JPH10218170A - 液体用紙容器 - Google Patents

液体用紙容器

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JPH10218170A
JPH10218170A JP3999397A JP3999397A JPH10218170A JP H10218170 A JPH10218170 A JP H10218170A JP 3999397 A JP3999397 A JP 3999397A JP 3999397 A JP3999397 A JP 3999397A JP H10218170 A JPH10218170 A JP H10218170A
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JP
Japan
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layer
water
resin layer
paper container
soluble resin
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JP3999397A
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English (en)
Inventor
Kyoichi Shimomura
恭一 下村
Mitsuru Tajima
充 田島
Tatsuya Matsuoka
達哉 松岡
Keiji Takezawa
圭司 竹澤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙容器を構成する積層体を、紙を主体とする
層とプラスチックを主体とする層に、簡単に分離できる
ようにして、廃棄ないしは資源の再利用をし易くした液
体用紙容器を提供することである。 【解決手段】 外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と水
溶性樹脂層と接着樹脂層とガスバリアー層と熱可塑性樹
脂層との積層体から形成されるゲーベルトップ型等の容
器であつて、底部形成板及び頂部形成板の外面同志の熱
接着部を剥離し易くして折り畳めるようにすると共に、
水に浸漬することにより、積層体を紙を主体とする層と
プラスチックを主体とする層とに簡単に分離できるよう
にした液体用紙容器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器を構成する積
層体を水により簡単に層間で剥離できるようにして、廃
棄し易くすると共に資源を再利用し易くした、酒、ワイ
ン、コーヒー等の包装に使用される液体用紙容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、環境保護がさけばれ、包装材料の
再利用が話題となっており、ゲーベルトップ型の紙容器
においても、ポリエチレン/紙/ポリエチレンの積層体
からなる牛乳包装用の紙容器等については、リサイクル
活動が行われ資源の再利用による有効活用がなされてい
る。しかしながら、酒、ワイン、コーヒー等の包装に使
用されるゲーベルトップ型の紙容器は、内容物の保護、
流通手段、流通期間の長期化のために、ガスバリアー性
の優れた紙容器とする必要があり、紙層の内容物側にガ
スバリアー層が積層された積層体、例えば、ポリチレン
/紙/接着性樹脂/アルミニウム箔/接着剤/ポリエチ
レンテレフタレート/ポリエチレンからなる積層体が一
般的に使用されている。上記のような構成の積層体から
なる紙容器においては、積層構成中にアルミニウム箔を
含む上に、積層体中に占めるプラスチックの比率が高
く、使用済のゲーベルトップ型の紙容器の再生が困難で
ある上に回収効率が低いという問題があった。また、上
記の構成の積層体のようにきわめて剛性のある積層体か
ら形成される紙容器であるので、ゲーベルトップ型の紙
容器の頂部及び底部の外面同志の接着部を剥離して折り
畳むことにより、紙容器の嵩を小さくすることもきわめ
て困難であるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、紙容
器を構成する積層体を、紙ないしはポリエチレン/紙か
らなる層と、アルミニウム箔及びプラスチックを含む層
とに、簡単に分離できるようにして、廃棄し易くすると
共に資源の再利用を有効に行えるようにした液体用紙容
器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】外面から順に熱可塑性樹
脂層と紙層と水溶性樹脂層と接着樹脂層とガスバリアー
層と熱可塑性樹脂層とが積層された積層体からなる液体
用紙容器であるので、使用済後に紙容器を水に浸すか紙
容器に水をかけることにより、水溶性樹脂層を溶解させ
て紙容器の端部から紙からなる表面層とプラスチックを
主体とする層に剥離して分離することができるので、使
用済の容器の廃棄ないしは資源の再利用がし易くなる。
【0005】上記の液体用紙容器において、前記水溶性
樹脂層を水溶性樹脂とポリエチレンイミンとの混合物と
するか、ないしは前記水溶性樹脂層と接着樹脂層間にポ
リエチレンイミン層を形成することにより、水溶性樹脂
層と接着樹脂層間の接着力を低下させることがなく、且
つ水溶性樹脂層の水に対する溶解性を低下させることも
ない。
【0006】上記の液体用紙容器において、前記ガスバ
リアー層を、アルミニウム箔と2軸延伸プラスチックフ
イルムの積層体、金属ないしは金属酸化物を蒸着した2
軸延伸プラスチックフイルムとすることにより、ガスバ
リアー性を必要とする酒、ワイン、コーヒー等を包装す
るのに適した液体用紙容器とすることができる。
【0007】上記の液体用紙容器の形状が、前面板と後
面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲー
ベルトップ型容器であって、前記底部形成板及び前記頂
部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着
強度調整層が形成しておくことにより、頂部及び底部の
外面同志の熱接着部が剥離し易くなるので、折り畳み易
くすることができると共に、水による積層体の層間での
剥離を簡単に行うことができる。
【0008】上記の液体用紙容器において、前記両側面
板及び前記両側面板に連接された頂部形成板及び底部形
成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成
とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳
むのが容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の液体用紙容器を構
成する積層体の実施形態を示す断面図、図2は図1に示
す積層体から作製されるゲーベルトップ型容器のブラン
ク板の表面の状態を示す平面図、図3はゲーベルトップ
型容器の底部形成板の外面同志の接着部を剥離して分解
する手順を示す部分斜視図、図4はゲーベルトップ型容
器の折り畳んだ状態を示す斜視図、図5はゲーベルトッ
プ型容器を折り畳んだ状態でポリエチレンと板紙からな
る表面層を容器の端部から剥離し始める状態を示す斜視
図、図6はゲーベルトップ型容器を折り畳んだ状態でポ
リエチレンと板紙からなる表面層を容器の全長にわたっ
て剥離する状態を示す斜視図であって、1はポリエチレ
ン層、2は紙層、3は水溶性樹脂層、4は接着樹脂層、
5はガスバリアー層、6はポリエチレン層、7は印刷
層、8,9 は接着強度調整層、11, 12, 13, 14は側面板、
11a, 12a, 13a, 14aは頂部形成板、11b, 12b, 13b, 14b
は底部形成板、15は接着板、16, 17は折曲線、18は注出
口取付孔、19は底端縁接着部をそれぞれ表す。
【0010】本発明の液体用紙容器を作製するための積
層体の実施形態は、図1に示すように、外面から順に印
刷層7と、ポリエチレン層1と、紙層2と、水溶性樹脂
層3と、接着樹脂層4と、アルミニウム箔5aと接着剤層
5bと2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム5cの
積層体からなるガスバリアー層5と、ポリエチレン層6
とからなる。上記の積層構成とすることにより、紙容器
を水に浸漬するかないしは紙容器に水をかけることによ
り、水溶性樹脂層3が水に溶解して紙容器の端部から、
ポリエチレン層1/紙層2からなる層と、接着樹脂層4
/ガスバリアー層5/ポリエチレン層6とからなる層と
に容易に分離することができる。上記の実施形態におい
ては、紙層2と接着樹脂層4間に水溶性樹脂層3を設け
た構成となっているが、水溶性樹脂層3を、ポリエチレ
ン層1と紙層2間にも設けた積層構成とすることもでき
る。その場合には、ポリエチレン層1と、紙層2と、接
着樹脂層4/ガスバリアー層5/ポリエチレン層6とか
らなる層とに分離することが可能になり、紙層2のみを
分離することができる。上記の積層体にて作製される液
体用紙容器の形状としては、ゲーベルトップ型、フラッ
トトップ型(ブリック型)等任意である。
【0011】水溶性樹脂層3としては、ポリビニルアル
コール系樹脂、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂を
使用することができる。特に、スルホン酸変成の低ケン
化度(50%以下)のポリビニルアルコール(ゴーセラ
ンL0301、日本合成化学工業)が好適に使用でき
る。上記の樹脂は水、メタノール、それらの混合溶媒に
対する溶解性が良いので好ましい。水溶性樹脂層3を紙
層2面に形成するには、上記の水溶性樹脂を水ないしは
水とメタノールの混合溶媒に溶解した状態で、グラビア
印刷ないしはコーテイングにより塗布される。水溶性樹
脂を20〜25%含有するインキを使用して、深さ25
μ〜50μのグラビア印刷版にてグラビア印刷方式によ
り塗布する方法が好ましい。この場合、紙層2面に1g
〜6g/m2 の厚さに均一に水溶性樹脂層を形成するこ
とができる。
【0012】水溶性樹脂層3としては、ポリビニルアル
コール系樹脂、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂に
ポリエチレンイミンを所定量混合して使用するか、ない
しは紙層2面に水溶性樹脂を塗布した後に水溶性樹脂面
に更にポリエチレンイミン層を形成することにより、水
溶性樹脂層3と熱接着樹脂層4との接着強度を低下させ
ることがなく良好な積層体が得られる。水溶性樹脂面に
ポリエチレンイミン層を形成するには、熱接着樹脂の押
出ラミネーションにより紙層2の水溶性樹脂層3とガス
バリアー層5とを積層する際に水溶性樹脂層3面にアン
カーコートとしてポリエチレンイミンを使用することに
より行うことができる。
【0013】ポリエチレン層1としては低密度ポリエチ
レンが使用され、ポリエチレン層6には低密度ポリエチ
レン、中低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−α
オレフイン共重合体等が使用される。紙層2としては2
50〜450g/m2 の坪量の板紙が使用される。接着
樹脂層4としては、低密度ポリエチレン、アイオノマ
ー、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−ア
クリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体(EMMA)等が使用される。ガスバ
リアー層5としては、厚さ6μ〜9μのアルミニウム箔
と2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムないし
は2軸延伸ナイロンフイルムとの積層体、アルミニウム
蒸着した2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム
ないしは2軸延伸ナイロンフイルム、酸化珪素等の金属
酸化物を蒸着した2軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フイルムないしは2軸延伸ナイロンフイルムが使用され
る。
【0014】本発明の液体用紙容器の形状としては、ゲ
ーベルトップ型容器又はフラットトップ型容器で任意で
あるが、以下、ゲーベルトップ型容器について説明す
る。ゲーベルトップ型容器を作製するためのブランク板
は、図2に示すように、側面板11,12,13,14 と接着板15
が折罫を介してそれぞれ連接されると共に、側面板11,1
2,13,14 の上下端縁には頂部形成板11a,12a,13a,14a 及
び底部形成板11b,12b,13b,14b が折罫を介してそれぞれ
連接され、側面板12及び側面板14の中央部には縦方向に
それぞれ折曲線16が、頂部形成板12a,14a と底部形成板
12b,14b の中央部には縦方向にそれぞれ折曲線17が、側
面板11,12,13,14 と頂部形成板11a,12a,13a,14a ないし
は底部形成板11b,12b,13b,14b を連接する折罫の上下の
所定寸法を除いた状態で形成されている。ブランク板の
表面の熱接着される領域を除いて印刷層7が形成される
と共に、底部形成板11b,12b,13b,14b の表面同志が熱接
着される領域及び頂部形成板11a,12a,13a,14a の表面同
志が熱接着される領域にはそれぞれ部分的な接着強度調
整層8及び接着強度調整層9が形成されている。
【0015】接着強度調整層8,9 は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体、
塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、環化ゴ
ム、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹
脂、セルロース系樹脂、アルキッド樹脂の単体ないしは
これらの混合物からなるインキを使用して印刷すること
により形成することができる。接着強度調整層8,9 を形
成する面積は、底部形成板11b,12b,13b,14b 及び頂部形
成板11a,12a,13a,14a の表面同志が熱接着される領域の
20%以上の面積とするのがよい。外面のポリエチレン
層1面に印刷層7を形成する印刷工程にて接着強度調整
層8,9 を形成される。
【0016】図2に示すブランク板を、側面板11と接着
板15とを熱接着して筒状に成形し、底部形成板11b,12b,
13b,14b を折り曲げて熱接着することにより底部を形成
した後に、頂部形成板11a,12a,13a,14a を折り曲げて熱
接着することにより頂部を形成してゲーベルトップ型容
器が得られる。ゲーベルトップ型容器を廃棄する際に
は、接着強度調整層9が設けられた頂部形成板12a,14a
の表面同志が熱接着された部分を剥離すると共に、接着
強度調整層8が設けられた底部形成板12b,13b,14b の表
面同志が熱接着された部分を剥離して、ゲーベルトップ
型容器の頂部及び底部を解体してから、両側面板12,14
を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げると共
に、頂部形成板12a,14a 及び底部形成板12b,14b を幅方
向の中央部の折曲線17にてそれぞれ内方に折り曲げるこ
とにより、図4に示すように折り畳むことができる。
【0017】接着強度調整層8が設けられた底部形成板
12b,13b,14b の表面同志が熱接着された部分を剥離して
ゲーベルトップ型容器の底部を解体する手順は、図3に
示すように、図3(イ)に示す状態から、底部の端縁接
着部19を底部形成板13b から剥離して起こし、図3
(ロ)に示す状態とする。更に、底部形成板12b,14b の
表面同志が熱接着された部分を剥離して端縁接着部19を
分離し、図3(ハ)に示す状態とする。次いで、側面板
12,14 を幅方向の中央部の折曲線16にて内方に折り曲げ
ると共に、頂部形成板12a,14a を幅方向の中央部の折曲
線17にて内方に折り曲げることにより、ゲーベルトップ
型の容器を、図4に示す折り畳んだ状態とすることがで
きる。
【0018】図4に示す紙容器の折り畳んだ状態で、後
面板11と頂部形成板11a と底部形成板11b の接着板15と
接着された側端部、即ち、積層体の端部が露出している
部分を水に浸漬するか水をかけることにより、積層体の
水溶性樹脂層3が水に溶解するので、図5に示すよう
に、頂部形成板11a 及び底部形成板11b の角端部から、
ポリエチレン層1と紙層2からなる表面層を剥離させる
ことができる。10〜15秒間紙容器の角端部を水に浸
漬するか、角端部に水をかけることにより容易に剥離を
開始することができる。表面層が剥離した剥離面に水を
かけて剥離を続けることにより、図6に示すように、後
面板11と頂部形成板11a と底部形成板11bの側端部の全
長にわたって剥離させることができる。水をかけて紙容
器を構成する積層体の水溶性樹脂層3を溶解させること
により、ポリエチレン層1と紙層2からなる表面層と、
接着樹脂層4とガスバリアー層5とポリエチレン層6と
からなるプラスチックを主体とする層とに分離すること
ができる。分離した表面層及びプラスチックを主体とす
る層は、それぞれ別々に処理できるので、廃棄ないしは
再利用が容易となる。
【0019】
【実施例】
実施例1 400gの板紙の一方の面に30μのポリエチレンを積
層し、板紙の他方の面に、下記組成の水溶性樹脂インキ
を使用して、深さ45μのグラビア印刷版にてベタ印刷
して水溶性樹脂層を形成した。 〔水溶性樹脂インキ組成(重量部)〕 水溶性樹脂(ゴーセランL-301,日本合成化学工業) 20部 ポリエチレンイミン(P-1000, 日本触媒) 6部 溶剤(水1:メタノール1) 74部 別に、7μのアルミニウム箔と12μの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフイルムとをウレタン系接着剤を
使用して積層して積層フイルムを作製した。板紙の他方
の面に形成された水溶性樹脂層面と、積層フイルムのア
ルミニウム箔面とを、エチレン−メタクリル酸メチル共
重合体を25μの厚さで押出して積層し、次いで2軸延
伸ポリエチレンテレフタレート面に、20μの押出ポリ
エチレンにて40μのポリエチレンフイルムを積層する
ことにより、ポリエチレン30μ/板紙400g/水溶
性樹脂層/エチレン−メタクリル酸メチル共重合体25
μ/アルミニウム箔7μ/ウレタン系接着剤/2軸延伸
ポリエチレンテレフタレート12μ/ポリエチレン60
μからなる積層体を作製した。得られた積層体の板紙面
に形成された水溶性樹脂層面とエチレン−メタクリル酸
メチル共重合体層面間の接着強度は良好であり、エチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体層を剥離すると紙むけ
が発生する強度が得られた。上記積層体の30μのポリ
エチレン面にグラビア印刷により印刷層を形成すると共
に、所定の領域に接着強度調整層を印刷により形成して
から、打抜きによりゲーベルトップ型容器用のブランク
を作製し、そのブランクを筒貼りし、底部及び頂部を熱
接着により形成してゲーベルトップ型容器を作製した。
上記で得られたゲーベルトップ型の容器の頂部及び底部
における外面同志の接着部を剥離して、紙容器を折り畳
んだ状態とし、折り畳んだ紙容器を水に約10秒間浸漬
してから、折り畳まれた容器の角端部から、ポリエチレ
ンと板紙からなる表面層と、プラスチックを主体とする
層とに剥離を開始し、剥離面に水をかけながら剥離を続
けることにより、紙容器を構成する積層体を、板紙を主
体とする表面層と、プラスチックを主体とする層とに容
易に分離することができた。
【0020】実施例2 下記の組成からなる水溶性樹脂インキを使用して、深さ
45μのグラビア印刷版にてベタ印刷することにより、
板紙面に水溶性樹脂層を形成した。 〔水溶性樹脂インキ組成(重量部)〕 水溶性樹脂(ゴーセランL-301,日本合成化学工業) 20部 溶剤(水1:メタノール1) 80部 次いで、4%のポリエチレンイミンのメタノール溶液
を、深さ25μのグラビア印刷版を使用して水溶性樹脂
層面に印刷することにより、水溶性樹脂層面にポリエチ
レンイミン層を形成した構成とした以外は、実施例1と
同様に紙容器用の積層体を作製した。得られた積層体の
板紙面とエチレン−メタクリル酸メチル共重合体層面間
の接着強度は良好であった。得られた積層体を使用し
て、実施例1と同様に、ゲーベルトップ型容器に成形し
た。得られた紙容器の頂部及び底部の外面同志の接着部
を剥離して折り畳み、水に浸漬することにより、板紙を
主体とする表面層とプラスチックを主体とする層とに容
易に剥離して分離することができた。
【0021】
【発明の効果】外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と水
溶性樹脂層と接着樹脂層とガスバリアー層と熱可塑性樹
脂層とが積層された積層体からなる液体用紙容器である
ので、使用済の紙容器を水に浸すか紙容器に水をかける
ことにより、積層体中の水溶性樹脂層を水に溶解させて
紙容器の端部から紙からなる表面層とプラスチックを主
体とする層に剥離して分離することができるので、使用
済の容器の廃棄ないしは資源の再利用がし易くなる。上
記の液体用紙容器において、前記水溶性樹脂層を、水溶
性樹脂とポリエチレンイミンとの混合物とすることによ
り、水溶性樹脂層と接着樹脂層間の接着力を低下させる
ことなく強い接着強度が得られると共に、水溶性樹脂層
の水に対する溶解性を低下させることなく容易に水に溶
解させることができる。上記の液体用紙容器において、
前記ガスバリアー層を、アルミニウム箔と2軸延伸プラ
スチックフイルムの積層体、金属ないしは金属酸化物を
蒸着した2軸延伸プラスチックフイルムとすることによ
り、ガスバリアー性を必要とする酒、ワイン、コーヒー
等を包装するのに適した液体用紙容器とすることができ
る。上記の液体用紙容器の形状が、前面板と後面板と両
側面板と頂部形成板と底部形成板からなるゲーベルトッ
プ型の容器であって、前記底部形成板及び前記頂部形成
板の外面同志が熱接着される領域に部分的に接着強度調
整層が形成しておくことにより、頂部及び底部の外面同
志の熱接着部が剥離し易くなるので、折り畳み易くする
ことができると共に、水により容易に積層体を紙からな
る層とプラスチックからなる層とに剥離して分離するこ
とができる。上記の液体用紙容器において、前記両側面
板及び前記両側面板に連接される頂部形成板及び底部形
成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線を形成した構成
とすることにより、両側面板を内側に折り込んで折り畳
むのがより容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体用紙容器を構成する積層体の実施
形態を示す断面図。
【図2】図1に示す積層体から作製されるゲーベルトッ
プ型容器のブランク板の表面の状態を示す平面図。
【図3】ゲーベルトップ型容器の底部形成板の外面同志
の接着部を剥離して分解する手順を示す部分斜視図。
【図4】ゲーベルトップ型容器の折り畳んだ状態を示す
斜視図。
【図5】ゲーベルトップ型容器を折り畳んだ状態でポリ
エチレンと板紙からなる表面層を容器の端部から剥離し
始める状態を示す斜視図。
【図6】ゲーベルトップ型容器を折り畳んだ状態でポリ
エチレンと板紙からなる表面層を容器の全長にわたって
剥離する状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 ポリエチレン層 11, 12, 13, 14 側
面板 2 紙層 11a, 12a, 13a, 14a
頂部形成板 3 水溶性樹脂層 11b, 12b, 13b, 14b
底部形成板 4 接着樹脂層 15 接着板 5 ガスバリアー層 16, 17 折曲線 6 ポリエチレン層 18 注出口取付孔 7 印刷層 19 底端縁接着部 8, 9 接着強度調整層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹澤 圭司 京都市右京区太秦上刑部町10番地 大日本 印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面から順に熱可塑性樹脂層と紙層と水
    溶性樹脂層と接着樹脂層とガスバリアー層と熱可塑性樹
    脂層とが積層された構成の積層体からなることを特徴と
    する液体用紙容器。
  2. 【請求項2】 前記水溶性樹脂層が、水溶性樹脂とポリ
    エチレンイミンとの混合物からなることを特徴とする請
    求項1記載の液体用紙容器。
  3. 【請求項3】 前記水溶性樹脂層と前記接着樹脂層間に
    ポリエチレンイミン層が形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の液体用紙容器。
  4. 【請求項4】 前記ガスバリアー層が、アルミニウム箔
    と2軸延伸プラスチックフイルムの積層体、金属ないし
    は金属酸化物を蒸着した2軸延伸プラスチックフイルム
    であることを特徴とする請求項1〜3記載の液体用紙容
    器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の液体用紙容器が、前
    面板と後面板と両側面板と頂部形成板と底部形成板から
    なるゲーベルトップ型容器であって、前記底部形成板及
    び前記頂部形成板の外面同志が熱接着される領域に部分
    的に接着強度調整層が形成されていることを特徴とする
    液体用紙容器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の液体用紙容器において、
    前記両側面板及び前記両側面板の上下に連接された頂部
    形成板と底部形成板の中央部にそれぞれ縦方向の折曲線
    が形成された構成からなることを特徴とする液体用紙容
    器。
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