JPH10196553A - ギヤポンプまたは油圧モータ及びポンプボディ製造方法 - Google Patents

ギヤポンプまたは油圧モータ及びポンプボディ製造方法

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JPH10196553A
JPH10196553A JP1478397A JP1478397A JPH10196553A JP H10196553 A JPH10196553 A JP H10196553A JP 1478397 A JP1478397 A JP 1478397A JP 1478397 A JP1478397 A JP 1478397A JP H10196553 A JPH10196553 A JP H10196553A
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JP
Japan
Prior art keywords
pump body
inner peripheral
gear
pump
gears
Prior art date
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Application number
JP1478397A
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English (en)
Inventor
Setsuo Irie
節郎 入江
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Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Spindle Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギヤポンプまたは油圧式モータのボディは通
常アルミニュウムで制作されており、ならし運転等で削
り取られる屑が問題となることがあり、ボディを鋳鉄製
とするときは、、ギヤの材質もポンプボディの材質と同
様、鉄系の材質(例えばクロムモリブデン等)であるた
め、削り取られた屑が一部の歯先に溶着し、これによっ
てポンプボディ内周面は更に削り取られ、削り取られた
屑がまた当該歯先に溶着するという悪循環を繰り返す。 【解決手段】 ギヤ4,5の歯先をポンプボディ内周面
7に摺擦せしめトップバランスを保持ずく液圧式ギヤボ
ンプまたは油圧モータ1において、対をなすギヤ4,5
を収納するポンプボディ6は鋳鉄製とし、該ボンプボデ
ィ内周面7に銅を主体とした緩衝材Aを鋳込んだことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧式ギヤポンプ
または油圧モータ(以下単にギヤポンプという)に関
し、特にギヤの歯先をポンプボディ内周面またはモータ
ボディ内周面(以下単に「ポンプボディ内周面」とい
う)に摺接せしめポンプボディ内周面(いわゆるギヤポ
ケット)をギヤ歯先によりかじらせてトップバランスを
保持する液圧式ギヤポンプまたは油圧モータ及びポンプ
ボディの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のギヤポンプの例を図3乃至図4に
示す。ギヤポンプ50は、ドライブ軸51とアイドラ軸
52に設けた噛合する1対のギヤ53、54をポンプボ
ディ55のギヤポケット内周面56に摺接させるように
収納し、ドライブ軸51とアイドラ軸52をフロントカ
バー57、リヤカバー58に設けたベアリング59、6
0に回動可能に支承せしめボルト等の固着手段によって
ボディ55、フロントカバー57、リヤカバー58を固
着し、適宜オイルシールなどによってシールする構成を
有する。尚、図中61、62はギヤのいわゆるサイドバ
ランスを保持するためのサイドブッシュまたはサイドプ
レートを示す。
【0003】上記構成において、ドライブ軸51を矢符
方向に回転すると吐出口側63に接続される機器のリリ
ーフ圧設定値まで吐出口側63内部の圧力は上昇し、ギ
ヤ53、54はポンプボディ55の内周面56のうち吸
入口側64側に圧接され内周面の当該部位はギヤ53、
54によって削り取られる。これにより、ギヤポンプ5
0のいわゆるトップバランスは保持され容積効率の安定
したポンプを提供することが出来る。また、吐出口側6
3または吸入口側64のいずれかに圧力流体を流入さ
せ、他方を排出口として使用すればドライブ軸51を出
力軸とする油圧モータとして作動するが、この場合も内
周面56の排出口側は、ギヤ53、54によって削り取
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポンプボディ
55の材質は軽量化や加工が容易である等の観点からア
ルミニュウム製であり、ギヤ53、54の材質に比して
軟らかい。従って、ギヤ歯先によって削り取られる屑は
粉状ではなくかなり大きなものとなる場合があり、係る
場合作動油の汚染のみならずポンプ50に接続される液
圧機器内部での目詰まり等重大な問題を発生する場合も
ある。この問題を解決するために、ポンプボディ55を
鋳鉄製とする方法が考えられるが、この場合アルミニュ
ウム製に比して削り取られる屑は粉状となるも、ギヤ5
3、54の材質もポンプボディ55の材質と同様、鉄系
の材質(例えばクロムモリブデン鋼等)であるため、削
り取られた屑が歯先全体ではなく、一部の歯先に溶着し
当該部分の歯先によってポンプボディ55内周面は更に
削り取られ、削り取られた屑がまた当該歯先に溶着する
という悪循環を繰り返す。
【0005】本発明はかゝる点に鑑み、ポンプ、モータ
のボディ内周面のギヤ歯先により削り取られた屑がギヤ
歯先に溶着することなく良好な初期のクリアランス(初
期なじみ)を維持し容積効率の変動が少ない高性能な液
圧式ギヤポンプまたはモータ及びポンプボディの製造方
法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明は、ギヤの歯先をポンプボディ内周面に摺
接せしめトップバランスを保持する液圧式ギヤポンプま
たは油圧モータにおいて、対をなすギヤを収納するポン
プボディは鋳鉄製とし、該ポンプボディ内周面に銅を主
体とした緩衝材を鋳込んだことを特徴とする。
【0007】上記の構成からなる本発明は、液圧式ギヤ
ポンプまたはモータにおいて、ポンプボディ内周面をギ
ヤ素材よりも硬度の低い銅を主体とした緩衝材をもって
形成したからギヤ歯先によって削り取られた屑が歯先に
溶着することなく初期のならし運転時の適切なトップバ
ランスを維持し初期の性能を保持する。
【0008】また、第2の発明は、銅を主体とした緩衝
材を鋳込む範囲は、対をなすギヤを収納するポンプボデ
ィ内周面中、低圧側適所としたことを特徴とする。
【0009】上記の構成からなる本発明は、銅を主体と
した緩衝材を鋳込む範囲をギヤ歯先とポンプボディ内周
面の摺接範囲中吸入側適所としたことにより銅の使用量
を軽減することが出来る。
【0010】また、第3の発明は、対をなすギヤを収納
するポンプボディ鋳物製作時において、ポンプボディ内
周面を形成する中子に銅粉末を主体とした緩衝材を吹き
付けて所要厚さの層を形成し、ポンプボディ材を鋳込む
ことにより、形成されるポンプボディ内周面に該緩衝材
を溶融固着させることを特徴とする。
【0011】上記の構成からなる本発明は、中子に銅粉
末を主体とした緩衝材を吹き付け、所要厚さの層を形成
することにより、該緩衝材はポンプボディ鋳造の際、鋳
物部分と堅固に溶着する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明のギヤポンプの実施
例を示すもので、このギヤポンプ1はドライブ軸2とア
イドラ軸3と、それぞれの軸に設けた駆動ギヤ4、従動
ギヤ5及びこれら両ギヤ4、5を収納するポンプボディ
6を備える。その他従来例と同様のフロントカバー、リ
ヤカバー(何れも図示省略)を備える。その他の構造は
従来例と同様であり説明を省略する。なお、図中7はポ
ンプボディの内周面、8は吸引口、9はこれに連なる油
溜まり、10は吐出口、11はこれに連なる油溜まりを
示す。
【0013】上記ポンプボディ6は鋳鉄製(例えば、C
2.7乃至3.0%、Si1.0乃至1.6%、Mn
0.4乃至1.0%、P0.3乃至1.0%、S0.6
乃至1.3%程度を含むFC材や、FCD材や、FCV
材等をもって構成する。)とし、該ポンプボディ6内部
に形成するボディ内周面7の吸引口8側の適宜の幅の適
宜厚さの銅材を主体とする緩衝材Aにより形成する。こ
の緩衝材としては、ギヤの材質より軟らかく、かつ可及
的に剛性を有し、融点の高い材質のもので、実験結果よ
り銅材が最も好ましい。また付着させる幅は、実験結果
より図中αで示す吸入口を中心とした約45度振り分け
た範囲とすることが好ましい。
【0014】上記緩衝材Aは、ポンプボディ6の素材制
作時に鋳込むことが制作容易であり、その製造要領を説
明する。図2においてBはポンプボディ6の素材制作用
中子を示し、この中子Bの内周面成形箇所b面の上記位
置に相当する箇所に上記緩衝材粉末Aを所要厚さに吹き
付ける。この際、吹き付ける緩衝材は、銅粉末に予めポ
ンプボディの材質と同様の鉄粉末とブレンドしておくこ
とが好ましい。または予めこの形状に成形焼結して中子
に付着させるようにしてもよい。
【0015】上記緩衝材Aを吹き付けられた中子を使用
して外枠(図示省略)内に取付け、従来方法で上記ポン
プボディの鉄材料を供給し鋳込む。この際緩衝材はポン
プボディ材料に溶融して鉄材料と緩衝材とは堅固に結合
する。
【0016】上記構成において、従来例と同様、ドライ
ブ軸2を矢符方向に回転すると吐出口10に接続される
機器のリリーフ圧設定値まで吐出口側の油溜まり11の
圧力は上昇し、ギヤ4、5はポンプボディ6の内周面7
のうち吸引口8側に圧接される。
【0017】しかし、内周面7の当該部位はギヤ4、5
の素材よりも低い硬度である銅を主体とした緩衝材で被
覆されており、初期のならし運転時に形成したトップバ
ランスとして最適なクリアランスを作り出すも、ギヤ歯
先によって削り取られた屑がギヤ歯先に溶着するような
ことはなく、その後ポンプボディ内周面8は必要以上に
削り取られることはない。
【0018】
【発明の効果】以上の如く本発明によるときは、ポンプ
ボディ内周面に銅を主体とした緩衝材を鋳込むことによ
り、初期のならし運転時にギヤ歯先によって削り取られ
た屑がギヤ歯先に溶着するようなことはなく、ギヤ歯先
とポンプボディ内周面とのトップクリアランスは保持さ
れ、良好ななじみ状態を維持する。また、第2の発明に
よるときは、銅を主体とした緩衝材を鋳込む範囲を、ギ
ヤ歯先とポンプボディ内周面の摺接範囲中低圧側適所と
したことにより緩衝材の使用量を軽減することが出来
る。また、第3の発明によるときは、緩衝材として銅粉
末と鉄粉末をブレンドした粉末を中子に吹き付けるの
で、緩衝材をポンプボディの材質である鋳鉄と堅固に結
びつくと共に、必要箇所への緩衝材の鋳込みは容易で、
しかも使用量を軽減することが出来る等の効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るギヤポンプまたは油圧モータの縦
断面図を示す。
【図2】ポンプボディ制作時に使用する中子の斜視図で
ある。
【図3】従来のギヤポンプまたは油圧モータの縦断面図
を示す。
【図4】図3におけるX−X断面図を示す。
【符号の説明】
1 ギヤポンプまたは油圧モータ 4 駆動ギヤ 5 従動ギヤ 6 ポンプボディ 7 ボディ内周面 8 吸入口 A 緩衝材 B 中子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤの歯先をポンプボディ内周面に摺接
    せしめトップバランスを保持する液圧式ギヤポンプまた
    は油圧モータにおいて、対をなすギヤを収納するポンプ
    ボディは鋳鉄製とし、該ポンプボディ内周面に銅を主体
    とした緩衝材を鋳込んだことを特徴とするギヤポンプま
    たは油圧モータ。
  2. 【請求項2】 銅を主体とした緩衝材を鋳込む範囲は、
    対をなすギヤを収納するポンプボディ内周面中、低圧側
    適所としたことを特徴とする請求項1記載のギヤポンプ
    または油圧モータ。
  3. 【請求項3】 対をなすギヤを収納するポンプボディ鋳
    物製作時において、ポンプボディ内周面を形成する中子
    に銅粉末を主体とした緩衝材を吹き付けて所要厚さの層
    を形成し、ポンプボディ材を鋳込むことにより、形成さ
    れるポンプボディ内周面に該緩衝材を溶融固着させるこ
    とを特徴とするギヤポンプまたは油圧モータのポンプボ
    ディ製造方法。
JP1478397A 1997-01-10 1997-01-10 ギヤポンプまたは油圧モータ及びポンプボディ製造方法 Pending JPH10196553A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITPR20090102A1 (it) * 2009-12-14 2011-06-15 Casappa Spa Anima per stampi da fusione
JP2013076385A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Lixil Corp ポンプ及び洗浄装置
CN109047664A (zh) * 2018-09-13 2018-12-21 贵州荣南轴承有限公司 一种用于生产汽车轴承的模具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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ITPR20090102A1 (it) * 2009-12-14 2011-06-15 Casappa Spa Anima per stampi da fusione
JP2013076385A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Lixil Corp ポンプ及び洗浄装置
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