JPH1021900A - 密閉型鉛蓄電池用正極板および密閉型鉛蓄電池 - Google Patents

密閉型鉛蓄電池用正極板および密閉型鉛蓄電池

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JPH1021900A
JPH1021900A JP8171469A JP17146996A JPH1021900A JP H1021900 A JPH1021900 A JP H1021900A JP 8171469 A JP8171469 A JP 8171469A JP 17146996 A JP17146996 A JP 17146996A JP H1021900 A JPH1021900 A JP H1021900A
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JP
Japan
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positive electrode
lead
tin oxide
antimony
fiber
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JP8171469A
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Shoji Tachibana
昇二 橘
Hiroya Yamashita
博也 山下
Shinichi Saito
慎一 齊藤
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正極活物質の利用率が高く、かつ充放電中の
気体発生を抑制し、充放電サイクル寿命が長い密閉型鉛
蓄電池用正極板、及びこれを用いた密閉型鉛蓄電池を提
供することを目的とする。 【解決手段】 酸化アンチモンを含有する酸化スズ繊維
を酸化鉛中に含有してなる正極活物質が集電体に充填さ
れている密閉型鉛蓄電池用正極板において、該酸化スズ
繊維中のアンチモン含有量がスズとアンチモンの合計量
に対して0.1モル%以上、5モル%未満であることを
特徴とする密閉型鉛蓄電池用正極板、及びそれを使用し
た密閉型鉛蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型鉛蓄電池用
正極板、及びこれを使用した密閉型鉛蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】鉛蓄電池には、充放電反応中の気体発生
を特に抑制しない通常の鉛蓄電池と、充放電反応中の気
体発生を極力抑制し、かつ電解液である希硫酸の漏洩を
防止した密閉型鉛蓄電池(シール型鉛蓄電池とも言う)
がある。前者は自動車などに搭載される移動用二次電池
などとして広く利用されており、また後者はコンピュー
タなどのバックアップ用二次電池あるいは携帯機器など
の二次電池などとして一部実用化されている。
【0003】前記鉛蓄電池とは、二酸化鉛(PbO2
もいう)を含有する正極活物質を正極集電体に充填した
正極板と、鉛(Pb)を含有する負極活物質を負極集電
体に充填した負極板を、セパレータを介して希硫酸から
なる電解液を含む容器中に対置されている充放電可能な
二次電池である。
【0004】該鉛蓄電池における充放電反応は、一般に
以下のように表すことができる。但し、次式の左方向の
反応が充電、また右方向の反応が放電である。
【0005】 正極;PbO2+4H++SO4 2-+2e-←→PbSO4+2H2O (1) 負極;Pb+SO4 2-←→PbSO4+2e- (2) しかしながらこれらの鉛蓄電池では、使用可能な容量の
内全てを一度でも使い切ってしまったり、充放電サイク
ルを繰り返すと、正極活物質である二酸化鉛や負極活物
質である鉛の表面で、絶縁性の硫酸鉛が生成したり、ま
た電極活物質が軟化したりするため、これら電極活物質
(以下、単に活物質ともいう)の導電性を著しく低下さ
せ、もはや充電できなくなったり、あるいは充放電反応
に寄与できるはずの内部の正極活物質及び負極活物質の
利用を困難にするという課題があった。このような導電
性の低下によって、電極活物質の利用率は約20%以下
にまで低下し、鉛蓄電池本来の性能を充分に引き出せて
いない原因となっている。
【0006】また絶縁性の硫酸鉛の生成や、電極活物質
の軟化によって、電極活物質が脱落しやすくなり、充放
電サイクル寿命が短くなるという課題もあった。
【0007】もし電極活物質の利用率を高め、充放電サ
イクル寿命を長くすることができれば、鉛蓄電池のエネ
ルギー密度を増大させることができ、更に鉛蓄電池の応
用分野を拡大させることができる。
【0008】最近、電極活物質の導電性低下を抑制し、
電極活物質の利用率を少しでも向上させてエネルギー密
度を高めようと、電極活物質中に導電性を有する黒鉛、
あるいは酸化スズの粉末を添加することが試みられてい
る。
【0009】しかしながら、黒鉛は充放電サイクル中に
酸化されて消耗し易いという欠点がある。特に正極活物
質に添加した場合、黒鉛は酸化され、CO2あるいはH2
CO3などの絶縁性物質に変化し、導電性付与の効果を
長期間維持することができなかった。一方、酸化スズ粉
末を添加した場合、導電性付与効果が小さいので、正極
活物質に充分な導電性を付与しようとすれば多量に添加
せざるを得ない。これは、充放電反応に関与しない物質
を増やすことになり、電池のエネルギー密度を低下させ
てしまう。また多量の酸化スズ粉末の添加は、正極活物
質の機械的強度の低下を引き起こし、それによって正極
活物質が脱落しやすくなり、充放電サイクル寿命が短く
なるという課題があった。
【0010】さらに、鉛蓄電池の中でも、充放電反応中
に気体発生を特に抑制しない通常の鉛蓄電池では、充放
電サイクル寿命を長くするために、正極集電体に鉛−ア
ンチモン合金を用いている。しかしながら正極集電体に
鉛−アンチモン合金を用いると、充電中の水の分解によ
る気体発生が起こり、電解液が減少するため、ときどき
電解液を補充するなどのメンテナンスが必要であるこ
と、また転倒すると電解液が漏洩することなどから、コ
ンピュータなどのバックアップ用二次電池あるいは携帯
機器などの二次電池などには使用できない。
【0011】そこで、充放電中に発生する気体を電池内
部で処理したり、容器を密封したりすることなどによっ
て、転倒によっても電解液が漏洩しないようにし、かつ
容器の膨張、破裂を防止した密閉型鉛蓄電池がある。
【0012】充放電中に発生する気体には酸素、水素な
どがある。これらの気体を電池内部で処理するには、触
媒などを用いて水にする方法、補助電極を用いてイオン
化する方法、さらには酸素を負極活物質に接触させて反
応させる方法などがある。これらの方法の中で、酸素を
負極活物質に接触させて反応させる方法における反応は
以下のように記述され、この方法が最も効率がよいた
め、よく用いられる。
【0013】 Pb+1/2O2 →PbO (3) PbO+H2SO4 →PbSO4+H2O (4) PbSO4+2H++2e-→Pb+H2SO4 (5) 即ち、充放電中に正極板で発生した酸素は負極活物質と
電解液と反応し、また負極板での水素発生も抑制できる
ので、鉛蓄電池は密閉状態を維持することができる。
【0014】しかしながら該密閉型鉛蓄電池において、
前記充放電中に発生する気体を電池内部で処理する能力
には限界があり、処理能力以上の気体が発生することが
しばしば生じており、発生した気体を処理しきれずに、
容器の膨張及び破裂の危険性が高かった。
【0015】そこで、正極集電体にアンチモンを含まな
い鉛−カルシウム合金、鉛−スズ合金等の鉛合金を用い
て、気体発生を抑制することが試みられている。しかし
ながら正極集電体にアンチモンを含まない鉛合金を用い
た密閉型鉛蓄電池では、充放電反応に伴う正極板の膨
張、収縮によって正極集電体が腐食、疲労破壊、あるい
は応力腐食破壊を起こしてしまい、充放電反応中に気体
発生を抑制しない通常の鉛蓄電池と比較して、充放電サ
イクル寿命が短いという課題があった。
【0016】また正極集電体としてアンチモン含有量を
1〜2重量%に低減した鉛−低アンチモン合金(カルシ
ウム、スズを含むこともある)を用いることも提案され
ているが、充放電サイクル寿命を若干長くすることがで
きるが、充放電中の気体発生を十分に抑制することはで
きていない。
【0017】即ち、従来の密閉型鉛蓄電池では、充放電
中の気体発生を抑制することと、充放電サイクル寿命を
長くするということを同時には達成し得なかった。また
コンピュータなどのバックアップ用二次電池あるいは携
帯機器などの二次電池などの用途に使用した場合、長時
間駆動可能なように、正極活物質の利用率をさらに高め
たいという要求が強まっていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】そこで、正極活物質の
利用率が高く、かつ充放電中の気体発生を極力抑制し、
充放電サイクル寿命が長い密閉型鉛蓄電池用正極板、並
びにこれを用いた密閉型鉛蓄電池が求められていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量の酸化アン
チモンを含む酸化スズ繊維を正極活物質に含有させるこ
とによって、正極活物質の利用率が高く、かつ充放電中
の気体発生を極力抑制し、充放電サイクル寿命が長い密
閉型鉛蓄電池用正極板となるということを見い出して、
本発明を完成し、ここに提案するに至った。
【0020】即ち、本発明は、酸化アンチモンを含有す
る酸化スズ繊維を酸化鉛中に含有してなる正極活物質が
集電体に充填された密閉型鉛蓄電池用正極板において、
該酸化スズ繊維中のアンチモン含有量がスズとアンチモ
ンの合計量に対して0.1モル%以上、5モル%未満で
あることを特徴とする密閉型鉛蓄電池用正極板、並びに
これを使用した密閉型鉛蓄電池に関する。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。
【0022】本発明における密閉型鉛蓄電池とは、前記
式1及び2の充放電反応が起こる鉛蓄電池の中で、充放
電中に発生する気体を電池内部で処理したり、容器を密
封したりすることなどによって、転倒によっても電解液
が漏洩しないようにし、かつ容器の膨張、破裂をなるべ
く防止した鉛蓄電池のことである。
【0023】該密閉型鉛蓄電池は、正極板の構造によっ
てペースト式、クラッド式、プランテ式などに分類され
る。該密閉型鉛蓄電池の大部分は、平板状の正極板と負
極板がセパレータを介して電解液を含む容器中にほぼ平
行に対置されている構造を有するが、クラッド式などの
ように、正極活物質と正極集電体が中空のチューブ(円
筒形、角形など)と呼ばれるものに充填された正極板を
用いることもある。
【0024】該密閉型鉛蓄電池においては、密閉状態で
物質のバランスを維持するために、正極板で発生した酸
素が負極板に移動しやすく、かつ電解液をなるべく流動
しないようにし、また空気が電池内部に進入しないよう
にした構造のものが好んで用いられる。例えば、電解液
をなるべく流動しないようにするために、ガラス繊維の
多孔体に電解液を吸収させるリテーナ式や、電解液に水
ガラスを添加してゲル化したゲル式などの方法が好んで
用いられる。また電池内部への空気の進入を防止するた
めに、急激な内圧上昇時の安全弁も兼ねたゴム弁を採用
してシールするなどの方法がよく採用される。
【0025】正極活物質には、通常二酸化鉛が用いられ
る。但し、上記混練前の原料の酸化鉛中あるいは混練中
に、不純物として鉛や一酸化鉛が含まれていたり、塩基
性の硫酸鉛(結晶水を含むこともある)などの鉛化合物
が生成したりすることもあるが、化成工程で二酸化鉛に
変化するので問題ない。
【0026】負極活物質には、充放電反応の表面積を大
きくするために海綿状又はスポンジ状の鉛が好適に用い
られる。
【0027】また正極集電体及び負極集電体には、通
常、鉛−カルシウム合金(通常カルシウム0.2重量%
以下)、鉛−スズ合金(通常スズ数重量%以下)、ある
いは鉛−アンチモン合金等の鋳造した鉛合金を用いるこ
とができる。耐食性を向上させるために砒素を添加した
鉛合金や、鋳造時の結晶を微細化するために銅、イオ
ウ、セレンなどを添加した鉛合金を用いることもある。
但し、鉛−カルシウム合金、鉛−スズ合金、あるいはア
ンチモン含有量が2重量%以下の鉛−低アンチモン合金
を用いた方が、充放電反応時の気体発生を抑制し、かつ
充放電サイクル寿命を長くする効果が高いので好まし
い。
【0028】電解液には、通常、1.20〜1.30
(20℃)の比重を有する希硫酸が用いられる。該希硫
酸の純度は、日本工業規格(JIS)K1321に規定
されており、この純度の希硫酸が使用される。
【0029】セパレータには、耐希硫酸性、耐酸化性に
優れ、金属イオン、塩素などの充放電反応にとって有害
な物質を溶出せず、電解液の浸透性、拡散性に優れるな
どの特性を有する材料が使用される。好適な材料として
例えば、ガラス繊維、合成繊維、加硫ゴム、天然セルロ
ースなどを加工したもの、混紡したもの、不織布などが
用いられる。
【0030】容器も、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ABS樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹
脂製等の公知のものが何等制限なく用いることができ
る。
【0031】前記の正極活物質、負極活物質、各集電
体、電解液、及び容器などは、鉄、ニッケルなどの水素
過電圧を低下させる恐れがある不純物の含有量を極力低
下させたものが望ましい。電解液中の不純物量は前記日
本工業規格にも規定されている。
【0032】本発明における酸化アンチモンを含有する
酸化スズ繊維(以下、単に酸化スズ繊維という)は、ア
ンチモン含有量がスズとアンチモンの合計量に対して
0.1モル%以上、5モル%未満である繊維形状の固体
物質をいい、通常、50モル%以上(スズ換算)の酸化
スズからなり、短径に対する長径の比、即ちアスペクト
比が10以上のものが採用される。
【0033】酸化スズ繊維中においてアンチモンは通
常、酸化アンチモンとして存在するが、本発明における
酸化スズ繊維中のアンチモン含有量とは、他の添加成分
などが含有されているか否かに拘わらず、Sb元素のモ
ル数/(Sn元素のモル数+Sb元素のモル数)によっ
て計算されたモル比率(原子比率にも相当する)をい
う。例えば、酸化スズ繊維中に酸化スズ、酸化アンチモ
ン、アルミナ含有されている場合、各元素のモル比率が
Sn/Sb/Al=88.5/1.5/10とすれば、
酸化スズ繊維中のアンチモン含有量は、約1.7モル%
となる。
【0034】該酸化スズ繊維中のアンチモン含有量は、
蛍光エックス線などの定量分析装置を用いて、予め各元
素のモル比率がわかっている標準試料において、各元素
から得られる特性エックス線のピーク強度の比率と、各
元素のモル比率の関係、即ち検量線を求めておき、未知
試料のピーク強度の比率の測定と検量線から酸化スズ繊
維中のアンチモン含有量を容易に求めることができる。
【0035】酸化アンチモンの添加は、酸化スズ繊維の
電気抵抗率を低減し、正極活物質の電気伝導率を向上さ
せるため、正極活物質の利用率が向上し、また充放電サ
イクル寿命を向上するという効果がある。酸化スズ繊維
中のアンチモン含有量が0.1モル%よりも少ないと、
充放電サイクル寿命を長くする効果が小さい。またアン
チモン含有量が5モル%以上になると、正極集電体に鉛
−アンチモン合金を用いたときに、水素過電圧が低下
し、充放電中に気体をより多く発生させる。アンチモン
含有量が0.5〜3モル%である該酸化スズ繊維は、正
極活物質の利用率を向上させる効果及び充放電サイクル
寿命を長くする効果が高く、かつ充放電中の気体発生を
抑制する効果が高いため、特に好ましい。
【0036】酸化スズ繊維の形状は、上記条件を満たし
ていれば、繊維の断面はどのような形状でも構わない。
該酸化スズ繊維の作製方法、条件などによっても異なる
が、通常、繊維の断面は円形、楕円形、あるいは三角
形、四角形などの多角形などである。断面が円形の場合
は直径が短径に相当し、楕円形の場合は短い方の径と長
い方の径の平均が短径に相当し、さらには多角形の場合
は最も短い対角線と最も長い対角線の平均が短径に相当
するものとする。但し、断面が三角形の場合は、最も短
い辺と最も長い辺の平均が短径に相当するものとする。
該酸化スズ繊維の中でも繊維の断面が円形、楕円形のも
のは、機械的強度が高いため好ましい。
【0037】酸化スズ繊維の短径はより小さい方が、引
張り強度などの機械的強度が大きく、柔軟性が向上する
ため好ましいが、短径があまりにも小さいと、酸化スズ
繊維1本当りの機械的強度が低下する。該酸化スズ繊維
の短径は0.5〜100μmが望ましく、また1〜60
μmがより好ましく、さらには5〜50μmがより好ま
しい。
【0038】また酸化スズ繊維における長径とは、繊維
断面の法線方向の長さ、即ち繊維の長手方向の長さとす
る。該酸化スズ繊維の長径があまり短すぎ、アスペクト
比が小さくなると、正極活物質に添加した際に電気伝導
性を付与する効果が少なく、正極活物質の利用率を向上
させる効果が少ない。また該酸化スズ繊維の長径が長す
ぎ、アスペクト比が大きくなると、正極活物質中に不均
一に分散する可能性が高く、電気伝導性を付与する効果
が低下し、正極活物質の利用率を向上させる効果が低下
する恐れがある。したがって該酸化スズ繊維のアスペク
ト比は、10〜20000が好ましく、20〜1000
がより望ましい。
【0039】上記短径及び長径の値は、少なくとも10
本以上の酸化スズ繊維の平均値とする。短径及び長径の
値の測定は、写真撮影装置を付属した走査型電子顕微
鏡、光学顕微鏡などで撮影された該酸化スズ繊維の写真
を用いて容易に行うことができる。
【0040】さらには、酸化スズ繊維を正極活物質に混
練した際あるいは正極集電体に充填した際に繊維形状を
維持し、利用率及び充放電サイクル寿命を長くする効果
が高いという理由から、該酸化スズ繊維の破壊に必要な
エネルギーは、1×10-10J以上が好ましく、さらに
は1×10-8J以上が望ましい。ここで破壊に必要なエ
ネルギーは、繊維1本の破壊に至るまでの荷重(応力)
ー伸び(歪)曲線によって作られる下側の面積に相当
し、この面積が大きい材料ほど破壊されにくいことにな
る[C.R.バレット、W.D.ニックス、A.S.テ
テルマン著、岡村弘之、井形直弘、堂山昌男訳、材料科
学2、18〜20頁(培風館、1980年1月10日初
版、1991年9月20日初版第13刷発行)]。
【0041】酸化スズ繊維中の酸化スズとは、二酸化ス
ズ(SnO2)、一酸化スズ(SnO)、酸素欠陥を有
する酸化スズ(SnO2-X、但し0<X<1)などのス
ズの酸化物として存在し、これら化学組成の異なる酸化
スズが複数混在していることもある。該酸化スズ繊維中
にどの酸化スズが含有されるかは、焼成時の雰囲気など
製造条件によって変わる。例えば、焼成時に酸素、空気
などの酸化性雰囲気であれば、酸化スズのほとんどが二
酸化スズであったり、二酸化スズの含有量が多い酸化ス
ズ繊維となり、またアルゴンガス、ヘリウムガスなどの
不活性雰囲気、あるいは一酸化炭素などの還元性雰囲気
などの非酸化性雰囲気であれば、二酸化スズの他に一酸
化スズ、酸素欠陥を有する酸化スズが含有されたり、酸
化スズのほとんどが一酸化スズあるいは酸素欠陥を有す
る酸化スズである酸化スズ繊維となる。中でも酸化スズ
のほとんどが二酸化スズである酸化スズ繊維は、機械的
強度が高いため、好ましい。
【0042】酸化スズ繊維中には、さらに他のドーピン
グ成分を添加することもある。また酸化スズ繊維の機械
的強度を向上させるために添加成分などを添加してもよ
い。複数のドーピング成分又は添加成分を同時に添加し
ても構わない。
【0043】他のドーピング成分としては、ビスマスな
どの周期表第15族(新IUPAC方式、アンチモンを
除く)元素を含む酸化物、あるいはバナジウム、ニオブ
などの第5族元素を含む酸化物などがある。これらの中
でも、バナジウムの酸化物は、電気抵抗率を低下させる
効果が高いため、好ましい。
【0044】また酸化アンチモン及び他のドーピング成
分の量は、密閉型鉛蓄電池の性能とコストに応じてその
都度、最適な量が選択されるが、一般にあまりにも少な
過ぎると電気抵抗率低減の効果が少なく、またあまりに
も多過ぎるとコストの上昇を招いたり、あるいは分相な
どが起こり、機械的強度を低下させるなどの不都合が起
こる。よって酸化アンチモン及び他のドーピング成分の
合計量は、酸化スズ、酸化アンチモン、他のドーピング
成分の合計モル数に対して0.1〜10モル%(成分元
素換算)が望ましい。但し、0.1〜10モル%中に含
まれる酸化アンチモンの量は、スズとアンチモンの合計
量に対するアンチモン含有量が0.1モル%以上、5モ
ル%未満となるようにすることは言うまでもない。
【0045】一方、添加成分としては、カルシウム、マ
グネシウムなどの第2族元素を含有する酸化物、イット
リウム、ランタノイド(ランタン、セリウムなどの原子
番号57〜71までの元素)などの第3族元素を含有す
る酸化物、チタン、ジルコニウムなどの第4族元素を含
有する酸化物、クロムなどの第6族元素を含有する酸化
物、マンガンなどの第7族元素を含有する酸化物、亜鉛
などの第12族元素を含有する酸化物、アルミニウム、
インジウムなどの第13族元素を含有する酸化物、ケイ
素、ゲルマニウムなどの第14族元素を含有する酸化物
などがある。この中で、アルミニウム、インジウムなど
の第13族元素を含有する酸化物、あるいはチタン、ジ
ルコニウムなどの第4族元素を含有する酸化物は、機械
的強度を向上させる効果が高いため好ましい。特にSi
2などのケイ素の酸化物、あるいはチタン、ジルコニ
ウムなどの第4族元素を含有する酸化物は、機械的強度
を向上させる効果が高いため、好ましい。また鉄、ニッ
ケルなどの第8族元素などの水素過電圧を極端に低下さ
せる元素は、酸化スズ繊維中に含まない方がよい。
【0046】添加成分の量は密閉型鉛蓄電池の性能とコ
ストに応じてその都度、最適な量が選択される。一般に
量が多いほど機械的強度を向上させる効果が高いが、多
過ぎると分相などが起こり、かえって機械的強度を低下
させるなどの不都合が起こる。よって添加成分の量は、
酸化スズ及び添加成分の合計モル数に対して35モル%
(成分元素換算)以下が望ましく、25モル%以下がよ
り好ましい。
【0047】酸化アンチモン、他のドーピング成分、及
び添加成分などの酸化スズ以外の他の成分の合計量は、
機械的強度の向上及び電気伝導率の向上の観点から、酸
化スズの量を超えないようにする、即ち割合が50モル
%未満(成分元素換算)とした方がよく、また40モル
%以下、さらには30モル%以下が望ましい。即ち、酸
化スズ繊維中の酸化スズをスズ換算で、50モル%以上
がよく、また60モル%以上が好ましく、さらには70
モル%以上が特に望ましい。
【0048】本発明に於いては、上述のようにV25
ど一般式Mmn(M;陽イオン又は元素、m≧2、n≧
1)で示されるようなm個の陽イオン又は元素を含有す
る酸化物が酸化スズ繊維中に存在する場合は、酸化スズ
繊維中に含まれる陽イオン又は元素のモル数によってド
ーピング成分や添加成分の割合を算出する。例えば、酸
化スズ繊維中に酸化バナジウムが、スズ元素/バナジウ
ム元素(モル比)=95/5の比率で含まれる場合は、
バナジウムがV25の状態で存在していたとしても、バ
ナジウムは5モル%(5原子%に相当する)含有するも
のとする。
【0049】酸化スズ繊維は、製造条件によっても異な
るが、非晶質、多結晶、又は単結晶の酸化スズからな
る。但し、酸化アンチモン、他のドーピング成分、添加
成分などの酸化スズ以外の他の成分の添加量が少ない場
合は、他の成分が酸化スズ中に固溶することが多いが、
他の成分の添加量が多い場合は酸化スズから分相して別
の相を形成して存在することもある。該酸化スズ繊維の
微細構造は、エックス線回折分析などによって確認する
ことができる。例えば、非晶質の場合、エックス線回折
パターンはハローとなる。また多結晶の場合には酸化ス
ズあるいは分相した他の成分からの複数の回折ピークが
現れる。
【0050】該酸化スズ繊維の電気抵抗率は、酸化アン
チモンや他のドーピング成分の種類、添加量、製造条件
などによって大きく変化するが、通常、104〜10-2
Ω・cmの値を有することが多い。中でも10ー3Ω・c
mの電気抵抗率を有する酸化スズ繊維は、正極活物質の
電気伝導性を向上する効果が高いため、好ましい。
【0051】酸化スズ繊維の製造する場合、どのような
方法を用いても構わない。例えば、酸化スズの前駆体を
含む溶液から製造する溶液法、または一酸化スズなどの
スズ化合物又はスズを密閉容器中又は密閉状態に近い容
器中で加熱、昇華させ、酸化スズ(二酸化スズ)のウィ
スカーとして再結晶させる析出法などによって製造され
る。この中で溶液法は、酸化スズ繊維の短径と長径を簡
単に制御でき、酸化アンチモン、他のドーピング成分、
添加成分の量の制御が容易で柔軟性に優れ、かつ大量生
産性に優れ、歩留まりも高いなどの理由から特に好まし
い。
【0052】溶液法としては、以下の方法が具体的に挙
げられる。ハロゲン化スズなどのスズ化合物あるいは金
属スズと、ドーピング成分及び添加成分を含む化合物を
メタノールなどのアルコールに順次溶解する。溶解後、
アルコールを減圧下で濃縮し、粘稠な紡糸液とする。直
径数μm〜数mm程度の直径の穴を多数有するノズルか
ら紡糸液を押し出すか、又は吸い出して、紡糸を行い、
ゲル繊維とした後、焼成を行う。焼成温度は高すぎる
と、酸化スズ繊維中の酸化アンチモンや他のドーピング
成分が揮散し導電性が低下する、酸化スズの分解が進行
する、酸化スズ繊維中の結晶粒が成長し過ぎ、強度が低
下するなどの問題を生じるので、焼成温度としては25
0℃〜1550℃の温度範囲が好ましい。さらに好適に
は、500℃〜900℃の温度で焼成することが好まし
い。
【0053】本発明における酸化アンチモンを含有する
酸化スズ繊維を酸化鉛中に含有した正極活物質が正極集
電体に充填された正極板は、従来の公知な方法により製
造することができる。例えば、混練機、混合機などを用
いて、酸化鉛の粉末(鉛粉と呼ぶこともある)、酸化ス
ズ繊維を水、希硫酸、硫酸などの溶媒と混練し、酸化ス
ズ繊維を含む正極活物質のペーストあるいは団粒を製造
する。このとき段階的に水、希硫酸などの溶媒を混合し
ても構わない。先に酸化鉛と溶媒を混練後、酸化アンチ
モンを含有する酸化スズ繊維を混練しても構わない。こ
のとき溶媒は少なくし、流れるようなペースト状より
も、固まりを形成するようなペースト状、又は団粒状に
した方が後に正極集電体に充填しやすい。またペースト
又は団粒の製造時に、酸化アンチモンを含有する酸化ス
ズ繊維が若干、粉砕又は切断されることがあるが別に構
わない。ペースト又は団粒を製造後、正極集電体に塗
布、充填、熟成、乾燥、化成工程を経て正極板とする。
【0054】正極活物質中の該酸化スズ繊維の含有量は
特に限定されないが、あまりにも少量であると、電気伝
導性を付与する効果が少なく、またあまりにも多量であ
ると酸化鉛の量の割合が低下し、密閉型鉛蓄電池の容量
が低下する。酸化スズ繊維の含有量は、酸化スズ繊維と
酸化鉛の合計量に対して、0.1〜30重量%が望まし
く、また0.5〜20重量%がより好ましい。
【0055】
【発明の効果】本発明の特定量の酸化アンチモンを含有
する酸化スズ繊維を酸化鉛中に含有してなる正極活物質
が正極集電体に充填された正極板を使用した密閉型鉛蓄
電池は、正極活物質の利用率が高く、かつ充放電中の気
体発生を極力抑制し、充放電サイクル寿命が長いという
効果を有する。
【0056】前記効果が発現した理由については、本発
明者らも詳細なことはわかっていないが、次のよう推測
している。
【0057】まず正極活物質の利用率が高かったのは、
充放電を繰り返して、絶縁性の硫酸鉛の生成量が増加し
ても、本発明の酸化スズ繊維は希硫酸の電解液中でも安
定で消耗せずに、正極活物質の電気伝導性を維持したた
めと考えられる。
【0058】また酸化スズ繊維を含有しない正極活物質
を、アンチモンを含有しない鉛合金の正極集電体に充填
した正極板を使用した場合、正極集電体と正極活物質の
界面(腐食層)において優先的に硫酸鉛が生成して不働
体層が形成し、正極集電体と正極活物質の電気伝導性が
低下したり、あるいは充放電反応に伴う正極板の膨張、
収縮がこれらの正極集電体の変形能力以上におよび、膨
張、収縮に耐えきれず、正極集電体が疲労破壊又は応力
腐食破壊を起こして、充放電サイクル寿命が短くなって
いた。
【0059】一方、本発明の酸化スズ繊維を含有する正
極活物質を、アンチモンを含有しない鉛合金の正極集電
体に充填した正極板を使用した場合、2つの効果があっ
たと考えられる。一つは、酸化スズ繊維中のアンチモン
の内、極微量(数ppm程度)が電解液中に溶解し、正
極集電体表面に吸着し、充放電中に正極集電体と正極活
物質の界面での優先的な硫酸鉛の生成を抑制し、正極集
電体と正極活物質の電気伝導性を維持したものと考えら
れる。もう一つは、酸化スズ繊維が充放電反応に伴う正
極板の膨張、収縮時を抑制し、正極集電体の変形能力以
下に収まったため、正極集電体の疲労破壊又は応力腐食
破壊が起こらなかったものと考えられる。
【0060】酸化スズ繊維を含有しない正極活物質を、
鉛−アンチモン合金あるいは鉛−低アンチモン合金の正
極集電体に充填した正極板を使用した場合、アンチモン
が電解液中に溶解し、酸素過電圧あるいは水素過電圧を
低下させたため、充放電中に酸素あるいは水素が発生し
やすい状態となり、気体発生を抑制することができなか
った。
【0061】他方、本発明の酸化スズ繊維を含有する正
極活物質を、鉛−アンチモン合金あるいは鉛−低アンチ
モン合金の正極集電体に充填した正極板を使用した場
合、正極集電体から電解液中に溶解したアンチモンの量
を、気体発生が起こりにくい量に制御したものと考えら
れる。その詳細なメカニズムについては発明者らもよく
判っていないが、例えば、正極集電体から電解液中に溶
解したアンチモンが本発明の酸化スズ繊維の表面あるい
は該繊維中に存在する微細な細孔の中に吸着し、電解液
中のアンチモン量を低減させ、酸素過電圧あるいは水素
過電圧にほとんど影響を与えなかったため、気体発生を
抑制することができたものと考えられる。また、酸化ス
ズ繊維中のアンチモン含有量が多いときには、該酸化ス
ズ繊維の表面あるいは該繊維中に存在する微細な細孔の
中に吸着するアンチモン量が激減し、気体発生を抑制す
る効果が小さいものと考えられる。
【0062】本発明の酸化スズ繊維を含有する正極活物
質を正極集電体に充填した正極板では、いずれの正極集
電体を用いても、充放電中の気体発生を抑制すること
と、充放電サイクル寿命を長くすることを同時に達成で
きた。
【0063】
【実施例】本発明を以下実施例によって具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。実施例及び比較例においては、以下に示すよ
うな簡易型鉛蓄電池を用いて充放電試験を行った。
【0064】まず、実施例では鉛粉5gと酸化スズ繊維
0.26g(5重量%)に、また比較例では鉛粉5g
に、2.5Mの硫酸4mlと蒸留水8mlの混合溶液を
滴下して混練し、ペーストを作製した。このペーストを
鉛−カルシウム合金あるいは鉛−アンチモン合金の各正
極集電体(30mm×35mmの大きさ、5mm×15
mmの格子状)中に充填し、60℃の乾燥器中で乾燥
し、正極板とした。このとき正極集電体の内、1つの格
子目のみを使用した。正極活物質の充填量は0.36g
である。この正極板の両側に2枚のセパレータ(ガラス
繊維製、厚さ4mm)を介して両側に、負極板として鉛
粉にさらにリグニンと硫酸バリウムを添加し、正極板と
同様の方法で作製したものを1枚ずつを重ね、さらに片
側に1枚のセパレータ、もう一方に2枚のセパレータを
重ねて、アクリル製の直方体の容器(80×60×20
mm、電線の取り出し用の穴付きの蓋を付属)中に挿入
した。このとき3枚の電極板が平行に配置されることに
なるが、化成処理後に真中の電極板の鉛粉は二酸化鉛に
変化し、正極板として動作し、また両側の2つの電極の
鉛粉は鉛に変化し、負極板として動作する。また容器の
蓋の電線の取り出し用の穴は真空用グリースで封をして
電解液の蒸発を極力防止した。但し、真空用グリースに
約0.3mmのピンホールを1個開け、発生する気体を
逃がす構造とした。
【0065】化成処理及び充放電試験は、市販の充放電
装置(北斗電工製)を用いた。化成処理は、0.2CA
で50時間(理論容量の1000%)を行った。化成処
理時の電解液は1Mの希硫酸(56ml)を使用し、化
成処理後、2.5Mの希硫酸(56ml)に入れ替えて
充放電試験を行った。
【0066】充電は、0.2CAで、理論容量の200
%に値する時間(10時間)定電流で行った。但し、正
極板及び負極板の電圧が2.4Vに達したら、それ以降
は2.4Vの定電圧充電とした。また放電は、0.2C
Aで、正極板及び負極板の電圧が1.75Vになるまで
定電流放電を行った。放電時間を測定し、以下の式によ
って利用率を求めた。
【0067】 利用率(%)=(放電時間/5)×100 (但し放電時間の単位は時間) また充電、放電の間に各1時間の休息をおいて繰り返
し、150回の充放電サイクル試験を行った。150回
目の利用率を初回利用率で除したものを、利用率維持率
として比較した。簡易型電池は3つずつ作製し、利用率
及び利用率維持率はそれぞれの平均値を採用した。
【0068】本充放電試験では利用率の違いを明確にす
る目的で、化成処理及び充電において理論容量の200
〜1000%の電気量で行っている。その結果、いずれ
の簡易型電池においても気体発生があり、電解液が若干
減少するため、3週間毎に電解液を元の量にするため、
注入している。したがって3週間毎の電解液の注入量
(体積;ml)で気体発生量を測定した。電解液の注入
量の差はわずかではあるが、実際に密閉型鉛蓄電池内で
気体が発生したとすれば、注入量0.3mlの差が気体
(水素及び酸素)の約600mlに相当するため、密閉
型鉛蓄電池内部で気体を処理する機構を設けたとして
も、処理しきれずに内圧上昇などの問題が起こる。
【0069】実施例1 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)2.55g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Aを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=99.86/0.14であった。
【0070】鉛粉5g、酸化スズ繊維A0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0071】実施例2 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)7.33g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Bを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=99.6/0.4であった。
【0072】鉛粉5g、酸化スズ繊維B0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0073】実施例3 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)11.0g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Cを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=99.4/0.6であった。
【0074】鉛粉5g、酸化スズ繊維C0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0075】実施例4 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)33.4g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Dを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=98.2/1.8であった。
【0076】鉛粉5g、酸化スズ繊維D0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0077】実施例5 鉛粉5g、酸化スズ繊維D0.26g、鉛−カルシウム
合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池を作製し、充
放電試験を行い、利用率及び利用率維持率を求めた。そ
の結果を表1に示す。
【0078】実施例6 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)56.4g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Eを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=97.0/3.0であった。
【0079】鉛粉5g、酸化スズ繊維E0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0080】実施例7 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)92.0g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Fを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=95.2/4.8であった。
【0081】鉛粉5g、酸化スズ繊維F0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0082】実施例8 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)33.4g
をメタノール3942g中に順次溶解した。その後、テ
トラエトキシシラン(Si(OC254)238.2
gを加えた。得られた溶液をロータリーエバポレーター
によって濃縮し、紡糸液を得た。この紡糸液を多数の穴
を有するノズルから紡糸し、ゲル繊維を作製した。この
ゲル繊維を700℃で2時間焼成した後、切断し、平均
繊維径33μm、アスペクト比303の酸化スズ繊維G
を得た。蛍光エックス線を用いた検量線による元素分析
の結果、Sn/Sbモル比=98.2/1.8、またS
n/Siモル比=87.4/12.6であった。
【0083】鉛粉5g、酸化スズ繊維G0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0084】実施例9 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)33.4g
をメタノール3840g中に順次溶解した。その後、こ
の溶液に、メタノール102g中に塩化アルミニウム
(AlCl3)152.5g溶解したものを加えた。得
られた溶液をロータリーエバポレーターによって濃縮
し、紡糸液を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズ
ルから紡糸し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を7
00℃で2時間焼成した後、切断し、平均繊維径32μ
m、アスペクト比313の酸化スズ繊維Hを得た。蛍光
エックス線を用いた検量線による元素分析の結果、Sn
/Sbモル比=98.3/1.7、またSn/Alモル
比=87.2/12.8であった。
【0085】鉛粉5g、酸化スズ繊維H0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0086】実施例10 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)33.4g
をメタノール3840g中に順次溶解した。その後、こ
の溶液に、メタノール102g中にテトラブトキシチタ
ネート(Ti(OC494)389.2g溶解したも
のを加えた。得られた溶液をロータリーエバポレーター
によって濃縮し、紡糸液を得た。この紡糸液を多数の穴
を有するノズルから紡糸し、ゲル繊維を作製した。この
ゲル繊維を700℃で2時間焼成した後、切断し、平均
繊維径32μm、アスペクト比313の酸化スズ繊維I
を得た。蛍光エックス線を用いた検量線による元素分析
の結果、Sn/Sbモル比=98.3/1.7、またS
n/Tiモル比=87.1/12.9であった。
【0087】鉛粉5g、酸化スズ繊維I0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0088】実施例11 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)33.4g
をメタノール3840g中に順次溶解した。その後、こ
の溶液に、メタノール102g中にテトラブトキシジル
コネート(Zr(OC494)438.7g溶解した
ものを加えた。得られた溶液をロータリーエバポレータ
ーによって濃縮し、紡糸液を得た。この紡糸液を多数の
穴を有するノズルから紡糸し、ゲル繊維を作製した。こ
のゲル繊維を700℃で2時間焼成した後、切断し、平
均繊維径34μm、アスペクト比294の酸化スズ繊維
Eを得た。蛍光エックス線を用いた検量線による元素分
析の結果、Sn/Sbモル比=98.2/1.8、また
Sn/Zrモル比=87.0/13.0であった。
【0089】鉛粉5g、酸化スズ繊維J0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0090】比較例1 鉛粉5g、鉛−カルシウム合金の正極集電体を用いて前
記簡易型電池を作製し、充放電試験を行い、利用率及び
利用率維持率を求めた。その結果を表1に示す。
【0091】比較例2 鉛粉5g、鉛−アンチモン合金の正極集電体を用いて前
記簡易型電池を作製し、充放電試験を行い、利用率及び
利用率維持率を求めた。その結果を表1に示す。
【0092】比較例3 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)0.73g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Kを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=99.96/0.04であった。
【0093】鉛粉5g、酸化スズ繊維K0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0094】比較例4 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)96.1g
をメタノール3942g中に順次溶解した。得られた溶
液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸液
を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡糸
し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で2
時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アスペ
クト比370の酸化スズ繊維Lを得た。蛍光エックス線
を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモル
比=95.0/5.0であった。
【0095】鉛粉5g、酸化スズ繊維L0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0096】比較例5 塩化第一スズ(SnCl2)639.0g、金属スズ5
49.6g、塩化アンチモン(SbCl3)158.7
gをメタノール3942g中に順次溶解した。得られた
溶液をロータリーエバポレーターによって濃縮し、紡糸
液を得た。この紡糸液を多数の穴を有するノズルから紡
糸し、ゲル繊維を作製した。このゲル繊維を700℃で
2時間焼成した後、切断し、平均繊維径27μm、アス
ペクト比370の酸化スズ繊維Mを得た。蛍光エックス
線を用いた検量線による元素分析の結果、Sn/Sbモ
ル比=91.9/8.1であった。
【0097】鉛粉5g、酸化スズ繊維M0.26g、鉛
−アンチモン合金の正極集電体を用いて前記簡易型電池
を作製し、充放電試験を行い、利用率及び利用率維持率
を求めた。その結果を表1に示す。
【0098】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化アンチモンを含有する酸化スズ繊維
    を酸化鉛中に含有してなる正極活物質が正極集電体に充
    填された密閉型鉛蓄電池用正極板において、該酸化スズ
    繊維中のアンチモン含有量がスズとアンチモンの合計量
    に対して0.1モル%以上、5モル%未満であることを
    特徴とする密閉型鉛蓄電池用正極板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の密閉型鉛蓄電池用正極板
    と負極板がセパレータを介して電解液を含む容器中に対
    置されていることを特徴とする密閉型鉛蓄電池。
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