JPH10230285A - 高速オゾン反応システム - Google Patents

高速オゾン反応システム

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Publication number
JPH10230285A
JPH10230285A JP3500797A JP3500797A JPH10230285A JP H10230285 A JPH10230285 A JP H10230285A JP 3500797 A JP3500797 A JP 3500797A JP 3500797 A JP3500797 A JP 3500797A JP H10230285 A JPH10230285 A JP H10230285A
Authority
JP
Japan
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ozone
ozone reaction
treated
water
tank
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Pending
Application number
JP3500797A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和雄 佐藤
Takeshi Noma
毅 野間
Yoshio Mochida
芳雄 餅田
Katsuya Yamashita
勝也 山下
Hideo Akahori
秀夫 赤堀
Keishin Watanabe
敬信 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3500797A priority Critical patent/JPH10230285A/ja
Publication of JPH10230285A publication Critical patent/JPH10230285A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被処理水へのオゾン吸収効率を向上させ、オゾ
ン反応速度を増大させ、システムのコンパクト化、処理
時間の短縮を図ったもの。 【解決手段】オゾン反応処理手段に密閉されたオゾン反
応槽10を備え、このオゾン反応槽10に加圧ポンプ1
7を備えた被処理水供給系15を接続する。この被処理
水供給系15には加圧ポンプ17の上流側にオゾン発生
器12からの発生オゾンを注入するオゾン注入手段14
を設ける。オゾンが注入された被処理水は加圧ポンプ1
7で加圧されてオゾン反応槽10に送られ、このオゾン
反応槽10内で加圧状態に保たれてオゾン反応処理され
る。オゾン反応により有機物の分解等の処理が行なわれ
た処理水は減圧手段24で減圧されて排出されるように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上水や下水,雨
水,生活排水などの被処理水をオゾン反応処理するオゾ
ン反応システムに係り、特に被処理水へのオゾン吸収効
率を向上させ、オゾン反応速度を向上させた高速オゾン
反応システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のオゾン反応システムは、
オゾン反応槽内に案内された被処理水にオゾンを注入さ
せて溶け込ませ、溶存オゾンで化学反応(酸化反応)を
生じさせて被処理水の脱臭・脱色・殺菌・溶解無機物の
不溶化除去、有機分の低分子化(有機物の分解)等のオ
ゾン反応処理を行なっている(特願平5−77159号
および特願平7−98858号参照)。
【0003】従来のオゾン反応システムは、オゾン反応
処理を促進させるために、オゾン反応槽1内にオゾンを
注入するオゾン注入装置2を設置し、オゾン注入装置2
からのオゾンの気泡を散気管3で細泡化して被処理水4
に注入し、気液接触させて溶け込ませてオゾン反応処理
を行なっている。被処理水4に注入されたオゾンを効率
よく吸収させ、溶け込ませるために、オゾン気泡の微細
化を図って気泡接触面積を増大させている。
【0004】しかしながら、従来のオゾン反応システム
では、オゾン反応槽内に散気管3を備えたオゾン注入装
置2を設置し、被処理水4とオゾン(あるいはオゾンと
Airの混合気)の気液接触面積を増大させる努力に拘
らず、被処理水4に吸収されるオゾンの吸収効率が80
%〜90%と低く、残りのオゾンは被処理水4に溶け込
まず、廃オゾンとして排出される。被処理水4に吸収さ
れるオゾン吸収効率が低いことに起因して被処理水への
オゾン溶存量が少なく、オゾン反応速度が遅いため、オ
ゾン反応槽内で20分〜30分程度要しており、オゾン
反応槽1を含めたシステム全体の大型化・複雑化を招い
ている。
【0005】また、従来のオゾン反応システムでは、オ
ゾン吸収効率が低いため、廃オゾン量が多くなり、大型
の廃オゾン分解槽5が必要であった。被処理水4に吸収
されない(溶け込まない)廃オゾンは、廃オゾン分解槽
5内で活性化している廃オゾンを分解し、オゾン濃度を
環境に適合する0.01PPM以下に調整して大気中に
放出している。
【0006】一般に、オゾン(O3 )は酸素の同素体で
毒性を有し、人肺等にダメージを与える恐れがあるため
に、大気中に放出されるオゾンは0.01PPM以下の
オゾン濃度となるように法規制している。このため、オ
ゾン反応槽1から排出される廃オゾンを大型の廃オゾン
分解槽5に案内し、この廃オゾン分解槽5に収容された
活性炭で廃オゾンを無害の酸素に代えて大気中に放出し
ている。
【0007】しかしながら、オゾンの分解速度は気中で
は(半減期が半日〜1日程度で水中での半減期(20〜
30分)に較べ長い)小さいため、廃オゾン分解槽5が
大型化し、設置面積が増大化する恐れがある。また、廃
オゾン量が多いため、廃オゾン分解槽5に収容される活
性炭量も多くなり、さらに活性炭を取り換えるために、
廃オゾン分解槽5を定期的にメンテナンスする必要があ
った。また、オゾン処理槽1内にオゾン注入装置2を設
置したり、オゾン注入装置2に散気管3を備えているた
め、オゾン処理槽1の内部構造が複雑化し、オゾン処理
槽1の単純化、シンプル化を図ることが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のオゾン反応シス
テムは、被処理水へのオゾン吸収効率が低いため、廃オ
ゾン量も多く、大型の廃オゾン分解槽が必要となった
り、この廃オゾン分解槽に収容される活性炭量も多く、
また定期的なメンテナンスが必要であった。
【0009】また、従来のオゾン反応システムは、被処
理水へのオゾン吸収効率が悪いため、オゾン反応速度が
遅く、オゾン反応時間の短縮を図ることができず、オゾ
ン反応槽1を含めたシステム全体が大型化し、システム
の小型・コンパクト化を図ることが困難であった。さら
に、オゾン反応槽1内にオゾン注入装置を設置したり、
オゾン注入装置に散気管を備えているため、オゾン反応
槽1内の内部構造が複雑化し、メンテナンスに手間隙が
かかる恐れがあった。
【0010】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、被処理水へのオゾン吸収効率を向上させ、オ
ゾン反応速度の増大を図ることができる高速オゾン反応
システムを提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、被処理水へのオゾン
吸収効率を向上させて反応効率を向上させ、オゾン反応
時間を短縮し、システムの小型・コンパクト化を図るこ
とができる高速オゾン反応システムを提供するにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、オゾン吸収効
率を向上させてオゾン反応槽の小型・シンプル化を図る
一方、廃オゾンを抑制した高速オゾン反応システムを提
供するにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、オゾン吸収効
率を100%として廃オゾンの発生を未然にかつ確実に
防止し、廃オゾン分解槽を不要とした高速オゾン反応シ
ステムを提供するにある。
【0014】本発明の別の目的は、被処理水にオゾンを
安定的かつスムーズに注入でき、省力化が図れる高速オ
ゾン反応システムを提供するにある。
【0015】本発明のさらに別の目的は、被処理水への
オゾンの溶解促進・吸収促進および反応速度向上を図る
ことができる高速オゾン反応システムを提供するにあ
る。
【0016】本発明のさらに別の目的は、被処理水に注
入されるオゾン注入量を最適制御し、廃オゾンを抑制
し、環境に適合させた高速オゾン反応システムを提供す
るにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高速オゾン
反応システムは、上述した課題を解決するために、請求
項1に記載したように、加圧ポンプを備えて被処理水を
供給する被処理水供給系と、所要濃度のオゾンを発生さ
せるオゾン発生手段と、発生したオゾンを被処理水供給
系の加圧ポンプ上流側に注入するオゾン注入手段と、供
給された被処理水をオゾン反応槽内で加圧状態を保って
オゾン反応処理させるオゾン反応処理手段と、オゾン反
応処理された処理水を大気圧に減圧させる減圧手段とを
有し、減圧手段を通して処理水を排出させたものであ
る。
【0018】上述した課題を解決するために、本発明に
係る高速オゾン反応システムは、請求項2に記載したよ
うに、減圧手段の下流側に気液分離槽を設け、この気液
分離槽で気液分離されたガス成分をオゾン分解槽に案内
する一方、上記気液分離槽で分離された液成分を排出す
るようにしたり、また、請求項3に記載したように、気
液分離槽にオゾン濃度計を設け、このオゾン濃度計にて
検出されたモニタ検出信号により廃オゾンを抑制するよ
うにオゾン注入手段へのオゾン供給量を調節制御する廃
オゾン抑制制御系を設けたものである。
【0019】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項4に記載
したように、オゾン発生手段は、200g/Nm3 級あ
るいは300g/Nm3 ないし350g/Nm3 級の濃
度のオゾンを発生させる高濃度オゾン発生器であった
り;また、請求項5に記載したように、オゾン発生手段
は、20g/Nm3 級の常用濃度あるいは数十g/Nm
3 級ないし百数十g/Nm3 級濃度のオゾンを発生させ
るオゾン発生器を用いたものである。
【0020】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項6に記
載したように、オゾン注入手段は、加圧ポンプの上流側
に設けられる一方、上記オゾン注入手段は、被処理水供
給系の供給流路に挿入されたガス注入管あるいは微細気
泡を発生させる散気管で構成したものである。
【0021】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項7
に記載したように、被処理水を案内する主流路と所要の
一定流量を流す支流路とを合流させる一方、上記支流路
に設けられたインジェクタによりオゾン注入手段を構成
したものである。
【0022】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項8
に記載したように、加圧ポンプは、オゾンが注入された
被処理水の気泡を細泡化しつつ少なくとも3atg (0.
4MPa)で加圧し、オゾン反応槽内を少なくとも3at
g の所定圧力に圧力調節手段により調節保持したり;ま
た、請求項9に記載したように、加圧ポンプは、オゾン
が注入された被処理水を少なくとも5atg (0.6MP
a)で加圧し、オゾン反応槽内を少なくとも5atg の所
定圧力に圧力調節手段により調節保持したものである。
【0023】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項10に記
載したように、オゾン反応処理手段は、オゾン反応槽内
で処理される被処理水のpH値を8以下に調節制御する
薬液注入手段を備え、この薬液注入手段からpH調整用
薬液をオゾン反応槽内に注入したものである。
【0024】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項11に
記載したように、オゾン反応槽は廃オゾン分解槽に接続
され、オゾン反応槽内で気液分離された被処理水のガス
成分を廃オゾン分解槽を介して大気中に放出したり;ま
た、請求項12に記載したように、オゾン反応槽は密閉
された筒体内の軸方向に螺旋状の捩りプレートを挿入し
て内部に螺旋流路を形成したり;さらに、請求項13に
記載したように、オゾン反応槽は内部に撹拌器を1台以
上備えたものである。
【0025】一方、上述した課題を解決するために、本
発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項14に記
載したように、被処理水供給系は、被処理水供給流路に
加圧ポンプをバイパスするバイパス流路を並設し、この
バイパス流路に給水ポンプを備えたものである。
【0026】他方、上述した課題を解決するために、本
発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項15に記
載したように、被処理水供給系は加圧ポンプの吐出側か
らフィードバック流路を分岐させ、このフィードバック
流路を加圧ポンプの吸込側に接続したり;また、請求項
16に記載したように、被処理水供給系には加圧ポンプ
の下流側にミキサまたは超音波振動装置を設けたり;さ
らに、請求項17に記載したように、オゾン反応処理手
段は、相互に並設された複数のオゾン反応槽を備えたも
のである。
【0027】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項18に記
載したように、オゾン反応処理手段は、シリーズ状に多
段接続された複数のオゾン反応槽を備え、各オゾン反応
槽は上流側から下流側に向って内部圧力を漸次低下させ
るように設定されたものである。
【0028】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項19に
記載したように、オゾン反応槽にオゾン反応処理された
処理水を排出する処理水排水系を設け、この処理水排水
系に処理水を減圧する減圧手段と、この減圧手段に並設
された逆洗手段と、処理水から固形分を除去する固形分
分離除去手段とを設けたものである。
【0029】また、本発明に係る高速オゾン反応システ
ムは、上述した課題を解決するために、請求項20に記
載したように、加圧ポンプを備えて被処理水を供給する
被処理水供給系と、所要濃度のオゾンを発生させるオゾ
ン発生手段と、発生したオゾンを被処理水供給系の加圧
ポンプ上流側に注入するオゾン注入手段と、被処理水供
給系から供給される被処理水をオゾン反応槽内で加圧状
態を保ってオゾン反応処理させるオゾン反応処理手段
と、オゾン反応処理された処理水を減圧して排出させる
減圧手段とを有し、前記オゾン反応処理手段は、オゾン
反応槽の下部にスクロール流路を形成し、このスクロー
ル流路に被処理水を案内させたものである。
【0030】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項21に
記載したように、オゾン反応処理手段は上流段オゾン反
応槽とこの上流段オゾン反応槽に逆U字状の接続配管を
介して接続される下流段オゾン反応槽とを有し、この下
流段オゾン反応槽は被処理水を気液分離させる気液分離
槽を兼ねたものである。
【0031】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項2
2に記載したように、下流段オゾン反応槽には気液分離
された処理水を回収タンクに放出する接続配管が設けら
れ、この接続配管に処理水を大気圧に減圧する減圧手段
を備えたり;また、請求項23に記載したように、下流
段オゾン反応槽には気液分離されたガス成分を回収する
廃オゾン分解槽が接続され、この廃オゾン分解槽を介し
てガス成分を大気中に放出したものである。
【0032】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る高速オゾン反応システムは、請求項2
4に記載したように、被処理水供給系は複数の被処理水
供給流路を備え、各被処理水流路に加圧ポンプとこの加
圧ポンプ吸込側にオゾン注入手段とを設けたものであ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明に係る高速オゾン反応シス
テムの実施の形態について添付図面を参照して説明す
る。
【0034】図1は本発明に係る高速オゾン反応システ
ムの第1実施形態を示す基本的なシステム構成図であ
る。
【0035】図1において、符号10は高速オゾン反応
システムのオゾン反応処理手段を構成する密閉構造のオ
ゾン反応槽を示す。このオゾン反応層10は高圧に耐え
得る圧力容器となっており、オゾン反応槽10内はオゾ
ン反応処理時に、大気圧を超える圧力、好ましくは3at
g 以上、より好ましくは5atg 以上で例えば5atg に圧
力調節手段11により調節保持される。
【0036】高速オゾン反応システムは、反応処理用オ
ゾンを発生させるオゾン発生手段としてのオゾン発生器
12を備える。このオゾン発生器12として200g/
Nm3 級濃度のオゾンを発生させる高濃度オゾン発生器
が好適に用いられる。オゾン発生器12には、例えば3
00g/Nm3 〜350g/Nm3 級濃度のオゾンを発
生させる超高濃度オゾン発生器を用いても、また数10
g/Nm3 級濃度のオゾンを発生させる中濃度オゾン発
生器を用いても、さらに20g/Nm3 級の常用濃度の
オゾンを発生させる常用濃度オゾン発生器を用いてもよ
い。オゾン発生器12で発生するオゾンは実際にはオゾ
ンと酸素あるいはAirとが混合する混合ガス(O3
2 or air)である。
【0037】オゾン発生器12で発生したオゾンは流量
調整弁等の流量調整器13によりオゾン流量が調節され
てオゾン注入手段14に案内され、このオゾン注入手段
14により被処理水供給系15の供給流路(流入配管)
15aに注入される。流量調整器13は制御装置16に
より作動制御され、注入オゾン量が調整される。被処理
水にオゾンを注入するオゾン注入手段14は、加圧ポン
プ手段を構成する加圧ポンプ17の吸込側(上流側)に
設置される。加圧ポンプ17には渦流ポンプあるいはス
クリュポンプ、ギヤポンプが好適に用いられる。
【0038】被処理水としては、上水や雨水、河川水、
湖水の他、下水等の生活排水があり、オゾン注入手段1
4を加圧ポンプ17の吸込側に設けることにより、オゾ
ン(O3 )を低圧で注入させることができ、オゾン注入
の省動力化、容易化を図ることができる。
【0039】また、オゾン注入手段14としては、図2
(A)、(B)または(C)に示す構成が用いられる。
図2(A)は、オゾン発生器12からのオゾン等のガス
注入管18を被処理水供給系15の供給流路15a内に
挿入し、被処理水供給流路15aの下流側に向けて開口
させたものである。
【0040】また、図3(B)は、被処理水供給系15
の供給流路15a内にセラミック膜散気管等の散気管1
9を収容し、この散気管19にオゾン発生器12からの
ガス注入管18を接続し、被処理水に注入されるオゾン
気泡を細泡化して注入したものである。この細泡化によ
り被処理水とオゾンとの気液接触面積を増大させること
ができる。
【0041】また、図2(C)は、被処理水供給系15
の供給流路(主流路)15aに合流する支流路15bを
設け、この支流路15bのくびれ部にガス注入管18を
接続してインジェクタ20を構成したものである。支流
路15bは被処理水供給系15の主流路15aから分岐
させたものでもよいが、流量一定の水(被処理水)を常
時流し、エジェクタ効果を利用してガス注入管18から
オゾンを強制的に吸引させるようにしたものである。主
流路15aを案内される被処理水量のバラツキを考慮し
たものである。
【0042】図2(A)、(B)または(C)に示され
るオゾン注入手段14は、いずれも加圧ポンプ17の吸
込側に設けられる。オゾン注入手段14によりオゾンが
注入された被処理水は、続いて加圧ポンプ17によりゲ
ージ圧で3atg (0.4MPa)以上、好ましくは5at
g (0.6MPa)以上、例えば5atg に加圧される。
加圧ポンプ17による加圧により被処理水に注入された
オゾン気泡は、ミキシングされて微細泡化する。3atg
以上の加圧により、オゾン気泡はつぶれて被処理水にほ
ぼ100%近く混入されて溶け込み、溶解されることを
初めて知見した。加圧ポンプで例えば5atg 程度に加圧
することにより、オゾン気泡はつぶれて被処理水に完全
に混入して溶解せしめられ、被処理水にはオゾン気泡す
なわち非溶解オゾンが存在しないオゾン溶解状態となる
(図4参照)ことを本発明者等は知見した。
【0043】加圧ポンプ17の加圧によりミキシングさ
れたオゾン気泡は微細泡化して被処理水に混入し、溶解
される。この溶解状態でオゾン反応処理手段としてのオ
ゾン反応槽10内に送られる。
【0044】被処理水はオゾン処理槽10の上部あるい
は頂部から供給され、このオゾン反応槽10内でオゾン
反応処理される。このオゾン反応により、被処理水に混
入し、溶解した溶存オゾン(溶解オゾン)が図4に示す
ように化学反応(酸化反応)に寄与し、水質汚濁物を酸
化分解し、被処理水の脱臭、脱色、殺菌や鉄、マンガン
などの溶解無機物の不溶化除去、有機物の分解・低分子
化等の処理を行なっている。
【0045】その後、オゾン反応槽10は槽内が圧力調
整手段11により加圧状態に調節保持され、例えば3at
g 以上、好ましくは5atg 以上、例えば5atg の圧力に
調節保持される。オゾン反応槽10内を加圧状態に維持
することにより、オゾンは溶解状態となるのでオゾン反
応槽10内での被処理水へのオゾン吸収効率が増大し、
オゾン反応速度が向上し、オゾン反応時間の短縮を図る
ことができる。したがって、オゾン反応槽10の小型・
コンパクト化を図ることができる。しかも、オゾン反応
槽10は内部にオゾン注入装置や散気管を設ける必要が
ないので、槽内の簡素化・シンプル化が可能となる。
【0046】オゾン反応時間の短縮化を図るには、オゾ
ン反応槽10内の圧力増大、オゾン濃度の増大、気液接
触面積の増大、水温低下が効果がある。一般に、オゾン
(ガス)溶解速度Nは、
【数1】 で表わされる。この(1)式から、オゾン反応時間の短
縮を図るべく、オゾン溶解速度を向上させるためには、
オゾン反応槽10内の圧力増大、オゾン濃度の増大、気
液接触面積の増加が特に大きな効果を有することがわか
った。
【0047】また、圧力調整手段11はオゾン反応槽1
0内の圧力を検出する圧力計22と、この圧力計22か
らの圧力検出信号を入力して作動する圧力調整器23
と、この圧力調整器23からの作動制御信号で作動制御
される圧力調整弁24とから構成される。
【0048】圧力調整弁24はオゾン反応槽10の下部
あるいは底部を気液分離槽25に接続する流出配管26
に設けられ、オゾン反応槽10で処理された処理水の減
圧手段を構成し、処理水はほぼ大気圧に減圧させてい
る。この圧力調整弁24にて減圧された処理水は続いて
気液分離槽25に案内される。気液分離槽25内で処理
水はガス成分と液成分に気液分離される。液成分は処理
水として配管26を通して例えば河川等の環境系に放流
されたり、図示しない処理タンク内に回収され、再利用
に供される。
【0049】一方、気液分離槽25で気液分離されたガ
ス成分は送風機29により廃オゾン分解槽30に案内さ
れる一方、オゾン濃度計31によりガス成分に含まれる
廃(残存)オゾン濃度が測定される。オゾン濃度計31
からのオゾン検出(モニター)信号は制御装置16に入
力されて信号処理され、この制御装置16で流量調整器
13を作動制御する制御信号を出力している。すなわ
ち、オゾン濃度計31で残存オゾン濃度を精密に測定し
て流量調整器13にフィードバックし、この流量調整器
13でオゾン注入量を調節制御している。
【0050】このオゾン濃度計31、制御装置16およ
び流量調整器13により廃オゾン抑制制御系33を構成
しており、この廃オゾン抑制制御系33により、オゾン
流量調整弁等の流量調整器13を作動制御し、オゾン注
入量を加減調整し、廃オゾンのゼロ化あるいは抑制して
いる。
【0051】他方、廃オゾン分解槽30に案内されたガ
ス成分は、ここで廃オゾン濃度が環境に適合するオゾン
濃度(0.01PPM)以下になるようにオゾン分解さ
れた後、大気中に放出されるようになっている。廃オゾ
ン分解槽30には、内部にオゾン吸着剤としてシリカゲ
ル、活性炭等のオゾン吸着剤が収容されている。
【0052】ところで、この高速オゾン反応システムに
おいては、被処理水に注入されるオゾンを加圧ポンプ1
7でミキシングし、3atg 以上に加圧すると、オゾン気
泡がつぶれて被処理水中へ溶け込み、このオゾン溶け込
み量がほぼ100%となり、オゾン気泡(非溶解オゾ
ン)が存在しない溶け込み状態となる。そして、オゾン
反応槽10内を3atg 以上の加圧状態に保持すると、注
入オゾンはほぼ完全につぶれて被処理水に溶け込み、被
処理水に溶解され、オゾン水となる。オゾン反応槽10
内を5atg 以上にすると、オゾン気泡は完全につぶれて
被処理水に溶け込んで溶解され、全てのオゾンがオゾン
反応に寄与する溶解オゾン(溶存オゾン)となる。
【0053】この場合、オゾン反応に寄与しない非溶解
オゾンは存在しないので、オゾン反応槽10内でのオゾ
ン反応が有効的に効率よく行なわれ、オゾン反応効率が
向上し、オゾン反応時間が短縮される。また、オゾン反
応槽10内で非溶解オゾンが存在しないので、気液分離
槽25で気液分離されるガス成分に廃オゾンが含まれて
いない。したがって、実際には、廃オゾン分解槽30は
不要となり、直接大気中に放出することが可能となる。
廃オゾン分解槽30は保安用オゾン分解槽として機能
し、必要的でない。廃オゾン分解槽30は図示しない減
圧弁を介してオゾン反応槽10に接続してもよい。
【0054】被処理水に注入されたオゾンは、被処理水
を加圧ポンプでミキシングし、加圧することで、非溶解
オゾンが存在しない状態となり、全てが溶解オゾンとな
る。被処理水に溶解したオゾンは図4に示すように、大
部分がオゾン反応に寄与して被処理水を処理する。溶解
オゾンの一部は被処理水中で自己分解して酸素(O2
となったり、また、残りの一部は溶解(溶存)オゾンの
まま処理水に混入した状態で気液分離槽25に導かれ
る。オゾンの自己分解速度は大気中では半日から1日程
度であるが、水中では30分〜数十分程度と短いので活
性化酸素対策上の問題がない。
【0055】また、オゾン反応槽10には、被処理水の
pHを調整する薬液注入手段34が設けられる。薬液注
入手段34は硫酸、塩酸等のpH調整用薬液を貯溜した
薬液タンク35を備える。薬液タンク35に貯溜された
薬液は、薬液注入管36を介してオゾン反応槽10内に
ポンプ37により加圧されて注入され、被処理水のpH
が8以下、好ましくは7.5以下、より好ましくは7.
0以下となるようにpH調整を行なって、オゾン反応に
よる酸化処理を促進させている。薬液タンク35内の薬
液をスムーズに供給できるように、薬液注入管36を加
圧ポンプ17の吸込側に接続させてもよい。
【0056】また、この高速オゾン反応システムでは、
オゾンを取扱うため、防錆上の問題からオゾン反応槽1
0や気液分離槽25、廃オゾン分解槽30、各種配管1
5,18,27,32には防錆材料、不錆化材料が用い
られる。例えばSUS材料、シールパッキンには例えば
フッ素系樹脂材料のようにオゾンと反応しない材料が用
いられる。
【0057】この高速オゾン反応システムでは被処理水
に注入されたオゾンを加圧ポンプ17でミキシングしつ
つ加圧してつぶし、この加圧状態を保ってオゾン反応槽
10内で被処理水をオゾン反応させることにより、被処
理水へのオゾン溶解やオゾン吸収を促進させ、オゾン反
応速度を向上させ、オゾン反応時間の短縮を図ることが
できる。オゾン溶解によりオゾン吸収効率をほぼ100
%としてオゾン反応時間を大幅に短縮でき、システムの
小型・コンパクト化を図ることができる。オゾン反応時
間は、反応速度の増大により従来の10〜20分を約5
分に短縮でき、しかも排出される廃オゾンを抑制し、環
境への適合が容易となる。
【0058】図5は本発明に係る高速オゾン反応システ
ムの第2実施形態を示すものである。
【0059】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムを説明するに際し、図1に示された高速オゾン反
応システムと同じ構成には同一符号を付して説明を省略
する。このオゾン反応システムはオゾン反応槽10内を
3atg (0.4MPa)以上、好ましくは5atg (0.
6MPa)以上例えば5atg に加圧したシステムに適す
る。
【0060】図5に示された高速オゾン反応システム
は、オゾンが注入された被処理水は、加圧ポンプ17で
ミキシングされつつ3atg 以上好ましくは5atg に加圧
され、オゾン反応槽10の下部あるいは底部から槽内に
供給される。供給された被処理水はオゾン反応槽10内
でオゾン反応処理されて処理水となり、上部あるいは頂
部に接続された流出配管27を通って河川等の環境中に
放出されたり、また、図示しない処理タンクに貯溜さ
れ、再利用に供される。流出配管27の途中には、処理
水を大気圧に戻す減圧手段としての圧力調整弁24が設
けられている。
【0061】また、オゾン反応槽10の頂部は廃オゾン
分解槽30に接続され、オゾン反応槽10内でオゾン反
応に寄与しない非溶解オゾンが廃オゾン分解槽30に回
収され、ここで廃オゾンはオゾン吸着剤としての活性炭
やシリカゲル等のオゾン吸着剤に吸着され、あるいはオ
ゾン分解し、オゾン濃度が環境に適合するオゾン濃度
(0.01PPM)以下に調整して大気中に放出され
る。
【0062】その際、オゾン反応槽10内を3atg 以
上、好ましくは5atg 以上、例えば5atg のゲージ圧力
に圧力調整弁24の弁開度調整で保持することにより、
被処理水に非溶解オゾンが存在しない完全溶解オゾン状
態となり、被処理水は溶解(溶存)オゾンにより効果的
かつ有効的にオゾン反応処理される。したがって、実際
には、溶解オゾンにより図4に示す反応プロセスで処理
され、非溶解オゾンが存在しない状態となって、廃オゾ
ンはほとんど発生しない。
【0063】このため、廃オゾン分解槽10は実際には
保安用オゾン分解槽として機能し、必要的ではない。廃
オゾン分解槽10からの放出管39の途中に保安用濃度
計40が設置され、この濃度計40で微量な廃オゾン濃
度を検出し、その検出(モニタ)信号を制御装置41に
出力している。制御装置41は、オゾン検出信号を信号
処理してオゾン発生器12を作動制御(電圧制御)し、
オゾン発生量を調整している。
【0064】オゾン発生器12には、数10g/Nm3
級濃度のオゾンを発生させる中濃度オゾン発生器あるい
は中濃度を超えるオゾンを発生させる高濃度オゾン発生
器、超高濃度オゾン発生器が好適に用いられる。
【0065】この高速オゾン反応システムでは、オゾン
が注入された被処理水を加圧ポンプ17でミキシングし
つつ加圧することにより、オゾン気泡を微細化してつぶ
し、気液接触面積の増大を図っている。オゾン反応槽1
0内を3atg 以上、好ましくは5atg 以上、例えば5at
g 程度の高圧化により、オゾン(ガス)飽和濃度を増加
させて被処理水へのオゾン溶解性を向上させ、被処理水
中のオゾン反応(酸化反応)を促進させて有機物分解を
促進させる一方、廃オゾンの発生をほぼ完全に抑制させ
ることができる。
【0066】この高速反応システムでは、オゾン反応槽
10で処理された処理水に非溶解オゾンが含まれていな
いので、廃オゾンを抑制でき、処理水を減圧し、大気圧
にすれば、そのまま河川等の環境中に放出できる。この
場合にも、オゾン吸収効率を向上させてオゾン反応時間
の短縮化が図れ、気液分離槽が不要となって、オゾン反
応槽10を含めたシステムの小型・コンパクト化をする
ことができ、オゾン反応槽10内の簡素化、シンプル化
が図れる。
【0067】なお、符号43はオゾン反応槽10に取付
けられる複数のオゾン濃度計である。複数のオゾン濃度
計43をオゾン反応槽に高さ位置を異にして取付けるこ
とにより、オゾン反応槽10内で被処理水に溶存される
オゾン濃度をそれぞれ検出し、オゾン反応処理状態をウ
ォッチできる。
【0068】図6は本発明に係る高速オゾン反応システ
ムの第3実施形態を示すものである。
【0069】この高速オゾン反応システムは、オゾン反
応処理手段を構成するオゾン反応槽に特徴を有するシス
テムである。図1に示す高速オゾン反応システムと同じ
構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0070】図6に示された高速オゾン反応システム
は、オゾン反応槽45の設置の自由度を向上させ、オゾ
ン反応距離を充分に確保し、被処理水とオゾンとの気液
接触を均一にかつ効率よく行ない得るようにしたもので
ある。
【0071】オゾン反応槽45は筒状、好適には円筒状
の密閉圧力容器としての筒体46で構成し、この筒体4
6内に螺旋状の捩りプレート47を軸方向に挿入したも
のである。そして、オゾン反応槽45の一側から加圧ポ
ンプ17で加圧された被処理水を供給してオゾン反応処
理し、オゾン反応槽45の他側からオゾン反応処理され
た処理水を取り出し、気液分離槽25に減圧手段である
圧力調整弁(減圧弁)24で大気圧に減圧した後、案内
するようにしたものである。
【0072】オゾン反応槽45は設置スペースに合せて
図6に示すように横置きタイプとしても、また、縦置き
タイプとしてもよく、設置自由度が向上する。また、オ
ゾン反応槽45は円筒状の筒体46内に螺旋状の捩りプ
レート47を挿入し、スワール管構造とすることで、加
圧ポンプ17で加圧された被処理水は、オゾン反応槽4
5内を螺旋状に旋回して流れ、オゾン反応距離を確保し
ている。被処理水はオゾンと効率よく均一な気液接触が
行なわれ、オゾン反応が促進される。
【0073】その際、オゾン反応槽45を横置きタイプ
として水平方向に設置しても、気体がオゾン反応槽45
の槽上部に溜まることなく旋回流で気液接触が促進され
るので、オゾン反応を効率よく、迅速に進めることがで
きる。また、オゾン反応槽45内に螺旋状の捩りプレー
ト47を挿入することでオゾン反応距離を充分に確保で
きるので、均一な気液接触と相俟って圧力条件下で被処
理水へのオゾン溶解性を向上させてオゾン反応(酸化反
応)を促進させ、有機物分解等を効率よく能率的に行な
うことができる一方、廃オゾンの発生を抑制することも
できる。
【0074】図6に示された高速オゾン反応システムで
は、1つのオゾン反応槽45をユニット化し、被処理水
の処理流量に応じて複数のオゾン反応槽を並設してもよ
い。なお、符号48は圧力調整弁24をバイパスするバ
イパス弁で予備用に設けられる。
【0075】この高速オゾン反応システムは、加圧ポン
プ17で加圧された被処理水中にオゾン気泡(ガス気
泡)が存在する被処理水加圧条件下で特に適したシステ
ムであり、加圧ポンプ17で被処理水を大気圧以上で3
atg 以下で加圧するときに好適である。
【0076】図7は本発明に係る高速オゾン反応システ
ムの第4実施形態を示すものである。
【0077】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムは、オゾン反応槽10内に被処理水を撹拌する撹
拌器50を少なくとも1台設ける。撹拌器50は例えば
モータ51駆動の撹拌ファン52であり、この撹拌ファ
ン52の回転駆動により、被処理水を撹拌し、被処理水
へのオゾンの溶け込みを促進させるようになっている。
【0078】また、オゾン反応槽10内は圧力調節手段
11により所要圧力に保持される。圧力調節手段11は
オゾン反応槽10内の圧力を検出して圧力調整器23に
より圧力調整弁24の弁開度を調節制御している。オゾ
ン反応槽10内の圧力は大気圧以上、好ましくは3atg
(0.4MPa)以上例えば5atg になるように調節制
御している。オゾン反応槽10内を圧力調整手段11に
より5atg (0.6MPa)程度の圧力に保つと、被処
理液中に非溶解オゾンが存在しなくなるので、廃オゾン
の発生もなく、好ましいが、この場合にも、撹拌器50
をオゾン溶解性向上の確実化をより一層図るために、設
置することが好ましい。
【0079】図7に示された高速オゾン反応システムに
おいても、圧力条件下での被処理水へのオゾン溶解性を
向上させ、オゾン酸化反応を促進させ、有機物の分解を
効率よく効果的に行なう一方、廃オゾンの発生を抑制さ
せることができる。
【0080】図8は本発明に係る高速オゾン反応システ
ムの第5実施形態を示すものである。
【0081】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムはオゾン反応槽10への被処理水供給系15を改
善したものであり、他の構成は第1実施形態あるいは第
4実施形態に示されたものと実質的に異ならないので、
同一符号を付して説明を省略する。
【0082】この高速オゾン反応システムは加圧ポンプ
手段としての加圧ポンプ17にオゾン気泡をミキシング
しつつ加圧する渦流ポンプ等の気液ポンプを用いた場
合、気液ポンプの大容量化は現時点では期待できない。
このため、オゾン気泡をミキシングしつつ加圧する加圧
ポンプ17とは別に、ポンプ容量の大きな給水ポンプ5
5を並設し、全体として大きな被処理水流量が得られる
ようにしたものである。すなわち、被処理水供給系15
の被処理水供給流路15aに、加圧ポンプ17およびオ
ゾン注入手段14をバイパスさせるバイパス流路56を
設け、このバイパス流路56に給水ポンプ55を備えた
ものである。符号57は流量弁である。
【0083】図8に示す高速オゾン反応システムにおい
ては、オゾン発生器12として高濃度オゾン発生器ある
いは超高濃度オゾン発生器を用いることが好ましく、ま
た、被処理水供給系15は加圧ポンプ17の下流側と給
水ポンプ55の下流側の合流部に図示しないミキサを設
け、両ポンプ17,55からの被処理水を加圧状態でミ
キシングすることがより一層望ましい。ミキサに代えて
超音波振動装置を設けてもよい。
【0084】この場合にも、オゾン反応槽10内を高圧
力条件、好ましくは3atg 以上、さらに好ましくは5at
g 以上、例えば5atg に保持することにより、被処理水
中にオゾン気泡がつぶれて混合され、溶解状態となり、
非溶解オゾンが存在しない状態となる。したがって、オ
ゾン溶解性が向上して被処理水中の酸化反応を促進さ
せ、有機物分解を効率よく、能率的に行なうことができ
る。
【0085】図9は、本発明に係る高速オゾン反応シス
テムの第6実施形態を示すものである。
【0086】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムも、図8に示されたものと同様、オゾン反応槽1
0への被処理水供給系15を改善したものである。他の
構成は図1に示す第1実施形態、図7に示す第4実施形
態に示すものと実質的に異ならないので説明を省略す
る。
【0087】図9に示された高速オゾン反応システムに
用いられる被処理水供給系15は、加圧ポンプ手段を構
成する加圧ポンプ17の吸込側にオゾン注入手段14を
設ける一方、加圧ポンプ17の吐出側からフィードバッ
ク回路58を設け、加圧ポンプ17の吐出側から分岐さ
れた被処理水を加圧ポンプ17の吸込側に還流させ、加
圧ポンプ17を流れる被処理水流量を常時一定に保持す
る。これにより、加圧ポンプ17からのポンプ吐出圧力
を一定に保つことができ、被処理水流量が変化しても、
オゾン反応槽10内圧力を所定値に保つことができる。
【0088】被処理水に注入されるオゾン量はオゾン発
生器12の電圧制御によりオゾン発生量を変化させるこ
とにより、被処理水量にかかわらず、オゾン注入率を一
定に保つことができる。
【0089】また、フィードバック回路58には流量弁
59が設けられる一方、流量弁59の下流側はオゾン注
入手段14の下流側で合流させてもよい。符号60は被
処理水の流量を測定する流量計であり、この流量計60
にてポンプ吐出流量をウォッチし、流量弁59の開度調
整を行なうようにしてもよい。
【0090】この高速オゾン反応システムにおいても、
加圧ポンプ手段としての加圧ポンプ17を流れる被処理
水流量を常時一定化してポンプ吐出圧力を所定値に保持
し、オゾン反応槽10内の圧力を所定値に保つことがで
きる。
【0091】オゾン反応槽10内を所定の高圧力条件、
好ましくは3atg 以上、より好ましくは5atg 以上、例
えば5atg のゲージ圧力に保つことで被処理水へのオゾ
ン溶解性が向上し、オゾン酸化反応を促進させ、被処理
水の有機物分解等を効率よく、能率的に行なうことがで
きる。
【0092】図10は本発明に係る高速オゾン反応シス
テムの第7実施形態を示すものである。
【0093】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムは、オゾン反応槽10への被処理水供給系15を
改善するとともにオゾン反応槽10からの処理水排水系
(処理水回収系)61をも改善したものである。他の構
成は図5に示す第2実施形態あるいは図7に示す第4実
施形態と異ならないので説明を省略する。
【0094】図10に示された高速オゾン反応システム
は、被処理水供給系15に、オゾン注入手段14の下流
側に複数台の加圧ポンプ17を並設し、被処理水流量の
増大に対応させる一方、処理水排水系61に減圧手段で
ある圧力調整弁24を複数個、例えば2個設置し、一方
を予備用として備えたものである。圧力調整弁には逆洗
流ループ62を並列に接続し、この逆洗ループ62の作
動により逆流作業が行なわれるようになっている。
【0095】また、オゾン反応槽10で処理された処理
水中に固形分が含まれている場合には、処理水から固形
分を分離除去するオートストレーナ(図示せず)等の固
形分分離除去手段を処理水排水系61に設置してもよ
い。この場合、オートストレーナは減圧手段である圧力
調整弁24に並設しても、また圧力調整弁24の上流あ
るいは下流側に設置してもよい。
【0096】この高速オゾン反応システムでは被処理水
の量が増大しても、加圧ポンプ17を複数台並設するこ
とで、オゾンが注入された被処理水をミキシングしつつ
加圧し、所要の加圧条件でオゾン溶解性を向上させて被
処理水のオゾン酸化反応を促進させ、有機物の分解等を
効率よく、能率的に行なう一方、廃オゾンの発生を抑制
することができる。
【0097】図11は、本発明に係る高速オゾン反応シ
ステムの第8実施形態を示すものである。
【0098】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムは複数台、例えば3台のオゾン反応槽10a,1
0b,10cを並設するとともに、被処理水供給系15
に被処理水をミキシングするミキサ64を設置したもの
である。被処理水供給系15はミキサ64を設けた構成
を除いて図8に示す高速オゾン反応システムの被処理水
供給系15と異なるところがない。ミキサ64は高圧ポ
ンプ手段17とオゾン反応処理手段との間に設けられ
る。
【0099】この高速オゾン反応システムは複数台のオ
ゾン反応槽10a,10b,10cを設置することによ
り、大流量の被処理水のオゾン反応処理が可能となる。
大流量の被処理水をオゾン反応処理しても、オゾン反応
槽10の大型化を図る必要がなく、小型・コンパクト化
を図れる。
【0100】また、この高速オゾン反応システムは被処
理水供給系15にミキサ64を設けているので、加圧ポ
ンプ手段に用いられる加圧ポンプ17に渦流ポンプやス
クリュポンプを設ける必要は必ずしもなく、加圧ポンプ
17で被処理水を大気圧以上3atg 程度に加圧する場合
に適する。ミキサ64に代えて超音波振動装置を用いて
被処理水を霧状化処理して気液接触面積を増大させても
よい。
【0101】なお、符号65は流量弁である。
【0102】図11に示す高速オゾン反応システムにお
いては、大流量の被処理水をオゾン反応処理することが
できる。被処理水はオゾンが注入された状態で加圧ポン
プ17で加圧され、この加圧ポンプ17やミキサ64で
ミキシングされるので気液接触面積の増大が図れ、被処
理水にオゾンを効率よく溶け込め、溶解させることがで
きる。
【0103】溶解オゾンを含む被処理水は流量に応じて
複数のオゾン反応槽10a,10b,10cが適宜選択
され、オゾン反応槽10a,10b,10c内では被処
理水は加圧状態でオゾン酸化反応が促進されるので、被
処理水の有機物分解等を効率よく、能率的に行なうこと
ができる。
【0104】図12は高速オゾン反応システムの第9実
施形態を示すものである。
【0105】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムは複数台、例えば3台のオゾン反応槽65a,6
5b,65cを接続配管66a,66bを介してシリー
ズに多段接続し、各接続配管66a,66bに減圧手段
である圧力調整弁67a,67bを設けたものである。
他の構成は図1および図5乃至図7に示すものと異なら
ない。
【0106】この高速オゾン反応システムにおいては、
3台のオゾン反応槽65a〜65cの上流側から下流側
に順次接続した多段構造を構成しており、上流段のオゾ
ン反応槽65aは例えば5atg 程度の高圧に、中間のオ
ゾン反応槽65bは例えば3atg 程度の中圧に、下流段
のオゾン反応槽65cは1atg 程度の低圧にそれぞれ保
ち、各オゾン反応槽65a〜65cを上流側から下流側
に向けて被処理水の加圧状態を順次異ならせたものであ
る。
【0107】この場合には、圧力状態の異なるオゾン反
応槽65a,65b,65c内に通してオゾン反応処理
することにより、被処理水の酸化反応を積極的に促進さ
せ、被処理水をより一層効果的に効率よく有機物分解等
のオゾン処理を行なうことができる一方、廃オゾンの発
生量を抑制させたものである。
【0108】図13は、本発明に係る高速オゾン反応シ
ステムの第10実施形態を示すものである。
【0109】この実施形態に示された高速オゾン反応シ
ステムは、オゾン反応処理手段70を構成するオゾン反
応槽71,72を多段式に構成するとともに、オゾン反
応槽71への被処理水供給系15の構成および処理水の
回収タンク(解放タンク)構造を主に改良したものであ
る。
【0110】図13に示された高速オゾン反応システム
は、上流段オゾン反応槽71と下流段オゾン反応槽72
を例えば逆U字形の接続配管73で接続した多段オゾン
反応槽構造を有する。上流段オゾン反応槽71は高圧に
耐え得る密閉された圧力容器となっており、反応槽内下
部に渦巻き状のスクロール流路74が形成され、このス
クロール流路74の上方に気液接触面積増大用の充填材
75が必要に応じて収容される。この充填材75は上流
段オゾン反応槽71内が3atg 以上、好ましくは5atg
以上、例えば5atg 程度に加圧される場合には、必ずし
も必要としない。スクロール流路74は、全体が上方に
開口させたものに代り、チューブ状のスクロール管(ス
ワール管)で形成し、中央部を開口させるようにしたも
のであってもよい。
【0111】上流段オゾン反応槽71の上部あるいは頂
部が先細りヘッダ76で構成され、この先細りヘッダ7
6の頂部に接続配管73が接続される。この接続配管7
3は逆U字状に形成されて下流段オゾン反応槽72の下
部に接続される。この接続配管73に気液二相流あるい
はオゾンが溶存した被処理水(オゾン水)の液流を流す
ようになっている。
【0112】下流段オゾン反応槽72も密閉された耐圧
製圧力容器で構成され、反応槽内下部に渦巻き状のスク
ロール流路77が形成される。上流段オゾン反応槽71
からの接続配管73はスクロール流路77の外径側に連
通している。
【0113】下流段オゾン反応槽72の上部から流出配
管27が取り出され、この流出配管27は処理水の解放
タンクを構成する回収タンク78に接続される。流出配
管27の途中には、処理水を大気圧付近に減圧する減圧
手段としての圧力調整弁(減圧弁)24が設けられてい
る。
【0114】一方、下流段オゾン反応槽72は気液分離
槽を兼ねており、この反応槽72内で被処理水がオゾン
反応処理が進められつつ気液分離される。オゾン反応槽
72には液位を検出する液レベル検出手段79が設けら
れる。この液レベル検出手段79は例えばフロート80
を備えた液面センサであり、この液レベル検出手段79
で検出された液面レベルは制御弁80の弁制御によりコ
ントロールされる。
【0115】また、下流段オゾン反応槽72の頂部から
廃オゾン放出配管81が延出されており、この廃オゾン
放出配管81に前記制御弁80および廃オゾン濃度を検
出するオゾン濃度計82が設けられる。このオゾン濃度
計82は下流段オゾン反応槽72の頂部に設けてもよ
い。廃オゾン放出配管81は廃オゾン分解槽30に接続
され、この廃オゾン分解槽30に下流段オゾン反応槽7
2で気液分離されたガス成分が案内される。廃オゾン分
解槽30には内部に活性炭あるいはシリカゲル等のオゾ
ン吸着剤が収容され、この吸着剤でガス成分に含まれる
廃オゾンが吸着されるようになっている。
【0116】廃オゾン分解槽30内に排出されたガス成
分は、このオゾン分解槽30内で廃オゾンを吸着あるい
は自己分解させて、環境に適合するオゾン濃度(例えば
0.01PPM程度)以下に下げて自然環境系に放出さ
せるようになっている。
【0117】また、回収タンク78は中仕切り85を設
けて密閉された気液分離室86と開放された処理水回収
室(解放室)87とに区画されており、気液分離室86
で気液分離された液分、すなわち処理水はもぐりせき8
8を経て回収タンク78底部側の開口から回収室87に
送られ、回収されて再利用に供されたり、河川等の自然
環境系に放流させるようになっている。
【0118】気液分離室86で気液分離されたガス成分
は、冷凍機90と冷凍サイクルを形成する熱交換器(除
湿器)91で冷却され、ガス成分の除湿が行なわれる。
気液分離室86内の液位は液レベル検出手段92により
検出される。液レベル検出手段92は、例えばフロート
93を備えた液面センサであり、この液レベル検出手段
92からの検出信号は、被処理水供給系15に送られ、
被処理水の供給を制御している。
【0119】一方、被処理水供給系15は被処理水を供
給する複数の、例えば3つの被処理水供給流路15a,
15b,15cを備えており、各被処理水供給流路15
a,15b,15cに被処理水の加圧ポンプ手段として
の加圧ポンプ17a,17b,17cが設けられる。加
圧ポンプ17a〜17cは渦流ポンプあるいはスクリュ
ポンプで形成される一方、各加圧ポンプ17a〜17c
の吸込側にオゾン注入手段14a,14b,14cがそ
れぞれ設けられる。オゾン注入手段14a〜14cは図
2(A)、(B)および(C)に示される構成のものが
用いられる。加圧ポンプ17a〜17cの下流側は合流
されて上流段オゾン反応槽71内下部に接続され、スク
ロール流路74の外径側に被処理水が供給されるように
なっている。
【0120】加圧ポンプ17a,17b,17cの上流
側(吸込側)に設けられるオゾン注入手段のうち例えば
2つのオゾン注入手段14a,14bにはオゾン発生器
12で発生したオゾン(実際にはオゾンとO2 または空
気との混合ガス)が流量調整弁95a,95bを介して
供給されるようになっており、残りのオゾン注入手段1
4cには回収タンク78内に発生した回収オゾンが回収
配管96を介して供給される。回収配管96には流量調
整弁97が設けられる一方、回収配管96が結露等で閉
塞されないように、回収タンク78内のガス成分は熱交
換器91で除湿され、ガス成分のドライ化が図られる。
【0121】回収オゾンが供給される被処理水供給流路
15cには加圧ポンプ17c上流側に被処理水の流量調
整弁98が設けられ、この被処理水と回収オゾンの流量
調整弁97,98は回収タンク78内の液レベル検出手
段92からの検出信号により作動され、弁開閉制御され
るようになっている。
【0122】また、被処理水供給系15において、オゾ
ン注入手段14a,14bより下流側に、オゾンが注入
された被処理水を霧状化させる超音波振動装置(図示せ
ず)を設けてもよい。この超音波振動装置はオゾンが注
入された被処理水供給流路だけでなく、上流段オゾン反
応槽71や下流段オゾン反応槽72に設けてもよい。
【0123】さらに、高速オゾン反応システムにおいて
は、オゾンが注入された被処理水の少なくとも一部をシ
ステム外の超音波振動装置に導き、被処理水を霧状に変
化させた後、システム内に再注入させるように構成して
もよい。ただ、超音波振動装置はオゾンが注入された被
処理水を加圧ポンプ手段を構成する加圧ポンプ14で3
atg 以上、好ましくは5atg 以上に被処理水をミキシン
グしながら加圧するものでは必ずしも必要としない。被
処理水をオゾンとミキシングしながら3atg 以上、好ま
しくは5atg 、例えば5atg に加圧すると、オゾン気泡
は被処理水に混入してつぶされ、ほぼ100%あるいは
完全に溶け込んで溶解オゾンとなるので被処理水を霧化
させる必要がない。加圧ポンプ17で被処理水を大気圧
以上3atg (0.4MPa)程度まで加圧するシステム
において、超音波振動装置の設置が有効となる。
【0124】図11に示された高速オゾン反応システム
においては、被処理水供給系15に複数の被処理水供給
流路15a,15b,15cを形成し、各供給流路15
a〜15cに被処理水が導かれるようにしたので多量の
被処理水をオゾン反応処理手段70のオゾン反応槽7
1,72に供給し、オゾン反応処理することができる。
【0125】また、被処理水供給系15の各供給流路1
5a〜15cには、オゾン注入手段14a〜14cと加
圧ポンプ17a〜17cがそれぞれ設けられ、オゾンが
注入された被処理水を加圧ポンプ17a〜17cでミキ
シングしながら加圧するので、オゾン気泡は加圧ポンプ
17a〜17cでミキシングされて微細泡化し、気液接
触面積が増大する一方、加圧されてつぶされ、被処理水
に溶け込み、溶解される。加圧ポンプ17a〜17cで
の加圧条件は大気圧以上であればよいが、図3に示すよ
うに、0.4MPa(3atg )以上に加圧すれば、オゾ
ン吸収率がほぼ100%近くになり、被処理水にオゾン
がほぼ完全に溶け込むので好ましい。加圧ポンプ17a
〜17cで0.6MPa(5atg )程度に加圧すれば、
オゾンは100%被処理水にミキシングされて吸収さ
れ、つぶされて溶け込むのでより好ましい。
【0126】加圧ポンプ17a〜17cで加圧された被
処理水は上流段オゾン反応槽71下部のスクロール流路
74に供給され、このスクロール流路77に沿って渦巻
状に案内されるのでオゾン反応距離を大きくとることが
でき、被処理水の酸化反応が促進され、有機物分解等を
効率よく、能率的に行なうことができる。
【0127】スクロール流路74を渦巻状に案内されて
上昇する被処理水は、続いて充填材75内を通って気液
接触面積の増大が図られる。上流段オゾン反応槽71内
が3atg 以上、好ましくは5atg 以上、例えば5atg の
ゲージ圧力に保持されている場合に被処理水中に非溶解
オゾンが存在しないので、充填材75は不要となる。
【0128】上流段オゾン反応槽71内を被処理水が上
昇する間に溶解オゾンによるオゾン酸化反応が促進さ
れ、被処理水の有機物分解(高分子の低分子化)等の処
理が行なわれる。上流段オゾン反応槽71内を上昇した
被処理水はその頂部から逆U字形の接続配管73を通っ
て下流段オゾン反応槽72の下部に供給される。接続配
管73を通る被処理水は、大気圧以上3atg 以下の加圧
状態では気液二相流となって下流段オゾン反応槽72の
スクロール流路78に導かれる。
【0129】このスクロール流路78を渦巻状に案内さ
れる際にオゾン反応処理が行なわれる一方、下流段オゾ
ン反応槽72は気液分離槽としても機能し、被処理水中
に含まれる廃オゾンや自己分解により発生したO2 のガ
ス成分が被処理水から分離される。気液分離されたガス
成分は続いて廃オゾン放出配管81を通って廃オゾン分
解槽30に導かれ、ここで廃オゾンはオゾン吸着剤に吸
着されたり、自己分解して環境に適合するオゾン濃度以
下となって大気中に放出される。
【0130】一方、下流段オゾン反応槽72で気液分離
された液成分は処理水となって減圧手段である圧力調整
弁24を経て減圧され、回収タンク78に回収される。
回収タンク78に送られた処理水は気液分離室86でガ
ス成分が取り除かれ、回収室87に導かれる。回収室8
7に案内された処理水は再利用に供されたり、また、河
川等の自然環境系に放流される。
【0131】また、回収タンク78の気液分離室86で
気液分離されたガス成分は、熱交換器91で除湿されて
ドライ化され、このドライガス成分が回収オゾン配管9
6を通って被処理水供給系15のオゾン注入手段14c
に供給される。回収オゾンの流量調整弁97や被処理水
の流量調整弁98の弁作動は、液レベル検出手段92か
らの検出信号により制御される。
【0132】このように、被処理水供給系15は加圧ポ
ンプ17a〜17cを備えてオゾンが注入された被処理
水をミキシングしながら加圧してつぶし被処理水中にオ
ゾンを混入させて溶け込ませ、被処理水へのオゾン吸収
やオゾン溶解を促進させる。オゾンが溶け込んだ被処理
水はオゾン反応処理手段70の上流段オゾン反応槽71
を加圧状態で通る間にオゾン反応させてオゾン反応速度
を向上させ、オゾン反応時間の短縮を図ることができ
る。
【0133】上流段オゾン反応槽71でオゾン反応が進
められた被処理水は、逆U字形の接続配管73を通って
下流段オゾン反応槽72に案内され、被処理水のオゾン
反応がさらに進められる。下流段オゾン反応槽72は気
液分離槽としても機能し、このオゾン反応槽72で気液
分離された液成分は処理水となって回収タンク78に回
収される。
【0134】また、下流段オゾン反応槽72で気液分離
されたガス成分は廃オゾン分解槽30に案内され、この
廃オゾン分解槽30内のオゾン吸着剤のオゾン吸着作
用、廃オゾンの自己分解作用により、環境に適合したオ
ゾン濃度以下となって大気中に放出される。
【0135】実際には、上流段オゾン反応槽71や下流
段オゾン反応槽72を加圧し、加圧状態に保つと、下流
段オゾン反応槽72で気液分離させるガス成分に廃オゾ
ンがほとんど含まれておらず、廃オゾン濃度は限りなく
ゼロに等しいことがわかった。したがって、廃オゾン分
解槽30は保守用オゾン分解槽として機能するだけで、
下流段オゾン反応槽72からのガス成分を直接大気中に
放出しても、環境あるいは活性酸素対策上問題がない。
【0136】なお、図11に示す実施形態においては、
上流段オゾン反応槽71を一台設置した例を示したが、
必ずしもこれに限定されず、上流段オゾン反応槽71を
複数台直列状あるいは並列状に配置してもよい。
【0137】また、本発明の第1実施形態から第10実
施形態に開示された高速オゾン反応システムの各構成部
材を適宜選択して組み合せることもできる。この高速オ
ゾン反応システムは、河川水や雨水、上下水処理以外
に、医療や工業用洗浄装置への適用も考えられる。
【0138】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る高速オ
ゾン反応システムにおいては、被処理水に注入されたオ
ゾンを加圧ポンプでミキシングしつつ加圧するので、オ
ゾン飽和濃度を増加させてオゾン気泡の被処理水への溶
け込みを促進させ、被処理水へのオゾン吸収効率を向上
させることができ、オゾン反応槽内では被処理水を加圧
状態に保ってオゾン反応処理させるので、オゾン反応効
率を向上させてオゾン反応速度を増大させ、オゾン反応
時間の短縮が図れ、オゾン反応槽の小型・コンパクト
化、ひいてはシステム全体のコンパクト化を図ることが
できる。
【0139】また、被処理水へのオゾン注入は加圧ポン
プ吸込側で行なわれ、低圧注入が可能となるのでオゾン
注入を簡単かつ容易に行なうことができる一方、オゾン
反応槽内にオゾン注入手段や散気管を収容させる必要が
ないので、オゾン反応槽の簡素化、シンプル化が図れ、
メンテナンスが容易になる。
【0140】さらに、オゾン反応槽内では、被処理水を
加圧状態でオゾン反応処理させているので、被処理水へ
のオゾン溶解性が向上し、溶解オゾン量を増大させるの
で、被処理水のオゾン酸化反応を促進させ、被処理水に
含まれる有機物の分解、脱臭、脱色作用を能率よく効率
的に行なうことができる一方、廃オゾンの発生量を抑制
し、自然環境に適合させ得る高速オゾン反応システムを
提供できる。
【0141】請求項1に係る高速オゾン反応システムで
は、加圧ポンプの上流側で被処理水にオゾンを注入させ
るので、オゾン注入を低圧で簡単かつ容易に行なうこと
ができる一方、加圧ポンプで加圧された被処理水はオゾ
ン反応槽内で加圧状態を保ってオゾン反応処理されるの
で、被処理水へのオゾン吸収性やオゾン溶解性が向上
し、被処理水のオゾン酸化反応を促進させ、オゾン反応
効率を向上させてオゾン反応時間の短縮を図ることがで
き、オゾン反応槽の小型・コンパクト化が図れる。
【0142】請求項2に係る高速オゾン反応システムで
は、オゾン反応槽で反応処理された処理水を減圧手段で
減圧して気液分離槽に案内し、この気液分離槽内で気液
分離されたガス成分をオゾン分解槽に案内して廃オゾン
処理した後に環境に適合させて放出するので問題がない
一方、処理水は気液分離され、ガス成分が除去されて放
出されるので、廃オゾンが存在せず、環境対策上何ら問
題がなく、環境に極めて優しいシステムである。
【0143】請求項3に係る高速オゾン反応システムで
は廃オゾン抑制制御系を設けて気液分離槽内で気液分離
されるガス成分に廃オゾンを抑制するように調節制御す
るから、廃オゾンを抑制し、ほとんどゼロとすることが
でき、環境に優しいシステムである。
【0144】請求項4および5に係る高速オゾン反応シ
ステムでは、被処理水に注入されるオゾンのオゾン濃度
を増加させることができ、被処理水のオゾン溶解性を向
上させてオゾン酸化反応を促進させることができる。
【0145】請求項6に係る高速オゾン反応システムに
おいては、被処理水供給系の加圧ポンプ上流側にガス注
入管あるいは散気管を設けたので、低圧オゾン注入がで
き、オゾン注入が簡単かつ容易となる。また、散気管に
よりオゾンを微細気泡化して注入するので、気液接触面
積の増加を図ることができる。
【0146】請求項7に係る高速オゾン反応システムに
おいては、流量一定の支流路に設けられたインジェクタ
によりオゾン注入が行なわれるので、被処理水の流量如
何にかかわらず安定したオゾン注入を行なうことができ
る。
【0147】請求項8に係る高速オゾン反応システムで
は、オゾンが注入された被処理水を加圧ポンプで少なく
とも3atg に加圧するので、加圧ポンプでオゾンは被処
理水にミキシングされて微細泡化して混入し、気液接触
面積の増大が図れるとともに、加圧によりオゾン気泡は
つぶされて被処理水に溶け込むので非溶解オゾンのない
状態となり、オゾン反応効率の増大に寄与することがで
きる。
【0148】また、請求項8に係る高速オゾン反応シス
テムのように、オゾン注入の被処理液を加圧ポンプで少
なくとも5atg に加圧すると、オゾン気泡はつぶれて被
処理水に完全に溶け込むので、オゾン反応効率をより一
層向上させることができる。
【0149】請求項10に係る高速オゾン反応システム
では、薬液注入手段で被処理水のpH値を8以下に調節
制御したので、被処理水のオゾン酸化反応をより促進さ
せることができる。
【0150】請求項11に係る高速オゾン反応システム
では、オゾン反応槽を廃オゾン分解槽に接続し、オゾン
反応槽で気液分離された被処理水のガス成分を廃オゾン
分解槽で分解し、所要のオゾン濃度以下に処理して大気
中に放出するので、環境に優しいシステムとなる。
【0151】請求項12に係る高速オゾン反応システム
では、密閉された筒体内に捩りプレートを軸方向に挿入
して螺旋流路をオゾン反応槽内に形成しているので、オ
ゾン反応距離を大きくとることができ、オゾン酸化反応
を促進させることができる一方、筒体の設置の自由度が
大きくなり、縦置きでも、横置きでも自由に設置でき
る。
【0152】請求項13に係る高速オゾン反応システム
では、オゾン反応槽10に撹拌器を設置して被処理水を
撹拌したので、気液接触面積を増大させ、オゾン反応効
率の向上を図ることができる。
【0153】請求項14に係る高速オゾン反応システム
では、被処理水供給系の供給流路に加圧ポンプをバイパ
スするバイパス流路を設けて、このバイパス流路に給水
ポンプを設置したので、被処理水流量の増大に対応させ
ることができる。
【0154】請求項15に係る高速オゾン反応システム
においては、被処理水給水系の加圧ポンプ吐出側からフ
ィードバック流路を分岐させ、このフィードバック流路
を加圧ポンプの吸込側に接続したので、加圧ポンプを流
れる被処理水の流量を一定化し、被処理水流量如何にか
かわらず、ポンプ吐出圧力を所要値に保つことができ
る。
【0155】請求項16に係る高速オゾン反応システム
においては、加圧ポンプの吐出側にミキサを設けて被処
理水を撹拌したり、超音波振動装置を設けて被処理水を
霧状化を行ない、気液接触面積を増大させたので、オゾ
ン反応効率の増大を図ることができる。
【0156】請求項17に係る高速オゾン反応システム
では、複数のオゾン反応槽を並設したので、被処理水の
流量変化に対応させることができる一方、並設されたオ
ゾン反応槽によりバックアップ体制を敷くことができ
る。
【0157】請求項18に係る高速オゾン反応システム
においては、複数のオゾン反応槽をシリーズに多段配設
し、各オゾン反応槽内を下流側に向って内部圧力を低下
させるようにしたので、各圧力条件下でのオゾン溶解性
が向上し、被処理水の酸化反応を促進させることができ
る。
【0158】請求項19に係る高速オゾン反応システム
においては、処理水排水系と逆流手段や固形分分離除去
手段を設けたので、逆流作業を行なうことにできる一
方、処理水に含まれる固形分の分離除去を図ることがで
きる。
【0159】請求項20に係る高速オゾン反応システム
においては、オゾン反応処理手段のオゾン反応槽下部に
スクロール流路を設けたので、オゾン反応槽内での被処
理水のオゾン反応距離を増大されることができ、オゾン
反応効率の向上を図ることができる。
【0160】請求項21に係る高速オゾン反応システム
においては、上流段オゾン反応槽と下流段オゾン反応槽
とを逆U字状の接続配管で接続し、下流段オゾン反応槽
は被処理水を気液分離させる気液分離槽として接続され
たので、被処理水のオゾン反応距離を充分に大きくとる
ことができ、オゾン反応効率の向上を図ることができ
る。
【0161】請求項22に係る高速オゾン反応システム
においては、下流段オゾン反応槽を減圧手段を介して回
収タンクに接続したから、この回収タンクでガス成分が
気液分離された処理水を回収して再利用に供したり、ま
た自然環境系に放流されることができる。
【0162】請求項23に係る高速オゾン反応システム
においては、下流段オゾン反応槽を廃オゾン分解槽を介
して大気中に解放させたので、下流段オゾン反応槽で気
液分離された被処理水のガス成分を廃オゾン分解槽で分
解処理し、環境に充分適合させ得る状態で放出できる。
【0163】請求項24に係る高速オゾン反応システム
においては、被処理水供給系の複数の供給流路に加圧ポ
ンプとオゾン注入手段とをそれぞれ備えたので、被処理
水の流量変動が大きな場合にも対応されることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高速オゾン反応システムの第1実
施形態を系統的に示す構成図。
【図2】(A)、(B)および(C)は図1の高速オゾ
ン反応システムに備えられるオゾン注入手段の各実施例
をそれぞれ示す図。
【図3】被処理水(清水)中へのオゾン吸収効率を示す
図。
【図4】本発明に係る高速オゾン反応システムのオゾン
反応プロセスを示す図。
【図5】本発明に係る高速オゾン反応システムの第2実
施形態を系統的に示す構成図。
【図6】本発明に係る高速オゾン反応システムの第3実
施形態を系統的に示す構成図。
【図7】本発明に係る高速オゾン反応システムの第4実
施形態を系統的に示す構成図。
【図8】本発明に係る高速オゾン反応システムの第5実
施形態を系統的に示す被処理水供給系の構成図。
【図9】本発明に係る高速オゾン反応システムの第6実
施形態を系統的に示す被処理水供給系の構成図。
【図10】本発明に係る高速オゾン反応システムの第7
実施形態を系統的に示す構成図。
【図11】本発明に係る高速オゾン反応システムの第8
実施形態を系統的に示す簡略構成図。
【図12】本発明に係る高速オゾン反応システムの第9
実施形態を系統的に示す簡略構成図。
【図13】本発明に係る高速オゾン反応システムの第1
0実施形態を系統的に示す構成図。
【図14】従来のオゾン処理システムを示す構成図。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c オゾン反応槽(オゾン
反応処理手段) 11 圧力調節手段 12 オゾン発生器(オゾン発生手段) 13 流量調整器 14 オゾン注入手段 15 被処理水供給系 15a 主流路(被処理水供給流路) 15b 支流路 16 制御装置 17 加圧ポンプ(加圧ポンプ手段) 18 ガス注入管 19 散気管 20 インジェクタ 22 圧力計 23 圧力調整器 24 圧力調整弁(減圧手段) 25 気液分離槽 26 流水配管 27 配管 29 送風機 30 廃オゾン分解槽(保安用オゾン分解槽) 31 オゾン濃度計 32 配管 33 廃オゾン抑制制御系 34 薬液注入手段 35 薬液タンク 36 薬液注入管 37 ポンプ 39 放出管 40 保安用濃度計 41 制御装置 43 オゾン濃度計 45 オゾン反応槽(オゾン反応処理手段) 46 筒体(圧力容器) 47 捩りプレート 50 撹拌器 51 モータ 52 撹拌ファン 55 給水ポンプ 56 バイパス流路 58 フィードバック流路 59 流量弁 60 流量計 61 処理水排出系(処理水回収系) 62 逆洗ループ 64 ミキサ 65a〜65c オゾン反応槽 67a,67b 圧力調整弁 70 オゾン反応処理手段 71 上流段オゾン反応槽 72 下流段オゾン反応槽 73 接続配管 74,77 スクロール流路 75 充填材 76 先細りヘッダ 78 回収タンク(解放タンク) 79 液レベル検出手段 80 制御弁 81 廃オゾン放出配管 82 オゾン濃度計 85 中仕切り 86 気液分離室 87 処理水回収室 88 もぐりせき 90 冷凍機 91 熱交換器(除湿器) 92 液レベル検出手段 93 フロート 95a,95b,97,98 流量調整弁 96 回収配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 勝也 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 赤堀 秀夫 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 渡邊 敬信 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧ポンプを備えて被処理水を供給する
    被処理水供給系と、所要濃度のオゾンを発生させるオゾ
    ン発生手段と、発生したオゾンを被処理水供給系の加圧
    ポンプ上流側に注入するオゾン注入手段と、供給された
    被処理水をオゾン反応槽内で加圧状態を保ってオゾン反
    応処理させるオゾン反応処理手段と、オゾン反応処理さ
    れた処理水を大気圧に減圧させる減圧手段とを有し、減
    圧手段を通して処理水を排出させたことを特徴とする高
    速オゾン反応システム。
  2. 【請求項2】 減圧手段の下流側に気液分離槽を設け、
    この気液分離槽で気液分離されたガス成分をオゾン分解
    槽に案内する一方、上記気液分離槽で分離された液成分
    を排出するようにした請求項1記載の高速オゾン反応シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 気液分離槽にオゾン濃度計を設け、この
    オゾン濃度計にて検出されたモニタ検出信号により廃オ
    ゾンを抑制するようにオゾン注入手段へのオゾン供給量
    を調節制御する廃オゾン抑制制御系を設けた請求項2記
    載の高速オゾン反応システム。
  4. 【請求項4】 オゾン発生手段は、200g/Nm3
    あるいは300g/Nm3 ないし350g/Nm3 級の
    濃度のオゾンを発生させる高濃度オゾン発生器である請
    求項1記載の高速オゾン反応システム。
  5. 【請求項5】 オゾン発生手段は、20g/Nm3 級の
    常用濃度あるいは数十g/Nm3 級ないし百数十g/N
    3 級濃度のオゾンを発生させるオゾン発生器である請
    求項1記載の高速オゾン反応システム。
  6. 【請求項6】 オゾン注入手段は、加圧ポンプの上流側
    に設けられる一方、上記オゾン注入手段は、被処理水供
    給系の供給流路に挿入されたガス注入管あるいは微細気
    泡を発生させる散気管で構成した請求項1記載の高速オ
    ゾン反応システム。
  7. 【請求項7】 被処理水を案内する主流路と所要の一定
    流量を流す支流路とを合流させる一方、上記支流路に設
    けられたインジェクタによりオゾン注入手段を構成した
    請求項1記載の高速オゾン反応システム。
  8. 【請求項8】 加圧ポンプは、オゾンが注入された被処
    理水の気泡を細泡化しつつ少なくとも3atg (0.4M
    Pa)で加圧し、オゾン反応槽内を少なくとも3atg の
    所定圧力に圧力調節手段により調節保持した請求項1記
    載の高速オゾン反応システム。
  9. 【請求項9】 加圧ポンプは、オゾンが注入された被処
    理水を少なくとも5atg (0.6MPa)で加圧し、オ
    ゾン反応槽内を少なくとも5atg の所定圧力に圧力調節
    手段により調節保持した請求項1記載の高速オゾン反応
    システム。
  10. 【請求項10】 オゾン反応処理手段は、オゾン反応槽
    内で処理される被処理水のpH値を8以下に調節制御す
    る薬液注入手段を備え、この薬液注入手段からpH調整
    用薬液をオゾン反応槽内に注入した高速オゾン反応シス
    テム。
  11. 【請求項11】 オゾン反応槽は廃オゾン分解槽に接続
    され、オゾン反応槽内で気液分離された被処理水のガス
    成分を廃オゾン分解槽を介して大気中に放出した請求項
    1記載の高速オゾン反応システム。
  12. 【請求項12】 オゾン反応槽は密閉された筒体内の軸
    方向に螺旋状の捩りプレートを挿入して内部に螺旋流路
    を形成した請求項1記載の高速オゾン反応システム。
  13. 【請求項13】 オゾン反応槽は内部に撹拌器を1台以
    上備えた請求項1記載の高速オゾン反応システム。
  14. 【請求項14】 被処理水供給系は、被処理水供給流路
    に加圧ポンプをバイパスするバイパス流路を並設し、こ
    のバイパス流路に給水ポンプを備えた請求項1記載の高
    速オゾン反応システム。
  15. 【請求項15】 被処理水供給系は加圧ポンプの吐出側
    からフィードバック流路を分岐させ、このフィードバッ
    ク流路を加圧ポンプの吸込側に接続した請求項1記載の
    高速オゾン反応システム。
  16. 【請求項16】 被処理水供給系には加圧ポンプの下流
    側にミキサまたは超音波振動装置を設けた請求項1記載
    の高速オゾン反応システム。
  17. 【請求項17】 オゾン反応処理手段は、相互に並設さ
    れた複数のオゾン反応槽を備えた請求項1記載の高速オ
    ゾン反応システム。
  18. 【請求項18】 オゾン反応処理手段は、シリーズ状に
    多段接続された複数のオゾン反応槽を備え、各オゾン反
    応槽は上流側から下流側に向って内部圧力を漸次低下さ
    せるように設定された請求項1記載の高速オゾン反応シ
    ステム。
  19. 【請求項19】 オゾン反応槽にオゾン反応処理された
    処理水を排出する処理水排水系を設け、この処理水排水
    系に処理水を減圧する減圧手段と、この減圧手段に並設
    された逆洗手段と、処理水から固形分を除去する固形分
    分離除去手段とを設けた請求項1記載の高速オゾン反応
    システム。
  20. 【請求項20】 加圧ポンプを備えて被処理水を供給す
    る被処理水供給系と、所要濃度のオゾンを発生させるオ
    ゾン発生手段と、発生したオゾンを被処理水供給系の加
    圧ポンプ上流側に注入するオゾン注入手段と、被処理水
    供給系から供給される被処理水をオゾン反応槽内で加圧
    状態を保ってオゾン反応処理させるオゾン反応処理手段
    と、オゾン反応処理された処理水を減圧して排出させる
    減圧手段とを有し、前記オゾン反応処理手段は、オゾン
    反応槽の下部にスクロール流路を形成し、このスクロー
    ル流路に被処理水を案内させたことを特徴とする高速オ
    ゾン反応システム。
  21. 【請求項21】 オゾン反応処理手段は上流段オゾン反
    応槽とこの上流段オゾン反応槽に接続配管を介して接続
    される下流段オゾン反応槽とを有し、この下流段オゾン
    反応槽は被処理水を気液分離させる気液分離槽を兼ねた
    請求項20記載の高速オゾン反応システム。
  22. 【請求項22】 下流段オゾン反応槽には気液分離され
    た処理水を回収タンクに放出する接続配管が設けられ、
    この接続配管に処理水を大気圧に減圧する減圧手段を備
    えた請求項21記載の高速オゾン反応システム。
  23. 【請求項23】 下流段オゾン反応槽には気液分離され
    たガス成分を回収する廃オゾン分解槽が接続され、この
    廃オゾン分解槽を介してガス成分を大気中に放出した請
    求項21記載の高速オゾン反応システム。
  24. 【請求項24】 被処理水供給系は複数の被処理水供給
    流路を備え、各被処理水流路に加圧ポンプとこの加圧ポ
    ンプ吸込側にオゾン注入手段とを設けた請求項20記載
    の高速オゾン反応システム。
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