JPH10184839A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機

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Publication number
JPH10184839A
JPH10184839A JP35122596A JP35122596A JPH10184839A JP H10184839 A JPH10184839 A JP H10184839A JP 35122596 A JP35122596 A JP 35122596A JP 35122596 A JP35122596 A JP 35122596A JP H10184839 A JPH10184839 A JP H10184839A
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JP
Japan
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cone
shaft
double
holder
gear
Prior art date
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Pending
Application number
JP35122596A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Tsukada
善昭 塚田
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
Hiroaki Shikayama
博明 鹿山
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーンホルダーにダブルコーン支持軸を介し
て支持したダブルコーンを有する無段変速機において、
クリップ等の特別の係止部材を用いることなく、またメ
ンテナンス性を低下させることなくダブルコーン支持軸
を抜け止めする。 【解決手段】 無段変速機は、入力軸23の外周に支持
したドライブフェース29と、出力軸22の外周に支持
したドリブンフェース30と、コーンホルダー31にダ
ブルコーン支持軸37を介して支持されて前記両フェー
ス29,30に当接する複数のダブルコーン39とを備
える。コーンホルダー31に半径方向外側に向けて穿設
した有底の支持孔313 に挿入されたブルコーン支持軸
37は、コーンホルダー31をドリブンフェース30の
ボス部302 に支持するニードルベアリング32に半径
方向内端が当接することにより、前記支持孔313 から
抜け止めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライブフェース
が当接する第1コーン及びドリブンフェースが当接する
第2コーンから構成されたダブルコーンを備えてなり、
第1コーン及び第2コーンに対するドライブフェース及
びドリブンフェースの当接点の位置を変化させることに
より変速比を変更する無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる無段変速機は、例えば特公昭47
−447号公報に記載されているように既に公知であ
る。この種の無段変速機は、ダブルコーンをコーンホル
ダーに回転自在に支持すべく、コーンホルダーに形成し
た支持孔に挿入されて抜け止めされたダブルコーン支持
軸を備えている。従来、前記ダブルコーン支持軸の抜け
止めは、クリップを用いてダブルコーン支持軸をコーン
ホルダーに係止するか、或いはダブルコーン支持軸をコ
ーンホルダーの支持孔に圧入することにより行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダブル
コーン支持軸をクリップで抜け止めすると、そのクリッ
プの分だけ部品点数が増加する問題がある。またダブル
コーン支持軸を圧入により抜け止めすると、分解時にダ
ブルコーン支持軸を支持孔から抜き取る作業が面倒でメ
ンテナンス性が低下する問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、クリップ等の特別の係止部材を用いることなく、ま
たメンテナンス性を低下させることなくダブルコーン支
持軸の抜け止めを行うことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明では、ダブルコーンを支
持するダブルコーン支持軸をコーンホルダーに変速機主
軸側から穿設した有底の支持孔に挿入した後、コーンホ
ルダーを変速機主軸にベアリングを介して組み付ける
と、ダブルコーン支持軸の半径方向内端が前記ベアリン
グに当接して抜け止めされるので、ダブルコーン支持軸
をクリップ等の特別の部材を用いて抜け止めしたり、ダ
ブルコーン支持軸を支持孔に圧入して抜け止めしたりす
る必要がない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0007】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は車両用パワーユニットの縦断面図、図2は図
1の要部拡大図、図3は図2の3−3線断面図、図4は
図2の4−4線断面図、図5は図2の要部拡大図であ
る。
【0008】図1に示すように、このパワーユニットP
は自動二輪車に搭載されるものであって、エンジンE及
び無段変速機Tを収納するケーシング1を備える。ケー
シング1は、センターケーシング2と、センターケーシ
ング2の左側面に結合される左ケーシング3と、センタ
ーケーシング2の右側面に結合される右ケーシング4と
に3分割される。センターケーシング2及び左ケーシン
グ3に一対のボールベアリング5,5を介して支持され
たクランクシャフト6は、同じくセンターケーシング2
及び左ケーシング3に支持されたシリンダブロック7に
摺動自在に嵌合するピストン8にコネクティングロッド
9を介して連接される。
【0009】クランクシャフト6の左端には発電機10
が設けられており、この発電機10は左ケーシング3の
左側面に結合された発電機カバー11により覆われる。
右ケーシング4の内部に延出するクランクシャフト6の
右端外周にドライブギヤ12が相対回転自在に支持され
ており、このドライブギヤ12はクランクシャフト6の
右端に設けた自動遠心クラッチ13によって該クランク
シャフト6に結合可能である。
【0010】図2を併せて参照すると明らかなように、
無段変速機Tの変速機主軸21は内側の出力軸22と、
この出力軸22の外周にニードルベアリング24を介し
て相対回転自在に嵌合するスリーブ状の入力軸23とか
ら構成されており、出力軸22の両端が左ケーシング3
及び右ケーシング4間に架設される。入力軸23に前記
ドライブギヤ12に噛合するドリブンギヤ25が固定さ
れる。ドリブンギヤ25は入力軸23にスプライン結合
された内側ギヤ半体26と、この内側ギヤ半体26に複
数個のゴムダンパー28…を介して僅かに相対回転し得
るように結合されて前記ドライブギヤ12に噛合する外
側ギヤ半体27とから構成される。ドライブギヤ12か
らドリブンギヤ25を経て入力軸23に伝達されるエン
ジントルクが変動したとき、前記ゴムダンパー28…の
変形によりショックの発生が軽減される。
【0011】入力軸23の外周には半径方向外側を向く
環状の当接部291 を備えたドライブフェース29がス
プライン結合されるとともに、出力軸22の外周には半
径方向内側を向く環状の当接部301 を備えたドリブン
フェース30が相対回転自在に支持される。
【0012】概略円錐状に形成された第1コーンホルダ
ー31が、ドリブンフェース30のボス部302 外周に
ニードルベアリング32を介して相対回転可能且つ軸方
向摺動可能に支持される。図3を併せて参照すると明ら
かなように、第1コーンホルダー31をケーシング1に
対して回り止めするトルクカム機構33は、第1コーン
ホルダー31の外周に半径方向に植設したピン34と、
このピン34にボールベアリング35を介して軸支した
ローラ36と、このローラ36を案内すべく右ケーシン
グ4の内壁面に形成されたガイド溝41 とから構成され
る。ガイド溝4 1 の方向は変速機主軸21の軸線Lに対
して角度αだけ傾斜している。
【0013】第1コーンホルダー31に形成された複数
の窓孔311 …を横切るように複数のダブルコーン支持
軸37…が架設されており、各ダブルコーン支持軸37
にニードルベアリング38,38を介してダブルコーン
39が回転自在に支持される。ダブルコーン支持軸37
…は変速機主軸21の軸線Lを中心線とする円錐母線上
に配置されており、ドライブフェース29の当接部29
1 とドリブンフェース30の当接部301 との間を横切
っている。各ダブルコーン39は底面を共有する第1コ
ーン40及び第2コーン41から構成されており、第1
コーン40にドライブフェース29の当接部291 が当
接するとともに、第2コーン41にドリブンフェース3
0の当接部301 が当接する。
【0014】図5から明らかなように、各ダブルコーン
支持軸37を支持すべく第1コーンホルダー31に形成
された支持孔313 は半径方向内側から外側に向けて穿
設された有底の孔であって、その支持孔313 の半径方
向内側の開口端は、変速機主軸21と一体に回転するド
リブンフェース30のボス部302 の外周に第1コーン
ホルダー31を支持するニードルベアリング32に臨ん
でいる。従って、ダブルコーン39を第1コーンホルダ
ー31の窓孔311 に嵌合させた状態で、ダブルコーン
支持軸37を第1コーンホルダー31の支持孔313
開口端からダブルコーン39を貫通するように挿入する
と、ダブルコーン支持軸37及びダブルコーン39が第
1コーンホルダー31に組み付けられる。そして第1コ
ーンホルダー31及びドリブンフェース30を変速機主
軸21の外周に組み付けると、ドリブンフェース30の
ボス部302 の外周と第1コーンホルダー31との間に
設けられたニードルベアリング32にダブルコーン支持
軸37の半径方向内端が当接し、支持孔313 の開口端
からのダブルコーン支持軸37の抜けが防止される。
【0015】このように、支持孔313 を第1コーンホ
ルダー31の半径方向内側から外側に向けて穿設した有
底の孔として形成し、この支持孔313 に挿入されたダ
ブルコーン支持軸37の半径方向内端をニードルベアリ
ング32で抜け止めしたので、クリップ等の特別の抜け
止め部材が不要になって部品点数が削減されるだけでな
く、支持孔313 にダブルコーン支持軸37を圧入して
抜け止めしたものに比べて、分解が容易になってメンテ
ナンス性が向上する。
【0016】クランクシャフト6に対向する第1コーン
ホルダー31の上部に1個の窓孔312 が開設される。
第1コーンホルダー31の内部に収納されたドリブンギ
ヤ25の歯面は前記窓孔312 に臨んでおり、この窓孔
312 を介してドライブギヤ12とドリブンギヤ25と
が噛合する。
【0017】ドリブンギヤ25の右側に、入力軸23の
回転数に応じて第1コーンホルダー31を軸方向に摺動
させることにより無段変速機Tの変速比を変更する遠心
機構51が設けられる。遠心機構51は、入力軸23の
外周に固定されたスリーブ52と、ブッシュ53を介し
てスリーブ52の外周に摺動自在に嵌合するカム部材5
4と、ドリブンギヤ25の内側ギヤ半体26の右側面に
形成した固定カム面261 及びカム部材54の左側面に
形成した可動カム面541 間に配置された複数の遠心ウ
エイト55…とから構成される。第1コーンホルダー3
1の右端には遠心機構51を覆う第2コーンホルダー5
6の外周がクリップ57で固定されており、この第2コ
ーンホルダー56の内周はボールベアリング58を介し
てカム部材54に支持される。
【0018】第1コーンホルダー31と第2コーンホル
ダー56とは協働して変速機主軸21を囲む空間を画成
しており、その内部にドリブンギヤ25、ドライブフェ
ース29及び遠心機構51が収納される。前記空間はド
リブンギヤ25の歯面が臨む1個の窓孔312 とダブル
コーン39…を支持する窓孔311 …とを介してケーシ
ング1の内部空間に連通する。
【0019】前記スリーブ52の右端に嵌合する段付き
のカラー59はボールベアリング60を介して出力軸2
2の右端外周に支持されており、このボールベアリング
60の右側面はコッター61により出力軸22に固定さ
れる。出力軸22及び入力軸23よりなる変速機主軸2
1は、入力軸23の外周に嵌合するボールベアリング6
2を介して右ケーシング4に支持される。前記ボールベ
アリング62に支持したスプリングリテーナ63と第2
コーンホルダー56との間にスプリング64が縮設され
ており、このスプリング64の弾発力で第2コーンホル
ダー56及び第1コーンホルダー31が左方向に付勢さ
れる。
【0020】而して、入力軸23の回転数が増加すると
遠心力で遠心ウエイト55…が半径方向外側に移動して
両カム面261 ,541 を押圧するため、カム部材54
がスプリング64の弾発力に抗して右方向に移動し、こ
のカム部材54にボールベアリング58を介して接続さ
れた第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー3
1が右方向に摺動する。
【0021】出力軸22の左端にスプライン結合されて
コッター65で固定された出力ギヤ66の右端と、前記
ドリブンフェース30の左端との間に調圧カム機構67
が設けられる。図4から明らかなように、調圧カム機構
67は、出力ギヤ66の右端に形成した複数の凹部66
1 …とドリブンフェース30の左端に形成した複数の凹
部303 …との間にボール68…を挟持したものであ
り、出力ギヤ66とドリブンフェース30とに間にはド
リブンフェース30を右方向に付勢する予荷重を与える
ように皿バネ69が介装される。ドリブンフェース30
にトルクが作用して出力ギヤ66との間に相対回転が生
じると、調圧カム機構67によりドリブンフェース30
が出力ギヤ66から離反する方向(右方向)に付勢され
る。
【0022】図1に戻り、左ケーシング3にボールベア
リング70を介して第3減速ギヤ71が回転自在に支持
されており、この第3減速ギヤ71にニードルベアリン
グ72及びボールベアリング73を介して出力軸22の
左端が同軸に支持される。左ケーシング3及び中央ケー
シング2に一対のボールベアリング74,74を介して
減速軸75が支持されており、減速軸75に設けた第1
減速ギヤ76及び第2減速ギヤ77がそれぞれ前記出力
ギヤ66及び第3減速ギヤ71に噛合する。左ケーシン
グ4から外部に突出する第3減速ギヤ71の軸部先端
に、無端チェーン78を巻き掛けた駆動スプロケット7
9が設けられる。従って、出力軸22の回転は出力ギヤ
66、第1減速ギヤ76、第2減速ギヤ77、第3減速
ギヤ71、駆動スプロケット79及び無端チェーン78
を介して駆動輪に伝達される。
【0023】右ケーシング4の内部に穿設したオイル通
路42 は出力軸22の内部を軸方向に貫通するオイル通
路221 に連通しており、このオイル通路221 から第
1コーンホルダー31及び第2コーンホルダー56の内
部空間に供給されたオイルにより無段変速機Tの各部が
潤滑される。
【0024】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0025】図2に示すように、変速機主軸21の軸線
Lから測ったドライブフェース29の当接部291 の距
離Aは一定値となり、ダブルコーン支持軸37から測っ
たドライブフェース29の当接部291 の距離Bは可変
値(BL ,BT )となる。また、ダブルコーン支持軸3
7から測ったドリブンフェース30の当接部301 の距
離Cは可変値(CL ,CT )となり、変速機主軸21の
軸線Lから測ったドリブンフェース30の当接部301
の距離Dは一定値となる。
【0026】ドライブフェース29の回転数をNDR
し、ドリブンフェース30の回転数をNDNとして変速比
RをR=NDR/NDNで定義すると、変速比Rは、 R=NDR/NDN=(B/A)×(D/C) により与えられる。
【0027】さて、図2の上半部に示すように、エンジ
ンEの低速回転時にはドライブギヤ12により駆動され
るドリブンギヤ25の回転数が低いため、遠心機構51
の遠心ウエイト55…に作用する遠心力も小さくなり、
第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー31は
スプリング64の弾発力で左方向に移動する。第1コー
ンホルダー31が左方向に移動すると、ドライブフェー
ス29の当接部291がダブルコーン39の第1コーン
40の底面側に移動して距離Bは最大値BL に増加する
とともに、ドリブンフェース30の当接部301 がダブ
ルコーン39の第2コーン41の頂点側に移動して距離
Cが最小値CL に減少する。
【0028】このとき、前記距離A,Dは一定値である
ため、距離Bが最大値BL に増加し、距離Cが最小値C
L に減少すると、前記変速比Rが大きくなってLOWレ
シオに変速される。
【0029】一方、図2の下半部に示すように、エンジ
ンEの高速回転時にはドライブギヤ12により駆動され
るドリブンギヤ25の回転数が高いため、遠心機構51
の遠心ウエイト55…に作用する遠心力も大きくなり、
第2コーンホルダー56及び第1コーンホルダー31は
遠心力で半径方向外側に移動する遠心ウエイト55…の
作用でスプリング64の弾発力に抗して右方向に移動す
る。第1コーンホルダー31が右方向に移動すると、ド
ライブフェース29の当接部291 がダブルコーン39
の第1コーン40の頂点側に移動して距離Bが最小値B
T に減少するとともに、ドリブンフェース30の当接部
301 がダブルコーン39の第2コーン41の底面側に
移動して距離Cが最大値CT に増加する。
【0030】このとき、前記距離A,Dは一定値である
ため、距離Bが最小値BT に減少し、距離Cが最大値C
T に増加すると、前記変速比Rが小さくなってTOPレ
シオに変速される。
【0031】而して、エンジンEの回転数に応じて無段
変速機Tの変速比をLOWとTOP側との間で無段階に
変化させることができる。しかも前記変速比制御は遠心
機構51により自動的に行われるため、ケーシング1の
外部から手動により変速操作を行う変速制御装置を設け
る場合や、電子的な変速制御装置を設ける場合に比べ
て、構造の簡略化によるコストの削減と無段変速機Tの
小型化とを図ることができる。
【0032】上述のようにしてドライブフェース29の
回転はダブルコーン39…を介してドリブンフェース3
0に所定の変速比Rで伝達され、更にドリブンフェース
30の回転は調圧カム機構67を介して出力ギヤ66に
伝達される。このとき、ドリブンフェース30に作用す
るトルクで出力ギヤ66との間に相対回転が生じると、
調圧カム機構67によりドリブンフェース30が出力ギ
ヤ66から離反する方向に付勢される。この付勢力は皿
バネ69による付勢力と協働して、ドライブフェース2
9の当接部291 をダブルコーン39の第1コーン40
に圧接する面圧と、ドリブンフェース30の当接部30
1 をダブルコーン39の第2コーン41に圧接する面圧
とを発生させる。
【0033】ところで、前記調圧カム機構67による付
勢力は出力ギヤ66を左方向に押圧するが、出力ギヤ6
6の左端はコッター65で出力軸22の左端に固定され
ているため、前記左方向の押圧力は出力軸22に伝達さ
れる。また前記調圧カム機構67による付勢力はドリブ
ンフェース30を右方向に押圧するが、その押圧力はド
リブンフェース30からダブルコーン39…、ドライブ
フェース29、内側ギヤ半体26、スリーブ52、ボー
ルベアリング62、カラー59、ボールベアリング60
及びコッター61を介して出力軸22の右端に伝達され
る。
【0034】従って、調圧カム機構67が出力ギヤ66
及びドリブンフェース30を左右方向に押圧する荷重は
出力軸22の引張荷重として作用し、その引張荷重は出
力軸22の内部応力によりキャンセルされることにな
り、調圧カム機構67の押圧荷重がケーシング1に伝達
されることはない。これにより、ケーシング1の強度を
前記押圧荷重に耐えるように強化する必要がなくなり、
無段変速機Tの軽量化に寄与することができる。しか
も、1個の調圧カム機構67でドライブフェース29及
びドリブンフェース30の両方を付勢しているので、ド
ライブフェース29及びドリブンフェース30をそれぞ
れ別個の調圧カム機構67で付勢する場合に比べて部品
点数及びコストを削減することができる。
【0035】また、無段変速機Tが変速を行っていると
き、第1コーンホルダー31はドライブフェース29の
伝達トルク反力によって変速機主軸21回りに回転しよ
うとするが、その伝達トルク反力は第1コーンホルダー
31に支持したトルクカム機構33のローラ36が右ケ
ーシング4に形成したガイド溝41 に係合することによ
り受け止められ、第1コーンホルダー31は回転するこ
となく軸方向に摺動することができる。
【0036】さて、車両の走行中に急加速しようとして
エンジントルクを急増させた場合、前記エンジントルク
の急増に伴って第1コーンホルダー31に作用する伝達
トルク反力も増大する。その結果、図3に示すように、
ローラ36が傾斜したガイド溝41 の壁面に荷重Fで圧
接され、その荷重Fのガイド溝41 方向の成分F1 によ
って第1コーンホルダー31は図2の左側(LOWレシ
オ側)に付勢される。即ち、トルクカム機構33の作用
によって変速比が自動的にLOWレシオ側に変化するた
め、所謂キックダウン効果が発揮されて車両を効果的に
加速することができる。
【0037】しかも前記キックダウン時の変速比制御
は、特別の変速制御装置を設けることなく、トルクカム
機構33がエンジントルクの変化に応じて自動的に行う
ため、構造の簡略化によるコストの削減と無段変速機T
の小型化とを達成することができる。またトルクカム機
構33のガイド溝41 の形状を変化させるだけで、変速
比の変化特性を容易に調整することができる。
【0038】更に、無段変速機Tの第1コーンホルダー
31及び第2コーンホルダー56の下部はケーシング1
の底部に溜まったオイルに浸かっているが、ダブルコー
ン39…を支持する窓孔311 …及びドリブンギヤ25
の歯面が臨む窓孔322 はオイルの油面OLよりも高い
位置にあるため(図2参照)、第1コーンホルダー31
及び第2コーンホルダー56の内部空間にケーシング1
の底部から多量のオイルが浸入することはない。また出
力軸22の内部を貫通するオイル通路221 から第1コ
ーンホルダー31及び第2コーンホルダー56の内部空
間に潤滑用のオイルが供給されても、そのオイルはドリ
ブンギヤ25の回転による遠心力で外部に撥ね飛ばされ
てしまうため、第1コーンホルダー31及び第2コーン
ホルダー56の内部空間には潤滑に必要な最小限のオイ
ルだけが保持される。
【0039】而して、ドリブンギヤ25は少量のオイル
を攪拌するだけであり、不必要なオイル攪拌による動力
損失を最小限に抑えることができる。しかも第1コーン
ホルダー31及び第2コーンホルダー56によってオイ
ルの阻止を行っているので、特別のオイル阻止部材を設
ける必要がなくなって部品点数が削減される。
【0040】上述したように、第1コーンホルダー31
及び第2コーンホルダー56によって画成された空間内
にドリブンギヤ25を配置したことにより、そのドリブ
ンギヤ25を前記空間外に配置した場合に比べてオイル
攪拌抵抗を減少させることができるだけでなく、ドリブ
ンギヤ25の左右両側にドライブフェース29及び遠心
機構51を振り分けて配置したので、前記空間の容積を
有効利用して無段変速機Tをコンパクト化することがで
きる。
【0041】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0042】例えば、実施例ではダブルコーン支持軸3
7を抜け止めするニードルベアリング32が第1コーン
ホルダー31と変速機主軸21との間に直接配置されて
おらず、両者の間にドリブンフェース30のボス部30
2 が介在しているが、第1コーンホルダー31と変速機
主軸21との間にニードルベアリング32を直接配置し
ても良い。つまり、前記ニードルベアリング32は、第
1コーンホルダー31を直接或いは間接に変速機主軸2
1に支持するものであれば良い。またニードルベアリン
グ32に代えてボールベアリング等の他種のベアリング
を使用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、ダブルコーン支持軸はコーンホルダーに変
速機主軸側から穿設した有底の支持孔に挿入され、コー
ンホルダーを変速機主軸に支持するベアリングにより抜
け止めされるので、ダブルコーン支持軸をクリップ等の
特別の部材を用いて抜け止めしたり、ダブルコーン支持
軸を圧入して抜け止めしたりする必要がなくなり、これ
により部品点数の削減とメンテナンス性の向上とが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用パワーユニットの縦断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図2の要部拡大図
【符号の説明】
21 変速機主軸 29 ドライブフェース 30 ドリブンフェース 31 第1コーンホルダー(コーンホルダー) 313 支持孔 32 ニードルベアリング(ベアリング) 37 ダブルコーン支持軸 39 ダブルコーン 40 第1コーン 41 第2コーン 51 遠心機構 56 第2コーンホルダー(コーンホルダー) L 軸線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機主軸(21)に回転自在に支持さ
    れたドライブフェース(29)と、 変速機主軸(21)に回転自在に支持されたドリブンフ
    ェース(30)と、 変速機主軸(21)に沿って移動自在なコーンホルダー
    (31,56)と、 変速機主軸(21)を中心線とする円錐母線に沿うよう
    にコーンホルダー(31,56)に支持されたダブルコ
    ーン支持軸(37)と、 底面を共有する第1コーン(40)及び第2コーン(4
    1)から構成されて前記ダブルコーン支持軸(37)に
    回転自在に支持され、第1コーン(40)がドライブフ
    ェース(29)に当接するとともに第2コーン(41)
    がドリブンフェース(30)に当接するダブルコーン
    (39)と、 変速機主軸(21)の入力回転数に応じてコーンホルダ
    ー(31,56)を変速機主軸(21)の軸線(L)方
    向に移動させる遠心機構(51)と、を備えた無段変速
    機であって、 前記ダブルコーン支持軸(37)はコーンホルダー(3
    1,56)に変速機主軸(21)側から穿設した有底の
    支持孔(313 )に挿入され、コーンホルダー(31,
    56)を変速機主軸(21)に支持するベアリング(3
    2)により抜け止めされることを特徴とする無段変速
    機。
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