JPH10226888A - ニッケル無電解めっき装置 - Google Patents

ニッケル無電解めっき装置

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JPH10226888A
JPH10226888A JP3476097A JP3476097A JPH10226888A JP H10226888 A JPH10226888 A JP H10226888A JP 3476097 A JP3476097 A JP 3476097A JP 3476097 A JP3476097 A JP 3476097A JP H10226888 A JPH10226888 A JP H10226888A
Authority
JP
Japan
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reducing agent
plating solution
glass disk
electroless plating
nickel
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Application number
JP3476097A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Sano
一彦 佐野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP3476097A priority Critical patent/JPH10226888A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス盤を水平方向に支持する方式におい
て、めっき液と還元剤をよく混じり合わせることがで
き、かつ、酸素リッチな雰囲気にならず、最低限に必要
な量の液ですむニッケル無電解めっき装置を提供する。 【解決手段】 光ディスクの金属原盤を作製するため
に、ガラス盤上に記録信号に応じて凹凸のパターンが形
成されたガラス盤1の上に無電解めっきを施す装置であ
って、上記ガラス盤表面を触媒で活性化する前処理工程
を施した後、ニッケル金属イオンを含むめっき液と還元
剤を別々の気体噴霧ノズル6,7,70,71で霧状に
して上記ガラス盤上に塗布するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDやDVDなど
の光ディスクの製造装置に使用されるニッケル無電解め
っき装置であって、光ディスクの金属原盤を作製するた
めに、ガラス盤上に塗布されたフォトレジストに記録信
号に応じて変調されたレーザーを露光し、その後、現像
処理をして凹凸のパターンが形成されたガラス盤、又
は、ガラス盤上に記録信号に応じて直接的に凹凸のパタ
ーンが形成されたガラス盤の上にニッケル無電解めっき
を施すニッケル無電解めっき装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDやDVDなどの光ディスクは、成形
機によって金型である原盤から大量に複製されるが、そ
の金型はスタンパーとよばれ、マスタリングと呼ばれる
工程で製造される。マスタリング工程を簡単に説明する
と、まず研磨されたガラス基板を洗浄し、その上にフォ
トレジストと呼ばれる感光剤を塗布する。その後、記録
する信号で変調されたレーザー光をレンズでサブミクロ
ンの小さな径に絞り、上記のガラス盤上に露光する。露
光後、ガラス盤の上に現像液をかけて露光部をエッチン
グし、微細な凹凸のパターンをフォトレジスト上に形成
する。その上に無電解めっき又はスパッタリングと呼ば
れる方法でニッケルの薄い導電膜を形成する。このニッ
ケルの導電膜は後の電気めっき時に電極として作用す
る。電気めっきによりガラス盤の上にニッケル金属層を
0.3ミリほどの厚さに形成する。このニッケル金属層
をガラス盤から剥離したものをメタルマスターと呼び、
通常はこれを加工してスタンパーとする。このようなマ
スタリング工程において、現像処理後のガラス盤に無電
解めっきを施すには、前処理として被めっき面を触媒活
性にしなければならない。無電解めっきは、めっき液中
の金属イオンが、還元剤の酸化で発生するマイナス電子
と結合して金属が析出することにより起こる。つまり、
還元剤の酸化反応が無電解めっきには必須の条件であ
り、それにはパラジウムやニッケルの触媒が必要であ
る。そして、被めっき面が触媒活性であればそこに選択
的にめっきが進行する。ガラス盤の表面をパラジウムで
活性化させるための有効な処理方法の一つは以下のもの
である。まず、レジスト表面をタンニン酸で処理した
後、塩化スズなどのセンシタイザーで表面を感応性に
し、その後にアクチベータとして塩化パラジウム溶液を
滴下又は噴霧する。この前処理によってガラス盤表面に
パラジウムが敷き詰められて触媒活性化となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のガラス盤に無電
解めっきを施す方法として従来より行われているのは、
図4に示すようなめっき浴槽にガラス盤を浸積する方法
である。図4において、32はめっき浴槽、33はめっ
き処理液、31はガラス盤、34はガラス盤31の保持
枠である。めっき浴槽32にはめっき液と還元剤が適当
な混合比で混ぜ合わされて入っている。この種の装置で
は、めっき液と還元剤の調合、定期的なめっき浴槽32
のメンテナンス、廃液処理など煩雑な処理が必要であっ
た。また、めっき液と還元剤を混ぜ合わせているので、
還元剤の酸化によりニッケルの析出がめっき浴槽32中
で徐々に進行し、液の寿命が短いなどの欠点があった。
【0004】また、図5には別の無電解めっきの方法を
示す。図5で、1はガラス盤、2はガラス盤保持部材、
3は回転駆動機構、41,42はそれぞれ先端がノズル
になった、めっき液と還元剤用の配管、43,44は各
液用の電磁弁、45,46は各液のフィルター、47,
48は各液のポンプ、49,50は各液のタンクであ
る。ここではガラス盤1を水平に保持し、その上にめっ
き液と還元剤を配管41,42の先端のノズルから滴下
または噴霧する。ガラス盤1上に表面張力で保持された
混合液がガラス盤1の表面のパラジウムを触媒として反
応し、ニッケルの析出が起こる。この方式では図4の装
置の欠点をさけるために、各薬液すなわちめっき液と還
元剤を別々のタンクに収納し、別々のノズルで滴下する
ようにしている。また、図5の49には別の構成のノズ
ルを示す。このノズル49には、めっき液用配管51と
還元剤用配管52が接続されていて、滴下直前に混合さ
せる方式である。滴下直前にノズル49の手前で混合さ
せることにより液の劣化を防ぐことができる。図5で6
3はノズル49を保持するアーム、53,54はそれぞ
れめっき液と還元剤の電磁弁、55,56はそれぞれの
フィルター、57,58は各液のポンプ、59,60は
各液のタンクである。しかし、これらの方式の欠点は、
2液が均一に混ざることがむずかしく、めっきが一様に
進行しないことである。また、配管41と42の位置を
工夫して2液をよく混ぜようとすると、その過程で空気
中の酸素の液中への混入が多くなる。ニッケル金属が析
出しめっきが起こるには前述のように、触媒のもとで還
元剤の酸化によって発生するマイナス電子が必要であ
る。
【化1】Ni2++2e → Ni↓ ところが酸素リッチな雰囲気では、酸素の還元作用も同
時に進行し、ニッケルの還元に必要な量より多くのマイ
ナス電子を消費する。
【化2】O+4e→2O2− 従って、めっき反応が起こっているところで酸素が多い
とニッケルの析出が進まないことになる。つまり、前述
の2液をよく混ぜ合わせれば酸素の混入が多くなり、め
っきが起こりにくくなるという欠点があった。
【0005】上記の水平保持方式では、周囲雰囲気から
も液中へ酸素の拡散が起こっている。その酸素の影響を
受けないようにガラス盤上に堆積させる液の量を多くす
ることが行われている。ガラス盤を水平に保持して無電
解めっきを行う上記の場合、使用する液は使い捨てであ
る。従って、盤上に載せる液量を多くすれば、その分消
費する液量も増えてしまい、生産コストが高くなる欠点
があった。図4のようなめっき浴槽で無電解めっきを行
う場合に、めっき液の種類によっては、めっき液の温度
を室温より上げて反応を促進させる必要があった。しか
し、ガラス盤を水平に保持する方式においては、タンク
の中の処理液を加熱するとタンク内でのニッケルの析出
が進行し液寿命を縮めるため、タンクから出た液がノズ
ルに達するまでのわずかな時間で加熱しなければならな
い。図5に示す61はめっき液用のヒータ、62は還元
剤用のヒータである。しかし、このような配管通過途中
では十分に必要温度まで液を加熱できない欠点があっ
た。そのため、無電解めっきの前にガラス盤自身を加熱
するなどの方法が試みられているが、工程が増える上に
装置のコスト高になっていた。
【0006】本発明の目的は、前述した欠点を解決する
ために、ガラス盤を水平方向に支持する方式において、
めっき液と還元剤をよく混じり合わせることができ、か
つ、酸素リッチな雰囲気(酸素が多い雰囲気)になら
ず、最低限に必要な量の液ですむニッケル無電解めっき
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のように構成している。本発明の第1
態様にかかるニッケル無電解めっき装置によれば、光デ
ィスクの金属原盤を作製するために、ガラス盤上に記録
信号に応じて凹凸のパターンが形成されたガラス盤の上
に無電解めっきを施す装置であって、上記ガラス盤表面
を触媒で活性化する前処理工程を施した後、ニッケル金
属イオンを含むめっき液と還元剤を別々の気体噴霧ノズ
ルで霧状にして上記ガラス盤上に塗布するようにしてい
る。本発明の第2態様によれば、第1態様において、上
記めっき液と上記還元剤を噴霧する上記二つの気体噴霧
ノズルは、直線状に霧状の粒子を噴出し、その粒子が噴
出する直線の向きが上記ガラス盤の半径方向に沿うよう
に互いに並べるように配置することもできる。本発明の
第3態様によれば、第1又は2態様において、上記気体
噴霧ノズルは、無電解めっき反応に必要な上記めっき液
と上記還元剤を、ほぼ同量になるように純水で希釈して
各々別々に霧状に噴出させることもできる。本発明の第
4態様によれば、第1〜3のいずれかの態様において、
上記気体噴霧ノズルは、上記めっき液と上記還元剤をそ
れぞれ窒素によって霧状に噴出させることもできる。本
発明の第5態様によれば、第1〜4のいずれかの態様に
おいて、上記めっき液と上記還元剤をそれぞれ噴霧状に
噴出させる上記気体噴霧ノズルに供給される気体は、約
60〜80℃の高温に熱した気体であるようにすること
もできる。本発明の第6態様によれば、第1〜5のいず
れかの態様において、霧状の上記めっき液と上記還元剤
がそれぞれ噴霧される上記ガラス盤は、10rpm程度
またはそれ以下の低速で回転しているようにすることも
できる。
【0008】
【発明の効果】本発明の装置によれば、前処理の終わっ
たガラス盤に無電解めっきを施すのに、めっき液と還元
剤を別々の噴霧ノズルから噴出させるためにめっき液と
還元剤を別々にノズルに供給されるようにすることがで
きるので、保管中に還元剤とめっき液の反応が進行し、
各薬液の寿命が短くなるということがない。また、各ノ
ズルから噴霧される霧状の粒子は気体噴霧ノズルのため
粒径が小さいので、2液がよく混ざり合う。その効果に
より、ガラス盤の全周に渡って均一に素早くめっきを施
すことができる。また、ノズルの形状を直線状にすれ
ば、2液の混じり合いをより素早く効率的に行うことが
でき、短時間でガラス盤全周に塗布することができる。
また、気体噴霧ノズルに供給されて液体を霧状にする気
体として窒素を用いれば、ニッケルの析出が行われる周
辺から酸素を追い出し、酸素自身の還元反応がなく、還
元剤の酸化によって生じるマイナス電子がニッケルの析
出に効率的に利用できる。また、周囲雰囲気からの酸素
の液中への拡散も防げるので、少ない量のめっき液及び
還元剤で行え、生産コストが安くなる。また、気体噴霧
ノズルに加熱した窒素を供給すれば、霧状になる液及び
ガラス盤自身を高温に加熱でき、安価に室温より高い温
度での無電解めっき処理を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の種々の実施形態を図面に
基づき説明する。図1に本発明の第1実施形態にかかる
ニッケル無電解めっき装置を示す。図1で、1は前処理
が終わったガラス盤、2はガラス盤1を保持するガラス
盤保持部材、3はガラス盤保持部材2を回転させる回転
駆動機構であり、約10rpm程度の低速でガラス盤保
持部材2を介してガラス盤1を回転させる。4は気体噴
霧ノズル6、7を取り付けるアーム、5はアーム4の一
端に連結されてアーム4を回転させる回転駆動機構であ
る。アーム4に取り付けられたノズル6は、めっき液用
のノズルであり、めっき液タンク14から、めっき液配
管8により、めっき液配管8に配置されたフィルター1
2、電磁弁10を介してノズル6に繋がっている。めっ
き液タンク14からめっき液は圧送により送られるが、
めっき液タンク14内でめっき液に圧力を作用させる気
体としての窒素は、圧縮窒素ボンベ20から流量調節弁
18を有する配管16を通りめっき液タンク14に送ら
れる。ノズル6には、もう一本配管23が来ており、こ
れは圧縮窒素を供給するものである。圧縮窒素ボンベ2
0から流量調節弁21を経て圧縮窒素は加熱器22に送
られ、ここで、圧縮窒素は所望の高温に加熱される。通
常は60〜80℃に加熱される。高温になった窒素は、
加熱器22から、配管23に配置された流量調節弁2
9、フィルター27、電磁弁25を介してノズル6に到
達する。
【0010】以上はめっき液についての説明であるが、
還元剤についても同様である。すなわち、アーム4に取
り付けられたノズル7は、還元剤用のノズルであり、還
元剤用タンク15から、還元剤用配管9により、還元剤
用配管9に配置されたフィルター13、電磁弁11を介
してノズル7に繋がっている。還元剤用タンク15から
還元剤は圧送により送られるが、還元剤用タンク15内
で還元剤に圧力を作用させる気体としての窒素は、圧縮
窒素ボンベ20から流量調節弁19を有する配管17を
通り還元剤用タンク15に送られる。ノズル7には、も
う一本配管24が来ており、これは上記したように加熱
された圧縮窒素を供給するものである。加熱器22にお
いて高温になった窒素は、配管24に配置された流量調
節弁30、フィルター28、電磁弁26を介してノズル
7に到達する。
【0011】上記構成にかかる無電解めっき装置の塗布
の動作について以下に説明する。上記無電解めっき装置
は、光ディスクの金属原盤を作製するために、ガラス盤
上に塗布されたフォトレジストに記録信号に応じて変調
されたレーザーを露光し、その後、現像処理をして凹凸
のパターンが形成されたガラス盤の上に無電解めっきを
施すものである。まず、上記ガラス盤1の表面を触媒で
活性化する上記前処理工程を施し、その後、ニッケル金
属イオンを含むめっき液と還元剤を別々の気体噴霧ノズ
ル7,6で霧状にして上記ガラス盤上に塗布する。この
塗布について、より詳細に説明する。ガラス盤1が10
rpm程度の低速で回転駆動機構3により回転を始める
と、アーム回転駆動機構5によりアーム4が回転され
て、ガラス盤1に対して待機位置(ガラス盤1の上方の
空間内に入りこまずに、塗布待機するための位置)にあ
ったノズル6,7がガラス盤1上の塗布開始位置まで移
動される。次いで、電磁弁10,11が開かれて、めっ
き液と還元剤がそれぞれのノズル6,7に圧送される。
同時に電磁弁25,26も開かれて、圧縮窒素も各ノズ
ル6,7に到達する。そこで、各液は気体噴霧ノズル
6,7から微細な霧状になり、ガラス盤1上に塗布され
る。この塗布作業の間、ガラス盤1は所望の回転数で回
転しており、アーム回転駆動機構5がゆっくりとアーム
4を回動させることにより、めっき液と還元剤をガラス
盤1の表面にくまなく均一に塗布する。所定の時間経過
後、電磁弁10,11,25,26は閉状態になり塗布
は終了する。なお、めっき液と還元剤は、無電解めっき
を行うための最適な量が予め求められており、それらが
等量になるように純水で予め希釈しておく。それを、各
タンク14,15に収納しておけば、めっき液と還元剤
は同じ噴霧時間でそれぞれ最適量を噴霧することができ
る。
【0012】上述したように本第1実施形態では、微細
な粒子となっためっき液と還元剤がガラス盤1の表面で
均一に混じり合い、表面のパラジウムの触媒作用でニッ
ケルの析出が均一に素早く行われる。また、噴出される
窒素雰囲気のため、酸素の還元反応が起こりにくく、還
元剤から生じるマイナス電子はニッケルの還元にのみ利
用される。そのため、ガラス盤1上に塗布する薬液は必
要量だけでよく、ある条件では(例えば、ニッケルめっ
きの濃度、還元剤の濃度、又は、レジスト面のヌレ性に
よっては)ガラス盤1の表面から1mm以下の厚さに塗
布するだけでよい。この第1実施形態では、気体噴霧ノ
ズル6,7に供給される窒素は加熱器22で高温に加熱
されているので、無電解めっきが高温で行われる。しか
し、必ずしも無電解めっきは高温である必要はなく、2
0℃前後の室温でも薬液の種類および濃度の設定次第で
可能である。
【0013】本発明のさらに効果のある第2実施形態に
かかるニッケル無電解めっき装置を図4,図5に示す。
図4、図5で1はガラス盤、70はめっき液用気体噴霧
ノズル、71は還元剤用気体噴霧ノズル、72はめっき
液の配管、73はめっき液用窒素の配管、74は還元剤
の配管、75は還元剤用窒素の配管である。ノズル7
0,71は保持部材76に固定されており、保持部材7
6は図1で説明したアーム4の先端に固定されている。
ノズル70,71は平行に並んでおり、液を直線状に噴
霧するように長く延びた噴射口又は噴射口の列を有して
いる。そして、その直線状に延びた方向がガラス盤1の
半径方向に一致している。そのため、回転するガラス盤
1に対して素早く短時間で液を塗布することができる。
ガラス盤1の回転数は単位時間に噴霧される液の量に対
応して設定されるが、ガラス盤1の上に着地した液が遠
心力で外周に引っ張られないような低速が好ましい。経
験的には10rpm前後またはそれは以下がよい。ノズ
ル70,71から噴出される直線状の霧がガラス盤1の
半径より大きい場合はアーム4は固定でよいが、ガラス
盤1の半径の方が大きい場合は、霧状の微細粒子がガラ
ス盤1の全周に行き渡るようにしアーム4はその分だけ
回動する。また、二つのノズル70,71の出射方向が
互いに向き合うように少し角度をもたせて傾けると、2
液がガラス盤1の上でさらによく混じり合う。
【0014】本発明の上記各実施形態にかかる無電解め
っき装置によれば、上記気体噴霧ノズル6,7はそれぞ
れ水平に保持され、前処理が終わり比較的低速で回転す
るガラス盤1の上に、各々別々のタンク14,15に収
納されているめっき液と還元剤をそれぞれの配管8,9
を介してそれぞれ独立した専用の上記気体噴霧ノズル
6,7で細かい霧状にして塗布する。よって、上記装置
においては、微細な粒子となっためっき液と還元剤が、
ガラス盤面上で緻密に混じり合うことができるととも
に、保管中に還元剤とめっき液の反応が進行し、各薬液
の寿命が短くなるということがない。また、上記気体噴
霧ノズル6,7は、2流体噴霧ノズルとも呼ばれ、ノズ
ル部分で液体と気体を混合することによって液体を微細
な霧状にすることができ、従来の液体加圧方式の無気噴
霧ノズルに比べ、発生する霧の粒径を小さくすることが
できる。すなわち、各ノズル6,7から噴霧される霧状
の粒子は気体噴霧ノズルのため粒径が小さいので、2液
がよく混ざり合う。その効果により、ガラス盤1の全周
に渡って均一に素早くめっきを施すことができる。
【0015】また、本発明の各実施形態にかかるノズル
6,7は、その微細な霧状粒子がガラス盤1の半径方向
に沿って直線状に噴出するように構成することもでき
る。かつ、ガラス盤1上で互いによく混じり合うように
二つのノズル6,7は平行に並んで設置することもでき
る。すなわち、ノズル6,7の形状を直線状にすること
によって、2液の混じり合いをより素早く効率的に行う
ことができ、短時間でガラス盤1の全周に塗布すること
ができる。このように、霧状粒子は半径方向に沿って直
線状に噴霧される場合には、ガラス盤1が例えば10r
pm以下の低速で回転する上をノズル6,7が半径方向
に移動するだけで、ガラス盤1の全周に均一に塗布する
ことができる。また、ノズル6,7の出射口の向きは互
いの霧状粒子がガラス盤表面上で混じり合うように少し
角度を持たすこともできる。
【0016】また、一例として、めっき液と還元剤がガ
ラス盤表面の触媒の助けでニッケルの析出を行う周辺に
おいて、酸素の存在を極力減らすように気体噴霧ノズル
6,7に供給される気体は窒素が用いられている。つま
り、霧状の液体とともにガラス盤表面に到着する気体は
酸素を含まない窒素であり、処理が行われるチャンバー
から酸素を含んだ空気を追い出す働きをする。よって、
気体噴霧ノズル6,7に供給される気体に窒素を用いる
ことによって、ガラス盤表面のニッケルの還元が行われ
ている部分から酸素を追い出し、酸素の還元反応を阻止
することができる。そのため、ニッケルの還元に必要な
マイナス電子が酸素の還元反応で消費される心配がな
く、還元剤の酸化によって生じるマイナス電子がニッケ
ルの析出に効率的に利用できるとともに、周辺雰囲気か
らの酸素の拡散による反応速度の低下を防ぐために、塗
布される液の量を多くする必要がなくなる。すなわち、
周囲雰囲気からの酸素の液中への拡散も防げるので、少
ない量のめっき液及び還元剤で行え、生産コストが安く
なる。また、無電解めっきを室温より高い温度で行わせ
るために、気体噴霧ノズル6,7に供給される窒素は予
めヒータ22で加熱されたものを使うことができる。こ
のことによって、霧状の液体が高温に熱せられると同時
に、ガラス盤表面も高温の窒素によって加熱させること
ができる。この方法では、処理液を予め加熱しておくの
ではないため、処理液が酸化などによって寿命を短くす
るということがない。よって、高温の窒素を供給するこ
とにより、処理液およびガラス盤1を安価に室温より高
い温度に加熱することができ、室温より高い高温での無
電解めっき反応を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかるニッケル無電
解めっき装置の概略側面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態にかかるニッケル無電
解めっき装置の概略側面図である。
【図3】 図2の無電解めっき装置の概略斜視図であ
る。
【図4】 従来の無電解めっき浴槽の断面図である。
【図5】 従来の無電解めっき装置の側面図である。
【符号の説明】
1;ガラス盤 2;ガラス盤保持部材 3;回転駆動機構 4;アーム 5;アーム回転駆動機構 6;めっき液用気体噴霧ノズル 7;還元剤用気体噴霧ノズル 8;めっき液配管 9;還元剤用配管 10;めっき液用電磁弁 11;還元剤用電磁弁 12;めっき液用フィルター 13;還元剤用フィルター 14;めっき液タンク 15;還元剤用タンク 16;めっき液用窒素配管 17;還元剤用窒素配管 18;めっき液用窒素流量調節弁 19;還元剤用窒素流量調節弁 20;圧縮窒素ボンベ 21;流用調節弁 22;加熱器 23;めっき液ノズル用窒素配管 24;還元剤ノズル用窒素配管 25;めっき液ノズル用窒素電磁弁 26;還元剤ノズル用窒素電磁弁 27;めっき液ノズル用窒素フィルター 28;還元剤ノズル用窒素フィルター 29;めっき液ノズル用窒素流量調節弁 30;還元剤ノズル用調節流量調節弁 31;ガラス盤 32;めっき槽 33;めっき処理液 34;ガラス盤保持枠 41;めっき液用配管 42;還元剤用配管 43;めっき液用電磁弁 44;還元剤用電磁弁 45;めっき液フィルター 46;還元剤フィルター 47;めっき液ポンプ 48;還元剤ポンプ 49;めっき液タンク 50;還元剤タンク 51;めっき液用配管 52;還元剤用配管 53;めっき液用電磁弁 54;還元剤用電磁弁 55;めっき液用フィルター 56;還元剤用フィルター 57;めっき液ポンプ 58;還元剤ポンプ 59;めっき液タンク 60;還元剤タンク 61;めっき液用ヒータ 62;還元剤用ヒータ 70;めっき液用気体噴霧ノズル 71;還元剤用気体噴霧ノズル 72;めっき液配管 73;めっき液用窒素配管 74;還元剤配管 75;還元剤用窒素配管 76;ノズル保持部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクの金属原盤を作製するため
    に、ガラス盤上に記録信号に応じて凹凸のパターンが形
    成されたガラス盤(1)の上に無電解めっきを施す装置
    であって、 上記ガラス盤表面を触媒で活性化する前処理工程を施し
    た後、ニッケル金属イオンを含むめっき液と還元剤を別
    々の気体噴霧ノズル(7,6,70,71)で霧状にし
    て上記ガラス盤上に塗布することを特徴とするニッケル
    無電解めっき装置。
  2. 【請求項2】 上記めっき液と上記還元剤を噴霧する上
    記二つの気体噴霧ノズル(7,6,70,71)は、直
    線状に霧状の粒子を噴出し、その粒子が噴出する直線の
    向きが上記ガラス盤の半径方向に沿うように互いに並べ
    るように配置している請求項1に記載のニッケル無電解
    めっき装置。
  3. 【請求項3】 上記気体噴霧ノズルは、無電解めっき反
    応に必要な上記めっき液と上記還元剤を、ほぼ同量にな
    るように純水で希釈して各々別々に霧状に噴出させる請
    求項1又は2に記載のニッケル無電解めっき装置。
  4. 【請求項4】 上記気体噴霧ノズルは、上記めっき液と
    上記還元剤をそれぞれ窒素によって霧状に噴出させる請
    求項1〜3のいずれかに記載のニッケル無電解めっき装
    置。
  5. 【請求項5】 上記めっき液と上記還元剤をそれぞれ噴
    霧状に噴出させる上記気体噴霧ノズルに供給される気体
    は、室温より高い温度に熱した気体である請求項1〜4
    のいずれかに記載のニッケル無電解めっき装置。
  6. 【請求項6】 霧状の上記めっき液と上記還元剤がそれ
    ぞれ噴霧される上記ガラス盤は、10rpm程度または
    それ以下の低速で回転している請求項1〜5のいずれか
    に記載のニッケル無電解めっき装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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