JPH10179980A - 全自動洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の全自動洗濯機で洗濯のりを用いるため
には、洗濯のりの固まりやすい性質のため、洗濯のりの
使用時にユーザーが直接洗濯のりを水に投入する必要が
あり自動化することができなかった。 【解決手段】 洗濯兼脱水槽３内に給水するメイン給水
弁２１ａと、洗濯兼脱水槽３内に洗濯のりを投入する洗
濯のり投入ケース３３と、洗濯のり投入ケース３３内に
給水を行うサブ給水弁２１ｂと、洗濯のり投入ケース３
３に投入した洗濯のりと水を攪拌する攪拌機構３４とを
備える。最終すすぎ工程開始から所定時間経過した後
に、洗濯のり投入ケース３３に給水して、オーバーフロ
ー機構３５によって、洗濯のりと水とをオーバーフロー
させて、洗濯兼脱水槽３内へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、全自動洗濯機の洗
濯のり投入機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の全自動洗濯機は、特開平３−１７
３５９９号公報に開示されている。前記公報には、合成
洗剤を収容する洗剤容器と、柔軟仕上げ剤を収容する柔
軟仕上げ剤容器とを備えると共に、洗剤容器に給水する
洗剤容器給水口と、柔軟仕上げ剤容器に給水する柔軟仕
上げ剤給水口とを備える。

【０００３】洗濯開始時には、洗剤容器給水口から水を
供給して、洗剤及び水を洗濯兼脱水槽内に供給する。そ
して、最終すすぎ中に柔軟仕上げ剤給水口から給水する
ことにより、柔軟仕上げ剤を洗濯兼脱水槽内に供給す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来は、全自動洗濯機
を用いて、のりづけ仕上げを行いたい場合は、全自動工
程終了後、のりづけコース、或いは、洗い＋脱水工程を
設定し、給水後パルセーターが回転開始してから洗濯の
りを投入する必要があった。このように洗濯のりを投入
する理由は、洗濯のりの固まりやすい性質のため、洗濯
のりを直接水に投入する必要があった。

【０００５】本発明は、洗濯のり投入ケース内に洗濯の
りの攪拌機構を設けることによって、洗濯のりの投入時
まで、水で薄めた洗濯のりを投入ケース内で攪拌してお
き、のりづけ仕上げまでの工程を全自動で行うことを目
的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の全自動洗濯機に
よれば、洗濯のり投入ケースと、洗濯のり投入ケース内
に給水するためのサブ給水弁（第２の給水手段）と、洗
濯のり投入ケース内の洗濯のりを攪拌するための攪拌機
構とを設ける。さらに、洗濯のり投入ケース内に一定量
貯水し、洗濯のりの濃度を低くした洗濯のり溶液を作成
する。

【０００７】また、最終すすぎ工程において、メイン給
水弁（第１の給水弁）により槽内へ給水終了後に、パル
セーターの回転を開始し洗濯物がほぐれてから、サブ給
水弁をＯＮして洗濯のり投入ケース内へ給水し、貯水可
能量を越えると洗濯のり溶液を槽内へ供給させる。

【０００８】さらに、最終すすぎ工程において、サブ給
水弁がＯＮして所定時間経過するまで、攪拌し続けてお
く。なお、洗濯のり投入ケース内へ、洗濯のりの代わり
にソフト仕上剤を投入することも可能とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の全自動洗濯機の実
施形態を、図１乃至図７に基づき説明する。

【００１０】本発明の全自動洗濯機は図１に示すように
構成するものである。図１において、１は洗濯兼脱水機
の外箱、２は水受槽、３は洗濯兼脱水槽であり、この水
受槽２の外底部にモーター４、及びこの回転を洗濯兼脱
水槽３とパルセータ５とに選択的に伝達するクラッチ機
構６を設ける。このクラッチ機構６は図２の拡大図に示
すように、パルセータ５を駆動する洗い軸７に直結され
た従動側プーリー８と、この従動側プーリー８の回転力
を脱水軸９に伝えて、洗濯兼脱水槽３を高速回転させる
スプリングクラッチ１０とから成る。

【００１１】また、図１において、１１はモーター４の
回転軸１２に直結された駆動側プーリーで、プーリー片
１３と冷却ファン１４とねじ１５によって結合して一体
的に構成されている。１６は駆動側プーリ一１１と従動
側プーリー８との間に掛けられたＶベルトである。ここ
で脱水運転を行う際には、クラッチレバー１７をソレノ
イド１８の動作により開放し、スプリングクラッチ１０
が脱水軸９に動力を伝達する形でモーター４に通電し、
従動側プーリー８と洗濯兼脱水槽３とを同じ回転数で回
転させる。

【００１２】本発明の全自動洗濯機の上面図を図３に示
す。図３において、１９は上面板２３後部に配設され洗
濯兼脱水槽３の水位を検知するする水位センサー、２０
は脱水工程時に洗濯兼脱水槽３のアンバランスを検知す
る検出スイッチである。また本発明の給水機構を説明す
ると、２１は給水弁、２２は給水弁２１から供給された
水を洗濯兼脱水槽３に給水する給水口である。なお、給
水弁２１は、メイン給水弁２１ａとサブ給水弁２１ｂと
から構成されている。

【００１３】本発明の全自動洗濯機の制御部のブロック
図を図４に示す。図４において、２３は制御部の中心と
なるマイクロコンピュータ（以下、マイコンと称す）で
ある。前記マイコン２３は、操作スイッチ２４、上蓋の
開閉に連動する安全スイッチ２５、洗濯兼脱水槽３の水
位を検知する水位センサー１９、リセット回路２６、ク
ロック回路２７、被洗濯物の容量を判定する容量検知回
路２８からの情報が入力され、これらの情報を基に各種
表示回路２９、給水弁駆動回路３０、クラッチ及び排水
弁用ソレノイド駆動回路３１、モーター回転駆動回路３
２の動作を制御する。

【００１４】本発明の全自動洗濯機の実施形態の給水機
構の断面図を、図５に示して説明する。図５において、
給水弁２１は、メイン給水弁２１ａと、メイン給水弁２
１ａの下方に配設されるサブ給水弁２１ｂとを備える。
そして、メイン給水弁２１ａにはメイン給水弁ノズル２
２ａが接続され、メイン給水弁２１ａからの給水は、メ
イン給水弁ノズル２２ａから下方に向かって噴出し、洗
濯のり投入ケース３３の側面及び底部を通って、洗濯兼
脱水槽３内に供給される。また、サブ給水弁２１ｂには
サブ給水ノズル２２ｂが接続され、サブ給水弁２１ｂか
らの給水は、サブ給水弁ノズル２２ｂから洗濯のり投入
ケース３３の側面開口に向かって噴出し洗濯のり投入ケ
ース３３内に貯水される。

【００１５】また、洗濯のり投入ケース３３には、その
上面に洗濯のり投入用の開口を形成してあり、前記開口
から投入された洗濯のりは、洗濯のり投入ケース３３内
底部に配設した攪拌機構３４ａに導かれる。なお、攪拌
機構３４は、駆動モータ３３ｃと、該駆動モータ３３の
駆動力を伝達する伝達機構３４ｂと、該伝達機構３４ｂ
により動作する攪拌翼３４ａから構成される。

【００１６】さらに、洗濯のり投入ケース３３内には、
攪拌機構３４によって攪拌された洗濯のり水溶液を、洗
濯兼脱水槽３に流出させるためのオーバーブロー機構３
５が形成されている。オーバーフロー機構３５は、洗濯
のり投入ケース３３底部から立設する流出管３５ａと、
該流出管３５ａの上端開口を覆う流出管蓋３５ｂとから
構成される。そして、上記オーバーフロー機構３５は、
洗濯のり投入ケース３３に供給された水の水位が、流出
管３５ａの上端より高くなると、該流出管３５ａの上端
開口を通って洗濯のり投入ケース３３底面から流出し
て、洗濯兼脱水槽に導かれる。

【００１７】そして、洗濯のり投入ケース３３内へ洗濯
のりを投入した後に全自動運転を開始すると、図６に示
すように、サブ給水弁２１ｂが所定時間開放されて洗濯
のり投入ケース３３内に給水され、所定量の水が貯水さ
れる。この後、駆動モータ３４ｃをＯＮして攪拌翼３４
ａを回転して攪拌する。これによって、投入ケース３３
内に洗濯のりが水溶液となり、洗濯のりを固めずに必要
な時間まで保存することができる。

【００１８】そして、最終すすぎ工程において、メイン
給水弁２１ａから槽内へ給水完了後、パルセーター５の
回転を開始し洗濯物がほぐれてから、図７に示すよう
に、サブ給水弁２１ｂをＯＮして給水する。サブ給水弁
２１ｂ側のノズル２２ｂから洗濯のり投入ケース３３内
へ給水された水は、一定量を越えると、オーバーフロー
機構３５のサイフォン現象により、洗濯兼脱水槽３内へ
流出する。なお、最終すすぎ工程においては、サブ給水
弁を開放し所定時間経過した後、即ち、洗濯のり投入ケ
ース３３内の洗濯のり水溶液がほぼ流出した後、駆動モ
ータ３４ｃをＯＦＦして拌翼３４ａを停止する。

【００１９】また、上記実施形態では、洗濯のり投入ケ
ース３３に洗濯のりを投入したが、その代わりに、ソフ
ト仕上剤を投入し全自動運転を行ってもよい。これによ
って、濃縮タイプのノフト仕上剤の場合でも水で薄めて
から投入する必要がなく、固まらずに残り無く槽内へ投
入できる。また、ノフト仕上げにしたい衣類と、のりづ
け仕上げにしたい衣類とは異なるため、従来のリフト仕
上剤投入ケースを本発明の洗濯のりと置き換えるだけ
で、新たに設置スペースを設けることなく、洗濯のり投
入用ケースとしてもソフト仕上剤投入用ケースとしても
効率よく使うことができる。

【００２０】

【発明の効果】請求項１によれば、洗濯のり投入ケース
内に設けた攪拌機構によって、ケース内に投入された洗
濯のりが攪拌され、固まるのを防ぐため、のりづけ仕上
げまでを全自動コースで行うことができる。従来のよう
に洗濯終了後にのりづけコースを設定し、パルセーター
が回転開始するのを待ってから洗濯のりを投入する必要
がなく、手間が省ける。また、最終すすぎ工程中にのり
づけ仕上げまで行うので、のりづけ仕上げのために余分
な時間をかける必要がない。

【００２１】請求項２によれば、洗濯のり投入ケース内
に一定量貯水してから攪拌を始めることにより、洗濯の
り水溶液を攪拌をし続けるため、予約洗濯のように長時
間経過してから、洗濯のりを洗濯兼脱水槽内へ投入する
場合でも、洗濯のりが固まらずにのりづけ仕上げまでを
全自動コースで行うことができる。

【００２２】請求項３によれば、最終すすぎ工程におい
て、給水完了後、パルセーターが回転を開始し洗濯物が
ほぐれてから、洗濯のりを投入するため、のりづけ仕上
げをムラなく全自動で行うことができる。

【００２３】請求項４によれば、洗濯のり投入ケース内
の洗濯のり水溶液が、洗濯兼脱水槽内へ流出し終わるま
で、攪拌しておくことにより、全自動コースにおいても
洗濯のりを固めずに残り無く投入することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の全自動洗濯機の実施形態を示す断面図
である。

【図２】図１の全自動洗濯機の駆動機構を示す要部側面
図である。

【図３】図１の全自動洗濯機の構造を示す上面図であ
る。

【図４】本発明の全自動洗濯機の制御ブロック図であ
る。

【図５】本発明の洗濯のり投入ケースの断面図である。

【図６】図５の洗濯のり投入ケースの洗濯のり保管状態
を示す断面図である。

【図７】図５の洗濯のり投入ケースの洗濯のり投入状態
を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 外槽 ２ 水受槽 ３ 洗濯兼脱水槽 ４ モーター ５ パルセーター ６ クラッチ機構 ７ 洗い軸 １９ 水位センサー ２０ 検出スイッチ ２１ 給水弁 ２１ａ メイン給水弁 ２１ｂ サブ給水弁 ２２ 給水口 ２２ａ メイン給水弁ノズル ２２ｂ サブ給水弁ノズル ３３ 洗濯のり投入ケース ３４ 攪拌機構 ３５ オーバーフロー機構

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯兼脱水槽内に給水する第１の給水手
   段と、該洗濯兼脱水槽内に洗濯のりを投入する洗濯のり
   投入ケースと、該洗濯のり投入ケース内に給水を行う第
   ２の給水手段と、該洗濯のり投入ケースに投入した洗濯
   のりを攪拌する攪拌機構とを備えることを特徴とする全
   自動洗濯機。
2. 【請求項２】 洗濯のりを上記洗濯のり投入ケース内に
   入れ、第２の給水手段から該洗濯のり投入ケース内に所
   定定量給水した後に、上記攪拌機構を動作させることを
   特徴とする請求項１に記載の全自動洗濯機。
3. 【請求項３】 最終すすぎ工程開始から所定時間経過し
   た後に、上記洗濯のり投入ケース内の洗濯のりと水とを
   上記洗濯兼脱水槽内へ供給することを特徴とする請求項
   ２に記載の全自動洗濯機。
4. 【請求項４】 上記洗濯のり投入ケース内の洗濯のりを
   上記洗濯兼脱水槽内へ投入した後に、上記攪拌機構を停
   止することを特徴とする請求項３に記載の全自動洗濯
   機。