JPH10218430A - 搬送媒体の検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、搬送媒体の検出装置において、装
置構成を簡素化することにより、部品点数、組み立て工
数、調整工数等の増加を招くことなく、搬送媒体をより
正確に監視することを可能にする。 【解決手段】 搬送媒体３の一方の面を案内する案内ガ
イド１と、その搬送媒体３側に向けて光を照射する発光
素子１１及びこれに並設された受光素子１２を有するセ
ンサ部１０と、このセンサ部１０と対向する位置で前記
発光素子１１からの照射光を偏向して前記受光素子１２
へ入射させるプリズム部２１、２２…と、前記搬送媒体
３の他面を案内するために設けられたリブ状の走行ガイ
ド２３とを備えるとともに、前記プリズム部２１、２２
…と前記走行ガイド２３とを一体に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、紙幣入出金装置、
光学式文字読み取り装置、カード／証書発行装置、ある
いは複写機等のように、紙幣や帳票等のシート状の媒体
をある位置から他の位置へと搬送して所定の処理を行う
媒体取り扱い装置において用いられ、この媒体取り扱い
装置内を搬送される搬送媒体を検出するための搬送媒体
の検出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、紙幣入出金装置や複写機等のよ
うな媒体取り扱い装置では、紙幣や帳票等の媒体を、あ
る位置から他の位置へと搬送する搬送機能を有してい
る。ただし、この搬送機能による搬送処理には正確さが
要求されるので、媒体取り扱い装置では、媒体搬送時に
おける媒***置、媒体の外形、斜行状態、搬送速度等を
監視するために、媒体を搬送する搬送路の途中に、搬送
媒体の検出装置を備えている。

【０００３】従来の搬送媒体の検出装置としては、例え
ば図５〜図７に示すようなものがある。なお、図５は搬
送媒体の検出装置の従来例を示す要部正面図、図６はそ
の要部側面図、図７はその要部平面図である。図５〜図
７に示すように、従来の搬送媒体の検出装置は、搬送路
を形成する下側案内ガイド１及び上側案内ガイド２と、
その搬送路を搬送される媒体（以下、搬送媒体と称す）
３を検出するための複数のセンサ部１０及び複数のプリ
ズム部４０とから構成されている。

【０００４】下側案内ガイド１及び上側案内ガイド２
は、金属板や樹脂板等からなるもので、搬送媒体３を上
下方向から案内するために、所定の間隔を挟んでそれぞ
れが略水平方向に並設されているものである。

【０００５】複数のセンサ部１０は、それぞれが、発光
ダイオード等の発光素子１１と、これに並設されたフォ
トトランジスタ等の受光素子１２とを備え、一体型の反
射型センサとして機能するものである。また、各センサ
部１０には、発光素子１１あるいは受光素子１２からの
信号を、図示しない上位回路へ伝えるための接線コード
１３が接続されている。

【０００６】複数のプリズム部４０は、それぞれが、発
光素子１１からの照射光を全反射して受光素子１２へ入
射させるために、２枚の反射鏡の機能を１つのブロック
にまとめた直角プリズムからなるものである。すなわ
ち、各プリズム部４０では、発光素子１１からの照射光
を入力面４１で受け取ると、これを２つの反射面４２、
４３で９０°ずつ偏向させ、その反射光を出力面４４を
介して受光素子１２へ入射させるようになっている。

【０００７】そのために、各センサ部１０と各プリズム
部４０とは、それぞれが下側案内ガイド１及び上側案内
ガイド２を挟んで対をなすように配置されている。つま
り、、発光素子１１の光軸位置と入力面４１の位置とが
対向し、受光素子１２の光軸位置と出力面４４の位置と
が対向するように、それぞれが配置されている。また、
各センサ部１０及び各プリズム部４０は、搬送媒体３の
搬送方向（図７におけるＡ方向）と直交する方向に、所
定の間隔で複数対のものが並列配置されている。

【０００８】なお、下側案内ガイド１及び上側案内ガイ
ド２には、複数のセンサ部１０や複数のプリズム部４０
を取り付けるため、あるいは発光素子１１からの照射光
や受光素子１２への入射光が通過するために、複数の開
孔が設けられている。これらの開孔を利用して、各プリ
ズム部４０は上側案内ガイド２上に位置決めされ、さら
にバネ材４５によって固定される。

【０００９】このような構成により、この搬送媒体の検
出装置では、発光素子１１からの照射光がプリズム部４
０で反射されて受光素子１２へ入射されるので、各セン
サ部１０の受光素子１２に入射する光量を基に、搬送媒
体３の搬送状況、例えば搬送路上（下側案内ガイド１と
上側案内ガイド２との間）における搬送媒体３の有無を
検出する。また、この搬送媒体の検出装置では、複数の
センサ部１０及び複数のプリズム部４０が所定の間隔で
並列配置されているので、搬送媒体３が斜行した場合で
あっても（図７参照）、搬送媒体３の速度と受光素子１
２への入射光の時間差とにより、その斜行度合を検出す
ることができる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した搬
送媒体の検出装置では、媒体搬送時における媒***置、
媒体の外形、斜行状態、搬送速度等を、より正確に監視
しようとすると、搬送媒体３に対する検出箇所をより多
く設けなければならない。しかしながら、搬送媒体３に
対する検出箇所をより多くすると、これに応じてセンサ
部１０とプリズム部４０との数を増やす必要が生じるの
で、部品点数、組み立て工数、調整工数等の増加を招い
てしまう。つまり、従来の搬送媒体の検出装置では、搬
送媒体をより正確に監視しようとすると、装置構成の複
雑化を招いてしまう。

【００１１】そこで、本発明は、装置構成を簡素化する
ことにより、部品点数、組み立て工数、調整工数等の増
加を招くことなく、搬送媒体をより正確に監視すること
を可能にする搬送媒体の検出装置を提供することを目的
とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために案出された搬送媒体の検出装置で、シート
状の媒体を搬送して所定の処理を行う媒体取り扱い装置
内に設けられ、その媒体取り扱い装置内を搬送される搬
送媒体を検出するためのものであって、前記搬送媒体の
一方の面を案内する案内ガイドと、前記案内ガイド側か
ら前記搬送媒体側に向けて光を照射する発光素子及びこ
れに並設されこの発光素子からの照射光が入射される受
光素子を有するセンサ部と、前記センサ部と対向する位
置で前記発光素子からの照射光を偏向して前記受光素子
へ入射させるプリズム部と、前記搬送媒体の他方の面を
案内するために、前記案内ガイドと前記搬送媒体を挟ん
で対向する位置に設けられたリブ状の走行ガイドとを備
えるとともに、前記プリズム部と前記走行ガイドとは、
一体に形成されていることを特徴とするものである。

【００１３】上記構成の搬送媒体の検出装置によれば、
搬送媒体は、案内ガイドと走行ガイドとの間を搬送され
る。このとき、センサ部の発光素子からの照射光はプリ
ズム部によって偏向されて受光素子へ入射されるので、
この搬送媒体の検出装置では、受光素子に入射される光
量を基に、案内ガイドと走行ガイドとの間を搬送される
搬送媒体の搬送状況を検出する。ただし、この搬送媒体
の検出装置では、プリズム部と走行ガイドとが一体に形
成されているので、この一体のプリズム部及び走行ガイ
ドを、案内ガイドと対向する位置に取り付けるだけで、
搬送媒体の案内とその搬送状況の検出を行うことが可能
になる。つまり、例えば搬送媒体をより正確に監視する
ために搬送媒体に対する検出箇所を増やす場合であって
も、各センサ部に対応して複数のプリズム部を個別に取
り付けたりする必要がない。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係わ
る搬送媒体の検出装置について説明する。図１は本実施
の形態の搬送媒体の検出装置を示す要部正面図、図２は
その要部側断面図、図３はその要部平面図である。ただ
し、上述した従来の搬送媒体の検出装置（図５〜図７参
照）と同一の構成要素については、同一の符号を与えて
その説明を省略する。

【００１５】図１〜図３に示すように、本実施の形態の
搬送媒体の検出装置は、下側案内ガイド１と、センサ部
１０と、プリズムガイド２０と、フレーム３１、３２と
を備えて構成されている。

【００１６】プリズムガイド２０は、光透過性の高い透
明アクリル樹脂等によって形成されたものであり、下側
案内ガイド１の上方で、この下側案内ガイド１と搬送媒
体３を挟んで対向する位置に設けられたものである。ま
た、このプリズムガイド２０には、プリズム部２１、２
２…と、走行ガイド２３とが設けられている。なお、プ
リズム部２１、２２…及び走行ガイド２３は、それぞれ
プリズムガイド２０と一体に形成されている。

【００１７】プリズム部２１、２２…は、下側案内ガイ
ド１に取り付けられた複数のセンサ部１０と対向する位
置に、それぞれ設けられているものであり、発光素子１
１からの照射光を全反射して受光素子１２へ入射させる
ために、２枚の反射鏡の機能を１つのブロックにまとめ
た直角プリズムとしての機能を有するものである。例え
ば、プリズム部２１では、発光素子１１からの照射光を
入力面２１ａで受け取ると、その照射光がプリズム部２
１内を透過するので、その照射光を２つの反射面２１
ｂ、２１ｃで９０°ずつ偏向させ、その反射光を出力面
２１ｄから下側案内ガイド１側に出力し、これを受光素
子１２へ入射させるようになっている。

【００１８】走行ガイド２３は、搬送媒体３の上側面を
案内するために、プリズムガイド２０の下面側に、ある
所定の間隔で複数箇所に設けられているもので、その下
側端面が、プリズム部２１、２２…の入力面２１ａ、２
２ａ…及び出力面２１ｄ、２２ｄ…と同一高さ（図１、
図２におけるＣ面）になるようなリブ形状に形成されて
いるものである。これにより、プリズムガイド２０の走
行ガイド２３が設けられていない箇所の下面は、走行ガ
イド２３の下側端面よりも上方（図１、図２におけるＤ
面）に位置するようになっている。なお、走行ガイド２
３は、プリズム部２１、２２…の入力面２１ａ、２２ａ
…及び出力面２１ｄ、２２ｄ…の位置と重なる位置、す
なわち各センサ部１０の発光素子１１及び受光素子１２
の光軸上にも設けられている。また、走行ガイド２３
は、搬送媒体３の搬送方向前後に櫛状に突出するように
形成されている（図３参照）。そして、搬送媒体３の搬
送不良を防ぎ、各センサ部１０とプリズムガイド２０と
の間に搬送媒体３をスムーズに送り込むために、その櫛
状突端の下方に切り欠き部２３ａが設けてある。

【００１９】このようなプリズム部２１、２２…と走行
ガイド２３とが設けられたプリズムガイド２０は、下側
案内ガイド１を固定しているフレーム３１、３２に設け
られた切り起こし部３１ａ、３２ａに対して、ネジ等の
締結具３３で取り付けられている。つまり、プリズムガ
イド２０は、その両端近傍の２箇所で、フレーム３１、
３２に固定されている。

【００２０】このように構成された搬送媒体の検出装置
では、搬送媒体３の下面を下側案内ガイド１が案内し、
かつ、その上面を走行ガイド２３の下側端面が案内す
る。そして、発光素子１１からの照射光をプリズム部２
１、２２…が反射して受光素子１２へ入射させるので、
この受光素子１２に入射する光量を基に、下側案内ガイ
ド１と走行ガイド２３との間を搬送される搬送媒体３の
搬送状況、例えば搬送媒体３の有無を検出する。また、
この搬送媒体の検出装置では、複数のセンサ部１０が所
定の間隔で設けられているとともに、各センサ部１０に
対向するようにプリズムガイド２０にプリズム部２１、
２２…が設けられているので、搬送媒体３が斜行した場
合であっても（図３参照）、その搬送媒体３の速度と受
光素子１２への入射光の時間差とにより、その斜行度合
を検出することができる。

【００２１】以上のように、本実施の形態の搬送媒体の
検出装置は、プリズムガイド２０にプリズム部２１、２
２…及び走行ガイド２３が設けられるとともに、これら
プリズム部２１、２２…と走行ガイド２３とが一体に形
成されている。すなわち、プリズムガイド２０が、それ
自身プリズム部２１、２２…としての機能を有するとと
もに、搬送媒体３を案内する走行ガイド２３としての機
能を有している。したがって、従来のもの（図５〜図７
参照）にあった上側案内ガイド２が不要となり、なおか
つ、その上側案内ガイド２に発光素子１１からの照射光
を全反射して受光素子１２へ入射させるためのプリズム
部４０を取り付ける必要もない。

【００２２】これにより、この搬送媒体の検出装置で
は、下側案内ガイド１と搬送媒体３を挟んで対向する位
置にプリズムガイド２０を取り付けるだけで、搬送媒体
３の搬送状況の検出が可能になる。また、あらゆる検出
箇所に対しても、それに応じた形状のプリズムガイド２
０を取り付ければ、対応が可能になる。つまり、この搬
送媒体の検出装置では、プリズムガイド２０にプリズム
部２１、２２…及び走行ガイド２３としての機能を持た
せたことにより、従来に比べて部品点数、組み立て工
数、調整工数等を減少させることができ、装置構成の簡
素化や装置の低コスト化が実現可能となる。

【００２３】また、本実施の形態の搬送媒体の検出装置
は、複数のセンサ部１０に対応してプリズムガイド２０
に複数のプリズム部２１、２２…が設けられるととも
に、これらプリズム部２１、２２…が一体に形成されて
いる。したがって、搬送媒体３の搬送状況をより正確に
監視するために、その検出箇所をより多く設けた場合で
あっても、これに応じた形状のプリズムガイド２０を取
り付ければ対応が可能になるので、従来のように部品点
数、組み立て工数、調整工数等の増加を招いてしまうこ
とがない。つまり、この搬送媒体の検出装置では、装置
構成の複雑化を招くことなく、搬送媒体３をより正確に
監視することが可能になる。

【００２４】さらに、本実施の形態の搬送媒体の検出装
置は、走行ガイド２３が各センサ部１０の発光素子１１
及び受光素子１２の光軸上にそれぞれ設けられていると
ともに、走行ガイド２３の下側端面がプリズム部２１、
２２…の入力面２１ａ、２２ａ…及び出力面２１ｄ、２
２ｄ…と同一高さになるように形成されている。よっ
て、この搬送媒体の検出装置では、搬送媒体３の上面を
案内する際に、その搬送媒体３がこれら入力面２１ａ、
２２ａ…または出力面２１ｄ、２２ｄ…に引っ掛かるな
どの搬送不良が発生することがない。また、搬送媒体３
の搬送時に塵や埃等が発生しても、搬送媒体３が走行ガ
イド２３の下側端面、すなわちプリズム部２１、２２…
の入力面２１ａ、２２ａ…または出力面２１ｄ、２２ｄ
…に接しながら搬送されるので、塵や埃等が入力面２１
ａ、２２ａ…または出力面２１ｄ、２２ｄ…に付着し
て、発光素子１１または受光素子１２の光軸を遮ってし
まうことがない。つまり、この搬送媒体の検出装置で
は、搬送媒体３の確実な搬送と、これらの確実な検出が
行われる。

【００２５】なお、本実施の形態では、下側案内ガイド
１が略水平に設けられているとともに、これに合わせて
走行ガイド２３の下側端面も略水平に設けられている場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。例えば、図４に示すように、下側案内ガイド
１ａが略水平ではなく湾曲して設けられている場合に
は、この下側案内ガイド１ａの形状に合わせて、走行ガ
イド２３の形状を湾曲させればよい。

【００２６】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の搬送媒
体の検出装置は、プリズム部と走行ガイドとが一体に形
成されているので、従来のような上側案内ガイドが不要
となり、なおかつ、その上側案内ガイドにプリズム部を
取り付ける必要もない。これにより、この搬送媒体の検
出装置では、一体に形成されたプリズム部及び走行ガイ
ドを取り付ければ、搬送媒体の搬送状況の検出が可能に
なる。また、あらゆる検出箇所に対しても、それに応じ
た形状のものを取り付ければ、対応が可能になる。つま
り、プリズム部と走行ガイドとを一体化して、装置構成
を簡素化したので、搬送媒体をより正確に監視しようと
した場合であっても、部品点数、組み立て工数、調整工
数等の増加を招いてしまうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる搬送媒体の検出装置の実施の形
態の一例の概略構成を示す要部正面図である。

【図２】図１の搬送媒体の検出装置の側断面（Ｂ−Ｂ断
面）図である。

【図３】図１の搬送媒体の検出装置の要部平面図であ
る。

【図４】本発明に係わる搬送媒体の検出装置の他の実施
の形態の要部側断面図である。

【図５】従来の搬送媒体の検出装置の一例の概略構成を
示す要部正面図である。

【図６】図５の搬送媒体の検出装置の要部側面図であ
る。

【図７】図５の搬送媒体の検出装置の要部平面図であ
る。

【符号の説明】 １、１ａ 下側案内ガイド ３ 搬送媒体 １０ センサ部 １１ 発光素子 １２ 受光素子 ２０ プリズムガイド ２１、２２ プリズム部 ２１ａ、２２ａ 入力面 ２１ｂ、２１ｃ、２２ｂ、２２ｃ 反射面 ２１ｄ、２２ｄ 出力面 ２３ 走行ガイド

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状の媒体を搬送して所定の処理を
   行う媒体取り扱い装置内に設けられ、該媒体取り扱い装
   置内を搬送される搬送媒体を検出するための搬送媒体の
   検出装置であって、 前記搬送媒体の一方の面を案内する案内ガイドと、 前記案内ガイド側から前記搬送媒体側に向けて光を照射
   する発光素子及びこれに並設され該発光素子からの照射
   光が入射される受光素子を有するセンサ部と、 前記センサ部と対向する位置で前記発光素子からの照射
   光を偏向して前記受光素子へ入射させるプリズム部と、 前記搬送媒体の他方の面を案内するために、前記案内ガ
   イドと前記搬送媒体を挟んで対向する位置に設けられた
   リブ状の走行ガイドとを備えるとともに、 前記プリズム部と前記走行ガイドとは、一体に形成され
   ていることを特徴とする搬送媒体の検出装置。
2. 【請求項２】 前記センサ部と前記プリズム部とが前記
   搬送媒体の搬送方向と直交する方向に所定の間隔で複数
   対並列配置されるとともに、各プリズム部が一体に形成
   されていることを特徴とする請求項１記載の搬送媒体の
   検出装置。
3. 【請求項３】 前記走行ガイドは、前記センサ部の発光
   素子及び受光素子の光軸上にそれぞれ設けられているこ
   とを特徴とする請求項１または２記載の搬送媒体の検出
   装置。