JPH10208946A - 静止誘導電気機器用鉄心及びその製造方法 - Google Patents

静止誘導電気機器用鉄心及びその製造方法

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JPH10208946A
JPH10208946A JP775397A JP775397A JPH10208946A JP H10208946 A JPH10208946 A JP H10208946A JP 775397 A JP775397 A JP 775397A JP 775397 A JP775397 A JP 775397A JP H10208946 A JPH10208946 A JP H10208946A
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JP
Japan
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core
rectangular
cores
legs
resin
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Application number
JP775397A
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English (en)
Inventor
Masatake Hirai
昌武 平井
Masanori Oishi
政典 大石
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の矩形状巻鉄心を並べて構成したカットコ
ア構造の静止誘導電気機器用鉄心の隣り合う脚部の接合
部の位置がずれるのを防止する。 【解決手段】複数の矩形状巻鉄心1A及び1Bに樹脂を
含浸させるとともに、並べて配置した複数の矩形状巻鉄
心の隣り合う脚部Ca2及びCb1の間を樹脂(または接着
剤)10により接着して、巻鉄心1A及び1Bを一体化
する。巻鉄心1A及び1Bを一体化した状態で、巻鉄心
1A及び1Bの脚部Ca1,Ca2及びCb1,Cb2を切断し
てカットコア構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧器、チョーク
コイル、リアクトル等の静止誘導電気機器に用いる鉄
心、及び該鉄心を製造する製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】漏洩変圧器、チョークコイル、リアクト
ル等の外鉄形の静止誘導電気機器に用いる鉄心として、
矩形状巻鉄心を複数個組み合わせて構成したカットコア
構造の鉄心が用いられている。
【0003】図4(A)はこの種の鉄心を用いた従来の
静止誘導電気機器の一例を示したもので、同図において
1は2つの矩形状巻鉄心1A及び1Bを組み合わせて構
成した静止誘導電気機器用鉄心、2は別巻きされて鉄心
1に嵌装されたコイルである。
【0004】矩形状巻鉄心1A,1Bは、帯状鋼板を円
形に巻回して形成した巻回体を矩形状に成形して焼鈍す
るか、または帯状鋼板を矩形状の巻枠に巻回して形成し
た矩形状の巻回体を焼鈍することにより製作される。
【0005】巻鉄心1Aは、左右の脚部Ca1及びCa2と
これらの脚部の対応する端部間を連結するように設けら
れた対の継鉄部Ya1及びYa2とを有し、左右の脚部Ca
1,Ca2がそれぞれの長手方向の中央部で該長手方向と
直角な方向に伸びる切断線に沿って切断されて、コの字
形の第1及び第2の鉄心半部1A1及び1A2に2分割され
ている。同様に、巻鉄心1Bは、左右の脚部Cb1及びC
b2とこれらの脚部の対応する端部間を連結するように設
けられた対の継鉄部Yb1及びYb2とを有し、左右の脚部
Cb1,Cb2がそれぞれの長手方向の中央部で該長手方向
と直角な方向に伸びる切断線に沿って切断されて、コの
字形の第1及び第2の鉄心半部1B1及び1B2に2分割さ
れている。
【0006】第1及び第2の鉄心半部に2分割されてカ
ットコア構造とされた巻鉄心1A及び1Bは、それぞれ
の積層面Sを同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同
じ方向に向けた状態で並べて配置されて、隣り合う対の
脚部Ca2及びCb1にコイル2が嵌装される。
【0007】静止誘導電気機器を組み立てる際には、先
ず巻鉄心1A及び1Bのそれぞれの第1の鉄心半部1A1
及び1B1の隣り合う脚部をコイル2の窓部内に挿入す
る。次いで巻鉄心1A及び1Bのそれぞれの第2の鉄心
半部1A2及び1B2の隣り合う脚部をコイル2の窓部内に
挿入し、各巻鉄心の第1及び第2の鉄心半部の対応する
脚部の切断面を突き合わせて鉄心1を組み立てる。
【0008】図示の例では、各巻鉄心の脚部の突き合わ
せ部間の透磁率を適値に調整するために、第1及び第2
の鉄心半部の対応する脚部の突き合わせ部に所定の厚さ
のギャップスペーサ3が挿入されている。
【0009】上記のようにして鉄心1にコイル2を嵌装
した後、巻鉄心1A及び1Bの外周を取り巻くように帯
状の締め金具4が設けられ、該締め金具4により巻鉄心
1A及び1Bが締め付けられて拘束される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、複数の
巻鉄心を組み合わせて構成する従来の静止誘導電気機器
用鉄心1は、カットコア構造とした巻鉄心1A及び1B
を単に並べただけのものであったため、締め金具4によ
り鉄心全体を締め付けた際に、巻鉄心1A及び1Bが別
々に動き、図4(A)に示したように、隣り合う脚部C
a2,Cb1の突き合わせ部の位置がずれることがあった。
【0011】巻鉄心1A,1Bの隣り合う脚部の突き合
わせ部のずれがない正常な状態では、図4(B)に示し
たφ1 のように、各巻鉄心の脚部を通して磁束が流れる
が、図4(A)に示したように、巻鉄心1A,1Bの隣
り合う脚部の突き合わせ部の位置がずれると、図4
(B)に示したφ2 のように、各巻鉄心の脚部を流れる
磁束が隣の巻鉄心の脚部を渡って流れるようになる。こ
のように磁束が渡ると、所定の厚さのギャップスペーサ
3を挿入しても、接合部間のギャップの透磁率を正常な
値に調整することができなくなるため、コイル2のイン
ダクタンスが大きくなって、正常なインダクタンス値を
得ることができなくなる。
【0012】また図4(B)に示したφ2 のように、各
巻鉄心の脚部を流れる磁束が隣の巻鉄心の脚部に渡る
と、鉄損が大きくなるという問題も生じる。
【0013】本発明の目的は、並べて配置される複数の
矩形状巻鉄心の隣り合う脚部の接合部の位置がずれるこ
とがないようにした静止誘導電気機器用鉄心と該鉄心を
製造する方法とを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の矩形状
巻鉄心を、それぞれの積層面を同じ方向に向け、かつそ
れぞれの脚部を同じ方向に向けた状態で並べて配置した
構造を有して、各巻鉄心の各脚部がその中間部で切断さ
れてカットコア構造とされた静止誘導電気機器用鉄心に
係わるものである。
【0015】本発明においては、複数の巻鉄心に樹脂を
含浸させるとともに、隣り合う巻鉄心の隣り合う対の脚
部のそれぞれの切断箇所を同じ位置に位置させた状態で
該対の脚部を接着して、複数の巻鉄心を一体化するよう
にした。
【0016】上記のように、静止誘導電気機器用鉄心を
構成する複数の矩形状巻鉄心の隣り合う対の脚部を接着
しておくと、鉄心を組み立ててコイルを嵌装した後、鉄
心全体を締め金具で締め付けて拘束した際に、複数の矩
形状巻鉄心相互間に相対的なずれが生じることがないた
め、コイルを嵌装した後に巻鉄心の接合部の位置がずれ
るのを防ぐことができる。従って、電気機器を運転した
際に、隣り合う巻鉄心の隣り合う対の脚部のそれぞれを
流れる磁束が隣の脚部に渡るのを防ぐことができ、コイ
ルのインダクタンス値が設計値からずれるのを防ぐこと
ができる。また隣り合う巻鉄心の隣り合う対の脚部のそ
れぞれを流れる磁束が隣の脚部に渡るのを防ぐことがで
きるため、鉄損が増大するのを防ぐことができる。
【0017】上記の静止誘導電気機器用鉄心は、複数の
矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程と、複数の
矩形状巻鉄心をそれぞれの積層面を同じ方向に向け、か
つそれぞれの脚部を同じ方向に並べて配置した状態で、
隣り合う矩形状巻鉄心の隣り合う脚部間を接着して複数
の矩形状巻鉄心を一体化する巻鉄心接着工程とを行った
後、あるいは複数の矩形状巻鉄心をそれぞれの積層面を
同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に並べ
て配置した状態で、隣り合う矩形状巻鉄心の隣り合う脚
部間を接着して複数の矩形状巻鉄心を一体化する巻鉄心
接着工程と、一体化された複数の矩形状巻鉄心に樹脂を
含浸する樹脂含浸工程とを行った後に、一体化された複
数の矩形状巻鉄心の各脚部を、各脚部の長手方向に対し
て直角な方向に伸びる切断線に沿って切断することによ
り製造するのが好ましい。
【0018】上記のように、複数の巻鉄心の隣り合う脚
部間を接着して一体化した後に各巻鉄心の脚部を切断し
てカットコア構造の鉄心を得るようにすると、複数の巻
鉄心の隣り合う対の脚部の切断箇所を確実に一致させる
ことができる。
【0019】上記静止誘導電気機器用鉄心はまた、複数
の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程と、複数
の矩形状巻鉄心のそれぞれの脚部の中間部を切断して各
巻鉄心をコの字形の鉄心半部に分割する巻鉄心切断工程
と、前記複数の矩形状巻鉄心の一方の鉄心半部を、それ
ぞれの積層面を同じ方向に向け、かつ隣り合う鉄心半部
の隣り合う対の脚部の切断面を同一面上に位置させてそ
れぞれの脚部の長手方向に対して直角な方向に並べた状
態で、隣り合う鉄心半部の隣り合う脚部間を接着して前
記静止誘導電気機器用鉄心の一方の半部を構成する第1
の鉄心接着工程と、複数の矩形状巻鉄心の他方の鉄心半
部を、それぞれの積層面を同じ方向に向け、かつ隣り合
う鉄心半部の隣り合う対の脚部の切断面を同一面上に位
置させてそれぞれの脚部の長手方向に対して直角な方向
に並べた状態で、隣り合う鉄心半部の隣り合う脚部間を
接着して前記静止誘導電気機器用鉄心の他方の半部を構
成する第2の鉄心接着工程とを行うことにより製造する
こともできる。
【0020】本明細書において「静止誘導電気機器」と
は、静止状態で設置される鉄心と、該鉄心に巻装された
コイルとにより構成される電気機器を意味し、その代表
的なものは、変圧器、リアクトル及びチョークコイルで
ある。
【0021】本発明において鉄心の「脚部」とは、鉄心
の各部のうち、コイルが巻装される部分、またはコイル
が巻装される部分と平行に配置される部分を意味する。
また「継鉄部」とは、平行に配置された左右の脚部の相
応する端部間を連結するように設けられる部分を意味す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1(A)ないし(C)は、本発
明に係わる静止誘導電気機器用鉄心を用いて静止誘導電
気機器を製造する過程を順を追って示したものである。
【0023】図1(A)において1A及び1Bはケイ素
鋼帯を巻回して焼鈍することにより形成した矩形状巻鉄
心で、巻鉄心1Aは、互いに平行に配置された左右の脚
部Ca1及びCa2と、これらの脚部の相応する端部間を連
結する上下の継鉄部Ya1及びYa2とからなっている。ま
た巻鉄心1Bは、左右の脚部Cb1及びCb2と、上下の継
鉄部Yb1及びYb2とからなっている。
【0024】本発明を実施する際には、先ず複数の矩形
状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程を行った後、該
樹脂が未硬化の状態で図1(A)に示すように、2つの
矩形状巻鉄心1A及び1Bを、それぞれの積層面Sを同
じ方向に向け、かつそれぞれの脚部Ca1,Ca2及びCb
1,Cb2を同じ方向に向けた(平行させた)状態で密接
に並べて配置し、巻鉄心1A及び1Bの隣り合う脚部C
a2及びCb1の間を樹脂含浸工程で含浸した同じ樹脂によ
り互いに接着して、両巻鉄心1A及び1Bを一体化する
巻鉄心接着工程を行う。そして前記未硬化の樹脂を硬化
させる。
【0025】上記の例では、先ず複数の矩形状巻鉄心に
樹脂を含浸し、該樹脂により複数の矩形状巻鉄心を相互
に接着して一体化するようにしたが、複数の矩形状巻鉄
心を予め樹脂あるいは接着剤により相互に接着して一体
化した後、該一体化した複数の矩形状巻鉄心に樹脂を含
浸して硬化させることもできる。また複数の矩形状巻鉄
心にそれぞれ樹脂を含浸して硬化させた後、該複数の矩
形状巻鉄心を樹脂あるいは接着剤により相互に接着して
一体化させることもできる。隣り合う脚部が接着されて
一体化した巻鉄心1A及び1Bを、脚部Ca1,Ca2及び
Cb1,Cb2の長手方向に対して直角な方向に伸びる切断
線X−Xに沿って切断することにより、図1(B)に示
すように、巻鉄心1A及び1Bをそれぞれ第1の鉄心半
部1A1及び1B1と、第2の鉄心半部1A2及び1B2とに分
割してカットコア構造とする。
【0026】第1の巻鉄心の第1の鉄心半部1A1は左右
の脚部Ca11 及びCa21 と継鉄部Ya1とによりコの字形
に形成され、第2の鉄心半部1A2は、左右の脚部Ca12
及びCa22 と継鉄部Ya2とによりコの字形に形成されて
いる。また第2の巻鉄心の第1の鉄心半部1B1は左右の
脚部Cb11 及びCb21 と継鉄部Yb1とによりコの字形に
形成され、第2の鉄心半部1B2は、左右の脚部Cb21 及
びCb12 と継鉄部Yb2とによりコの字形に形成されてい
る。
【0027】上記のように、鉄心1をカットコア構造と
した後、図1(C)に示すように、一体化された第1の
鉄心半部1A1及び1B1の隣り合う脚部Ca21 及びCb11
をコイル2の窓部内に挿入し、更に第2の鉄心半部1A2
及び1B2の隣り合う脚部Ca22 及びCb12 をコイル2の
窓部内に挿入して、対応する脚部を突き合わせる。図1
(C)には示してないが、必要に応じて第1及び第2の
鉄心半部の対応する脚部の突き合わせ接合部間に透磁率
調整用のギャップスペーサを挿入する。
【0028】図1(C)のように鉄心1にコイル2を嵌
装した後、鉄心1全体を、図4(A)に示した締め金具
4と同様の締め金具により締め付けて拘束する。
【0029】上記のように、静止誘導電気機器用鉄心1
を構成する複数の巻鉄心1A,1Bの隣り合う脚部間を
接着して両巻鉄心を一体化した状態で、両巻鉄心の脚部
を切断してカットコア構造とすると、巻鉄心1A及び1
Bの隣り合う脚部Ca2及びCb1の切断箇所が必ず一致
し、しかも鉄心にコイルを嵌装した後、鉄心全体を締め
付けて拘束した際に、隣り合う脚部Ca2及びCb1の突き
合わせ部の位置がずれることがないため、各巻鉄心の隣
り合う脚部のそれぞれを流れる磁束が隣の脚部に渡る現
象が生じるのを防ぐことができる。
【0030】上記の例では、複数の矩形状巻鉄心を相互
に接着して一体化した後に脚部を切断してカットコア構
造にするようにしたが、各矩形状巻鉄心の脚部を切断し
た後に、隣り合う脚部の切断面を同一面上に位置させた
状態で複数の巻鉄心の鉄心半部の隣り合う脚部を相互に
接着して一体化する方法をとることもできる。このよう
な方法をとる場合の一連の過程を図2(A)ないし
(D)に示した。
【0031】即ち、この方法による場合には、先ず複数
の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸し、該樹脂を硬化させた
後、図2(A)に示したように、静止誘導電気機器用鉄
心を構成する複数の巻鉄心1A,1Bのそれぞれを、脚
部の長手方向に対して直角な方向に伸びる切断線X−X
に沿って切断する巻鉄心切断工程を行う。この切断は、
各巻鉄心毎に行えばよい。
【0032】次いで、図2(B)に示したように、複数
の矩形状巻鉄心の一方の鉄心半部1A1及び1B1を、それ
ぞれの積層面Sを同じ方向に向け、かつ隣り合う鉄心半
部の隣り合う対の脚部Ca21 及びCb11 の切断面100
を同一面上に位置させてそれぞれの脚部の長手方向に対
して直角な方向に並べた状態で、隣り合う鉄心半部の隣
り合う脚部間を樹脂(または接着剤)10により接着し
て、静止誘導電気機器用鉄心の一方の半部101を構成
する第1の鉄心接着工程を行う。図2(B)に示した例
では、鉄心半部1A1及び1B1の各脚部の切断面100を
定盤11に当接させることにより、隣り合う脚部Ca21
及びCb11 の切断面を同一面上に位置させるようにして
いる。
【0033】同様に、複数の矩形状巻鉄心1A,1Bの
他方の鉄心半部1A2及び1B2を、それぞれの積層面を同
じ方向に向け、かつ隣り合う鉄心半部の隣り合う対の脚
部Ca22 及びCb12 の切断面を同一面上に位置させてそ
れぞれの脚部の長手方向に対して直角な方向に並べた状
態で、隣り合う鉄心半部の隣り合う脚部間を樹脂(また
は接着剤)10により接着して静止誘導電気機器用鉄心
の他方の半部102を構成する第2の鉄心接着工程を行
う。
【0034】次いで、図2(C)に示すように、隣り合
う鉄心半部1A1及び1B1の隣り合う脚部Ca21 及びCb1
1 をコイル2の窓部内に挿入し、さらに鉄心半部1A2及
び1B2の隣り合う脚部Ca22 及びCb12 をコイル2の窓
部内に挿入して、図2(D)に示すように、鉄心半部1
A1及び1B1の各脚部の切断面を鉄心半部1A2及び1B2の
対応する脚部の切断面に突き合せる。
【0035】上記の各例では、2つの巻鉄心1A及び1
Bにより鉄心1を構成する場合を例にとったが、鉄心1
を構成する巻鉄心の数が更に多い場合にも本発明を適用
することができる。例えば、図3に示すように、4つの
矩形状巻鉄心1A〜1Dを、それぞれの積層面Sを同じ
側に向け、かつそれぞれの脚部Ca1,Ca2,Cb1,Cb
2,Cc1,Cc2及びCd1,Cd2を同じ方向に向けた(平
行させた)状態で並べて配置することにより静止誘導電
気機器葉鉄心1を構成して、隣り合う対の脚部(Ca2,
Cb1),(Cb2,Cc1)及び(Cc2,Cd1)にそれぞれ
コイル2A,2B及び2Cを嵌装する場合にも本発明を
適用することができる。
【0036】図3において、Ya1〜Yd1及びYa2〜Yd2
はそれぞれ巻鉄心1A〜1Dの上部継鉄部及び下部継鉄
部を示している。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、静止誘
導電気機器用鉄心を構成する複数の矩形状巻鉄心の隣り
合う対の脚部の切断箇所を同じ位置に位置させた状態
で、該対の脚部を樹脂(または接着剤)により接着する
ようにしたので、鉄心を組み立ててコイルを嵌装した
後、鉄心全体を締め金具で締め付けて拘束した際に、複
数の矩形状巻鉄心相互間に相対的なずれが生じるのを防
ぐことができる。従って、コイルを嵌装した後に巻鉄心
の接合部の位置がずれるのを防ぐことができ、電気機器
を運転した際に、隣り合う巻鉄心の隣り合う対の脚部の
それぞれを流れる磁束が隣の脚部に渡るのを防いで、コ
イルのインダクタンス値が設計値からずれるのを防ぐこ
とができる。また隣り合う巻鉄心の隣り合う対の脚部の
それぞれを流れる磁束が隣の脚部に渡るのを防ぐことが
できるため、鉄損が増大するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)ないし(C)は本発明に係わる静止誘導
電気機器用鉄心を製造する方法の一連の過程を順を追っ
て示した説明図である。
【図2】(A)ないし(D)は本発明に係わる静止誘導
電気機器用鉄心を製造する他の方法の一連の過程を順を
追って示した説明図である。
【図3】本発明を適用し得る他の鉄心の構造を、該鉄心
に嵌装されるコイルとともに示した正面図である。
【図4】(A)は従来の鉄心を該鉄心に嵌装されるコイ
ルとともに示した正面図である。(B)は(A)に示し
た鉄心の隣り合う脚部を流れる磁束を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 静止誘導電気機器用鉄心 1A〜1D 矩形状巻鉄心 Ca1,Ca2,Cb1,Cb2,Cc1,Cc2,Cd1,Cd2 脚
部 Ya1,Ya2,Yb2,Yb2,Yc1,Yc2,Yd1,Yd2 継
鉄部 1A1,1A2 巻鉄心1Aの鉄心半部 1B1,1B2 巻鉄心1Bの鉄心半部 1C1,1c2 巻鉄心1Cの鉄心半部 1D1,1D2 巻鉄心1Dの鉄心半部 S 積層面 10 樹脂(または接着剤)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の矩形状巻鉄心を、それぞれの積層
    面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に
    向けた状態で並べて配置した構造を有していて、各巻鉄
    心の各脚部がその中間部で切断されてカットコア構造と
    された静止誘導電気機器用鉄心において、 前記複数の巻鉄心に樹脂が含浸されるとともに、隣り合
    う巻鉄心の隣り合う対の脚部間が、該対の脚部のそれぞ
    れの切断箇所を同じ位置に位置させた状態で接着されて
    一体化されていることを特徴とする静止誘導電気機器用
    鉄心。
  2. 【請求項2】 複数の矩形状巻鉄心を、それぞれの積層
    面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に
    向けた状態で並べて配置した構造を有していて、各巻鉄
    心の各脚部がその中間部で切断されてカットコア構造と
    された静止誘導電気機器用鉄心を製造する方法におい
    て、 複数の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程と、
    前記樹脂が未硬化の状態で前記複数の矩形状巻鉄心をそ
    れぞれの積層面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部
    を同じ方向に向けて密接に並べて配置し、前記樹脂によ
    り隣り合う矩形状巻鉄心の隣り合う脚部間を接着する巻
    鉄心接着工程と、 前記含浸した樹脂を硬化させて前記複数の矩形状巻鉄心
    を一体化する樹脂硬化工程と、 前記一体化された複数の矩形状巻鉄心の各脚部を、各脚
    部の長手方向に対して直角な方向に伸びる切断線に沿っ
    て切断して各矩形状巻鉄心をコの字形の巻鉄心半部に分
    割する巻鉄心切断工程とを行うことを特徴とする静止誘
    導電気機器用鉄心の製造方法。
  3. 【請求項3】 複数の矩形状巻鉄心を、それぞれの積層
    面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に
    向けた状態で並べて配置した構造を有していて、各巻鉄
    心の各脚部がその中間部で切断されてカットコア構造と
    された静止誘導電気機器用鉄心を製造する方法におい
    て、 複数の矩形状巻鉄心をそれぞれの積層面を同じ方向に向
    け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に向けて並べて配置
    した状態で、隣り合う矩形状巻鉄心の隣り合う脚部間を
    接着して前記複数の矩形状巻鉄心を一体化する巻鉄心接
    着工程と、 前記一体化された複数の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する
    樹脂含浸工程と、 前記含浸した樹脂を硬化する樹脂硬化工程と、 前記一体化された複数の矩形状巻鉄心の各脚部を、各脚
    部の長手方向に対して直角な方向に伸びる切断線に沿っ
    て切断して各矩形状巻鉄心をコの字形の鉄心半部に分割
    する巻鉄心切断工程とを行うことを特徴とする静止誘導
    電気機器用鉄心の製造方法。
  4. 【請求項4】 複数の矩形状巻鉄心を、それぞれの積層
    面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に
    向けた状態で並べて配置した構造を有していて、各巻鉄
    心の各脚部がその中間部で切断されてカットコア構造と
    された静止誘導電気機器用鉄心を製造する方法におい
    て、 複数の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程と、 前記含浸した樹脂を硬化する樹脂硬化工程と、 前記樹脂が含浸された複数の矩形状巻鉄心をそれぞれの
    積層面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方
    向に向けて並べて配置した状態で、隣り合う矩形状巻鉄
    心の隣り合う脚部間を接着して前記複数の矩形状巻鉄心
    を一体化する巻鉄心接着工程と、 前記一体化された複数の矩形状巻鉄心の各脚部を、各脚
    部の長手方向に対して直角な方向に伸びる切断線に沿っ
    て切断して各矩形状巻鉄心をコの字形の鉄心半部に分割
    する巻鉄心切断工程とを行うことを特徴とする静止誘導
    電気機器用鉄心の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の矩形状巻鉄心を、それぞれの積層
    面を同じ方向に向け、かつそれぞれの脚部を同じ方向に
    向けた状態で並べて配置した構造を有していて、各巻鉄
    心の各脚部がその中間部で切断されてカットコア構造と
    された静止誘導電気機器用鉄心を製造する方法におい
    て、 複数の矩形状巻鉄心に樹脂を含浸する樹脂含浸工程と、 前記含浸した樹脂を硬化する樹脂硬化工程と、 前記複数の矩形状巻鉄心のそれぞれの脚部の中間部を切
    断して各巻鉄心をコの字形の鉄心半部に分割する巻鉄心
    切断工程と、 前記複数の矩形状巻鉄心の一方の鉄心半部を、それぞれ
    の積層面を同じ方向に向け、かつ隣り合う鉄心半部の隣
    り合う対の脚部の切断面を同一面上に位置させてそれぞ
    れの脚部の長手方向に対して直角な方向に並べた状態
    で、隣り合う鉄心半部の隣り合う脚部間を接着すること
    により、前記一方の鉄心半部を一体化して前記静止誘導
    電気機器用鉄心の一方の半部を構成する第1の鉄心接着
    工程と、 前記複数の矩形状巻鉄心の他方の鉄心半部を、それぞれ
    の積層面を同じ方向に向け、かつ隣り合う鉄心半部の隣
    り合う対の脚部の切断面を同一面上に位置させてそれぞ
    れの脚部の長手方向に対して直角な方向に並べた状態
    で、隣り合う鉄心半部の隣り合う脚部間を接着すること
    により、前記他方の鉄心半部を一体化して前記静止誘導
    電気機器用鉄心の他方の半部を構成する第2の鉄心接着
    工程とを行うことを特徴とする静止誘導電気機器用鉄心
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010130026A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Sang Yong Illumination Co 多灯用安定器及びその製造方法
JP2013148513A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Aisin Seiki Co Ltd 電流センサ
JP2014093404A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Tdk Corp コイル装置
JP2014093405A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Tdk Corp コイル装置

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