JPH10209790A - リード型圧電部品及びその製造方法 - Google Patents

リード型圧電部品及びその製造方法

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JPH10209790A
JPH10209790A JP2436597A JP2436597A JPH10209790A JP H10209790 A JPH10209790 A JP H10209790A JP 2436597 A JP2436597 A JP 2436597A JP 2436597 A JP2436597 A JP 2436597A JP H10209790 A JPH10209790 A JP H10209790A
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piezoelectric
case
opening
lead
circuit element
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JP2436597A
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Takaaki Domon
孝彰 土門
Sukeyuki Ogasawara
祐之 小笠原
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電回路素子の振動部を簡単な構造で正確に
限定する空洞部を備え、その空洞部を確実に保形して圧
電回路素子を封止する。 【解決手段】 回路パターン3をセラミック基板2の両
面に設けた圧電回路素子1にリード端子11を接続して
外方に導出すると共に、回路パターン3の特定部分を空
洞部24の内部に位置させて圧電回路素子1の振動部を
空洞部24で限定する構造を具備し、回路パターン3の
特定部分を開口穴部21で避けて他の回路パターン部分
を含む前記圧電回路素子全体を被覆固定する合成樹脂モ
ールド20と、前記開口穴部21の開口を塞いで当該開
口穴部内側を前記空洞部24として保形形成する封止蓋
25とにより前記振動部を限定すると共に、合成樹脂モ
ールド20を設けた前記圧電回路素子全体を中空外装ケ
ース30内に収容封止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックフイル
ター等の所謂、エネルギー封じ込め構造のリード型圧電
部品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エネルギー封じ込め構造のリー
ド型圧電部品としては、セラミックフィルターを挙げる
ことができる。それは所定の回路パターンを圧電性セラ
ミック基板の両面に設けた圧電回路素子を備え、その回
路パターンの端部に接続する複数本のリード端子を前記
セラミック基板に取り付け且つ外方に導出すると共に、
基板両面の回路パターンの特定部分を空洞部の内部に位
置させて(空洞部に対面させて)、前記圧電回路素子の
所定の圧電振動部を該空洞部で限定することにより特定
の周波数を取り出せるよう構成されている。
【0003】このリード型圧電部品においては、空洞部
を回路パターンの特定部分に合わせ、空洞部の内のりも
誤差なく正確に形成することにより圧電回路素子の振動
部を精密に限定し、また、その空洞部は確実に保形でき
るよう組み立てることも要求される。
【0004】従来、上述したリード型の圧電部品は、事
後に抜取り処理されるワックスを回路パターンの特定部
分に塗布し、このワックスを覆いしかもワックスの抜取
り穴を膜面に設けて素子全体を合成樹脂の被膜で被覆
し、その被膜の硬化後にワックスを抜き取って空洞部を
被膜の内部に設け、更に、ワックスの抜取り穴を被膜と
同じ合成樹脂で封止することにより組み立てられてい
る。
【0005】然し、このようなリード型圧電部品の組立
工程では、多くの処理工程が必要であるばかりでなく、
合成樹脂の被膜による空洞部の正確性はその保形性から
すると問題がある。
【0006】また、特開昭57−174916号には、
リードフレームに圧電素子を半田付けしたセラミックフ
ィルター本体を合成樹脂フレーム内に挿入し、更にこれ
らを合成樹脂製ケース(キャップ)内に挿入し、その開
口部を前記合成樹脂フレーム部分で封止する方法が開示
されている。
【0007】更に、実開昭56−17710号には、リ
ードフレームに圧電素子を半田付けした状態の部品を、
ケースを上下2つに分割したもので包み込むように覆
い、接着剤でケースが剥がれないように封止する構造が
開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、合成
樹脂被膜内部のワックスを抜き取り処理する製造方法
は、多くの処理工程が必要である。また、セラミックフ
ィルター等の圧電振動部は空洞部が必要であり、その空
洞部の容積等がセラミックフィルター特性に大きく影響
するが、前記合成樹脂被膜による空洞部の正確性にも問
題がある。
【0009】また、前述した特開昭57−174916
号や実開昭56−17710号の如き圧電素子本体部分
をケース内に収納するケースタイプの場合、ケース開口
部或いはケース接合部を封止するための合成樹脂が圧電
振動部の空洞部に流れ込み、セラミックフィルター等の
特性を大きく劣化させる恐れがある。また、樹脂の流れ
を防止するために樹脂粘度の高いものを使用すると、流
れ性が悪く、作業性が悪くなり、封止が完全にできなく
なる問題が発生する。封止が不完全の場合には水分等の
侵入により特性劣化が生じる。
【0010】本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、
圧電回路素子の振動部を簡単な構造で正確に限定する空
洞部を備え、その空洞部を確実に保形して圧電回路素子
を封止するよう構成可能なリード型圧電部品を提供する
ことにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、圧電回路素
子の振動部を正確に限定する空洞部を容易に形成でき、
その空洞部を確実に保形して圧電回路素子を封止するよ
う組立可能なリード型圧電部品の製造方法を提供するこ
とにある。
【0012】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るリード型圧電部品は、所定の回路パタ
ーンをセラミック基板の両面に設けた圧電回路素子を備
え、該圧電回路素子に接続されたリード端子を外方に導
出すると共に、前記回路パターンの特定部分を空洞部の
内部に位置させて前記圧電回路素子の振動部を前記空洞
部で限定する構成において、前記回路パターンの特定部
分を開口穴部で避けて他の回路パターン部分を含む前記
圧電回路素子全体を被覆固定する合成樹脂モールドと、
前記開口穴部の開口を塞いで当該開口穴部内側を前記空
洞部として保形形成する封止蓋とにより前記振動部を限
定すると共に、前記合成樹脂モールドを設けた前記圧電
回路素子全体を中空外装ケース内に収容封止している。
【0014】前記リード型圧電部品において、前記外装
ケースはケース本体と前記リード端子を貫通させたケー
ス蓋部とからなり、前記ケース本体の開放口に前記ケー
ス蓋部が嵌合され、且つ前記開放口の縁回り乃至前記ケ
ース蓋部の外表面にわたり合成樹脂のバックモールドが
設けられて前記開放口が封止された構成とするとよい。
【0015】本発明に係るリード型圧電部品の製造方法
は、所定の回路パターンをセラミック基板の両面に設け
た圧電回路素子にリード端子を接続して外方に導出する
と共に、前記回路パターンの特定部分を空洞部の内部に
位置させて前記圧電回路素子の振動部を前記空洞部で限
定する場合において、前記回路パターンの特定部分を開
口穴部で避けて他の回路パターン部分を含む前記圧電回
路素子全体を被覆固定する合成樹脂モールドをインジェ
クション成形で形成し、前記開口穴部の開口を封止蓋で
塞いで当該開口穴部内側を前記空洞部として保形形成
し、前記合成樹脂モールドを設けた前記圧電回路素子全
体をケース本体の開放口より内部に収容し、且つ、前記
リード端子を貫通させたケース蓋部を前記ケース本体の
開放口に嵌め込み、前記ケース本体と前記ケース蓋部と
で中空外装ケースを構成し、更に、前記本体ケースの開
放口の縁回り乃至前記ケース蓋部の外表面にわたり合成
樹脂のバックモールドを設けて封止することを特徴とし
ている。
【0016】前記リード型圧電部品の製造方法におい
て、前記ケース蓋部は、前記リード端子の貫通部分を通
過する分割線で分割された対をなす熱可塑性樹脂フィル
ムの蓋板を互いに熱溶着で一体化した構成としてもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るリード型圧電
部品及びその製造方法の実施の形態を図面に従って説明
する。
【0018】図1乃至図13で本発明に係るリード型圧
電部品及びその製造方法の実施の形態を説明する。ここ
で、図1及び図2は完成状態のリード型圧電部品を示
し、図3乃至図13はリード型圧電部品の製造過程を示
している。なお、図示のリード型圧電部品はセラミック
フィルターとして構成されている。
【0019】図1及び図2に示すように、完成状態のリ
ード型圧電部品は、所定の回路パターン3を圧電性セラ
ミック基板2の両面に設けた圧電回路素子1を備え、該
圧電回路素子1に接続された複数本の平行でストレート
なリード端子11をそれぞれ外方に導出すると共に、前
記回路パターンの特定部分(すなわち、圧電回路素子1
の振動部を含む特定部分)を開口穴部21で避けて他の
回路パターン部分を含む前記圧電回路素子全体を被覆固
定する合成樹脂モールド20と、前記開口穴部21の開
口を塞いで当該開口穴部内側を空洞部24として保形形
成する封止蓋25とにより前記振動部を限定すると共
に、前記合成樹脂モールド20を設けた前記圧電回路素
子全体を中空函形の外装ケース30内に収容封止した構
造である。
【0020】前記外装ケース30は、絶縁性合成樹脂の
ケース本体31と、複数本のリード端子11を貫通させ
た状態でケース本体31の開放口を塞ぐケース蓋部32
とからなる。そして、前記ケース本体31の開放口に前
記ケース蓋部32を嵌合し、且つ前記開放口の縁回り乃
至前記ケース蓋部32の外表面にわたり合成樹脂のバッ
クモールド35を塗布して設け、前記開放口を前記リー
ド端子11の引き出し部分も含めて気密封止している。
【0021】なお、ケース本体31の内側底面部分には
接着剤36が予め塗布されており、圧電回路素子1のセ
ラミック基板2をケース本体31内に収納した際に、セ
ラミック基板2を接着固定するようにしている。
【0022】次に、図1及び図2に示した圧電部品の製
造方法及び構造の細部について図3乃至図13を用いて
順次説明する。
【0023】圧電部品がセラミックフィルターの場合、
通常、結合コンデンサ、圧電素子の複合部品からなり、
この複合部品は図3で示すように結合コンデンサ、圧電
素子を構成する所定の回路パターン3(図3では3a,
3b,3c,3dの4個のパターンの組み合わせからな
る)を圧電性セラミック基板2の表裏板面に印刷等で形
成した圧電回路素子1として得られる。その圧電回路素
子1には、複数本のリード端子11が回路パターン3
a,3b,3cの端部に接続され、セラミック基板2に
はんだ付け固定することにより設けられている。
【0024】また、その圧電回路素子1を用いた圧電部
品を製造するには、図3乃至図6、図8乃至図10、図
12及び図13に示すように、所定数のリード端子11
(本実施の形態では1個の圧電回路素子に対して3本)
を一組として圧電回路素子1の板面長手方向の一定間隔
毎に導電性金属帯板を打ち抜き形成したリードフレーム
10を用いるようにできる。このリードフレーム10
は、上述した図3の如く回路パターン3a,3b,3c
の各端部と各リード端子11とを接続してはんだ付け固
定し、圧電回路素子1を後工程にピッチ送りする搬送手
段として適用することができる。なお、リードフレーム
10にはピッチ送り兼位置決め用のセット穴12が一定
間隔で形成されている。
【0025】まず、図3の如く圧電回路素子1を取り付
けたリードフレーム10をピッチ送りすることで、圧電
回路素子1を図4で示すような合成樹脂モールド20の
成形工程に送り込む。ここでは、各リード端子11のは
んだ付け個所を含めて圧電回路素子全体を被覆固定する
合成樹脂モールド20を、エポキシ等の絶縁性の合成樹
脂を用いてインジェクション成形で形成する。その合成
樹脂モールド20には、回路パターン3の特定部分(す
なわち圧電回路素子1の振動部を含む特定部分)を避け
て露出させる開口穴部21を同時成形する。この開口穴
部21は例えばセラミックフィルターの回路パターンが
2素子の場合に左右対称位置で且つセラミック基板2の
表側及び裏側にそれぞれ設ける。つまり、開口穴部21
はセラミック基板2を隔てて回路パターンの特定部分に
対応させて合成樹脂モールド20の両面同位置にそれぞ
れ形成する。
【0026】なお、インジェクション成形はリードフレ
ーム10を複数個のセット穴12でインジェクション成
形型の型面に位置決めすることにより正確な位置に行え
る。
【0027】各開口穴部21は、インジェクション成形
を適用し、しかもリードフレーム10をインジェクショ
ン成形の型面に位置決めして樹脂モールド20と同時成
形するため、回路パターン3の特定部分に正確に合わせ
て高精度に形成することができる。また、合成樹脂モー
ルド20の上側、下側それぞれ2個の開口穴部21を取
り囲むように長円形の段差部22が合成樹脂モールド2
0の上面及び下面にそれぞれ形成されている。段差部2
2は周辺よりも一段低くなった段差面23を有し、後述
する封止蓋を嵌込み固定(係止固定)するために形成さ
れているものである。
【0028】その合成樹脂モールド20をインジェクシ
ョン成形した後、その上下面に形成された開口穴部21
を閉鎖、封止するように上下面の段差部22に対し、図
5に示す長円形の封止蓋25をそれぞれ嵌め込み固定す
る。なお、この際に、エポキシ系の接着剤で点付けによ
り封止蓋25を合成樹脂モールド20に対して仮止めす
ることが望ましい。なお、封止蓋25も合成樹脂モール
ド20と同材質の合成樹脂成形品であることが望まし
い。
【0029】その結果、図6に示すように、封止蓋25
は、段差部22にそれぞれ嵌め込んで装着することによ
り合成樹脂モールド20の両面の開口穴部21を閉鎖す
る。封止蓋25の嵌着(嵌込み)によって、合成樹脂モ
ールド20に対して安定性よく装着でき、また、図7に
示す如く、圧電回路素子1の振動部分を含む特定部分に
対面する所定空間の空洞部24を、セラミック基板2の
両側に確実に保形形成するよう組み立てることができ
る。
【0030】その圧電回路素子1の合成樹脂モールド工
程では、図7に示すように圧電回路素子両側の空洞部2
4が形状的に成形の容易な開口穴部21をベースに形成
されている。また、各空洞部24が開口穴部21を封止
蓋25で覆うことにより保形形成されているため、空洞
部24は圧電回路素子1の振動部を簡単な構造で正確に
限定するよう形成することができる。
【0031】合成樹脂モールド20を設けた圧電回路素
子1は、更に後工程で、各リード端子11の外側への導
出部分を除く素子全体がケース本体31とケース蓋部3
2とからなる外装ケース30で収容封止されるが、収納
封止する工程の前に、図8のようにケース蓋部32を、
各リード端子11の貫通部分を通過する分割線X(各リ
ード端子11の配列方向に平行)で分割された形状の対
をなす熱可塑性樹脂フィルム等の蓋板33,34をリー
ド端子11を挟むように組み合わせて構成する。つま
り、各蓋板33,34の相対辺には、双方を組み合わせ
たときに各リード端子11の平行でストレートな部分を
挿通可能な複数個の貫通穴となる複数個の切欠部33
a,34aがそれぞれ形成されており、各蓋板33,3
4は各リード端子11を切欠部33a,34aからなる
貫通穴に挿通させた状態として相対辺同士が互いに当接
され、図9に示すようにウエルダー溶接バーWで溶着処
理され、相互に一体化されてケース蓋部32となる。
【0032】なお、各蓋板33,34の溶着処理は、作
業の便宜上または圧電回路素子1の熱的損傷を防ぐた
め、リード端子11の圧電回路素子1への接続位置から
離れた位置で行うとよい。その溶着処理後には、図10
で示すように圧電回路素子1の接続位置に近いリード端
子ストレート部分の所定位置まで降下させて位置決めす
ればよい。
【0033】このように2分割した蓋板33,34を組
み合わせてケース蓋部32とする理由は、リードフレー
ム10を切り離さない状態では、ケース蓋部32に直接
リード端子11を挿通することができないからである。
【0034】前述したように、外装ケース30は、圧電
回路素子1を収容可能な容積を有し且つ素子挿置用の開
放口を有する図11の如き中空函形のケース本体31
と、該ケース本体31の開放口を閉鎖するケース蓋部3
2とからなる。そのケース本体31としては、絶縁性を
有するエポキシ樹脂等で形成したものを用いることがで
きる。また、ケース蓋部32(つまり蓋板33,34)
としては耐熱性を有し且つ熱溶着可能な熱可塑性樹脂と
して、ポリエチレンテレフタレートのフィルム等を用い
ることができる。
【0035】次に、圧電回路素子1に合成樹脂モールド
20、封止蓋25を設け更にケース蓋部32を装着した
構造体の全体をケース本体31の内部に収容して、ケー
ス本体31を圧電回路素子1に組み付け処理する。これ
は、図11に示すように、接着剤36をディスペンサー
D1でケース本体31の内側底面に予め塗布しておき、
圧電回路素子1を含む構造体をケース本体31の内部に
収容するのに伴ってケース本体31を図1の完成状態の
如くセラミック基板2に接着固定することにより行え
る。また、このケース本体31の組み付けと共に、ケー
ス蓋部32がケース本体31の開放口に嵌り合うことに
より圧電回路素子1を含む構造体全体を外装ケース30
の内部に収容するようにできる。
【0036】その後に、図12で示すように、ディスペ
ンサーD2を用いて絶縁性の合成樹脂Pをバックモール
ド(バックコーティング)35としてケース本体31開
放口の縁回りからケース蓋部32の外表面にわたって塗
布する。このバックモールド35により、外装ケース3
0の内部を気密に保って封止することができる。バック
モールド35に用いる合成樹脂としては、例えば紫外線
及び熱付与による硬化性樹脂で流動性の良好な低粘度の
もの(1,200〜2,100センチポイズ/25℃)を
使用できる。
【0037】それから、図13で示すようにケース蓋部
32に塗布したバックモールド35をヒーターHで硬化
処理し、外装検査、各リード端子11のリードフレーム
10からの切り離し切断、特性検査の各工程を経て製品
化する(図1及び図2の構造とする)ことができる。
【0038】この実施の形態によれば、次の通りの効果
を得ることができる。
【0039】(1) この実施の形態に係るリード型圧電
部品によれば、空洞部24を形成するのに、図1、図2
及び図7に示す形状的に容易に合成樹脂モールド20で
成形可能な開口穴部21をベースにし、各開口穴部21
を封止蓋25で覆って空洞部24を確保するため、圧電
回路素子1のパターンを含む振動部を基板2の両側の空
洞部24で正確に限定することができる。また、各封止
蓋25とケース本体31側面との間に内部空間を保つよ
う組み立てることができる。さらに、図1に示すように
圧電回路素子1はケース本体31に接着剤36で固定さ
れるからがた付きがない。
【0040】(2) また、圧電回路素子1全体は、外部
端子となるリード端子11の外部に導出された部分を除
いて樹脂モールド20で被覆固定するのに加えて、圧電
回路素子1及び合成樹脂モールド20、封止蓋25を含
む構造体を外装ケース30で収容封止するから、部品全
体としては圧電回路素子を気密に封止したパッケージ型
部品として簡単な構造で構成することができる。
【0041】(3) 外装ケース30はケース本体31と
その開放口を閉鎖するケース蓋部32とからなってお
り、そのケース本体31とケース蓋部32とをバックモ
ールド35で接着固定することで内部の圧電回路素子1
を気密封止できる。また、ケース蓋部32がケース本体
31内部(とくに空洞部となる部分)へのバックモール
ド35を構成する合成樹脂の流れ込みを防ぐため、バッ
クモールド樹脂として流動性の良い低粘度の樹脂を使用
可能であり、封止作業の効率化及び樹脂の流れ込みに起
因する特性劣化を防止できる。
【0042】(4) この実施の形態に係るリード型圧電
部品の製造方法によれば、圧電回路素子1をリードフレ
ーム10に組み付けてピッチ送りすることによる従来例
と同様な組立手段を適用し、その工程中にインジェクシ
ョン成形工程、封止蓋25の組み付け工程及び外装ケー
ス30の組み付け工程を加えるだけでよいため、工程を
極めて簡略化することができる。また、開口穴部21を
含む樹脂モールド20をインジェクション成形すること
から、この開口穴部21をベースとする空洞部24を正
確に形成でき、また、圧電回路素子1をバックモールド
35で外装ケース30の内部に確実に収容封止すること
ができる。
【0043】(5) 外装ケース30をケース本体31と
その開放口を閉鎖するケース蓋部32とで構成し、ケー
ス蓋部32を、リード端子11の貫通部分を通過する分
割線Xで分割された対をなす熱可塑性樹脂フィルム等の
蓋板33,34で構成することで、リードフレーム10
に圧電回路素子1を接続状態で蓋板33,34をリード
端子11に装着一体化したケース蓋部32とすることが
可能であり、外装ケース30の装着及びバックモールド
35に至るまで、圧電回路素子1をリードフレーム10
に接続状態で処理が可能で、製造工程の自動化を図る上
で好都合である。さらに、蓋板33,34をポリエチレ
ンテレフタレート等の熱溶着可能なフィルムとすれば、
相互の一体化処理を熱溶着で容易に実施でき、材料も安
価である。
【0044】なお、上記実施の形態では、合成樹脂モー
ルド20の上下面にそれぞれ2個ずつ形成された開口穴
部21をそれぞれ1個の封止蓋25で閉じるようにした
が、個々の開口穴部21の開口周囲に段差部を形成して
1個の開口穴部21に対して1個の封止蓋を用いてそれ
ぞれ閉塞する構造とすることも可能である。
【0045】また、ケース蓋部32として2分割した蓋
板33,34を用いたが、ケース蓋部32をリード端子
11に装着する際に、リードフレーム10を切り離す処
理を実行すれば、分割した蓋板33,34を使用する代
わりにリード端子11を挿通させる貫通穴を形成した当
初から1枚のケース蓋部を用いることが可能である。
【0046】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るリー
ド型圧電部品によれば、圧電回路素子の振動部分を含む
特定部分に対面する空洞部を形成するのに、形状的に樹
脂モールド成形が容易で正確に形成可能な開口穴部をベ
ースにし、各開口穴部を封止蓋で覆って空洞部を確保す
る構造としたため、空洞部は圧電回路素子の振動部分を
正確に限定するよう高精度に形成することができる。ま
た、圧電回路素子全体は外部端子となるリード端子の外
部に導出されるべき部分を除いて外装ケースで収容封止
するから、部品全体としては圧電回路素子を気密に封止
したパッケージ型部品として簡単な構造として構成する
ことができる。
【0048】また、本発明に係るリード型圧電部品の製
造方法によれば、その圧電部品の製造工程中に、インジ
ェクション成形工程、封止蓋の組み付け工程、及び外装
ケースの組み付け工程を加えるだけでよいため、工程を
極めて簡略化することができる。また、開口穴部を含む
樹脂モールドをインジェクション成形することから、各
開口穴部をベースとする空洞部を正確に形成でき、ま
た、圧電回路素子をバックモールドで外装ケースの内部
に確実に収容封止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリード型圧電部品及びその製造方
法の実施の形態であって完成状態のリード型圧電部品の
正断面図である。
【図2】同平断面図である。
【図3】この実施の形態で用いる圧電回路素子及びリー
ドフレームの正面図である。
【図4】この実施の形態においてインジェクション成形
により合成樹脂モールドを形成した状態を示す斜視図で
ある。
【図5】同じく合成樹脂モールドの際に形成された開口
穴部の開口を閉鎖、封止するための封止蓋を装着する工
程を示す斜視図である。
【図6】同じく封止蓋の装着後を示す斜視図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】この実施の形態において、ケース蓋部を2分割
した蓋板をリード端子に装着する工程を示す説明図であ
る。
【図9】同じく正面図である。
【図10】この実施の形態において、ケース蓋部をリー
ド端子の所定位置に位置決めした状態を示す正面図であ
る。
【図11】同じく外装ケースを構成するケース本体の内
側底面に接着剤を塗布する工程を示す正断面図である。
【図12】同じく外装ケースのバックモールドの形成工
程を示す側面図である。
【図13】同じく外装ケースのバックモールド乾燥、硬
化工程を示す正面図である。
【符号の説明】
1 圧電回路素子 2 圧電性セラミック基板 3 回路パターン 10 リードフレーム 11 リード端子 12 セット穴 20 合成樹脂モールド 21 開口穴部 22 段差部 23 段差面 24 空洞部 25 封止蓋 30 外装ケース 31 ケース本体 32 ケース蓋部 33,34 蓋板 33a,34a 切欠部 35 バックモールド 36 接着剤 D1,D2 ディスペンサー H ヒーター W ウエルダー溶接バー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回路パターンをセラミック基板の
    両面に設けた圧電回路素子を備え、該圧電回路素子に接
    続されたリード端子を外方に導出すると共に、前記回路
    パターンの特定部分を空洞部の内部に位置させて前記圧
    電回路素子の振動部を前記空洞部で限定するリード型圧
    電部品において、 前記回路パターンの特定部分を開口穴部で避けて他の回
    路パターン部分を含む前記圧電回路素子全体を被覆固定
    する合成樹脂モールドと、前記開口穴部の開口を塞いで
    当該開口穴部内側を前記空洞部として保形形成する封止
    蓋とにより前記振動部を限定すると共に、前記合成樹脂
    モールドを設けた前記圧電回路素子全体を中空外装ケー
    ス内に収容封止してなることを特徴とするリード型圧電
    部品。
  2. 【請求項2】 前記外装ケースはケース本体と前記リー
    ド端子を貫通させたケース蓋部とからなり、前記ケース
    本体の開放口に前記ケース蓋部が嵌合され、且つ前記開
    放口の縁回り乃至前記ケース蓋部の外表面にわたり合成
    樹脂のバックモールドが設けられて前記開放口が封止さ
    れている請求項1記載のリード型圧電部品。
  3. 【請求項3】 所定の回路パターンをセラミック基板の
    両面に設けた圧電回路素子にリード端子を接続して外方
    に導出すると共に、前記回路パターンの特定部分を空洞
    部の内部に位置させて前記圧電回路素子の振動部を前記
    空洞部で限定するリード型圧電部品の製造方法におい
    て、 前記回路パターンの特定部分を開口穴部で避けて他の回
    路パターン部分を含む前記圧電回路素子全体を被覆固定
    する合成樹脂モールドをインジェクション成形で形成
    し、前記開口穴部の開口を封止蓋で塞いで当該開口穴部
    内側を前記空洞部として保形形成し、前記合成樹脂モー
    ルドを設けた前記圧電回路素子全体をケース本体の開放
    口より内部に収容し、且つ、前記リード端子を貫通させ
    たケース蓋部を前記ケース本体の開放口に嵌め込み、前
    記ケース本体と前記ケース蓋部とで中空外装ケースを構
    成し、更に、前記本体ケースの開放口の縁回り乃至前記
    ケース蓋部の外表面にわたり合成樹脂のバックモールド
    を設けて封止することを特徴とするリード型圧電部品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ケース蓋部は、前記リード端子の貫
    通部分を通過する分割線で分割された対をなす熱可塑性
    樹脂フィルムの蓋板を互いに熱溶着で一体化したもので
    ある請求項3記載のリード型圧電部品の製造方法。
JP2436597A 1997-01-23 1997-01-23 リード型圧電部品及びその製造方法 Withdrawn JPH10209790A (ja)

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