JPH10195933A - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

建設機械の油圧駆動装置

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JPH10195933A
JPH10195933A JP1785197A JP1785197A JPH10195933A JP H10195933 A JPH10195933 A JP H10195933A JP 1785197 A JP1785197 A JP 1785197A JP 1785197 A JP1785197 A JP 1785197A JP H10195933 A JPH10195933 A JP H10195933A
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JP
Japan
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bypass passage
hydraulic
hydraulic pump
switching valve
pressure oil
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Application number
JP1785197A
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English (en)
Inventor
Shinichi Sato
晋一 佐藤
Fumimasa Saeki
文将 佐伯
Hiroshi Iwashita
弘 岩下
Yuugo Touzaki
有悟 東崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hokuetsu Industries Co Ltd
Toyosha Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hokuetsu Industries Co Ltd
Toyosha Co Ltd
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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行とブームの複合操作時に走行の直進性を
確保し、走行安定性や操作性を向上できるようにする。 【解決手段】 油圧ポンプ25から右走行用切換弁32
側に供給される圧油の一部と、油圧ポンプ26から左走
行用切換弁47側に供給される圧油の一部とを、バイパ
ス通路55内で合流させてブーム用切換弁33の入力ポ
ート33Aに供給し、かつバイパス通路55内を流れる
圧油の流量を各絞り部56,57,58によって制限す
る。これにより、例えば小型の油圧ショベルを走行させ
つつブームを俯仰動させるような複合操作を行った場合
にも、油圧ポンプ25,26から右側の走行モータ2
2,左側の走行モータ23に供給される圧油の流量およ
び圧力をほぼ等しくでき、複合操作時における走行の直
進性を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に装備された各種油圧アクチュエータを
駆動するのに好適に用いられる建設機械の油圧駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、比較的狭い作業現場での掘削作
業等に用いられる小型の油圧ショベルは、例えば実開平
3−9989号公報等に開示されているように、左右両
側に履帯を備えた下部走行体と、該下部走行体に旋回可
能に搭載された上部旋回体とからなり、上部旋回体の前
部にはブーム、アーム、バケット等からなる作業装置が
俯仰動可能に設けられ、下部走行体の前部側にはブレー
ド(排土板)が昇降可能に設けられている。そして、該
油圧ショベルは、作業装置を俯仰動させて土砂等の掘削
作業を行うと共に、ブレードを昇降させつつ前後進する
ことにより、掘削した土砂の排出や地ならし等の排土作
業を行うようになっている。
【0003】ここで、上述した従来技術による油圧ショ
ベルには、下部走行体に設けられた左右の履帯を駆動す
る左,右の走行モータ、上部旋回体を旋回させる旋回モ
ータ、ブームを駆動するブームシリンダ、アームを駆動
するアームシリンダ、バケットを駆動するバケットシリ
ンダ、ブレードを昇降駆動するブレードシリンダ等の油
圧アクチュエータと、これら各油圧アクチュエータの油
圧源となってタンク内の作動油を圧油として吐出する第
1、第2の油圧ポンプと、該各油圧ポンプから吐出した
圧油を各油圧アクチュエータに給排制御するための複数
の切換弁等とからなる油圧駆動装置が装備されている。
【0004】そして、この種の油圧駆動装置にあって
は、第1の油圧ポンプから吐出された圧油によって、例
えば右側の走行モータ、ブームシリンダ、バケットシリ
ンダ等を駆動させ、第2の油圧ポンプから吐出された圧
油によって、例えば左側の走行モータ、旋回モータ、ア
ームシリンダ等を駆動させるように第1,第2の油圧回
路が構成されている。
【0005】また、上述した油圧駆動装置では、第1の
油圧ポンプから右側の走行モータに供給される圧油の一
部と、第2の油圧ポンプから左側の走行モータに供給さ
れる圧油の一部とを合流させ、この合流した圧油をブレ
ードシリンダに供給することにより、ブレードを昇降さ
せる構成となっている。そして、油圧ショベルの排土作
業時に、油圧ショベルを前進または後進させつつブレー
ドを昇降させる複合操作を行った場合でも、左,右の走
行モータに対してほぼ均等に圧油が供給でき、排土作業
時における油圧ショベル(車両)の直進性を確保するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、例えば小型の油圧ショベルをトレーラ等に
積載して作業現場に輸送する場合等に、トレーラの荷台
と地面との間に強固な踏み板等を斜めに架渡し、この踏
み板上で油圧ショベルを自走させることにより、トレー
ラの荷台上に油圧ショベルを積載することがある。そし
て、このような場合には、油圧ショベルの作業装置が踏
み板等の障害物と衝突または干渉するのを回避するため
に、例えば踏み板上へと油圧ショベルを走行させつつブ
ームを俯仰動させる複合操作を行うようにしている。
【0007】しかし、従来技術による油圧駆動装置にあ
っては、右側の走行モータとブームシリンダとが第1の
油圧ポンプに対してパラレル接続されているため、油圧
ショベルを走行させつつブームを俯仰動させるような複
合操作を行った場合には、第1の油圧ポンプからブーム
シリンダに圧油が供給された分だけ右側の走行モータに
供給される圧油量が低下してしまい、これによって、右
側の走行モータに供給される圧油と左側の走行モータに
供給される圧油との間で走行用の駆動圧に圧力差が生
じ、油圧ショベルの直進性を確保することが難しくなる
という問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、建設機械の走行動作とブームの俯仰動作
とを同時に行う複合操作時においても、走行の直進性を
確保することができ、走行時の操作性や安定性を向上で
きるようにした建設機械の油圧駆動装置を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、少なくとも第1、第2の油圧ポンプ
を有し、前記第1の油圧ポンプの吐出側には、少なくと
も第1の走行用切換弁およびブーム用切換弁を含んだ第
1の油圧回路を設け、前記第2の油圧ポンプの吐出側に
は、少なくとも第2の走行用切換弁を含んだ第2の油圧
回路を設けてなる建設機械の油圧駆動装置に適用され
る。
【0010】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記第1の油圧回路側では、前記ブーム用切換
弁を前記第1の走行用切換弁よりも下流側の位置にタン
デム接続し、前記ブーム用切換弁の入力ポートには、前
記第1の走行用切換弁よりも上流側の位置で前記第1の
油圧ポンプの吐出側に接続されると共に、前記第2の油
圧ポンプの吐出側に接続されるバイパス通路を設け、該
バイパス通路には、前記第1、第2の油圧ポンプから前
記第1、第2の走行用切換弁側に供給される圧油の圧力
を補償するため、該バイパス通路内を流れる圧油の流量
を制限する流量制限手段を設けたことにある。
【0011】上記構成によれば、例えば建設機械を走行
させつつブームを俯仰動させるような複合操作を行った
場合にも、第1、第2の油圧ポンプから第1、第2の走
行用切換弁側に供給される圧油の一部をほぼ均等に分流
させてバイパス通路からブーム用切換弁の入力ポートに
供給でき、バイパス通路内からの圧油でブーム用アクチ
ュエータを確実に駆動できると共に、第1、第2の走行
用アクチュエータには第1、第2の油圧ポンプからの圧
油をほぼ等しい流量をもって供給でき、複合操作時にお
ける走行の直進性を確保することができる。
【0012】そして、バイパス通路内を流れる圧油の流
量は流量制限手段によって制限されるため、第1、第2
の走行用切換弁側には、第1、第2の油圧ポンプからの
圧油をブーム用切換弁よりも優先させて供給でき、例え
ば左,右の走行モータに対する走行用の駆動圧を補償
し、複合操作時における走行性能を良好に保つことがで
きる。
【0013】また、ブーム用切換弁を第1の走行用切換
弁よりも下流側の位置にタンデム接続することにより、
例えばブームを単独で操作する場合には、第1の油圧ポ
ンプから吐出される圧油を、バイパス通路を介すること
なくブーム用切換弁からブーム用アクチュエータに供給
でき、ブームの操作性や作動性を良好に保つことができ
る。
【0014】また、請求項2の発明では、前記バイパス
通路は、一端側が前記第1の油圧ポンプの吐出側に接続
された第1のバイパス通路部と、一端側が前記第2の油
圧ポンプの吐出側に接続された第2のバイパス通路部
と、該第1,第2のバイパス通路部からの圧油を互いに
合流させるように一端側が該第1,第2のバイパス通路
部の他端側に接続された第3のバイパス通路部とからな
り、該第3のバイパス通路部は他端側を前記ブーム用切
換弁の入力ポートに接続する構成としている。
【0015】上記構成によれば、走行とブームの複合操
作時には、第1の油圧ポンプからの圧油の一部と第2の
油圧ポンプからの圧油の一部とを、第1,第2のバイパ
ス通路部の他端側で合流させつつ、第3のバイパス通路
を介してブーム用切換弁の入力ポートに供給でき、第
1,第2の走行用アクチュエータには第1,第2の油圧
ポンプからの圧油をほぼ等しい流量で供給し続けること
ができる。
【0016】さらに、請求項3の発明では、前記流量制
限手段は、前記第1のバイパス通路部に設けられ該第1
のバイパス通路部内を流れる圧油の流量を制限する第1
の絞り部と、前記第2のバイパス通路部に設けられ該第
2のバイパス通路部内を流れる圧油の流量を制限する第
2の絞り部と、前記第3のバイパス通路部に設けられ該
第3のバイパス通路部内を流れる圧油の流量を制限する
第3の絞り部とからなり、該第3の絞り部は前記第3の
バイパス通路部を介して前記ブーム用切換弁の入力ポー
ト側に供給される圧油の流量を、前記第1、第2の絞り
部よりも大きく制限する構成としている。
【0017】上記構成によれば、例えば第1のバイパス
通路部と第2のバイパス通路部との長さ(管路長)が異
なることにより、第1の絞り部によって制限された第1
のバイパス通路部内における圧油の流量と、第2の絞り
部によって制限された第2のバイパス通路部内における
圧油の流量とに差が生じた場合でも、第3のバイパス通
路部に設けた第3の絞り部で圧油の流量を大きく制限す
ることによって、第1,第2のバイパス通路部間に生じ
る圧力差を確実に低減できる。そして、第1,第2の絞
り部により、第1,第2の走行用切換弁側には走行用の
駆動圧をほぼ等しい圧力で供給でき、走行とブームの複
合操作時に左,右の走行モータを優先させて駆動するこ
とができる。
【0018】また、請求項4の発明では、前記第1のバ
イパス通路部には、前記第1の油圧ポンプから前記第
2,第3のバイパス通路側に向けて圧油が流れるのを許
し逆向きの流れを阻止する第1の逆止弁を設け、前記第
2のバイパス通路部には、前記第2の油圧ポンプから前
記第1,第3のバイパス通路側に向けて圧油が流れるの
を許し逆向きの流れを阻止する第2の逆止弁を設ける構
成としている。
【0019】上記構成によれば、第1のバイパス通路部
を介して第2,第3のバイパス通路部側に流れた第1の
油圧ポンプからの圧油が、第1のバイパス通路部を逆流
するのを第1の逆止弁によって防止でき、第1の油圧ポ
ンプからの圧油によって駆動されるアクチュエータを適
正に作動させることができる。また、第2のバイパス通
路部を介して第1,第3のバイパス通路部側に流れた第
2の油圧ポンプからの圧油が、第2のバイパス通路部を
逆流するのを第2の逆止弁によって防止でき、第2の油
圧ポンプからの圧油によって駆動されるアクチュエータ
を適正に作動させることができる。
【0020】一方、請求項5の発明が採用する構成の特
徴は、前記第1の油圧回路側では、前記ブーム用切換弁
を前記第1の走行用切換弁よりも下流側の位置にタンデ
ム接続し、前記ブーム用切換弁の入力ポートには、前記
第1の走行用切換弁よりも上流側の位置で前記第1の油
圧ポンプの吐出側に接続される第1のバイパス通路と、
前記第2の油圧ポンプの吐出側に接続される第2のバイ
パス通路とを設け、前記第1、第2のバイパス通路に
は、前記第1、第2の油圧ポンプから前記第1、第2の
走行用切換弁側に供給される圧油の圧力を補償するた
め、該各バイパス通路内を流れる圧油の流量をそれぞれ
制限する第1、第2の流量制限手段を設けたことにあ
る。
【0021】上記構成によれば、例えば建設機械を走行
させつつブームを俯仰動させるような複合操作を行った
場合にも、第1、第2の油圧ポンプから第1、第2の走
行用切換弁側に供給される圧油の一部をほぼ均等に分流
させて第1,第2のバイパス通路からブーム用切換弁の
入力ポートに供給でき、該第1,第2のバイパス通路内
からの圧油でブーム用アクチュエータを確実に駆動でき
ると共に、第1、第2の走行用アクチュエータには第
1、第2の油圧ポンプからの圧油をほぼ等しい流量をも
って供給でき、複合操作時における走行の直進性を確保
することができる。
【0022】そして、第1,第2のバイパス通路内を流
れる圧油の流量は、第1,第2の流量制限手段によって
制限されるため、第1、第2の走行用切換弁側には、第
1、第2の油圧ポンプからの圧油をブーム用切換弁より
も優先させて供給でき、例えば左,右の走行モータに対
する走行用の駆動圧を補償し、複合操作時における走行
性能を良好に保つことができる。
【0023】さらに、請求項6の発明では、前記第1の
バイパス通路には、前記第1の油圧ポンプから前記ブー
ム用切換弁の入力ポート側に向けて圧油が流れるのを許
し逆向きの流れを阻止する第1の逆止弁を設け、前記第
2のバイパス通路には、前記第2の油圧ポンプから前記
ブーム用切換弁の入力ポート側に向けて圧油が流れるの
を許し逆向きの流れを阻止する第2の逆止弁を設ける構
成としたことにある。
【0024】上記構成によれば、第1のバイパス通路を
介して第2のバイパス通路側に流れた第1の油圧ポンプ
からの圧油が、第1のバイパス通路部を逆流するのを第
1の逆止弁によって防止でき、また、第2のバイパス通
路を介して第1のバイパス通路側に流れた第2の油圧ポ
ンプからの圧油が、第2のバイパス通路を逆流するのを
第2の逆止弁によって防止できる。これにより、第1の
油圧ポンプからの圧油によって駆動されるアクチュエー
タ、および第2の油圧ポンプからの圧油によって駆動さ
れるアクチュエータを適正に作動させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0026】ここで、図1ないし図4は本発明の第1の
実施例を示し、本実施例では建設機械として小型の油圧
ショベルを例に挙げて示している。
【0027】図において、1は下部走行体を示し、該下
部走行体1は左,右両側に履帯1A,1Aを備えてい
る。2は該下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部
旋回体で、該上部旋回体2は旋回フレーム3を有し、該
旋回フレーム3の後部側には後述する各油圧ポンプ2
5,26および原動機27等が収納された機械室4が設
けられている。また、機械室4の上面側には油圧ショベ
ルの運転者が座る運転席5が設けられ、該運転席5の前
側にはレバースタンド6が旋回フレーム3から上向きに
立設されている。
【0028】ここで、レバースタンド6上には図2に示
す如く左,右一対の操作レバー7,7が設けられ、運転
者が各操作レバー7を前,後、左,右に傾転操作したと
きには、後述のブーム13、アーム14およびバケット
15が作動されると共に、上部旋回体2が下部走行体1
上で旋回駆動される。また、各操作レバー7間には左,
右一対の走行用レバー8,8が設けられ、該各走行用レ
バー8は左,右一対の走行ペダル(図示せず)に連動
し、運転者が各走行用レバー8を前,後に傾転操作した
とき、または各走行ペダルを踏込操作したときには、下
部走行体1の各履帯1Aが周回駆動され、油圧ショベル
が前進または後退するように走行動作を行うものであ
る。
【0029】9は旋回フレーム3の前部に一体形成され
た支持ブラケット、10は上部旋回体2に該支持ブラケ
ット9を介して取付けられた作業装置で、該作業装置1
0は、旋回フレーム3側の支持ブラケット9に垂直軸1
1を介して左右方向へと回動可能に取付けられたスイン
グブラケット12と、該スイングブラケット12に俯仰
動可能に取付けられたブーム13と、該ブーム13の先
端側に回動可能に取付けられたアーム14と、該アーム
14の先端側に回動可能に取付けられたバケット15等
とから構成されている。
【0030】ここで、作業装置10はスイングブラケッ
ト12がスイングシリンダ16によって左右方向へと水
平に回動され、ブーム13はブームシリンダ17により
スイングブラケット12に対して上,下に俯仰動され
る。また、アーム14はアームシリンダ18によって回
動され、バケット15はバケットシリンダ19によって
回動される。そして、土砂等の掘削作業時には、ブーム
13およびアーム14を俯仰動させつつ、バケット15
を回動させることにより、該バケット15の先端側で土
砂等を掘削するものである。
【0031】20は下部走行体1に上下動可能に設けら
れたブレード(排土板)を示し、該ブレード20は、下
部走行体1の幅方向に延びる板状体として形成され、下
部走行体1との間に設けられたブレードシリンダ21に
よって上,下動し、油圧ショベルの走行時に土砂等の排
土作業を行うものである。
【0032】次に、図3および図4は本実施例による油
圧駆動装置を示している。
【0033】図において、22,23は下部走行体1に
設けられる右側,左側の走行モータをそれぞれ示し、該
各走行モータ22,23は油圧ポンプ25,26から圧
油が給排されることにより、下部走行体1の各履帯1A
を周回駆動させて油圧ショベルを走行させる。24は下
部走行体1と上部旋回体2との間に設けられる旋回モー
タで、該旋回モータ24は油圧ポンプ26から圧油が給
排されることにより、上部旋回体2を下部走行体1上で
旋回駆動させる。
【0034】25,26は原動機27の出力軸に接続さ
れた第1、第2の油圧ポンプを示し、該各油圧ポンプ2
5,26は、原動機27によって駆動されることによ
り、タンク28内の作動油をそれぞれ第1のセンタバイ
パスライン29、第2のセンタバイパスライン30に圧
油として吐出するものである。
【0035】31は油圧ポンプ25の吐出側に設けられ
た第1の油圧回路を示し、該油圧回路31は、センタバ
イパスライン29と、該センタバイパスライン29を介
して接続された第1の走行用切換弁としての右走行用切
換弁32、ブーム用切換弁33、バケット用切換弁3
4、スイング用切換弁35、予備切換弁36と、センタ
バイパスライン29の最下流側に接続され、タンク28
に常時連通するタンク通路37等を含んで構成され、前
記各切換弁32〜36はそれぞれ6ポート3位置の方向
切換弁からなっている。そして、センタバイパスライン
29の最上流側には、第1の油圧回路31内の圧力を設
定する高圧リリーフ弁38と、圧力ゲージ39とが接続
されている。
【0036】ここで、油圧回路31側では、ブーム用切
換弁33がセンタバイパスライン29を介して右走行用
切換弁32の下流側にタンデム接続され、該ブーム用切
換弁33の入力ポート33A側には、油圧ポンプ25か
ら入力ポート33A側に圧油が流通するのを許し、逆向
きの流れを阻止するチェック弁40が設けられている。
そして、ブーム用切換弁33と、その下流側に位置する
バケット用切換弁34、スイング用切換弁35、予備切
換弁36とは、ブーム用切換弁33の上流側でセンタバ
イパスライン29から分岐した分岐通路41を介してパ
ラレル接続されている。また、右走行用切換弁32、ブ
ーム用切換弁33、バケット用切換弁34、スイング用
切換弁35および予備切換弁36はタンク通路37等を
介してタンク28に接続される構成となっている。
【0037】そして、右走行用切換弁32は、一対の主
管路22A,22Bを介して右側の走行モータ22に接
続され、ブーム用切換弁33は一対の主管路17A,1
7Bを介してブームシリンダ17に接続され、主管路1
7Bの途中にはタンク通路37側との間にオーバロード
リリーフ弁42が設けられている。また、バケット用切
換弁34は一対の主管路19A,19Bを介してバケッ
トシリンダ19に接続され、スイング用切換弁35は一
対の主管路16A,16Bを介してスイングシリンダ1
6に接続され、主管路16Aの途中にはタンク通路37
側との間に逆流防止用のチェック弁43が設けられてい
る。なお、予備切換弁36は、例えばバケット15に代
えて油圧ショベルの作業装置10に削岩機(ブレーカ)
等のアタッチメントを取付けた場合に、このアタッチメ
ントを駆動する油圧アクチュエータ(いずれも図示せ
ず)への圧油の給排を制御するものである。
【0038】44は油圧ポンプ26の吐出側に設けられ
た第2の油圧回路を示し、該油圧回路44は、センタバ
イパスライン30と、該センタバイパスライン30を介
して接続された旋回用切換弁45、アーム用切換弁4
6、第2の走行用切換弁としての左走行用切換弁47、
ブレード用切換弁48と、センタバイパスライン30の
最下流側に接続されたタンク通路37等を含んで構成さ
れ、前記各切換弁45〜48はそれぞれ6ポート3位置
の方向切換弁からなっている。そして、センタバイパス
ライン30の最上流側には、油圧回路44内の圧力を設
定する高圧リリーフ弁49と、圧力ゲージ50とが接続
されている。
【0039】ここで、油圧回路44側では、旋回用切換
弁45、アーム用切換弁46、左走行用切換弁47、ブ
レード用切換弁48が、旋回用切換弁45の上流側でセ
ンタバイパスライン30から分岐した分岐通路51を介
してパラレル接続されると共に、タンク通路37等を介
してタンク28に接続される構成となっている。
【0040】そして、旋回用切換弁45は一対の主管路
24A,24Bを介して旋回モータ24に接続され、主
管路24A,24Bの途中には、それぞれオーバロード
リリーフ弁52とチェック弁53とが接続されている。
また、アーム用切換弁46は一対の主管路18A,18
Bを介してアームシリンダ18に接続され、主管路18
Aの途中にはオーバロードリリーフ弁54が設けられて
いる。さらに、左走行用切換弁47は一対の主管路23
A,23Bを介して左側の走行モータ23に接続され、
ブレード用切換弁48は一対の主管路21A,21Bを
介してブレードシリンダ21に接続されている。
【0041】55は右走行用切換弁32よりも上流側で
油圧ポンプ25の吐出側となるセンタバイパスライン2
9に接続されると共に、後述の接続点59の位置で油圧
ポンプ26の吐出側に接続されたバイパス通路を示し、
該バイパス通路55は、一端側が右走行用切換弁32よ
りも上流側でセンタバイパスライン29に接続された第
1のバイパス通路部55Aと、一端側が分岐通路51を
介してセンタバイパスライン30に接続され、他端側が
バイパス通路部55Aの他端側に接続点55Bを介して
接続された第2のバイパス通路部55Cと、一端側が接
続点55Bに接続され、他端側がチェック弁40よりも
下流側でブーム用切換弁33の入力ポート33Aに接続
された第3のバイパス通路部55Dとからなっている。
なお、本実施例では、分岐通路51がバイパス通路部5
5Cの一部を構成している。
【0042】56,57,58は各バイパス通路部55
A,55C,55Dの途中にそれぞれ設けられた流量制
限手段としての第1,第2,第3の絞り部を示してい
る。そして、絞り部56は、バイパス通路部55A内を
流れる圧油の流量を制限することにより、油圧ポンプ2
5から右走行用切換弁32を介して右側の走行モータ2
2に供給される圧油の圧力を補償するものである。
【0043】また、絞り部57は、バイパス通路部55
Cと分岐通路51との接続点59よりも上流側の位置に
設けられている。そして、該絞り部57は、バイパス通
路部55C内を流れる圧油の流量を制限することによ
り、油圧ポンプ26から左走行用切換弁47を介して左
側の走行モータ23に供給される圧油の圧力を補償する
ものである。
【0044】さらに、絞り部58は、バイパス通路部5
5Dを介してブーム用切換弁33の入力ポート33Aに
供給される圧油の流量を、前記各絞り部56,57より
も大きく制限するものである。これにより、バイパス通
路部55Aの通路長さとバイパス通路部55Cの通路長
さが異なることに起因して、絞り部56によって制限さ
れたバイパス通路部55A内における圧油の流量と、絞
り部57によって制限されたバイパス通路部55C内に
おける圧油の流量とに差が生じた場合でも、バイパス通
路部55D内を流れる圧油の流量を絞り部58によって
大きく制限しているから、絞り部56,57間に圧力差
が生じるのを防止でき、油圧ポンプ25から右側の走行
モータ22に供給される圧油の圧力と、油圧ポンプ26
から左側の走行モータ23に供給される圧油の圧力とを
ほぼ均等に保つことができる構成となっている。
【0045】60は絞り部56の近傍に位置してバイパ
ス通路部55Aに設けられた第1の逆止弁としてのチェ
ック弁を示し、該チェック弁60は、油圧ポンプ25か
らバイパス通路部55C,55D側に圧油が流れるのを
許し、逆向きの流れを阻止するものである。
【0046】61は絞り部57の近傍に位置してバイパ
ス通路部55C内に設けられた第2の逆止弁としてのチ
ェック弁を示し、該チェック弁61は、油圧ポンプ26
からバイパス通路部55A,55D側に圧油が流れるの
を許し、逆向きの流れを阻止するものである。
【0047】本実施例による油圧ショベルの油圧駆動装
置は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動に
ついて説明する。
【0048】まず、作業現場で土砂等の掘削作業を行う
場合には、ブームシリンダ17およびアームシリンダ1
8を伸縮させることにより、ブーム13およびアーム1
4を俯仰動させつつ、バケットシリンダ19を伸縮させ
てバケット15を回動させることにより、該バケット1
5の先端側で土砂等の掘削作業を行う。
【0049】また、側溝掘り作業を行うときには、上部
旋回体2を図2中に仮想線で示す旋回位置2Aまたは2
Bに旋回させつつ、スイングシリンダ16によりスイン
グブラケット12を介して作業装置10全体を水平回動
位置10Aまたは10Bへと左,右方向に回動させる。
そして、この水平回動位置10A,10Bのいずれかの
位置でブーム13およびアーム14を上,下に俯仰動さ
せつつ、バケット15を回動させることにより、該バケ
ット15の先端側で側溝等の掘削作業を行う。
【0050】次に、油圧ショベルを走行させる場合に
は、運転者が各走行用レバー8を前,後に傾転操作し、
または各走行用ペダルを踏込操作することにより、右走
行用切換弁32および左走行用切換弁47を中立位置か
ら切換える。これにより、油圧ポンプ25からの圧油
が、センタバイパスライン29および右走行用切換弁3
2等を介して右側の走行モータ22に供給されると共
に、油圧ポンプ26からの圧油が、センタバイパスライ
ン30、分岐通路51および左走行用切換弁47等を介
して左側の走行モータ23に供給される。そして、走行
モータ22,23で下部走行体1の各履帯1Aを周回駆
動することにより、油圧ショベルが前進または後退する
ように走行動作を行う。
【0051】このとき、油圧ポンプ25から吐出した圧
油の一部がバイパス通路部55A内に導入されると共
に、油圧モータ26から吐出した圧油の一部がバイパス
通路部55C内に導入され、各チェック弁60,61間
で合流する。そして、油圧ショベルを走行させつつブレ
ード20を昇降させる複合操作を行うため、運転者が各
走行ペダルを踏込操作しつつ、ブレード用の操作レバー
を前,後に傾転操作すると、ブレード用切換弁48が中
立位置から切換えられる。
【0052】これにより、バイパス通路55内の圧油
が、接続点59でバイパス通路部55Cに接続されたブ
レード用切換弁48を介してブレードシリンダ21に供
給され、油圧ショベルの走行動作と同時にブレード20
が昇降動作を行うようになる。この場合、油圧ポンプ2
5から吐出された圧油の一部と油圧ポンプ26から吐出
された圧油の一部とがバイパス通路55と分岐通路51
とを介して合流しつつ、ブレードシリンダ21に供給さ
れることにより、油圧ポンプ25から右側の走行モータ
22に供給される圧油の流量と、油圧ポンプ26から左
側の走行モータ23に供給される圧油の流量とをほぼ等
しくすることができ、排土作業時における油圧ショベル
の走行直進性を確保することができる。
【0053】このとき、バイパス通路部55A,55C
の途中に設けた絞り部56,57によって、該各バイパ
ス通路部55A,55C内を流れる圧油の流量を制限す
ることにより、右側の走行モータ22,左側の走行モー
タ23には、油圧ポンプ25,26からの圧油をブレー
ドシリンダ21よりも優先させて供給できる。これによ
り、走行モータ22,23に対する走行用の駆動圧を補
償することができ、例えば油圧ショベルが坂道を走行し
つつ排土作業を行うような場合でも、この油圧ショベル
の登坂性能を良好に維持することができる。
【0054】次に、油圧ショベルを走行させつつブーム
13を俯仰動させる複合操作を行う場合には、運転者が
各走行用ペダルを踏込操作しつつ操作レバー7を傾転操
作することにより、ブーム用切換弁33を中立位置から
切換える。これにより、バイパス通路55内の圧油が、
バイパス通路部55Dおよびブーム用切換弁33等を介
してブームシリンダ17に供給され、油圧ショベルの走
行動作と同時にブーム13が俯仰動作を行うようにな
る。
【0055】この場合にも、バイパス通路55と分岐通
路51とを介して合流した油圧ポンプ25,26からの
圧油の一部が、ほぼ均等に分流されてブームシリンダ1
7に供給されることにより、油圧ポンプ25から右側の
走行モータ22に供給される圧油の流量と、油圧ポンプ
26から左側の走行モータ23に供給される圧油の流量
とをほぼ等しくすることができ、油圧ショベルの走行直
進性を確保することができる。
【0056】即ち、バイパス通路部55A,55Cの途
中に設けた絞り部56,57によって、該各バイパス通
路部55A,55C内を流れる圧油の流量を制限するこ
とにより、右側の走行モータ22,左側の走行モータ2
3には、油圧ポンプ25,26からの圧油をブームシリ
ンダ17よりも優先させて供給できる。これにより、走
行モータ22,23に対する走行用の駆動圧を補償する
ことができ、例えばトレーラの荷台と地面との間に架渡
した踏み板上で油圧ショベルを自走させつつ、障害物を
回避すべくブーム13を俯仰動させるような場合でも、
この油圧ショベルの登坂性能を良好に維持することがで
きる。
【0057】このとき、バイパス通路部55Aの通路長
さとバイパス通路部55Cの通路長さが異なることに起
因して、絞り部56によって制限されたバイパス通路部
55A内における圧油の流量と、絞り部57によって制
限されたバイパス通路部55C内における圧油の流量と
に差が生じた場合でも、バイパス通路部55D内に設け
た絞り部58が該バイパス通路部55D内を流れる圧油
の流量を大きく制限するから、絞り部56,57間に圧
力差が生じるのを確実に防止できる。これにより、油圧
ポンプ25から右側の走行モータ22に供給される圧油
の圧力と、油圧ポンプ26から左側の走行モータ23に
供給される圧油の圧力とをほぼ均等に保つことができ、
油圧ショベルの走行直進性を一層向上させることができ
る。
【0058】なお、油圧ショベルを走行させつつブーム
13を俯仰動させると共に、ブレード20を昇降動させ
るような複合操作を行った場合でも、バイパス通路55
と分岐通路51とを介して合流した油圧ポンプ25,2
6からの圧油の一部が、ほぼ均等に分流されてブームシ
リンダ17、ブレードシリンダ21に供給されることに
より、油圧ポンプ25から右側の走行モータ22に供給
される圧油の流量と、油圧ポンプ26から左側の走行モ
ータ23に供給される圧油の流量とをほぼ等しくするこ
とができ、油圧ショベルの走行直進性を確保することが
できる。
【0059】しかも、バイパス通路部55A,55Cの
途中に設けた絞り部56,57によって、該各バイパス
通路部55A,55C内を流れる圧油の流量を制限する
ことにより、右側の走行モータ22,左側の走行モータ
23に対し、油圧ポンプ25,26からの圧油をブーム
シリンダ17、ブレードシリンダ21よりも優先させて
供給できる。これにより、走行モータ22,23に対す
る走行用の駆動圧を確実に補償することができ、油圧シ
ョベルの走行性能を良好に維持することができる。
【0060】一方、油圧ショベルを停止させた状態で掘
削作業を行うときに、例えばブーム13を単独で俯仰動
させる場合には、運転者が操作レバー7を傾転操作する
ことにより、ブーム用切換弁33のみを中立位置から切
換える。この場合、油圧ポンプ25からの圧油は、バイ
パス通路部55A側に流れることなく、センタバイパス
ライン29からブーム用切換弁33等を介して直接的に
ブームシリンダ17に供給される。これにより、掘削作
業時におけるブーム13の操作性や作動性能を良好に保
つことができる。
【0061】次に、図5は本発明による第2の実施例を
示し、本実施例の特徴はブーム用切換弁の入力ポート
に、第1の油圧ポンプの吐出側に接続される第1のバイ
パス通路を設けると共に、第2の油圧ポンプの吐出側に
接続される第2のバイパス通路を設ける構成としたこと
にある。なお、本実施例では、前記第1の実施例と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0062】図5において、71は一端側が右走行用切
換弁32よりも上流側でセンタバイパスライン29に接
続され、他端側がチェック弁40よりも下流側でブーム
用切換弁33の入力ポート33Aに接続された第1のバ
イパス通路を示している。
【0063】72は一端側が分岐通路51を介してセン
タバイパスライン30に接続され、他端側がチェック弁
40よりも下流側でブーム用切換弁33の入力ポート3
3Aに接続された第2のバイパス通路で、本実施例で
は、分岐通路51がバイパス通路72の一部を構成して
いる。
【0064】73はバイパス通路71の途中に設けられ
た第1の流量制限手段としての絞り部、74はバイパス
通路72の途中に設けられた第2の流量制限手段として
の絞り部をそれぞれ示している。
【0065】ここで、絞り部73は、バイパス通路71
内を流れる圧油の流量を制限することにより、油圧ポン
プ25から右走行用切換弁32を介して右側の走行モー
タ22に供給される圧油の圧力を補償するものである。
【0066】また、絞り部74は、バイパス通路72と
分岐通路51との接続点59よりも上流側の位置に設け
られ、バイパス通路72内を流れる圧油の流量を制限す
ることにより、油圧ポンプ26から左走行用切換弁47
を介して左側の走行モータ23に供給される圧油の圧力
を補償するものである。
【0067】75は絞り部73の近傍に位置してバイパ
ス通路71内に設けられた第1の逆止弁としてのチェッ
ク弁を示し、該チェック弁75は、油圧ポンプ25から
バイパス通路71側に圧油が流れるのを許し、逆向きの
流れを阻止するものである。
【0068】76は絞り部74の近傍に位置してバイパ
ス通路72内に設けられた第2の逆止弁としてのチェッ
ク弁を示し、該チェック弁76は、油圧ポンプ26から
バイパス通路72側に圧油が流れるのを許し、逆向きの
流れを阻止するものである。
【0069】本実施例は上述の如き構成を有するもの
で、例えば油圧ショベルを走行させつつブーム13を俯
仰動させる複合操作を行う場合には、運転者が各走行ペ
ダルを踏込操作しつつ操作レバー7を前,後に傾転操作
することにより、右走行用切換弁32、左走行用切換弁
47およびブーム用切換弁33を中立位置から切換え
る。
【0070】これにより、油圧ポンプ25からの圧油
が、センタバイパスライン29および右走行用切換弁3
2等を介して右側の走行モータ22に供給されると共
に、油圧ポンプ26からの圧油が、センタバイパスライ
ン30、分岐通路51および左走行用切換弁47等を介
して左側の走行モータ23に供給され、油圧ショベルが
前進または後退するように走行動作を行う。
【0071】このとき、油圧ポンプ25から吐出した圧
油の一部が、バイパス通路71を介してブーム用切換弁
33の入力ポート33A側に導入されると共に、油圧ポ
ンプ26から吐出した圧油の一部がバイパス通路72を
介してブーム用切換弁33の入力ポート33A側に導入
され、該入力ポート33A側で合流した後、ブーム用切
換弁33を介してブームシリンダ17に供給され、油圧
ショベルの走行動作と同時にブーム13の俯仰動作が適
正に行われるのを補償する。
【0072】これにより、油圧ポンプ25,26からの
圧油の一部がバイパス通路71,72内で合流した後、
ほぼ均等に分流されてブームシリンダ17に供給される
ことにより、油圧ポンプ25から右側の走行モータ22
に供給される圧油の流量と、油圧ポンプ26から左側の
走行モータ23に供給される圧油の流量とをほぼ等しく
することができ、油圧ショベルの走行直進性を向上させ
ることができる。
【0073】また、バイパス通路71,72の途中に設
けた絞り部73,74によって、該各バイパス通路7
1,72内を流れる圧油の流量を制限することにより、
油圧ポンプ25から右側の走行モータ22に供給される
圧油の圧力と、油圧ポンプ26から左側の走行モータ2
3に供給される圧油の圧力とを、複合操作にかかわらず
油圧ショベルが常に適正な走行性能を発揮できるように
補償することができる。
【0074】なお、前記第1の実施例では、バイパス通
路55を構成する各バイパス通路部55A,55C,5
5Dに、それぞれ絞り部56,57,58を設けた場合
を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例
えばバイパス通路部55Dのみに絞り部58を設ける構
成としてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、第1の油圧ポンプから第1の走行用切換弁側に供
給される圧油の一部と、第2の油圧ポンプから第2の走
行用切換弁側に供給される圧油の一部とを、それぞれバ
イパス通路を介してブーム用切換弁の入力ポート側に供
給できる回路構成としたから、例えば建設機械を走行さ
せつつブームを俯仰動させるような複合操作を行った場
合には、バイパス通路内で合流した第1,第2の油圧ポ
ンプからの圧油の一部をほぼ均等に分流させてブーム用
アクチュエータに供給できる。これにより、該ブーム用
アクチュエータを確実にできると共に、第1,第2の油
圧ポンプから第1,第2の走行用アクチュエータに供給
される圧油の流量をほぼ等しくでき、複合操作時におけ
る建設機械の走行直進性を確保し、操作性や安定性を向
上させることができる。
【0076】また、バイパス通路に設けた流量制限手段
によって該バイパス通路内を流れる圧油の流量を制限す
る構成としたから、第1,第2の走行用切換弁側には、
第1,第2の油圧ポンプから供給される圧油をブーム用
アクチュエータよりも優先させて供給でき、例えば左,
右の走行モータに対する走行用の駆動圧を補償し、複合
操作時における走行性能を良好に保つことができる。
【0077】さらに、ブーム用切換弁を第1の走行用切
換弁よりも下流側の位置にタンデム接続する構成とした
から、例えばブームを単独で操作する場合には第1の油
圧ポンプから吐出した圧油を、バイパス通路を介するこ
となくブーム用切換弁を通じてブーム用アクチュエータ
に供給でき、ブームの操作性や作動性を良好に保つこと
ができる。
【0078】また、請求項2の発明によれば、バイパス
通路を、第1の油圧ポンプの吐出側に接続された第1の
バイパス通路部と、第2の油圧ポンプの吐出側に接続さ
れた第2のバイパス通路部と、該第1,第2のバイパス
通路部からの圧油を互いに合流させる第3のバイパス通
路部とから構成したから、第1の油圧ポンプから第1の
バイパス通路部に導入された圧油と、第2の油圧ポンプ
から第2のバイパス通路部に導入された圧油とを、第3
のバイパス通路部内で確実に合流させることができる。
【0079】さらに、請求項3の発明によれば、第1,
第2,第3のバイパス通路部内に第1,第2,第3の絞
り部を設け、第3の絞り部は第3のバイパス通路部を介
してブーム用切換弁の入力ポート側に供給される圧油の
流量を、第1、第2の絞り部よりも大きく制限する構成
としたから、例えば第1の絞り部によって制限された第
1のバイパス通路部内における圧油の流量と、第2の絞
り部によって制限された第2のバイパス通路部内におけ
る圧油の流量とに差が生じた場合でも、圧油が第3のバ
イパス通路部を介してブーム用切換弁の入力ポートに供
給されるときに第3の絞り部によって圧油の流量を大き
く制限することにより、第1,第2のバイパス通路部間
で圧力差が生じるのを防止できる。これにより、第1,
第2の油圧ポンプから第1,第2の走行用切換弁側に供
給される走行用の駆動圧をほぼ等しくでき、複合操作時
の走行直進性を一層向上させることができる。
【0080】そして、請求項4の発明によれば、第1の
バイパス通路を介して第2,第3のバイパス通路部側に
流れた圧油が、第1の油圧ポンプ側に逆流するのを第1
の逆止弁によって阻止し、第2のバイパス通路部を介し
て第1,第3のバイパス通路部側に流れた圧油が、第2
の油圧ポンプ側に逆流するのを第2の逆止弁によって阻
止する構成としたから、第1の油圧ポンプからの圧油に
よって駆動されるアクチュエータ、および第2の油圧ポ
ンプからの圧油によって駆動されるアクチュエータを適
正に作動させることができる。
【0081】また、請求項5の発明によれば、第1の油
圧ポンプから第1の走行用切換弁側に供給される圧油の
一部と、第2の油圧ポンプから第2の走行用切換弁側に
供給される圧油の一部とが、それぞれ第1,第2のバイ
パス通路を介してブーム用切換弁の入力ポートに供給さ
れるように構成したから、例えば建設機械を走行させつ
つブームを俯仰動させるような複合操作を行った場合に
は、第1,第2のバイパス通路内で合流した第1,第2
の油圧ポンプからの圧油の一部をほぼ均等に分流させて
ブーム用アクチュエータに供給できる。これにより1,
第2の油圧ポンプから第1,第2の走行用アクチュエー
タに供給される圧油の流量をほぼ等しくでき、複合操作
時における建設機械の走行直進性を確保することができ
る。
【0082】また、第1,第2のバイパス通路に設けた
第1,第2の流量制限手段によって該各バイパス通路内
を流れる圧油の流量をそれぞれ制限する構成としたか
ら、例えば左,右の走行モータに対して、第1,第2の
油圧ポンプから供給される圧油をブーム用アクチュエー
タよりも優先させて供給でき、複合操作時における走行
性能を良好に保つことができる。
【0083】さらに、請求項6の発明によれば、第1の
バイパス通路に設けた第1の逆止弁によって、ブーム用
切換弁の入力ポート側に流れた圧油が第1の油圧ポンプ
側に逆流するのを阻止し、第2のバイパス通路に設けた
第2の逆止弁によって、ブーム用切換弁の入力ポート側
に流れた圧油が第2の油圧ポンプ側に逆流するのを阻止
する構成としたから、第1の油圧ポンプからの圧油によ
って駆動されるアクチュエータ、および第2の油圧ポン
プからの圧油によって駆動されるアクチュエータを適正
に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧駆動装置が装
備された油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1中の油圧ショベルを示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施例による油圧駆動装置を示
す回路構成図である。
【図4】図3中の要部を拡大して示す回路構成図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例による油圧駆動装置の要
部を拡大して示す回路構成図である。
【符号の説明】
17 ブームシリンダ 22 右側の走行モータ 23 左側の走行モータ 25 第1の油圧ポンプ 26 第2の油圧ポンプ 31 第1の油圧回路 32 右走行用切換弁(第1の走行用切換弁) 33 ブーム用切換弁 33A 入力ポート 44 第2の油圧回路 47 左走行用切換弁(第2の走行用切換弁) 55 バイパス通路 55A 第1のバイパス通路部 55C 第2のバイパス通路部 55D 第3のバイパス通路部 56 第1の絞り部(流量制限手段) 57 第2の絞り部(流量制限手段) 58 第3の絞り部(流量制限手段) 60 第1のチェック弁(第1の逆止弁) 61 第2のチェック弁(第2の逆止弁) 71 第1のバイパス通路 72 第2のバイパス通路 73 第1の絞り部(第1の流量制限手段) 74 第2の絞り部(第2の流量制限手段) 75 第1のチェック弁(第1の逆止弁) 76 第2のチェック弁(第2の逆止弁)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 晋一 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 佐伯 文将 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 岩下 弘 茨城県新治郡千代田町大字新治 1828−12 −105 (72)発明者 東崎 有悟 滋賀県甲賀郡水口町笹ヶ丘 1−22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1、第2の油圧ポンプを有
    し、前記第1の油圧ポンプの吐出側には、少なくとも第
    1の走行用切換弁およびブーム用切換弁を含んだ第1の
    油圧回路を設け、前記第2の油圧ポンプの吐出側には、
    少なくとも第2の走行用切換弁を含んだ第2の油圧回路
    を設けてなる建設機械の油圧駆動装置において、 前記第1の油圧回路側では、前記ブーム用切換弁を前記
    第1の走行用切換弁よりも下流側の位置にタンデム接続
    し、 前記ブーム用切換弁の入力ポートには、前記第1の走行
    用切換弁よりも上流側の位置で前記第1の油圧ポンプの
    吐出側に接続されると共に、前記第2の油圧ポンプの吐
    出側に接続されるバイパス通路を設け、 該バイパス通路には、前記第1、第2の油圧ポンプから
    前記第1、第2の走行用切換弁側に供給される圧油の圧
    力を補償するため、該バイパス通路内を流れる圧油の流
    量を制限する流量制限手段を設けたことを特徴とする建
    設機械の油圧駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記バイパス通路は、一端側が前記第1
    の油圧ポンプの吐出側に接続された第1のバイパス通路
    部と、一端側が前記第2の油圧ポンプの吐出側に接続さ
    れた第2のバイパス通路部と、該第1,第2のバイパス
    通路部からの圧油を互いに合流させるように一端側が該
    第1,第2のバイパス通路部の他端側に接続された第3
    のバイパス通路部とからなり、該第3のバイパス通路部
    は他端側を前記ブーム用切換弁の入力ポートに接続する
    構成としてなる請求項1に記載の建設機械の油圧駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記流量制限手段は、前記第1のバイパ
    ス通路部に設けられ該第1のバイパス通路部内を流れる
    圧油の流量を制限する第1の絞り部と、前記第2のバイ
    パス通路部に設けられ該第2のバイパス通路部内を流れ
    る圧油の流量を制限する第2の絞り部と、前記第3のバ
    イパス通路部に設けられ該第3のバイパス通路部内を流
    れる圧油の流量を制限する第3の絞り部とからなり、該
    第3の絞り部は前記第3のバイパス通路部を介して前記
    ブーム用切換弁の入力ポート側に供給される圧油の流量
    を、前記第1、第2の絞り部よりも大きく制限する構成
    としてなる請求項2に記載の建設機械の油圧駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のバイパス通路部には、前記第
    1の油圧ポンプから前記第2,第3のバイパス通路側に
    向けて圧油が流れるのを許し逆向きの流れを阻止する第
    1の逆止弁を設け、前記第2のバイパス通路部には、前
    記第2の油圧ポンプから前記第1,第3のバイパス通路
    側に向けて圧油が流れるのを許し逆向きの流れを阻止す
    る第2の逆止弁を設ける構成としてなる請求項2または
    3に記載の建設機械の油圧駆動装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも第1、第2の油圧ポンプを有
    し、前記第1の油圧ポンプの吐出側には、少なくとも第
    1の走行用切換弁およびブーム用切換弁を含んだ第1の
    油圧回路を設け、前記第2の油圧ポンプの吐出側には、
    少なくとも第2の走行用切換弁を含んだ第2の油圧回路
    を設けてなる建設機械の油圧駆動装置において、 前記第1の油圧回路側では、前記ブーム用切換弁を前記
    第1の走行用切換弁よりも下流側の位置にタンデム接続
    し、 前記ブーム用切換弁の入力ポートには、前記第1の走行
    用切換弁よりも上流側の位置で前記第1の油圧ポンプの
    吐出側に接続される第1のバイパス通路と、前記第2の
    油圧ポンプの吐出側に接続される第2のバイパス通路と
    を設け、 前記第1、第2のバイパス通路には、前記第1、第2の
    油圧ポンプから前記第1、第2の走行用切換弁側に供給
    される圧油の圧力を補償するため、該各バイパス通路内
    を流れる圧油の流量をそれぞれ制限する第1、第2の流
    量制限手段を設けたことを特徴とする建設機械の油圧駆
    動装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のバイパス通路には、前記第1
    の油圧ポンプから前記ブーム用切換弁の入力ポート側に
    向けて圧油が流れるのを許し逆向きの流れを阻止する第
    1の逆止弁を設け、前記第2のバイパス通路には、前記
    第2の油圧ポンプから前記ブーム用切換弁の入力ポート
    側に向けて圧油が流れるのを許し逆向きの流れを阻止す
    る第2の逆止弁を設ける構成としてなる請求項5に記載
    の建設機械の油圧駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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