JPH10225438A - 撮像装置および蛍光内視鏡並びに蛍光電子内視鏡 - Google Patents

撮像装置および蛍光内視鏡並びに蛍光電子内視鏡

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JPH10225438A
JPH10225438A JP9030559A JP3055997A JPH10225438A JP H10225438 A JPH10225438 A JP H10225438A JP 9030559 A JP9030559 A JP 9030559A JP 3055997 A JP3055997 A JP 3055997A JP H10225438 A JPH10225438 A JP H10225438A
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JP
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point
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focused
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JP9030559A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Tsujita
和宏 辻田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体観察部の2次元像を撮像する撮像装置に
おいて、所望の被写界深度の最近点および最遠点のそれ
ぞれの合焦画像をフレーム周期に同期して繰り返し切り
換えて撮像し、可視画像として表示せしめる。 【解決手段】 摺動部20a を有する対物レンズ20を鏡筒
12の内部で往復移動可能に配設せしめ、鏡筒12の内部に
対物レンズ20を最近点および最遠点のそれぞれの蛍光像
を合焦する位置に停止させる停止手段50、52を設ける。
電流制御手段32が、映像信号のフレーム周期と同期して
電磁コイル30の駆動電圧E1の極性を繰り返し切り換える
ことにより対物レンズ20を往復移動させ、撮像手段40が
最近点および最遠点の合焦像を撮像する。撮像手段40よ
り撮像された最近点および最遠点の合焦像は画像表示手
段42により可視画像として交互に表示装置に表示され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体観察部の2次
元像を撮像する撮像装置および該撮像装置を適用した蛍
光内視鏡並びに蛍光電子内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般にPDD(Photodynamic
Diagnosis)と称される光力学診断についての研究が種
々なされている。このPDDとは、腫瘍親和性を有し、
光により励起されたとき蛍光を発する光感受性物質(ATX
-S10、5-ALA、NPe6、HAT-D01、Photofrin-2、等)を蛍光
診断薬として予め生体の癌等の腫瘍部分に吸収させてお
き、その部分に光感受性物質の励起波長領域にある励起
光を照射して腫瘍部分に集積した蛍光診断薬から蛍光を
生じさせ、この蛍光を受光することにより病変部の局在
・浸潤範囲を画像として表示して腫瘍部分を診断する技
術である。
【0003】例えば特公昭63−9464号公報、特開
平1−136630号公報、特開平7−59783号公
報には、このPDDを行なうための蛍光撮像装置(蛍光
診断装置)が開示されている。この種の蛍光診断装置は
基本的に、光感受性物質の励起波長領域にある励起光を
生体に対して照射する励起光照射手段と、光感受性物質
が発する蛍光を検出して生体の蛍光像を撮像する手段
と、この撮像手段の出力を受けて上記蛍光像を表示する
画像表示手段とからなるものであり、多くの場合、体腔
内部に挿入される内視鏡や、手術用顕微鏡等に組み込ま
れた形に構成される。
【0004】また、特に光感受性物質を予め生体内に注
入することなく、生体内在色素の励起波長領域にある励
起光を生体観察部(生体被照射部位)に照射し、生体内
在色素が発する蛍光を受光することにより病変部の局在
・浸潤範囲を画像として表示して腫瘍部分を診断する技
術も提案されている。
【0005】また、通常は上記各手段に加えて、蛍光像
が撮像されていないときに通常白色光である照明を生体
に対して照射する手段と、生体において反射した照明光
を検出して生体の通常像を撮像する撮像手段と、この撮
像手段の出力を受けて上記通常像を表示する画像表示手
段(一般には蛍光像表示用のものと兼用される)とが設
けられ、この通常像で示される生体の状態を観察した
り、光照射および撮像手段の先端部分と生体との位置関
係を監視できるようになっている。
【0006】さらに、上述のように生体観察用の通常像
を撮像し表示する際には、その通常像を蛍光像と重ね合
わせて表示すれば、蛍光像が示す腫瘍の位置を容易に特
定できるようになる。
【0007】特公平3−49451号や特公平3−58
729号には、そのように通常像と蛍光像とを重ね合わ
せて表示可能とした蛍光内視鏡が開示されている。この
蛍光内視鏡は、生体内部の励起光が照射された部位から
発せられた蛍光と、この部位に照射された照明光の反射
光を共通のイメージガイド(光ファイバー束)によって
生体外に導き、該イメージガイドから出射した光を光分
岐手段によって2系統に分岐し、一方の系統では蛍光像
を撮像し、他方の系統では通常像を撮像した後、これら
両画像を画像表示手段において重ね合わせて表示するよ
うにしたものである。しかし、この種の蛍光内視鏡にお
いては、イメージガイドを介して蛍光を生体外まで導
き、生体外で蛍光検出を行っている。そのため蛍光のフ
ァイバへの入射効率やイメージガイドによる損失のため
蛍光像のS/Nが悪く良好な蛍光画像が得られがたいと
いう問題があり、蛍光像撮像部(場合によっては、通常
像撮像部も)にCCD撮像素子等の固体撮像素子を用い
て、この固体撮像素子を内視鏡先端に配し蛍光を直接受
光するようにした蛍光電子内視鏡が提案されている(本
願出願人による特願平8−253181等)。
【0008】ところで、一般の内視鏡においては、手術
中の煩雑さをさけるために、光学系のピント、絞り、焦
点距離等を一切変えずに使用するものが主流となってい
る。そのため、最低限必要な遠点物点(数10mm)と近
点物点が観察できるように明るさ絞りを予め絞ってかな
り広い範囲の被写界深度を確保し、実用となるようにし
ている。しかしながら、明るさと被写界深度は相反する
関係にあり、今以上の深度を得ようとすれば明るさが減
少し、明るさを増せば深度が不足するという問題を生じ
る。ところが、蛍光内視鏡においては、生体から発せら
れる蛍光が微弱であることから光量が不足する傾向にあ
り、良好な蛍光像を得るべく光学系を明るくすることが
必要である。しかし、上述のように明るさと被写界深度
が相反する関係にあり、光学系を明るくすると必要な焦
点深度を確保することができないため、光学系を明るく
すると共に焦点深度を拡大する必要が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−34212
2号には、この焦点深度を拡大する一例が開示されてい
る。これは、フォーカス機構を備え、かつ絞りと連動さ
せて焦点深度を有効に活用する方式である。しかし、こ
の方式では近点から遠点までを含んだ画像を撮像した場
合には合焦していない部分を生じるためボケが大きくな
り、例えば蛍光強度は大きいが発光部分が小さい場合に
は、ボケによって発光部分を検出できないという問題を
生じ得る。
【0010】また、合焦方式としては、例えば特開平2
−302713号に静電モータを用いた方式(静電モー
タ方式)が開示されている。しかし、この静電モータ方
式では、レンズ保持部にロータ、鏡筒にステータを配し
た構造であり、ロータに引き出し用のリード線が必要で
あり、高速で駆動することが困難、かつ、リード線用の
スペースをも必要とするという問題がある。
【0011】さらに、特開平6−118314号には静
電アクチュエータを用いた合焦方式方式(静電アクチュ
エータ方式)が開示されている。この静電アクチュエー
タ方式は駆動力が弱く、光学系全体を高速で駆動する手
段としては適さない。また、合焦用のレンズ1枚程度を
動かして合焦する方式では使える可能性があるものの、
この合焦用のレンズを1枚動かす方法は、対物レンズ全
体を動かして合焦する方式に比べて収差の崩れが大きく
なる。特に蛍光内視鏡に用いられる明るい対物レンズと
しては設計が困難となり、性能を出すために構成枚数が
増えたりするため好ましくない。
【0012】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、蛍光像を従来よりも明るく良好に撮像するよう
に明るい光学系とした場合においても、従来並の実用的
な被写界深度を確保し得る撮像装置および該撮像装置を
有する蛍光内視鏡並びに蛍光電子内視鏡を提供すること
を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による撮像装置
は、生体観察部の2次元像を撮像する撮像装置であっ
て、所望の被写界深度の略最遠点を合焦する位置と略最
近点を合焦する位置との間を往復移動可能な移動光学部
材と、前記最遠点を合焦した画像と前記最近点を合焦し
た画像とを、これら画像を担持する映像信号のフレーム
周期と同期して繰り返し切り換えて撮像する撮像手段と
を有することを特徴とするものである。
【0014】また、本発明による撮像装置は、上記移動
光学部材としては、少なくとも一部が磁性材料で構成さ
れた摺動部分を有するものであって、前記移動光学部材
を保持する前記撮像装置の本体部分に配設された電磁コ
イルと、該電磁コイルに流れる電流を制御する電流制御
手段とを有しており、該電磁コイルに流れる電流を制御
することにより前記移動光学部材を往復移動させるもの
であることが望ましい。
【0015】さらに、前記略最遠点を合焦する位置と前
記略最近点を合焦する位置とに前記移動光学部材が到達
したときに該移動光学部材の移動を停止させる停止手段
を前記電流制御手段とは別に有するもので有ればさらに
好ましい。
【0016】また、本発明による上記撮像装置のいずれ
においても、前記撮像手段が出力する前記最遠点を合焦
した画像および前記最近点を合焦した画像のそれぞれを
繰り返し切り換えて表示する画像表示手段、前記撮像手
段が出力する前記映像信号を、前記最遠点を合焦した画
像を担持する遠点映像信号および前記最近点を合焦した
画像を担持する近点映像信号とに同時化し、同時化され
た両映像信号を重畳して、この重畳された映像信号に基
づいて表示する画像表示手段、前記撮像手段が出力する
前記映像信号を、前記最遠点を合焦した画像を担持する
遠点映像信号および前記最近点を合焦した画像を担持す
る近点映像信号とに同時化し、同時化されたそれぞれの
映像信号に基づいて同時に分離して表示する画像表示手
段、の3つの画像表示手段の何れかを有するものであっ
てもよい。
【0017】ここで、「同時化」とは、遠点映像信号と
近点映像信号とのそれぞれについてフレーム的に連続し
た映像信号となるように遠点映像信号と近点映像信号と
の分離処理を行うことを言う。これにより、例えばCR
T表示装置に遠点映像信号を入力することによって遠点
映像のみを連続して通常表示させ、近点映像信号を入力
することによって近点映像のみを連続して通常表示させ
ることができる。
【0018】一方、本発明による蛍光内視鏡は、生体内
部の観察部に励起光を照射することにより該観察部が発
する蛍光をライトガイドにより生体外まで導光して、該
蛍光による蛍光像を撮像する蛍光内視鏡であって、上記
何れかの撮像装置を有することを特徴とするものであ
る。
【0019】また、本発明による蛍光電子内視鏡は、生
体内部の観察部に励起光を照射することにより該観察部
が発する蛍光を生体内部で受光して、該蛍光による蛍光
像を撮像する蛍光電子内視鏡であって、上記何れかの撮
像装置を有することを特徴とするものである。
【0020】
【発明の効果】本発明による撮像装置によれば、近点側
および遠点側の両蛍光像を繰り返し切り換えて撮像し、
撮像された近点側および遠点側の両合焦位置の蛍光像を
交互に表示することができるので、それぞれの合焦位置
での蛍光像がボケ部分を有していても、それぞれのピン
トの良好なところはピントの良好な画像として認識さ
る。このため、人間の視覚特性による残像効果によりそ
れぞれのボケ部分を相殺するように蛍光像を認識するこ
とが可能となる。また両蛍光像のピントの良好な部分が
合致するところは強調され、よりクッキリとした画像と
して認識することができる。
【0021】また、本発明による撮像装置によれば、近
点側および遠点側の両蛍光像を繰り返し切り換えて撮像
し、撮像された近点側および遠点側の両合焦位置の蛍光
像を担持する映像信号を同時化処理し両映像信号を重畳
して表示させることにより、両蛍光像のピントの良好な
部分が合致するところは信号強度が大きくなるので強調
して表示させることができ、ボケ部分を相殺するところ
は少なくとも適度な信号強度を有するので適度なピント
で表示させることができる。
【0022】さらに、同時化処理された両映像信号を加
算処理することなく、表示装置の画面を分割して(また
は、複数の表示装置に)個別に表示させてることもで
き、近点側および遠点側の蛍光像を比較することが可能
となるので、何れかの蛍光像においてボケ部分が存在し
ても、他方の蛍光像においてそのボケ部分に相当すると
ころの蛍光像のピントがあっていれば、両蛍光像を参照
することによってそのボケ部分を補正するように認識す
ることが可能となる。
【0023】すなわち、上記のようにして観察される蛍
光像は相互のボケ部分を補正(相殺)されたものとして
認識することが可能となり、実質的な焦点深度(被写界
深度)を増加させることが可能となる。
【0024】従って、レンズ(移動光学部材)の光学系
を明るくすると共に近点側および遠点側の両蛍光像を繰
り返し切り換えて撮像することによって、レンズの光学
系を明るくすると焦点深度の減少を招くという問題が解
決されることとなる。しかも近点側および遠点側を繰り
返し切り換えて撮像しているから、発光部分が小さい場
合であっても、ボケによって発光部分を検出できないと
いう問題を生じない。よって、レンズの光学系を明るく
しつつ従来並の実用的な被写界深度を確保し実質的な解
像力の維持を図ることが可能となる。
【0025】また、移動光学部材を電磁コイルにより往
復移動させることができるので、駆動能力も十分得ら
れ、かつ、高速に往復移動させることも可能となる。さ
らに磁性を帯びた摺動部分を有する移動光学部材と電磁
コイルによって該移動光学部材の移動を成し得るので移
動光学部材の内部にリード線用のスペースを必要とする
こともないし、構成も比較的簡易である。
【0026】また、最近点および最遠点の蛍光像を合焦
する位置にストッパ等の停止手段を設けることにより、
極めて容易かつ正確に最近点および最遠点の蛍光像を合
焦する位置に移動光学部材を停止させることができる。
【0027】従って、本発明による撮像装置を、生体内
部の観察部に励起光を照射することにより該観察部が発
する蛍光による蛍光像を撮像する蛍光内視鏡や蛍光電子
内視鏡に適用することにより、蛍光像を従来よりも明る
く良好に撮像するように明るい光学系とした場合におい
ても、焦点深度の減少を実質的に補正(相殺)すること
が可能となり、もって蛍光内視鏡の光学系を明るくしつ
つ蛍光像の実質的な解像力の維持を図ることが可能とな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
る撮像装置の実施の形態を詳細に説明する。図1(A)
は、本発明による撮像装置を適用した蛍光電子内視鏡の
先端部の側断面を示す概略図である。本構成による撮像
装置は、鏡筒12を有する内視鏡本体10、生体観察部から
発せらた蛍光を集光する対物レンズ20、該対物レンズ20
を透過した蛍光の進行方向を変えるプリズム22、鏡筒12
の内面に配設された電磁コイル30、電磁コイル30を駆動
する電流制御手段32、蛍光を2次元像として検出するC
CD撮像素子などの撮像手段40、画像表示手段42、近点
停止手段50および遠点停止手段52とからなる。
【0029】対物レンズ20は鏡筒12の内部にレンズ5枚
よりなる5枚3群のレンズセルより構成されており、対
物レンズ20の外周には一部が磁性材料で構成された摺動
部分20a を有し、鏡筒12の内部を往復移動可能な移動光
学部材を構成している。尚、摺動部分20a は、全体が磁
性材料で構成されたものであってもかまわないし、その
一部のみが磁性材料で構成されたものであってもかまわ
ない。また、磁性材料としては、サマリウム・コバルト
(Sm-Co) 磁石やネオジウム・鉄・ホウ素(Nd-Fe-B) 磁石
等を用いるのが望ましい。さらに、電磁コイル30は対物
レンズ20の外周全体を円筒状にコイルを形成するもので
あってもよく、また対物レンズ20の外周の円柱方向に単
一又は複数の円筒コイルを配設した構成としてもよい。
【0030】電磁コイル30は生体外に配された電流制御
手段32に接続されている。
【0031】以下、上記構成の撮像装置の作用について
説明する。生体観察部(図示せず)には、励起光が照射
され、それにより観察部から蛍光が発せられる。観察部
より発せられた蛍光は、保護ガラス24を透過し対物レン
ズ20をも透過しプリズム22へ向かう。対物レンズ20を透
過した蛍光はプリズム22により反射され撮像手段40へ向
う。対物レンズ20は、この蛍光による観察部の蛍光像を
撮像手段40の受光面に結像させる。尚、観察部にて反射
して撮像手段40に向かう励起光をカットするため、励起
光カットフィルタを撮像手段40の前面に配するのが望ま
しい。
【0032】こうして撮像手段40により撮像された観察
部の蛍光像を担持する映像信号は生体外に配設された画
像表示手段42へ向かう。
【0033】対物レンズ20は摺動部20a を有し鏡筒12の
内部を往復移動可能に配されており、電流制御手段32に
より電圧の極性を切り換えることにより電磁コイル30に
流れる電流の向きが繰り返し反転されることによって鏡
筒12の内部を往復移動する。鏡筒12の内部には、対物レ
ンズ20を最近点および最遠点のそれぞれの蛍光像を合焦
する位置に停止させる停止手段50、52が設けられてい
る。電流制御手段32は、映像信号のフレーム周期(垂直
同期でもかまわない。以下同様である。)と同期して電
磁コイル30の駆動電圧E1の極性を交互に繰り返し切り換
える(図2参照)。従って、対物レンズ20は停止手段5
0、52により最近点および最遠点のそれぞれの蛍光像を
合焦する位置にほぼ正確にかつ容易に停止することがで
きる。また、停止後は、駆動電圧E1が加えられていても
停止したままである。このため対物レンズ20を鏡筒12の
内部で往復移動させるにはフレーム周期に合わせて駆動
電圧E1の極性を切り換えるだけでよいので、正確な停止
位置を確保しつつ極めて容易に往復移動させることがで
きる。尚、電力損失を低減させるため対物レンズ20が停
止後は駆動電圧の印加を停止させる、微小電圧にする
(戻りを防止するため)などしても良い。
【0034】尚、近点停止手段50および遠点停止手段52
は、必ずしも設けられていなくても良い。例えば、最近
点および最遠点のそれぞれの蛍光像を合焦する位置に対
物レンズ20が到達したことを検出する位置検出手段を設
け、電磁コイル30の駆動電圧をドライブE2とブレーキE3
として駆動することとし、フレーム周期に同期してドラ
イブE2を駆動制御し、前記位置検出手段の出力に基づい
てドライブE2をオフ(又は微小電圧に)すると共にブレ
ーキE3を駆動制御することにより対物レンズ20を両合焦
位置に停止させることも可能である(図2参照)。
【0035】このようにして得られる映像信号は、最近
点および最遠点の両蛍光像を担持する。尚、電流制御手
段32により切り換えられる電磁コイル30の駆動電圧の極
性は、必ずしも映像信号のフレーム周期を交互に繰り返
すものである必要はなく、映像信号が最近点および最遠
点の両蛍光像を担持する限り、任意の繰り返しサイクル
であってもかまわない。
【0036】映像信号は画像表示手段42に向かい、所定
の信号処理を受けて可視画像としてCRT等の表示装置
(図示せず)に表示される。従って、表示装置には、撮
像された近点側および遠点側の両合焦位置の蛍光像が交
互に(又は任意の繰り返しサイクルで)表示される。撮
像の時に交互に撮像していれば、撮像手段40からの映像
信号に基づいてそのまま表示すればよいし、それとは異
なる繰り返しサイクルで撮像していれば、時間変換処理
を行い両合焦位置の蛍光像が交互に表示されるようにし
ても良い。また逆に撮像の時に交互に撮像していても、
時間変換処理を行い任意の繰り返しサイクルで表示する
ようにしても良い。
【0037】このようにして表示装置に表示される蛍光
像は、それぞれの合焦位置での蛍光像がボケ部分を有し
ていても、それぞれのピントの良好なところは、ピント
の良好な画像として認識さる。従って、撮像された近点
側および遠点側の両合焦位置の蛍光像を交互に(又は任
意の繰り返しサイクルで)表示することで、人間の視覚
特性による残像効果によりそれぞれのボケ部分を相殺す
るように蛍光像を認識することが可能となる。また両蛍
光像のピントの良好な部分が合致するところは強調さ
れ、よりクッキリとした画像として認識することができ
る。
【0038】このように、近点側および遠点側の両蛍光
像を繰り返し切り換えて(交互の場合を含む。以下同様
である。)表示させることによって相互のボケ部分を相
殺することができ、実質的な焦点深度(被写界深度)が
増加することとなる。よって、レンズの光学系を明るく
すると共に上記説明による本発明の撮像装置を適用する
ことによって、レンズの光学系を明るくすると焦点深度
の減少を招くという問題が解決されることとなる。しか
も近点側および遠点側を個別に撮像しているから、発光
部分が小さい場合であっても、ボケによって発光部分を
検出できないという問題を生じない。また、電磁コイル
により対物レンズ20を移動させるので駆動能力も十分得
られ、高速に往復移動させることも可能(もっとも、本
例においてはフレーム周期で移動できれば十分である
が)であり、さらに対物レンズ20の内部にリード線用の
スペースを必要とすることもないし、構成も比較的簡易
である。
【0039】また、本発明による撮像装置は、画像表示
手段42としては、上記説明のように両合焦位置の蛍光像
を繰り返し切り換えて表示するものに限るものではな
い。例えば、それぞれの合焦位置の蛍光像を担持する映
像信号を同時化して、同時化された両映像信号を加算処
理して、加算処理された映像信号に基づいて画像表示す
るものであっても良い。この場合は、両蛍光像のピント
の良好な部分が合致するところは信号強度が大きくなる
ので強調され、ボケ部分を相殺するところは少なくとも
適度な信号強度を有するので適度なピントで表示され
る。従って、このような表示方法であっても実質的な焦
点深度(被写界深度)が増加することとなる。尚、同時
化を行わずにそれぞれの合焦位置の蛍光像を担持する映
像信号を単に加算処理を行っても良いが、この場合は、
実質的には上述の繰り返し切り換えて表示する場合と同
じである。従って、レンズの光学系を明るくすると共
に、このような表示方法による本発明の撮像装置を適用
することによっても、レンズの光学系を明るくすると焦
点深度の減少を招くという問題が解決されることとな
る。
【0040】さらに、同時化された両映像信号を加算処
理することなく、表示装置の画面を分割して、それぞれ
の映像信号を(場合によっては時間圧縮をして)この分
割された画面に各々表示するものであっても良い。ま
た、表示装置の画面を分割することなく、複数の表示装
置に個別に表示させても良い。この場合においても、近
点側および遠点側の蛍光像を比較することが可能である
から、何れかの蛍光像においてボケ部分が存在しても、
他方の蛍光像においてそのボケ部分に相当するところの
蛍光像のピントがあっていれば、両蛍光像を参照するこ
とによってそのボケ部分を補正するように認識すること
が可能となる。従って、レンズの光学系を明るくすると
共に、このような表示方法による本発明の撮像装置を適
用することによっても、レンズの光学系を明るくすると
焦点深度の減少を招くという問題が解決されることとな
る。
【0041】従って、本発明による蛍光電子内視鏡によ
れば、上述の説明で明らかなように、レンズの光学系を
明るくすると焦点深度の減少を招くという問題が解決さ
れ、また、近点側および遠点側の両蛍光像を撮像するた
めの構成も簡易であり、しかも、特に特殊な装置を必要
とすることもなく安価に実現することができるから、実
用上、工業上の価値は大きい。
【0042】特に、蛍光内視鏡や蛍光電子内視鏡(以
下、単に蛍光内視鏡という。)に本発明による撮像装置
を適用することにより、蛍光像を従来よりも明るく良好
に撮像するように明るい光学系とした場合においても、
焦点深度の減少を実質的に補正することが可能となり、
もって蛍光内視鏡の光学系を明るくしつつ蛍光像の実質
的な解像力の維持を図ることが可能となる。
【0043】なお、本発明による撮像装置並びに蛍光内
視鏡は上述した実施の形態に限定されるものではなく、
本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において種々の改
良並びに設計の変更が可能である。例えば、上記説明に
おいては画像表示手段42を用いて蛍光像を表示装置に可
視像として表示するものについて説明しているが、画像
表示手段42を設けることなく撮像手段40より得られる映
像信号に基づいて直接プリント出力するもの等であって
もかまわない。また、蛍光内視鏡に限らず通常の内視鏡
に適用可能なことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による撮像装置を適用した蛍光電子内視
鏡の先端部の概略側断面図
【図2】上記撮像装置に使用される電磁コイルの駆動タ
イミング図
【符号の説明】
10 内視鏡本体 20 対物レンズ(移動光学部材) 30 電磁コイル 32 電流制御手段 40 撮像手段 42 画像表示手段 50 近点停止手段 52 遠点停止手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体観察部の2次元像を撮像する撮像装
    置において、 所望の被写界深度の略最遠点を合焦する位置と略最近点
    を合焦する位置との間を往復移動可能な移動光学部材
    と、 前記最遠点を合焦した画像と前記最近点を合焦した画像
    とを、これら画像を担持する映像信号のフレーム周期と
    同期して繰り返し切り換えて撮像する撮像手段とを有す
    ることを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記移動光学部材が、少なくとも一部が
    磁性材料で構成された摺動部分を有するものであり、 前記移動光学部材を保持する前記撮像装置の本体部分に
    配設された電磁コイルと、 該電磁コイルに流れる電流を制御する電流制御手段とを
    有しており、 該電磁コイルに流れる電流を制御することにより前記移
    動光学部材を往復移動させることを特徴とする請求項1
    記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記略最遠点を合焦する位置と前記略最
    近点を合焦する位置とに前記移動光学部材が到達したと
    きに該移動光学部材の移動を停止させる停止手段を前記
    電流制御手段とは別に有することを特徴とする請求項2
    記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像手段が出力する前記最遠点を合
    焦した画像および前記最近点を合焦した画像のそれぞれ
    を繰り返し切り換えて表示する画像表示手段を有する請
    求項1から3いずれか1項記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段が出力する前記映像信号
    を、前記最遠点を合焦した画像を担持する遠点映像信号
    および前記最近点を合焦した画像を担持する近点映像信
    号とに同時化し、同時化された両映像信号を重畳して、
    この重畳された映像信号に基づいて表示する画像表示手
    段を有する請求項1から3いずれか1項記載の撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記撮像手段が出力する前記映像信号
    を、前記最遠点を合焦した画像を担持する遠点映像信号
    および前記最近点を合焦した画像を担持する近点映像信
    号とに同時化し、同時化されたそれぞれの映像信号に基
    づいて同時に分離して表示する画像表示手段を有する請
    求項1から3いずれか1項記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 生体内部の観察部に励起光を照射するこ
    とにより該観察部が発する蛍光をライトガイドにより生
    体外まで導光して、該蛍光による蛍光像を撮像する蛍光
    内視鏡において、 請求項1から6いずれか1項記載の撮像装置を有するこ
    とを特徴とする蛍光内視鏡。
  8. 【請求項8】 生体内部の観察部に励起光を照射するこ
    とにより該観察部が発する蛍光を生体内部で受光して、
    該蛍光による蛍光像を撮像する蛍光電子内視鏡におい
    て、 請求項1から6いずれか1項記載の撮像装置を有するこ
    とを特徴とする蛍光電子内視鏡。
JP9030559A 1997-02-14 1997-02-14 撮像装置および蛍光内視鏡並びに蛍光電子内視鏡 Withdrawn JPH10225438A (ja)

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