JPH10215008A - 圧電体セラミックス薄膜デバイス - Google Patents

圧電体セラミックス薄膜デバイス

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JPH10215008A
JPH10215008A JP9017206A JP1720697A JPH10215008A JP H10215008 A JPH10215008 A JP H10215008A JP 9017206 A JP9017206 A JP 9017206A JP 1720697 A JP1720697 A JP 1720697A JP H10215008 A JPH10215008 A JP H10215008A
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JP
Japan
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thin film
piezoelectric
piezoelectric ceramic
ceramic thin
film device
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JP9017206A
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Hiroshi Aoyama
拓 青山
Satoru Miyashita
悟 宮下
Tadaaki Kuno
忠昭 久野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、薄膜セラミックス自身の構造、とりわ
けデバイス特性の優劣を決定するセラミックス材料の結
晶状態や配向性の制御に言及されておらず、これにより
たデバイスの特性が不安定であったことが課題であっ
た。 【解決手段】 圧電性を有するセラミックス薄膜とそれ
を挟持する互いに平行な一対の電極板等から成る圧電体
セラミックス薄膜デバイスにおいて、該圧電体セラミッ
クスを構成する結晶の内、その50%以上について、自
発分極方向と電極面の垂直方向(法線方向)のなす角度
が20度以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学デバイス、メ
モリーデバイスあるいはマイクロアクチュエーター等に
代表される薄膜デバイスにおいて、その構成材料として
圧電性、焦電性あるいは強誘電性を有する薄膜セラミッ
クス材料を用いたデバイスに関わる。
【0002】
【従来の技術】セラミックス材料の諸物性を利用した薄
膜デバイスにおいては、その応用分野は多岐に渡り、そ
れぞれの用途に適合した様々な製造方法が考案されてお
り、一部については実用化も成されている。
【0003】これら薄膜セラミックスデバイス特性を左
右する因子の一つとして、薄膜セラミックス自身の構
造、とりわけ結晶状態や配向性の制御は重要である。従
来、薄膜セラミックスを利用したデバイスに関する発明
でデバイス特性の向上に関連するものは、電極材料やセ
ラミックス材料の種類といったデバイスの構成材料、そ
れら構成材料の形状や配置若しくはディメンジョンの最
適条件等の記述であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術(発明)では、薄膜セラミックス自身の構造、
とりわけデバイス特性の優劣を決定するセラミックス材
料の結晶状態や配向性の制御に言及されておらず、従っ
て得られたデバイスの特性が不安定でばらつきが大きか
ったり、十分な性能が得られない場合が多かった。これ
らの従来の課題に対し、発明者らは圧電性、焦電性ある
いは強誘電性を有するセラミックスに着目して鋭意研究
を進めたところ、薄膜セラミックスデバイスの特性を向
上させるには、それを構成するセラミックス材料の結晶
状態や配向性の制御が重要な因子の一つであること見い
だした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電体セラミッ
クス薄膜デバイスは、圧電性を有するセラミックス薄膜
とそれを挟持する互いに平行な一対の電極板、及びこれ
らを支持する基板等から成る圧電体セラミックス薄膜デ
バイスにおいて、該圧電体セラミックスを構成する結晶
の内、その50%以上について、自発分極方向と電極面
の垂直方向(法線方向)のなす角度が20度以下であるこ
とを特徴とする。また、本発明の圧電体セラミックス薄
膜デバイスは、前記記載の圧電体セラミックスが強誘電
体であることを特徴とする。また、本発明の圧電体セラ
ミックス薄膜デバイスは、前記記載の強誘電体セラミッ
クスの結晶相がペロブスカイト相であることを特徴とす
る。また、本発明の圧電体セラミックス薄膜デバイス
は、前記記載の強誘電体セラミックスがチタン酸ジルコ
ン酸鉛(以下「PZT」と記す)もしくはこれを主成分
とする強誘電体材料(以下「PZT系セラミックス」と
記す)であることを特徴とする。また、本発明の圧電体
セラミックス薄膜デバイスは、前記記載のPZT系セラ
ミックスの結晶系が正方晶であり、その(001)面の
法線方向、すなわち方向ベクトル〈001〉と、前記電
極面の垂直方向(法線方向)とのなす角度が20度以下で
あることを特徴とする。また、本発明の圧電体セラミッ
クス薄膜デバイスは、前記記載のPZT系セラミックス
の結晶系が菱面体晶であり、その(111)面の法線方
向、すなわち方向ベクトル〈111〉と、前記電極面の
垂直方向(法線方向)とのなす角度が20度以下であるこ
とを特徴とする。また、本発明の圧電体セラミックス薄
膜デバイスは、前記記載の方向ベクトルの方位が、X線
(電磁波)または電子線、中性子線等の粒子線の回折現
象を利用した測定方法で、その回折強度が最大の方向で
あることで決定されることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の詳細を実施例に
て説明する。
【0007】(実施例1)(100)シリコンウエハー
(直径4インチ、厚み250ミクロン)上にスパッタに
よりPtを厚み0.2ミクロン形成させたものを用意
し、これを後に使用する基板とした。鉛(Pb)、ジル
コニウム(Zr)及びチタン(Ti)を所定濃度含有す
るゾル溶液を調整し、このゾル溶液を先に用意した基板
上にスピンコートし、200℃オーブンで10分間乾燥
後、400℃オーブンで30分間脱脂を行った。さらに
電気炉内で大気中450℃で30分間焼成を行い結晶化
した。このようにして基板上に得られた膜状のセラミッ
クスは、X線回折により調べたところ、ペロブスカイト
型のチタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O3(P
ZT)と同定された。このPZT薄膜の厚みを測定した
ところ、膜厚は1ミクロンであった。更に得られたPZ
T薄膜の上部に厚み0.1ミクロンのAl電極を蒸着に
より形成し、基板上のPt電極との間に電場を印加する
ことにより電気特性を評価した。
【0008】PZTは圧電体であり、その特性を示す圧
電歪み定数(d31)が大きな値をとることが望ましい。
表1には、今回ほぼ同一条件で作成した10種類の試料
に対し、分極処理後に得られた圧電歪み定数(d31)の
値を示す。表1より、試料毎にd31の値がばらついてい
ることがわかる。
【0009】一方、これら試料のPZT薄膜部の結晶配
向性をX線回折により詳細に調べてみた。X線回折測定
の結果全ての試料においてPZTは正方晶であることが
わかった。また、結晶配向性を調べるために、PZT
(001)面の極点図形測定を行った。最も回折強度の
大きかった時の、<001>方向と、基板(あるいは電
極膜)の垂直方向(法線方向)、即ち電界印加方向との
成す角度(Psi)を表1に掲げる。尚、<001>方
向は、正方晶においては自発分極方向に一致する。
【0010】表1の結果より、Psiが20度以下の試
料(試料1〜5)はd31の値が100以上で特性の良い
圧電デバイスであることがわかったが、Psiが20度
より大きいもの(試料6〜10)は、十分な圧電特性が
得られていない。以上の実施例より、圧電特性は結晶配
向性に強く依存し、特定の結晶面の方位を測定すれば、
特性を見積もり、品質管理等に利用できることが明らか
となった。
【0011】
【表1】
【0012】(実施例2)(110)シリコンウエハー
(直径4インチ、厚み250ミクロン)上にスパッタに
よりPtを厚み0.2ミクロン形成させたものを用意
し、これを後に使用する基板とした。鉛(Pb)、ジル
コニウム(Zr)及びチタン(Ti)を所定濃度含有す
るゾル溶液を調整し、このゾル溶液を先に用意した基板
上にスピンコートし、200℃ホットプレート上で10
分間乾燥後、400℃ホットプレート上で30分間脱脂
を行った。さらに赤外線ランプアニール(RTA)で酸
素雰囲気中950℃で1分間焼成を行い結晶化した。こ
のようにして基板上に得られた膜状のセラミックスは、
X線回折により調べたところ、ペロブスカイト型のチタ
ン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O3(PZT)と
同定された。このPZT薄膜の厚みを測定したところ、
膜厚は0.8ミクロンであった。更に得られたPZT薄
膜の上部に厚み0.1ミクロンのAl電極を蒸着により
形成し、基板上のPt電極との間に電場を印加すること
により電気特性を評価した。
【0013】PZTは圧電体であり、その特性を示す圧
電歪み定数(d31)が大きな値をとることが望ましい。
表2には、今回ほぼ同一条件で作成した10種類の試料
に対し、分極処理後に得られた圧電歪み定数(d31)の
値を示す。表2より、試料毎にd31の値がばらついてい
ることがわかる。
【0014】一方、これら試料のPZT薄膜部の結晶配
向性をX線回折により調べてみた。X線回折測定の結果
全ての試料においてPZTは菱面体晶であることがわか
った。また、結晶配向性を調べるために、PZT(11
1)面の極点図形測定を行った。最も回折強度の大きか
った時の、<111>方向と基板(あるいは電極膜)の
垂直方向(法線方向)、即ち電界印加方向との成す角度
(Psi)を表2に掲げる。尚、<111>方向は、菱
面体晶においては自発分極方向に一致する。
【0015】表2の結果より、Psiが20度以下の試
料(試料1〜5)はd31の値が100以上で特性の良い
圧電デバイスであることがわかったが、Psiが20度
より大きいもの(試料6〜10)は、十分な圧電特性が
得られていない。以上の実施例より、圧電特性は結晶配
向性に強く依存し、特定の結晶面の方位を測定すれば、
特性を見積もり、品質管理等に利用できることが明らか
となった。
【0016】
【表2】
【0017】(実施例3)(100)シリコンウエハー
(直径4インチ、厚み250ミクロン)上にスパッタに
よりPtを厚み0.2ミクロン形成させたものを用意
し、これを後に使用する基板とした。鉛(Pb)、ジル
コニウム(Zr)、チタン(Ti)、マグネシウム(M
g)及びニオブ(Nb)を所定濃度含有するゾル溶液を
調整し、このゾル溶液を先に用意した基板上にスピンコ
ートし、200℃オーブンで10分間乾燥後、400℃
オーブンで30分間脱脂を行った。さらに電気炉内で酸
素雰囲気中500℃で30分間焼成を行い結晶化した。
このようにして基板上に得られた膜状のセラミックス
は、X線回折及び組成分析により調べたところ、PbZ
rO3(PZ)、PbTiO3(PT)及びPb(Mg、
Nb)O3(PMN)の固溶体であり各々のモル分率
は、PZ:PT:PMN=50:40:10であった。
結晶系は正方晶ペロブスカイト型と同定された。この固
溶体薄膜の厚みを測定したところ、膜厚は1.5ミクロ
ンであった。更に得られた薄膜の上部に厚み0.1ミク
ロンのPt電極を蒸着により形成し、基板上のPt電極
との間に電場を印加することにより電気特性を評価し
た。
【0018】本実施例で得られた固溶体は圧電体であ
り、その特性を示す圧電歪み定数(d31)が大きな値を
とることが望ましい。表3には、今回ほぼ同一条件で作
成した10種類の試料に対し、分極処理後に得られた圧
電歪み定数(d31)の値を示す。表3より、試料毎にd
31の値がばらついていることがわかる。
【0019】一方、これら試料の固溶体薄膜部の結晶配
向性をX線回折により詳細に調べてみた。X線回折測定
の結果全ての試料において正方晶であることがわかった
(前述)。また、結晶配向性を調べるために、(00
1)面の極点図形測定を行った。最も回折強度の大きか
った時の、<001>方向と、基板(あるいは電極膜)
の垂直方向(法線方向)、即ち電界印加方向との成す角
度(Psi)を表1に掲げる。尚、<001>方向は、
正方晶においては自発分極方向に一致する。
【0020】表3の結果より、Psiが20度以下の試
料(試料1〜5)はd31の値が150以上で特性の良い
圧電デバイスであることがわかったが、Psiが20度
より大きいもの(試料6〜10)は、十分な圧電特性が
得られていない。以上の実施例より、圧電特性は結晶配
向性に強く依存し、特定の結晶面の方位を測定すれば、
特性を見積もり、品質管理等に利用できることが明らか
となった。
【0021】
【表3】
【0022】(実施例4)(100)シリコンウエハー
(直径4インチ、厚み250ミクロン)上にスパッタに
よりPtを厚み0.2ミクロン形成させた後、これを赤
外線ランプアニール(RTA)で酸素雰囲気中950℃
で1分間加熱処理した。これを後に使用する基板とし
た。鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)及びチタン(T
i)を所定濃度含有するゾル溶液を調整し、このゾル溶
液を先に用意した基板上にスピンコートし、200℃ホ
ットプレート上で10分間乾燥後、400℃ホットプレ
ート上で30分間脱脂を行った。さらに赤外線ランプア
ニール(RTA)で酸素雰囲気中950℃で1分間焼成
を行い結晶化した。このようにして基板上に得られた膜
状のセラミックスは、X線回折により調べたところ、ペ
ロブスカイト型のチタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr,
Ti)O3(PZT)と同定され、結晶系は正方晶とそ
れ以外の混晶であった。このPZT薄膜の厚みを測定し
たところ、膜厚は1.0ミクロンであった。更に得られ
たPZT薄膜の上部に厚み0.2ミクロンのAl電極を
蒸着により形成し、基板上のPt電極との間に電場を印
加することにより電気特性を評価した。
【0023】PZTは圧電体であり、その特性を示す圧
電歪み定数(d31)が大きな値をとることが望ましい。
表4には、今回ほぼ同一条件で作成した10種類の試料
に対して、分極処理後に得られた圧電歪み定数(d31)
の値を示す。表4より、試料毎にd31の値がばらついて
いることがわかる。
【0024】一方、これら試料のPZT薄膜部の結晶配
向性をX線回折により調べてみた。X線回折測定の結果
全ての試料においてPZTは正方晶に属する結晶系が存
在した。正方晶に属する割合(R)をX先回折ピークの
強度から求めた(表4)。また、正方晶に属する結晶系
の配向性を調べるために、PZT(001)面の極点図
形測定を行った。最も回折強度の大きかった時の、<0
01>方向と基板(あるいは電極膜)の垂直方向(法線
方向)、即ち電界印加方向との成す角度(Psi)を表
4に掲げる。尚、<001>方向は、正方晶においては
自発分極方向に一致する。
【0025】表4の結果より、正方晶に属する割合
(R)が50%以上かつPsiが20度以下の試料(試
料1〜5)はd31の値が100以上で特性の良い圧電デ
バイスであることがわかったが、それ以外(試料6〜1
0)は、十分な圧電特性が得られていない。以上の実施
例より、圧電特性は特定の結晶系の存在割合とその分極
方向、及び結晶配向性に強く依存し、これらを管理する
ことで特性を見積もり、品質管理等に利用できることが
明らかとなった。
【0026】
【表4】
【0027】(実施例5)(110)シリコンウエハー
(直径4インチ、厚み250ミクロン)上にスパッタに
よりPtを厚み0.5ミクロン形成させ、これを後に使
用する基板とした。鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)
及びチタン(Ti)を所定濃度含有するゾル溶液を調整
し、このゾル溶液を先に用意した基板上にスピンコート
し、200℃ホットプレート上で10分間乾燥後、40
0℃ホットプレート上で30分間脱脂を行った。さらに
赤外線ランプアニール(RTA)で酸素雰囲気中900
℃で1分間焼成を行い結晶化した。このようにして基板
上に得られた膜状のセラミックスは、X線回折により調
べたところ、ペロブスカイト型のチタン酸ジルコン酸
鉛、Pb(Zr,Ti)O3(PZT)と同定され、結晶
系は菱面体晶とそれ以外の混晶であった。のこのPZT
薄膜の厚みを測定したところ、膜厚は1.0ミクロンで
あった。更に得られたPZT薄膜の上部に厚み0.2ミ
クロンのAl電極を蒸着により形成し、基板上のPt電
極との間に電場を印加することにより電気特性を評価し
た。
【0028】PZTは圧電体であり、その特性を示す圧
電歪み定数(d31)が大きな値をとることが望ましい。
表5には、今回ほぼ同一条件で作成した10種類の試料
に対して、分極処理後に得られた圧電歪み定数(d31)
の値を示す。表5より、試料毎にd31の値がばらついて
いることがわかる。
【0029】一方、これら試料のPZT薄膜部の結晶配
向性をX線回折により調べてみた。X線回折測定の結果
全ての試料においてPZTは菱面体晶に属する結晶系が
存在した。菱面体晶に属する割合(R)をX先回折ピー
クの強度から求めた(表5)。また、菱面体晶に属する
結晶系の配向性を調べるために、PZT(111)面の
極点図形測定を行った。最も回折強度の大きかった時
の、<111>方向と基板(あるいは電極膜)の垂直方
向(法線方向)、即ち電界印加方向との成す角度(Ps
i)を表5に掲げる。尚、<111>方向は、菱面体晶
においては自発分極方向に一致する。
【0030】表5の結果より、菱面体晶に属する割合
(R)が50%以上かつPsiが20度以下の試料(試
料1〜5)はd31の値が100以上で特性の良い圧電デ
バイスであることがわかったが、それ以外(試料6〜1
0)は、十分な圧電特性が得られていない。以上の実施
例より、圧電特性は特定の結晶系の存在割合とその分極
方向、及び結晶配向性に強く依存し、これらを管理する
ことで特性を見積もり、品質管理等に利用できることが
明らかとなった。
【0031】
【表5】
【0032】
【発明の効果】 以上述べたように本発明によれば、圧
電体薄膜セラミックスデバイスにおいて、高性能が発揮
できる条件を、構成するセラミックス材料の結晶構造レ
ベル即ち特定の結晶系の存在割合とその分極方向、及び
結晶配向性等で精密に規定しているので、該デバイスの
品質管理を容易かつ正確のものとする上でもたらす効果
は非常に大きい。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性を有するセラミックス薄膜とそれ
    を挟持する互いに平行な一対の電極板、及びこれらを支
    持する基板等から成る圧電体セラミックス薄膜デバイス
    において、該圧電体セラミックスを構成する結晶の内、
    その50%以上について、自発分極方向と電極面の垂直
    方向(法線方向)のなす角度が20度以下であることを特
    徴とする圧電体セラミックス薄膜デバイス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧電体セラミックスが強
    誘電体であることを特徴とする圧電体セラミックス薄膜
    デバイス。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の強誘電体セラミックスの
    結晶相がペロブスカイト相であることを特徴とする圧電
    体セラミックス薄膜デバイス。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の強誘電体セラミックスが
    チタン酸ジルコン酸鉛(以下「PZT」と記す)もしく
    はこれを主成分とする強誘電体材料(以下「PZT系セ
    ラミックス」と記す)であることを特徴とする圧電体セ
    ラミックス薄膜デバイス。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のPZT系セラミックスの
    結晶系が正方晶であり、その(001)面の法線方向、
    すなわち方向ベクトル〈001〉と、前記電極面の垂直
    方向(法線方向)とのなす角度が20度以下であることを
    特徴とする圧電体セラミックス薄膜デバイス。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のPZT系セラミックスの
    結晶系が菱面体晶であり、その(111)面の法線方
    向、すなわち方向ベクトル〈111〉と、前記電極面の
    垂直方向(法線方向)とのなす角度が20度以下であるこ
    とを特徴とする圧電体セラミックス薄膜デバイス。
  7. 【請求項7】 請求項5及び請求項6記載の方向ベクト
    ルの方位が、X線(電磁波)または電子線、中性子線等
    の粒子線の回折現象を利用した測定方法で、その回折強
    度が最大の方向であることで決定されることを特徴とす
    る圧電体セラミックス薄膜デバイス。
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