JPH1018057A - フォトエッチング加工方法およびそのための装置 - Google Patents

フォトエッチング加工方法およびそのための装置

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JPH1018057A
JPH1018057A JP17507296A JP17507296A JPH1018057A JP H1018057 A JPH1018057 A JP H1018057A JP 17507296 A JP17507296 A JP 17507296A JP 17507296 A JP17507296 A JP 17507296A JP H1018057 A JPH1018057 A JP H1018057A
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Japan
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etching
flow rate
sheet
etched
etching solution
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JP17507296A
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English (en)
Inventor
Koichi Kurita
興一 栗田
Shinichi Imasaka
新一 今坂
Kazunori Hara
一則 原
Isato Kita
勇人 喜多
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/06Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding the conductive material being removed chemically or electrolytically, e.g. by photo-etch process
    • H05K3/068Apparatus for etching printed circuits

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  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被エッチングシートの全面にわたって均一なエ
ッチングを行うことができるエッチング加工方法および
装置を提供する。 【解決手段】被エッチングシート1を搬送しながらその
表面にエッチング液を噴霧してエッチング加工する際
に、エッチング液の流量を前記シートの幅方向に複数列
設けられているスプレー配管2毎に測定し、あらかじめ
求めてあるエッチング液の流量偏差とサイドエッチング
量偏差との関係もしくはエッチング液の流量とX−Y方
向のエッチング量偏差との関係に基づいて所定のサイド
エッチング量が得られるように、または、ライン速度、
エッチング液の反応性等、エッチング実施時の条件に応
じてあらかじめ計算で求めた流量になるように、前記エ
ッチング液の流量を各配管毎に制御する。この方法は、
流量計4と、それの調整用バルブ5が設けられた本発明
の装置により容易に実施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICリードフレー
ム、ブラウン管のシャドウマスク、その他の電子部品を
製造する際に用いられる被エッチング材(以下、「被エ
ッチングシート」という)のフォトエッチング加工方
法、およびそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトエッチング加工方法は金属の腐食
現象を利用した加工技術であり、現在、ICリードフレ
ーム、ブラウン管のシャドウマスク、その他の電子部品
を製造する際に、基材(被エッチングシート)の表面に
微細な加工を施す方法として欠かせないものになってい
る。
【0003】図1はフォトエッチング加工の概略工程を
示す図である。図示するように、被エッチングシート1
を洗浄・乾燥し、レジストを塗布(この例では、ディッ
プコーティング法により塗布)し、乾燥した後、その両
面に所定の製品パターンを描画したマスク(露光用原
版)を重ねて密着させ、焼き付ける。次いで、現像、水
洗、乾燥(ポストベーク)の各工程を経て、エッチング
槽内でその表面(両面)にエッチング液を噴霧し、エッ
チング加工を施す。その後、レジストを洗浄除去して製
品を得る。なお、エッチング液には、通常、塩化第二鉄
溶液が用いられる。
【0004】この方法において、一度に大量の製品を製
造するために、図3に例示するように、被エッチングシ
ート1に多数の製品パターン(例えば、リードフレーム
のパターン)7を割り付けする方法が一般的に行われ
る。しかし、被エッチングシート1が大きくなるほどそ
の全面に均一なエッチングを施すことが困難になり、得
られる各製品間における各部の寸法のバラツキが大きく
なる。なお、「製品パターンを割り付けする」とは、前
記のエッチング工程で、マスクを重ねて密着させ、焼き
付け、現像することによりこのマスクに描画された製品
パターンと同じパターンのフォトレジスト膜を被エッチ
ングシートの表面に形成させることをいう。
【0005】上記の均一なエッチングが困難になる原因
として、被エッチングシートの表面に噴霧(スプレー)
するエッチング液の単位時間あたりの流量(以下、単に
「流量」という)の相違があげられる。
【0006】エッチング液の流量の制御は、従来、スプ
レー配管に取り付けられた圧力計が所定の圧力(液圧
力)を指示するように調整することにより行われてい
る。これは、エッチング液の圧力と流量の間に一定の関
係があるからで、例えば、スプレーノズルとして充円錐
ノズルを使用した場合、塩化第二鉄溶液の流量はスプレ
ー圧の1/2乗に比例することが報告されている(「表
面技術」Vol.43(1992),No.10,48
〜53頁)。また、圧力計は安価であり、かつ、塩化第
二鉄溶液をエッチング液として用いても支障なく、しか
も、簡便に測定が行えるからである。
【0007】しかし、スプレー装置を長期にわたって使
用する間に、スプレー配管内に付着物が堆積したり、そ
の堆積した付着物の一部がはがれ落ちてスプレーノズル
の先端部分にまで達し、同じ圧力でエッチング液を被エ
ッチングシートの表面に吹き付けてもその流量が変化し
て、被エッチングシートの全面にわたって均一なエッチ
ングができない場合があった。なお、本明細書でエッチ
ングの均一性をいう場合は、後述するサイドエッチング
量が均一であるか否かをいう。
【0008】図4はエッチング液の流量の変化の一例を
示すものである。これは、後述する実施例1で比較のた
めに示した図で、被エッチングシートの搬送方向に対し
て直角の方向(以下、被エッチングシートの幅方向とい
う)に等間隔で6列のスプレー配管を有するエッチング
装置(図2)において、各スプレー配管における圧力を
一定(2kgf/cm2 )とした場合のエッチング液の
流量を配管別に示したものであるが、被エッチングシー
トの幅方向でかなりの流量偏差が認められる。
【0009】また、実際の操業では、例えば製品(生産
品種)を切り換えた場合、目標とする生産量からライン
速度(すなわち、エッチング時間)が決められると、そ
の条件下で所定のエッチング速度になるように、試しエ
ッチングを行ってエッチング液の圧力を調整している。
しかし、エッチング液の反応性、レジスト膜厚、マスク
線幅、被エッチングシートの材質等がそのつど異なるこ
ともあって、その調整に多大な労力と時間が費やされ、
生産効率が低下するという問題がある。
【0010】さらにまた、被エッチングシート面上のエ
ッチング液の流れの方向により、シート面内のX−Y方
向(板の進行方向(X方向)およびこれに直角の方向
(Y方向)を意味する)のエッチング速度に差が生じ、
均一なエッチング加工を施すことができない場合もあ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決するためになされたもので、被エッチングシート
の全面にわたってバラツキが少なく、また、ライン速
度、エッチング液の反応性の相違等、エッチング時の条
件に応じて適正なエッチングを行うことができるフォト
エッチング加工方法、さらには、被エッチングシート面
内のX−Y方向で均一にエッチング加工することができ
る方法、ならびにこれらの方法を実施することができる
装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた。その結果、エッチン
グ液の流量とサイドエッチング量との間には、以下に示
す一定の関係があることが判明した。
【0013】図5(a)は、エッチング液(塩化第二鉄
溶液)の流量偏差がサイドエッチング量に及ぼす影響を
示す図である。これは、図2に示すエッチング装置を用
い、450mm×500mm、厚さ250μmの被エッ
チングシート(Fe−42%Ni製、以下、「42Ni
製」という)に図3に示したように製品パターン(この
場合は、リードフレーム)7を20個を割り付けて、エ
ッチング加工を施したときの幅方向のエッチング液の流
量(基準流量に対する流量偏差)とそれに対応する幅方
向のサイドエッチング量(基準値に対する偏差)の関係
をプロットした結果の一例である。エッチング液の流量
は、各スプレーノズルから噴霧されるエッチング液をメ
スシリンダーに受け、重量測定により配管毎に求めた。
【0014】サイドエッチング量とは、図5(b)に示
すように、エッチング加工が終了した時点で、被エッチ
ングシート1の表面に形成されたレジスト8の端部から
板厚方向に対して直角の方向に腐食された幅をいう。な
お、図5(a)に示した関係において、エッチング液の
流量偏差は、流量が46.5リットル/minのときを
基準とし、サイドエッチング量偏差は、この基準流量の
ときの値を基準として求めたものである。
【0015】この結果から、サイドエッチング量はエッ
チング液の流量の増加または減少に伴いほぼ直線的に増
加または減少することがわかる。
【0016】そこで、本発明者らは、エッチング液の圧
力ではなく、流量を測定し、これを調整することにより
サイドエッチング量を制御する方法、およびそのための
装置について検討した。
【0017】図6は、後述する実施例1で示した図であ
るが、エッチング液の圧力を一定(2kgf/cm2
にした場合と流量を一定(46.5リットル/min)
にした場合の、サイドエッチング量の幅方向における偏
差を示す図である。用いた被エッチングシートとそれに
対するリードフレームの割り付けは前記の図3に示した
場合と同じで、幅方向にみて同じ位置に割り付けされた
リードフレームのパターンについての平均値(この場合
は、進行方向にそれぞれ4個の平均値)として表したサ
イドエッチング量の幅方向偏差を図示したものである。
【0018】この図に示されるように、サイドエッチン
グ量の制御は、エッチング液の圧力を一定に調整するこ
とにより行うのは困難であるが、エッチング液の流量を
一定に保持することにより可能となることがわかる。
【0019】また、製品(生産品種)を切り換えた場合
等において、ライン速度、エッチング液の反応性、レジ
スト膜厚、マスク線幅、被エッチングシートの材質およ
びスプレーノズルの揺動角度および揺動サイクルを用い
て所定のサイドエッチング量が得られるようなエッチン
グ液の流量をあらかじめ各スプレー配管毎に求めてお
き、その流量になるように各配管を通過するエッチング
液の流量を制御すれば、試しエッチングを行わなくても
所定のエッチング量とすることが可能と考えられる。
【0020】さらにまた、被エッチングシート面内のX
−Y方向のエッチング速度差については、後述するよう
に、エッチング液の流量との間にエッチング時の条件
(例えば、被エッチングシートの搬送角度等)に応じて
一定の関係があることを確認した。したがって、この関
係をあらかじめ求めておけば、各配管を通過するエッチ
ング液の流量を制御することによりX−Y方向でエッチ
ング速度差のない均一なエッチング加工を施すことがで
きる。
【0021】本発明は上記の知見ないしは考え方に基づ
いてなされたもので、その要旨は下記(1)〜(3)の
フォトエッチング加工方法、および(4)のフォトエッ
チング加工装置にある。
【0022】(1)被エッチングシートを搬送しながら
その表面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加
工する方法であって、前記エッチング液の流量を被エッ
チングシートの幅方向に複数列設けられているスプレー
配管毎に測定し、あらかじめ求めてあるエッチング液の
流量偏差とサイドエッチング量偏差との関係に基づい
て、被エッチングシートの全面にわたって所定のサイド
エッチング量が得られるように前記エッチング液の流量
を各配管毎に制御することを特徴とするフォトエッチン
グ加工方法。
【0023】(2)被エッチングシートを搬送しながら
その表面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加
工する方法であって、前記エッチング液の流量を被エッ
チングシートの幅方向に複数列設けられているスプレー
配管毎に測定し、ライン速度、エッチング液の反応性、
レジスト膜厚、マスク線幅、被エッチングシートの材質
およびスプレーノズルの揺動角度および揺動サイクルを
用いて所定のサイドエッチング量が得られるエッチング
液の液量をあらかじめ計算により求めておき、その流量
になるように前記エッチング液の流量を各配管毎に制御
することを特徴とするフォトエッチング加工方法。
【0024】(3)被エッチングシートを搬送しながら
その表面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加
工する方法であって、前記エッチング液の流量を被エッ
チングシートの幅方向に複数列設けられているスプレー
配管毎に測定し、あらかじめ求めてあるエッチング液の
流量とX−Y方向のサイドエッチング量偏差との関係に
基づいて、被エッチングシート面内のX−Y方向のサイ
ドエッチング量の偏差がなくなるように前記エッチング
液の流量を各配管毎に制御することを特徴とするフォト
エッチング加工方法。ただし、X−Y方向とは、板の進
行方向(X方向)およびこれに直角の方向(Y方向)を
意味する。
【0025】(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記
載のフォトエッチング加工方法を実施するためのフォト
エッチング加工装置であって、複数個のスプレーノズル
が取り付けられたスプレー配管が被エッチングシートの
幅方向に複数列設けられ、各スプレー配管には配管内を
通過するエッチング液の流量を測定する流量計と、その
流量を調整することができるバルブが設けられているこ
とを特徴とするフォトエッチング加工装置。
【0026】なお、上記(1)および(2)でいう所定
のサイドエッチング量とは、それぞれの製品において要
求される寸法精度から定められるサイドエッチング量を
意味する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフォトエッチング
加工方法(上記(1)〜(3)の方法)、およびこの方
法を実施するための装置(上記(4)のフォトエッチン
グ加工装置。以下、「本発明の装置」という)について
説明する。
【0028】上記(1)のフォトエッチング加工方法
は、被エッチングシートを搬送しながらその表面にエッ
チング液を噴霧してフォトエッチング加工する際に、エ
ッチング液の流量をスプレー配管毎に測定し、あらかじ
め求めてあるエッチング液の流量とサイドエッチング量
との関係に基づいてその流量を各配管毎に制御し、所定
のサイドエッチング量を得る方法である。
【0029】この方法によれば、エッチング液の流量を
各配管毎に測定し、かつ、制御することができるので、
前記の図5(a)に示した関係に基づいて、被エッチン
グシートの幅方向におけるサイドエッチング量が均一に
なるようにエッチング液の流量を各配管毎に制御し、被
エッチングシートの全面に均一なエッチング加工を施す
ことが可能となる。
【0030】これによって、例えば、図3に示したよう
に、リードフレームなどの製品パターンが複数個割り付
けられた被エッチングシートに均一なエッチング加工を
施し、得られる各製品間における各部の寸法偏差を僅少
にすることができ、製品歩留まりの向上を図ることがで
きる。
【0031】(2)のフォトエッチング加工方法は、被
エッチングシートを搬送しながらその表面にエッチング
液を噴霧してフォトエッチング加工する際に、エッチン
グ液の流量をスプレー配管毎に測定し、一方、ライン速
度、エッチング液の反応性、レジスト膜厚、マスク線
幅、被エッチングシートの材質およびスプレーノズルの
揺動角度および揺動サイクルを用いて所定のサイドエッ
チング量が得られるようなエッチング液の流量をあらか
じめ計算により求めておき、この計算により求めた流量
になるように、前記エッチング液の流量を各配管毎に制
御する方法である。なお、ここでいうエッチング液の反
応性とは、通常、酸化還元電位(ORP)、pH、比重
等で表されるエッチング液の劣化の程度を意味する。
【0032】上記のエッチング液の流量の計算は、概念
的には以下に示すように行われる。前述したように、エ
ッチング液の流量を増加させると、エッチング速度が大
きくなり、サイドエッチング量が増大する(図5(a)
参照)。また、エッチング液が劣化(例えば、ORPが
低下)してくると、エッチング速度が低下し、サイドエ
ッチング量が減少する。材質が変わるとエッチング速度
も変化し、その他、マスクの線幅(マスクに描画された
製品パターンの線幅)、レジスト膜厚、スプレーノズル
の揺動角度および揺動サイクルもサイドエッチング量に
影響を及ぼす。なお、温度もサイドエッチング量に影響
を与えるが、温度は、通常、設備仕様の許容最高温度に
保持されるので、ここでは変数に含めないそこで、あら
かじめ次の回帰式を実験より求めておく。これらの式に
おいて、液流量とはエッチング液の流量である。また、
エッチング深さとは、被エッチングシートの厚さ方向の
深さである。
【0033】 〔ハーフエッチング(片面から行うエッチング)の場合〕 サイドエッチング量=f(材質、マスク線幅,ORP,レジスト膜厚, 揺動角度,液流量)・エッチング時間+g(材質、 マスク線幅,ORP,レジスト膜厚,液流量)・・(1) エッチング深さ=α(材質、マスク線幅,ORP,レジスト膜厚, 揺動角度,液流量)・エッチング時間+β(材質、 マスク線幅,ORP,レジスト膜厚,液流量)・・(2) 〔抜きエッチング(両面から行うエッチング)の場合〕 サイドエッチング量=抜ける迄のサイドエッチ量+f’(材質、 マスク線幅,ORP,レジスト膜厚,揺動角度, 液流量)・抜け後のエッチング時間+g’(材質、 マスク線幅,ORP,レジスト膜厚,液流量)・・(3) バリ量=γ(材質、マスク線幅,ORP,レジスト膜厚,揺動 角度,液流量)・(抜け後のエッチング時間)1/2 ・・(4) なお、ハーフエッチングの場合のサイドエッチング量は
抜きエッチングの場合の抜けるまでのサイドエッチング
量に相当する。図5(b)に示したサイドエッチング量
は抜きエッチングの場合のサイドエッチング量である。
図5(b)のマスク線幅と、サイドエッチング量の2倍
とを合わせた距離からバリ量を引いた距離が抜き幅であ
る。
【0034】実際の操業では、目標とする生産量からラ
イン速度(すなわち、エッチング時間)が決められ、製
品の寸法精度から抜き幅が与えられるので、その時のエ
ッチング液の状態(例えば、エッチング液のORP)か
ら上記の各式(例えば、ハーフエッチングの場合には
(1)式と (2)式を用い、抜きエッチングの場合には (3)
式と (4)式を用いる)によりエッチング液の流量が計算
される。
【0035】そこで、(2)の方法を適用して、計算に
より求められた流量になるようにエッチング液の流量を
各配管毎に制御すれば、製品の切り換え、エッチング液
の劣化および更新、その他、エッチング時の条件に応じ
て適正なエッチング加工を行い、所定のサイドエッチン
グ量とすることができる。その結果、試しエッチングを
行う必要がなくなり、あるいは、試しエッチングを行っ
た後、僅かな流量調整を加えるのみでよく、生産効率を
高めることが可能となる。
【0036】(3)のフォトレジスト膜エッチング加工
方法は、被エッチングシートを搬送しながらその表面に
エッチング液を噴霧してフォトエッチング加工する際
に、エッチング液の流量をスプレー配管毎に測定し、一
方、エッチング液の流量とX−Y方向のサイドエッチン
グ量偏差との関係をあらかじめ求めておき、この関係に
基づいてエッチング液の流量を各配管毎に制御し、被エ
ッチングシート面内のX−Y方向のサイドエッチング量
の偏差をなくする方法である。
【0037】後述する実施例でその一例を示すが、X−
Y方向におけるエッチング速度差とエッチング液の流量
の間にエッチング時の条件に応じて一定の関係があるの
で、この関係に基づいてエッチング液の流量を制御する
ことにより均一なエッチング加工を施すことができる。
【0038】(4)のフォトエッチング加工装置(本発
明の装置)は、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
方法を実施するためのフォトエッチング加工装置で、複
数個のスプレーノズルが取り付けられたスプレー配管が
被エッチングシートの幅方向に複数列設けられ、各スプ
レー配管にはその中を通過するエッチング液の流量を測
定する流量計と、その流量を調整するためのバルブが設
けられている。
【0039】図2は、この本発明の装置の一例の構成を
模式的に示す図である。図において、被エッチングシー
ト1の上方部および下方部には、スプレー配管2が被エ
ッチングシート1の幅方向に等間隔で6列配置され(た
だし、図では3列のみ表示)、各配管2にはスプレーノ
ズル3が9個ずつ(ただし、図では5個のみ表示)取り
付けられている。これら6列の配管2には、それぞれそ
の中を通過するエッチング液の流量を測定するための流
量計4と、その流量を調整するためのバルブ5が設置さ
れている。
【0040】スプレー配管2の列数および各スプレー配
管2に取り付けられているスプレーノズル3の個数は上
記の例に限定されない。また、流量計4とバルブ5の設
置位置も、スプレー配管2へ送通されるエッチング液の
流量と圧力をスプレー配管毎に測定できる部分であれば
よい。
【0041】この本発明の装置を用いれば、エッチング
液の流量を各配管毎に測定し、かつ、制御することがで
きるので、前記(1)〜(3)のいずれの方法も容易に
実施することができる。
【0042】
【実施例】前記の図2に示した構成を有する本発明の装
置を用い、以下の試験を行った。なお、比較のために、
エッチング液の圧力を調整できる従来のエッチング加工
装置も使用した。この装置も、本発明の装置と同様にス
プレー配管が被エッチングシートの幅方向に等間隔で6
列配置され、各配管にはスプレーノズルが9個ずつ取り
付けられているが、これら6列の配管にはそれぞれ流量
計の替わりに圧力計が設けられたものである。また、エ
ッチング液には塩化第二鉄溶液を用いた。
【0043】(実施例1)まず、従来のエッチング装置
を使用し、エッチング液の圧力をどの列のスプレー配管
についても2kgf/cm2 の一定圧力としてエッチン
グ液を噴霧し、それぞれの配管についてエッチング液の
流量偏差を調べた。調査するにあたって、まだ流量計が
設置されていなかったため、各スプレーノズル(6列×
9個)から一定時間に噴霧されるエッチング液をメスシ
リンダーに採取し、その重量を実測することにより流量
偏差を求めた。
【0044】その結果の一例を図4に示す。この場合、
各スプレー配管内を通過するエッチング液の平均流量は
46.5リットル/minで、この値を流量偏差の基準
とした。この図から明らかなように、エッチング液の圧
力を各配管とも同じとしたにもかかわらず、配管毎の抵
抗の違いにより幅方向においてエッチング液の流量分布
が不均一となり、かなりの流量偏差が認められた。
【0045】そこで、エッチング液の圧力を一定(2k
gf/cm2 )にした場合と、エッチング液の流量を一
定(46.5リットル/min)にした場合、すなわち
前記(1)の方法を適用した場合のサイドエッチング量
の幅方向における偏差を調べた。被エッチングシートと
しては、450mm×500mm、厚さ250μmの4
2Ni製のシートに図3に示したようにリードフレーム
のパターン20個を割り付けたものを用いた。
【0046】結果の一例を図6に示す。この図は、各配
管の、幅方向にみて同じ位置に割り付けされたリードフ
レームのパターンについての平均値(この場合は、進行
方向にそれぞれ4個の平均値)として表したサイドエッ
チング量の幅方向偏差を図示したものである。
【0047】この図に示されるように、エッチング液の
圧力を一定にしてもサイドエッチング量の幅方向におけ
るサイドエッチング量の分布を一定にすることはできな
かった。これは、前記の図4に示した幅方向におけるエ
ッチング液の流量に偏差があることから予想されること
である。一方、本発明方法を適用してエッチング液の流
量が一定になるように調整した結果、被エッチングシー
トの幅方向におけるサイドエッチング量を均一にするこ
とができた。
【0048】(実施例2)前記(2)の方法を適用して
エッチング液の流量をエッチング液の状態に応じて定め
られる所定の流量になるように制御した。通常は、各ス
プレー配管とも同じ流量になる。
【0049】図7はその一例で、エッチング液のORP
(酸化還元電位)とそのエッチング液に対して前述した
回帰式から求められるエッチング液のスプレー配管毎の
流量(図2の流量計の指示値)の経時変化を示した図で
ある。前記の図2に示した構成を有する装置を用い、4
50mm×500mm、厚さ250μmの42Ni製の
シートに図3に示したようにリードフレームのパターン
20個を割り付けたものを被エッチングシートとし、O
RPが595mVのエッチング液を用いてエッチング加
工を行ったときに得られたものである。なお、前述した
回帰式 (3)および (4)式に必要な条件を入れて求めたそ
のときのエッチング液の流量は、52リットル/min
であった。
【0050】図中のORPの推移を示した線におけるa
からbへの急上昇は、循環使用しているエッチング液の
更新によるもので、それに対応してエッチング液の流量
を前記回帰式から求められるとおりに54リットル/m
inから39リットル/minへ減少させた。
【0051】その後エッチング液が徐々に劣化(ORP
が低下)し、それに応じて回帰式から算出されるエッチ
ング液の流量が増大したので、その流量になるようにス
プレー配管のバルブを調整した。その後のORPの推移
を示した線におけるcからdへの急上昇は、上記と同じ
くエッチング液の更新によるものである。
【0052】上記のように、(2)の方法を用いること
によって、エッチング液の更新、劣化というエッチング
時の条件の変化に応じてエッチング液の流量を制御しつ
つエッチング加工を行うことができ、被エッチングシー
トの全面において所定のサイドエッチング量とすること
ができた。
【0053】(実施例3)被エッチングシート面内のX
−Y方向におけるサイドエッチング量に偏差が生じたの
で、前記(3)の方法を適用し、この偏差がなくなるよ
うにエッチング液の流量を制御した。
【0054】まず、450mm×500mm、厚さ0.
25mmの被エッチングシート(42Ni)に図3に示
したようにテストパターン20個を割り付け、図2に示
した本発明の装置を用いてエッチング加工を行った。
【0055】図8の(a)は被エッチングシートへのパ
ターンの割り付けと、シートの搬送方向を示す図、
(b)はあらかじめ求めたエッチング液の流量とX−Y
方向のサイドエッチング量の偏差の関係を示す図であ
る。
【0056】X−Y方向におけるエッチング速度差は、
被エッチングシートに形成される溝の方向とシート表面
におけるエッチング液流れの方向により決まるもので、
その速度差はシート面内の各位置で異なる。この差の平
均値とエッチング液の流量との関係を示したのが図8
(b)である。なお、この図は被エッチングシートの搬
送角度を15゜としてあらかじめ求めたものである。
【0057】そこで、この関係に基づき、上記の被エッ
チングシートについてエッチング液の流量を40リット
ル/minとしてエッチング加工を行ったところ、X−
Y方向のサイドエッチング量における偏差がほとんど認
められず(±1μmから0μmに減少)、シート全面に
わたって均一なエッチングを行うことができた。
【0058】
【発明の効果】本発明方法によれば、スプレー配管毎に
流量を調整してサイドエッチング量を制御することが可
能であり、リードフレーム等の製品パターンが割り付け
られた被エッチングシートをエッチング加工するに際し
て、シートの全面にわたって均一なエッチング加工を施
し、得られる各製品間における各部の寸法偏差を僅少に
することができる。
【0059】また、製品の切り換え、エッチング液の劣
化、その他エッチング時の条件の変化に応じて適正なエ
ッチング加工を行い、所定のサイドエッチング量とする
ことができるので、試しエッチングを不要とし、あるい
はそれに費やされる時間等を短縮し、生産効率を高める
ことが可能となる。さらに、被エッチングシート面内の
X−Y方向におけるエッチング速度差を解消することも
できる。
【0060】上記本発明方法は、本発明の装置を用いる
ことにより容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォトエッチング加工の概略工程を示す図であ
る。
【図2】本発明のフォトエッチング加工装置の一例の構
成を示す図である。
【図3】被エッチングシートへのリードフレームの割り
付けの一例を示す図である。
【図4】エッチング液の圧力を一定としたときのエッチ
ング液の流量の幅方向における偏差を示す図である。
【図5】(a)はエッチング液の流量偏差とサイドエッ
チング量偏差との関係を示す図であり、(b)はサイド
エッチング量、抜き幅等についての説明図である。
【図6】エッチング液の圧力一定または流量一定の条件
下でのサイドエッチング量の幅方向における偏差を示す
図である。
【図7】エッチング液のORPとエッチング液の流量の
経時変化を示す図である。
【図8】被エッチングシート面内のX−Y方向のサイド
エッチング量における偏差についての説明図で、(a)
は被エッチングシートへのパターンの割り付けと、シー
トの搬送方向を示す図、(b)はX−Y方向のサイドエ
ッチング量における偏差とエッチング液の流量との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1:被エッチングシート 2:スプレー配管 3:スプレーノズル 4:流量計 5:バルブ 6:搬送ロール 7:製品パターン 8:レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 勇人 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被エッチングシートを搬送しながらその表
    面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加工する
    方法であって、前記エッチング液の流量を被エッチング
    シートの幅方向に複数列設けられているスプレー配管毎
    に測定し、あらかじめ求めてあるエッチング液の流量偏
    差とサイドエッチング量偏差との関係に基づいて、被エ
    ッチングシートの全面にわたって所定のサイドエッチン
    グ量が得られるように前記エッチング液の流量を各配管
    毎に制御することを特徴とするフォトエッチング加工方
    法。
  2. 【請求項2】被エッチングシートを搬送しながらその表
    面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加工する
    方法であって、前記エッチング液の流量を被エッチング
    シートの幅方向に複数列設けられているスプレー配管毎
    に測定し、ライン速度、エッチング液の反応性、レジス
    ト膜厚、マスク線幅、被エッチングシートの材質ならび
    にスプレーノズルの揺動角度および揺動サイクルを用い
    て所定のサイドエッチング量が得られるエッチング液の
    流量をあらかじめ計算により求めておき、その流量にな
    るように前記エッチング液の流量を各配管毎に制御する
    ことを特徴とするフォトエッチング加工方法。
  3. 【請求項3】被エッチングシートを搬送しながらその表
    面にエッチング液を噴霧し、フォトエッチング加工する
    方法であって、前記エッチング液の流量を被エッチング
    シートの幅方向に複数列設けられているスプレー配管毎
    に測定し、あらかじめ求めてあるエッチング液の流量と
    X−Y方向のサイドエッチング量偏差との関係に基づい
    て、被エッチングシート面内のX−Y方向のサイドエッ
    チング量の偏差がなくなるように前記エッチング液の流
    量を各配管毎に制御することを特徴とするフォトエッチ
    ング加工方法。ただし、X−Y方向とは、板の進行方向
    (X方向)およびこれに直角の方向(Y方向)を意味す
    る。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のフォトエ
    ッチング加工方法を実施するためのフォトエッチング加
    工装置であって、複数個のスプレーノズルが取り付けら
    れたスプレー配管が被エッチングシートの幅方向に複数
    列設けられ、各スプレー配管には配管内を通過するエッ
    チング液の流量を測定する流量計と、その流量を調整す
    ることができるバルブが設けられていることを特徴とす
    るフォトエッチング加工装置。
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