JPH10227235A - 内燃機関用バルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関用バルブタイミング制御装置

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JPH10227235A
JPH10227235A JP2897397A JP2897397A JPH10227235A JP H10227235 A JPH10227235 A JP H10227235A JP 2897397 A JP2897397 A JP 2897397A JP 2897397 A JP2897397 A JP 2897397A JP H10227235 A JPH10227235 A JP H10227235A
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JP
Japan
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rotation angle
oil temperature
valve timing
timing control
internal combustion
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Application number
JP2897397A
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English (en)
Inventor
Junya Morikawa
潤也 森川
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧式のバルブタイミング制御機構を用い油
温センサ等を新たに設けることなく、油温を精度良く推
定し制御誤差をなくすこと。 【解決手段】 ステップS102で格納されている内燃
機関の始動時の冷却水温を代替えした初期油温とステッ
プS104及びステップS105で読込まれた機関回転
数及び内燃機関の運転状態を表す他の負荷に応じて、ス
テップS106でバルブタイミング制御機構の作動油の
油温が、初期油温とシリンダ内での燃焼による総発熱量
〔Σ(機関回転数×負荷)〕とシリンダ・ピストン等に
よる総摩擦熱量〔Σ機関回転数×β〕との加算により推
定され求められる。これにより、油温が所定温度範囲よ
り低くまたは所定温度範囲より高くてバルブタイミング
制御機構50が作動し難いときには、油温に基づきその
制御量が大きくされ、制御誤差をなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気バ
ルブまたは排気バルブの少なくともいずれか一方の開閉
タイミングを運転状態に応じて変更自在な内燃機関用バ
ルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関用バルブタイミング制御
装置に関連する先行技術文献としては、特開平7−91
280号公報、特公平7−68921号公報にて開示さ
れたものが知られている。これらのものでは、油圧式の
アクチュエータを用いたバルブタイミング制御機構によ
り所望のバルブタイミングを得る技術が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アクチュエ
ータとして油圧式のバルブタイミング制御機構を用いた
ものでは、その作動油の油温の変動による粘性変化が要
因の制御誤差が生じるという問題がある。
【0004】これに対処し制御量の補正を行うため、前
者のものでは、油温を検出する油温センサが配設されて
おり、コストアップの原因となっていた。また、後者の
ものでは、内燃機関の冷却水温を用いて油温に代替えし
ている。ここで、一般に冷却水温の変動に比べて油温の
変動は遅く、かつ冷却水温の上昇は100℃までである
のに対して油温は時として140℃〜150℃近くまで
上昇することがあり、冷却水温を油温に代替えすると制
御誤差が大きくなるという不具合があった。
【0005】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、油圧式のバルブタイミング制
御機構を用い油温センサ等を新たに設けることなく、油
温を精度良く推定することで制御誤差をなくすことがで
きる内燃機関用バルブタイミング制御装置の提供を課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関用バ
ルブタイミング制御装置によれば、油温推定手段で内燃
機関の運転状態を表す負荷に応じて推定されたバルブタ
イミング制御機構における作動油の油温に基づき、相対
回転角演算手段による現在の相対回転角と目標相対回転
角演算手段で内燃機関の運転状態に応じて算出された目
標相対回転角との偏差に応じて相対回転角制御手段で算
出された制御回転角が補正される。このため、油温セン
サ等を新たに設けることなく、内燃機関の始動時の冷却
水温が代替えされた初期油温とシリンダ内による総発熱
量とシリンダ・ピストン等による総摩擦熱量とからバル
ブタイミング制御機構の作動油の油温が精度良く推定で
き、制御誤差をなくすことができるという効果が得られ
る。
【0007】請求項2の内燃機関用バルブタイミング制
御装置では、油温推定手段で推定された油温に基づきバ
ルブタイミング制御機構の調整範囲を制限するものであ
る。つまり、油温が所定温度範囲より低いと作動油の粘
性が大きくなり、油温が所定温度範囲より高いと作動油
の粘性が小さくなり過ぎ、共にバルブタイミング制御機
構を作動し難くくするため、あまり相対回転角と目標相
対回転角との偏差が大きくならないようにすることで特
に、遅角側への制御の応答遅れを改善するという効果が
得られる。
【0008】請求項3の内燃機関用バルブタイミング制
御装置では、油温推定手段で推定された油温が所定温度
より低いときには、バルブタイミング制御機構の作動を
停止するものである。これは、油温が所定温度より低い
と作動油の粘性が大きくなり過ぎるための処置であり、
結果的に、本装置の信頼性が向上するという効果が得ら
れる。
【0009】請求項4の内燃機関用バルブタイミング制
御装置では、油温推定手段における作動油の油温が冷却
水温、機関回転数、負荷のうちの少なくとも1つに基づ
き推定される。これにより、推定される作動油の油温の
精度が向上し、結果的に、本装置の信頼性が向上すると
いう効果が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0011】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置を適用したダ
ブルオーバヘッドカム式内燃機関とその周辺機器を示す
概略構成図である。
【0012】図1において、10は内燃機関であり、内
燃機関10の駆動軸としてのクランクシャフト11から
チェーン12を介して一対のチェーンスプロケット1
3,14に駆動力が伝達される。このクランクシャフト
11と同期して回転される一対のチェーンスプロケット
13,14には従動軸としての一対のカムシャフト1
5,16が配設され、これらのカムシャフト15,16
によって図示しない吸気バルブ及び排気バルブが開閉駆
動される。
【0013】クランクシャフト11にはクランクポジシ
ョンセンサ21、カムシャフト15にはカムポジション
センサ22がそれぞれ配設されている。このクランクポ
ジションセンサ21から出力されるパルス信号θ1 及び
カムポジションセンサ22から出力されるパルス信号θ
2 はECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)
30に入力される。
【0014】なお、ECU30は、周知の中央処理装置
としてのCPU、制御プログラムを格納したROM、各
種データを格納するRAM、入出力回路及びそれらを接
続するバスライン等からなる論理演算回路として構成さ
れている。
【0015】ECU30には、これらの信号の他に内燃
機関10の運転状態に対応するエアフローメータ(図示
略)からの単位機関回転数当たりの吸気量(吸入空気
量)GN、水温センサ(図示略)からの冷却水温THW
等の各種センサ信号が入力されており、後述のクランク
シャフト11に対するカムシャフト15の相対回転角V
T及び目標相対回転角VTTが算出される。そして、E
CU30からの駆動信号によりスプールバルブ40のリ
ニアソレノイド41がDuty(デューティ比)制御され、
油タンク45内の油がポンプ46により供給油通路47
を通って一方のカムシャフト15に設けられたバルブタ
イミング制御機構50(図1の斜線部)に圧送される。
このバルブタイミング制御機構50に供給される油の油
量が調整されることで、カムシャフト15がチェーンス
プロケット13、即ち、クランクシャフト11に対し所
定の位相差を有して回転自在であり、カムシャフト15
が目標相対回転角VTTに設定可能である。なお、バル
ブタイミング制御機構50からの油は排出油通路48を
通って油タンク45内に戻される。
【0016】ここで、クランクシャフト11が1回転し
てクランクポジションセンサ21からのパルス数がN個
発生するとき、カムシャフト15の1回転でカムポジシ
ョンセンサ22からのパルス数がN個発生するようにす
る。また、カムシャフト15のタイミング変換角最大値
をθmax °CA(クランク角)とすると、N<(360
/θmax )となるようにパルス数Nを設定する。これに
よって、相対回転角VTの算出時、クランクポジション
センサ21のパルス信号θ1 と、このパルス信号θ1 の
次に続いて発生するカムポジションセンサ22のパルス
信号θ2 とを使用することができる。
【0017】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されて
いるECU30の油温推定の処理手順を示す図2のフロ
ーチャートに基づき説明する。なお、この油温推定ルー
チンは所定時間毎にECU30にて繰返し実行される。
【0018】図2において、まず、ステップS101
で、イグニッションスイッチ(図示略)がOFFからO
Nとされた直後であるかが判定される。ステップS10
1の判定条件が成立するときにはステップS102に移
行し、水温センサ(図示略)で検出された始動時の冷却
水温THWが読込まれ内燃機関を潤滑すると共にバルブ
タイミング制御機構を進角または遅角駆動するためのオ
イル(作動油)の初期油温として代替えされ、ECU3
0内に格納され、本ルーチンを終了する。
【0019】次の油温推定ルーチンの実行時において
は、ステップS101の判定条件が成立しないためステ
ップS103に移行し、内燃機関10が始動後である
か、即ち、ここでは、クランクポジションセンサ21か
らのパルス信号θ1 に基づく内燃機関10の機関回転数
Neが所定回転数としての例えば、500rpm以上の
安定した始動状態となっているかが判定される。ここ
で、内燃機関10の機関回転数Neが500rpm未満
であるときにはステップS103の判定条件が成立しな
いため、本ルーチンを終了する。
【0020】一方、ステップS103の判定条件が成立
するときには、ステップS104に移行し、現在の機関
回転数Neが読込まれる。次にステップS105に移行
して、内燃機関10の運転状態を表す負荷として、例え
ば、エアフローメータ(図示略)で検出された単位機関
回転数当たりの吸気量(吸入空気量)GNが読込まれ
る。
【0021】次にステップS106に移行して、ステッ
プS102で格納されている初期油温、ステップS10
4で読込まれた機関回転数Ne及びステップS105で
読込まれた内燃機関10の運転状態を表す負荷としての
吸気量GNに応じて現在の油温が次式(1)に示すよう
に推定され、本ルーチンを終了する。
【0022】
【数1】 油温=初期油温+Σ(機関回転数×吸気量)×α+Σ機関回転数×β ・・・(1) ここで、α,βは油温換算のための補正ゲインであり、
右辺の第2項目における〔Σ(機関回転数×吸気量)×
α〕は内燃機関10のシリンダ内での燃焼による総発熱
量を表し、右辺の第3項目における〔Σ機関回転数×
β〕は内燃機関10のシリンダ・ピストン等による総摩
擦熱量を表している。
【0023】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されて
いるECU30の制御Duty (デューティ比)演算の処
理手順を示す図3のフローチャートに基づき、図4〜図
7のマップを参照して説明する。ここで、図4は機関回
転数Neと吸気量GNとから目標相対回転角VTTを算
出するマップであり、図5は相対回転角偏差(VTT−
VT)から制御回転角DVFBを算出するマップであ
り、図6は油温による補正係数K1 を算出するマップで
あり、図7はスプールバルブ40の制御Duty DVに対
する流量特性であり、保持Duty DVTは相対回転角V
Tを保持するための制御Duty である。なお、この制御
Duty 演算ルーチンは所定時間毎にECU30にて繰返
し実行される。
【0024】図3において、まず、ステップS201
で、各種センサ信号としてクランクポジションセンサ2
1の出力信号θ1 及びカムポジションセンサ22の出力
信号θ2 、内燃機関10の運転状態を表す機関回転数N
e及び吸気量GN等が読込まれる。次にステップS20
2に移行して、ステップS201で読込まれたクランク
ポジションセンサ21の出力信号θ1 及びカムポジショ
ンセンサ22の出力信号θ2 からクランクシャフト11
に対するカムシャフト15の現在の位相差である相対回
転角VT(=θ1 −θ2 )が算出される。
【0025】次にステップS203に移行して、ステッ
プS201で読込まれた機関回転数Ne及び吸気量GN
に基づき、図4に示すマップから現在の目標位相差であ
る目標相対回転角VTTが算出される。次にステップS
204に移行して、ステップS202で算出された相対
回転角VTとステップS203で算出された目標相対回
転角VTTとの相対回転角偏差(VTT−VT)に基づ
き、図5に示すマップからフィードバック補正量として
の制御回転角DVFBが算出される。
【0026】次にステップS205に移行して、ステッ
プS204で算出された制御回転角DVFBに対する油
温補正処理が実行される。ここでは、上述の油温推定ル
ーチンで推定された油温に基づき図6に示すマップから
補正係数K1 が求められ、この補正係数K1 が制御回転
角DVFBに乗算されることで油温補正されフィードバ
ック補正される制御回転角としてのフィードバック補正
Duty DVFBcが算出される。なお、図6のマップに
示すように、補正係数K1 は油温が所定温度範囲(例え
ば、60℃〜120℃)では1.0であって、所定温度
範囲より低いときには粘性が徐々に増加するため補正係
数K1 も徐々に大きくされ、所定温度範囲より高いとき
には粘性が低下するため補正係数K1 もやや大きくされ
る。
【0027】次にステップS206に移行して、図7の
マップに示すような、現在の相対回転角VTを保持する
ための元々の保持Duty DVTと、油温補正されたフィ
ードバック補正Duty DVFBcとに基づき、制御Dut
y DVが次式(2)により算出され、バルブタイミング
制御機構50に供給される油の油量を調整するスプール
バルブ40のリニアソレノイド41に出力され、本ルー
チンを終了する。
【0028】
【数2】 DV=DVT+DVFBc ・・・(2) このように、本実施例の内燃機関用バルブタイミング制
御装置は、内燃機関10の駆動軸としてのクランクシャ
フト11から吸気バルブを開閉する従動軸としてのカム
シャフト15に駆動力を伝達するチェーン12等からな
る駆動力伝達系に設けられ、カムシャフト15を所定角
度範囲内で相対回転自在なバルブタイミング制御機構5
0と、クランクシャフト11の回転角θ1 を検出する駆
動軸回転角検出手段としてのクランクポジションセンサ
21と、カムシャフト15の回転角θ2 を検出する従動
軸回転角検出手段としてのカムポジションセンサ22
と、クランクポジションセンサ21で検出されたクラン
クシャフト11の回転角θ1とカムポジションセンサ2
2で検出されたカムシャフト15の回転角θ2 との位
相差である相対回転角VTを算出するECU30にて達
成される相対回転角演算手段と、内燃機関10の運転状
態を表す機関回転数Ne及び吸気量GNに応じてクラン
クシャフト11の回転角とθ1 カムシャフト15の回転
角θ2 との目標とする位相差である目標相対回転角VT
Tを算出するECU30にて達成される目標相対回転角
演算手段と、前記相対回転角演算手段で算出された相対
回転角VTと前記目標相対回転角演算手段で算出された
目標相対回転角VTTとの偏差に応じてフィードバック
補正される制御回転角DVFBを算出し、バルブタイミ
ング制御機構50によりカムシャフト15を相対回転す
るECU30にて達成される相対回転角制御手段と、内
燃機関10の運転状態を表す冷却水温THW、機関回転
数Ne及び吸気量GNに応じてバルブタイミング制御機
構50における作動油の油温を推定するECU30にて
達成される油温推定手段と、前記油温推定手段で推定さ
れた油温に基づき前記相対回転角制御手段で算出された
制御回転角DVFBを補正するECU30にて達成され
る制御回転角補正手段とを具備するものである。
【0029】即ち、油温推定手段を達成するECU30
で内燃機関10の運転状態を表す負荷としての始動時の
冷却水温THW、機関回転数Ne及び吸気量GNに応じ
て推定されたバルブタイミング制御機構50における作
動油の油温に基づき、相対回転角演算手段を達成するE
CU30による現在の相対回転角VTと目標相対回転角
演算手段を達成するECU30で内燃機関の運転状態を
表す機関回転数Ne及び吸気量GNに応じて算出された
目標相対回転角VTTとの偏差に応じて相対回転角制御
手段を達成するECU30で算出された制御回転角DV
FBが補正される。これにより、バルブタイミング制御
機構50の作動油の油温を油温センサ等を新たに設ける
ことなく、内燃機関10の始動時の冷却水温THWを代
替えした初期油温と総発熱量〔Σ(機関回転数Ne×吸
気量GN)×α〕と総摩擦熱量〔Σ機関回転数Ne×
β〕とから精度良く推定できるため、コストアップする
ことなく制御誤差をなくすことができる。
【0030】次に、上述の実施例にかかる内燃機関用バ
ルブタイミング制御装置におけるバルブタイミング制御
機構50の制御量に対する油温補正の変形例について説
明する。
【0031】上述の実施例における図2のステップS1
06で推定された油温に基づき、図3のステップS20
3で算出された目標相対回転角VTTを補正することで
バルブタイミング制御機構50の調整範囲を適切なもの
とすることができる。具体的には、図8のマップに示す
ように、油温が所定温度範囲(例えば、60℃〜120
℃)内のときには、目標相対回転角VTTに乗算される
補正係数K2 が1.0とされ通常の制御が実行される。
一方、図8に調整範囲制限領域として示すように、油温
が所定温度範囲より低いとき、または所定温度範囲より
高いときには、目標相対回転角VTTに乗算される補正
係数K2 が徐々に小さくされ、バルブタイミング制御機
構50の調整範囲が徐々に制限される。
【0032】このような内燃機関用バルブタイミング制
御装置においては、ECU30にて達成される油温推定
手段で推定された油温に基づきバルブタイミング制御機
構50の調整範囲を制限するものである。即ち、油温が
所定温度範囲より低いと作動油の粘性が大きくなり、油
温が所定温度範囲より高いと作動油の粘性が小さくなり
過ぎ、共にバルブタイミング制御機構50が作動し難く
なるため、あまり相対回転角VTと目標相対回転角VT
Tとの偏差が大きくならないようにして特に、遅角側へ
の制御の応答遅れを改善するものである。
【0033】また、上述の実施例における図2のステッ
プS106で推定された油温が所定温度(例えば、0
℃)以下のときには、図8のマップに停止領域として示
すように、目標相対回転角VTTに乗算される補正係数
K2 が0とされ、バルブタイミング制御機構50の作動
が停止される。
【0034】このような内燃機関用バルブタイミング制
御装置においては、ECU30にて達成される油温推定
手段で推定された油温が所定温度より低いときには、バ
ルブタイミング制御機構50の作動を停止するものであ
る。これは、油温が所定温度より低いと作動油の粘性が
大きくなり過ぎ、バルブタイミング制御機構50の作動
の信頼性を維持することができないという理由による処
置であり、結果的に、本バルブタイミング制御装置の信
頼性を向上することができる。
【0035】ところで、上記実施例では、油温の推定に
おいて内燃機関10の運転状態を表す負荷として吸気量
GNを用いているが、本発明を実施する場合には、これ
に限定されるものではなく、スロットルバルブのスロッ
トル開度、吸気通路内の吸気圧、インジェクタの燃料噴
射時間(燃料噴射量)等を用い適宜、推定してもよい。
【0036】このような内燃機関用バルブタイミング制
御装置においては、ECU30にて達成される油温推定
手段が冷却水温THW、機関回転数Ne、負荷としての
吸気量GN等のうち少なくとも何れか1つに基づいて作
動油の油温を推定するものである。これにより、推定さ
れる作動油の油温の精度が向上され制御誤差をなくすこ
とができ、バルブタイミング制御機構50の作動の信頼
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用バルブタイミング制御装置の全体構成を示
す概略図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されてい
るECUの油温推定の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されてい
るECUの制御Duty 算出の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図4】 図4は図3で用いられる目標相対回転角を機
関回転数と吸気量とから求めるマップである。
【図5】 図5は図3で用いられる制御回転角を相対回
転角偏差から求めるマップである。
【図6】 図6は図3で用いられる補正係数を油温から
求めるマップである。
【図7】 図7は図3で用いられる保持Duty を示す制
御Duty と流量とのマップである。
【図8】 図8は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用バルブタイミング制御装置の変形例で用い
られる補正係数を油温から求めるマップである。
【符号の説明】 10 内燃機関 11 クランクシャフト(駆動軸) 12 チェーン 13 チェーンスプロケット 15 カムシャフト(従動軸) 21 クランクポジションセンサ 22 カムポジションセンサ 30 ECU(電子制御装置) 40 スプールバルブ 41 リニアソレノイド 50 バルブタイミング制御機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から吸気バルブまたは
    排気バルブの少なくともいずれか一方を開閉する従動軸
    に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記駆動
    軸または前記従動軸のいずれか一方を所定角度範囲内で
    相対回転自在なバルブタイミング制御機構と、 前記駆動軸の回転角を検出する駆動軸回転角検出手段
    と、 前記従動軸の回転角を検出する従動軸回転角検出手段
    と、 前記駆動軸回転角検出手段で検出された前記駆動軸の回
    転角と前記従動軸回転角検出手段で検出された前記従動
    軸の回転角との位相差である相対回転角を算出する相対
    回転角演算手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて前記駆動軸の回転角と
    前記従動軸の回転角との目標とする位相差である目標相
    対回転角を算出する目標相対回転角演算手段と、 前記相対回転角演算手段で算出された前記相対回転角と
    前記目標相対回転角演算手段で算出された前記目標相対
    回転角との偏差に応じて制御回転角を算出し、前記バル
    ブタイミング制御機構により前記駆動軸または前記従動
    軸を相対回転する相対回転角制御手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて前記バルブタイミング
    制御機構における作動油の油温を推定する油温推定手段
    と、 前記油温推定手段で推定された前記油温に基づき前記相
    対回転角制御手段で算出された前記制御回転角を補正す
    る制御回転角補正手段とを具備することを特徴とする内
    燃機関用バルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記油温推定手段で推定された前記油温
    に基づき前記バルブタイミング制御機構の調整範囲を制
    限することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用バ
    ルブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記油温推定手段で推定された前記油温
    が所定温度より低いときには、前記バルブタイミング制
    御機構の作動を停止することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の内燃機関用バルブタイミング制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記油温推定手段は、冷却水温、機関回
    転数、負荷のうち少なくとも何れか1つに基づいて前記
    作動油の油温を推定することを特徴とする請求項1乃至
    請求項3の何れか1つに記載の内燃機関用バルブタイミ
    ング制御装置。
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