JPH10217622A - 熱転写用受容タックシート - Google Patents

熱転写用受容タックシート

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Publication number
JPH10217622A
JPH10217622A JP9026664A JP2666497A JPH10217622A JP H10217622 A JPH10217622 A JP H10217622A JP 9026664 A JP9026664 A JP 9026664A JP 2666497 A JP2666497 A JP 2666497A JP H10217622 A JPH10217622 A JP H10217622A
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JP
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sheet
thermal transfer
adhesive
receiving
layer
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Application number
JP9026664A
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English (en)
Inventor
Yuuko Shimizu
夕子 清水
Naoki Kubo
直樹 久保
Hidetada Sawamoto
英忠 澤本
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】裏面に粘着剤層を有する受容シート部と剥離シ
ートから成り、受容シート部に熱転写画像を形成後、剥
離シートから受容シート部を剥離し、受容シート部を物
品等に粘着剤層を介して貼着することのできる熱転写用
受容タックシートに関する。 【解決手段】支持体の片面に熱転写受容層を設けた熱転
写用受容シートの他面に、粘着剤層及び剥離シートを積
層した熱転写用受容タックシートにおいて、粘着剤層が
JIS Z 0237に準じた測定法(180°剥離)
での粘着力が7〜20N/25mmであり、且つ、粘着剤の
塗工量が乾燥重量で5〜15g/m2となるように形成
した熱転写用受容タックシートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写方式、特に
昇華型熱転写記録方式に適した熱転写用受容シートに関
する。更に詳しく述べるならば、裏面に粘着剤層を有す
る受容シート部と剥離シートから成り、受容シート部に
熱転写画像を形成後、剥離シートから受容シート部を剥
離し、受容シート部を物品等に粘着剤層を介して貼着す
ることのできる熱転写用受容タックシート(以下受容タ
ックシート)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写方式のカラーハードコピ
ー、特に昇華型熱転写方式のプリンター開発が急速に進
んでいる。昇華型熱転写プリンターでは、3色(イエロ
ー,マゼンタ,シアン)あるいは4色(イエロー,マゼ
ンタ,シアン,ブラック)の昇華染料層を含むリボンを
順番にサーマルヘッドの加熱エネルギーを連続的に制御
して加熱し、それぞれの染料の転写量を変化させること
により、濃度階調のフルカラー画像の転写形成が可能と
なっている。このような熱転写プリンターで、テレビ画
像やビデオカメラで撮影した画像をステッカーにプリン
トし、例えば名刺に当該人物像のステッカーを貼着する
等、任意の物品に熱転写画像を貼着したりすることが注
目されている。
【0003】このようなステッカーに適した受容シート
としては、受容シート基材の一面上に形成された染料画
像受容層と前記基材の反対側に形成された粘着剤層を有
する受容シート部と、その粘着剤層面に剥離シートを貼
り合わせた、いわゆるタック紙タイプの受容タックシー
トが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の受容タックシー
トは、受容シート部の基材としては、紙類、合成紙類、
フィルム類などが使用されるが、画質の問題から、一般
に少なくともPETやポリオレフィンからなるフィルム
や合成紙、或いはフィルムや合成紙を積層した積層体、
フィルムや合成紙と紙類を積層した積層体等で構成され
ている。このようなフィルム、合成紙や積層体を用いた
場合、紙のみの記載に比べ粘着剤の受容シート部への染
み込みがないためか、例えば所定の寸法に断裁する場
合、シートを積み重ねて保管した場合、パンチ穴などの
穴を開けようとする場合などで、粘着剤が端面や穴を開
けた部分などからはみ出し、穴開け機の刃が粘着剤で痛
んだり、刃についた粘着剤によって印画面が汚れたり、
あるいは、受容タックシート同士を重ね合わせた場合
に、シート同士がくっついたりして問題となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、鋭意研究の結果、粘着剤層をJISZ0
237に準じた測定法(180°剥離)での粘着力が7
〜20N/25mmであり、且つ、粘着剤の塗工量を乾燥重
量で5〜15g/m2 にすることによって、穴を開けた
端面からの粘着剤のはみ出し等による、穴開け刃への粘
着剤の付着や、シート同士のくっつきといったトラブル
のない端面に少なくとも1つ以上の穴を開けることの可
能な受容タックシートを提供するに到った。上記のよう
にパンチ穴などを設けられるような受容タックシートを
用いることによって、シートに穴を開けてファイリング
し、機能的に受容シート部(例えばシール)を保管した
り、受容シート部を剥がした後を利用して剥離シート部
に別のシールを一時的に保管したり、その保管したシー
ルを再剥離して任意の物品に粘着することが可能とな
る。
【0006】(1)本発明は、支持体の片面に熱転写受
容層を設けた熱転写用受容シートの他面に、粘着剤層及
び剥離シートを積層した熱転写用受容タックシートにお
いて、粘着剤層がJIS Z 0237に準じた測定法
(180°剥離)での粘着力が7〜20N/25mmであ
り、且つ、粘着剤の塗工量が乾燥重量で5〜15g/m
2となるように形成した熱転写用受容タックシートであ
る。
【0007】(2)熱転写用受容タックシートが、少な
くとも1つ以上の穴を有する(1)記載の熱転写用受容
タックシートである。 (3)熱転写用受容タックシートが、裏面から剥離シー
トに、或いは表面から熱転写用受容シートに穴用のハー
フカットを施した(1)記載の熱転写用受容タックシー
トである。 (4)支持体の粘着剤層を形成する面が、フィルム又は
合成紙で形成されている(1)〜(3)の何れかに記載
の熱転写用受容タックシートである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明でいう受容タックシートの
受容シート部には、公知の昇華型、溶融型等の熱転写受
容シートが使用できる。具体的には、支持体の片面に熱
転写受容層を設けた構成である。支持体としては、コー
ト紙、アート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチレン等の
樹脂を紙基材にラミネートしたラミネート紙、ポリエス
テル、ナイロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレ
ン)のフィルムや合成紙等が例示される。これらは2層
以上積層していてもよい。中でも、昇華転写の場合、
(フィルムや合成紙)/(紙基材)/(フィルムや合成
紙)、(フィルムや合成紙)/(PETフィルム)/
(フィルムや合成紙)、といった三層積層の構成が、鮮
明な画像が得られ、且つ名刺の風合いを得ることができ
るので好ましい。
【0009】なお、フィルムや合成紙は、発泡している
ものや、コア層とスキン層を有するものが好ましい。紙
基材の場合、セルロースパルプを主成分とするものであ
れば特に限定するものではない。例えば針葉樹や広葉樹
の化学パルプや機械パルプなどの木材パルプ、古紙パル
プ等が適宜選択使用でき、麻や綿などの非木材パルプ、
ポリエチレン、ポリプロピレン等を原料とした合成パル
プ等を併用することができる。
【0010】支持体の片面に設けられる熱転写受容層と
しては、インクリボンから転写される色素を受容する層
であればよい。例えば、昇華型受容層の場合、染着性染
料を染着し得る樹脂層であればよい。具体的には染着性
染料との親和性の良い樹脂が好ましく使用され、ポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル共重合
体、セルロース誘導体が例示される。プリントの際にサ
ーマルヘッドの加熱によるインクリボンとの融着を防ぐ
目的で、架橋剤や、滑り剤、剥離剤等を必要に応じて添
加されていることが好ましい。また、必要に応じ、受容
層中に蛍光染料、可塑剤、酸化防止剤、顔料、紫外線吸
収剤等を添加してもよい。これらの添加剤は、受容層の
主成分と混合し塗工されてもよいし、別の被覆層として
受容層の上および/または下に塗工されていてもよい。
【0011】熱転写受容層は、バーコーター、グラビア
コーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアー
ナイフコーター等の公知のコーターを使い、常法に従っ
て受容層形成用塗液を塗工、乾燥して形成することがで
きる。受容層の塗工量は、乾燥重量で1〜12g/m2
であることが好ましく、より好ましくは3〜10g/m
2 程度である。因みに熱転写受容層が1g/m2未満で
は、画像が劣化したり、プリント面の光沢が低下する等
の欠点が生ずることがある。また、熱転写受容層が12
g/m2を越えると効果が飽和し不経済であるばかり
か、プリント濃度が低下することがある。上記の熱転写
受容層には、プリントの際にサーマルヘッドの加熱によ
るインクリボンとの融着を防ぐ目的で、架橋剤や、滑り
剤、剥離剤等を必要に応じて添加されていることが好ま
しい。また、必要に応じ、受容層中に蛍光染料、可塑
剤、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤等を添加してもよ
い。これらの添加剤は、受容層の主成分と混合し塗工さ
れてもよいし、別の被覆層として受容層の上および/ま
たは下に塗工されていてもよい。
【0012】本発明は、熱転写受容層の反対面に形成す
る粘着剤層を、粘着剤の塗工量が乾燥重量で5〜15g
/m2 であり、且つJIS Z 0237に準じた測定
法(180°剥離)での粘着力が7〜20N/25mmとな
るように調節することが必須の要件である。因みに、粘
着力が20N/25mmを越えてしまうと、パンチ穴を開け
る際や所定の寸法に断裁する際に、パンチ穴部分や端面
からの粘着剤のはみ出しが著しくなり、パンチ刃や断裁
刃を汚したり、シート同士のくっつきや印画面の汚れに
つながってしまう。逆に、粘着力が7N/25mm未満にな
ると、剥離シートとの粘着力が低下し、プリンター内を
走行中に受容シート部が剥離し、走行不良をおこした
り、任意の物品に粘着した際、剥がれ易くなったり、う
まく貼れなかったりしてしまう。このような、粘着力の
低い粘着剤層を形成するものであるが、塗布量が15g
/m2を越えると、粘着力が上記条件を満たしていて
も、粘着剤層が厚いために、穴の端面から粘着剤が著し
くはみ出してしまい、穴開け刃を消耗したり、シート同
士のくっつき、印画面の汚れといった問題が生じてしま
う。逆に、塗工量が5g/m2未満になると、剥離基材
との粘着力が低下して、プリンター内を走行中に受容シ
ート部が剥離し、走行不良をおこしてしまう。
【0013】本発明に用いられる粘着剤としては、アク
リル系、合成ゴム系、天然ゴム系、シリコーン系等の公
知の粘着剤を使用できる。粘着剤には、必要に応じて、
架橋剤や充填剤を添加することができる。架橋剤として
は、多官能のイソシアネート系やエポキシ系化合物など
が使用できる。具体的にはヘキサメチレンジイソシアネ
ート、グリシジルメタアクリレート等の公知の化合物が
挙げられる。これらの架橋剤量すなわち架橋密度によっ
て、粘着力、端面からの粘着剤のはみ出し等をコントロ
ールすることができる。
【0014】また、粘着剤層は、剥離シートにより保護
されるが、プリンター内での剥離シートが剥がれるとい
った走行上のトラブルを防止し、且つ、プリント後のシ
ール部の剥離を困難としないため、受容シート部と剥離
シートとの剥離力が、90mm/分の剥離スピードで測定
した場合、2〜15g/20mm(染料熱転写受容タックシ
ートを20mm幅に切断し、受容シート部を剥離シートか
ら180°の引っ張り角度にてひき剥したときにかかる
負荷)となることが好ましい。
【0015】粘着剤は、剥離シートの離型剤層表面に塗
工し乾燥した後、これを、表面側に受像層を有する受容
シートの裏面に貼り合わせしてもよいし、受容シートの
裏面に粘着剤を塗工乾燥後、これに剥離シートの離型剤
層表面を貼り合わせてもよい。
【0016】本発明の剥離シートには、公知の剥離シー
トが使用できる。具体的には、剥離シートは、剥離シー
ト基材にシリコーン等の離型剤を有する離型剤層を設け
た構成である。剥離シート基体としては、PETフィル
ム、発泡PETフィルム、ポリオレフィン系の合成紙、
複合フィルム、セルロースパルプを主成分とする上質
紙、グラシン紙、クラフト紙、中質紙、コート紙等の原
紙、あるいは該原紙にポリエチレン系樹脂等の熱可塑性
樹脂を少なくとも片側にラミネートしたものなどが用い
られる。
【0017】ラミネートに使用する熱可塑性樹脂は特に
限定されないが、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等の
ホモポリマー、またはエチレン・ポロピレン共重合体等
のオレフィンの2つ以上からなる共重合体、あるいはエ
チレンとαオレフィンとの共重合体である直鎖状低密度
ポリエチレン、およびこれらの混合物であり、各種の密
度およびメルトインデックスのものを単独あるいはそれ
らを混合して使用できる。また熱可塑性樹脂に、白色顔
料を含んもよい。白色顔料としては、二酸化チタン、硫
化亜鉛、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タルク、カオ
リン、炭酸カルシウム、シリカ、珪酸カルシウム等、従
来ポリオレフィン系樹脂に配合、練り込み用として知ら
れているものより自由に選択することができる。また、
ステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛などの樹脂金属
塩、ヒンダードフェノール等の各種酸化防止剤、コバル
トブルー、群青等の顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸
収剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤等、適宜組み合
わせて添加しても良い。ラミネート量は5〜40g/m
2が好ましい。5g/m2より少ないとシリコンの目止め
が不十分だったり、それにともないいわゆる糊残りとい
った、粘着物性の経時変化が生じ、さらに、濃度ムラや
プリントカールの制御が困難となり、40g/m2を越
えると効果が過飽和になり、不経済である。
【0018】なお、剥離シート基材の坪量に特に制限は
ないが、好ましくは60〜250g/m2である。坪量
が60g/m2より小さいと、プリント後のカールの抑
制が困難となり、250g/m2より大きいとプリンタ
ーの設計にあいにくくなる。
【0019】本発明に用いられるシリコーン等離型剤の
剥離シート基体への塗工方法は、グラビアコーターやバ
ーコーター等によって行うことができ、この場合の塗工
量は、固形分で0.3〜1.5g/m2、好ましくは、
0.5〜1.2g/m2が適当である。0.3g/m2
満の塗工量では、剥離性能のバラツキが大きく、また、
1.5g/m2を超えるような塗工量では経済性の面か
ら必要性に乏しい。
【0020】また、プリンター内を受容タックシートが
走行するとき、静電気による走行トラブルの発生を防ぐ
ため、受容タックシートの表面および/または裏面に、
少なくとも一層以上の帯電防止層を設けることができ
る。例えば、バインダー樹脂と帯電防止剤を主成分とし
て含む帯電防止層を裏面塗工しても良い。バインダー樹
脂としては、公知の高分子バインダーを任意に選択して
使用でき、ポリエステル系、ポリウレタン系、メラミン
系、アクリル系、フェノール系、尿素系の各バインダー
の他、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、アクリルエマルジ
ョン、ポリオレフィン系エマルジョン、セルロース誘導
体、ポリビニルアルコールなどが例示される。裏面塗工
層の塗工量は、0.3〜1.5g/m 2の範囲内にある
ことが好ましい。この塗工量が0.3g/m2未満であ
ると、受容層と裏面とが擦り合ったとき受容層の傷つき
を十分に防止できないことがあり、1.5g/m2を超
えると、効果が飽和し不経済である。
【0021】本発明は、このような構成にすることによ
り、穴等を形成してもトラブルの生じない受容タックシ
ートとなる。本発明でいう穴とは、大きさや形状、位置
などは、用途に合わせて任意に開けるとよく、特に限定
するものではない。穴の数は目的に応じて1つでも2つ
でも良い。例えば、ファイルングを目的とする場合、シ
ートの一辺に沿ってファイルの形状に合わせて穴を形成
するとよい。勿論、システム手帳用に穴を6つ形成して
も、バインダー用に多数の穴を開けても良い。穴の形成
方法は、パンチ等の公知の方法によって、一枚ごとに、
或いは、複数枚重ねて行うとよい。
【0022】熱転写用受容タックシートが、裏面から剥
離シートに穴用のハーフカットを施したり、表面から熱
転写用受容シートに穴用のハーフカットを施したりする
こともできる。前者の場合、使用者が表面の受容シート
部の粕取りすることにより剥離シートの穴が現れる。後
者の場合は、使用者が裏面の剥離シートを部分的に剥が
すことにより受容シート部の穴が現れる。どちらも、使
用者の意志によって容易に穴を形成することができる。
勿論、この場合の穴用のハーフカットの大きさや形状、
位置、個数などは、用途に合わせて任意に開けるとよ
い。このハーフカットによる穴を形成する方法は、穴の
数が多い場合に特に有用である。これは、プリント前に
穴を開けると穴を開けた部分の剛度が極部的に小さくな
るため、プリンター内でシート詰まり等のトラブルが生
じ易くなる。一方、穴用のハーフカットを施したもの
は、プリントの際は穴のあいていない状態であるからで
あるから、トラブルが発生せず、また、使用者が容易に
穴を形成できるからである。
【0023】
【実施例】下記実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例において、特に断らない限り「%」および
「部」はすべて「重量%」および「重量部」を示す。
【0024】実施例1 クリヤー層とボイド層の多層構造で、厚さ50μmの複
合フィルム(東レ製、商品名:50E63)をシール部
基材として用い、その一方の面上に、染料画像受容層形
成のため、下記組成の塗料1を固形分8g/m2の割合
でダイコーティング法により塗工、乾燥した。
【0025】 〔塗料1〕 成 分 重量部 飽和ポリエステル樹脂(東洋紡製,商品名:バイロン200) 100部 シリコーン樹脂(トーレダウコーニングシリコーン製, 商品名:SH3746) 5部 トルエン/メチルエチルケトン=5/1の混合溶剤で1
8%に希釈した。
【0026】剥離紙基体には、上質紙の両面にポリエチ
レン系樹脂をラミネートした剥離紙を用いた。その一方
の面に、シリコン系離型剤(信越化学工業製,商品名:
KS−830)を固形分で0.6g/m2となるよう
に、グラビアコーティング法で塗工、乾燥して離型剤層
を形成し、また、シリコン面の反対面には帯電防止層と
して、下記組成の塗料2を固形分0.5g/m2の割合
でバーコーティング法で塗工、乾燥して剥離紙を作製し
た。
【0027】 〔塗料2〕 成 分 重量部 アクリル樹脂(中央理化製,商品名:リカボンドSA−R615A) 100部 エポキシ硬化剤(中央理化製,商品名:リカボンドSA−R615B)5部 導電剤(三菱油化製,商品名:ST−2000H) 75部 シリカ顔料(水沢化学製,商品名:P78A) 30部 変性イソプロピルアルコール/水=8/2の混合溶液で
12%に希釈した。
【0028】また、離型剤層の上にはアクリル系エマル
ジョン型粘着剤(日本カーバイド製,商品名:PE−1
15E)を主成分とし、下記組成の塗料3を塗布し、剥
離紙部とシール部とを重ね合わせて貼着し、2cm×2cm
のハーフカットを入れ、熱転写受容タックシートを得
た。粘着剤の粘着力は10N/25mmであり、塗工量
は15g/m2であった。
【0029】 〔塗料3〕 成 分 重量部 アクリル系粘着剤(日本カーバイド製,商品名:PEー115E)100部 イソシアネート系硬化剤(日本カーバイド製,商品名:CK−101)1部 エポキシ系硬化剤(日本カーバイト製,商品名:CK−202) 3部 酢酸エチル溶液で20%に希釈した。
【0030】実施例2 実施例1と同様にして、染料熱転写用受容タックシート
を得た。但し、粘着剤の硬化剤の配合比率をPE−11
5E/CK−101/CK−202=100/0/1と
した。粘着剤の粘着力は18N/25mmであり、塗工
量は5g/m2であった。
【0031】比較例1 実施例1と同様にして、染料熱転写受容タックシートを
作製した。但し、粘着剤の硬化剤の配合比率をPE−1
15E/CK−101/CK−202=100/0/
0.5とした。粘着剤の粘着力は22N/25mmであ
り、塗工量は14g/m2 であった。
【0032】比較例2 実施例2と同様にして、染料熱転写受容タックシートを
作製した。但し、粘着剤の粘着力は18N/25mmで
あり、塗工量は4g/m2 であった。
【0033】比較例3 実施例1と同様にして、染料熱転写受容タックシートを
作製した。但し、粘着剤の硬化剤の配合比率をPE−1
15E/CK−101/CK−202=100/3/5
とした。粘着剤の粘着力は5N/25mmであり、塗工
量は15g/m 2 であった。
【0034】評価方法 (1)シート同士のくっつき 上記染料熱転写受容タックシートをA6サイズに断裁
し、5枚重ねでパンチ穴を六ヶ所開け、重ねて置きシー
ト同士のくっつきを評価した。 ○:シート同士のくっつきは全くなかった。 ×:シート同士のくっつきが生じた
【0035】(2)刃汚れ (1)と同様にパンチ穴を開けた後、パンチの刃の汚れ
具合を目視で評価した。 ○:刃に付着物がない。 ×:刃に付着物がある。
【0036】(3)印画面の汚れ (1)と同様にパンチ穴を開けた後、市販の昇華ビデオ
プリンター(ソニー製,商品名:UP−1800)を用
いて、受容タックシートにステップ、グラデーションパ
ターンをプリントし、画像プリント面のプリント濃度、
白抜け、画像ムラを目視観察し、官能評価した。 ○:優れている。 ×:劣っている。
【0037】(4)走行性 (1)と同様にパンチ穴を開けた染料熱転写受容タック
シートと、裏面から剥離シートに穴用のハーフカットを
六ヶ所施した染料熱転写受容タックシートを、それぞれ
市販の昇華ビデオプリンター(ソニー製,商品名:UP
−1800)を用いて黒ベタを100枚連続プリント
し、走行トラブルを起こさず正常にプリントされるかを
評価した。 ◎:正常にプリントできた。 ○:時々シート詰まりを生じるが実用上問題のないレベ
ルであった。 ×:頻繁にシート詰まりが発生し、実用上問題があるレ
ベルであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の熱転写用受容タックシートは、
JIS Z 0237に準じた測定法での粘着力が7〜
20N/25mmであり、且つ、粘着剤の塗工量を5〜15g/
2 にすることによって、穴を開けた端面からの粘着剤
のはみ出し等による、穴開け刃への粘着剤の付着や、印
画面の汚れ、シート同士のくっつきといったトラブルな
く、端面に少なくとも1つ以上の穴を開けることの可能
な熱転写用受容タックシートとなる。
【0040】上記のようにパンチ穴を設けられるような
タックシートを用いることによって、シートにパンチ穴
を開けてファイリングし、機能的にシールを保管した
り、剥離紙部を利用して一時的にシールを保管し、再剥
離してまたシールを任意の物品に粘着することが可能と
なる。更に、熱転写用受容タックシートが、裏面から剥
離シートに、或いは表面から熱転写用受容シートに、穴
用のハーフカットを施したものは、プリンタ内での走行
性に優れ、極めて実用的な熱転写用受容タックシートと
なる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明の実施の形態】本発明でいう受容タックシートの
受容シート部には、公知の昇華型、溶融型等の熱転写受
容シートが使用できる。具体的には、支持体の片面に熱
転写受容層を設けた構成である。支持体としては、コー
ト紙、アート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチレン等の
樹脂を紙基材にラミネートしたラミネート紙、ポリエス
テル、ナイロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレ
ン)のフィルムや合成紙等が例示される。これらは2層
以上積層していてもよい。中でも、昇華転写の場合、
(フィルムや合成紙)/(紙基材)/(フィルムや合成
紙)、(フィルムや合成紙)/(PETフィルム)/
(フィルムや合成紙)、といった三層積層の構成が、鮮
明な画像が得られ、且つ写真の風合いを得ることができ
るので好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】熱転写受容層は、バーコーター、グラビア
コーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアー
ナイフコーター等の公知のコーターを使い、常法に従っ
て受容層形成用塗液を塗工、乾燥して形成することがで
きる。受容層の塗工量は、乾燥重量で1〜12g/m2
であることが好ましく、より好ましくは3〜10g/m
2 程度である。因みに熱転写受容層が1g/m2未満で
は、画像が劣化したり、プリント面の光沢が低下する等
の欠点が生ずることがある。また、熱転写受容層が12
g/m2を越えると効果が飽和し不経済であるばかり
か、プリント濃度が低下することがある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片面に熱転写受容層を設けた熱転
    写用受容シートの他面に、粘着剤層及び剥離シートを積
    層した熱転写用受容タックシートにおいて、粘着剤層が
    JIS Z 0237に準じた測定法(180°剥離)
    での粘着力が7〜20N/25mmであり、且つ、粘着剤の
    塗工量が乾燥重量で5〜15g/m2となるように形成
    した熱転写用受容タックシート。
  2. 【請求項2】熱転写用受容タックシートが、少なくとも
    1つ以上の穴を有する請求項1記載の熱転写用受容タッ
    クシート。
  3. 【請求項3】熱転写用受容タックシートが、裏面から剥
    離シートに、或いは表面から熱転写用受容シートに、穴
    用のハーフカットを施した請求項1記載の熱転写用受容
    タックシート。
  4. 【請求項4】支持体の粘着剤層を形成する面が、フィル
    ム又は合成紙で形成されている請求項1〜請求項3の何
    れか一項に記載の熱転写用受容タックシート。
JP9026664A 1997-02-10 1997-02-10 熱転写用受容タックシート Pending JPH10217622A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014193966A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Dainippon Printing Co Ltd 粘着シートおよび粘着シートの加工方法
JP2016137646A (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート
JP2017024225A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 小林クリエイト株式会社 サーマルロール紙およびサーマルプリンタ
JP2017170852A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 株式会社巴川製紙所 熱転写受像シート
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JP2020062883A (ja) * 2014-12-25 2020-04-23 株式会社イノアック技術研究所 積層シート及び当該積層シートの製造方法

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