JPH10205419A - スタータ - Google Patents

スタータ

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Publication number
JPH10205419A
JPH10205419A JP9261246A JP26124697A JPH10205419A JP H10205419 A JPH10205419 A JP H10205419A JP 9261246 A JP9261246 A JP 9261246A JP 26124697 A JP26124697 A JP 26124697A JP H10205419 A JPH10205419 A JP H10205419A
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JP
Japan
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brush
starter
electromagnetic switch
commutator
armature
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Application number
JP9261246A
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English (en)
Inventor
Masahiro So
正浩 宗
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Publication of JPH10205419A publication Critical patent/JPH10205419A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R39/00Rotary current collectors, distributors or interrupters
    • H01R39/02Details for dynamo electric machines
    • H01R39/38Brush holders

Landscapes

  • Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性を向上させてブラシ13の寿命低下を
抑えること、及びブラシ13の磨耗代を有効に使用する
ことができ、且つ電磁スイッチの導電部分の絶縁性を確
保できるスタータを提供すること。 【解決手段】 ブラシ13を保持するブラシホルダ21
は、ブラシ13を収納するブラシ収納孔21aを有し、
このブラシ収納孔21aを形成する周壁面の一面に放熱
溝26が形成されている。この放熱溝26は、ピグテー
ル23、24が固定されたブラシ13の側面13aと対
向する側で、ブラシホルダ21の厚さ方向全体に渡って
形成され、ブラシホルダ21によって隔てられている電
機子側の空間と電磁スイッチ側の空間とを連通してい
る。また、ブラシ側面13aと対向する放熱溝26の壁
面26aは、ブラシホルダ21の厚さ方向で整流子面1
9b側から反整流子面側へ向かって次第にブラシ側面1
3aとの距離が大きくなる様な傾斜が付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンを始動する
ためのスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用スタータにおいては、エン
ジンの高性能化、高機能化に伴う補機類の増加等によっ
てエンジンルームが過密化していることから、車両搭載
性を向上させる目的で小型化が要求されている。そこ
で、例えば、特開平5−332229号公報では、整流
子のブラシ摺接面が回転軸に略直交する電機子を備えた
スタータが提案されている。これにより、従来の円筒形
整流子を具備する電機子と比較して、電機子自体の全長
(軸方向の長さ)を短縮できるため、スタータの小型化
が可能である。また、このスタータでは、始動モータへ
の通電を制御する電磁スイッチを電機子の軸方向後方に
配設しているため、電磁スイッチが始動モータの径方向
外側へ配設された所謂2軸型スタータと比較して車両搭
載性を向上できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示されたスタータは、電機子のスラスト(軸方向のガ
タ)が零にならない様に(スラストが零になるとメカロ
スが増大して出力が低下する)、ある程度の軸方向の移
動を許容している。このため、エンジン駆動時の回転負
荷変動により電機子が軸方向に移動する上、電磁スイッ
チが電機子の軸方向後方に配設されているためにエンジ
ンの振動が増幅される。その結果、ブラシが安定的に整
流子面に接触できず、整流が悪化してブラシ寿命が低下
するため、ブラシの磨耗代を多く(ブラシの長さを長
く)取る必要があった。
【0004】また、電磁スイッチを電機子の軸方向後方
に配設したことでブラシと電磁スイッチとが近接するた
め、ブラシが電磁スイッチの発熱の影響を受けて温度上
昇する。その結果、整流子のブラシ摺接面とブラシとの
接触部の温度上昇による接触抵抗が増大してブラシの寿
命低下を一層増長させていた。特に、ブラシを保持する
ブラシホルダが樹脂等で形成されているものは、熱伝導
が悪い上に、強度の関係でブラシの周囲を取り囲む形状
となるため、発生したブラシの熱が逃げ難くなり、その
傾向(ブラシ摺接面とブラシとの接触部の温度上昇によ
る接触抵抗が増大してブラシの寿命が低下すること)が
一層強かった。さらには、整流子のブラシ摺接面を回転
軸に略直交するように配し、この整流子に摺接する複数
のブラシを保持するブラシ保持装置を挟んで、電機子の
反対側に電磁スイッチを配しているため、このブラシ保
持装置に隔壁の機能を持たせて整流子のブラシ摺接部で
発生するブラシ摩耗粉が電磁スイッチを配した空間側に
進入してくるのを極力抑えなければ、電磁スイッチの接
点部分の絶縁性が保てなくなるという問題がある。本発
明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的
は、放熱性を向上させてブラシの寿命低下を抑えるこ
と、及びブラシの磨耗代を有効に使用することにより、
従来より短いブラシの長さで従来と同等のブラシの寿命
を確保でき、且つ電機子の軸方向後方に配設した電磁ス
イッチ導電部分の絶縁性を確保できるスタータを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の手段によれ
ば、ブラシホルダには、ブラシ収納孔を形成する周壁面
に凹所が設けられて、この凹所が少なくとも電磁スイッ
チが収容されている空間に開口している。これにより、
ブラシから発生した熱が凹所を通って電磁スイッチ側の
空間に逃げることができるため、ブラシの温度上昇が抑
えられてブラシの寿命を延ばすことができる。また、整
流子を収容する空間側から電磁スイッチを収容する空間
側にブラシ摩耗粉が進入しないように、ブラシホルダの
隔壁部が隔壁となっているため、電磁スイッチの導電部
や周辺の絶縁部材にブラシ摩耗粉が付着堆積しにくいの
で導電部の絶縁性が低下しにくくなる。
【0006】請求項2の手段によれば、凹所が整流子の
回転方向における、ブラシの摺接終了側端面を当接保持
するブラシ収納孔の周壁面に設けられているので、ブラ
シの発熱を凹所を通して電磁スイッチ側空間へ放熱でき
る上に、整流子のブラシ摺接面で発生したブラシ摩耗粉
が整流子の回転につられてブラシ摺接開始側端面に当た
って電磁スイッチ収容側へ進入しようとすることを抑止
できる。
【0007】請求項3の手段によれば、凹所は、ピグテ
ールが接続されているブラシの一側面と対向する周壁面
に形成されて、ブラシの消耗によりブラシの全長が短く
なった時にピグテールの逃がし溝として機能することが
できる。このピグテールの逃がし溝とは、ブラシの全長
が短くなった時にピグテールがブラシホルダと干渉する
のを防止してピグテールを収納するための溝である。こ
の場合、ブラシの全長が短くなってもピグテールが逃が
し溝に収納されることでブラシの磨耗代を有効に使用で
きるため、従来より短いブラシの長さで従来と同等のブ
ラシの寿命を確保できる。
【0008】請求項4の手段によれば、凹所が形成され
た周壁面に対向するブラシ側面の周方向幅をW1 、凹所
の周方向幅をW2 とした場合に、 W2 <W1 の関係を満足している。これにより、ブラシがブラシ収
納孔から凹所側へ脱落する(移動する)ことがなく、確
実にブラシを保持することができる。
【0009】請求項5の手段によれば、少なくとも一箇
所のブラシに接続されたピグテールが電磁スイッチの可
動接点に電気的及び機械的に接続されている。この様
に、ブラシのピグテールが電磁スイッチの可動接点に接
続されていると、電磁スイッチ内のプランジャがエンジ
ンの振動を受けて動き、その動きの影響を受けてブラシ
摺接面に対するブラシの踊りが激しくなるとともに、可
動接点と固定接点との接触部で発生した熱がピグテール
を通じてブラシに伝達されるため、ブラシの寿命低下が
大きくなる。従って、この様なスタータに本発明の技術
的手段を適用することにより、本発明の効果(放熱性の
向上によりブラシの寿命を延ばすことができる効果)が
より一層発揮される。
【0010】請求項6の手段によれば、ブラシホルダ
は、樹脂またはセラミックにより形成されている。樹脂
製またはセラミック製のブラシホルダは、例えば鉄製の
ブラシホルダと比較して熱伝導が悪いため、ブラシの熱
が逃げ難くなる。従って、樹脂またはセラミックにより
形成されたブラシホルダに本発明の技術的手段を適用す
ることにより、本発明の効果がより一層発揮される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明のスタータを図面に
基づいて説明する。 (第1実施例)図1はスタータの断面図である。本実施
例のスタータ1は、回転力を発生する始動モータ2、こ
の始動モータ2の回転を減速する減速装置3、この減速
装置3で減速された回転力を受けて回転する出力軸4、
この出力軸4にヘリカルスプライン嵌合するピニオン移
動体5、始動モータ2への通電を制御する電磁スイッチ
6、紐状部材7を通じて電磁スイッチ6の吸引力が伝達
されることによりピニオン移動体5の回転を規制する回
転規制部材8、及びエンジン側への取付け部材となるハ
ウジング9等から成る。
【0012】始動モータ2は、電機子10、継鉄11、
固定磁極12、及びブラシ13等より構成される。電機
子10は、両端が軸受14、15を介して回転自在に支
持された回転軸16、この回転軸16の外周に嵌合して
回転軸16と一体に回転する電機子鉄心17、この電機
子鉄心17に具備される電機子コイル18、この電機子
コイル18と電気的及び機械的に接続された整流子19
から成る。なお、整流子19は、電機子鉄心17の後端
で絶縁樹脂19aを介して回転軸16の外周に固定さ
れ、回転軸16に対して整流子面19b(ブラシ摺接
面)が略直交する様に設けられている。
【0013】継鉄11は、磁気枠を形成するもので円筒
形状に成形され、一端側が減速装置3を覆うセンタケー
ス20の開口端部とインロー嵌合し、他端側がブラシ1
3を保持するブラシホルダ21の外周端部とインロー嵌
合して組合わされている。固定磁極12は、例えば複数
の永久磁石から成り、電機子10の外周面との間に僅か
な隙間を保って継鉄11の内周面に固定されている。ブ
ラシ13は、正極側ブラシ13Aと負極側ブラシ13B
から成り、それぞれブラシホルダ21に形成されたブラ
シ収納孔21aに電機子10の軸方向に沿って移動可能
な状態で収納され、後端側からスプリング22により付
勢されて整流子面19bに押圧されている。正極側ブラ
シ13Aと負極側ブラシ13Bは、それぞれ後部側面に
ピグテール23、24の一端が固定されており、正極側
ブラシ13Aはピグテール23を通じて電磁スイッチ6
の端子(図示しない)に接続され、負極側ブラシ13B
はピグテール24を通じてアースされている。
【0014】ブラシホルダ21は、樹脂製で継鉄11と
リヤケース25との間に挟持され、電機子10が収容さ
れる空間S1 と電磁スイッチ6が収容される空間S2 と
を隔てる隔壁部21b(図1及び図3参照)を有し、こ
の隔壁部21bに前記ブラシ収納孔21aが形成されて
いる。また、このブラシホルダ21には、径方向の中央
部に筒状の軸受収納部21cが設けられ、この軸受収納
部21cに回転軸16の他端を支持する軸受15が保持
されている。ブラシ収納孔21aは、軸受収納部21c
より外周に複数箇所形成され、ブラシ13の断面形状
(矩形状)に合わせて形成されている。
【0015】ブラシ収納孔21aを形成する周壁面の一
面には、ブラシ13の熱を逃がすための放熱溝26(本
発明の凹所)が形成されている。この放熱溝26は、図
2に示す様に、ピグテール23、24が固定されたブラ
シ13の側面13aと対向する側で、電磁スイッチ6収
容側空間S2 に向かって開口している。また、ブラシ側
面13aと対向する放熱溝26の壁面26aは、ブラシ
ホルダ21の厚さ方向で整流子面19b側から反整流子
面側へ向かってブラシ側面13aからの距離が次第に大
きくなる様な傾斜が付けられている(図2参照)。な
お、ピグテール23、24が固定されたブラシ側面13
aの周方向幅W1 (図3参照)と放熱溝26の周方向幅
W2 (図3参照)は、ブラシ収納孔21aから放熱溝2
6側へブラシ13が移動することのない様に、以下の関
係を満足することが望ましい。 W2 <W1
【0016】減速装置3は、回転軸16の一端側外周に
形成されたサンギヤ27、このサンギヤ27の径方向外
周に配されたインターナルギヤ28、サンギヤ27とイ
ンターナルギヤ28との間に配されて両ギヤ27、28
に噛み合う複数の遊星ギヤ29より成る。インターナル
ギヤ28は、センタケース20の内周に配されたアウタ
30の後端側内周に形成されている。そのアウタ30
は、ローラ31と、このローラ31の内周に入り込むセ
ンタケース20の軸受保持部20aとで一方向クラッチ
を構成し、その一方向クラッチの機能によりセンタケー
ス20に対して電機子10の回転方向に回転不能で、電
機子10の反回転方向に回転可能に設けられている。な
お、センタケース20は、ハウジング9と継鉄11との
間に回転不能に挟持されている。遊星ギヤ29は、出力
軸4の後端部外周に鍔状に設けられた径大部4aにピン
32が圧入されて、そのピン32に嵌合する軸受33を
介して回転自在に支持されている。
【0017】出力軸4は、回転軸16と同軸に配され
て、一端がハウジング9に保持された軸受34を介して
回転自在に支持され、他端側がセンタケース20の軸受
保持部20aに保持された軸受35を介して回転自在に
支持されて軸方向に移動規制されている。センタケース
20より前方(図1の左方向)へ突出する出力軸4の一
部外周面にはヘリカルスプライン4bが形成されてい
る。また、出力軸4の後端部には凹部4cが設けられ、
この凹部4cに回転軸16の一端を支持する軸受14が
固定されている。
【0018】ピニオン移動体5は、内周にヘリカルスプ
ライン5aを有し、このヘリカルスプライン5aが出力
軸4のヘリカルスプライン4bに嵌合して出力軸4上を
移動可能に設けられ、ピニオン移動体5の前方に配され
たスプリング36により常時後方へ付勢されている。こ
のピニオン移動体5には、ピニオンギヤ37と鍔部38
とが一体に設けられ、鍔部38の後端面にはコロ39を
介して回転自在に支持されたワッシャ40が配設されて
いる。ピニオンギヤ37は、ピニオン移動体5が出力軸
4上を所定量前進(図1の左側へ移動すること)した時
にエンジンの駆動軸に設けられたリングギヤ41と噛み
合うことができる。鍔部38は、ピニオンギヤ37の後
端側に設けられて、ピニオンギヤ37より外径が大き
く、その外周面に多数の歯部38aが形成されている。
【0019】電磁スイッチ6は、ブラシホルダ21の後
方に配されて、椀状に成形された樹脂製のリヤケース2
5に覆われている。この電磁スイッチ6は、略円筒形状
に成形されたフレーム42、このフレーム42の上部開
口端にかしめ固定されるグランドプレート43、フレー
ム42内に収納される吸引コイル44、フレーム42の
下部開口孔を通って吸引コイル44の内周を摺動自在に
配されたプランジャ45等を具備し、そのプランジャ4
5の移動に伴って始動モータ2の通電回路に介在された
モータ接点(下述する)を開閉する。
【0020】フレーム42、グランドプレート43、及
びプランジャ45は、それぞれ磁性体により形成され、
電磁スイッチ6の磁気回路を構成している。プランジャ
45は、吸引コイル44の内周でエアギャップを介して
グランドプレート43と対向し、吸引コイル44が通電
されて磁気回路に磁束が流れると、グランドプレート4
3とプランジャ45との間に作用する磁力を受けてグラ
ンドプレート43側へ吸引される。また、吸引コイル4
4への電流が断たれて磁力が消滅すると、回転規制部材
8を付勢するリターンスプリング46の反力が紐状部材
7を通じてプランジャ45を図1の下方へ引っ張ること
により元の静止位置(図1に示す位置)へ戻る。
【0021】モータ接点は、バッテリ側固定接点47、
モータ側固定接点(図示しない)、及び可動接点48か
ら成る。バッテリ側固定接点47は、ケーブルを通じて
バッテリに接続されるバッテリ端子49と一体に設けら
れ、リヤケース25の内部で可動接点48に対向して配
されている。バッテリ端子49は、外周にナット(図示
しない)を螺着するためのネジ部が形成され、そのネジ
部がリヤケース25から突出した状態でワッシャ50の
締め付けによりリヤケース25に固定されている。
【0022】モータ側固定接点は、上述の端子を通じて
正極側ブラシ13Aと電気的に接続され、リヤケース2
5の内部でバッテリ側固定接点47と並んで可動接点4
8と対向して配されている。可動接点48は、プランジ
ャ45に連結されたロッド51の端部に絶縁部材52を
介して取り付けられ、その絶縁部材52を介してコンタ
クトスプリング53に付勢されている。この可動接点4
8は、プランジャ45の移動によりロッド51と一体に
移動して、両固定接点(以下バッテリ側固定接点の番号
47のみ付す)に当接(電気的に接触)することでモー
タ接点が閉じ、両固定接点47から離れることでモータ
接点が開く。
【0023】回転規制部材8は、例えば金属製の棒をル
ープ状に巻回して、棒の両端部8a、8bを略直角に同
一方向へ折り曲げて形成されている。この回転規制部材
8は、ループ状に巻回された部分がセンタケース20の
前端面とセンタケース20に固定されたプレート54と
の間に形成される偏平な空間に配されて、プレート54
及びセンタケース20に対して全体が図1の上下方向へ
移動可能に設けられ、プレート54に固定されたリター
ンスプリング46によって常時図1の上方へ付勢されて
いる。
【0024】回転規制部材8の直角に折り曲げられた両
端部8a、8bは、それぞれプレート54に形成された
開口部を通ってプレート54より前方へ取り出されてい
る。その一方の端部8aは、出力軸4の径方向上側でピ
ニオン移動体5の鍔部38より外周に位置し、他方の端
部8bは、出力軸4の径方向下側でピニオン移動体5よ
り後方に位置している。但し、一方の端部8aは、ピニ
オン移動体5が出力軸4上を所定量前進しても(例えば
ピニオンギヤ37の端面がリングギヤ41の端面に当接
する位置まで移動した状態)、回転規制部材8が下方へ
移動した時にピニオン移動体5の鍔部38に設けられた
歯部38aに係合できる長さに設定されている。
【0025】この回転規制部材8は、紐状部材7を通じ
て電磁スイッチ6の吸引力(プランジャ45を吸引する
力)が伝達されると、リターンスプリング46の付勢力
に抗して図1の下方へ移動し、電磁スイッチ6の吸引力
が消滅すると、リターンスプリング46の付勢力で元の
静止位置(図1に示す位置)に押し戻される。紐状部材
7は、一端が回転規制部材8の他方の端部8bに連結さ
れて、他端がプランジャ45の底部に連結されている。
なお、スタータ1が静止状態(作動していない状態)の
時に、回転規制部材8の一方の端部8aとピニオン移動
体5の鍔部38の外周面までの距離をL1 、電磁スイッ
チ6の可動接点48と両固定接点47との間の距離をL
2 とすると、L1 とL2 との間に以下の関係が成立する
様に設定されている。 L1 ≦L2
【0026】次に、本実施例の作動を説明する。キース
イッチ(図示しない)を閉じると、バッテリから電磁ス
イッチ6の吸引コイル44に電流が流れて磁力が発生
し、その磁力によりプランジャ45が図1の上方へ吸引
される。このプランジャ45の移動により、回転規制部
材8の他方の端部8bが紐状部材7を通じて下方へ引っ
張られるため、回転規制部材8全体がリターンスプリン
グ46を撓ませながら図1の下方へ移動する。これによ
り、回転規制部材8の一方の端部8aがピニオン移動体
5の鍔部38に設けられた歯部38aに係合してピニオ
ン移動体5の回転を規制する。
【0027】一方、電磁スイッチ6は、プランジャ45
の移動によって可動接点48が両固定接点47に当接し
てモータ接点を閉じることにより、電機子コイル18に
電流が流れて電機子10が回転を開始する。なお、モー
タ接点が閉じた時点では、既にピニオン移動体5の回転
が規制されている。電機子10の回転は、減速装置3で
減速されて出力軸4に伝達される。これにより出力軸4
が回転するため、ピニオン移動体5も回転しようとする
が、上記の様にピニオン移動体5の回転が規制されてい
るために、出力軸4の回転がヘリカルスプライン4bを
通じてピニオン移動体5を軸方向に押し出す力として作
用する。これにより、ピニオン移動体5が出力軸4上を
前進してピニオンギヤ37がリングギヤ41と噛み合う
と、それまで鍔部38の歯部38aに係合していた回転
規制部材8の一方の端部8aが歯部38aから外れるた
めピニオン移動体5の回転規制が解除される。この結
果、電機子10の回転力がピニオンギヤ37からリング
ギヤ41に伝達されてエンジンが始動する。なお、鍔部
38の歯部38aから外れた一方の端部8aは、ピニオ
ン移動体5のワッシャ40の後方に入り込んでピニオン
移動体5の後退を規制している。
【0028】エンジン始動後、キースイッチを開くと、
吸引コイル44への電流が断たれてプランジャ45を吸
引する力が消滅するため、回転規制部材8はリターンス
プリング46の反力により図1の上方へ押し戻されて元
の静止位置へ復帰する。これにより、それまでピニオン
移動体5の後退を規制していた回転規制部材8の一方の
端部8aがピニオン移動体5のワッシャ40から外れて
ピニオン移動体5の後退規制が解除される。その結果、
ピニオン移動体5は、スプリング36の反力とヘリカル
スプライン4bから受ける後退力により出力軸4上を後
退して元の静止位置へ戻る。また、回転規制部材8がリ
ターンスプリング46に付勢されて図1の上方へ移動す
ると、プランジャ45が紐状部材7を通じて下方へ引っ
張られるため、可動接点48が両固定接点47から離れ
てモータ接点が開くことにより、電機子コイル18への
電流が断たれて電機子10の回転が停止する。
【0029】(本実施例の効果)本実施例では、ブラシ
ホルダ21のブラシ収納孔21aを形成する一壁面に放
熱溝26を形成したことにより、ブラシ13の熱が籠も
ることなく、放熱溝26から電磁スイッチ6側の空間S
2 へ逃がすことができる。これにより、ブラシ13の温
度上昇が抑えられて、整流子面19bとブラシ13との
接触抵抗を低減できる。よって、ブラシ13の寿命を延
ばすことができる。また、ブラシ13の消耗(磨耗)に
よってブラシ13の全長が短くなった時に、従来であれ
ば図4に示す様に、ピグテール23、24の端部がブラ
シホルダ21の端面に当接した時点でブラシ13の磨耗
限界となるが、本実施例では、放熱溝26がピグテール
23、24の逃がし溝としても機能するため、ブラシ1
3の全長が短くなっても、図5に示す様にピグテール2
3、24が放熱溝26に入り込むことでブラシ13を有
効に使い切ることができる。このため、従来より短いブ
ラシ13の長さで従来と同等のブラシ13の寿命を確保
することが可能となる。
【0030】なお、放熱溝26の壁面26aに傾斜を付
けたことにより、ピグテール23、24の端部が放熱溝
26の奥(整流子面19b側)まで入り込んだ時でも、
ピグテール23、24に大きなストレスが掛からない様
に保持することができる。本実施例の様に熱伝導の悪い
樹脂製のブラシホルダ21を使用する場合は、熱伝導の
良い、例えば鉄製のブラシホルダを使用する場合より大
きな効果(放熱性を向上させてブラシ13の寿命を延ば
すこと)が得られる。また、樹脂以外で熱伝導の悪いセ
ラミック製のブラシホルダでも同様の効果が期待でき
る。勿論、鉄製のブラシホルダを使用しても良いことは
言うまでもない。
【0031】(第2実施例)図6は放熱溝26の形状を
示すブラシホルダ21の断面図である。本実施例は、図
6に示す様に、放熱溝26の整流子面19b側に底部2
6bを有する形状とするものである。この場合、放熱溝
26が電機子10側の空間S1と連通していないため、
第1実施例の場合より放熱性は若干劣るが、放熱溝26
を有していない従来のブラシホルダを使用した場合と比
較すればブラシ13の放熱性は向上している。また、放
熱溝26をピグテール23、24の逃がし溝として利用
できる効果(ブラシ13を有効に使い切ることができ
る)は第1実施例の場合と同じであり、従来より短いブ
ラシ13の長さで従来と同等のブラシ13の寿命を確保
することが可能である。
【0032】(第3実施例)図7はスタータ1の断面図
である。本実施例は、正極側ブラシ13Aのピグテール
23が電磁スイッチ6の可動接点48に電気的及び機械
的に接続されているスタータ1に適用したものである。
正極側ブラシ13Aのピグテール23が可動接点48に
接続されていると、電磁スイッチ6内のプランジャ45
がエンジンの振動を受けて動き、その動きの影響を受け
て整流子面19bに対するブラシ13の踊りが激しくな
るとともに、可動接点48と両固定接点47との接触部
で発生した熱がピグテール23を通じて正極側ブラシ1
3Aに伝達されるため、正極側ブラシ13Aの寿命低下
が大きくなる。従って、この様なスタータ1においてブ
ラシホルダ21に放熱溝26を設けることは、本発明の
効果(放熱性の向上によりブラシ13の寿命を延ばすこ
とができる効果)がより一層発揮されると言える。
【0033】なお、以上の実施例を示す図1及び図7に
おいて、放熱溝26の形状を理解しやすくするために断
面図に表現できるように描いてあるが、図2に示すよう
に放熱溝26は整流子19の回転方向に対してブラシ1
3の摺接終了面側のブラシ収納孔21aの周壁面に設け
ることが望ましく、これにより、整流子面19bで発生
するブラシ摩耗粉が整流子面19bの回転につられてブ
ラシの側面13aに当たって電磁スイッチ6側の空間S
2 に進入することを抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタータの断面図である。
【図2】放熱溝の形状を示すブラシホルダの断面図であ
る。
【図3】放熱溝とブラシとの寸法関係を示す斜視図であ
る。
【図4】ブラシホルダの断面図である(従来例)。
【図5】ブラシが磨耗した状態の放熱溝の作用を示す断
面図である。
【図6】放熱溝の形状を示すブラシホルダの断面図であ
る(第2実施例)。
【図7】スタータの断面図である(第3実施例)。
【符号の説明】
1 スタータ 2 始動モータ 6 電磁スイッチ 10 電機子 13 ブラシ 16 回転軸 19 整流子 19b 整流子面(ブラシ摺接面) 21 ブラシホルダ 21a ブラシ収納孔(ブラシホルダ) 21b 隔壁部(ブラシホルダ) 23 正極側ブラシのピグテール 24 負極側ブラシのピグテール 26 放熱溝(凹所) 48 可動接点

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】整流子を具備する電機子、前記整流子に摺
    接するブラシ、このブラシを保持するブラシホルダを備
    え、前記整流子のブラシ摺接面が前記電機子の回転軸と
    略直交して設けられた始動モータと、 前記電機子の軸方向後方に配設されて前記始動モータの
    通電を制御する電磁スイッチとを備えたスタータにおい
    て、 前記ブラシホルダは、前記整流子を収容する空間と前記
    電磁スイッチを収容する空間とを略遮蔽する隔壁部を有
    し、且つ前記ブラシを前記電機子の軸方向に沿って移動
    可能に収納するブラシ収納孔を有し、このブラシ収納孔
    を形成する周壁面に凹所が設けられて、この凹所が前記
    電磁スイッチが収容されている空間側に開口しているこ
    とを特徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】前記凹所は、前記整流子の回転方向におけ
    る、前記ブラシの摺接終了側端面を当接保持する前記ブ
    ラシ収納孔の周壁面に設けられていることを特徴とする
    請求項1記載のスタータ。
  3. 【請求項3】前記凹所は、ピグテールが接続されている
    前記ブラシの一側面と対向する前記周壁面に形成され
    て、前記ブラシの消耗により前記ブラシの全長が短くな
    った時に前記ピグテールの逃がし溝として機能すること
    を特徴とする請求項1または2に記載したスタータ。
  4. 【請求項4】前記凹所が形成された前記周壁面に対向す
    る前記ブラシ側面の周方向幅をW1、前記凹所の周方向
    幅をW2 とした場合に、 W2 <W1 の関係を満足することを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載したスタータ。
  5. 【請求項5】少なくとも一箇所の前記ブラシに接続され
    た前記ピグテールが前記電磁スイッチの可動接点に電気
    的及び機械的に接続されていることを特徴とする請求項
    1〜4の何れかに記載したスタータ。
  6. 【請求項6】前記ブラシホルダは、樹脂またはセラミッ
    クにより形成されていることを特徴とする請求項1〜5
    の何れかに記載したスタータ。
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