JPH10212138A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH10212138A
JPH10212138A JP9012459A JP1245997A JPH10212138A JP H10212138 A JPH10212138 A JP H10212138A JP 9012459 A JP9012459 A JP 9012459A JP 1245997 A JP1245997 A JP 1245997A JP H10212138 A JPH10212138 A JP H10212138A
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JP
Japan
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film
colored
colored film
fine particles
display device
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JP9012459A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kimata
仁司 木股
Yasutada Metsugi
康格 目次
Ichiro Noda
一郎 野田
Atsumi Wakabayashi
淳美 若林
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色膜により表面を被覆して、高コントラ
スト効果および色調調節等に優れた表示面を形成させた
表示装置に関し、製造時の熱処理工程によって透過率の
変化を起こさない着色膜を形成することを課題とする。 【解決手段】 表示装置のフェースパネル表面にグラフ
ァイト微粒子を含む着色膜を備えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色膜により表面
を被覆して、高コントラスト効果および色調調節等に優
れた表示面を形成させた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管,液晶ディスプレイ,プ
ラズマ・ディスプレイ等の表示装置では、高コントラス
ト効果、色調調節等の目的で、フェースガラス表面に透
過率を低下させる着色膜を形成させることがあり、ま
た、その着色膜を導電膜と組み合わせて着色導電性積層
膜を形成させ、帯電防止、電磁波遮蔽効果、高コントラ
スト効果等に優れた表示装置を製造していた(特開昭6
2−8427号公報、特開平5−178623号公報
等)。
【0003】〔従来技術の問題点〕従来における通常の
陰極線管を有する表示装置では、蛍光体層より外側のガ
ラス部、即ち、フェースガラス部分に着色剤を混入した
被膜を形成し、可視光全域にわたって光線透過率を下
げ、高コントラスト化を図っている。また、パネル中央
部と周辺部とではガラスの肉厚が異なっており、フェー
スガラスの着色のみではパネル中央部と周辺部で透過率
が変わってしまい、陰極線管を発光させたときに周辺部
が暗くなるという問題点がある。
【0004】これを防止するため、従来からフェースパ
ネル表面に着色膜を形成して色調調節が行われてきた。
これは、フェースガラスの透過率を補正する上で有用な
方法である。ところで上記着色膜については、通常、陰
極線管製造の最終段階で膜付けされる場合が多い。
【0005】その理由は、陰極線管に用いられるガラス
バルブでは、画像を映し出すパネルと、その背景を形成
するファンネル及びネックから構成されているが、この
陰極線管の製造におけるパネルとファンネルとの封止工
程と陰極線管内を減圧するための排気工程とにおいて、
温度を 350〜500 ℃に高める熱処理工程があるから、熱
処理時の温度で透過率の変化が起こり、結果として陰極
線管に求められる良好な高コントラスト効果や色調調整
が損なわれてしまうためである。
【0006】このため、着色膜のコーティングは陰極線
管完成後にしかできなかった。しかし、最終工程で膜付
けするためには、ほぼ完成された陰極線管を取り扱う必
要があるため、作業性が悪く、また、大規模の塗布装置
を必要とする等の問題点があった。
【0007】また、着色膜と導電膜とを含む着色導電性
積層膜を画像表示面に有する表示装置の製造時におい
て、CVD法、熱分解法、ゾルゲル法等により導電膜を
形成する場合には、導電膜の成膜時に熱処理を行うこと
もあり、この熱処理工程で着色膜の透過率の変化が起こ
り、表示装置に求められる良好な透過率が変化し、高コ
ントラスト効果や色調調節等が損なわれていた等の問題
点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、これを解決するための具
体的な課題は、製造時の熱処理工程によって透過率の変
化を起こさない着色膜を形成した表示装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
に係る表示装置は、フェースガラス表面に少なくとも着
色膜を含む被膜を形成し、その後、 350〜500 ℃の熱処
理を経て製造される表示装置において、前記着色膜をグ
ラファイト微粒子が含有された塗料により形成したこと
を特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に係る表示装置は、前記着
色膜を含む被膜を、少なくとも導電膜を含む着色導電性
積層膜としたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を陰極
線管を例にとり具体的に説明する。ただし、この実施の
形態は、本発明をより良く理解させるために具体的に説
明するものであって、特に指定のない限り、発明の内容
を限定するものではない。
【0012】〔構成〕陰極線管の製造工程には温度が 3
50℃以上 500℃以下の熱処理工程がある。このため、着
色膜には、この熱処理工程の前後における透過率の変化
がないことが求められる。
【0013】グラファイト微粒子は六方晶系の結晶であ
るため、従来の技術に用いられていた非晶質のカーボン
ブラックと異なり、耐熱性に優れており、 350〜500 ℃
の熱処理工程において変質することがなく、高コントラ
スト化や色調調節を容易に達成することができるので、
着色膜をフェースガラス表面に有する表示装置に使用す
ることができる。
【0014】また、着色膜に求められる透過率は、 50
%以上 98 %以下であることが望ましい。なぜなら、透
過率が49%以下になると陰極線管の輝度が低下し、透
過率99%以上では着色膜の効果が無いためである。
【0015】さらに、画質劣化を防ぐために、光散乱の
無い透明な膜であることが求められる。これを満たすた
めには、用いられるグラファイト微粒子粒径が 0.1μm
以下であることが望ましい。その理由は、粒径が 0.1μ
m以上になると、レイリー散乱が発生し、着色膜および
着色導電性積層膜の白化、陰極線管の解像度の低下、コ
ントラストの低下を引き起こすからである。
【0016】着色膜形成用塗料に用いられるバインダ成
分は一般式R1 nM(OR2 4-n(R1 はアルキル
基、アルケニル基、アリール基を表し、MはSi,T
i,Zr,Al等の金属を表し、R2 はアルキル基を表
し、nは0または1の整数を表す)で表される化合物あ
るいはその加水分解縮重合体を用いる。ここでR1 とR
2がアルキル基である場合は同一でも異なっていても良
い。
【0017】一般式R1 nM(OR2 4-n で表される
化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、テトライソプロポキシチタン、ト
リブトキシアルミニウム等が挙げられる。これらのR1
nM(OR2 4-n は、単独で使用することも、または
二種類以上を併用することもできる。
【0018】このR1 nM(OR2 4-n の加水分解縮
重合には、触媒として塩酸、硝酸リン酸、ホウ酸等の無
機酸、蟻酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、プロピオン
酸、シユウ酸、マロン酸、酒石酸、コハク酸等の有機
酸、アンモニア、トリメチルアンモニウム等のアルカリ
が挙げられる。このうち、特に、塩酸、硝酸が好適に用
いられる。
【0019】このR1 nM(OR2 4-n の加水分解縮
重合に用いられる水の量も、適宜決められるが、好適に
は、R1 nM(OR2 4-n が1モルに対し、 0.001〜
0.4モルの範囲で用いられる。
【0020】本発明の着色膜形成用塗料に用いられる溶
媒としては、アルコール類、グリコール誘導体、エステ
ル類、ケトン類、エーテル類などが挙げられ、単独で使
用することも、または二種類以上を併用することもでき
る。アルコール類としては、メタノール、エタノール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、オク
タノール等が挙げられる。
【0021】グリコール誘導体としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールn−プロピルエーテル、
プロピレングリコールn−プロピルエーテル、エチレン
グリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコール
n−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0022】エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチ
ル等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルア
セトン等が挙げられる。エーテル類としては、エチルエ
ーテル、ブチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ジオキサン等が挙げられる。
【0023】着色膜には、グラファイト微粒子の他に、
特定波長に吸収域を有する有色顔料をグラファイト微粒
子添加の効果を損なわない範囲で含有させることもでき
る。このグラファイト微粒子と有色顔料とを併用するこ
とにより、高コントラスト効果を向上させ、また、色調
調節を容易にすることができる。
【0024】グラファイト微粒子と併用できる有色顔料
としては、耐熱性が高く、加熱処理により変質しないも
のであれば用いることができる。例えば、Sn,Cu,
Cr,Fe,Mn,Co,Si,P,Ca,Pb,T
i,Ba,Ni,Sb,Zn,Al,Li,Ag,A
u,Pt,Pdのうち少なくとも一種類の元素を含む金
属、金属酸化物、有機物等が挙げられる。この有色顔料
の粒径は 0.1μm以下であることが望ましい。
【0025】さらに、グラファイト微粒子の他に、アン
チモン含有酸化錫、錫含有酸化インジウム、金、銀、白
金、パラジウム等の導電性微粒子を含んでいても良い。
この導電性微粒子の粒径は 0.1μm以下であることが望
ましい。グラファイト微粒子または有色顔料の分散に際
しては、アニオン、カチオン、またはノニオン性界面活
性剤のうち少なくとも一種類を、グラファイト微粒子ま
たは有色顔料に対して 0.1〜 50 重量%程度使用する。
さらに、前述の適当な溶媒を用い、ホモジナイザー、サ
ンドミル、ボールミル、超音波等の公知の分散方法でグ
ラファイト微粒子または有色顔料の分散液を得ることが
できる。
【0026】前述のR1 nM(OR2 4-n の加水分解
縮重合物、グラファイト微粒子、溶媒、および必要に応
じて有色顔料の分散液を混合し、陰極線管のフェース外
表面に対する着色膜形成用塗料を得る。ここで使用する
着色膜形成用塗料において、塗料に対する着色剤の混合
比は、R1 nM(OR2 4-n の加水分解縮重合物、グ
ラファイト微粒子または有色顔料との混合物に関して
は、重量比(=着色剤/塗料=(グラファイト微粒子ま
たは有色顔料)/(R1 nM(OR2 4-n の加水分解
縮重合物+グラファイト微粒子または有色顔料))で3
〜60(重量%)とするのが、膜強度、信頼性、高コン
トラスト化性能をバランスよく発揮させることができて
好ましい。
【0027】この着色膜形成用塗料にグラファイト微粒
子またはグラファイト微粒子と有色顔料を入れすぎる
と、膜の全光線透過率が著しく低下し、それに伴い陰極
線管の輝度低下を招き、また膜強度も低下し、信頼性が
著しく悪化し、逆に、グラファイト微粒子(またはグラ
ファイト微粒子と有色顔料)が少なすぎると、膜が充分
に着色せず陰極線管のコントラストを向上させることが
できなくなるといった不都合が生じる。
【0028】ここで使用する着色膜形成用塗料の塗布方
法としては、スピンコート法、スプレー法、ディップ法
等が適用できる。なお、陰極線管に適用する場合、その
前面に膜厚が均一な膜を形成するにはスピンコート法を
用いるのが好ましい。
【0029】こうして得られた着色膜は、 350℃以上 5
00℃以下の温度範囲内での耐熱性を有するので、陰極線
管の組立工程前においてパネルに着色膜を形成しても熱
処理工程で退色することなく所望の着色膜を得ることが
できる。このようにして得られた着色膜は、アンチモン
ドープ酸化錫、錫ドープ酸化インジウム、金、銀、パラ
ジウム等を含有する導電膜、および/または酸化珪素を
含有する低屈折率膜等と組み合わせて積層膜として用い
ることもできる。
【0030】導電膜の形成方法としては、PVD法、C
VD法、熱分解法や湿式法を用いた微粒子の堆積法が適
用できる。特に、膜厚の均一な膜を形成するにはCVD
法を用いるのが好ましい。積層膜の例としては、陰極線
管のパネル表面に1層目としてアンチモンドープ酸化
錫、錫ドープ酸化インジウム等の導電膜を形成し、2層
目にグラファイト微粒子と酸化珪素からなる着色膜を積
層させる。
【0031】積層膜の構成としては、上記二層膜に限定
されるものではない。例えば、3層膜の例として、陰極
線管のパネル表面に、1層目として酸化珪素と酸化チタ
ンからなる膜を形成し、2層目にアンチモンドープ酸化
錫、錫ドープ酸化インジウム等の導電膜を形成し、3層
目にグラファイト微粒子と酸化珪素からなる着色膜を積
層させた膜や、1層目として酸化珪素と酸化チタンとグ
ラファイト微粒子からなる着色膜を形成し、2層目にア
ンチモンドープ酸化錫、錫ドープ酸化インジウム等の導
電膜を形成し、3層目に酸化珪素からなる膜を積層させ
た膜や、1層目として酸化珪素と酸化チタンとグラファ
イト微粒子からなる着色膜を形成し、2層目にアンチモ
ンドープ酸化錫、錫ドープ酸化インジウム等の導電膜を
形成し、3層目にグラファイト微粒子と酸化珪素からな
る膜を積層させた膜が例示できる。
【0032】また、4層膜の例としては、陰極線管のパ
ネル表面に、1層目として酸化珪素からなる膜を形成
し、2層目に酸化珪素と酸化チタンからなる膜を形成
し、3層目にアンチモンドープ酸化錫、錫ドープ酸化イ
ンジウム等の導電膜を形成し、4層目にグラファイト微
粒子と酸化珪素からなる着色膜を積層させた膜や、1層
目として酸化珪素からなる膜を形成し、2層目に酸化珪
素と酸化チタンとグラファイト微粒子からなる着色膜を
形成し、3層目にアンチモンドープ酸化錫、錫ドープ酸
化インジウム等の導電膜を形成し、4層目に酸化珪素か
らなる膜を積層させた膜や、1層目として酸化珪素から
なる膜を形成し、2層目に酸化珪素と酸化チタンとグラ
ファイト微粒子からなる着色膜を形成し、3層目にアン
チモンドープ酸化錫、錫ドープ酸化インジウム等の導電
膜を形成し、4層目にグラファイト微粒子と酸化珪素か
らなる膜を積層させた膜が例示できるが、積層膜の構成
は上記に限定されるものではないことは言うまでもな
い。
【0033】一般に、積層膜における反射防止能は、膜
の屈折率と膜厚、および積層膜数により決定されるた
め、本発明の着色膜を含む被膜および着色導電性積層膜
においても、積層数を考慮し膜の屈折率と膜厚を適宜設
計することにより、効果的な反射防止効果を得ることが
できる。
【0034】また、導電膜を含む着色導電性積層膜を形
成させる場合には、陰極線管のパネル表面に、1層目と
して酸化珪素を含有するアルカリバリア膜を形成させ、
ガラスから溶出するアルカリ成分によって引き起こされ
る導電性の劣化を防止させることもできる。
【0035】さらにまた、必要に応じて積層膜の上に、
ノングレア性を付与するため、スプレー法でシリカ膜を
形成させることも可能である。前記着色膜および積層膜
は、具体的には陰極線管、液晶表示板等のディスプレー
に適用することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的且つ詳細
に説明する。なお、本発明が以下の実施例に限定される
ものでないことは言うまでもない。各実施例および比較
例で得られた着色膜および積層体の特性は、以下により
測定した。 (1) へーズおよび全光線透過率は東京電色社製へーズ
メーター( Model TC −H III DP )を用いて測定し
た。 (2) 表面抵抗値は三菱化学社製ロレスタを用いて測定
した。 (3) 反射率は入射角5°の正反射治具を用い、日本分
光社製U−best 50 にて測定した。 (4) 密着性は、MIL −C −675 C に準じて、ライオン
社製ケシゴム ER −30 Rを用いて1kgfの荷重をかけ
て表面を摩擦しながら20回往復運動せしめ、膜表面の
損傷の発生を目視観察し、評価した。
【0037】1.グラファイト微粒子を含有する着色膜
形成用塗料 グラファイト微粒子を含有する着色膜形成用塗料を下記
のようにして調製した。30 gのグラファイト微粒子
(粒子径 0.02 μm)と、 10.5 gの高分子分散剤と、
150 gのガラスビーズと 59.5 gのMEK(メチルエチ
ルケトン)を混合し、サンドミルで 2500 回転、4時間
分散させた後、ガラスビーズを分離して、均一な分散液
(a)とした。23.08 gのテトラエトキシシランと 18
6.03 gのエチルアルコールと 1.06 gの1N塩酸と 4.
81 gの純水を混合し、 60 ℃、1時間の熟成を行い、
均一な溶液(b)とした。1.0 gの分散液(a)と 7.7
8 gの溶液(b)と 91.22gのエチルアルコールとを混
合して、グラファイト微粒子を含有する着色膜形成用塗
料(A)とした。
【0038】2.高屈折率・導電膜形成用塗料 1.9 gのアンチモンドープ酸化錫微粉末(住友大阪セメ
ント社製)と 0.01 gのシリコン系界面活性剤と 98.09
gの水を混合した後、超音波ホモジナイザーで10間分
散させて、均一な分散液(c)とした。
【0039】3.着色膜 〔実施例1〕透明ガラス基板の一方の面を 40 ℃に調整
し、この面に前記グラファイト微粒子を含有する着色膜
形成用塗料(A)をスピンコート法によって塗布し、温
度50℃の温風にて 30 秒間乾操し、これを温度 450℃で
30 分間の熱処理を施して、厚さ 0.1μmの着色膜を形
成した。この場合の評価結果を表1に示す。
【0040】〔実施例2〕実施例1と同様な操作を行っ
た。ただし、グラファイト微粒子 25 gの他に、Co−
Alの酸化物化合物である青顔料(粒子径 0.03 μm)
5gを加えた。この場合の評価結果を表1に示す。
【0041】〔実施例3〕実施例1と同様な操作を行っ
た。ただし、グラファイト微粒子 20 gの他に、Co−
Fe−Crの酸化物化合物である黒顔料(粒子径 0.04
μm) 10 gを加えた。この場合の評価結果を表1に示
す。
【0042】〔実施例4〕実施例1と同様な操作を行っ
た。ただし、グラファイト微粒子 15 gの他に、Co−
Fe−Crの酸化物化合物である黒顔料(粒子径 0.04
μm) 10 gと、Co−Alの酸化物化合物である青顔
料(粒子径 0.03 μm) 5gとの混合物を加えた。この
場合の評価結果を表1に示す。
【0043】〔比較例1〕実施例1と同様な操作を行っ
た。ただし、グラファイト微粒子をカーボンブラックに
変えた着色膜形成用塗料(B)を使用した。この場合の
評価結果を表1に示す。
【0044】4.積層体 〔実施例5〕透明ガラス基板を洗浄後予熱させておき、
CVD法によってガラス表面に酸化錫の薄膜を形成し
た。酸化錫を形成したガラス基板の面を温度 40 ℃に調
整し、この面に前記グラファイト微粒子を含有する着色
膜形成用塗料(A)をスピンコート法によって塗布し、
温度 50 ℃の温風にて 30 秒間乾燥し、これを温度 450
℃で 30 分間の熱処理を施して厚さ 0.1μmの着色膜を
形成し、酸化錫と着色膜との積層体とした。この場合の
評価結果を表2に示す。
【0045】〔実施例6〕透明ガラス基板の一方の面を
温度 40 ℃に調整し、この面に前記分散液(c)をスピ
ンコート法によって塗布し、温度 50 ℃の温風にて 60
秒間乾燥し、厚さ0.1μmの高屈折率・導電膜を形成し
た。次に、実施例5と同様な操作を行い、厚さ 0.1μm
の着色膜を形成した。この場合の評価結果を表2に示
す。
【0046】〔実施例7〕実施例6と同様の操作を行っ
た。ただし、高屈折率・導電膜形成用塗料中のアンチモ
ンドープ酸化錫微粉末をITO粉末に変えた。この場合
の評価結果を表2に示す。
【0047】〔実施例8〕実施例6と同様の操作を行っ
た。ただし、高屈折率・導電膜形成用塗料中のアンチモ
ンドープ酸化錫微扮末を銀粉末に変えた。この場合の評
価結果を表2に示す。
【0048】〔比較例2〕実施例5と同様の操作を行っ
た。ただし、着色膜形成用塗料(A)を着色膜形成用塗
料(B)に変えた。この場合の評価結果を表2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】〔作用効果〕これらの表1,2で示すよう
に、比較例1の着色膜および比較例2の積層体では、熱
処理前の透過率と熱処理後の透過率とが変化するのに対
し、実施例1〜4による着色膜および実施例5〜8によ
る積層体では、熱処理前の透過率と熱処理後の透過率と
がほとんど変化しないで良好な透過率を維持しているこ
とが示されている。したがって、フェースガラス表面
に、少なくとも着色膜を含む被膜を形成し、その後に温
度 350〜500 ℃による熱処理を経て製造される表示装置
においては、耐熱性の高いグラファイト微粒子を着色材
料として用いることにより、着色膜形成後に熱処理工程
を必要とする場合であっても、高コントラスト効果や色
調調整効果が損なわれることのない実用に耐えうる着色
膜の形成が可能となった。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明では、請求項1に係
る表示装置では、グラファイト微粒子を含有した塗料を
用いて着色膜を形成したから、着色膜形成後に温度 350
〜500℃による熱処理を行っても着色膜が変質すること
がなく、透過率が変化しないで、熱処理前の良好な透過
率を維持することができ、高コントラスト効果、および
色調調節等にすぐれた表示装置が容易に実現できる。
【0053】また、請求項2に係る表示装置では、着色
導電性積層膜がグラファイト微粒子を含有した塗料を用
いて形成した着色膜を含むため、着色導電性積層膜の形
成後に温度 350〜500 ℃による熱処理を行っても着色膜
が変質することがなく、透過率が変化しないで、熱処理
前の良好な透過率を維持することができ、高コントラス
ト効果、および色調調節等にすぐれ、かつ帯電防止、電
磁波遮蔽効果を有する表示装置が容易に実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 淳美 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪セ メント株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェースガラス表面に少なくとも着色膜を
    含む被膜を形成し、その後、 350〜500 ℃の熱処理を経
    て製造される表示装置において、前記着色膜をグラファ
    イト微粒子が含有された塗料により形成したことを特徴
    とする表示装置。
  2. 【請求項2】前記着色膜を含む被膜を、少なくとも導電
    膜を含む着色導電性積層膜としたことを特徴とする請求
    項1記載の表示装置。
JP9012459A 1997-01-27 1997-01-27 表示装置 Pending JPH10212138A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003509825A (ja) * 1999-09-13 2003-03-11 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電 灯
WO2010081531A1 (de) * 2009-01-13 2010-07-22 Schott Ag Dekorative beschichtungen auf glas- oder glaskeramik-artikeln
EP2141133B1 (de) * 2008-07-04 2012-02-22 Schott AG Dekorative Beschichtung von Glas- oder Glaskeramik-Artikeln
CN102683137A (zh) * 2012-05-15 2012-09-19 吴为超 一种制作彩色荧光灯管的工艺方法

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