JPH10223629A - 半導体表面の酸化膜の形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体表面の酸化膜の形成方法及び半導体装置の製造方法

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JPH10223629A
JPH10223629A JP2406897A JP2406897A JPH10223629A JP H10223629 A JPH10223629 A JP H10223629A JP 2406897 A JP2406897 A JP 2406897A JP 2406897 A JP2406897 A JP 2406897A JP H10223629 A JPH10223629 A JP H10223629A
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光 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温加熱を用いることなく、半導体基板の表
面に高品質の酸化膜を制御性よく形成することのできる
半導体表面の酸化膜の形成方法及び半導体装置の製造方
法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板1の表面を洗浄した後、濃
度0.5vol.%のHF水溶液に5分間浸漬し、活性領域
4上の不純物及び自然酸化膜9を除去する。シリコン基
板1を超純水で5分間リンス(洗浄)した後、このシリ
コン基板1を、203℃に加熱した濃度72.4vol.%
の過塩素酸水溶液8に37分間浸漬し、シリコン基板1
の表面にシリコン酸化膜5を形成する。シリコン酸化膜
5の上にゲート電極7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路な
どに用いられる金属−酸化膜−半導体デバイス、すなわ
ち、MOS(metal oxide semiconductor)デバイス、と
りわけMOSトランジスタ及びMOS容量の極薄ゲート
酸化膜及び容量酸化膜などに応用することのできる半導
体表面の酸化膜の形成方法及び半導体装置の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス、とりわけMOSトラン
ジスタ、MOS容量のゲート酸化膜及び容量酸化膜とし
ては、シリコンデバイスの場合、通常二酸化シリコン膜
(以下「酸化膜」という。)が用いられている。これら
の酸化膜には、高い絶縁破壊耐圧、高い絶縁破壊電荷
量、低い固定電荷密度、低い可動イオン密度、低い界面
準位密度が要求される。そのため、ウェーハの洗浄は非
常に重要な工程の一つである。一方、デバイスの微細
化、高集積化に伴い、ゲート酸化膜や容量酸化膜は薄膜
化しており、例えば、0.1μm以下のデザインルール
では4nm以下の極薄ゲート酸化膜が要求される。従
来、MOSトランジスタのゲート酸化膜は、600℃以
上の高温で、半導体基板を乾燥酸素や水蒸気などの酸化
性雰囲気に暴露することによって形成されていた(例え
ば、VLSIテクノロジー(VLSI Technol
ogy)、S.M.Sze編集、1984年、131〜
168ページ参照)。
【0003】また、熱酸化以外に、モノシランやジクロ
ロシランを400〜900℃で熱分解させ、酸素と反応
させることにより、基板表面に酸化膜を堆積させる化学
的気相成長法(CVD法)なども用いられていた。ま
た、低温で酸化膜を成長させる方法としては、酸化性の
強い硝酸などの薬液中に半導体基板を浸漬し、化学的な
酸化膜を形成する方法や、陽極酸化によって酸化膜を形
成する方法がある。しかし、化学的な酸化膜を形成する
方法では、成長できる膜厚範囲が限られ、一定以上の厚
い膜厚を有する酸化膜を形成することができないという
問題点があった。また、陽極酸化によって酸化膜を形成
する方法では、膜厚の成長範囲は比較的広いものの、界
面特性や絶縁破壊特性などの電気特性の十分な酸化膜を
形成することができないという問題点がある。このほか
にも、低温で酸化膜を形成する方法として、紫外線を照
射しながら熱酸化を行う方法や、プラズマ中で酸化を行
う方法がある。しかし、いずれの方法を用いた場合に
も、薄い高品質の酸化膜を制御性よく、かつ再現性よく
形成するのは困難な状況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の比較的
高温の熱酸化では、4nm以下の酸化膜を形成する際の
膜厚の制御性に欠けるという問題点があった。また、膜
厚の制御性を向上させるために低温での酸化を行うと、
形成された酸化膜の膜質の点で、界面準位密度が高いこ
と、及び固定電荷密度が高いことなどの問題点があっ
た。また、化学的気相成長法によって堆積した酸化膜
も、膜厚制御性及び膜質の点で同様の問題をかかえてい
る。特に、界面準位密度の発生は、MOSトランジスタ
のホットキャリア特性を劣化させるのみならず、トラン
ジスタの閾値電圧の不安定性、キャリア移動度の低下な
ど、特に微細デバイスでは致命的な問題を引き起こす。
さらに、素子の微細化により、熱処理工程の熱処理量の
低減も要求されている。しかし、400℃以下の低温で
熱酸化膜を形成しようとすると、上記の膜質の問題以外
にも、酸化膜の成長レートが著しく低く、ゲート酸化膜
として利用できる膜厚を実現することは困難であった。
【0005】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するためになされたものであり、高温加熱を用いるこ
となく、半導体基板の表面に高品質の酸化膜を制御性よ
く形成することのできる半導体表面の酸化膜の形成方法
及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体表面の酸化膜の第1の形成方法
は、半導体基板を、加熱した過塩素酸を含む溶液中に浸
漬することによっり、前記半導体基板の表面に半導体酸
化膜を形成することを特徴とする。この半導体表面の酸
化膜の第1の形成方法によれば、高温加熱を用いること
なく、半導体基板の表面に膜厚1〜30nmの半導体酸
化膜を形成することができる。また、過塩素酸を用いる
ことにより、酸化膜中の金属不純物の含有量が極めて少
なくなるため、界面準位密度、固定電荷密度の低い界面
特性に優れた半導体酸化膜を形成することができる。ま
た、過塩素酸を含む溶液中への浸漬時間を調整すること
により、半導体酸化膜の膜厚の制御を簡単に行うことが
できる。
【0007】また、前記本発明の半導体表面の酸化膜の
第1の形成方法においては、過塩素酸を含む溶液の温度
が170℃以上で、かつ、前記過塩素酸を含む溶液の沸
点以下であるのが好ましい。この好ましい例によれば、
過塩素酸による半導体酸化膜の成長レートを高く維持す
ることができる。
【0008】また、前記本発明の半導体表面の酸化膜の
第1の形成方法においては、過塩素酸溶液中の過塩素酸
の濃度が10vol.%以上であるのが好ましい。また、前
記本発明の半導体表面の酸化膜の第1の形成方法におい
ては、半導体基板が単結晶シリコン、多結晶シリコン、
非晶質シリコン、砒化ガリウム、燐化インジウム、シリ
コンゲルマニウムカーバイド及びシリコンゲルマニウム
からなる群から選ばれる少なくとも1つの材料からなる
のが好ましい。半導体基板として応用範囲が広いからで
ある。
【0009】また、本発明に係る半導体表面の酸化膜の
第2の形成方法は、半導体基板を加熱しながら、前記半
導体基板を過塩素酸を含む気体に暴露することにより、
前記半導体基板の表面に半導体酸化膜を形成することを
特徴とする。この半導体表面の酸化膜の第2の形成方法
によれば、高温加熱を用いることなく、半導体基板の表
面に膜厚1〜30nmの均一な品質を有する半導体酸化
膜を形成することができる。また、過塩素酸を用いるこ
とにより、酸化膜中の金属不純物の含有量が極めて少な
くなるため、界面準位密度、固定電荷密度の低い界面特
性に優れた半導体酸化膜を形成することができる。ま
た、過塩素酸を含む気体への暴露時間を調整することに
より、半導体酸化膜の膜厚の制御を簡単に行うことがで
きる。
【0010】また、前記本発明の半導体表面の酸化膜の
第2の形成方法においては、過塩素酸を含む気体が蒸気
であるのが好ましい。この場合には、さらにオゾンを添
加してもよい。
【0011】また、前記本発明の半導体表面の酸化膜の
第2の形成方法においては、半導体基板の加熱温度が1
70℃以上500℃以下であるのが好ましい。また、前
記本発明の半導体表面の酸化膜の第2の形成方法におい
ては、過塩素酸を含む気体中の過塩素酸の濃度が10vo
l.%以上であるのが好ましい。
【0012】また、前記本発明の半導体表面の酸化膜の
第2の形成方法においては、半導体基板が単結晶シリコ
ン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、砒化ガリウム、
燐化インジウム、シリコンゲルマニウムカーバイド及び
シリコンゲルマニウムからなる群から選ばれる少なくと
も1つの材料からなるのが好ましい。
【0013】また、本発明に係る半導体装置の第1の製
造方法は、半導体基板を加熱した過塩素酸溶液中に浸漬
することによって前記半導体基板の表面に半導体酸化膜
を形成し、前記半導体酸化膜上に導電層を形成すること
を特徴とする。この半導体装置の第1の製造方法によれ
ば、高温加熱を用いることなく、半導体基板の表面にM
OSトランジスタのゲート酸化膜として有用な膜厚1〜
30nmの半導体酸化膜を制御性よく形成することがで
き、この半導体酸化膜は界面準位密度、固定電荷密度の
低い界面特性に優れたものとなるので、高性能なMOS
トランジスタ等の半導体装置を実現することができる。
【0014】また、前記本発明の半導体装置の第1の製
造方法においては、過塩素酸を含む溶液の温度が170
℃以上で、かつ、前記過塩素酸を含む溶液の沸点以下で
あるのが好ましい。
【0015】また、前記本発明の半導体装置の第1の製
造方法においては、過塩素酸を含む溶液中の過塩素酸の
濃度が10vol.%以上であるのが好ましい。また、前記
本発明の半導体装置の第1の製造方法においては、半導
体基板が単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリ
コン、砒化ガリウム、燐化インジウム、シリコンゲルマ
ニウムカーバイド及びシリコンゲルマニウムからなる群
から選ばれる少なくとも1つの材料からなるのが好まし
い。
【0016】また、本発明に係る半導体装置の第2の製
造方法は、半導体基板を加熱しながら、前記半導体基板
を過塩素酸を含む気体に暴露することによって前記半導
体基板の表面に半導体酸化膜を形成し、前記半導体酸化
膜上に導電層を形成することを特徴とする。この半導体
装置の第2の製造方法によれば、高温加熱を用いること
なく、半導体基板の表面にMOSトランジスタのゲート
酸化膜として有用な膜厚1〜30nmの均一な品質を有
する半導体酸化膜を制御性よく形成することができ、こ
の半導体酸化膜は界面準位密度、固定電荷密度の低い界
面特性に優れたものとなるので、高性能なMOSトラン
ジスタ等の半導体装置を実現することができる。
【0017】また、前記本発明の半導体装置の第2の製
造方法においては、過塩素酸を含む気体が蒸気であるの
が好ましい。この場合には、さらにオゾンを添加しても
よい。
【0018】また、前記本発明の半導体装置の第2の製
造方法においては、半導体基板の加熱温度が170℃以
上500℃以下であるのが好ましい。また、前記本発明
の半導体装置の第2の製造方法においては、過塩素酸を
含む気体中の過塩素酸の濃度が10vol.%以上であるの
が好ましい。
【0019】また、前記本発明の半導体装置の第2の製
造方法においては、半導体基板が単結晶シリコン、多結
晶シリコン、非晶質シリコン、砒化ガリウム、燐化イン
ジウム、シリコンゲルマニウムカーバイド及びシリコン
ゲルマニウムからなる群から選ばれる少なくとも1つの
材料からなるのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。 〈第1の実施の形態〉まず、本発明により半導体酸化膜
を形成する第1の実施の形態を図1を用いて説明する。
本実施の形態においては、半導体基板として単結晶シリ
コン基板を用いた場合を例に挙げて、MOS容量を形成
する場合について説明する。
【0021】まず、図1(a)に示すように、シリコン
基板1上に、素子分離領域2と、素子を形成する領域で
ある活性領域4を形成した。素子分離領域2としては、
LOCOS(Local oxidation of Silicon)構造の酸化
膜を1000℃の水蒸気酸化により500nmの膜厚で
形成した。活性領域4の表面には、自然酸化膜9として
膜厚約1.2nmのSiO2 膜が存在している。シリコ
ン基板1としては、引き上げ法(CZ法)によって作製
したp型導電性(100)面方位、比抵抗10〜15Ω
cmの単結晶シリコン基板を用い、素子分離領域2のチ
ャネルストッパーとしてホウ素を2×1013cm-3(at
om)の濃度が得られるように公知のイオン注入法により
50keVの加速エネルギーで注入している。
【0022】次に、図1(a)、(b)に示すように、
公知のRCA洗浄法(W.Kern,D.A.Plutien:RCAレビュー
31、187ページ、1970年)法によってシリコ
ン基板1の表面を洗浄した後、このシリコン基板1を濃
度0.5vol.%のフッ化水素酸(HF)水溶液に5分間
浸漬し、活性領域4上の不純物及び自然酸化膜9を除去
した。
【0023】次に、図1(c)に示すように、シリコン
基板1を超純水で5分間リンス(洗浄)した後、203
℃に加熱した濃度72.4vol.%の過塩素酸(HClO
4 )水溶液8に37分間浸漬することにより、シリコン
基板1の表面にシリコン酸化膜5を形成した。このよう
な濃度72.4vol.%の過塩素酸水溶液8を用いて酸化
を行う場合には、過塩素酸水溶液8の温度を、この過塩
素酸水溶液8の沸点である203℃に近い温度、具体的
には、195〜203℃に保持するのが望ましい。19
5℃以下では過塩素酸による半導体酸化膜の成長レート
が低くなるからである。
【0024】次に、電極を形成するために、スパッタ法
によりアルミニウム6を1μmの膜厚で堆積し(図1
(d))、公知のフォトリソグラフィー技術によりゲー
ト電極をパターンニングした後、公知のドライエッチン
グ技術によりアルミニウム6をエッチングしてゲート電
極7を形成した(図1(e))。以上の工程により、M
OS容量を作製した。
【0025】図2に、洗浄を行い、自然酸化膜を除去し
たシリコン基板を、203℃に加熱した濃度72.4vo
l.%の過塩素酸水溶液中に40分間浸漬した後に観測し
たX線光電子スペクトルを示す。X線光電子スペクトル
はVG社製ESCALAB220i−XLを用いて測定
した。この際、X線源としては、エネルギーが1487
eVのAlのKα線を用いた。光電子は表面垂直方向で
観測した。図2中、ピーク(1)はシリコン基板のSi
の2p軌道からの光電子によるものであり、ピーク
(2)はシリコン酸化膜のSiの2p軌道からの光電子
によるものである。ピーク(2)とピーク(1)の面積
強度の比から酸化膜の膜厚を計算したところ、8.0n
mであった。ここでは、Siの2p軌道からの光電子の
シリコン酸化膜中の平均自由行程として3.5nmを用
い、シリコン基板中の平均自由行程として2.6nmを
用いた。また、エリプソナーターを用いても、酸化膜の
膜厚は8.0nmと見積もられた。
【0026】以上のように、本実施の形態によれば、過
塩素酸水溶液を用いてシリコン基板の表面を酸化するこ
とにより、200℃程度の低温で8nm以上のシリコン
酸化膜を形成することが可能であることが確認された。
【0027】また、このように過塩素酸水溶液を用いる
ことにより、酸化膜中の金属不純物の含有量が極めて少
なくなるため、界面準位密度、固定電荷密度の低い界面
特性に優れたシリコン酸化膜を形成することができた。
【0028】図3は、シリコン酸化膜の膜厚を、203
℃に加熱した濃度72.4vol.%の過塩素酸水溶液に浸
漬する時間に対してプロットしたものである。洗浄を行
い、濃度1.0vol.%のフッ化水素酸(HF)水溶液に
よって自然酸化膜を除去したシリコン基板を、203℃
に加熱した濃度72.4vol.%の過塩素酸水溶液に浸漬
し、その後に観測したX線光電子スペクトルからシリコ
ン酸化膜の膜厚を求めた。図3に示すように、膜厚2.
5nm以上では、シリコン酸化膜の膜厚は時間とともに
直線的に増加しており、過塩素酸水溶液中への浸漬時間
を調整することにより、シリコン酸化膜の膜厚の制御を
簡単に行うことができることが分かる。
【0029】尚、本実施の形態においては、濃度72.
4vol.%の過塩素酸水溶液を用いた場合を例に挙げて説
明したが、必ずしもこの濃度の過塩素酸溶液に限定され
るものではなく、過塩素酸の濃度が10vol.%以上であ
れば、所期の目的を達成することができる。
【0030】また、本実施の形態においては、シリコン
酸化膜5を形成するために、過塩素酸溶液8を用いてい
るが、過塩素酸は必ずしも溶液に限定されるものではな
く、気体の過塩素酸と半導体を反応させることによって
も同様の半導体酸化膜を形成することができる。
【0031】以下に、過塩素酸を含む気体と半導体を反
応させることによって半導体酸化膜を形成する場合につ
いて説明する。 〈第2の実施の形態〉図4は本発明の第2の実施の形態
における酸化膜の形成装置を示す概略図である。図4に
示すように、サファイア(Al2 3 )によって構成さ
れた容積1000cm3 の横長のチャンバー101内に
は、半導体基板102が水平状態で支持されている。チ
ャンバー101の外側の上部及び下部にはハロゲンラン
プ103が設けられており、このハロゲンランプ103
によって半導体基板102を上下方向から加熱すること
ができるようにされている。この酸化膜形成装置におい
ては、チャンバー101の左端から、酸化膜を形成する
前に半導体基板102の表面の自然酸化膜を除去するた
めの無水HFガス104、オゾンガス105及び過塩素
酸の蒸気106を導入することができるようにされてい
る。これらのガスは、チャンバー101内の半導体基板
102の表面で反応した後、チャンバー101の右端の
排気ポート107から排気される。実際の装置には、半
導体基板搬送機構や、制御部、電源部などが備わってい
るが、本実施の形態においては、実際にプロセスを行う
チャンバー付近のみを示している。
【0032】次に、上記の構成を備えた酸化膜の形成装
置を用いて、酸化膜を形成する場合について説明する。
この場合、半導体基板102として200mm径の単結
晶シリコン基板を用いた。また、チャンバー101内の
圧力は100Torrに設定されている。
【0033】まず、半導体基板(単結晶シリコン基板)
102をチャンバー101内の所定の位置に配置した
後、半導体基板(単結晶シリコン基板)102の表面の
自然酸化膜を除去するために、チャンバー101内に無
水HFガス104を約5秒間にわたって50cc/秒の
流量で導入した。これにより、半導体基板(単結晶シリ
コン基板)102の表面の自然酸化膜が完全に除去さ
れ、清浄なシリコン表面が露出した。次に、過塩素酸の
蒸気106を200cc/秒の流量でチャンバー101
内に導入しながら、ハロゲンランプ103によって半導
体基板(単結晶シリコン基板)102の表面温度が30
0℃となるように加熱した。この状態で180秒間加熱
したところ、半導体基板(単結晶シリコン基板)102
の表面に膜厚6nmのシリコン酸化膜が形成された。こ
の場合、過塩素酸の蒸気106に加え、オゾンガス10
5を導入することによってもシリコン酸化膜を効率良く
形成することができる。
【0034】本実施の形態においても、チャンバー10
1内に導入する過塩素酸の蒸気106の量(過塩素酸の
蒸気106への暴露時間)を調整することにより、シリ
コン酸化膜の膜厚の制御を簡単に行うことができる。
【0035】以上のようにして半導体基板(単結晶シリ
コン基板)102の表面にシリコン酸化膜を形成した後
は、上記第1の実施の形態の図1に示すMOS容量の作
製フローに従ってMOSデバイスを作製することができ
る。
【0036】尚、本実施の形態においては、過塩素酸の
蒸気を用いた場合を例に挙げて説明したが、過塩素酸の
濃度が10vol.%以上であれば、所期の目的を達成する
ことができる。この場合、過塩素酸のほかに、オゾンガ
スが含まれていてもよい。
【0037】また、本実施の形態においては、半導体基
板の加熱温度を300℃に設定しているが、必ずしもこ
の温度に限定されるものではなく、半導体基板の加熱温
度は170℃以上500℃以下であればよい。
【0038】また、本実施の形態においては、ガスを半
導体基板102の面に平行に導入しているが、必ずしも
この構成に限定されるものではなく、シャワーヘッドな
どを用いてもよい。
【0039】また、本実施の形態においては、ハロゲン
ランプ103によって半導体基板102の表面を加熱し
ているが、必ずしもこの構成に限定されるものではな
く、抵抗加熱を用いることも可能である。
【0040】また、上記第1及び第2の実施の形態にお
いては、半導体基板として単結晶シリコン基板を用いた
場合を例に挙げて説明したが、必ずしも単結晶シリコン
基板に限定されるものではなく、多結晶シリコン、非晶
質シリコン、砒化ガリウム、燐化インジウム、シリコン
ゲルマニウム、シリコンゲルマニウムカーバイドなど他
の半導体からなる基板に適用することもできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過塩素酸を用いることにより500℃以下の低温で、界
面特性に優れた高品質の安価な酸化膜を半導体表面に形
成することができ、これらの酸化膜をゲート酸化膜とし
て用いることにより高性能なMOSデバイスを実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における半導体表面
の酸化膜の形成方法を用いてMOS容量を形成する場合
のプロセス図であり、(a)はシリコン基板上に素子分
離領域と活性領域を形成する工程、(b)はシリコン表
面の自然酸化膜を除去する工程、(c)はシリコン基板
を過塩素酸を含む溶液に浸漬して酸化膜を形成する工
程、(d)は電極膜を形成する工程、(e)はゲート電
極を形成する工程をそれぞれ示している。
【図2】本発明の第1の実施の形態において203℃に
加熱した濃度72.4vol.%の過塩素酸水溶液中にシリ
コン基板を40分間浸漬した後に測定したX線光電子ス
ペクトルである。
【図3】本発明の第1の実施の形態において203℃及
び195℃に加熱した濃度72.4vol.%の過塩素酸水
溶液中にシリコン基板を浸漬した場合の浸漬時間とシリ
コン酸化膜の膜厚との関係を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における酸化膜の形
成装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 2 素子分離領域 3 清浄なシリコン表面 4 活性領域 5 シリコン酸化膜 6 アルミニウム 7 ゲート電極 8 過塩素酸水溶液 9 自然酸化膜 101 チャンバー 102 半導体基板(単結晶シリコン基板) 103 ハロゲンランプ 104 無水HFガス導入ライン 105 オゾンガス導入ライン 106 過塩素酸蒸気導入ライン 107 排気ポート

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を、加熱した過塩素酸を含む
    溶液中に浸漬することにより、前記半導体基板の表面に
    半導体酸化膜を形成する半導体表面の酸化膜の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 半導体基板を加熱しながら、前記半導体
    基板を過塩素酸を含む気体に暴露することにより、前記
    半導体基板の表面に半導体酸化膜を形成する半導体表面
    の酸化膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板を加熱した過塩素酸を含む溶
    液中に浸漬することによって前記半導体基板の表面に半
    導体酸化膜を形成し、前記半導体酸化膜上に導電層を形
    成する半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板を加熱しながら、前記半導体
    基板を過塩素酸を含む気体に暴露することによって前記
    半導体基板の表面に半導体酸化膜を形成し、前記半導体
    酸化膜上に導電層を形成する半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 過塩素酸を含む溶液の温度が170℃以
    上で、かつ、前記過塩素酸を含む溶液の沸点以下である
    請求項1に記載の半導体表面の酸化膜の形成方法又は請
    求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 過塩素酸を含む溶液中の過塩素酸の濃度
    が10vol.%以上である請求項1に記載の半導体表面の
    酸化膜の形成方法又は請求項3に記載の半導体装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 過塩素酸を含む気体が蒸気である請求項
    2に記載の半導体表面の酸化膜の形成方法又は請求項4
    に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板の加熱温度が170℃以上5
    00℃以下である請求項2に記載の半導体表面の酸化膜
    の形成方法又は請求項11に記載の半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 過塩素酸を含む気体中の過塩素酸の濃度
    が10vol.%以上である請求項2に記載の半導体表面の
    酸化膜の形成方法又は請求項4に記載の半導体装置の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板が単結晶シリコン、多結晶
    シリコン、非晶質シリコン、砒化ガリウム、燐化インジ
    ウム、シリコンゲルマニウムカーバイド及びシリコンゲ
    ルマニウムからなる群から選ばれる少なくとも1つの材
    料からなる請求項1もしくは2に記載の半導体表面の酸
    化膜の形成方法又は請求項3もしくは4に記載の半導体
    装置の製造方法。
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