JPH10225128A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JPH10225128A
JPH10225128A JP9027037A JP2703797A JPH10225128A JP H10225128 A JPH10225128 A JP H10225128A JP 9027037 A JP9027037 A JP 9027037A JP 2703797 A JP2703797 A JP 2703797A JP H10225128 A JPH10225128 A JP H10225128A
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JP
Japan
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inductor
sub
capacitor
transistor
voltage
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JP9027037A
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Inventor
Takashi Amano
隆 天野
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング手段に大きな逆電力がかかるこ
とを防止した電源装置を提供する。 【解決手段】 トランジスタQ1がオンしたとき、平滑直
流電源回路4から一次巻線Tr1aの主インダクタTr1am お
よびトランジスタQ1に電流が流れ、二次巻線Tr1bに電圧
が誘起されて点灯回路8に電力が供給される。主インダ
クタTr1am に磁気エネルギを蓄積する。トランジスタQ1
がオフすると、主インダクタTr1am の磁気エネルギは逆
位相の副インダクタTr1as および共振コンデンサ4に転
移して自由振動する。主インダクタTr1am および副イン
ダクタTr1as と、共振コンデンサC4との接続点の電圧
は、主インダクタTr1am および副インダクタTr1as が同
相であるから、分圧した電圧を平滑直流電源回路4およ
びトランジスタQ1に逆電圧として印加し、副インダクタ
Tr1am によりトランジスタQ1に印加される電圧を低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング手段
に逆電圧がかかることを防止した電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電源装置としては、たと
えば特開平8−78174号公報に記載の構成が知られ
ている。
【0003】この特開平8−78174号公報記載の電
源装置は、商用交流電源にフィルタ回路を介して全波整
流回路が接続され、この全波整流回路にコンデンサ、ダ
イオードおよびコンデンサのπ型回路と、インダクタ、
コンデンサおよびダイオードを有する部分平滑回路とを
備えた平滑直流電源回路が接続されている。また、この
平滑直流電源回路には、キャパシタおよびトランスの並
列回路とトランジスタとの直列回路が接続され、トラン
スの二次巻線には蛍光ランプが接続されている。
【0004】そして、平滑直流電源回路の直流電圧をト
ランジスタでオン、オフし、トランジスタのオン時にト
ランスのインダクタンスにエネルギを蓄積して強制振動
し、オフ時にこのインダクタンスとキャパシタのキャパ
シタンスで並列共振させて自由振動し、強制振動と自由
振動とにより、トランスの二次巻線に高周波を誘起して
蛍光ランプを高周波点灯させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平8−78174号公報に記載の構成では、トランジ
スタがオフした時に並列共振回路に発生する共振電圧
が、平滑直流電源回路とトランジスタとに逆電圧として
印加されてしまう。
【0006】そして、この逆電圧は、商用交流電源が2
00Vの時に、トランジスタには1100V以上印加さ
れてしまい大きなストレスがかかる問題を有している。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、スイッチング手段に大きな逆電圧がかかることを防
止した電源装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電源装置
は、インダクタおよびキャパシタの並列共振回路と、こ
の並列共振回路に直列に接続されたスイッチング手段と
が電源に対して直列に接続された電源装置において、前
記インダクタおよびキャパシタの並列共振回路は、主イ
ンダクタと、この主インダクタに対して並列に接続さ
れ、この主インダクタに流れる位相に対して逆の位相と
なる副インダクタおよび前記キャパシタが直列に接続さ
れた直列回路とを具備したものである。そして、インダ
クタおよびキャパシタの並列共振回路で並列共振し、こ
の共振電圧に従いスイッチング手段はスイッチング動作
し、副インダクタおよびキャパシタの合成インピーダン
スは、主インダクタの遅相に対して逆位相の進相に形成
されるため、スイッチング手段がオンしたとき、電源か
ら主インダクタおよびスイッチング手段に強制振動電流
が流れ、主インダクタに磁気エネルギが蓄積され、スイ
ッチング手段がオフしたとき、主インダクタに蓄積され
た磁気エネルギは逆位相の副インダクタおよびキャパシ
タに転移する自由振動を起こし、主インダクタおよび副
インダクタはいずれも遅相成分であり、進相成分である
キャパシタとの接続点に発生する共振電圧が、主インダ
クタおよび副インダクタに分圧されて印加されるので、
スイッチング手段に印加される逆電圧が低減する。
【0009】請求項2記載の電源装置は、請求項1記載
の電源装置において、副インダクタに対して並列に接続
され、副インダクタと合成により位相がキャパシタとは
逆の位相となる副キャパシタを具備したもので、スイッ
チング手段のオフ時に副インダクタに発生する逆電圧を
副キャパシタにより吸収するため、スイッチング手段に
印加される逆電圧がより低減する。
【0010】請求項3記載の電源装置は、請求項1記載
の電源装置において、副インダクタに対して並列に接続
され、主インダクタが転流する方向に短絡する方向の極
性のダイオードを具備したもので、主キャパシタに充電
された電荷が副インダクタおよび主インダクタを経由し
て放電するときが最も振動エネルギが小さくなるが、ダ
イオードは順方向になり副インダクタを短絡してインピ
ーダンスが小さくなるので、自由共振振動が円滑にな
る。
【0011】請求項4記載の電源装置は、請求項1ない
し3いずれか記載の電源装置において、主インダクタお
よび副インダクタは、磁気的に結合されているもので、
スイッチング手段をオンしたとき磁気エネルギが主イン
ダクタとともに副インダクタにも蓄積され、スイッチン
グ手段をオフしたとき主インダクタおよび副インダクタ
に蓄積された磁気エネルギは逆位相の主キャパシタに転
移する自由振動を行なうため、磁気エネルギの蓄積効率
が向上する。
【0012】請求項5記載の電源装置は、請求項1ない
し4いずれか記載の電源装置において、主インダクタお
よび副インダクタは、スイッチング手段のオン時間およ
びオフ時間がほぼ等しくなる割合でインダクタンスが設
定されているもので、スイッチング手段のオン時は副イ
ンダクタのインダクタンス分が減少して時定数が短縮さ
れ、スイッチング手段のオフ時は主インダクタおよび副
インダクタにより時定数が設定されることにより、スイ
ッチング手段のオンおよびオフの時間を一定にするよう
に設定することにより、直流成分が流れることを防止す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電源装置の一実施
の形態を図面を参照して説明する。
【0014】図1に示すように、商用交流電源eに雑音
防止回路1が接続され、この雑音防止回路1にはダイオ
ードD1,D2,D3,D4のブリッジで構成された整流手段と
しての全波整流回路2の入力端子が接続され、この全波
整流回路2の出力端子には、比較的容量の大きな第1の
コンデンサC1を接続するとともに、この第1のコンデン
サC1に対して並列にダイオードD5および第1のコンデン
サC1より容量の小さな第2のコンデンサC2の直列回路を
有するπ型が形成されている。
【0015】また、この第2のコンデンサC2には、部分
平滑回路3が接続され、この部分平滑回路3は、インダ
クタL1、充電用コンデンサC3および第1のダイオードD6
の直列回路が接続され、インダクタL1および第1のダイ
オードD6の接続点には第2のダイオードD7が接続され、
直流電源としての平滑直流電源回路4が構成されてい
る。
【0016】さらに、この平滑直流電源回路4には、イ
ンバータ回路5が接続されている。このインバータ回路
5は、インダクタとしてのトランスTr1 の一次巻線Tr1a
およびキャパシタとしての共振コンデンサC4の並列共振
回路6を有し、一次巻線Tr1aは一端側に遅相用の主イン
ダクタTr1am が形成され、他端側に共振コンデンサC4と
の合成インピーダンスが主インダクタTr1am と反対の進
相となる副インダクタTr1as が形成され、これら主イン
ダクタTr1am および副インダクタTr1as の接続点に平滑
直流電源回路4が接続されている。なお、共振コンデン
サC4および副インダクタTr1as の合成リアクタンスは、
主インダクタTr1am に対して逆の位相、すなわち進相に
設定される。そして、並列共振回路6に対して直列にス
イッチング手段となるトランジスタQ1のコレクタ、エミ
ッタが接続されている。また、トランジスタQ1のベース
にはベースドライブ回路7が接続されている。
【0017】またさらに、トランスTr1 の二次巻線Tr1b
には、バラストL2を介して放電ランプとしての蛍光ラン
プFLのフィラメントFL1 ,FL2 が接続され、これらフィ
ラメントFL1 ,FL2 には始動用のコンデンサC5が接続さ
れ、点灯回路8を構成している。
【0018】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。
【0019】まず、図2に示す簡易等価回路によれば、
インバータ回路5の並列共振回路6では、トランジスタ
Q1がオンしたとき、平滑直流電源回路4からトランスTr
1 の一次巻線Tr1aの主インダクタTr1am およびトランジ
スタQ1に電流が流れ、トランスTr1 の二次巻線Tr1bに電
圧が誘起されて点灯回路8に電力が供給されるととも
に、主インダクタTr1am に磁気エネルギが蓄積される。
【0020】次に、トランジスタQ1がオフすると、主イ
ンダクタTr1am に蓄積された磁気エネルギは逆位相の副
インダクタTr1as および共振コンデンサC4との直列回路
に転移する自由振動を行なう。
【0021】すなわち、振動エネルギは、最初にトラン
ジスタQ1をオフした強制振動時が最大で、蛍光ランプFL
などの負荷へのエネルギ供給とともに漸次低減する。そ
して、トランジスタQ1のオフする自由振動時には、主イ
ンダクタTr1am および副インダクタTr1as の双方のイン
ダクタンスに従うため、副インダクタTr1as を有さない
従来と同様の時定数であるが、トランジスタQ1のオンす
る強制振動時には、主インダクタTr1am のインダクタン
スに従い副インダクタTr1as のインダクタンス分時定数
が減少する。また、従来の場合には、トランジスタQ1の
オンの期間がオフの期間より長かったが、時定数を強制
振動時と自由振動時とで変化させることができ、トラン
ジスタQ1のデューティ比を変化できる。
【0022】そして、遅相成分である主インダクタTr1a
m および副インダクタTr1as と、進相成分である共振コ
ンデンサC4との接続点a,cに発生する電圧は、主イン
ダクタTr1am および副インダクタTr1as が同相であるか
ら、a,b間に分圧された電圧が平滑直流電源回路4お
よびトランジスタQ1に逆電圧として印加され、副インダ
クタTr1am があることにより、トランジスタQ1に印加さ
れる電圧は低減される。
【0023】ここで、平滑直流電源回路4の全波整流回
路2の脈流電圧が充電用コンデンサC3の充電電圧よりも
高い区間と、低い区間に分けて図1を参照して説明す
る。
【0024】まず、全波整流回路2の脈流電圧が充電用
コンデンサC3の充電電圧より高い区間の任意の時間部分
において、インバータ回路5のトランジスタQ1がオンす
ると、トランスTr1 の一次巻線Tr1aの電流の供給はほと
んどが第1のコンデンサC1から、一部が第2のコンデン
サC2から供給される。そして、第1のコンデンサC1と第
2のコンデンサC2との合成容量は、インバータ回路5が
必要とするエネルギを与えるに十分な容量である。これ
ら第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2とからの電
流供給に見合って商用交流電源e側からエネルギが入力
電流となって流入する。そして、脈流電圧の変化に対応
してトランジスタQ1のスイッチング動作に伴うように動
作がなされ、交流電圧正弦波値上に沿ってインバータ回
路5のインバータ動作の高周波の微少でかつ等しい振幅
が全波整流回路2の電圧値が高い全区間に重畳される。
【0025】すなわち、この全波整流回路2の電圧値が
高い区間では第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2
との合成値は供給された脈流電圧により与えられるエネ
ルギがインバータ回路5の要求するエネルギに対して満
たされた値となっている。
【0026】このため第1のコンデンサC1および第2の
コンデンサC2のいずれもリップル成分が小さく、発熱も
小さく、動作の信頼性を高めることができる。
【0027】そして、この全波整流回路2の電圧値が高
い区間においてトランジスタQ1のオン時に充電用コンデ
ンサC3へ充電される。なお、この全波整流回路2の電圧
値が高い区間においては充電用コンデンサC3からインバ
ータ回路5側へは放電しない。
【0028】すなわち、トランジスタQ1がオンすると、
インダクタL1、充電用コンデンサC3、第2のダイオード
D7およびトランジスタQ1の経路で電流が流れ、充電用コ
ンデンサC3が充電される。そして、トランジスタQ1がオ
フすると、インダクタL1に蓄えられた磁気エネルギによ
り、インダクタL1に電流が流れ続けるため、充電用コン
デンサC3、インダクタL1およびダイオードD8の経路で充
電用コンデンサC3を充電する電流が流れる。
【0029】次に、全波整流回路2の電圧値が低い区間
において、充電用コンデンサC3の充電電圧に対して全波
整流回路2の脈流正弦波電圧が低下し始めたときにトラ
ンジスタQ1がオンされると、インバータ回路5への電流
は最初に第2のコンデンサC2から供給され、第2のコン
デンサC2、トランスTr1 の一次巻線Tr1aおよびトランジ
スタQ1の経路で電流が流れる。そして、このとき、トラ
ンジスタQ1のオン量が増加するにしたがって第2のコン
デンサC2の電圧が低下して、全波整流回路2の出力電
圧、すなわち第1のコンデンサC1の電圧より低くなる
と、インバータ回路5へは、第1のコンデンサC1、トラ
ンスTr1 の一次巻線Tr1aの副インダクタTr1as 、共振コ
ンデンサC4およびトランジスタQ1に流れ、蛍光ランプFL
に供給される。
【0030】一方、充電用コンデンサC3の充電電圧はイ
ンダクタL1の過渡インピーダンスによりにエネルギの放
出が遅れ、トランジスタQ1がオフする直前にエネルギを
放出する。そして、トランジスタQ1がオフすると、イン
ダクタL1の充電電圧が電源となり、充電用コンデンサC
3、第2のコンデンサC2、第1のダイオードD6および第
2のコンデンサC2の経路で電流が流れて第2のコンデン
サC2が充電され、インダクタL1および充電用コンデンサ
C3の共振により、振動電圧に充電用コンデンサC3の電圧
が重畳される。ここで、インダクタL1および第2のコン
デンサC2は振動的共振が得られるように設定されている
ので、第2のコンデンサC2への充電が正弦波状に行なわ
れ、商用交流電源eの最高瞬時電圧の部分も最低瞬時電
圧の部分も電圧値がほぼ等しく直流電圧に近くなる。
【0031】ここで、図1に示す回路と従来例の回路と
の比較実験について説明する。
【0032】図1に示す回路において、蛍光ランプにH
F45を2本直列に用い、商用交流電源eの実効電圧を
200Vとし、トランスTr1 の一次巻線Tr1aのインダク
タンスを1.38mH、共振コンデンサC4を8200p
Fとし、副インダクタTr1asの巻き数を全体の15%と
したものと、副インダクタを形成しない従来例とを用い
た。
【0033】そして、従来例の場合には、図8に示すよ
うに、発振周波数43.5kHzで、トランジスタQ1の
オン時間13μs、オフ時間10μsで、オンデューテ
ィ56.5%になっている。
【0034】そして、従来のトランスTr1 の一次巻線Tr
1aの両端電圧は、図7および図8に示すように、トラン
ジスタQ1の逆印加電圧に等しく、おおよそ1120V
で、トランスTr1 の一次巻線Tr1aの両端電圧は、トラン
ジスタQ1の逆印加電圧から平滑直流電源電圧分の280
Vの直流電圧がシフトしている。なお、トランジスタQ1
のオフ時に第1のダイオードD6および第2のダイオード
D7により環流される電流があるので、共振電圧が上昇し
ているが、この部分は無視して考えている。
【0035】また、蛍光ランプFLに流れるランプ電流
は、図9に示すように、トランジスタQ1オン時は12.
4μs、オフ時は10.6μsで、デューティ比が5
3.9%となる。
【0036】そして、 直流重畳率 =(652−平均値)/(652−(−532)) =5.1% となる。
【0037】さらに、 ランプ電流波高率 =ランプ電流波高値/ランプ電流実効値 =652/358 =1.82 となる。
【0038】これに対し、上記実施の形態の場合には、
発振周波数は46.1kHzで、従来例に比べ、副イン
ダクタTr1as 分の共振周波数がずれており、トランジス
タQ1のオン時間10.9μs、オフ時間10.8μs
で、オンデューティ50.2%になっている。
【0039】そして、図3ないし図5に示すように、ト
ランスTr1 の一次巻線Tr1aの共振電圧は1120Vで、
主インダクタTr1am の電圧は950Vであり、トランジ
スタQ1の逆印加電圧は950Vになる。副インダクタTr
1as に印加される電圧分、従来例に比べてトランジスタ
Q1および平滑直流電源回路4の逆印加電圧が小さくな
り、トランジスタQ1の耐電圧を小さくでき、スイッチン
グ損失および導通損失などの電気損失をを小さくでき
る。さらに、突発的な過渡現象にも容易に対応可能にな
る。
【0040】また、蛍光ランプFLに流れるランプ電流
は、図6に示すように、トランジスタQ1オン時は11.
4μs、オフ時は10.3μsで、デューティ比が5
2.5%となり、従来例に比べてトランジスタQ1のオン
時間およびオフ時間がほぼ等しくなっているが、共振コ
ンデンサC4およびトランスTr1 以外にもLC系を含むた
め、トランジスタQ1のデューティ比程ランプ電流のデュ
ーティ比は均一にならない。
【0041】そして、 直流重畳率 =(608−平均値)/(608−(−544)) =2.8% となり、従来の5.1%に比べかなり小さくなり、ラン
プ電流の不平衡を低減し、カタホリシスおよび対地雑音
の要因を低減できる。
【0042】さらに、 ランプ電流波高率 =608/349 =1.74 となり、従来例の1.82に比べかなり改善され、光出
力波形を改善できる。
【0043】また、上記実施の形態では、主インダクタ
Tr1am および副インダクタTr1as は磁気的に結合してい
るが、磁気的に結合しない別体でもよい。なお、磁気的
に結合させている場合、トランジスタQ1のオン時に、一
次巻線Tr1aに蓄積されたエネルギは、トランジスタQ1の
オフ時に逆位相の共振コンデンサC4に転移して自由振動
するため、磁気エネルギの蓄積効率が向上する。
【0044】次に、他の実施の形態を図10を参照して
説明する。
【0045】この図10に示す実施の形態は、図1に示
す実施の形態において、副インダクタTr1as に対して並
列に副キャパシタとしてのコンデンサC6を接続したもの
である。なお、このコンデンサC6はトランジスタQ1がオ
フした瞬間に転流を容易にできる程度の大きさであれば
よい。
【0046】そして、図11に示す等価回路により動作
を説明すると、インバータ回路5の並列共振回路6で
は、トランジスタQ1がオンしたとき、平滑直流電源回路
4からトランスTr1 の一次巻線Tr1aの主インダクタTr1a
m およびトランジスタQ1に電流が流れ、トランスTr1 の
二次巻線Tr1bに電圧が誘起されて点灯回路8に電力が供
給されるとともに、主インダクタTr1am に磁気エネルギ
が蓄積される。
【0047】次に、トランジスタQ1がオフすると、主イ
ンダクタTr1am に蓄積された磁気エネルギは逆位相の副
インダクタTr1as および共振コンデンサC4との直列回路
に転移して共振コンデンサC4を充電し自由振動を行な
う。また、トランジスタQ1がオフした瞬間に副インダク
タTr1as に発生する逆起電力をコンデンサC6で吸収す
る。
【0048】そして、共振コンデンサC4で充電された電
圧を主インダクタTr1am および副インダクタTr1as を経
由して放電し、初期状態に戻る。
【0049】なお、その他基本的な動作については図1
に示す実施の形態と同様である。
【0050】ここで、図10に示す回路の実験例につい
て説明する。
【0051】図10に示す回路において、蛍光ランプに
HF45を2本直列に用い、商用交流電源eの実効電圧
を200Vとし、トランスTr1 の一次巻線Tr1aのインダ
クタンスを1.38mH、共振コンデンサC4を8200
pF、コンデンサC6を1000pFとし、副インダクタ
Tr1as の巻き数を全体の15%とし、発振周波数は4
5.5kHzにしたものである。
【0052】そして、図12に示すように、トランジス
タQ1がオフした瞬間に副インダクタTr1as の両端に発生
する逆起電力は、副インダクタTr1as および副コンデン
サC6の並列回路で数サイクルのリンギングで吸収されて
いるため、主インダクタTr1as の共振電圧は従来のおお
よそ1120Vを900V程度に低減できる。
【0053】上記実施の形態によれば、トランジスタQ1
のオフ時に副インダクタTr1am に発生する逆起電力をコ
ンデンサC6で吸収するので、転流が容易になり、自由振
動共振を円滑に行なえる。したがって、副インダクタTr
1as のインダクタンスを大きくして逆電圧を大きく低減
させたいときの転流の際に、発振が不安定になることを
確実に防止できる。
【0054】次に、また他の実施の形態を図13を参照
して説明する。
【0055】この図13に示す実施の形態は、図1に示
す実施の形態において、副インダクタTr1as に対して並
列に主インダクタTr1am が転流する際に短絡する方向の
極性でダイオードD8を接続したものである。
【0056】そして、図14に示す等価回路により動作
を説明すると、インバータ回路5の並列共振回路6で
は、トランジスタQ1がオンしたとき、平滑直流電源回路
4からトランスTr1 の一次巻線Tr1aの主インダクタTr1a
m およびトランジスタQ1に電流が流れ、トランスTr1 の
二次巻線Tr1bに電圧が誘起されて点灯回路8に電力が供
給されるとともに、主インダクタTr1am に磁気エネルギ
が蓄積される。
【0057】次に、トランジスタQ1がオフすると、主イ
ンダクタTr1am に蓄積された磁気エネルギは副インダク
タTr1as および共振コンデンサC4との直列回路に転移し
て共振コンデンサC4を充電し自由振動を行なう。
【0058】また、トランジスタQ1がオフした瞬間に、
副インダクタTr1as に発生する逆起電力をダイオードD8
で吸収する。
【0059】そして、共振コンデンサC4で充電された電
圧を主インダクタTr1am および副インダクタTr1as を経
由して放電し、初期状態に戻る。
【0060】なお、その他基本的な動作については図1
に示す実施の形態と同様である。
【0061】また、振動エネルギは、並列共振回路6が
結合して強制振動するときに最大になり、点灯回路8な
どへのエネルギ供給とともに減衰する。したがって、共
振コンデンサC4に充電された電荷が主インダクタTr1am
および副インダクタTr1as を介して放電するとき最も振
動エネルギが小さくなり、相対的にインピーダンスが高
くなることになるが、このとき副インダクタTr1as はダ
イオードD8で短絡されてインピーダンスが低くなるの
で、自由振動共振は円滑に行なわれる。
【0062】ここで、図13に示す回路の実験例につい
て説明する。
【0063】図13に示す回路において、蛍光ランプに
HF45を2本直列に用い、商用交流電源eの実効電圧
を200Vとし、トランスTr1 の一次巻線Tr1aのインダ
クタンスを1.38mH、共振コンデンサC4を8200
pFとし、副インダクタTr1as の巻き数を全体の15%
とし、発振周波数は45.5kHzで動作している。
【0064】そして、図15に示すように、トランジス
タQ1がオフした瞬間に副インダクタTr1as の両端に発生
する逆起電力は、ダイオードD8で吸収されているため、
主インダクタTr1am の電圧を従来のおおよそ1120V
から1000V程度に低減できる。この場合、図10に
示す実施の形態に比べ、逆起電力の低下できる電圧は小
さくなるが、リンギングはほとんど生じない。
【0065】上記実施の形態によれば、トランジスタQ1
のオフ時に副インダクタTr1am をダイオードD8で短絡す
るので、全周期の中で相対的にインピーダンスが高くな
る周期においてインピーダンスを低下させるので、自由
振動共振を円滑に行なえる。したがって、副インダクタ
Tr1as のインダクタンスを大きくして逆電圧を大きく低
減させたいときの転流の際に、発振が不安定になること
を確実に防止できる。
【0066】なお、いずれの実施例においても、トラン
ジスタQ1のオン時間およびオフ時間を等しくすることに
より、直流成分の重畳を少なくでき、カタホリシスおよ
び対地雑音を小さくできる。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の電源装置によれば、イン
ダクタおよびキャパシタの並列共振回路で並列共振し、
この共振電圧に従いスイッチング手段はスイッチング動
作し、副インダクタおよびキャパシタの合成インピーダ
ンスは、主インダクタの遅相に対して逆位相の進相に形
成されるため、スイッチング手段がオンしたとき、電源
から主インダクタおよびスイッチング手段に強制振動電
流が流れ、主インダクタに磁気エネルギが蓄積され、ス
イッチング手段がオフしたとき、主インダクタに蓄積さ
れた磁気エネルギは逆位相の副インダクタおよびキャパ
シタに転移する自由振動を起こし、主インダクタおよび
副インダクタはいずれも遅相成分であり、進相成分であ
るキャパシタとの接続点に発生する共振電圧が、主イン
ダクタおよび副インダクタに分圧されて印加されるの
で、スイッチング手段に印加される逆電圧を低減でき
る。
【0068】請求項2記載の電源装置によれば、請求項
1記載の電源装置に加え、スイッチング手段のオフ時に
副インダクタに発生する逆電圧を副キャパシタにより吸
収するため、スイッチング手段に印加される逆電圧がよ
り低減できる。
【0069】請求項3記載の電源装置によれば、請求項
1記載の電源装置に加え、副インダクタに対して並列
に、主インダクタが転流する方向に短絡する方向の極性
のダイオードを接続したので、主キャパシタに充電され
た電荷が副インダクタおよび主インダクタを経由して放
電するときが最も振動エネルギが小さくなるが、ダイオ
ードは順方向になり副インダクタを短絡してインピーダ
ンスが小さくなるので、自由共振振動が円滑にできる。
【0070】請求項4記載の電源装置によれば、請求項
1ないし3いずれか記載の電源装置に加え、主インダク
タおよび副インダクタは、磁気的に結合されているの
で、スイッチング手段をオンしたとき磁気エネルギが主
インダクタとともに副インダクタにも蓄積され、スイッ
チング手段をオフしたとき主インダクタおよび副インダ
クタに蓄積された磁気エネルギは逆の位相の主キャパシ
タに転移する自由振動を行なうため、磁気エネルギの蓄
積効率を向上できる。
【0071】請求項5記載の電源装置によれば、請求項
1ないし4いずれか記載の電源装置に加え、主インダク
タおよび副インダクタは、スイッチング手段のオン時間
およびオフ時間がほぼ等しくなる割合でインダクタンス
が設定されているので、スイッチング手段のオン時は副
インダクタのインダクタンス分が減少して時定数が短縮
され、スイッチング手段のオフ時は主インダクタおよび
副インダクタにより時定数が設定されるが、スイッチン
グ手段のオンおよびオフの時間を一定にするように設定
することにより、直流成分が流れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源装置の一実施の形態を示す回路図
である。
【図2】同上図1の等価回路図である。
【図3】同上トランスの電流および一次巻線の両端電圧
を示す波形図である。
【図4】同上トランスの電流および主インダクタの両端
電圧を示す波形図である。
【図5】同上トランジスタの電流およびトランジスタの
両端電圧を示す波形図である。
【図6】同上ランプ電流を示す波形図である。
【図7】従来例のトランスの電流および主インダクタの
両端電圧を示す波形図である。
【図8】同上トランジスタの電流およびトランジスタの
両端電圧を示す波形図である。
【図9】同上ランプ電流を示す波形図である。
【図10】本発明の電源装置の他の実施の形態を示す回
路図である。
【図11】同上図10の等価回路図である。
【図12】同上コンデンサC6の電流およびトランスの両
端電圧を示す波形図である。
【図13】同上また他の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図14】同上図13の等価回路図である。
【図15】同上ダイオードD8の電流およびトランスの両
端電圧を示す波形図である。
【符号の説明】
4 電源として平滑直流電源回路 6 並列共振回路 C4 キャパシタとしての共振コンデンサ C6 副キャパシタとしてのコンデンサ D8 ダイオード Q1 スイッチング手段としてのトランジスタ Tr1 インダクタとしてのトランス Tr1am 主インダクタ Tr1as 副インダクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタおよびキャパシタの並列共振
    回路と、この並列共振回路に直列に接続されたスイッチ
    ング手段とが電源に対して直列に接続された電源装置に
    おいて、 前記インダクタおよびキャパシタの並列共振回路は、 主インダクタと、 この主インダクタに対して並列に接続され、この主イン
    ダクタに流れる位相に対して逆の位相となる副インダク
    タおよび前記キャパシタが直列に接続された直列回路と
    を具備したことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 副インダクタに対して並列に接続され、
    副インダクタと合成により位相がキャパシタとは逆の位
    相となる副キャパシタを具備したことを特徴とする請求
    項1記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 副インダクタに対して並列に接続され、
    主インダクタが転流する方向に短絡する方向の極性のダ
    イオードを具備したことを特徴とする請求項1記載の電
    源装置。
  4. 【請求項4】 主インダクタおよび副インダクタは、磁
    気的に結合されていることを特徴とする請求項1ないし
    3いずれか記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 主インダクタおよび副インダクタは、ス
    イッチング手段のオン時間およびオフ時間がほぼ等しく
    なる割合でインダクタンスが設定されていることを特徴
    とする請求項1ないし4いずれか記載の電源装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003101159A1 (en) * 2002-05-23 2003-12-04 Lawrence Samuel Tyson Lamp ballast with series switchable inductor
KR101327030B1 (ko) * 2012-06-19 2013-11-13 엘지이노텍 주식회사 전원 공급 장치

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WO2003101159A1 (en) * 2002-05-23 2003-12-04 Lawrence Samuel Tyson Lamp ballast with series switchable inductor
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