに帯電したトナーが発生す
る。
【0015】また、「最近の電子写真現像システムとト
ナー材料の開発・実用化」(日本科学情報株式会社出版
部、竹内学。303ページ)に記載に基づき、トナー粒
子1個1個の極性と帯電量を分布として計測する方法に
より上記の現像装置における逆極性トナーの発生量を求
めた結果、逆極性トナーはトナー全体の20wt%であ
った。このような逆極性トナーがトナー担持体により現
像領域に搬送されると、現像後のトナー像に地かぶりな
どの画質劣化が発生し良好な画像を得ることはできな
い。また、逆極性トナーがトナー担持体上のトナー層か
ら飛散し機内のトナー汚染を招くという問題がある。
【0016】そこで、この逆極性トナーの問題を解決す
るために、帯電電極を用いてトナーを帯電させる方式の
現像装置(図8参照)の改良型として、図13に示すよ
うに、第1の電極(帯電電極)とトナー担持体との間
に、第1の電極とトナー担持体との間に生じる電界の電
離領域を制限する第2の電極を設けて逆極性トナーの発
生を防止するようにした現像装置が考えられる。
【0017】図13は、第1の電極とトナー担持体との
間に第2の電極を設けて逆極性トナーの発生を防止する
ようにした現像装置の概略構成図である。図13に示す
現像装置40では、第1の電極45aとトナー担持体4
2との間にメッシュ状の第2の電極45bを設け、第1
の電極45aと第2の電極45bとの間に放電開始電圧
以上の高電圧を印加するとともに、第2の電極45bと
トナー担持体42との間に放電を生じない低電圧を印加
し、トナー担持体42付近に所望の極性のイオンまたは
電子がトナー担持体42側へ移動するような電界を形成
する。第1の電極45aと第2の電極45bとの間には
強い電界が形成され放電が発生し、放電による電離によ
る電子なだれ現象によりプラスイオン、マイナスイオン
および電子などの電荷担体が発生する。一方、第2の電
極45bとトナー担持体42との間には弱い電界が形成
されるため電離は起こらず電荷担体は発生しない。第2
の電極45bとトナー担持体42との間に形成された弱
い電界の作用により第1の電極45aと第2の電極45
bとの間の電離領域に発生したプラスまたはマイナスの
電荷担体のうちのいずれか一方の所望極性の電荷担体が
トナー担持体42側に引き付けられる。こうして、トナ
ー担持体42上のトナーを所望の極性のみに帯電させる
ことができ、逆極性トナーの問題を解決することができ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方式の現
像装置にも次のような問題がある。すなわち、この方式
の現像装置では、第1の電極と第2の電極間に発生する
電子なだれ現象を利用した放電現象により電荷担体が発
生し、その電荷担体がトナー担持体に引き寄せられて、
第2の電極に設けられた多数の開口を通過してトナー担
持体上に到達するため、トナー担持体上のトナーには第
2の電極の開口パターンに応じた帯電むらが生じる。す
なわち、開口の直下の部分には多くの電荷担体が到達す
るが、開口の直下から外れた部分には少しの電荷担体し
か届かない。そのため、開口の直下の部分及びその付近
のトナーには必要以上の量の電荷担体が与えられ高帯電
となるため、トナーとトナー担持体との静電的付着力が
異常に強くなり、トナーが像担持体上の静電潜像に転移
せず現像不可能になり、画像抜けが生じてしまう。また
開口の直下から外れた部分のトナーには必要な量の電荷
担体が与えられず、トナーの帯電量が少なく、現像時に
いわゆるトナークラウドとなって機内汚染を生じてしま
う。
【0019】また、電子写真方式の画像形成装置の現像
装置以外の、例えば一次帯電器、除電器、転写装置など
に用いられる帯電手段として、被帯電体を非接触で帯電
させることができ、オゾン発生量が少なく、小型で低コ
ストの帯電手段が見当たらない現状にある。本発明は、
上記の事情に鑑み、オゾン発生量が少なく小型で低コス
トの現像装置、帯電装置、および転写装置を提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の現像装置は、静電潜像を担持して所定の方向に移
動する像担持体に所定の現像領域において近接もしくは
接触するように配置され、供給されたトナーを表面に担
持して上記現像領域に向けて搬送するトナー担持体、ト
ナー担持体に供給されたトナーを所定の厚さのトナー層
に形成するトナー層形成部材、および、トナー層形成部
材により形成されたトナー層を担持したトナー担持体に
対向して配置された第1の電極と、第1の電極に所定の
極性の電圧を印加して上記トナー担持体との間に電界を
形成する第1の電源と、上記第1の電極と上記トナー担
持体とに挟まれた位置に配備され、上記電界内に発生す
る放電の電離領域を上記第1の電極との間に規制する、
多数の開口を有する第2の電極と、第2の電極に、上記
第1の電極の電位と上記トナー担持体の電位との中間の
電位を形成する電圧を印加する第2の電源とを有する帯
電器を備え、上記第2の電極と上記トナー担持体との間
隙D(μm)と、上記第2の電極の、互いに隣接する開
口のピッチP(μm)との比D/Pが2.5以上に設定
されてなることを特徴とする。
【0021】また、上記の目的を達成する本発明の帯電
装置は、所定の被帯電体に対し相対的に移動して被帯電
体を帯電する帯電装置において、電荷が供給される被帯
電体に近接して配置された第1の電極と、第1の電極に
所定の極性の電圧を印加して上記被帯電体との間に電界
を形成する第1の電源と、上記第1の電極と上記被帯電
体とに挟まれた位置に配備され、上記電界内に発生する
放電の電離領域を上記第1の電極との間に規制する、多
数の開口を有する第2の電極と、第2の電極に、上記第
1の電極の電位と上記被帯電体の電位との中間の電位を
形成する電圧を印加する第2の電源とを備え、上記第2
の電極と上記被帯電体との間隙D(μm)と、上記第2
の電極の、互いに隣接する開口のピッチP(μm)との
比D/Pが2.5以上に設定されてなることを特徴とす
る。
【0022】また、上記の目的を達成する本発明の転写
装置は、所定の第1のトナー像担持体上に形成された、
電荷を担持するトナー像を、所定の転写位置において第
1のトナー像担持体に近接ないし接触して移動する所定
の第2のトナー像担持体上に転写する転写装置におい
て、上記第2のトナー像担持体の、トナー像が転写され
る表面に対する裏面側に、第2のトナー像担持体に近接
して配置された第1の電極と、第1の電極に上記トナー
像が担持する電荷の極性とは逆の極性の電圧を印加して
上記第2のトナー像担持体との間に電界を形成する第1
の電源と、上記第1の電極と上記第2のトナー像担持体
とに挟まれた位置に配備され、上記電界内に発生する放
電の電離領域を上記第1の電極との間に規制する、多数
の開口を有する第2の電極と、第2の電極に、上記第1
の電極の電位と上記第2のトナー像担持体の電位との中
間の電位を形成する電圧を印加する第2の電源とを備
え、上記第2の電極と上記第2のトナー像担持体との間
隙D(μm)と、上記第2の電極の互いに隣接する開口
のピッチP(μm)との比D/Pが2.5以上に設定さ
れてなることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の現像装置を画像形成装置に
用いた場合の一実施形態を示す概略構成図である。図1
には、静電潜像を担持して矢印A方向に移動する像担持
体1、および現像領域Cにおいて像担持体1にトナーを
選択的に転移させることにより像担持体1上の静電潜像
を可視化して現像像を生成する現像装置10を備えた画
像形成装置が示されている。
【0024】現像装置10は、トナー担持体12と、ト
ナー層形成ブレード13と、撹拌供給部材14と、帯電
器15と、バイアス電源17と、トナー帯電用電源18
とを備えている。なお、帯電器15は第1の電極15a
と第2の電極15bとからなり、トナー帯電用電源18
は、第1、第2のトナー帯電用電源18a,18bから
なる。なお、この第1、第2のトナー帯電用電源18
a,18bは、本発明にいう第1、第2の電源に相当す
る。
【0025】トナー担持体12は、現像領域Cにおいて
像担持体1に近接もしくは接触するように配置されてお
り、供給されたトナーを表面に担持してB方向に循環移
動する。トナー担持体12には、バイアス電源17によ
り−200Vの直流電圧が印加される。なお、この直流
電圧の代わりに、直流電圧と交流電圧とを重畳した電圧
を用いて良好な現像性能を確保するようにしてもよい。
トナー担持体12には、アルミニウムまたはステンレス
の丸棒またはパイプを切削加工した後、サンドブラス
ト、液体ホーニング、エメリー研磨などの機械加工を施
すか、あるいは化学腐食を施すことにより外周面に表面
あらさRa=0.1〜5.0μm程度の凹凸を形成した
ものを用いることができる。また、アルミニウムまたは
ステンレスの丸棒またはパイプを切削加工した後に、導
電粉を分散させた樹脂層を形成したものでもよい。ある
いは、表面にゴム層を被覆した金属ロールを用いてもよ
い。本実施形態のトナー担持体12には、直径20mm
のアルミニウムパイプを切削加工した後、外周面にサン
ドブラスト陽極酸化処理を施したものが用いられてい
る。
【0026】撹拌供給部材14は、トナーを撹拌すると
ともにトナー担持体12表面にトナーを供給するもので
あり、直径10mmの半導電性スポンジ材料からなるロ
ール状の部材が用いられる。トナー層形成ブレード13
は、本発明にいうトナー層形成部材に相当するものであ
り、トナー担持体12に供給されたトナーをトナー担持
体12表面を覆う所定の厚さのトナー層に形成する。本
実施形態に用いられるトナー層形成ブレード13として
は、厚さ0.03〜0.3mm程度の18−8ステンレ
ス(SUS303)の板バネに導電性粉を分散させたシ
リコーンゴムまたはEPDMゴムからなる圧接部材を加
硫接着したものが用いられる。トナー層形成ブレード1
3のトナー担持体12への接触圧力は5〜100g/c
m程度に設定される。シリコーンゴムの硬度は20〜8
0度のものが使用可能であるが、特に30〜60度が好
ましい。トナー担持体12上のトナーはトナー層形成ブ
レード13で圧接されて、トナー担持体12上に層厚5
〜30μmのトナー層が形成される。トナー層形成ブレ
ード13により形成されたトナー層は図示しないトナー
担持体駆動手段によるトナー担持体12の循環移動に伴
われて矢印B方向に搬送される。
【0027】トナー層形成ブレード13により形成され
たトナー層を担持したトナー担持体12に対向する位置
に、トナー層を帯電する帯電器15が配置されている。
帯電器15には、円筒状の第1の電極15aと、第1の
電極15aとトナー担持体12に挟まれる位置に配置さ
れたメッシュ状の第2の電極15bとが備えられてい
る。第1の電極15aにはトナー担持体12上のトナー
層を帯電させるための電圧を印加する第1のトナー帯電
用電源18aが接続されており、第2の電極15bに
は、第1の電極15aによって生じる放電の電離領域を
制限する制御電圧を印加する第2のトナー帯電用電源1
8bが接続されている。
【0028】第1の電極15aは、直径10mmの円筒
状に形成され回転自在に支持されている。第1の電極1
5aの材質は、シリコーンゴムにイオン導電性微粒子を
配合したものもしくはシリコーンゴムに導電性微粒子を
配合して体積抵抗率を105〜1010Ω・cm程度に調
整したものが用いられる。この体積抵抗率は、特に10
7 〜108 Ω・cmの範囲内であることが好ましい。
【0029】第2の電極15bは、線径50μm、ピッ
チ127μmのステンレスのメッシュ状部材からなり、
第1の電極15aより大径の円筒状に形成されている。
第2の電極15bは、第1の電極15aに外挿され、第
1の電極15aとトナー担持体12とに挟まれており、
トナー担持体12との対向位置で第2の電極15b内周
面の一部が第1の電極15aと接触して従動回転する。
第2の電極15bは、この例に限らず、例えば厚さ10
0μmの導電性材料からなる円筒状フィルムに直径80
μmの微小開口を開口率80%で形成したものを用いて
もよい。また、第2の電極15bの形状も円筒状に限ら
ず板状であってもよく、また、第2の電極15bは必ず
しも第1の電極15aに従動させる必要はない。
【0030】本実施形態では、トナー担持体12上のト
ナーは負極性に帯電される。第1の電極15aと第2の
電極15bとの間には第1のトナー帯電用電源18aに
より、放電開始電圧以上の高電圧が印加され、第1の電
極15aと第2の電極15bとの間に強い電界を形成す
る。一方、第2の電極15bとトナー担持体12との間
には第2のトナー帯電用電源18bにより、放電を生じ
ない程度の低電圧が印加され、弱い電界が形成される。
【0031】本実施形態では、第2の電極15bの電位
とトナー担持体12の電位との間には次の関係が保たれ
ている。 (トナー担持体電位)−(第2の電極電位)=100V また、第1の電極15aの電位と第2の電極15bの電
位との間には次の関係が保たれている。
【0032】 (第2の電極電位)−(第1の電極電位)=1000V なお、これらの各電極の電位は第1の電極15aとトナ
ー担持体12との間隔、第2の電極15bの構造、厚さ
などによって適宜調整される。また、第1の電極15
a、第2の電極15b、およびトナー担持体12が、そ
れぞれ所定の間隙をおいて設けられるときには、これら
の間隙の大きさも考慮して各電極の電位が定められる。
本実施形態では、トナー担持体12にはバイアス電源1
7から−200Vの電圧が印加され、第2の電極15b
には第2の帯電用電源18bから−300Vの電圧が印
加され、第1の電極15aのシャフトには第1のトナー
帯電用電源18aから−1300Vの電圧が印加されて
いる。
【0033】この現像装置10には非磁性トナーからな
る一成分系の現像剤が用いられる。トナーは、スチレン
樹脂、アクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂などの各
種熱可塑性樹脂中に顔料や含金属アゾ染料などの極性制
御剤を分散させ、粉砕し、分級して3〜20μm(平均
粒径7μm)の大きさに揃えたものが用いられる。この
トナーに、さらに電荷制御剤を添加してもよい。電荷制
御剤としては、疎水化処理したシリカ、アルミナ、チタ
ンなどの0.1μm以下の微粒子を用いることができる
が、疎水性シリカを用いることが好ましい。また、トナ
ーの流動性助剤を外添することも現像性能を安定させる
上で有効である。
【0034】なお、画像形成装置の像担持体1として
は、セレン系感光体や有機感光体が用いられる。像担持
体1とトナー担持体12とは接触させて配置してもよい
し、あるいは100μm〜600μm程度の間隙をおい
てトナー担持体12と対向させて配置してもよい。この
ように構成された現像装置10において、撹拌供給部材
14の回転により現像装置10内のトナーが撹拌され、
トナー担持体12表面に供給される。トナー担持体12
の表面に供給されたトナーはトナー担持体12の回転に
よりトナー層形成ブレード13との対向位置へ搬送さ
れ、トナー層形成ブレード13の押圧力によりトナー担
持体12上に所定の層厚のトナー層が形成される。形成
されたトナー層は第1の電極15aと第2の電極15b
との対向位置に搬送される。前述のように、第1の電極
15aと第2の電極15bとの間には放電が起きるに十
分な強い電界が形成されており、放電によりプラスおよ
びマイナスの電荷を持った電荷担体が発生する。一方、
第2の電極15bとトナー担持体12との間には放電が
起きない程度の弱い電界が形成されており、その電界の
作用によりマイナスの電荷を持つ電荷担体がトナー担持
体12に引き寄せられ、トナー層はマイナスに帯電され
る。帯電されたトナー層は現像領域Cに搬送される。像
担持体1とトナー担持体12との間にはバイアス電源1
7によりバイアス電圧が印加されており、現像領域Cに
搬送されてきたトナー層から像担持体1にトナーが選択
的に転移されることにより像担持体1上の静電潜像が可
視化されて現像像が生成される。
【0035】次に、帯電器15の詳細について図2及び
図3を参照して説明する。図2は、図1の現像装置に用
いられる帯電器の実施形態を示す図である。図2(a)
には、帯電器の第1の実施形態として、第2の電極15
bが、第1の電極15aとトナー担持体12とに挟ま
れ、かつ第2の電極15bとトナー担持体12とが互い
に接触するように対向して配置された帯電器15が示さ
れている。
【0036】図2(b)には、帯電器の第2の実施形態
として、第1の電極15a’が、トナー担持体12と接
触して回転するトラッキング部材16によって支持さ
れ、第2の電極15b’とトナー担持体12との間に所
定の間隙が保たれた状態に配置された帯電器15’が示
されている。また、図2(c)には、帯電器の第3の実
施形態として、第1の電極15a”および第2の電極1
5b”がともに板状部材により形成され、第2の電極1
5b”とトナー担持体12との間に所定の間隙が保たれ
た状態に配置された帯電器15”が示されている。
【0037】図3は、図2(c)に示した帯電器の詳細
図である。図3(a)に示すように、この帯電器15”
は板状の第1の電極15a”および第2の電極15b”
が貼り合わされて一体的に形成されている。第2の電極
15b”’には、微細な開口19aが多数形成された開
口形成部19が形成されている。第2の電極15b”の
開口のパターンとしては、例えば、図3(b)ないし図
3(e)に示すような種々の形状のものを採用すること
ができる。図3(b)ないし図3(e)には、開口のピ
ッチPが示されている。このピッチPは、現像装置のプ
ロセス方向と交わる方向の各開口19a間の間隔を示し
ている。なお、図2(a)および図2(b)に示す各実
施形態の帯電器15,15’の第2の電極15b,15
b’にも図3(b)〜図3(e)に示したと同様の微細
な開口が形成されている。
【0038】図4は、本発明の現像装置の帯電器におけ
る電荷担体の飛翔の様子を示す概念図である。図4
(a)および図4(b)には、第2の電極15bとトナ
ー担持体12との間隙Dが相対的に狭い場合と相対的に
広い場合とを対比して示してある。図4(a)に示すよ
うに、間隙DがピッチPに対して相対的に狭い場合は、
第2の電極15bの開口19aからトナー担持体12に
向かう電荷担体(イオンまたは電子)の飛翔軌跡は、矢
印で示すようにトナー担持体12面上に十分広がり切れ
ず、そのためトナー担持体12上のトナーは不均一に帯
電され、高帯電量のトナー2H、中帯電量のトナー2
M、および低帯電量ないし逆極性のトナー2Lのよう
に、帯電されるトナーと開口19aとの相対位置によ
り、帯電量にばらつきを生じる。その結果、高帯電量に
帯電されたトナー2Hはトナー担持体12との静電的な
付着力が強すぎるため現像段階において像担持体1に移
行することができない。なお、電荷担体が十分届かなか
ったトナーは低帯電量あるいは逆極性のトナー2Lとな
り、トナー担持体12との静電的な付着力が弱すぎるた
め現像段階において現像バイアスの静電力による制御が
効かなくなり、像担持体1の白紙部分(静電潜像の形成
されていない部分であり本来現像されない部分)に付着
し、いわゆる白紙部分のかぶりという問題を引き起こし
たり、トナー飛翔による機内汚れを引き起こしたりす
る。
【0039】一方、図4(b)に示すように、間隙Dが
ピッチPに対して相対的に広い場合は、第2の電極15
bの開口19aからトナー担持体12に向かう電荷担体
の飛翔軌跡は、矢印で示すようにトナー担持体12面上
に十分に広がり、トナー担持体12上のトナーはほぼ均
一に帯電され中帯電トナー2Mとなるため上記のような
トナー帯電量のばらつきは生じない。
【0040】図5は、第2の電極とトナー担持体との間
隙Dと第2の電極の開口のピッチPとトナーの帯電のば
らつきとの関係を示すグラフである。図5に示すよう
に、間隙DがピッチPの2.5倍以上である場合は、ト
ナー担持体上のトナーはほぼ均一に帯電されるので、画
質に影響を及ぼすようなトナーの帯電のばらつきは生じ
ない。そこで、本発明の現像装置においては、第2の電
極とトナー担持体との間隙D(μm)と、第2の電極の
互いに隣接する開口のピッチP(μm)との比D/Pを
2.5以上に設定する。このように設定した現像装置を
用いることによりトナー担持体上のトナーを均一に帯電
することができるので、かぶりや機内汚れの発生が防止
される。
【0041】次に、本発明の帯電装置の実施形態につい
て説明する。図6は、本発明の帯電装置を画像形成装置
の一次帯電器として用いた一実施形態を示す概略構成図
である。図6には、矢印A方向に回転する像担持体1
と、像担持体1表面を一様に帯電させる一次帯電器50
と、一次帯電された像担持体1上に画像に基づく静電潜
像を形成する静電潜像形成装置9と、像担持体1上に形
成された静電潜像を現像して像担持体1上にトナー像を
形成する現像装置10と、現像装置10に現像用バイア
ス電圧を印加する現像用高圧電源11と、像担持体1上
に形成されたトナー像を転写領域Tにおいて転写媒体6
に転写する転写装置60と、転写媒体6を転写領域Tに
供給する用紙搬送装置66とを備えた画像形成装置が示
されている。
【0042】本実施形態における一次帯電器50は、本
発明にいう帯電装置に相当するものであり、本実施形態
における像担持体1は、本発明にいう帯電装置の被帯電
体に相当するものである。この一次帯電器50は、静電
潜像形成装置9による像担持体1上への静電潜像の形成
工程に先立ち像担持体1表面を一様に帯電させるための
装置であり、図6に示すように、像担持体1に対し相対
的に移動するよう構成されている。一次帯電器50は、
電荷が供給される像担持体1に近接して配置された第1
の電極51と、第1の電極51に所定の極性の電圧を印
加して像担持体1との間に電界を形成する第1の電源5
3と、第1の電極51と像担持体1とに挟まれた位置に
配備され、上記電界内に発生する放電の電離領域を第1
の電極51との間に規制する、多数の開口を有する第2
の電極52と、第2の電極52に、第1の電極51の電
位と像担持体1の電位との中間の電位を形成する電圧を
印加する第2の電源54とを備えている。
【0043】このように、この一次帯電器50は、図1
〜図5を参照して説明した現像装置10の帯電器15と
ほぼ同様の構成であり、図2〜図3に示したのと同様の
種々の実施形態を有している。そして、本実施形態の一
次帯電器50においても、第2の電極52と像担持体1
との間隙D(μm)と、第2の電極52の互いに隣接す
る開口のピッチP(μm)との比D/Pは、前述の現像
装置における帯電器15と同様、2.5以上に設定され
ている。間隙DとピッチPとの比D/Pを上記のように
設定することにより、図4および図5を参照して説明し
たのと同様に、像担持体1を均一に帯電することができ
る。
【0044】帯電装置を上記のように構成することによ
って、帯電装置を被帯電体に接触させずに帯電させるこ
とができる。また、この帯電装置では、コロトロン帯電
器のような高電圧を用いていないので、オゾン発生量が
少なく、小型で低コストの帯電装置を構成することがで
きる。次に、本発明の転写装置の実施形態について説明
する。
【0045】先に本発明の帯電装置を説明する際に用い
た図6は、本発明の転写装置を画像形成装置に用いた一
実施形態を示す概略構成図でもある。前述のように、図
6に示す画像形成装置には、矢印A方向に回転する像担
持体1と、像担持体1表面を一様に帯電させる一次帯電
器50と、一次帯電された像担持体1上に画像に基づく
静電潜像を形成する静電潜像形成装置9と、像担持体1
上に形成された静電潜像を現像して像担持体1上にトナ
ー像を形成する現像装置10と、現像装置10に現像用
バイアス電圧を印加する現像用高圧電源11と、像担持
体1上に形成されたトナー像を転写領域Tにおいて転写
媒体6に転写する転写装置60と、転写媒体6を転写領
域Tに供給する用紙搬送装置66とが備えられている。
【0046】転写装置60は、画像形成装置の第1のト
ナー像担持体1のほぼ真下に約2mmの間隙をおいて第
1のトナー像担持体1に対向配置されており、現像装置
10により像担持体1上に形成されたトナー像を、転写
位置Tにおいて像担持体1に近接ないし接触して移動す
る転写用紙6上に転写する。なお、本実施形態の像担持
体1は本発明にいう転写装置の第1のトナー像担持体に
相当するものであり、本実施形態の転写用紙6は本発明
にいう転写装置の第2のトナー像担持体に相当するもの
である。なお、本発明の転写装置における第1のトナー
像担持体および第2のトナー像担持体の組み合わせは、
上記の組み合わせのみに限定されるものではなく、例え
ば、第1のトナー像担持体を像担持体とし第2のトナー
像担持体を中間転写ドラムとする組み合わせでもよく、
また、第1のトナー像担持体を中間転写ドラムとし第2
のトナー像担持体を転写用紙とする組み合わせでもよ
い。この転写装置60には、第1の電極61と、第1の
電極62と、第2の電源63と、第2の電源64と、用
紙押し付けプレート65とが備えられている。第1の電
極61は、転写用紙6のトナー像が転写される表面に対
する裏面側に、転写用紙6に近接して配置されており、
第1の電源63は、第1の電極61に所定の極性の電圧
を印加して転写用紙6との間に転写用の電界を形成す
る。第2の電極62は、多数の開口を有しており、第1
の電極61と転写用紙6とに挟まれた位置に配備され、
上記の電界内に発生する放電の電離領域を第1の電極6
1との間に規制する。第2の電源64は、第2の電極6
2に、第1の電極61の電位と転写用紙6の電位との中
間の電位を形成する電圧を印加する。
【0047】このように構成された転写装置60におい
て、転写用紙6が転写位置Tに搬送されてくると、用紙
押し付けプレート65は転写用紙6の先端を像担持体1
に押し付ける。その結果、転写用紙6は像担持体1に密
着した状態で転写位置Tの、像担持体1と第2の電極6
2によるニップ部に供給される。転写用紙6は電荷を持
っていないので、帯電している像担持体1に静電的に吸
着された状態で転写装置60のニップ部を通過する。
【0048】図7は、図6に示した転写装置の一部拡大
図である。図7に示すように、第1の電極61は板状に
形成され、その表面には第1の電極61本体と同一の平
面形状の絶縁層61aが積層されている。第1の電極6
1は、イオン導電体を含んだもの、もしくはシリコーン
ゴムに導電性微粒子を配合し、体積抵抗率を105 〜1
10Ω・cm程度に調整したものが用いられる。第1の
電極61には、半導電性のガラス電極板を用いてもよ
く、その場合の体積抵抗率は107 〜108 Ω・cm程
度のものが好ましい。
【0049】第2の電極62は、線径50μm、ピッチ
127μmのステンレスのメッシュ状部材からなり、絶
縁層61aと同様の平面形状に形成される。第2の電極
62は、多孔質の平面状のステンレス部材を用いてもよ
くその場合の孔径は10μm〜300μm、厚さは10
μm〜100μm程度がよい。本実施形態では、転写用
紙6を負帯電トナーとは逆の電荷で帯電させるため、第
1の電極61と第2の電極62との間に放電が開始され
る強い電界を形成し、第2の電極62と転写用紙6との
間には放電を生じない程度の弱い電界で、かつ正電荷を
転写用紙6に引き付ける方向の電界を形成する。像担持
体1の電位と第2の電極62の電位との間には、次の関
係が保たれている。
【0050】 (像担持体電位)−(第2の電極電位)=600V また、第1の電極15aの電位と第2の電極の電位との
間には、次の関係が保たれている。 (第2の電極電位)−(第1の電極電位)=1700V なお、像担持体1、第1の電極61、および第2の電極
62の電位は、転写装置60と像担持体1上のトナー像
との間隔、第2の電極62の構造、厚さなどによって適
宜調整される。また、第1の電極61、第2の電極6
2、および像担持体1がそれぞれ間隙をおいて配置され
ている時には、これらの間隙の大きさも考慮して定めら
れる。本実施形態では、像担持体1の表面は、一次帯電
器50の放電により−700Vに帯電されており、第1
の電極61には、第1の電源63から2.5KVの直流
電圧が印加され、第2の電極62には、第2の電源64
から800Vの直流電圧が印加される。これらの直流電
圧はトナーの帯電極性とは逆の極性で印加される。
【0051】第2の電極62と転写用紙6との間隙D
(μm)と、第2の電極62の互いに隣接する開口のピ
ッチP(μm)との比D/Pは、前述の本発明の現像装
置および本発明の帯電装置におけると同様、2.5以上
に設定されている。このように構成された転写装置60
の転写位置Tに、像担持体1上に形成されたトナー像が
到達すると、トナー像は、トナーとは逆の極性(この場
合はプラス)のイオンにより帯電した転写用紙6に引き
付けられ、トナー像は転写用紙に転写される。その際
に、第2の電極62と転写用紙6との間隙Dと、第2の
電極62の互いに隣接する開口のピッチPとの比D/P
が2.5以上に設定されているので、すでに、本発明の
現像装置の帯電器15について図4および図5を参照し
て説明したのと同様のメカニズムにより、転写用紙6表
面を均一に帯電させることができる。従って、転写用紙
6に転写された画像に転写むらが発生することがない。
【0052】また、この転写装置60では、転写用紙6
は転写装置60と接触しないため、像担持体1上の被転
写トナー像および転写用紙6に対する押圧力は一切存在
せず、従ってトナー像が転写される際に画像中央部に中
抜けを発生するようなことがない。転写装置と被転写帯
とが非接触である転写方式としては、従来技術としてコ
ロトロンを用いた放電による転写方式があるが、前述し
たようにコロトロン方式では、大量のオゾンの発生が避
けられず、また放電線を取り囲むシールドブロックを必
要とするため転写装置をダウンサイジング化する要求に
応じることができず、また、転写トナー像の飛散も多
い。それに対して、本発明の転写装置ではこれらの問題
をすべて解消することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オゾン発生量が少なく小型で低コストの現像装置、帯電
装置、および転写装置を得ることができる。さらに、本
発明の現像装置によれば、トナー担持体上のトナー層を
均一に帯電させることができるので高画質の現像像を得
ることができる。また、本発明の帯電装置によれば、被
帯電体を均一に帯電させることができるので、例えば、
画像形成装置における一次帯電器に用いた場合、高画質
の画像を得ることができる。また、本発明の転写装置に
よれば、転写用紙を均一に帯電させることができるので
転写画像に転写むらなどの欠陥を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置を画像形成装置に用いた場合
の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の現像装置に用いられる帯電器の実施形態
を示す図である。
【図3】図2(c)に示した帯電器の詳細図である。
【図4】本発明の現像装置の帯電器における電荷担体の
飛翔の様子を示す概念図である。
【図5】第2の電極とトナー担持体との間隙Dと第2の
電極の開口のピッチPとトナーの帯電のばらつきとの関
係を示すグラフである。
【図6】本発明の帯電装置を画像形成装置の一次帯電器
として用いた一実施形態を示す概略構成図であり、か
つ、本発明の転写装置を画像形成装置に用いた場合の一
実施形態を示す概略構成図である。
【図7】図6に示した帯電装置および転写装置の一部拡
大図である。
【図8】従来の現像装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図9】従来の現像装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図10】図8に示す現像装置におけるトナー担持体上
のトナーの帯電状態を示す図である。
【図11】図9に示す現像装置におけるトナー担持体上
のトナーの帯電状態を示す図である。
【図12】従来の現像装置の放電領域に発生する電子お
よびプラスイオンの電荷密度を示す図である。
【図13】第1の電極とトナー担持体との間に第2の電
極を設けて逆極性トナーの発生を防止するようにした現
像装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体(第1のトナー像担持体) 2,2a,2b,2H,2M,2L トナー 3 電子またはマイナスイオン 4 プラスイオン 6 転写用紙 7 用紙押し付けプレート 9 静電潜像形成装置 10,20,30,40 現像装置 12 トナー担持体(被帯電体) 13,23,33 トナー層形成ブレード 14,24,34 撹拌供給部材 15,15’,15” 帯電器 15a,15a’,15a”,15b,15b’,15
b” 電極 15c 絶縁層 16 トラッキング部材 17,27,37 バイアス電源 18,28,38 トナー帯電用電源 18a,18b 電源 19 開口形成部 19a 開口 21,31 ハウジング 22,32,42 トナー担持体 25 帯電電極 45a,45b 電極 50 一次帯電器 51,61 第1の電極 52,62 第2の電極 53,63 第1の電源 54,64 第2の電源 60 転写装置 65 用紙押し付けプレート 66 用紙搬送装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉本 新一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 大場 正太 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を担持して所定の方向に移動す
    る像担持体に所定の現像領域において近接もしくは接触
    するように配置され、供給されたトナーを表面に担持し
    て前記現像領域に向けて搬送するトナー担持体、該トナ
    ー担持体に供給されたトナーを所定の厚さのトナー層に
    形成するトナー層形成部材、および、該トナー層形成部
    材により形成されたトナー層を担持したトナー担持体に
    対向して配置された第1の電極と、該第1の電極に所定
    の極性の電圧を印加して前記トナー担持体との間に電界
    を形成する第1の電源と、前記第1の電極と前記トナー
    担持体とに挟まれた位置に配備され、前記電界内に発生
    する放電の電離領域を前記第1の電極との間に規制す
    る、多数の開口を有する第2の電極と、該第2の電極
    に、前記第1の電極の電位と前記トナー担持体の電位と
    の中間の電位を形成する電圧を印加する第2の電源とを
    有する帯電器を備え、 前記第2の電極と前記トナー担持体との間隙D(μm)
    と、前記第2の電極の、互いに隣接する開口のピッチP
    (μm)との比D/Pが2.5以上に設定されてなるこ
    とを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 所定の被帯電体に対し相対的に移動して
    該被帯電体を帯電する帯電装置において、 電荷が供給される被帯電体に近接して配置された第1の
    電極と、 該第1の電極に所定の極性の電圧を印加して前記被帯電
    体との間に電界を形成する第1の電源と、 前記第1の電極と前記被帯電体とに挟まれた位置に配備
    され、前記電界内に発生する放電の電離領域を前記第1
    の電極との間に規制する、多数の開口を有する第2の電
    極と、 該第2の電極に、前記第1の電極の電位と前記被帯電体
    の電位との中間の電位を形成する電圧を印加する第2の
    電源とを備え、 前記第2の電極と前記被帯電体との間隙D(μm)と、
    前記第2の電極の、互いに隣接する開口のピッチP(μ
    m)との比D/Pが2.5以上に設定されてなることを
    特徴とする帯電装置。
  3. 【請求項3】 所定の第1のトナー像担持体上に形成さ
    れた、電荷を担持するトナー像を、所定の転写位置にお
    いて該第1のトナー像担持体に近接ないし接触して移動
    する所定の第2のトナー像担持体上に転写する転写装置
    において、 前記第2のトナー像担持体の、トナー像が転写される表
    面に対する裏面側に、該第2のトナー像担持体に近接し
    て配置された第1の電極と、 該第1の電極に前記トナー像が担持する電荷の極性とは
    逆の極性の電圧を印加して前記第2のトナー像担持体と
    の間に電界を形成する第1の電源と、 前記第1の電極と前記第2のトナー像担持体とに挟まれ
    た位置に配備され、前記電界内に発生する放電の電離領
    域を前記第1の電極との間に規制する、多数の開口を有
    する第2の電極と、 該第2の電極に、前記第1の電極の電位と前記第2のト
    ナー像担持体の電位との中間の電位を形成する電圧を印
    加する第2の電源とを備え、 前記第2の電極と前記第2のトナー像担持体との間隙D
    (μm)と、前記第2の電極の互いに隣接する開口のピ
    ッチP(μm)との比D/Pが2.5以上に設定されて
    なることを特徴とする転写装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11119546A (ja) * 1997-10-09 1999-04-30 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JPH11119547A (ja) * 1997-10-09 1999-04-30 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP2011059143A (ja) * 2009-09-04 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 現像装置および画像形成装置

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