JPH10197716A - 液晶用カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

液晶用カラーフィルターの製造方法

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JPH10197716A
JPH10197716A JP485497A JP485497A JPH10197716A JP H10197716 A JPH10197716 A JP H10197716A JP 485497 A JP485497 A JP 485497A JP 485497 A JP485497 A JP 485497A JP H10197716 A JPH10197716 A JP H10197716A
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color filter
light
silicon compound
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JP485497A
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Inventor
Nagato Osano
永人 小佐野
Kenichi Iwata
研逸 岩田
Hirohide Matsuhisa
裕英 松久
Masayuki Kono
公志 河野
Toshiaki Yoshikawa
俊明 吉川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混色のない信頼性の高い液晶用カラーフィル
ターの製造方法を提供する。 【解決手段】 遮光性部位の形成された光透過性基板上
に、表面エネルギーが5.0dyne/cm以上 4
3.0dyne/cm以下であるシリコン化合物の層を
その遮光性部位に形成し、その後インクジェット法によ
り所定の着色材料を光透過性部位に配列させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビ、パ
ーソナルコンピューター、パチンコ遊戯台等に使用され
ているカラー液晶ディスプレイのカラーフィルターの製
造方法に関し、特にインクジェット記録技術を利用した
液晶カラーフィルターの製造方法に関する。
【0002】また、本発明は、インクジェット記録技術
を利用して製造された液晶カラーフィルター及びこのカ
ラーフィルターを具備する液晶パネルに関する。
【0003】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの発
達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴
い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの
需要が増加する傾向にある。しかしながら、更なる普及
のためにはコストダウンが必要であり、特にコストに占
める割合が大きいカラーフィルターのコストダウンに対
する要求が高まってきている。
【0004】従来から、カラーフィルターの要求特性を
満足しつつ上記の要求にこたえるべく種々のカラーフィ
ルターの製造方法が試みられてきているが、いまだすべ
ての要求特性を満足する方法は確立されていない。以下
にそれぞれの方法を説明する。
【0005】最も多く用いられている第一の方法が染色
法である。染色法は、まずガラス基板上に染色用の材料
である水溶性の高分子材料を形成し、これをフォトグラ
フィー工程により所望の形状にパターニングした後、得
られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターン
を得る。これを3回繰り返すことによりR、G、Bのカ
ラーフィルターを形成する。
【0006】第二の方法は顔料分散法で近年染色法に取
って代わりつつある。この方法は、まず基板上に顔料を
分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングす
ることにより単色のパターンを得る。更にこの工程を3
回繰り返すことによりR、G、Bのカラーフィルター層
を形成する。
【0007】第三の方法としては電着法がある。この方
法は、まず基板上に透明電極をパターニングし、顔料、
樹脂、電解液の入った電着塗装液に浸漬して第一の色を
電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bのカラ
ーフィルター層を形成し、最後に焼成するものである。
【0008】第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔
料を分散させ、印刷を3回繰り返してR、G、Bを塗り
分けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色層を形成
するものである。いずれの方法においても着色層上に保
護層を形成するのが一般的である。
【0009】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために着色材料の異る同一の工
程を3回繰り返す必要があり、コスト高になることであ
る。また、工程が多いほど歩留が低下するという問題を
有している。更に、電着法においては、形成可能なパタ
ーンが限定されるため、現状の技術ではTFT用には適
用困難である。また、印刷法は、解像度が悪いためファ
インピッチのパターンの形成には不向きである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの欠点を補うべ
く、インクジェットを用いたカラーフィルターの製造方
法として、ぬれ性改善材をパターン形成する特開昭59
−75205、土手を設けて混色防止する特開昭63−
235901、黒色染料により遮光部を形成する特開平
1−217302等の提案があるが、いまだ不十分であ
る。
【0011】本発明の目的は、耐熱性、耐溶剤性、解像
性等の必要特性を満足し、かつインクジェット適性をも
満足し、更に工程の短縮された安価なカラーフィルター
の製造方法、およびこの方法により製造された信頼性の
高いカラーフィルターを提供するものである。特に、イ
ンクジェットを用いてインクの吐出により着色材の配列
を行なう際の混色を防止する信頼性の高い液晶用カラー
フィルターの製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、以下に示
す手順により達成することができる。すなわち、本発明
は 1.遮光性部位の形成された光透過性基板上に、表面エ
ネルギーが5.0dyne/cm以上 43.0dyn
e/cm以下であるシリコン化合物の層を遮光性部位に
形成し、その後インクジェット法により所定の着色材料
を光透過性部位に配列させることを特徴とする液晶カラ
ーフィルターの製造方法。 2.前記シリコン化合物の層が、シロキサン構造又はポ
リシロキサン構造を主鎖あるいは側鎖に有する化合物又
はこれらにエポキシ系・アクリル系・アミド系樹脂を混
合したもの、又は感光性シリコン化合物を含むことを特
徴とする前記1に記載の液晶カラーフィルターの製造方
法。 3.前記シリコン化合物の層が、光硬化型シリコン化合
物を含むことを特徴とする前記1に記載の液晶カラーフ
ィルターの製造方法。 4.前記シリコン化合物の層に、インク吸収性機能を付
与してなることを特徴とする前記1に記載の液晶用カラ
ーフィルターの製造方法。 5.前記シリコン化合物の層が該遮光性部位と液晶駆動
用電極との間の電気絶縁性を付与することを特徴とする
前記1に記載の液晶カラーフィルターの製造方法。 6.前記液晶駆動用電極の全部または一部が該着色材料
を配列させた基板上に配置されていることを特徴とする
前記5に記載の液晶カラーフィルターの製造方法。 7.前記1に記載の方法により製造された液晶用カラー
フィルター。 8.前記7に記載のカラーフィルターを有する基板と、
これに対向する基板とを有し、両基板の間に液晶化合物
を封入してなる液晶パネル。である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0014】図1は、本発明における液晶カラーフィル
ターの製造方法の一例を示したものであり、本発明にか
かる液晶カラーフィルターの構成の一例も示している。
本発明においては、基板2として一般にガラス基板が用
いられるが、液晶カラーフィルターとしての透明性、機
械的強度等の必要特性を有するものであればガラス基板
に限定されるものではない。図1(a)は、ガラス基板
上にブラックマトリクス1が形成された基板の断面図を
示したものである。まず、ブラックマトリクスの形成さ
れた基板上に、シリコン化合物を塗布し、プリベーク・
ベークを行なう(図1(b))。
【0015】ここで、形成されたシリコン化合物層3
は、必ずしも図1(b)のように表面が平坦である必要
はない。しかし、この層の表面エネルギーが5.0dy
ne/cm以上でかつ43.0dyne/cm以下であ
るような高分子化合物を用いる必要がある。
【0016】このような要求に適したシリコン化合物と
しては、γ−グリシドキシプロピルジメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノメチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−
β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、ジメチル−ジメトキシ
シラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシ
ラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の1
種または数種の混合物が用いられる。あるいは、シロキ
サン含有量を適度に調整し撥水性の制御のために、エポ
キシ系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂等の高分子
化合物を混合してもよい。また、主鎖あるいは側鎖にお
いてシロキサン含有量を適度に調整したシリコンレジン
あるいはポリシロキサンが用いられる。
【0017】またさらには、上記混合物中にSiO2
の微粒子フィラーを混合し、機械的強度を向上させると
共にインクにじみ拡がりを更に防止しインク吸収性を向
上させることも望ましい。
【0018】また、光硬化型化合物として、光照射部分
が可溶化するポジ型の感光性シリコン化合物も用いられ
る。ポジ型の感光性シリコン化合物としては、アルカリ
可溶のシロキサン、シルセスキオキサン等にナフトキノ
ンジアジドエステルを添加した系等の添加剤系、あるい
はシリコン変性ノボラック樹脂にナフトキノンジアジド
エステルを添加した系、シリコン変性アクリル樹脂、ポ
リシラン等を用いることができる。感光性シリコン化合
物層の形成には、スピンコート、ロールコート、バーコ
ート、スプレーコート、ディップコート等の塗布方法を
用いることができ、特に限定されるものではない。
【0019】シリコン化合物層を形成した後、遮光部位
を露光・現像工程によりパターニングする(図1
(c))。露光の際のフォトマスク4としては、遮光性
部位以外の部分を露光するための開口部を有するものを
使用する。この際、インクの色抜けを防止するためには
多めのインクを突出させる必要があることを考慮する
と、光透過部分よりも広いパターンを有するマスクを用
いることが望ましい。
【0020】露光後現像して主として光透過部分である
露光部分のシリコン化合物層を除去する。現像は公知の
方法、例えばアルカリ水溶液にてシリコン化合物を溶解
し、その後純水にてリンスする方法を用いることができ
る。
【0021】次いで、インクジェット5を用いてR、
G、Bの各色を着色し(図1(d))、必要に応じてイ
ンク乾燥を行なう。着色に用いるインクとしては、色素
系、顔料系共に用いることが可能である。インクジェッ
トで用いる着色材料は通常30dyne/cmから50
dyne/cmの表面張力を有するから、光透過性部位
の表面に均一に拡がり、さらに隣在する光透過性部位と
は、表面エネルギーが5.0dyne/cm以上で4
3.0dyne/cm以下のシリコン含有物層を有する
遮光性部位によって隔てられているから、個々の着色材
料の隣在する光透過部位への飛び散り、すなわち混色が
防止できる。また、インクの定着性の向上を目的とし
て、着色部分にあらかじめインク吸収性の樹脂層を設け
ておいてもよい。
【0022】インク吸収性の樹脂としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース等のセルロース誘導体、水溶性アクリル樹
脂等が好適に用いられ、着色部位にマトリクス状にある
いは基板上に全面に形成することができる。さらにイン
クジェットとしては、エネルギー発生素子として電気熱
変換体を用いたバブルジェットタイプ、あるいは圧電素
子を用いたピエゾジェットタイプ等が使用可能であり、
着色面積および着色パターンは任意に設定することがで
きる。
【0023】次いで、必要に応じて保護層6を形成する
(図1(f))。保護層としては、光硬化タイプ、熱硬
化タイプあるいは光熱併用タイプの樹脂材料、蒸着、ス
パッタ等によって形成された無機膜等を用いることがで
き、カラーフィルターとした場合の透明性を有し、その
後のITO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐え
得るものであれば使用可能である。
【0024】図2に、本発明によるカラーフィルターを
組み込んだTFTカラー液晶パネルの断面を示す。な
お、その形態は本例に限定されるものではない。
【0025】カラー液晶パネルは、一般的にカラーフィ
ルター基板と対向基板とを合わせ込み、液晶化合物を封
入することにより形成される。液晶パネルの一方の基板
の内側に、TFT(不図示)と透明な画素電極がマトリ
ックス状に形成される。また、もう一方の基板の内側に
は、画素電極に対向する位置にRGBの色材が配列する
ようなカラーフィルターが設置され、その上に透明な対
向電極が形成される。さらに、両基板の面内には配向膜
が形成されており、これをラビング処理することにより
液晶分子を一定方向に配列させることができる。
【0026】それぞれのガラス基板の外側には偏光板が
接着されており、液晶化合物は、これらのガラス基板の
間隙(2〜5μm程度)に充填される。また、バックラ
イトとしては蛍光灯(不図示)と散乱板(不図示)の組
み合わせが一般に用いられており、液晶化合物をバック
ライト光の透過率を変化させる光シャッターとして機能
させることにより表示を行なう。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0028】実施例1 シリコン化合物材料としては、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 30重量% テトラメトキシシラン 10重量% メチルトリメトキシシラン 10重量% ジメチルジメトキシシラン 10重量% の組成を持つメタノール溶液と、光硬化性アクリル樹脂
(日本化薬(株)社製、YK−7)の20重量%メタノ
ール溶液を同量混合し、その混合物にSiO2 の微粒子
(日本シリカ工業(株)社製ニップシール)を5重量%
になるように分散し調製する。次いで、上記材料をブラ
ックマトリクスの形成されたガラス基板上に膜厚2μm
になるようにロールコートし、110℃で3時間のプリ
ベークを行なった。次いで、ブラックマトリクスの幅よ
りも狭い遮光部を有するフォトマスクを介して、300
mJ/cm2 の露光量でパターン露光し、現像処理を行
なってブラックマトリクス上にパターンを形成した。こ
のとき、遮光性部位の表面エネルギーは、10dyne
/cmであった。次いでインクジェット記録装置を用い
て顔料インク(表面エネルギー30dyn/cm)によ
りR、G、Bのマトリクスパターンを着色した後、90
℃で5分間のインク乾燥を行なった。更に、保護層とし
て二液型の熱硬化性樹脂SS−7625(JSR社製)
を膜厚1μmとなるようロールコートし、230℃で1
時間の熱処理して硬化させた。
【0029】このようにして作成された液晶用カラーフ
ィルターを光学顕微鏡により観察したところ、混色は観
察されなかった。
【0030】実施例2 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、光照
射部が可溶化するポジ型の感光性シリコン化合物を膜厚
5μmとなるようスピンコートし、90℃で30分間の
加熱して、基板の裏面より150mJ/cm2 の露光量
でパターン露光し、現像処理を行なってブラックマトリ
クス上にシリコン化合物パターンを形成した。
【0031】その後、実施例1と同様の操作を行ない、
膜厚が5μmになるようにシリコン化合物層を遮光部分
に形成した。このとき、遮光性部位の表面エネルギー
は、43dyne/cmであった。次いでインクジェッ
ト記録装置を用いて顔料インク(表面エネルギー50d
yn/cm)によりR、G、Bのマトリクスパターンを
着色した後、90℃で5分間のインク乾燥を行なった。
更に、保護層として二液型の熱硬化性樹脂SS−762
5(JSR社製)を膜厚1μmとなるようロールコート
し、230℃で1時間の熱処理して硬化させた。このよ
うにして作成された液晶用カラーフィルターを光学顕微
鏡により観察したところ、混色は観察されなかった。
【0032】実施例3 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、実施
例2と同様にブラックマトリクス上にシリコン化合物パ
ターンを形成した。この時シリコンレジン(トーレ・シ
リコーン(株)社製SR2410レジン)は、膜厚4μ
mになるようにスピンコートにて形成した。このとき、
遮光性部位の表面エネルギーは、5dyne/cmであ
った。次いでインクジェット記録装置を用いて顔料イン
ク(表面エネルギー35dyn/cm)によりR、G、
Bのマトリクスパターンを着色した後、90℃で5分間
のインク乾燥を行なった。更に、保護層として二液型の
熱硬化性樹脂SS−7625(JSR社製)を膜厚1μ
mとなるようロールコートし、230℃で1時間の熱処
理して硬化させた。このようにして作成された液晶用カ
ラーフィルターを光学顕微鏡により観察したところ、混
色は観察されなかった。
【0033】実施例4 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、光照
射部が可溶化するポジ型の感光性シリコン化合物にλ−
アミノプロピルトリエトキシシランを15重量%添加し
たシリコン混合物を膜厚2μmとなるようスピンコート
し、90℃30分間加熱して、基板の裏面より3mJ/
cm2 の露光量でパターン露光し、現像処理を行なって
遮光部分上にシリコン化合物パターンを形成した。この
とき、遮光性部位の表面エネルギーは、20dyne/
cmであった。
【0034】次いでインクジェット記録装置を用いて顔
料インク(表面エネルギー40dyn/cm)により
R、G、Bのマトリクスパターンを着色した後、90℃
で5分間のインク乾燥を行なった。更に、保護層として
二液型の熱硬化性樹脂SS−7625(JSR社製)を
膜厚1μmとなるようロールコートし、230℃で1時
間の熱処理して硬化させた。このようにして作成された
液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡により観察したと
ころ、混色は観察されなかった。
【0035】実施例5 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、ヒド
ロキシプロピルセルロースおよびメチロールアミンから
なるインク吸水性樹脂組成物とテトラエトキシシランか
ら成る混合物を膜厚1μmとなるようスピンコートし、
90℃で10分間の加熱を行なってインク吸収性樹脂層
を形成した。引き続きジメチルポリシランを膜厚0.5
μmになるようスピンコートし、90℃で20分間のプ
リベークを行なった。次いでブラックマトリクスの幅よ
りも狭い遮光部を有するフォトマスクを介して、300
mJ/cm2 の露光量でパターン露光し、現像処理を行
なってブラックマトリクスにシリコン化合物パターンを
形成した。このとき、遮光性部位の表面エネルギーは、
15dyne/cmであった。
【0036】次いでインクジェット記録装置を用いて顔
料インク(表面エネルギー38dyn/cm)により
R、G、Bのマトリクスパターンを着色した後、90℃
で5分間のインク乾燥を行なった。更に、保護層として
二液型の熱硬化性樹脂SS−7625(JSR社製)を
膜厚1μmとなるようロールコートし、230℃で1時
間の熱処理して硬化させた。このようにして作成された
液晶用カラーフィルターを光学顕微鏡により観察したと
ころ、混色は観察されなかった。
【0037】実施例6 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、あら
かじめ調製された γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 30重量% テトラメトキシシラン 10重量% メチルトリメトキシシラン 10重量% ジメチルジメトキシシラン 10重量% の混合比を持つメタノール溶液をスピンコートし、25
0℃1時間ベーキングを行ない電気絶縁性のシリコン化
合物層を形成させる。このとき、遮光性部位の表面エネ
ルギーは、8dyne/cmであった。
【0038】次いでインクジェット記録装置を用いて顔
料インクによりR、G、Bのマトリクスパターンを着色
した後、90℃で5分間のインク乾燥を行なった。次い
でスパッタリング法によりITO液晶駆動用電極を形成
した。このようにして作成された液晶用カラーフィルタ
ーの遮光性部位と液晶駆動用電極の電気絶縁性は確保さ
れ、かつ光学顕微鏡により観察したところ混色も観察さ
れなかった。
【0039】比較例1 ブラックマトリクスの形成されたガラス基板上に、イン
クジェット記録装置を用いて顔料インクによりR、G、
Bのマトリクスパターンを着色した後、90℃で5分間
のインク乾燥を行なった。更に保護層として二液型の熱
硬化性樹脂SS−7625(JSR社製)を膜厚1μm
となるようにスピンコートし、230℃で1時間の熱処
理して硬化させた。着色材料が着色される表面は、基板
ガラス面であるため通常表面エネルギーは約100dy
ne/cm以上である。
【0040】このようにして作成された液晶用カラーフ
ィルターを光学顕微鏡により観察したところ、混色が観
察された。
【0041】
【発明の効果】本発明による液晶用カラーフィルターの
製造方法を採用することにより、混色のない信頼性の高
い液晶用カラーフィルターを安価に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶用カラーフィルターの製造方
法の一例を示す工程図である。
【図2】本発明によるカラーフィルターを組み込んだ液
晶パネルの一例の断面図である。
【符号の説明】
1 ブラックマトリクス 2 基板 3 シリコン化合物層 4 フォトマスク 5 インクジェットヘッド 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 公志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉川 俊明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性部位の形成された光透過性基板上
    に、表面エネルギーが5.0dyne/cm以上 4
    3.0dyne/cm以下であるシリコン化合物の層を
    該遮光性部位に形成し、その後インクジェット法により
    所定の着色材料を該光透過性部位に配列させることを特
    徴とする液晶カラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 該シリコン化合物の層が、シロキサン構
    造もしくはポリシロキサン構造を主鎖あるいは側鎖に有
    する化合物、又はこれらにエポキシ系・アクリル系・ア
    ミド系樹脂を混合したもの、又は感光性シリコン化合物
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶カラーフ
    ィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 該シリコン化合物の層が、光硬化型シリ
    コン化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の液
    晶カラーフィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 該シリコン化合物の層に、インク吸収性
    機能を付与してなることを特徴とする請求項1に記載の
    液晶用カラーフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】 該シリコン化合物の層が該遮光性部位と
    液晶駆動用電極との間の電気絶縁性を付与することを特
    徴とする請求項1に記載の液晶カラーフィルターの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 該液晶駆動用電極の全部または一部が該
    着色材を配列させた基板上に配置されていることを特徴
    とする請求項5に記載の液晶カラーフィルターの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法により製造された
    液晶用カラーフィルター。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のカラーフィルターを有
    する基板と、これに対向する基板とを有し、両基板の間
    に液晶化合物を封入してなる液晶パネル。
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