JPH1018491A - 複合軽量床板とその製造方法ならびに施工方法 - Google Patents

複合軽量床板とその製造方法ならびに施工方法

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JPH1018491A
JPH1018491A JP8193945A JP19394596A JPH1018491A JP H1018491 A JPH1018491 A JP H1018491A JP 8193945 A JP8193945 A JP 8193945A JP 19394596 A JP19394596 A JP 19394596A JP H1018491 A JPH1018491 A JP H1018491A
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lightweight
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mortar
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JP8193945A
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Tsuguhiko Yoshino
次彦 吉野
Yoshitaka Namikawa
吉孝 南川
Michiaki Kondou
理昭 近藤
Yukitake Kitano
幸壮 北野
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CHUO BIRUTO KOGYO KK
CHUO BUILD IND
Fujita Corp
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CHUO BIRUTO KOGYO KK
CHUO BUILD IND
Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の鉄筋コンクリート床板と同等以上の構
造性能、耐火性能、遮音性能等を有し、かつ軽量化を図
ることができる複合軽量床板を提供する。 【解決手段】 複合軽量床板10Aを、鉄筋トラス20
の下面にモルタル層12またはコンクリート層を設け、
上面に軽量コンクリート層14を設け、中間に比重0.
5程度の発泡モルタル層16を設けた構造とした。この
床板10Aを製造する際には、鉄筋トラス20を型枠内
に設置し、モルタルを打設してモルタル層12を形成
し、この打設直後、発泡モルタルを流し込んで養生し、
発泡モルタル層16を形成する。さらに、発泡モルタル
層16の硬化後、軽量コンクリートを打設して軽量コン
クリート層14を形成する。また、施工時には、床板1
0Aを梁30に敷設し、目地部40にコンクリートを打
設して、隣接する床板10Aおよび梁30を一体化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の床板等に
用いられる複合軽量床板に関し、特に、床自重を軽減で
きる複合軽量床板、およびその製造方法ならびに施工方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、建造物の床板には、以下のよう
な役割がある。 (1)鉛直荷重を支持するとともに、上下方向の振動障
害を防止し、快適な居住空間を提供する。 (2)床の面内剛性によって地震時の建物の変形性状を
良好にする。 (3)床を梁と一体化することによって、梁をT型断面
梁として評価できることにより、鉛直荷重に対する梁の
剛性を高くして振動障害をなくし、居住性を向上する。 (4)上下階の音を遮断する。 (5)万一、火災が発生した場合の上下階の類焼を防ぐ
ための優れた耐火性能を発揮する。
【0003】そして、床板が以上のような機能を具える
ためには、鉛直荷重に対する曲げ強度の外に、面内方向
の剛性、遮音性能、ならびに耐火性能にも優れていなけ
ればならない。したがって、通常の建造物に用いられる
床板は、以上のような条件を満足させるべく、一部の例
外を除いては、そのほとんどが鉄筋コンクリート造で構
成されている。すなわち、鉄筋コンクリート造の床板
は、剛性も高く、また遮音性能、耐火性能にも優れてい
る。
【0004】しかしながら、鉄筋コンクリート造の床板
で、上述のような性能を全て満足するためには、床板の
厚さや自重が非常に大きいものとなる。このため、建物
全体に対して床の固定荷重が大きな比重を占めており、
躯体コストに及ぼす影響が大きかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
鉄筋コンクリート造の床板は、構造性能、耐火性能、遮
音性能にも優れ、床板に適した構造であるが、単位重量
が大きいため、その施工に際して、次のような欠点があ
った。
【0006】(1)床の重量によって建物全体の重量が
大きくなる。 (2)長スパンに対応するためには、ますます床板の厚
さが大きくなり、設計が困難となる。このため、長スパ
ンの場合は小梁が必要となる。 (3)施工に際して、型枠工事、鉄筋工事、コンクリー
ト打設と作業工数が多く、また、所定のコンクリート強
度が発現するまで、支保工の解体ができないため、完成
までに多くの時間を要し、躯体全体の工期に大きく影響
する。 そこで本発明の目的は、従来と同等以上の構造性能、耐
火性能、遮音性能等を有し、かつ軽量化を図ることがで
きる床板とその製造方法ならびに施工方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る複合軽量床板は、配筋された鉄筋トラスの
下面に設けられたモルタル層または軽量コンクリート層
と、前記鉄筋トラスの上面に設けられた軽量コンクリー
ト層と、前記鉄筋トラスの下面のモルタル層または軽量
コンクリート層と、前記鉄筋トラスの上面の軽量コンク
リート層の間に設けられ不燃性、軽量性、強度性を備え
た材料を発泡させた発泡層とで構成されていることを特
徴とする。また、本発明は、前記鉄筋トラスの下面のモ
ルタル層または軽量コンクリート層が、前記鉄筋トラス
の下弦材に接合されることを特徴とする。また、本発明
は、前記鉄筋トラスの上面の軽量コンクリート層が、前
記鉄筋トラスの上弦材に接合されることを特徴とする。
また、本発明は、前記鉄筋トラスの上面と下面の少なく
とも一方には補強筋が配筋されていることを特徴とす
る。また、本発明は、前記発泡層の比重は0.5程度で
あることを特徴とする。また、本発明は、前記発泡層が
発泡モルタルで構成されていることを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る複合軽量床板の製造方
法は、鉄筋トラスの下面にモルタルまたは軽量コンクリ
ートを所定の厚さ流し込んでモルタル層または軽量コン
クリート層を設け、その硬化前にその上面に不燃性、軽
量性、強度性を備えた材料を発泡させた発泡材を連続し
て所定の厚さ流し込んで発泡層を設け、発泡層の硬化
後、発泡層の上面でかつ前記鉄筋トラスの上面に軽量コ
ンクリートを打設して軽量コンクリート層を設けたこと
を特徴とする。また、本発明に係る複合軽量床板の施工
方法は、鉄筋トラスの下面にモルタル層または軽量コン
クリート層を設けるとともに、その上面に中間層として
不燃性、軽量性、強度性を備えた材料を発泡させた発泡
層を設けた半製品としての複合軽量床板を梁上に配置
し、前記複合軽量床板を梁上に配置した後、前記発泡層
の上面でかつ前記鉄筋トラスの上面に軽量コンクリート
層を打設するようにしたことを特徴とする。
【0009】また、本発明は、前記発泡層の上面の軽量
コンクリート層が、複数の半製品としての複合軽量床板
にまたがって打設されることを特徴とする。また、本発
明は、前記複数の半製品としての複合軽量床板にまたが
って前記軽量コンクリート層を打設することにより、各
複合軽量床板の目地部に配置される梁に設けた接合具を
介して各複合軽量床板と梁とを接合することを特徴とす
る。
【0010】本発明では、鉄筋トラスの下面にモルタル
層または軽量コンクリート層を設けるとともに、上面に
軽量コンクリート層を設け、中間に発泡層を設けた構造
により、鉛直荷重に対しては、鉄筋トラスの上下面に設
けたモルタル層または軽量コンクリート層で抵抗し、耐
火および遮音に対してはモルタル層または軽量コンクリ
ート層と発泡層の複合で抵抗する。本発明によれば、従
来の鉄筋コンクリート床板に比べて、十分な構造性能、
耐火性能、遮音性能が得られるとともに、大幅な軽量化
を達成できる。そして、このような構造の複合軽量床板
は、下面のモルタル層または軽量コンクリート層と中間
の発泡層と上面の軽量コンクリート層の3層構造の完成
品として工場で製造でき、このように工場で製造した場
合には、現場では、複合軽量床板間の目地部にコンクリ
ートを打設する作業のみとなり、建設現場における施工
作業を簡単化でき、工期の短縮を図ることができる。ま
た、下面のモルタル層またはコンクリート層と中間の発
泡層の2層だけの半製品として工場で生産し、上面の軽
量コンクリート層を建設現場で後打ちすることもでき、
このようにすることで、複合軽量床板と梁との一体性や
複合軽量床板相互の一体性を高める上で有利となる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明による複合軽量床板
の実施の形態例について説明する。図1は、本発明によ
る複合軽量床板の一例を示す断面図であり、図2は、同
複合軽量床板の製造工程を示す断面図である。本例の複
合軽量床板10Aは、鉄筋トラス20の下面に強度の高
いモルタル層12を設けるとともに、鉄筋トラス20の
上面に超軽量コンクリート層14を設け、このモルタル
層12と超軽量コンクリート層14の中間に発泡モルタ
ル層16を設けた3層構造となっている。尚、発泡モル
タル層16は、水、セメント、発泡剤を混合して発泡さ
せたものである。
【0012】また、鉄筋トラス29の上下両面には、必
要に応じて、ひび割れ補強のためのワイヤメッシュ筋2
A、2Bが配置されている。また、本例では、ラチス筋
26と下弦筋24の一部が下面のモルタル層14の中に
埋め込まれると共に、鉄筋トラス20の上弦筋22とラ
チス筋26の一部が上面の超軽量コンクリート層14の
中に埋め込まれ、モルタル層12と発泡モルタル層16
と超軽量コンクリート層14との一体化が図られてい
る。この床板10Aは、例えば、厚さ約15cm〜20
cm、幅約180cm〜240cm、長さ約4m〜6m
程度を限度とし、実施建物に応じて割りつけを決定し
て、幅や長さを調整する。上面の超軽量コンクリート層
14および下面のモルタル層12は、比重1.0〜1.
5程度の超軽量コンクリートを1cm〜3cm程度の厚
さで形成したものであり、中間の発泡モルタル層16
は、比重0.5程度のものを充填して一体化している。
これにより、床板10Aの重量は、1m2 当たり、12
0〜150kg程度となる。したがって、従来の鉄筋コ
ンクリート床板と比較すると、床板の自重が2分の1か
ら3分の1となり、このような床板自体の軽量化によっ
て、構造躯体全体の重量を大幅に低減できる。
【0013】図3および図4は、本例の床板10Aに用
いられる鉄筋トラス20の具体例を示す斜視図である。
この鉄筋トラス20は、太径の上弦筋22と下弦筋24
とを、斜方向に波形に折り曲げた細径のラチス筋26で
スポット溶接したトラス構造のものである。なお、一般
に、図3に示すように、2本の下弦筋24を用いて立体
的に構成したものと、図4に示すように、梯子状に構成
したものとがあるが、いずれを用いてもよい。
【0014】次に、以上のような複合軽量床板10Aの
製造工程について説明する。まず、図3および図4に示
す鉄筋トラス20を作成した後、所定の間隔に設置し、
必要に応じて図示しない横筋を取り付ける。そして、こ
のように組み立てたユニット鉄筋を図示しない型枠内に
設置する。なお、鉄筋トラス20の下面には、ワイヤメ
ッシュ筋2Bが配筋されている。この状態で、図2
(1)に示すように、モルタルを厚さ1cm〜3cm程
度打設してモルタル層12を形成する。そして、このモ
ルタル層12の打設直後、図2(2)に示すように、そ
の上に比重0.5程度の発泡モルタルを所定の厚さまで
流し込み、養生することにより、発泡モルタル層16を
形成する。モルタル層12の打設直後に発泡モルタルを
流し込んで発泡モルタル層16を形成するのは、モルタ
ル層12の硬化前に発泡モルタル層16を流し込むこと
で、モルタル層12と発泡モルタル層16とをより強固
に接合させるためである。なお、本例では、この状態
で、鉄筋トラス20の上弦筋22とラチス筋26の一部
が発泡モルタル層16の上面に突出している。そして、
発泡モルタル層16の硬化後、鉄筋トラス20の上面に
ワイヤメッシュ筋2Aを配筋し、図2(3)に示すよう
に、さらに超軽量コンクリートを打設することにより、
超軽量コンクリート層14を形成し、一体としての複合
軽量床板10Aが完成する。
【0015】次に、図5〜図7は、以上のような複合軽
量床板10Aを梁に接合する場合の具体例を示す断面図
である。図5は、上述した複合軽量床板10Aを鉄骨梁
30に接合した例であり、垂直に形成した複合軽量床板
10Aの周縁部を、鉄骨梁30の梁フランジ30aに接
するように敷設し、目地部40に後打ちコンクリート3
2を打設して、複合軽量床板10Aと鉄骨梁30とを一
体化したものである。なお、複合軽量床板10Aの超軽
量コンクリート層14の周縁部には、図示しないコッタ
ーやジベル等が設けられ、鉄骨梁30の上面には、スタ
ッドジベル34が設けられることにより、後打ちコンク
リート32による十分な面内剛性を得るようになってお
り、図中3002は補強材を示す。
【0016】また、図6も複合軽量床板10Aを鉄骨梁
30に接合した例であるが、ここでは、複合軽量床板1
0Aの周縁部を傾斜面状に形成することにより、複合軽
量床板10Aの周縁部が鉄骨梁30の梁フランジ30a
から所定間隔だけ離れた状態で敷設し、梁フランジ30
aを巻き込むようにして、目地部40に後打ちコンクリ
ート32を打設し、複合軽量床板10Aと鉄骨梁30と
を一体化したものである。なお、この例でも、複合軽量
床板10Aの周縁部にコッターやジベル等が設けられ、
鉄骨梁30の上面にスタッドジベル34が設けられてい
る。このような構造により、さらに高い剛性を得ること
ができる。
【0017】また、図7は、鉄筋コンクリート梁36に
複合軽量床板10Aを接合した例であり、複合軽量床板
10Aの周縁部を梁36の梁主筋36aに所定の間隔を
もって敷設し、目地部42に後打ちコンクリート38を
打設し、複合軽量床板10Aと梁36とを一体化する。
また、このような目地部42の接合作業の際に、鉄筋コ
ンクリート梁36の型枠36A内へのコンクリート注入
作業を同時に行うようにしてもよい。なお、本例の複合
軽量床板10Aを接合する梁としては、上述のような鉄
骨造や鉄筋コンクリート造の他、鉄骨鉄筋コンクリート
造であってもよく、各種のものを採用できる。
【0018】以上のような構成において、鉛直荷重に対
しては、鉄筋トラス20の上下面に設けたモルタル層1
2とコンクリート層14で抵抗し、耐火および遮音に対
してはモルタル層12とコンクリート層14と発泡モル
タル層16の複合により抵抗する。また、面内剛性に対
しては、床板10Aと梁30、36の目地部40、42
にコンクリート32、38を充填し、床板10Aの周縁
部や梁30に設けた接合具を介して一体とすることで確
保し、床全体の剛性を確保する。これにより、従来の鉄
筋コンクリート床板に比べて、十分な構造性能、耐火性
能、遮音性能が得られるとともに、大幅な軽量化を達成
できる。
【0019】上述のように、建物の中で床の重量が占め
る割合は大きいことから、床が軽量となれば、建物重量
も大幅に軽減でき、基礎に好影響を与えることができ
る。また、建物重量が軽減されると、地震時に作用する
水平方向の荷重も小さくなり、柱、梁の断面も小さくで
きる。また、床板が軽量であるため、工場生産した場合
に1枚当たりの運搬費も小さくなり、また、組立時に必
要な揚重機の小型化も可能となる。以上のように、床板
の軽量化によるコストダウンの要因は多く、全体的に躯
体コストが大幅に軽減できる。また、本例の複合軽量床
板は、工場生産した床板を梁等の横架材上に敷設した
後、目地部の処理を行うことで、床の工事が完成できる
ので、現場での作業は目地部のみとなり、サポート等の
仮設材が不要で、現場作業を省力化できるとともに、工
期を大幅に短縮できる。
【0020】なお、以上の例では、3層構造の複合軽量
床板10Aを完成した状態で梁に敷設する場合について
説明したが、下面のモルタル層12と中間の発泡モルタ
ル層16とで半製品としての2層構造の複合軽量床板1
0Bを形成し、これを梁に敷設した後に、上面の超軽量
コンクリート層16を打設するようにしてもよい。すな
わち、工場生産の段階では、図2(2)に示した状態の
半製品として製造しておく。そして、建設現場におい
て、半製品の複合軽量床板を梁等の横架材上に敷設した
後、上面のコンクリート層の打設と目地部へのコンクリ
ートの打設とを一体に行うようにする。
【0021】図8および図9は、このような半製品の複
合軽量床板10Bを梁に接合する場合の具体例を示す断
面図である。図8の例は、複合軽量床板10Bの周縁部
を鉄骨梁44の梁フランジ44aに接するように敷設
し、隣接する2つの複合軽量床板10Bと、その間の目
地部46にまたがって、後打ちコンクリート48を打設
することにより、各複合軽量床板10Bの上面のコンク
リート層14を形成するとともに、目地部46の接合を
行い一体化したものである。なお、鉄骨梁44の上面に
は、スタッドジベル50が設けられている。また、鉄骨
梁44の下半部には、補強材44Aが設けられている。
【0022】また、図9の例は、複合軽量床板10Bの
周縁部を鉄筋コンクリート梁52の梁主筋52aに所定
の間隔をもって敷設し、隣接する2つの複合軽量床板1
0Bと、その間の目地部54にまたがって、後打ちコン
クリート56を打設することにより、各複合軽量床板1
0Bの上面のコンクリート層14を形成するとともに、
目地部54の接合を行い一体化したものである。以上の
ように半製品の複合軽量床板10Bについても、上述し
た完成品の複合軽量床板10Aの場合と同様に、従来の
鉄筋コンクリート床板に比べて、十分な構造性能、耐火
性能、遮音性能が得られるとともに、大幅な軽量化を達
成でき、床板の軽量化による各種のメリットを得ること
ができる。また、半製品としての複合軽量床板10Bを
工場生産でき、従来に比べて現場作業の省力化や工期の
短縮が可能であるとともに、床板10Bの上面のコンク
リート層の形成と目地部の処理とを一貫作業で行うこと
ができ、作業工程を簡素化できるとともに、各床板にま
たがる一体のコンクリート層により、高い剛性を得られ
るという利点もある。
【0023】なお、以上の各例では、鉄筋トラス20の
下面にモルタル層12を設けた場合について説明した
が、その代わりに軽量コンクリート層を設けてもよい。
また、各例では発泡層を発泡モルタルを用いて構成した
場合について説明したが、モルタル以外の不燃性、軽量
性、強度性を備えた材料を発泡させて構成してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複合軽量床
板は、鉄筋トラスの下面にモルタル層または軽量コンク
リート層を設けるとともに、上面に軽量コンクリート層
を設け、中間に発泡層を設けた構造とした。そのため、
従来の鉄筋コンクリート床板に比べて、十分な構造性
能、耐火性能、遮音性能が得られるとともに、大幅な軽
量化を達成でき、コストダウン等に寄与できる。また、
本発明の複合軽量床板は、工場生産によって完成品とし
て製造でき、工場生産で完成品とした場合には、現場で
の作業は、複合軽量床板間の目地部にコンクリートを打
設する作業のみとなり、したがって、施工作業を簡単化
でき、工期の短縮を図ることができる。また、下面のモ
ルタル層またはコンクリート層と中間の発泡層の2層だ
けの半製品として工場で生産し、上面の軽量コンクリー
ト層を建設現場で後打ちすることもでき、このようにし
た場合には、複合軽量床板と梁との一体性や複合軽量床
板相互の一体性を高める上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合軽量床板の一例を示す断面図であ
る。
【図2】図1の複合軽量床板の製造工程を示す断面図で
ある。
【図3】鉄筋トラスの一例を示す斜視図である。
【図4】鉄筋トラスの他の例を示す斜視図である。
【図5】図1の複合軽量床板の敷設状態の一例を示す断
面図である。
【図6】図1の複合軽量床板の敷設状態の他の例を示す
断面図である。
【図7】図1の複合軽量床板の敷設状態のさらに他の例
を示す断面図である。
【図8】半製品としての複合軽量床板の敷設状態の一例
を示す断面図である。
【図9】半製品としての複合軽量床板の敷設状態の他の
例を示す断面図である。
【符号の説明】
10A、10B 複合軽量床板 12 モルタル層 14 超軽量コンクリート層 16 発泡モルタル層 20 鉄筋トラス 30、44 鉄骨梁 32、38、48、56 後打ちコンクリート 36、52 鉄筋コンクリート梁 40、42、46、54 目地部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 理昭 千葉県四街道市小名木300 中央ビルト工 業株式会社内 (72)発明者 北野 幸壮 千葉県四街道市小名木300 中央ビルト工 業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配筋された鉄筋トラスの下面に設けられ
    たモルタル層または軽量コンクリート層と、 前記鉄筋トラスの上面に設けられた軽量コンクリート層
    と、 前記鉄筋トラスの下面のモルタル層または軽量コンクリ
    ート層と、前記鉄筋トラスの上面の軽量コンクリート層
    の間に設けられ不燃性、軽量性、強度性を備えた材料を
    発泡させた発泡層と、 で構成されていることを特徴とする複合軽量床板。
  2. 【請求項2】 前記鉄筋トラスの下面のモルタル層また
    は軽量コンクリート層は、前記鉄筋トラスの下弦材に接
    合される請求項1記載の複合軽量床板。
  3. 【請求項3】 前記鉄筋トラスの上面の軽量コンクリー
    ト層は、前記鉄筋トラスの上弦材に接合される請求項1
    または2記載の複合軽量床板。
  4. 【請求項4】 前記鉄筋トラスの上面と下面の少なくと
    も一方には補強筋が配筋されている請求項1、2または
    3記載の複合軽量床板。
  5. 【請求項5】 前記発泡層の比重は0.5程度である請
    求項1、2、3または4記載の複合軽量床板。
  6. 【請求項6】 前記発泡層は発泡モルタルで構成されて
    いる請求項1乃至5に何れか1項記載の複合軽量床板。
  7. 【請求項7】 鉄筋トラスの下面にモルタルまたは軽量
    コンクリートを所定の厚さ流し込んでモルタル層または
    軽量コンクリート層を設け、 その硬化前に、その上面に不燃性、軽量性、強度性を備
    えた材料を発泡させた発泡材を連続して所定の厚さ流し
    込んで発泡層を設け、 発泡層の硬化後、発泡層の上面でかつ前記鉄筋トラスの
    上面に軽量コンクリートを打設して軽量コンクリート層
    を設けた、 ことを特徴とする複合軽量床板の製造方法。
  8. 【請求項8】 鉄筋トラスの下面にモルタル層または軽
    量コンクリート層を設けるとともに、その上面に中間層
    として不燃性、軽量性、強度性を備えた材料を発泡させ
    た発泡層を設けた半製品としての複合軽量床板を梁上に
    配置し、 前記複合軽量床板を梁上に配置した後、前記発泡層の上
    面でかつ前記鉄筋トラスの上面に軽量コンクリート層を
    打設するようにした、 ことを特徴とする複合軽量床板の施工方法。
  9. 【請求項9】 前記発泡層の上面の軽量コンクリート層
    は複数の半製品としての複合軽量床板にまたがって打設
    される請求項8記載の複合軽量床板の施工方法。
  10. 【請求項10】 前記複数の半製品としての複合軽量床
    板にまたがって前記軽量コンクリート層を打設すること
    により、各複合軽量床板の目地部に配置される梁に設け
    た接合具を介して各複合軽量床板と梁とを接合する請求
    項9記載の複合軽量床板の施工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT505350B1 (de) * 2005-05-20 2009-08-15 Feichtmayr Josef Verfahren zur herstellung von neuen trägerelementen für bauten
CN114411473A (zh) * 2022-01-29 2022-04-29 中铁二十局集团房地产开发有限公司 一种装配式可重复使用陶粒混凝土场地板

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