JPH10230083A - ラジコン模型の操縦用無線機及び模型用無線機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジコン模型の動作状態を操縦者が確認する
ことができるようにすること。 【解決手段】 操縦用無線機１は模型用無線機３に対し
て操作データを送信すると共に、模型用無線機３からの
模型情報信号を受信して、ラジコン模型の状態を表示し
たり、あるいはラジコン模型に異常がある時は警報を出
力できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はラジコン模型の無線
通信システムを構成する操縦用無線機及び模型用無線機
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から飛行機やヘリコプタ、車、ボー
ト等の各種ラジコン模型が知られている。これらのラジ
コン模型を飛行あるいは走行させる場合は、操縦者側で
は送信機の操作スティックを操作することによって、そ
の操作量に応じた操作データで変調された信号を送信す
る。一方、ラジコン模型に搭載された受信機では送信機
からの信号を受信して、この受信信号から操作データを
復調する。そして、この復調した操作データをラジコン
模型の各部を制御するアクチュエータに供給するように
している。これによりラジコン模型は送信機の操作ステ
ィックの操作量に比例した、いわゆるプロポーショナル
動作を行うことになる。

【０００３】このようなラジコン模型の送受信機の無線
通信方式は、操縦側の送信機からラジコン模型側の受信
機にのみ信号を伝送する単向通信方式とされ、また変調
方式はＦＳＫ(Frequency Shift Keying ）あるいはＡＳ
Ｋ(Amplitude Shift Keying）とされている。

【０００４】そして、一般的には送信機で操縦レバーの
操作量に比例したパルス列を生成し、このパルス列によ
って搬送波を変調するＰＰＭ（pulse position modulat
ion）方式のものと、操縦レバーの操作量に比例したパ
ルス符号に生成し、このパルス符号によって搬送波を変
調するＰＣＭ（pulse code modulation ）方式が実用化
されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなラジコン模型の送受信機は、送信機から受信機への
単方向通信とされているため、ラジコン模型の動作状態
を送信機側で確認することができないという欠点があっ
た。このため、何らかの原因によってラジコン模型に異
常が発生した場合でも、操縦者は確認することができ
ず、異常が発生している状態で飛行なり走行を続けた場
合は操縦不能に陥り、墜落や衝突といった不測の事態を
招く恐れがあった。

【０００６】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、ラジコン模型の動作状態を操縦者が
確認することができる操縦用無線機及び模型用無線機を
提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の操縦用無線機は、操作部の操作量に応じた
操作情報を生成して出力する操作情報生成手段と、操作
情報で変調された信号を送信すると共に、模型用無線機
からの信号を受信する無線ユニットと、無線ユニットで
受信された信号からラジコン模型の各種動作状態に応じ
た模型情報を復調する模型情報復調手段と、この模型情
報を表示する表示手段を備えるようにした。また、模型
情報に基づいてラジコン模型の異常を知らせる警報を出
力する警報出力手段を備えるようにした。

【０００８】また本発明の模型用無線機は、ラジコン模
型の各種動作状態に応じた模型情報を生成する模型情報
生成手段と、模型情報で変調された信号を送信すると共
に、操縦用無線機からの信号を受信する無線ユニット
と、無線ユニットで受信された信号から操作情報を復調
する操作情報復調手段を備えるようにした。

【０００９】本発明によれば、操縦用無線機は模型用無
線機から送信される信号から模型情報信号を復調して表
示手段に表示したり、あるいはラジコン模型に異常があ
る時は警報信号出力手段から警報を出力するようにして
いるため、ラジコン模型の異常を操縦者側で確認できる
ようになる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図１は、本発明の操縦用無線機と模型用無
線機によって構成されるラジコン模型の無線通信システ
ムの一構成例を示したものである。この図において、１
は操縦用無線機であり、操作スティックの操作量に応じ
た操作信号を後述するラジコン模型２に対して送信する
ことができると共に、ラジコン模型２に搭載されている
模型用無線機３からの模型情報信号を受信することがで
きるようにされる。

【００１１】ラジコン模型２は例えば飛行機のラジコン
模型であり、搭載されている模型用無線機３で受信され
る操縦用無線機１からの操作データに基づいて各部の動
作が制御されていると共に、操縦用無線機１に対して各
部の動作状態を示す模型情報信号を送信するようにされ
る。

【００１２】次に、上記した操縦用無線機１の主要ブロ
ックの構成を図２に、ラジコン模型２の主要ブロックの
構成を図３にそれぞれ示す。なお、本例では操縦用無線
機１とラジコン模型２から構成される無線通信システム
は、単信方式(simplex）による双方向通信システムとす
る。

【００１３】図２に示す操縦用無線機１は、操作部１
０、操作信号生成回路１１、無線ユニット１２、伝送路
監視回路１３、模型信号復号回路１４ 表示／アラーム
発生回路１５ 表示部１６、スピーカ１７によって構成
される。

【００１４】操作部１０には図示しない例えば操作ステ
ィック等や操縦かん等が設けられており、これらの操作
量に応じた操作信号が操作信号生成回路１１で生成され
る。無線ユニット１２は送信部１２ａと受信部１２ｂに
よって構成されており、送信部１２からは操作信号生成
回路１１からの操作信号によって例えばＰＰＭ方式又は
ＰＣＭ方式で搬送波が変調された信号が送信される。ま
た、受信部１２ｂでは模型用無線機３からの信号を受信
するようにされる。伝送路監視回路１３は無線ユニット
１２の受信部１２ｂで受信された模型用無線機３からの
信号よって模型用無線機３との伝送路の接続状態を監視
している。

【００１５】模型信号復号回路１４は無線ユニット１２
の受信部１２ｂで受信された信号から模型信号を復号
し、表示／アラーム発生回路１５は模型信号復号回路１
４で復号された模型信号を表示部１６に表示させるため
の表示信号を発生したり、あるいは模型信号復号回路１
４で復号された模型信号に異常がある場合はスピーカ１
７からアラーム音を発生させるためのアラーム信号を発
生するようにされる。

【００１６】図３に示すラジコン模型２は、無線ユニッ
ト２１、操作データ復号器２２、アクチュエータ２３、
伝送路監視回路２４、模型信号生成回路２５、センサ信
号変換回路２６によって構成される。無線ユニット２１
は受信部２１ａと送信部２１ｂによって構成されてお
り、受信部２１ａでは操縦用無線機１からの信号が受信
される。また、送信部２１ｂは模型信号生成回路２５で
生成された模型信号によって例えばＰＰＭ変調が施され
た搬送波信号を送信する。

【００１７】操作データ復号器２２は無線ユニット２１
の受信部２１ａで受信された信号から操作データを復号
し、アクチュエータ２３に供給する。アクチュエータ２
３は操作データ復号器２２で復号された操作データに応
じてラジコン模型２のエンジン出力（エンコン）や、水
平尾翼（エレベータ）、補助翼（エルロン）、方向舵
（ラダー）等の各種制御を行っている。

【００１８】伝送路監視回路２４は無線ユニット２１の
受信部２１ａで受信された信号から操縦用無線機１との
伝送路の異常の有無を監視している。模型信号生成回路
２５は、センサ信号変換回路２６からの信号に応じた模
型信号を生成する。また、後述する伝送路の回線接続プ
ロセスにおいて、伝送路監視回路２４で操縦用無線機１
との伝送路の回線が正常に接続されていると判別された
時は認識信号を生成するようにされる。センサ信号変換
回路２６はラジコン模型２に搭載される例えば速度セン
サ、高度センサ、エンジンの回転数を検出する検出セン
サや温度センサや、飛行方向を検出する飛行方向検出セ
ンサ等からの各種センサ信号を所定の信号に変換するよ
うにされる。

【００１９】以下、上記したような操縦用無線機１及び
模型用無線機３の動作を図４に示すタイミング図を参照
しながら説明する。操縦者がラジコン模型２を操作する
ために操縦用無線機１の電源をオンにすると、操縦用無
線機１は先ず模型用無線機３との伝送路を接続する回線
接続プロセスに入り、無線ユニット１２の受信部１２ｂ
で割り当てられている周波数帯のスキャンを行うと共
に、伝送路監視回路１３で空チャンネルを判別する。そ
して伝送路監視回路１３で判別された空チャンネルの中
から無線ユニット１２の送信／受信周波数を選択する。

【００２０】次に、操縦用無線機１は送信モードとな
り、無線ユニット１２の送信部１２ａから模型用無線機
３に対して選択した所定のチャンネル周波数で接続信号
（）を送信すると共に、送信後は受信モードに切り換
わって模型用無線機３から返送される認識信号の受信待
機状態となる。

【００２１】一方、模型用無線機３も先ず操縦用無線機
１との伝送路を接続する回線接続プロセスに入り、受信
モードとなって無線ユニット２１の受信部２１ａで割り
当てられた周波数帯のスキャンを一定周期で行うと共
に、伝送路監視回路２４で受信部２１ａからの信号に操
縦用無線機１からの接続信号があるかどうかを監視す
る。なお、この動作は操縦用無線機１からの接続信号が
伝送路監視回路２４で判別されると停止する。そして、
無線ユニット２１の受信及び送信周波数を操縦用無線機
１に対応したチャンネル周波数に設定すると共に、送信
部２１ｂから操縦用無線機１に対して認識信号を返送す
る。

【００２２】このようにして、模型用無線機３から返送
された認識信号（）を操縦用無線機１で受信すること
により、回線接続完了を双方で了解する。操縦用無線機
１では模型用無線機３との伝送路が確保されたと判断し
て送信モードに切り換わり、次の信号フレームからラジ
コン模型２の模型操作信号（）を送信する。そして模
型操作信号の送信後は、再び受信モードになり模型用無
線機３からの模型情報信号の受信待機状態になる。

【００２３】また、模型用無線機３も接続信号（）を
受信することで操縦用無線機１との伝送路が確保された
と判断して、認識信号の送信後は模型操作信号の受信モ
ードに切り換わり操縦用無線機１からの模型操作信号の
受信待機状態になる。そして操縦用無線機１からの模型
操作信号（）を正常に受信すると、送信モードに切り
換わって模型情報信号（）を返送する。

【００２４】すなわち、操縦用無線機１では、模型用無
線機３との伝送路が確保された時点で、伝送路の回線接
続プロセスから操作データを送信する送信モードとなっ
て模型操作信号を送信すると共に、模型操作信号の送信
後は模型情報信号の受信モードに切り換わって模型用無
線機３からの模型情報信号の受信待機状態になる。そし
て、模型情報信号の受信後は再び送信モードに切り換わ
って模型操作信号の送信するというように、模型操作信
号の送信モードと模型操作情報の受信モードを交互に繰
り返すように動作する。

【００２５】一方、模型用無線機３では、操縦用無線機
１との伝送路が確保された時点で、伝送路の回線接続プ
ロセスから操作データを受信する受信モードとなって操
縦用無線機１からの模型操作信号の受信待機状態になる
と共に、模型操作信号の受信後は模型情報信号を送信す
る送信モードに切り換わって模型情報信号を操縦用無線
機１に対して送信する。そして、模型情報信号の送信後
は再び受信モードに切り換わって模型操作信号の受信待
機状態になるというように、模型操作信号の受信モード
と模型操作情報の送信モードを交互に繰り返すように動
作する。

【００２６】このように本実施の形態である操縦用無線
機１は、模型用無線機３からの模型情報信号を復号し、
この模型情報信号に基づいて表示／アラーム発生回路１
５で表示部１６にラジコン模型２の動作状態を表示させ
たり、あるいは例えばラジコン模型２の動作に機体の失
速や異常な傾きが見られる場合はスピーカ１７から警告
音を発生させたり、操作部１０の操作情報を自動的に変
更するようなフィードバックをかけることができる。

【００２７】これにより操縦者は、表示部１６に表示さ
れるラジコン模型２の速度や高度、エンジン回転数やエ
ンジン温度などを確認できるため、より高度な操縦を行
うことができるようになると共に、スピーカ１７からの
警告音によりラジコン模型２の異常に素早く対処できる
ようになる。

【００２８】なお、操縦者はラジコン模型の操縦中に表
示部１７を見落とす恐れもあるので表示される各種情報
をスピーカ１７から音声で可聴表示するようにしても良
い。また、スピーカ１７からの警告音を音声で出力して
も良い。なお、本発明でいう表示とは可視表示に限ら
ず、上述したような可聴表示等を含むものである。

【００２９】また、操縦中に操縦用無線機１の伝送路監
視回路１３によって伝送路を監視し、妨害電波等によっ
てラジコン模型２との通信に障害が発生した場合は、上
述した伝送路の回線接続プロセスに入り、妨害電波等の
無いクリアなチャンネルで再び通信を開始させるように
することが可能である。

【００３０】また、模型無線機３からの模型情報信号を
例えば管理用無線機と表示ボード等によって構成され、
専用のサーキット場や飛行場を監視している管理モニタ
装置等で受信して表示や警報を発生させるようにしても
良い。

【００３１】なお、本実施の形態においては、模型用無
線機３の無線ユニット２１の受信部２１ａと送信部２１
ｂのチャンネル周波数が同一とした場合について説明し
たがこれに限定されることなく、例えば送信部２１ｂの
送信周波数として所定のチャンネル周波数を割り当てた
り、あるいは携帯電話等の異なる通信システムによって
操作情報信号を送信するようにしても良い。この場合
は、操縦用無線機１の無線ユニット１２は上記模型用無
線機３の無線ユニット２１と対応するように構成するこ
とはいうまでもない。

【００３２】また本実施の形態においては、ラジコン模
型２を飛行機とした場合について説明したが当然これに
限定されることなく、ヘリコプタや飛行船、車等の各種
ラジコン模型に適用することが可能である。

【００３３】

【発明の効果】以上、説明したように本発明のラジコン
模型の操縦用無線機は、模型用無線機から送信される信
号から模型情報信号を復調し、表示手段に表示するよう
にしているため、操縦者は操縦用無線機でラジコン模型
の速度や高度、エンジン回転数やエンジン温度などの各
種情報を確認できるようになり、安全性が向上すると共
に、より高度な操縦を行うことができるようになる。ま
た、ラジコン模型に異常が発生した場合は警報出力手段
から警報音を出力するようにしているため、ラジコン模
型の異常に素早く対処できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の操縦用無線機、模型用無線機によって
構成されるラジコン模型の無線通信システムの一構成例
を示したものである。

【図２】本実施の形態である操縦用無線機の主要ブロッ
クの構成を示した図である。

【図３】本実施の形態であるラジコン模型の主要ブロッ
クの構成を示した図である。

【図４】本実施の形態の模型用無線機、操縦用無線機の
動作タイミングを示した図である。

【符号の説明】

１ 操縦用無線機 ２ ラジコン模型 ３ 模型用無線機 １０ 操作部 １１ 操作信号生成回路 １２、２１ 無線ユニット １３、２４ 伝送路監視回路 １４ 模型信号復号回路 １５ 表示部／アラーム発生回路 １６ 表示部 １７ スピーカ ２２ 操作データ復号器 ２３ アクチュエータ ２２ 操作信号生成回路 ２５ 模型信号生成回路 ２６ センサ信号変換回路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 操作部の操作量に応じた操作情報を生成
   して出力する操作情報生成手段と、 前記操作情報で変調された信号を送信すると共に、模型
   用無線機からの信号を受信する無線ユニットと、 該無線ユニットで受信された信号からラジコン模型の各
   種動作状態に応じた模型情報を復調する模型情報復調手
   段と、 前記模型情報を表示する表示手段を備えたことを特徴と
   するラジコン模型の操縦用無線機。
2. 【請求項２】 前記模型情報に基づいてラジコン模型の
   異常を知らせる警報を出力する警報出力手段を備えたこ
   とを特徴とする請求項１に記載のラジコン模型の操縦用
   無線機。
3. 【請求項３】 ラジコン模型の各種動作状態に応じた模
   型情報を生成する模型情報生成手段と、 前記模型情報で変調された信号を送信すると共に、操縦
   用無線機からの信号を受信する無線ユニットと、 該無線ユニットで受信された信号から操作情報を復調す
   る操作情報復調手段を備えたことを特徴とするラジコン
   模型の模型用無線機。