JPH10183242A - 高強度鋼線の製造方法 - Google Patents

高強度鋼線の製造方法

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Publication number
JPH10183242A
JPH10183242A JP34075596A JP34075596A JPH10183242A JP H10183242 A JPH10183242 A JP H10183242A JP 34075596 A JP34075596 A JP 34075596A JP 34075596 A JP34075596 A JP 34075596A JP H10183242 A JPH10183242 A JP H10183242A
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JP
Japan
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wire
steel wire
temperature
steel
strength
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Application number
JP34075596A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ofuji
善弘 大藤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引張強さが4250MPa以上で、且つ、デラ
ミネーションの発生に対して大きな抵抗性を有する高強
度鋼線の製造方法の提供。 【解決手段】重量%でC:0.7〜1.1%、Si:
0.1〜1.0%、Mn:0.2〜0.8%、V:0.
05〜0.5%、Cr:0〜0.5%、残部Fe及び不
可避不純物の組成を有する線材から加工された鋼線を、
5℃/秒以上の加熱速度で下記の式を満たす温度T1℃
に加熱昇温して時間t1秒保持した後、10℃/秒以上
の冷却速度で625〜550℃の温度域の温度まで冷却
して、その温度域で5〜60秒保持し、更に、真歪εが
3.5以上となる冷間伸線加工を行う。但し、900℃
≦T1≦1100℃、t1≦300秒で、且つ、(110
0−T1)3×5.0×10-6+1秒≦t1 ≦(1100
−T1)3×5.1×10-5+15秒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度鋼線の製造
方法に関し、より詳しくは自動車タイヤの補強材に用い
られるスチールコードワイヤー用のフィラメントなど高
強度鋼線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、周辺技術が高度化するにつれて、
経済性の面から鋼線に対して高強度化が要求され出し
た。
【0003】例えば、自動車の燃費向上を目的に自動車
タイヤを軽量化したいとする動きがあり、これに応える
ための高強度のスチールコードワイヤー(以下、単にコ
ードワイヤーという)に対する要望が大きくなってい
る。
【0004】自動車タイヤ用に用いられるコードワイヤ
ーは、直径0.2mm前後のフィラメントと呼ばれる鋼
線をストランドに撚ったもので、従来のコードワイヤー
に用いられるフィラメントの強度は3200MPa前後
であった。すなわち、従来のコードワイヤーの強度レベ
ルは3200MPa前後のものであった。
【0005】上記の従来タイプのコードワイヤーは通常
以下の方法で製造されてきた。すなわち、熱間圧延して
製造した直径5.5mmの線材を素材に、鉛パテンティ
ング(以下、LPという)と伸線を繰り返すことによっ
て直径1.2mm前後の鋼線とし、次いで、この鋼線に
酸洗・メッキを施して直径0.2mm前後まで伸線して
フィラメントとし、更に、このフィラメントを撚り合わ
せて所望のコードワイヤーを製造していた。
【0006】つまり、通常の方法で直径1.2mm前後
まで伸線された鋼線は、最終のLP工程で約900℃に
加熱された後、600℃前後の鉛浴に浸漬されて、引張
強さが1200MPa前後のパテンティング鋼線とな
る。そして、上記のパテンティング鋼線は酸洗・メッキ
を施されてから直径0.2mm前後まで伸線されて、引
張強さが3200MPa前後のフィラメントになる。そ
して、上記フィラメントを所定の本数撚り合わせて所望
の3200MPa前後の強度を有するコードワイヤーを
得ていた。
【0007】しかし、前記したように自動車の燃費向上
に対する面から、より高強度のコードワイヤーが要求さ
れるようになってきた。最近では4000MPa以上の
高強度を有するコードワイヤー、なかでも4250MP
a以上の高強度を有するコードワイヤーを求める声が大
きくなっている。
【0008】このため、母材鋼のC含有量を高め、更
に、合金元素を添加することによって、フィラメントつ
まりコードワイヤの高強度化が図られている。
【0009】合金元素のうちでもV、Mo及びNbは、
鋼材の組織がパーライトの場合には炭化物(VC、Mo
2C、NbC)として存在し、鋼材をAc1 点以上に加熱
してオーステナイト化すると、上記炭化物は鋼材の加熱
温度、加熱時間に応じて、オーステナイト中に固溶して
行く。このため、上記のV、Mo及びNbは、例えば、
特開平6−279924号公報や特開平7−90495
号公報で提案された技術の母材鋼に用いられている。
【0010】このうち特開平6−279924号公報に
は、0.02〜0.15%のMo及び0.05〜0.3
5%Vの1種又は2種を含む「高強度極細線用低合金鋼
線材」が開示されている。しかしながら、上記公報に記
載の鋼を母材鋼として用いた場合でも、通常のパテンテ
ィングのためのオーステナイト化の加熱を行うだけで
は、つまり、オーステナイト化の加熱温度及び加熱時間
を適正に制御しない場合には、必ずしも引張強さが40
00MPa以上を有する線径(直径)0.40mm以下
の鋼線が安定して得られるというものでもなかった。こ
れは、パテンティング時のオーステナイト化のための加
熱温度及び加熱時間が適正でないと、VCやMo2C の
オーステナイト中への固溶量が不安定となるので、伸線
加工性や強度のばらつきが大きくなるからである。例え
ば、VCやMo2C の固溶量が多すぎるとパテンティン
グ後の鋼線の引張強さは高くなるが、延性が低下するた
め冷間伸線が困難になる。一方、VCやMo2C の固溶
量が少ないと、パテンティング後の引張強さが低いた
め、冷間伸線後の引張強さも低くなる。仮に、引張強さ
が4000MPa以上を有する線径(直径)0.40m
m以下の鋼線が安定して得られるとしても、前記公報の
実施例における記載からも明らかなように、フィラメン
トは最も引張強さの高いものでも4235MPaであ
り、4250MPa以上の高強度コードワイヤーに対す
る要望には応えきれないものである。
【0011】特開平7−90495号公報には、母材鋼
がV及びNbの少なくとも一方を0.02〜1.0%含
有し、パーライト組織のフェライト中に0.1μm以下
のVもしくはNbの炭化物を体積%で0.05〜1.0
%析出させて高強度化を図った「高強度鋼線及びその製
造方法」が開示されている。しかし、上記公報に記載の
技術は、パテンティング時にVCなどの炭化物を全てオ
ーステナイ中に一旦固溶させ、伸線後に300〜500
℃に加熱して2次析出させ、鋼線の強度を確保しようと
するものである。このため、上記公報の実施例における
記載からも明らかなように、得られる鋼線の引張強さは
最も高い場合でも約4000MPaと低いものである。
更に、工業的な規模で行われる伸線の速度は1000m
/分を超える場合が多いため、伸線中の鋼線温度は30
0℃以上になることがあり、伸線中に二次硬化が起こっ
て鋼線が断線してしまう場合もある。
【0012】上記の特開平6−279924号公報、特
開平7−90495号公報に記載の技術を用いれば、極
細鋼線の高強度化が一応は可能である。しかし、上記し
たようにパテンティング条件によって製品特性がばらつ
いたり、伸線して得た鋼線の引張強さが4250MPa
に達しないなどの問題点が残っている。更に、製品特性
がばらつくため、フィラメントを撚り線加工した場合に
所謂「デラミネーション」と呼ばれる長手方向に沿った
割れが発生することもある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、単
に、V、MoやNbを添加しただけでパテンティングの
オーステナイト化の加熱温度及び加熱時間を適性に制御
しない場合には、伸線後に引張強さが4250MPa以
上である高強度鋼線を安定して得ることは不可能であっ
た。更に、撚り線加工時のデラミネーションの発生を抑
えることも困難であった。このような状況に鑑み、本発
明は、引張強さが4250MPa以上で、且つ、撚り線
工程で問題となるデラミネーションの発生に対して大き
な抵抗性を有する高強度鋼線の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
高強度鋼線の製造方法にある。
【0015】すなわち、「重量%でC:0.7〜1.1
%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.2〜0.8
%、V:0.05〜0.5%、Cr:0〜0.5%、残
部Fe及び不可避不純物の組成を有する線材から加工さ
れた鋼線を、5℃/秒以上の加熱速度で下記の式を満た
す温度T1℃に加熱昇温して時間t1秒保持した後、10
℃/秒以上の冷却速度で625〜550℃の温度域の温
度まで冷却して、その温度域で5〜60秒保持し、更
に、真歪εが3.5以上となる冷間伸線加工を行うこと
を特徴とする高強度鋼線の製造方法。但し、900℃≦
T1≦1100℃、t1≦300秒で、且つ、(1100
−T1)3×5.0×10-6+1秒≦t1 ≦(1100−
T1)3×5.1×10-5+15秒」である。
【0016】なお、真歪εは、A0 を伸線前の鋼線の断
面積、Aを伸線後の鋼線の断面積とした時、下記(イ)
式で表されるものである。
【0017】ε=ln(A0/A)・・・・・(イ) 本明細書において「線材」とは、「棒状に熱間圧延され
た鋼で、コイル状に巻かれた鋼材」を指し、所謂「バー
インコイル」を含むものである。又、「鋼線」とは、
「線材を主として伸線など冷間加工しコイル状に巻いた
もの」を指す。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者らは、先ず、母材鋼の化
学組成を種々に変えて実験・研究を重ねた。その結果、
母材鋼がVを必須成分として含有しており、且つCとV
の含有量が特定の範囲内にあれば、伸線後の鋼線が42
50MPa以上の大きな引張強さを有し、しかも、伸線
後の鋼線を撚り線加工してもデラミネーションが生じな
い場合があることが判明した。
【0019】そこで、次に、伸線後の鋼線に4250M
Pa以上の大きな引張強さを付与し、しかも、伸線後の
鋼線を撚り線加工してもデラミネーションを生じさせな
いために、CとVを含んだ母材鋼の化学組成とパテンテ
ィング条件とを種々に変えて実験・研究を重ねた。その
結果、下記〜の知見を得た。
【0020】鋼線を伸線して4250MPa以上の引
張強さを得るためにはパテンティング後の強度を高めて
おけば良い。V添加鋼の場合には、パテンティングのオ
ーステナイト化の加熱でVCをオーステナイト中に固溶
させ、パーライト変態時に析出させればパテンティング
後の鋼線に大きな強度を付与できる。
【0021】パテンティング後の鋼線の伸線加工性を
高めるためには、パテンティング時のオーステナイト粒
径を微細にしておけば良い。このためには、オーステナ
イト中にセメンタイトを完全に固溶させるが、VCは完
全には固溶させないで残しておくことが重要である。
【0022】伸線後の鋼線に高い引張強さを付与し、
しかも撚り線加工時にデラミネーションを発生させない
ためには、オーステナイト粒が粗大化しない範囲でVC
がオーステナイト中に固溶している必要がある。
【0023】パテンティングによって微細なパーライ
ト組織としておけば、冷間伸線時の加工性は良好で、伸
線後に高強度が得られ、しかも撚り線加工時にデラミネ
ーションが生じない。
【0024】上記〜を同時に満たすことで、冷間
伸線加工性に優れた高い引張強さを有する耐デラミネー
ション性に優れた鋼線を得ることが可能で、このために
は、先ず、パテンティングのオーステナイト化の加熱速
度、加熱温度及び加熱時間を制御すれば良い。
【0025】パテンティングで微細なパーライト組織
を得るためには、オーステナイト域からの冷却速度及び
パーライト変態の温度域を制御すれば良い。
【0026】真歪εで3.5以上の冷間伸線加工を行
った場合に、鋼線に4250MPa以上の引張強さを安
定して付与できる。
【0027】本発明は上記の知見に基づいて完成された
ものである。
【0028】以下、本発明の各要件について詳しく説明
する。なお、成分含有量の「%」は「重量%」を意味す
る。
【0029】(A)化学組成 本発明が対象とする鋼線は、例えば、通常の方法で素材
鋼を熱間線材圧延した後、冷間での中間伸線加工と中間
LPなどの中間熱処理を行い、更に最終熱処理としての
パテンティングを行った後、最終の冷間伸線加工を施し
て、所定の特性(4250MPa以上の引張強さと耐デ
ラミネーション性)を有する鋼線に加工される。この鋼
線の素材となる線材の母材鋼の化学組成は下記のとおり
とする必要がある。
【0030】C:0.7〜1.1% Cは、鋼線の強度を高めるのに有効な元素である。しか
し、その含有量が0.7%未満であると、最終パテンテ
ィング後のV含有鋼に真歪で3.5以上の冷間伸線加工
を施しても所望の4250MPa以上の引張強さを確保
できない。一方、1.1%を超えると初析セメンタイト
が生成して、冷間での伸線加工時に断線が頻発する。し
たがって、C含有量を0.7〜1.1%とした。
【0031】Si:0.1〜1.0% Siは、鋼線の強度を高めるのに有効な元素であるほ
か、脱酸剤として必要な元素である。しかし、その含有
量が0.1%未満では添加効果に乏しい。一方、1.0
%を超えると伸線加工性が低下する。したがって、Si
の含有量を0.1〜1.0%とした。
【0032】Mn:0.2〜0.8% Mnは、鋼線の強度を高める作用に加えて、Sを固定し
て熱間脆性を防止する作用も有する。これらの効果を発
揮させるためには、Mnを0.2%以上含有させる必要
がある。一方、Mnは、その含有量が0.8%を超える
と鋼線の中心部に偏析し易くなり、本発明の条件でパテ
ンティングを行っても鋼線の中心部にマルテンサイトや
ベイナイトを生成させてしまい、伸線加工性の低下をも
たらす。したがって、Mn含有量を0.2〜0.8%と
した。
【0033】V:0.05〜0.5% Vは、オーステナイト化時にオーステナイト中に固溶す
れば鋼線の強度を上げるのに有効な元素である。一方、
Vはオーステナイト化時にVCの形態で残存しておれ
ば、オーステナイト粒を微細にして伸線加工性、延性及
び強度を高めるのに有効な元素である。こうした効果を
発揮させるためにはVは0.05%以上の含有量とする
ことが必要である。一方、Vを0.5%を超えて含有さ
せると、製鋼時に粗大なVCが生成し、これが熱間圧延
後にも残存するため、冷間伸線加工時に断線が頻発す
る。したがって、Vの含有量を0.05〜0.5%とし
た。
【0034】Cr:0〜0.5% Crは添加しなくても良い。鋼が上記した量のC、S
i、Mn及びVを必須成分として含有しておれば、Cr
を含有させることなく、鋼線に所定の特性(4250M
Pa以上の引張強さと耐デラミネーション性)を付与す
ることが可能である。しかし、Crには、パーライトの
ラメラ間隔を小さくして、鋼線の強度をより高くする作
用がある。この効果は、Cr含有量が0.1%以上の場
合に確実に発揮される。しかし、Cr含有量が0.5%
を超えるとオーステナイトからパーライトへの変態に要
する時間が60秒を超えてしまい、生産性が低下する。
したがって、Crの含有量を0〜0.5%とした。
【0035】なお、本発明が対象とする鋼線の素材とな
る線材の母材鋼における不純物のうち、P、S、Al及
びNはそれぞれ下記のとおりとすることが望ましい。
【0036】P:0.03%以下 Pは、結晶粒界に偏析して伸線加工性を低下させる。特
に、Pの含有量が0.03%を超えると伸線加工中の断
線が発生しやすくなる。したがって、P含有量を0.0
3%以下とすることが好ましく、0.02%以下とする
ことがより好ましい。
【0037】S:0.02%以下 Sは、鋼中でMnSを主とする介在物を形成して伸線加
工中の断線の原因となる。特に、Sの含有量が0.02
%を超えると伸線加工中の断線が発生しやすくなる。し
たがって、S含有量は0.02%以下とすることが望ま
しく、0.01%以下とすればより望ましい。
【0038】Al:0.01%以下 Alは、鋼中でAl23を主とする介在物を形成して伸
線加工中の断線の原因となる。特に、Alの含有量が
0.01%を超えると伸線加工中の断線が発生しやすく
なる。したがって、Al含有量を0.01%以下とする
ことが好ましく、0.003%以下とすれば一層好まし
い。
【0039】N:0.01%以下 Nは、冷間での伸線加工中に温度が上昇すると時効硬化
の原因となり、伸線加工性を低下させる。特に、Nの含
有量が0.01%を超えると伸線加工中の断線が発生し
やすくなる。したがって、N含有量は0.01%以下と
することが望ましく、0.007%以下とすればより好
ましい。
【0040】(B)加熱 冷間での伸線加工性に優れ、且つ、高い引張強さを有す
るとともに耐デラミネーション性にも優れた鋼線を得る
ためには、パテンティングのオーステナイト化の加熱速
度、加熱温度及び加熱時間を制御して、オーステナイト
粒を粗大化させない範囲でVCをオーステナイト中に固
溶させ、しかもセメンタイトはオーステナイト中にすべ
て固溶させることが必要である。このためには、先ず、
オーステナイト化の加熱速度を5℃/秒以上とする必要
がある。オーステナイト化の加熱速度が5℃/秒未満の
場合には、加熱の途中でオーステナイト中にVCが固溶
し始めるため、後述の温度T1℃に加熱昇温して時間t1
秒保持すると、VCのほとんどすべてが固溶してしま
う。このため、熱処理後(パテンティング後)の絞りが
低くなり、冷間での伸線加工性が劣化して伸線中に断線
が生じたり、断線しない場合でも、撚り線加工時にデラ
ミネーションが発生してしまう。したがって、オーステ
ナイト化の加熱速度を5℃/秒以上とした。
【0041】なお、上記の「加熱速度」は、「被加熱材
である鋼線の表面部の常温(室温)から所定の温度まで
の平均加熱速度」のことを指す。この「加熱速度」の上
限は特に規定する必要はない。設備的な面からの上限の
加熱速度で良く、例えば直接通電加熱法による1000
0℃/秒の超急速加熱であっても良い。
【0042】オーステナイト粒を粗大化させない範囲で
VCをオーステナイト中に固溶させ、しかもセメンタイ
トはオーステナイト中にすべて固溶させるためには、次
に、上記した加熱速度で下記の式を満たす温度T1℃に
加熱昇温して時間t1秒保持する必要がある。
【0043】900℃≦T1≦1100℃、t1≦300
秒で、且つ、(1100−T1)3×5.0×10-6+1
秒≦t1 ≦(1100−T1)3×5.1×10-5+15
秒。
【0044】後述する実施例で示すように、温度T1 が
900℃未満の場合には、オーステナイト中にセメンタ
イトが完全に固溶しないため、冷間での伸線時に断線が
頻発する。一方、温度T1 が1100℃を超えると、雰
囲気調整するための熱処理炉の耐久性が劣化してコスト
が嵩んでしまうし、高温での使用に堪える熱処理炉の場
合には雰囲気調整が困難であるため鋼線に脱炭が生じて
冷間伸線後に所望の鋼線が得られなくなる。時間t1 が
(1100−T1)3×5.0×10-6+1秒未満の場
合、VCの固溶量が少ないため、真歪で3.5以上の冷
間伸線加工を行っても4250MPa以上の高い引張強
さが得られない。一方、時間t1が(1100−T1)3
×5.1×10-5+15秒を超える場合には、オーステ
ナイト粒が粗大化して熱処理後(パテンティング後)の
絞りが低くなるため、冷間での伸線加工性が劣化して伸
線中に断線が発生したり、断線しない場合でも、撚り線
加工時にデラミネーションが発生してしまう。ところ
で、時間t1 が(1100−T1)3×5.1×10-5
15秒以下であれば所望の特性(4250MPa以上の
引張強さと耐デラミネーション性)が得られるが、t1
が長時間になると工業的な生産性が低下しコストが嵩ん
でしまう。このため、t1 の上限を300秒と規定し
て、上記の加熱速度で前記の温度T1℃に加熱昇温して
時間t1秒保持するようにした。
【0045】図1は、後に詳述する実施例における加熱
速度が10〜20℃/秒の本発明の条件を満たす場合の
結果を、縦軸を保持時間t1(秒)、横軸を加熱温度T1
(℃)として、冷間で伸線加工した後の鋼線の特性を整
理した図である。図において「○」は冷間伸線加工後の
引張強さが4250MPa以上で、捻回試験時にデラミ
ネーションが発生しなかったことを示す。一方、「×」
は冷間での伸線加工後の引張強さが4250MPaに達
しなかったか、捻回試験時にデラミネーションが発生し
たもの、あるいは冷間での伸線加工中に断線したことを
示す。
【0046】図1から、本発明で規定する条件で加熱、
保持した場合に、冷間での伸線加工性に優れ、且つ、高
い引張強さを有するとともに耐デラミネーション性にも
優れた鋼線が得られることがわかる。
【0047】(C)冷却 冷間での伸線加工性に優れ、且つ、高い引張強さを有す
るとともに耐デラミネーション性にも優れた鋼線を得る
ためには、パテンティングのオーステナイト化の加熱速
度、加熱温度及び加熱時間を上記(B)に記載した条件
とするとともに、10℃/秒以上の冷却速度で625〜
550℃の温度域の温度まで冷却して、その温度域で5
〜60秒保持することが必要である。
【0048】625〜550℃の温度域の温度まで冷却
する場合の冷却速度が10℃/秒未満の場合には、62
5℃を上回る温度でパーライト変態が始まるため、パー
ライトのラメラ間隔が広くなるために「絞り」が低下し
て冷間での伸線加工性が劣化し、冷間伸線時に断線が生
じてしまうからである。したがって、前記(B)の条件
で加熱した後の冷却速度を10℃/秒以上とした。この
冷却速度の上限は特に規定する必要はなく、10℃/秒
以上の冷却速度を得るための冷却方法についても、特に
制限しなくても良い。550℃を下回る温度域への過冷
却さえ生じなければ良いので、所定温度に加熱された鉛
浴中や流動床炉中に浸漬したり装入したりする方法や、
風冷やミスト水冷などで冷却する方法など、通常の冷却
方法で行えば良い。
【0049】なお、上記の「冷却速度」は「被冷却材で
ある鋼線の表面部のオーステナイト化温度から所定の冷
却温度までの平均冷却速度」のことを指す。
【0050】上記の冷却速度で冷却する温度が625℃
を超える場合には、たとえその後に625〜550℃の
温度域で保持しても、625℃を超える温度でパーライ
ト変態が始まることがあり、その場合には、パーライト
のラメラ間隔が広くなるために「絞り」が低下して冷間
での伸線加工性が劣化し、冷間伸線時に断線が生じてし
まう。一方、上記の冷却速度で冷却する温度が550℃
を下回る場合には、たとえその後に625〜550℃の
温度域で保持しても、550℃未満で変態が起こること
があり、その場合には、たとえその後に625〜550
℃の温度域で保持しても、パーライトに加えてベイナイ
トが生成するため、やはり冷間での伸線加工性が劣化
し、冷間伸線時に断線が生じてしまう。したがって、上
記の冷却速度で冷却する温度を、625〜550℃の温
度域の温度とした。
【0051】前記の条件で冷却した後で、625〜55
0℃の温度域に保持するのは、625℃を超える温度で
保持すると、パーライトのラメラ間隔が広くなるために
「絞り」が低下して冷間での伸線加工性が劣化し、冷間
伸線加工時に断線が生じてしまうからである。一方、保
持温度が550℃未満の場合には、パーライトに加えて
ベイナイトも生成するため、やはり冷間での伸線加工性
が劣化し、冷間伸線加工時に断線が発生するからであ
る。上記の理由で、保持する温度域を625〜550℃
とした。
【0052】上記の温度域での保持時間を5〜60秒と
するのは、保持時間が5秒未満の場合には、ベイナイト
やマルテンサイトが生成して冷間での伸線加工性が劣化
し、冷間伸線加工時に断線が発生するからである。一
方、保持時間が60秒を超えると生産性が低下してコス
トが嵩んでしまう。したがって、前記の温度域での保持
時間を5〜60秒とした。
【0053】なお、「625〜550℃の温度域で5〜
60秒保持する」とは、「625〜550℃の温度域の
ある温度まで冷却した後、その一定温度で5〜60秒保
持」しても良いし、「625〜550℃の温度域のある
温度まで冷却した後、例えば連続的にあるいはステップ
状に温度を625〜550℃の間で変化させて、その合
計時間が5〜60秒」であっても良いことを意味する。
【0054】(D)冷間伸線加工 鋼線に所望の4250MPa以上の引張強さを付与する
ためには、前記した(B)及び(C)の加熱と冷却を行
った後、真歪εが3.5以上となる冷間伸線加工を行う
必要がある。冷間伸線加工時の真歪εが3.5未満の場
合には、たとえ(A)に記載の化学組成を有する鋼線を
(B)及び(C)に記載の条件で処理しても所望の42
50MPa以上の引張強さが得られない。なお、真歪ε
の上限値は特に制限されるものではないが、(A)に記
載の化学組成を有する鋼線を(B)及び(C)に記載の
条件で処理しても、一般に真歪εで4.5程度が冷間伸
線加工の上限になってしまう。
【0055】
【実施例】表1に示す化学組成を有する鋼を通常の方法
により150kg真空炉を用いて溶製した。表1におけ
る鋼B〜E、鋼H〜J及び鋼L〜Nは、化学組成が本発
明で規定する範囲内の鋼(本発明方法の対象鋼)であ
る。鋼A、F、G及びKは、成分のいずれかが本発明で
規定する含有量の範囲から外れた本発明の対象にはなら
ない比較鋼である。
【0056】
【表1】
【0057】次いで、これらの鋼を通常の方法によって
直径5.5mmの線材に熱間圧延した後、コイル状に巻
き取って常温(室温)まで冷却し、更に、通常の方法で
冷間伸線加工して直径3.2mmの鋼線(真歪ε=1.
1)とした。
【0058】この後、図2に示す装置を用いて、上記の
直径3.2mmの各鋼線をパテンティングした。すなわ
ち、鋼線を矯正機で直線矯正後に加熱炉に装入し、5℃
/秒の加熱速度で950℃まで昇温して60秒保持した
後、575℃の鉛浴炉中に30秒浸漬してパテンティン
グを行った。なお、950℃から575℃への冷却速度
は20℃/秒であった。パテンティングした直径3.2
mmの鋼線は、次に通常の方法で直径1.2mm(真歪
ε=2.0)あるいは直径1.5mm(真歪ε=1.
5)まで冷間伸線加工した。
【0059】上記のようにして得られた直径が1.2m
mあるいは1.5mmの鋼線を供試材として、図2に示
す装置を用いて、表2、表3に示す条件で熱処理(パテ
ンティング)を行った後、引張試験を行ってパテンティ
ング後の引張強さと絞りを測定した。
【0060】次いで、湿式伸線機を用いた通常の冷間伸
線加工によって、パテンティング後の直径が1.2mm
あるいは1.5mmの鋼線から直径0.2mmの鋼線
(パテンティング後の直径が1.2mmの場合の真歪ε
は3.6で、パテンティング後の直径が1.5mmの場
合の真歪εは4.0)を得た。このようにして得た直径
0.2mmの鋼線を用いて引張試験と捻回試験とを行っ
た。表2と表3に、試験結果を併せて示す。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】表2、表3から、本発明の製造方法によれ
ば、引張強さが4250MPa以上で、且つ、撚り線工
程で問題となるデラミネーションの発生に対して大きな
抵抗性を有する高強度鋼線が得られることが明らかであ
る。
【0064】これに対して、供試鋼線の素材となる線材
の母材鋼の化学成分、処理条件のいずれかが本発明で規
定する条件から外れた比較例の場合には、冷間での伸線
加工性が劣るため伸線加工時に断線したり、冷間伸線加
工した後の鋼線の引張強さが4250MPa未満で所望
の強度が得られなっかったり、捻回試験時にデラミネー
ションが発生して撚り線加工できなかったりすることが
わかる。
【0065】すなわち、試験番号14、15及び23は
記載の温度T1での保持時間t1が(1100−T1)3×
5.1×10-5+15秒を上回るため、VCがオーステ
ナイト中に多く固溶して、冷間での伸線加工時に断線す
るか、捻回試験時にデラミネーションが発生した。
【0066】試験番号28及び29は記載の温度T1で
の保持時間t1が(1100−T1)3×5.0×10-6
+1秒を下回るため、VCの固溶が不充分なため、伸線
後の引張強さが4250MPaに達していない。
【0067】試験番号20は所定の温度域での保持時間
が5秒を下回るため、試験番号27は鉛浴温度が550
℃未満であるため、それぞれベイナイトなどの低温変態
生成物が生じて冷間伸線加工時に断線するか、捻回試験
時にデラミネーションが発生した。
【0068】試験番号18は鉛浴温度が625℃を上回
るため、パーライトのラメラ間隔が広くなって、冷間伸
線加工時に断線した。
【0069】試験番号30は加熱温度が900℃を下回
るので、オーステナイト中にセメンタイトが完全には固
溶せず、このため冷間での伸線加工性が低く、冷間伸線
加工時に断線した。
【0070】試験番号1はCの含有量が0.7%未満の
ため、試験番号7はVの含有量が0.05%未満のた
め、それぞれ冷間伸線加工後の引張強さが4250MP
aに達していない。
【0071】試験番号6はCの含有量が1.1%を上回
るため、試験番号11はVの含有量が0.5%を上回る
ため、冷間での伸線加工性が低く、伸線加工時に断線し
た。
【0072】
【発明の効果】本発明の高強度鋼線の製造方法によれ
ば、引張強さが4250MPa以上で、且つ、撚り線工
程で問題となるデラミネーションの発生に対して大きな
抵抗性を有する高強度鋼線が比較的容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における、加熱速度が10〜20℃/秒
の本発明の条件を満たす場合の結果を、縦軸を保持時間
t1(秒)、横軸を加熱温度T1(℃)として、冷間で伸
線加工した後の鋼線の特性を整理した図である。
【図2】実施例で用いた鋼線の処理装置を示す図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%でC:0.7〜1.1%、Si:
    0.1〜1.0%、Mn:0.2〜0.8%、V:0.
    05〜0.5%、Cr:0〜0.5%、残部Fe及び不
    可避不純物の組成を有する線材から加工された鋼線を、
    5℃/秒以上の加熱速度で下記の式を満たす温度T1℃
    に加熱昇温して時間t1秒保持した後、10℃/秒以上
    の冷却速度で625〜550℃の温度域の温度まで冷却
    して、その温度域で5〜60秒保持し、更に、真歪εが
    3.5以上となる冷間伸線加工を行うことを特徴とする
    高強度鋼線の製造方法。ここで、900℃≦T1≦11
    00℃、t1≦300秒で、且つ、(1100−T1)3
    ×5.0×10-6+1秒≦t1 ≦(1100−T1)3×
    5.1×10-5+15秒である。
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