JPH10180370A - 押引き装置 - Google Patents

押引き装置

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JPH10180370A
JPH10180370A JP34088496A JP34088496A JPH10180370A JP H10180370 A JPH10180370 A JP H10180370A JP 34088496 A JP34088496 A JP 34088496A JP 34088496 A JP34088496 A JP 34088496A JP H10180370 A JPH10180370 A JP H10180370A
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JP
Japan
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wheel
push
sprocket
pull device
pinion
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JP34088496A
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Inventor
Keitaro Yonezawa
慶多朗 米澤
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Kosmek KK
Original Assignee
Kosmek KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押引き装置をコンパクトかつ軽量に造る。 【解決手段】 プレス機械1のスライド2にブロック7
を固定し、そのブロック7に空圧シリンダ16の下部と
ケーシング24の下部とを固定する。上記シリンダ16
のピストンロッド19の上部に、一体に形成したピニオ
ン21及びスプロケット22を回転自在に支持する。そ
のピニオン21を回転させるラック26を上記ケーシン
グ24に固定する。上記スプロケット22によって押引
きされるチェーン28は、上記シリンダ16の端板16
aに連結される基端29と、上向きに延びる第1長手部
分31と、Uターン部分30と、下向きに延びる第2長
手部分32と、油圧クランプ3に連結される先端34と
によって構成する。その第2長手部分32に上記スプロ
ケット22を係合させる。上記シリンダ16を伸縮する
と、上記クランプ3が進出位置Xと後退位置Yとへ移動
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧クランプ等
を押引きする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の押引き装置には、従来では、実
公平4−21612号公報に記載されたものがある。そ
の従来の装置は次のように構成されている。上下に所定
の間隔をあけて配置した駆動用スプロケットとアイドラ
ーとに駆動用チェーンをループ状に巻掛ける。その駆動
用チェーンの直線部分に空圧シリンダのピストンロッド
を連結して、その空圧シリンダの伸縮によって上記の駆
動用スプロケットを往復回転させる。その駆動用スプロ
ケットに連結した押引き用スプロケットによって押引き
用チェーンを押引き可能に構成して、その押引き用チェ
ーンの先端部に連結した油圧クランプを往復移動させ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では次
の問題がある。押引き装置は、アイドラーとこれを回転
自在に支持する手段を設ける必要があるので、構成部材
が多い。さらに、上記の駆動用チェーンがループ状に形
成されるので、そのチェーンで囲まれるスペースを有効
に利用することが困難であるうえ、同上チェーンが長く
なって自重が大きい。このため、押引き装置は、占有ス
ペースが大きいうえ大重量になる。本発明の目的は、押
引き装置をコンパクトかつ軽量に造ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、例えば、図1から図6に示すように、押
引き装置を次のように構成した。進退手段16によって
往復直進移動される第1輪21と、その第1輪21に係
合して同上の第1輪21を回転させる駆動部材26と、
上記の第1輪21によって回転される第2輪22と、そ
の第2輪22によって押引き移動される可撓性の伝動具
28とを備え、その伝動具28を、固定側部材7に連結
される基端29と上記の直進移動の方向へ延びる第1長
手部分31とUターン部分30と同上の直進移動の方向
へ延びる第2長手部分32と被搬送物3に連結される先
端34とを順に設けて構成し、上記の第2長手部分32
に上記の第2輪22を係合して構成したものである。
【0005】なお、上記の進退手段16としては、空圧
シリンダや油圧シリンダ等の流体圧シリンダ・電動機・
リニアモータ等が考えられる。上記の駆動部材26と第
1輪21との組み合せは、ラックとピニオンとの組み合
わせが好ましいが、チェーンとスプロケットとの組み合
せでもよく、ベルト状部材(又はワイヤ状部材)とプーリ
とからなる摩擦伝動機構であってもよい。また、上記の
伝動具28と第2輪22との組合せは、チェーンとスプ
ロケットとの組み合せが好ましいが、ベルト状部材(又
はワイヤ状部材)とプーリとからなる摩擦伝動機構であ
ってもよい。上記の被搬送物3としては、流体圧クラン
プ・金型・ワーク等が考えられる。
【0006】
【発明の作用効果】本発明は、例えば、前記の図1に示
すように、次のように作用する。被搬送物である油圧ク
ランプ3を、図中の実線図の後退位置Yから二点鎖線図
の進出位置Xへ搬送する場合には、進退手段16によっ
て第1輪21を駆動部材26に沿って下降させると、そ
の駆動部材26によって第1輪21が時計回りの方向へ
回転される。これにより、その第1輪21が第2輪22
を時計回りの方向へ回転させ、その第2輪22が伝動具
28の第2長手部分32を押し下げるので、その伝動具
28の先端34が上記クランプ3を進出位置Xへ移動さ
せる。
【0007】これとは逆に、上記クランプ3を上記の進
出位置Xから前記の後退位置Yへ搬送する場合には、上
記の進退手段16によって第1輪21を上昇させると、
駆動部材26によって第1輪21が反時計回りの方向へ
回転される。これにより、その第1輪21が第2輪22
を反時計回りの方向へ回転させて、その第2輪22が第
2長手部分32を押上げるので、上記クランプ3を後退
位置Yへ移動させる。
【0008】上述のように、上記の伝動具28のうちの
第2長手部分32を上記の第2輪22によって押引き駆
動するので、Uターン部分30に上記の第2輪22を係
合させた場合と比べると、被搬送物であるクランプ3の
移動長さLが第1長手部分31の長さによって制限され
ることが無くなり、その移動長さLを大きくできる。
【0009】本発明は、上記のように構成され作用する
ことから次の効果を奏する。駆動部材によって第1輪を
往復回転させることにより、第2輪を介して伝動具を押
引きできるので、前述した従来例のアイドラー及びそれ
を回転自在に支持する手段とを省略できる。このため、
本発明の押引き装置は、上記アイドラー及び支持手段を
省略した分だけ、構成部材が少なくて占有スペースも小
さくなるので、コンパクトかつ軽量に造れる。
【0010】しかも、本発明によれば、同上の従来例の
駆動用チェーンを省略できるので、その駆動用チェーン
で囲まれたループ状空間を押引き装置の構成部材の設置
スペースとして有効利用することが可能となり、そのう
え、そのチェーンの自重も無くなる。従って、この点か
らも、押引き装置をコンパクトかつ軽量に造れる。ま
た、駆動用チェーンの省略により、そのチェーンの伸縮
による誤差が無くなるので、被搬送物の押引き精度が向
上する。さらに、上記の伝動具のうちの第2長手部分を
上記の第2輪によって押引きするので、クランプ等の被
搬送物の移動長さが第1長手部分の長さによって制限さ
れず、大きな移動長さを確保できる。
【0011】なお、請求項2に示すように、前記の第1
輪をピニオンによって構成するとともに前記の第2輪を
スプロケットによって構成し、そのスプロケットのピッ
チ円の直径を上記のピニオンのピッチ円の直径よりも大
きい値に設定した場合には、これらの直径の比率に応じ
てスプロケットの回転速度を増加できるので、進退手段
の進退ストロークを小さくして押引き装置をさらにコン
パクトに造れる。
【0012】また、請求項3に示すように、前記の進退
手段の出力部にシャフトを設けて、そのシャフトに前記
の第1輪および第2輪を回転自在に支持するとともに転
動部材を回転自在に支持し、その転動部材を、前記の直
進移動の方向へ延びる一対のガイドレールの間に嵌入し
た場合には、上記の転動部材を介して上記シャフトと第
1輪および第2輪とを上記の直進方向へ真っすぐに案内
できる。このため、上記の第1輪と前記の駆動部材との
係合および上記の第2輪と前記の伝動具との係合を好適
な状態に保つことが可能となって、上記の進退手段の出
力を効率良く伝動具へ伝達できる。
【0013】さらに、請求項4に示すように、進退手段
を複動式の空圧シリンダによって構成し、その空圧シリ
ンダの出力部であるピストンロッドを前記の第1輪に連
結し、そのピストンロッドの進退移動を阻止するブレー
キ手段を設け、そのブレーキ手段は、上記の空圧シリン
ダの二つの作動室のいずれか一方へ圧縮空気が供給され
るときにブレーキ状態が解除されるのに対して、上記の
二つの作動室の両方から圧縮空気が排出されるときにブ
レーキ状態へ切換えられるように構成した場合には、上
記の被搬送物をインチング操作することが可能となるの
で、クランプ等の被搬送物を所望の位置へ停止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1から図
6によって説明する。まず、図1の系統図と図2の立面
視の縦断面図によって、押引き装置の概略の構成を説明
する。符号1はプレス機械を示し、そのスライド2の下
面2aには複数の油圧クランプ3によって上型4が固定
可能とされる。なお、ここでは1つのクランプ3だけを
図示してある。上記スライド2の下部には、左右方向へ
延びるT溝5が紙面に垂直な方向へ所定の間隔をあけて
形成される。上記クランプ3を移動させる押引き装置6
は、上記の各T溝5に対応して上記スライド2の下部に
取付けられる。その押引き装置6の取付けブロック7に
は、上記のT溝5に連通する別のT溝8が形成される。
上記の二つのT溝5・8に上記クランプ3のT脚9が左
右方向へ移動可能に嵌入されて、そのクランプ3が図1
中の二点鎖線図の進出位置Xと実線図の後退位置Yとに
移動される。
【0015】上記クランプ3のシリンダ本体11に挿入
したピストン12が上記T脚9に連結される。空油圧ブ
ースタ等の油圧源Pの圧油を二位置切換弁13を経て上
記ピストン12の上側に形成した油圧作動室14へ供給
すると、その油圧力によって上記のT脚9に対して上記
シリンダ本体11が上昇して、そのシリンダ本体11が
前記の上型4をスライド2の下面2aへ押圧する。これ
とは逆に、上記の作動室14の圧油を上記の切換弁13
を経てタンクTへ排出すると、バネ15によって同上シ
リンダ本体11が下降されて上記の押圧状態が解除され
る。上記の押引き装置6は上下方向へ延びる複動式の空
圧シリンダ16を備え、その空圧シリンダ16のシリン
ダチューブ17の下部が前記ブロック7に固定される。
そのシリンダチューブ17に挿入したピストン18から
ピストンロッド(出力部)19が上向きに突出される。
【0016】上記ピストンロッド19の上部に一対のピ
ニオン(第1輪)21・21が回転自在に支持されると共
に、押引装置6のケーシング24に一対のラック(駆動
部材)26・26が上下方向へ延びる状態で固定され
て、各ラック26が上記の各ピニオン21に係合して同
上ピニオン21を回転させる。上記ピニオン21・21
には一対のスプロケット(第2輪)22・22が同軸上に
固定される。そのスプロケット22のピッチ円の直径D
は、上記ピニオン21のピッチ円の直径dよりも大きな
値に設定され、ここでは、D/dの値を約2.0に設定し
てある。なお、図1と図2では、上記の一対のピニオン
21・21とスプロケット22・22とラック26・2
6との一方ずつだけを示している。
【0017】前記クランプ3を移動させる押引き用チェ
ーン28は、左下部の基端29と、上向きに延びる第1
長手部分31と、逆U字状のUターン部分30と、下向
きに延びる第2長手部分32と、前記のT溝5・8内へ
進出される第3長手部分33と、前記のT脚9に連結さ
れる先端34とを順に設けてある。上記チェーン28の
基端29が、前記シリンダチューブ17を介して、固定
側部材である前記の取付けブロック7に連結される。上
記の第1長手部分31と第2長手部分32とが、それぞ
れ、第1ガイド41と第2ガイド42とによって上下方
向へ押引き可能に案内され、その第2長手部分32に前
記スプロケット22が係合される。また、上記の第3長
手部分33がT溝5・8によって左右方向へ押引き可能
に案内される。
【0018】図1中の実線図と図2の状態では、前記の
空圧シリンダ16のピストン18が上向きに進出されて
前記クランプ3が後退位置Yへ切換えられている。その
状態で、図1中の二点鎖線図に示すように上記ピストン
18を下降させると、前記ラック26によってピニオン
21が時計回りの方向へ回転され、これにより、スプロ
ケット22が第2長手部分32を下向きに駆動して第3
長手部分33をT溝5内へ進出させ、上記クランプ3を
進出位置Xへ切換える。これとは逆に、上記の二点鎖線
図のピストン18を上昇させると、上記ラック26によ
ってピニオン21が反時計回りの方向へ回転され、これ
により、スプロケット22が第2長手部分32を上向き
に駆動して第3長手部分33を別のT溝8内へ後退さ
せ、上記クランプ3を後退位置Yへ切換える。
【0019】この場合、上記ピストン18及びピストン
ロッド19のストロークをSとし、クランプ3の移動長
さをLとすると、L=S×(D+d)/d となる。前述し
たようにD/dの値を約2に設定してあるので、上記の
移動長さLはストロークSの約3倍となる。換言すれ
ば、そのストロークSは、必要とされる移動長さLを約
1/3倍しただけの短い長さでよいことになる。
【0020】上記の空圧シリンダ16を伸縮させる装置
は、次のように構成される。コンプレッサー等の空圧源
44が空圧給排手段45によって上記シリンダ16へ接
続される。即ち、そのシリンダ16を伸長させるときに
は、三位置切換弁46を伸長操作位置Aへ切換える。す
ると、空圧源44の圧縮空気が逆止弁47を経て伸長用
作動室37へ供給されるとともに、収縮用作動室38内
の圧縮空気がスピードコントロール弁48を通って大気
側へ排出される。同上シリンダ16を収縮させるときに
は、上記の切換弁46を収縮操作位置Bへ切換える。す
ると、空圧源44の圧縮空気が別の逆止弁49を経て収
縮用作動室37へ供給されるとともに、伸長用作動室3
7内の圧縮空気が別のスピードコントロール弁50を通
って大気側へ排出される。
【0021】上記シリンダ16(及びチェーン28)を移
動途中の所望位置で停止させるときには、上記の切換弁
46を停止操作位置Cへ切換えればよい。より詳しくい
えば、上記シリンダ16の伸長用給圧口52と収縮用給
圧口53とがシャトル弁54によってブレーキ手段55
へ選択的に接続される。そのブレーキ手段55は、具体
的な構造は後述するが、前記ピストンロッド19を後述
のブレーキ用バネ55g(ここでは図示せず)によって所
望の高さに狭持固定するものである。
【0022】そして、上記の切換弁46が伸長操作位置
Aと収縮装置位置Bとのいずれかに切換えられて上記の
作動室37・38のいずれか一方へ圧縮空気が供給され
るときには、その圧縮空気が上記シャトル弁54を経て
ブレーキ手段55へ供給されて、上記ブレーキ用バネに
抗してブレーキ状態を解除する。これに対して、上記の
切換弁46が停止操作位置Cへ切換えられて前記の作動
室37・38の両方から圧縮空気が排出されるときに
は、上記ブレーキ手段55へ供給されていた圧縮空気が
上記シャトル弁54を経て大気中へ排出されて、そのブ
レーキ手段55がブレーキ用バネによってブレーキ状態
へ切換えられる。
【0023】上記の空圧シリンダ16によって前記クラ
ンプ3を後退操作したときには、ピストンロッド19が
最も上昇したことを後退端検出用リミットスイッチ57
によって検出して検出信号が出力される。また、上記の
シリンダ16によって同上クランプ3を進出操作したと
きには、金型検出用リミットスイッチ58の接触子58
aが前記の上型4のフランジ4aを検出して検出信号が
出力される。さらに、前記スライド2の下側に上型4が
搬入されてない場合や搬入された上型4が異常に小さい
場合などに誤って前記クランプ3を進出駆動すると、上
記シリンダ16が設定量以上に収縮されるので、そのこ
とを異常進出検出用リミットスイッチ59が検出して検
出信号が出力される。
【0024】上述した押引き装置6の具体的な構造を、
同上の図1と図2を参照しながら、図3から図5によっ
て説明する。図3は、上記の図2中のIII−III線矢視の
断面図である。図4は、同上の図2中のIV−IV線矢視の
拡大断面図である。図5は、同上の図2中のV−V線矢視
の拡大断面図である。
【0025】主として図2と図3に示すように、前記ク
ランプ3のシリンダ本体11の上面に前記の金型検出用
リミットスイッチ58とプレート61とが固定される。
そのプレート61に、油圧ホース62の先端口金63が
接続される。その油圧ホース62の基端口金64が、前
述の取付けブロック7の給排油路65に接続される。符
号66は給排油口である。そして、クランプ時には、油
圧源Pの圧油が、上記の給排油口66と上記の油圧ホー
ス62と上記プレート61内の油路(図示せず)とを順に
通って、前記の油圧作動室14へ供給される。アンクラ
ンプ時には、上記の作動室14内の圧油が上記とは逆の
経路で油タンクTへ排出される。上記リミットスイッチ
58の電気ケーブル68と上記の油圧ホース62とが、
前記チェーン28内に長手方向へ挿入されて、上記クラ
ンプ3と同時に移動される。
【0026】前記の取付けブロック7は、前記スライド
2の右下部に4本のボルト70によって固定される。そ
のブロック7に、前述のケーシング24が固定されると
ともに前述の空圧シリンダ16が複数のボルト71によ
って固定される。
【0027】図5に示すように、前記ブレーキ手段55
のハウジング55aは、上記シリンダ16の端板16a
に固定されている。前述の図1で説明したシャトル弁5
4の圧縮空気を、上記の端板16aの給排気口56を経
てピストン55bの上側の空圧作動室55cへ供給する
と、そのピストン55b及び複数のボール55dが下降
するので、環状コレット55eの拡径が許容されて前記
のピストンロッド19の狭持固定状態が解除される。な
お、符号55fは、上記コレット55eの溝である。
【0028】これに対して、上記の空圧作動室55cか
ら圧縮空気を排出すると、ブレーキ用バネ55gによっ
て上記ピストン55bのカム面55hを介して上記ボー
ル55dが上昇する。これにより、上記コレット55e
が縮径されて上記ピストンロッド19が所定の高さに保
持される。なお、上記ボール55dは整列バネ55iに
よって上向きに付勢されている。
【0029】上記ピストンロッド19の上部に止めボル
ト72によってシャフト73が固定される。そのシャフ
ト73の両側部には、それぞれ、2つのスベリ軸受け7
4・75を介してスリーブ76が回転自在に支持され
る。各スリーブ76に前記ピニオン21とスプロケット
22とが一体に形成される。
【0030】上記の一対のスリーブ76・76の間にガ
イドブロック77が上側から挿入され、そのガイドブロ
ック77が前記の止めボルト72を利用して上記のシャ
フト73に固定される。そして、前記チェーン28がス
プロケット22に絡み付いたり噛み込むことが上記ガイ
ドブロック77によって防止される。
【0031】上記スリーブ76の各端部にラジアルベア
リング製の転動部材79が外嵌される。また、前記のケ
ーシング24の対面する側板24a・24aに、それぞ
れ、前記ラック26とガイドレール80とが所定の間隔
をあけて固定される。そのラック26の歯先を結んだ面
によって別のガイドレール26aを構成してある。そし
て、上記の対面するガイドレール26a・80の間に上
記の転動部材79が上下方向へ移動自在に嵌入される。
図3に示すように、上記の転動部材79に前記の後退端
検出用リミットスイッチ57の接触子57aと異常進出
検出用リミットスイッチ59の接触子59aとが対面さ
れている。
【0032】前記の押引き用チェーン28は、片折れ式
に構成されており、前記の基端29が調節ボルト81と
ブラケット82とを経て空圧シリンダ16に固定され
る。そのチェーン28に設けた後述のローラ95・96
を案内する前述の第1ガイド41と第2ガイド42と
は、上記ケーシング24の別の側板24b・24bに設
けられている。
【0033】また、図2に示すように、油圧クランプ3
が後退位置Yを越えて右方へ移動するのは、前記の別の
T溝8の頂壁に固定したボルト83によって阻止され
る。さらに、上記クランプ3を上記の後退位置Yにロッ
クする手段85が前記の取付けブロック7に設けられ
る。そのロック手段85は、上記ブロック7に昇降自在
に油密状に挿入した押圧ロッド86と、そのロッド86
と蓋ボルト87との間に設けたロック用作動室88と、
上記ロッド86を上昇復帰させるバネ89と、同上ロッ
ド86の上部に設けたバネ受け90とを備えている。上
記ロック用作動室88が前述の給排油路65へ連通され
ている。
【0034】上記の油圧クランプ3を後退位置Yでクラ
ンプ作動させると、上記の給排油路65から上記ロック
用作動室88へ供給された圧油によって上記ロッド86
が別のT溝8内へ進出し、そのロッド88が上記クラン
プ3のT脚9の底面9aを下向きに押圧して、そのT脚
9を上記の別のT溝8の周壁へ押圧固定する。このた
め、プレス機械1の作業中であっても、後退位置Yで待
機中のクランプ3がスライド2からの衝撃によって振動
することを防止できる。これに対して、上記の後退位置
Yのクランプ3を進出位置Xへ移動させるときに上記ク
ランプ3のクランプ状態を解除すると、上記ロック用作
動室88からも圧油が排出される。これにより、上記ロ
ッド86が前記バネ89によって上昇してT脚9の押圧
固定状態を解除するので、そのクランプ3の移動が許容
される。
【0035】前記の押引き用チェーン(伝動具)28の長
手方向の中央寄り部分(即ち、第1長手部分31とUタ
ーン部分30と第2長手部分32)の詳細な構造を、主
として図6によって説明する。その図6は、上記チェー
ン28の隣り合う2つのリンク部材91・92の展開斜
視図を示している。これら隣り合うリンク部材91・9
2のうちの一方のリンク部材91は、ほぼU字状に形成
されており、左側壁91aと右側壁91bと底壁91c
とを備えている。また、他方のリンク部材92は、ほぼ
逆U字状に形成されており、左側壁92aと右側壁92
bと頂壁92cとを備える。
【0036】上記の一方のリンク部材91の左側壁91
aの前後の2箇所に、左外向きに突出する左ピン93・
93が挿通される。各左ピン93の大径部が溶接によっ
て上記の左側壁91aに固定される。また、右側壁91
bの前後の2箇所に右支持孔97・97が貫通される。
前記の他方のリンク部材92の右側壁92bの前後の2
箇所に、右外向きに突出する右ピン94・94が挿通さ
れる。各右ピン94の大径部が溶接によって上記の右側
壁92bに固定される。また、左側壁92aの前後の2
箇所に左支持孔98・98が貫通される。
【0037】上記2つのリンク部材91・92同士を連
結するときには、他方のリンク部材92の右ピン94を
一方のリンク部材91の右支持孔97に嵌入するととも
に、同上の他方のリンク部材92の左支持孔98を上記
の一方のリンク部材91の左ピン93に外嵌する。これ
により、2つのリンク部材91・92の左側壁91a・
92a同士が左ピン93によって揺動自在に連結される
とともに、右側壁91b・92b同士が右ピン94によ
って揺動自在に連結される。
【0038】図4に示すように、上記の左右のピン93
・94にそれぞれ左右のローラ95・96が回転自在に
支持されている。これら左右のローラ95・96が、前
記の第1ガイド41と第2ガイド42によって支持され
ると共に、前記のT溝5・8とに進退自在に挿入される
(図1および図2を参照)。前記の油圧ホース62と前記
の電気ケーブル68とは、上記チェーン28の左側壁9
1a・92aと右側壁91b・92bと前記の底壁91
cと頂壁92cとで囲まれた空間内に収納されている。
【0039】図2に示すように、上記チェーン28の長
手方向の途中部分では一方のリンク部材91と他方のリ
ンク部材92とが交互に連結されているが、前記の第3
長手部分33では同上の他方のリンク部材92が二つ連
結されると共に一方の連結部材91が二つ連結される。
これにより、上記チェーン28の先端34近傍が油圧ホ
ース62等と干渉することが防止される。
【0040】なお、これら他方のリンク部材92・92
同士を前後に並べて連結する場合には、前側の部材に対
して後側の部材を前後逆に配置して、これら両部材をピ
ンによって連結すればよい。前記の一方のリンク部材9
1・91同士を連結する場合も同様である。
【0041】上記の実施形態の装置は次の長所を奏す
る。前記チェーン28の長手方向の軸心とほぼ同一に空
圧シリンダ16を配置したので、押引き装置6のケーシ
ング24の幅寸法が小さくなる。このため、その押引き
装置6を小ピッチで隣接させて設置できる。しかも、ピ
ストンロッド19の両側に2組のラック26及びピニオ
ン21が配置されるので、上記ピニオン21は、偏心荷
重が生じなく、円滑に回転できる。また、上記ピニオン
21のピッチ円の直径dを変更することによって、増速
比および押引き力を容易に変更できる。このため、押引
き能力が異なる押引き装置において、上記ラック26及
びピニオン21だけを変更すればよく、他の部品を共通
化できるので、製作コストを大幅に低減できる。
【0042】ラック26とピニオン21との組み合わせ
によってスプロケット22を回転させるので、そのスプ
ロケット22を確実かつ効率良く回転でき、油圧クラン
プ3の位置決め精度が向上する。
【0043】前記ガイドレール80とラック26に設け
た別のガイドレール26aとの間に前記の転動部材79
を嵌入したので、前記スリーブ76に設けたピニオン2
1とスプロケット22とを上下方向へ真っすぐに移動さ
せることが可能である。このため、上記ピニオン21の
歯先が前記ラック26の歯先へ噛み込むのを阻止すると
共に、上記スプロケット22が前記チェーン28へ必要
以上に押し付けられるのを防止できる。その結果、上記
ピニオン21及びスプロケット22の回転抵抗が少なく
なり、空圧シリンダ16の出力をチェーン28へ有効に
伝動できる。
【0044】前記の空圧シリンダ16を複動式に構成す
ると共に前記の伸長用給圧口52と収縮用給圧口53と
を前記ブレーキ手段55の空圧作動室55cへ選択的に
接続したので、前記の三位置切換弁46を切換えること
によって前記チェーン28をインチング操作で押し引き
でき、油圧クランプ3の位置決め精度が向上する。しか
も、ブレーキ用バネ55gの付勢力によってピストンロ
ッド19に自動的にブレーキをかけることができるの
で、圧縮空気が消失したり低下した場合であっても、そ
のクランプ3が途中でズレ動くことを阻止できる。
【0045】図7は、本発明の別の実施形態を示し、前
記の図3に相当する図である。この別の実施形態におい
ては、上記の実施形態と同じ構成の部材には同一の符号
を付けてある。
【0046】この実施形態では、進退手段である空圧シ
リンダ16のシリンダチューブ17が前記ケーシング2
4の上半部に固定される。そのシリンダチューブ17か
ら下向きに突出された前記ピストンロッド19の下部が
前記シャフト73に連結される。そのシャフト73に回
転自在に外嵌されたスリーブ76は一体物に形成されて
おり、その軸心方向の中央部に一対のスプロケット22
・22を設けると共に両端部に一対のピニオン21・2
1を設けてある。前記の転動部材79を案内するガイド
レール80・80は、前記ラック26の外側で前後に配
置される(ここでは前側の一つだけを示している)。な
お、上記の転動部材79を上記ピニオン21とスプロケ
ット22との間に設けて、その転動部材79に対応する
位置に上記ガイドレール80を配置することも可能であ
る。
【0047】上記の各実施形態は、さらに次のように変
更可能である。前記ピニオン21とスプロケット22と
は、一体に形成してもよく個別に形成してもよい。ま
た、これらピニオン21とスプロケット22は、二つず
つ設けることに代えて、一つずつだけ設けてもよい。上
記スプロケット22のピッチ円の直径Dは、ピニオン2
1のピッチ円の直径dよりも大きいことが好ましいが、
その直径d以下の値であっても支障ない。
【0048】前記ブレーキ手段55は、油圧クランプ3
を移動させるときにピストンロッド19の狭持固定状態
を解除するものであればよく、前述の単動形シリンダを
利用したものに代えて、複動形シリンダであってもよ
く、ソレノイド等の別の種類のアクチュエータを利用し
たものであってもよい。また、油圧クランプ3等の被搬
送物をインチング操作する必要がない場合には、上記ブ
レーキ手段55は省略してもよい。
【0049】押引される被搬送物は、油圧クランプ3に
代えて、金型やワーク等であってもよい。その被搬送物
とチェーン(伝動具)28が挿入される案内路は、上記の
T溝5に代えて、ガイドレールなどであってもよい。そ
のチェーン28内に収納される可撓性長尺部材は、前記
の油圧ホース62や電気ケーブル68の他に、空圧ホー
ス・溶接用ワイヤ・梱包用ベルト等が考えられる。上記
の被搬送物を押引きする伝動具は、上記チェーン28に
代えて、ベルト状部材やワイヤ状部材であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、押引き装置の系統
図である。
【図2】上記の装置の立面視の断面図である。
【図3】上記の図2中のIII−III線矢視の断面図であ
る。
【図4】同上の図2中のIV−IV線矢視の拡大断面図であ
る。
【図5】同上の図2中のV−V線矢視の拡大断面図であ
る。
【図6】上記の装置に設けた押引き用チェーンを示し、
そのチェーンの隣り合う2つのリンク部材の展開斜視図
である。
【図7】本発明の別の実施形態を示し、前記の図3に相
当する図である。
【符号の説明】
3…被搬送物(油圧クランプ)、7…固定側部材(取付け
ブロック)、16…進退手段(空圧シリンダ)、19…ピ
ストンロッド(出力部)、21…第1輪(ピニオン)、22
…第2輪(スプロケット)、26…駆動部材(ラック)、2
6a…ガイドレール、28…伝動具(チェーン)、29…
基端、30…Uターン部分、31…第1長手部分、32
…第2長手部分、34…先端、37・38…空圧シリン
ダ16の作動室、55…ブレーキ手段、73…シャフ
ト、79…転動部材、80…ガイドレール、D…スプロ
ケット22のピッチ円の直径、d…ピニオン21のピッ
チ円の直径。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進退手段(16)によって往復直進移動さ
    れる第1輪(21)と、その第1輪(21)に係合して同上
    の第1輪(21)を回転させる駆動部材(26)と、上記の
    第1輪(21)によって回転される第2輪(22)と、その
    第2輪(22)によって押引き移動される可撓性の伝動具
    (28)とを備え、その伝動具(28)を、固定側部材(7)
    に連結される基端(29)と上記の直進移動の方向へ延び
    る第1長手部分(31)とUターン部分(30)と同上の直
    進移動の方向へ延びる第2長手部分(32)と被搬送物
    (3)に連結される先端(34)とを順に設けて構成し、上
    記の第2長手部分(32)に上記の第2輪(22)を係合し
    て構成した、ことを特徴とする押引き装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した押引き装置におい
    て、 前記の第1輪をピニオン(21)によって構成するととも
    に前記の第2輪をスプロケット(22)によって構成し、
    そのスプロケット(22)のピッチ円の直径(D)を上記ピ
    ニオン(21)のピッチ円の直径(d)よりも大きい値に設
    定した、ことを特徴とする押引き装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した押引き装置に
    おいて、 前記の進退手段(16)の出力部(19)にシャフト(73)
    を設けて、そのシャフト(73)に前記の第1輪(21)及
    び第2輪(22)を回転自在に支持するとともに転動部材
    (79)を回転自在に支持して、その転動部材(79)を、
    前記の直進移動の方向へ延びる一対のガイドレール(2
    6a)(80)の間に嵌入して構成した、ことを特徴とす
    る押引き装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載した押
    引き装置において、前記の進退手段を複動式の空圧シリ
    ンダ(16)によって構成し、その空圧シリンダ(16)の
    出力部であるピストンロッド(19)を前記の第1輪(2
    1)に連結し、そのピストンロッド(19)の進退移動を
    阻止するブレーキ手段(55)を設け、そのブレーキ手段
    (55)は、上記の空圧シリンダ(16)の二つの作動室
    (37)(38)のいずれか一方へ圧縮空気が供給されると
    きにブレーキ状態が解除されるのに対して、上記の二つ
    の作動室(37)(38)の両方から圧縮空気が排出される
    ときにブレーキ状態へ切換えられるように構成した、こ
    とを特徴とする押引き装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150078482A (ko) * 2013-12-30 2015-07-08 주식회사 성우하이텍 프레스용 금형 클램핑 장치
JP2016112614A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 株式会社コスメック 押引きチェーン用リンク部材および押引きチェーン並びに押引き装置

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