JPH10177752A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

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Publication number
JPH10177752A
JPH10177752A JP8333997A JP33399796A JPH10177752A JP H10177752 A JPH10177752 A JP H10177752A JP 8333997 A JP8333997 A JP 8333997A JP 33399796 A JP33399796 A JP 33399796A JP H10177752 A JPH10177752 A JP H10177752A
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JP
Japan
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cassette
cassette holder
recording
reproducing apparatus
holder
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Application number
JP8333997A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Takeda
好晴 竹田
Shinsaku Inada
真作 稲田
Hiromitsu Baba
博光 馬場
Akihiro Uetake
昭浩 上竹
Masatake Takase
昌毅 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カセットがリール台に圧着後に、リール台が
ヘッドドラム側に移動するようにされた記録再生機構で
あっても、カセットの挿入及び排出動作をフロント正面
から電動で行えるいわゆるフロントローディング方式を
採用した記録再生装置を得る。 【解決手段】 駆動スライダー5,6と共にカセットホ
ルダー20が排出位置から引き込まれるフロントローデ
ィング動作と、この動作のあとカセットホルダー20が
駆動スライダー5,6の傾斜ガイド溝23a,23b、
24a,24bと可動シャーシ26に設けたガイドブロ
ック33,34のガイド壁39とによって垂直移動しリ
ール台27a,27bに圧着される動作と、この動作の
あと可動シャーシ26と共にカセットホルダー20がヘ
ッドドラム側に移動するリニアスケート動作とから構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントパネル正
面のカセット挿入口からカセットを挿入可能にした、い
わゆるフロントローディング方式のカセットコンパート
メント(以下カセコンという)を、ビデオカメラ等のよ
うにヘッドドラムに対してリール台を近づける動作が行
われる、いわゆるリニアスケート方式の機構に大きな機
構上の変更をすることなく適用可能とするカセット装填
機構を有する記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の記録再生装置のフロント
正面のカセット挿入口からテープカセットの挿入及び排
出が行われるフロントローディング方式のカセット装填
装置は一般に広く適用されている。しかし、このカセッ
ト装填装置はフロントローディング方式の用途専用に開
発された記録再生機構を用いているため、ヘッドドラム
に対してリール台の移動機構は備えていない。
【0003】一方、ビデオカメラ等の携帯性を重視した
ものに使用される記録再生機構では、使用状態での記録
再生機構を最小限の大きさにする目的からリール台位置
をヘッドラムに近づける動作が行えるように構成されて
いるものがある。このリール台位置を移動するために
は、リール台の取り付けられているシャーシを移動する
ことが必要である。これによって、カセットをリール台
に圧着したあとリール台をヘッドドラム側へ移動動作す
ることで、記録/再生動作時の装置全体の大きさを小型
化することが可能となる。しかし、リール台を移動可能
にした記録再生機構ではその移動機構が複雑になるた
め、上述したフロントローディング方式のカセット装填
機構にリール台を移動可能にした記録再生機構を備える
ことは技術的に困難であった。
【0004】ところで、リール台を移動可能にした記録
再生機構では、カセットホルダーをばね力等で押し上げ
て開き、このカセットホルダーに対して手動によってカ
セットを装填及び取り出しを行うことのできる、いわゆ
るホップアップ方式のカセット装填機構を用いざるを得
なかった。あるいは、どうしてもカセットをフロント正
面のカセット挿入口から挿入及び排出が行えるフロント
ローディング方式のカセット装填機構を実現しようとす
る場合には、リール台位置を動かさなくても記録/再生
動作が可能なように構成された記録再生機構と、これに
合ったカセット装填機構を新たに開発しなければならな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、新たな記録
再生機構を開発することは、非常に長い開発時間及びコ
ストを必要とし、また、開発した記録再生機構は携帯性
を必要とするものには使いにくい汎用性のない記録再生
機構となってしまうことがあった。このため、一つの記
録再生機構部分に取り付けるカセット装填機構を乗せ変
えることによって携帯性を必要とする場合とそうでない
場合の両方に使えるような汎用性の高い記録再生装置を
実現ことはできず、いずれか一方の機能を犠牲にしたも
のとなっていた。
【0006】また、携帯性を重視した記録再生機構にフ
ロントローディング方式のカセット装填機構を実現しよ
うとした場合には、カセットを挿入口から水平に引き込
んだあとに下降させてリール台に圧着する動作をしたあ
とに、さらにカセットが圧着されているリール台をヘッ
ドドラムに近づける動作が必要である。つまり、カセッ
トをクランク状に移動させる動作が必要である。しか
し、このような動作が行えるカセット装填機構は実現さ
れていなかった。
【0007】また、フロントローディング方式のカセッ
ト装填機構では、左右に配したスライダー機構を使用せ
ずに回転可能に左右に連結した軸に接続された一対のア
ーム機構によりカセットを所定の位置に移動しリール台
に圧着するものが一般的であった。しかし、カセットの
圧着動作は左右に連結した軸のねじれ強度に頼って行わ
れるので、カセットホルダーの圧着方向の位置精度ある
いは圧着位相を確実に保証することは設計的に高度の技
術が必要であった。
【0008】また、上述と同様の動作を行うために斜め
の溝を持つ左右一対のスライダー機構と、左右一対のフ
レームに形成されたL字状のガイド溝の構成によってカ
セットホルダーをリール台上に位置決めする機構は提案
されている。これはカセットの左右の圧着位置を確実に
保証する機構であり、左右に連結したスライダー同志の
位相を決める軸にカセット圧着時の反力がかからないよ
うにしている。しかし、カセットホルダーがリール台上
に位置決めされた後に、リール台と共にヘッドドラム側
に水平移動するように構成しようとすると、スライダー
ごと水平移動させるか、あるいはカセットホルダーだけ
水平移動させる機構が必要となるが、このような動きを
行える機構は実現されていなかった。
【0009】また、カセットがリール台上にカセットホ
ルダーを介して圧着されるが、圧着するカセットホルダ
ーと圧着されるリール台のシャーシの部品精度や組み立
て位置精度によって圧着されたあとのカセット位置精度
が低下することがあった。例えばカセットの圧着位置が
上にずれてしまったときには、圧着力が十分に確保でき
なくなりカセットが浮き上がった状態となってテープ走
行動作が困難になったり、逆に圧着位置が低すぎる場合
には圧着力が強すぎる状態になり、シャーシ部分を変形
させてしまうためにテープ走行に悪影響を及ぼすことも
あった。
【0010】すなわち、このような機構をそのままリー
ル台が移動する記録再生機構に適用すると、一般的なカ
セット装填機構よりも複雑になるためカセットの圧着位
置がさらに低下し、上述したカセット浮き上がりやシャ
ーシ変形がさらに発生する可能性が高まるばかりでな
く、シャーシの水平移動の信頼性をも低下させることと
なる可能性が大きかった。
【0011】また、前述した左右に斜めのガイド溝を持
つ一対のスライダーと、L字状のガイド溝によってカセ
ットホルダーをリール台上に位置決めする機構では、斜
めのガイド溝を持つスライダーが移動するため当該スラ
イダーの配置及び奥行き長さがカセット装填機構全体の
大きさを決めてしまうことになる。従って、記録再生装
置の大きさをある程度に制限しようとすると、逆にスラ
イダーの大きさが制限され、さらにスライダーに形成さ
れているガイド溝が制限されることになる。このため、
ガイド溝の傾斜角度が制限されることになるためスライ
ダーとカセットホルダーの間のロスは軽減しにくかっ
た。
【0012】また、カセット装填機構によってカセット
ホルダーをリール台上の所定の位置に圧着したあとに、
別に設けられているロック機構によってカセットホルダ
ーを強制的に精度よく保持する機構は提案されている。
しかし、これはカセットの挿入及び排出時にばね力を使
用してカセットホルダーを押し上げて開き、手動によっ
てカセットの挿入及び取り出しを行う、いわゆるホップ
アップ方式のカセット装填機構のみにしか実施されてお
らず、電動でカセットの挿入及び排出を行うフロントロ
ーディング方式の機構の備えているものは提案されてい
なかった。
【0013】しかも、カセットホルダーをロック機構に
よって強制的に精度よく保持する機構をフロントローデ
ィング方式のカセット装填機構上で構成しようとする
と、カセットの案内壁として構成する部分とロック機構
が同じ場所に存在するため双方の配置を満足することは
困難であった。
【0014】また、スライダーを用いたカセット装填機
構ではカセットホルダー内にカセットを挿入したとき
に、カセットを強い力で無理に押し込んだりした場合に
はカセットホルダーも同時に押し込まれる。この結果、
内部の構成部品に衝撃力を受けることもあるので、部品
の破損を回避するために部品強度を高めるようにする
か、あるいは、ばねを用いたリミッタ機構を備えるもの
等もあったが機構が複雑になるといった問題があった。
【0015】本発明は、上述したような課題を解消する
ためになされたもので、カセットがリール台に圧着後
に、リール台がヘッドドラム側に移動するようにされた
記録再生機構であっても、カセットの挿入及び排出動作
をフロント正面から電動で行えるいわゆるフロントロー
ディング方式を採用した記録再生装置を得ることを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明による記録再生装置は、駆動スライダーと共
にカセットホルダーが排出位置から引き込まれる第1の
動作と、第1の動作のあとカセットホルダーが可動シャ
ーシ上のリール台に圧着される第2の動作と、この第2
の動作のあと可動シャーシと共にカセットホルダーがヘ
ッドドラム側に移動する第3の動作とからなるように構
成した。
【0017】このように構成したことによって、カセッ
トを装置正面から挿入及び排出させることのできるいわ
ゆるフロントローディング動作と、カセットをヘッドド
ラム側に移動するいわゆるリニアスケート動作とを併用
して備えることができ、これによって、ビデオカメラ等
のカセット装填機構に大きな変更を要することなく適用
することができる。
【0018】また、カセットホルダーの第2の動作は、
駆動スライダーに形成した傾斜ガイド溝にカセットホル
ダーのガイドピンがガイドされて相対移動する動作と、
可動シャーシに設けたガイドブロックのガイド壁にガイ
ドされてカセットホルダーの軸ピンが移動する動作とに
よって行われるようにした。これによって、カセットホ
ルダーのリール台上への圧着位置決め動作を円滑にかつ
確実に行うことができる。
【0019】また、駆動スライダーの傾斜ガイド溝を2
段階の異なる傾斜角度にし、かつガイドブロックのガイ
ド壁に傾斜を設けるようにした。これによって、カセッ
トホルダーがリール台に圧着位置決めされる負荷を軽減
することができる。
【0020】また、カセットホルダーが第3の動作の開
始時に、ガイドブロックによりカセットホルダーを圧着
位置に保持するようにした。これによって、カセットホ
ルダーの第3の動作にあって当該カセットホルダーが浮
き上がることもない。つまりカセットがリール台に所定
の圧着状態においてヘッドドラム側へ正確に移動させる
ことができる。
【0021】また、第1の動作及び第2の動作を行う第
1の駆動モータと、第3の動作を行う第2の駆動モータ
とを有し、可動シャーシと共にカセットホルダーが第3
の動作を行う第1の駆動モータの始動時には第1の駆動
モータの伝達系から切り離すようにした。これによっ
て、第3の動作において第2の駆動モータに受ける負荷
を軽減し、第2のモータの小型化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明による記録再生装置
をビデオカメラ装置のカセット装填装置(以下、カセコ
ンという)に適用した実施例を例にとって図面を参照し
て説明する。
【0023】図1はカセコンの要部の分解斜視図であ
り、カセコンの全体を符号1で示し、矢印方向がテープ
カセットの挿入方向である。また、カセコン1のカセッ
ト挿入側を前側といい、その反対側を奥側という。
【0024】まず、カセコン1の基本構成について説明
する。カセコン1の外枠体は底部フレーム2とその両側
部に立設して配置される左右一対のサイドフレーム3,
4から構成されている。サイドフレーム3,4はその前
側底部に設けた鉤部3a,4aが底部フレーム2の穴部
2a,2aに係合されて支持されると共に、サイドフレ
ーム3,4の奥側端部が底部フレーム2に図示しないね
じにより固定される。
【0025】サイドフレーム3,4の内側には左右一対
の駆動スライダー5,6が上フレーム7で連結された状
態で配置され、この両駆動スライダー5,6はそれぞれ
の外側前後に高さを異にして支持したガイドピン8a,
8b、9a,9bをサイドフレーム3,4に形成した平
行するガイド溝10a,10b、11a,11bに係入
され前後方向に移動可能に支持されている。
【0026】また、駆動スライダー5,6の駆動機構と
しては、一方のサイドフレーム3にカセコンモータ12
が支持され、このカセコンモータ12の出力ギア12a
に減速ギア13、14を介して駆動ギア15の小ギア1
5aが噛み合い、この小ギア15aが一方の駆動スライ
ダー5の下辺に形成したラック16に噛み合っている。
また、他方のサイドフレーム4には駆動ギア15と対称
的に駆動ギア17が支持され、その小ギア17aが他方
の駆動スライダー6の下辺に形成したラック18に噛み
合っている。そして、両駆動ギア15,17は底部フレ
ーム2に連動軸19を介して支持された連動ギア19
a,19bと噛み合っている。
【0027】従って、カセコンモータ12の回転トルク
は減速ギア13、14を介して駆動ギア15と共に、連
動ギア19a,19bを介して駆動ギア17を回転駆動
し、これによって、両小ギア15a,17aからラック
16,18を介して両駆動スライダー5,6を位相を合
わせた状態でサイドフレーム3,4のガイド溝10a,
10b、11a,11bに沿って移動動作させることが
できる。
【0028】そして、駆動スライダー5,6の内側には
カセットホルダー20が配置されている。このカセット
ホルダー20はその両側面板21,22の外側前後に支
持したガイドピン21a,21b、22a,22bを駆
動スライダー5,6に形成した傾斜ガイド溝23a,2
3b、24a,24bに移動可能に支持されている。こ
の傾斜ガイド溝23a,23b、24a,24bは前側
が低く、奥側が高く傾斜した並行するガイド溝である。
この傾斜ガイド溝23a,23b、24a,24bの詳
細を図2に示した駆動スライダー6側の傾斜ガイド溝2
4a,24bについて説明すると、傾斜ガイド溝24
a,24bは途中で2段階に異なる傾斜角度に形成され
ている。すなわち、奥側の高く傾斜したガイド溝の角度
をθ1 とすると、前側の低く傾斜したガイド溝の角度は
θ1 より角度のやや緩いθ2 の傾斜ガイド溝24a′、
24b′に形成されている。この傾斜ガイド溝の作用は
動作の説明のときに詳述する。
【0029】一方、底部フレーム2上にはメインシャー
シ25が固定され、このメインシャーシ25上に可動シ
ャーシ26が支持されている。可動シャーシ26はメイ
ンシャーシ25から突出した複数のピン25aにメイン
シャーシ26に形成した長孔26aが係合され前後方向
にスライド可能である。また、可動シャーシ26上に一
対のリール台27a,27b、カセット位置決めピン2
8a,28b及びカセット高さ決めピン29a,29b
が配置されている。そして、この可動シャーシ26はメ
インシャーシ25に支持したシャーシモータ30からの
回転トルクを可動シャーシ26の裏面に配置した図示し
ない動力伝達機構によって駆動される。
【0030】また、可動シャーシ26の両側板31a,
31bの内面側にはカセットホルダー20を可動シャー
シ26のリール台27a,27b上に装填する動作を案
内するためのガイド機構32,32が取り付けられてい
る。このガイド機構はほぼ同一であるので側板31b側
(図1参照)のガイド機構32を図3について説明す
る。尚、図3において可動シャーシ26及び側板31b
は省略している。また、矢印方向がテープカセットの挿
入方向である。
【0031】さて、ガイド機構32は第1のガイドブロ
ック33、第2のガイドブロック34、第2のガイドブ
ロック34を可動動作するカム35及びこのカム35を
回動操作するバー部材36から構成されている。第1の
ガイドブロック33は図示しない側板31aに固定され
上面にカセットホルダー22の側面から突出する軸ピン
37が案内される平坦面33aを有する。第2のガイド
ブロック34は第1のガイドブロック33の奥側に間隔
を隔てて配置され、支点軸38を中心として回動可能で
ある。そして、第1のガイドブロック33と第2のガイ
ドブロック34との前後壁面で上述した軸ピンが案内さ
れるほぼ垂直なガイド壁39が形成され、このガイド壁
39の上部は前側にやや傾斜した傾斜ガイド壁39aが
形成され、その上部に第2のガイドブロック34から迫
り出した案内部34aが設けられている。
【0032】カム35は支点軸40を回動支点として回
動可能で下部にコ字状の係合爪41を有し、この係合爪
41がメインシャーシ25に固定したバー部材36の凸
部36aに係合している。すなわち、図2の状態では第
2のガイドブロック34はその二股状の端部34b,3
4cがカム35面に支持され、この状態を保持してい
る。
【0033】次に、上述したカセコン1の一連の動作を
図3〜図7を参照して説明する。図3はカセコン1がカ
セットエジェクト位置に停止している状態であって、こ
の状態ではカセットホルダー20の軸ピン37はガイド
機構32の第1のガイドブロック33の平坦面33aに
乗っている状態である。
【0034】かくして、カセットエジェクト位置におい
て図示しないカセット挿入口からテープカセットCが待
機しているカセットホルダー20内に完全に挿入され、
この状態でテープカセットごとカセットホルダー20を
押し込むと駆動スライダー5が少し動き、この駆動スラ
イダー5の動きから図示しない検出スイッチが動作しカ
セコンモータ12が駆動し始める。カセコンモータ12
の駆動により減速ギア13,14、駆動ギア15、連動
ギア19a,19b及び駆動ギア17に噛み合っている
ラック18を介して駆動スライダー6が図示しないカセ
コンフレームのガイド溝に沿って水平に引き込み動作し
始める。
【0035】駆動スライダー6の引き込み動作に連れて
カセットホルダー20も引き込まれる。このとき、カセ
ットホルダー22は駆動スライダー6の傾斜ガイド溝2
4a,24bによって斜め下向きの力を受けるが、カセ
ットホルダー20の軸ピン37がガイド機構32の第1
のガイドブロック33の平坦面33aに乗っているの
で、下向きの動作が抑制されカセットホルダー20は駆
動スライダー6と共に水平に引き込まれ、これに伴って
カセットホルダー20の軸ピン37は第1のガイドブロ
ック33の平坦面33aに沿って移動する。
【0036】そして、図4に示すように軸ピン37が平
坦面33aからガイド溝39の入口位置までカセットホ
ルダー20が移動したあとは、カセットホルダー20の
下向きの抑制が解除され、これによって、駆動スライダ
ー6の引き込み動作に対してカセットホルダー20はそ
のガイドピン22a,22bが傾斜ガイド溝24a,2
4bに沿って移動する動作と、軸ピン37がガイド機構
32のガイド壁39にガイドされて下動する動作との連
動作用によって垂直に下降動作する(図5参照)。ここ
で、カセットホルダー20の軸ピン37がガイド壁39
に沿って下動するとき、ガイド壁39の上部に傾斜ガイ
ド壁39aを形成したことで、軸ピン37の圧力角を小
さくすることができ、駆動スライダーの動作負荷を軽減
することができる。
【0037】図6は駆動スライダー6が最も奥側に引き
込まれカセットホルダー20が完全に下降した位置、つ
まりカセットホルダー20に装填されているテープカセ
ットCが図1の可動シャーシ26上のリール台27a,
27bに圧着された状態である。
【0038】ここで、カセットホルダー20がリール台
27a,27b上に所定の圧着力で位置決めされる様子
を図8A,Bについて説明する。
【0039】カセットホルダーの軸ピン37が図8Aに
示すように駆動スライダー6の傾斜ガイド溝24aに沿
って降りはじめたとき、傾斜ガイド溝24aによって軸
ピン37が押し下げられる力をP1とすると、 P1=Fcos α- μFsin α となる。また、カセットホルダーが圧着直前に軸ピン3
7が図8Bに示すように傾斜ガイド溝24a′によって
押し下げられる力をP2とすると、 P2=Fcos β- μFsin β となる。
【0040】ここで、圧力角α>βで、Fとμ(=0.
3程度)を一定とすると、 Fcos α- μFsin α<Fcos β- μFsin β よってP1<P2となる。
【0041】従って、駆動スライダー6を動かす水平方
向の力が同じ場合には、傾斜ガイド溝24a′によって
カセットホルダーの圧着力が大きくなることになる。逆
にある必要な圧着力を得ようとした場合、駆動スライダ
ー6の傾斜を小さくすることによって、駆動スライダー
を水平方向に動かすための負荷を小さくすることが可能
となる。
【0042】このようにカセットホルダーに受ける圧着
直前の圧力角を小さくすることにより、最も負荷が大き
くなるカセット圧着時の負荷を軽減することができ、よ
って最大負荷を小さくすることができる。
【0043】尚、駆動スライダー6が最も奥側に引き込
まれた動作に連動して図示しない検出スイッチが動作し
てカセコンモータ12は停止する。
【0044】かくして、カセットホルダー20の下降動
作が完了した時点で図示しない検出スイッチが動作して
シャーシモータ30が駆動し始め、図示しない動力伝達
機構を介して可動シャーシ26が引き込まれローディン
グ動作が開始される。すなわち、可動シャーシ26の引
き込み動作ではテープカセットCが装填されたカセット
ホルダー20と共に駆動スライダー6も引き込まれ、テ
ープカセットがいわゆるリニアスケートされローディン
グ位置に位置決め動作される。
【0045】この可動シャーシ26の引き込み動作のと
き、図7に示すように可動シャーシ26に支持されてい
るカム35の係合片41がメインシャーシ25に支持さ
れているバー部材36の凸部36aから外れて反時計回
り方向に回動し、このカム36の回動によって第2のガ
イドブロック34はその一方の端部34cが押されて支
点軸38を中心として反時計回り方向へ回動する。これ
によって、カセットホルダー20の軸ピン37が第1の
ガイドブロック33に形成した段部33dによって抱え
込まれる。
【0046】この動作を詳しく説明すると、サイドフレ
ーム3,4のガイド溝10a,10b、11a,11b
は図示しないが奥側の溝上縁側が広げられている。すな
わち、カセットホルダー20が下降している途中動作で
は、サイドフレーム3,4のガイド溝10a,10b、
11a,11bに沿って移動する駆動スライダー5,6
と共にカセットホルダー20は下向きに押し下げられて
いるが、カセットホルダー20がリール台上へ圧着動作
が始まる位置では駆動スライダー5,6はサイドフレー
ム3,4の広げられているガイド溝に達したとき上方へ
浮き上がる。この結果、カセットホルダー20は圧着か
ら開放され、当該ホルダーの圧着機能を第1のガイドブ
ロック33の段部34dがカセットホルダー20の軸ピ
ン37を抱え込むことで圧着動作を受け継ぐようにして
いる。
【0047】かくして、カセットホルダー20がリール
台27a,27bにロックされ圧着された状態でローデ
ィング位置である図示しないヘッドドラム側へリニアス
ケート動作させるようにしている。
【0048】ここで、上述したリニアスケート動作にお
いて、カセットホルダー20の特に前側がリール台から
浮き上がるのを回避するための防御機構が備えられてい
る。
【0049】この防御機構を図6について説明すると、
駆動スライダー6の外側面には支点軸70を支点として
揺動するリンク71が取り付けられている。このリンク
71の一端部は傾斜ガイド溝24bの下端部に臨むスト
ッパ部72となっている。また、リンク71の他端部に
は下向きの突部73が形成され、この突部73に対応す
る位置に解除片74が図示しないサイドフレーム4に取
り付けられている。そして、このリンク71は引っ張り
ばね75によりストッパ72が傾斜ガイド溝24bに臨
む位置に付勢されている。尚、76はリンク71の回動
位置を規制している規制片である。
【0050】このように構成した防御機構は駆動スライ
ダー6が前進したり後退移動して突部73が解除片74
を乗り上げて通過することで、リンク71が回動しスト
ッパ72を傾斜カイド溝24bに対して出入可能にする
ことができる。
【0051】すなわち、図6に示した動作はカセットホ
ルダー20が図示しないリール台上に圧着されローディ
ング位置に動作する直前の状態であり、このとき、リン
ク71のストッパ72が傾斜ガイド溝24bに臨んでい
る。この状態からカセットホルダー20がローディング
動作の際、当該ホルダー20のガイドピン22bが傾斜
ガイド溝24bに沿って逃げるような動きが生じたとし
ても、ガイドピン22bがリンク71のストッパ72に
突き当りカセットホルダー20の浮き上がりを回避し水
平状態の姿勢を維持し安定してローディング位置への動
作を行うことができる。
【0052】また、図6の状態からカセットホルダー2
0のエジェクト動作が開始されて駆動スライダー6が後
退動作すると、リンク71の突部73が解除片74に乗
り上げることでストッパ72は傾斜ガイド溝24bから
退避されカセットホルダー20のガイドピン22bが傾
斜ガイド溝24bの通過を可能にしている。
【0053】さて、テープカセットCが図7のローディ
ング位置からエジェクトする動作は、シャーシモータ3
0が逆転駆動して可動シャーシ26と共にカム35が後
退することで、その係合爪41がバー部材36の凸部3
6aに係合してカム35が時計回り方向へ回動し、これ
に連動して第2のガイドブロック34が時計回り方向へ
回動しガイド溝39を開放した時点でシャーシモータ3
0は停止する(図6の位置)。
【0054】この後、カセコンモータ12が逆転駆動し
駆動スライダー6の後退動作に連動してカセットホルダ
ー20が傾斜ガイド溝24a,24bにガイドされて垂
直に上動し(図4の位置)、その後、駆動スライダー6
の後退動作によってカセットホルダー20はエジェクト
位置に復帰し(図3の位置)、テープカセットCの取り
出しが行える。
【0055】ところで、上述したカセコン1ではシャー
シモータ30の駆動時はその駆動トルクがカセコンモー
タ12及びその減速ギア13,14に伝わらないように
切り離す切替え機構が配置されている。この切替え機構
を図9について説明する。
【0056】減速ギア14には一体に回転する小ギア1
4aを有し、この小ギア14aと駆動ギア15との間に
は振り子ギア42が配置されている。この振り子ギア4
2は小ギア14aに噛み合ったまま減速ギア14の中心
軸43を回転中心として振り子動作する振り子アーム4
4の先端部に支持されている。一方、駆動スライダー3
の外側面には操作アーム45が支点軸46を中心として
揺動可能に支持され、この操作アーム45の先端部に形
成した長孔47に振り子ギア42に設けたピン42aが
係合されている。また、操作アーム45の他端部には作
動片48が形成されている。従って、操作アーム45の
揺動動作により振り子ギア42は駆動ギア15と噛み合
ったり外れたりする。尚、操作アーム45は引っ張りば
ね49により振り子ギア42が駆動ギア15から外れる
方向へ付勢させているが、カセットホルダーのエジェク
ト位置では操作アーム45の作動片48が可動シャーシ
26の駆動伝達機構に付設した図示しない可動フック片
により押し戻されて振り子ギア42が駆動ギア15に噛
み合っている。
【0057】このように構成した切替え機構は、エジェ
クト位置からカセットホルダー20の引き込み動作にお
いてカセコンモータ12が駆動すると、減速ギア13,
14から振り子ギア42を介して駆動ギア15へ伝達さ
れ駆動スライダー5を駆動する動作が行われるが、カセ
ットホルダー20がリール台上に下降しリニアスケート
動作する直前において操作アーム45の作動片48が可
動シャーシ26のフック片から開放され、操作アーム4
5が回動して振り子ギア42が駆動ギア15から外れ
る。これによって、シャーシモータ30が駆動された状
態では駆動スライダー5及び駆動ギア15までが回転さ
れ、減速ギア13,14やカセコンモータ12は切り離
される。従って、シャーシモータ30にかかる負荷を軽
減することができる。
【0058】次にカセットエジェクト時のカセット押し
出し機構とテープカセットの誤挿入防止機構の構成を図
1及び図10を参照して説明する。
【0059】駆動スライダー5,6の上フレーム7上に
は一側方(駆動スライダー5側)に偏してカセット押し
出しアーム50が支点軸51を中心として回動可能に支
持され、当該アーム50から下方へ切り曲げた曲げ片5
0aを上フレーム7に形成したスリット7aに沿って移
動可能にしている。カセット押し出しアーム50の先端
側はカセットホルダー20の中央部側に延出し、その先
端部にローラ52がつり下げ状態にして支持されてい
る。そして、このカセット押し出しアーム50はその先
端部に形成した引っ掛け部50bと上フレーム7に形成
した引っ掛け部7bとにトグルばね53の両端を支持
し、図10においてテープカセットをカセット挿入口外
へ排出する方向へ付勢している。
【0060】カセット押し出しアーム50の他端側の上
面には支点軸51と同軸に作動片54が支持され、この
作動片54の後端部に作動爪55が設けられている。そ
して、作動片54はその先端部の引っ掛け部54aとカ
セット押し出しアーム50に形成した引っ掛け部50c
とに引っ張りコイルばね56を支持し、当該作動片54
を時計回り方向へ付勢した状態でカセット押し出しアー
ム50の突き当て片50dに突き当てている。
【0061】また、カセット押し出しアーム50にはカ
セット誤挿入を防御する第1のロック機構が設けられて
いる。第1のロック機構はカセット押し出しアーム50
から一体にアーム57を延出し、このアーム57の先端
部に上述した作動片54の前方側に対向するように位置
したロック片58と、サイドフレーム3の上辺に当該ロ
ック片58が突き当たる突き当て片59から構成されて
いる。
【0062】また、突き当て片59の後方側のサイドフ
レーム3の上辺に作動片54の作動爪55が接触する突
起部60が形成されている。
【0063】一方、カセット押し出しアーム50とは反
対側でカセットホルダー20の側面板22の外側にはカ
セット誤挿入を防御する第2のロック機構が設けられて
いる。この第2のロック機構の構成を図15について説
明する。
【0064】側面板22には支点軸61を中心として回
動するロックアーム62が取り付けられ、当該アーム6
2は規制ピン63に沿って長孔62aの範囲移動可能で
ある。ロックアーム62の先端側には鉤状のロック片6
4が形成され、支点軸61側の下端部にテープカセット
のリッドロック部材を解除方向に動作する解除レバー6
5が設けられている。そして、このロックアーム62は
これに設けたばね掛け片66と側面板22に設けたばね
掛け片67に引っ張りばね68を取り付け、ロック片6
4をロック方向へ付勢している。尚、ロック片64はサ
イドフレーム4の上辺に形成した突き当て片69(図1
参照)と対応する。
【0065】次に、テープカセットの挿入から排出され
るまでの一連の動作を図10〜図14を参照して説明す
る。尚、カセコン1の一連の動作は図3〜図7で説明し
たのでここではカセット押し出しアーム50の動作につ
いて説明する。
【0066】図10はエジェクト位置に待機しているカ
セットホルダー20内にテープカセットCが挿入され、
テープカセットCの前端部がカセット押し出しアーム5
0のローラ52に当接したカセット挿入途中の状態であ
る。テープカセットCがさらにカセットホルダー20内
に深く挿入されると、ローラ53が押し戻されカセット
押し出しアーム50が図11に示すように支点軸51を
中心として反時計回り方向へ回動し、カセットホルダー
20内にテープカセットCが完全に挿入された状態とな
る。このとき、カセット押し出しアーム50のロック片
58は突き当て片59と対応しない位置に回動されロッ
ク解除状態となっている。
【0067】テープカセットCがカセットホルダー20
内に完全に挿入された状態において、テープカセットご
とカセットホルダー20を少し押し込むと駆動スライダ
ー5,6が押されて動き、この駆動スライダー5,6の
動きから図示しない検出スイッチがオンし、カセコンモ
ータが始動する。カセコンモータの駆動により駆動スラ
イダー5,6と共にテープカセットCが装填されたカセ
ットホルダー20が引き込まれる。駆動スライダー5,
6の引き込み動作の途中でカセットホルダー20と共に
テープカセットCは図示しないリール台上に下降し始め
る。
【0068】一方、駆動スライダーの引き込み動作によ
ってカセット押し出しアーム50の作動片54の作動爪
55が突起部60に接触し、カセット押し出しアーム5
0が反転しようとする動作に連動し、トグルばね53の
トグルばね作用によりカセット押し出しアーム50は支
点軸51を中心として図12に示す位置に回動する。駆
動スライダー5,6がカセットホルダー20と共にさら
に引き込まれる動作によって、図13に示すように作動
片54が支点軸51を支点として回動して突起部60を
乗り越えると共に、ロック片57は突き当て片58から
離れて通過する。
【0069】かくして、駆動スライダー5,6が奥側に
引き込まれたときカセコンモータは停止し、これと同時
にカセットホルダー20内に装填されたテープカセット
Cはリール台上に圧着される。その後、シャーシモータ
が始動し図示しない可動シャーシと共にカセットホルダ
ー20がリニアスケート動作しテープカセットCをロー
ディング位置に動作する。
【0070】次に、テープカセットのエジェクト動作で
は、まず、シャーシモータが逆転駆動して可動シャーシ
と共にカセットホルダー20が後退し当該モータが停止
する。その後、カセコンモータが逆転駆動して図13の
位置から駆動スライダー5,6が後退する動作に連動し
てカセットホルダー20と共にテープカセットの上動が
完了するころに、カセット押し出しアーム50の作動片
54の作動爪55が突起部60に接触し、カセット押し
出しアーム50が支点軸51を中心として時計回り方向
へ強制的に回動される。この際、カセット押し出しアー
ム50は支点軸51から作動爪55までの距離に対して
ローラ52までの距離が遙に長いので、カセットホルダ
ー20の移動量よりもローラ52の移動量を大きくする
ことができ、これによって、ローラ53によってカセッ
トホルダー20内からテープカセットCの前端部が押し
出されることになる。この動作の後、作動爪55は突起
部60を通過する。
【0071】この後、駆動スライダー5,6の後退動作
と共にカセットホルダー20からテープカセットCが押
し出された状態のままエジェクト方向へ後退し、カセッ
トホルダー20がエジェクト位置に達した位置でカセコ
ンモータは停止する。この結果、テープカセットCの後
端部が図示しないカセット挿入口から大きく突き出た図
10と同様の状態となり、カセット取り出しのための掴
みしろを十分に確保することができる。
【0072】次に、カセットホルダー20に対してテー
プカセットCが正常に挿入された場合と、誤挿入された
場合の防御動作について説明する。
【0073】まず、テープカセットCが正常に挿入され
た場合では、第1のロック機構では図10に示すように
テープカセットの前端部でカセット押し出しアーム50
のローラ52が押し戻されることで、当該アーム50が
回動しロック片58が突き当て片59から退避され、カ
セットホルダー20の引き込み動作が可能となる。一
方、第2のロック機構ではテープカセットCが正常に挿
入されると、図15に示すようにテープカセットのリッ
ドロック部材によりロックアーム62の解除レバー65
が押され、当該アーム62が支点軸61を中心として回
動しロック片64が突き当て片69から退避されてカセ
ットホルダー20の引き込み動作が可能となる。
【0074】このため、テープカセットが正常に挿入さ
れた時にのみ第1のロック機構と第2のロック機構が同
時に解除され、カセットホルダー20と共にテープカセ
ットが引き込まれるようになっている。
【0075】一方、テープカセットを正常でない誤った
姿勢で挿入した場合、例えばテープカセットを縦向きに
して第1のロック機構であるカセット押し出しアーム5
0側に偏して挿入したときには、ローラ52が押し戻さ
れてロック片58が突き当て片59から退避されてカセ
ットホルダー20の引き込み動作が可能となるが、カセ
ット押し出しアーム50とは反対側の第2のロック機構
の解除レバー65が押されることがないためロック片6
4が突き当て片69に係合したままの状態となりカセッ
トホルダー20の引き込み動作が防御される。
【0076】また、テープカセットを縦向きにして第2
のロック機構側に偏して挿入したときには、テープカセ
ットの先端部でロックアーム62の解除レバー65が押
されてロック片64が突き当て片69から退避される
が、しかし、テープカセットのこの挿入位置ではカセッ
ト押し出しアーム50のローラ52を押し戻すことがで
きないため、この状態でカセットを無理に挿入してカセ
ットホルダー20を移動させたとしてもカセット押し出
しアーム50のロック片58が突き当て片59に突き当
たり、これ以上カセットホルダー20の移動が阻止され
る。このとき、カセットが正常に挿入されなかったこと
を検出し、カセコンモータを反転させカセットホルダー
20を排出方向へ移動させるようにしている。
【0077】このようにテープカセットが正常な姿勢で
挿入されなかった際には、2つのロック機構のうちいず
れか一方のロック機構がロック状態となり、テープカセ
ットの誤挿入を防御することができる。
【0078】また、テープカセットの誤挿入の別の例と
してカセットを前後逆向きや表裏を逆にして挿入された
場合でも2つのロック機構が同時に解除することはなく
誤挿入を防御することができる。
【0079】さらに、図16にカセットホルダー20内
にテープカセットが強く押し込まれたとき、周辺部材を
保護する機構について説明する。
【0080】これによれば、カセットホルダー20の軸
ピン37は先端側が拡径状のテーパー面37aに形成さ
れている。一方、第2のガイドブロック34の案内部3
4aはその内面側にテーパー壁34bが形成されてい
る。
【0081】ところで、カセットホルダー20のエジェ
クト位置においてテープカセットが強く押し込まれて挿
入されたとき、カセットホルダー20も押し込まれて移
動しカセットホルダー20の軸ピン37がガイドブロッ
ク34の案内部34aに突き当たる。この動作のとき、
例えばカセットホルダー20の軸ピン37がストレート
ピンであったり、ガイドブロック34の案内部34aが
平坦面であると、軸ピン37が案内部34aに突き当た
った衝撃により案内部34aを乗り越えてしまう。この
ため、ガイドブロック34を支持している可動シャーシ
26が外側へ変形されて軸ピン37とガイドブロック3
4とが外れ、以後、カセットホルダーの動作が不可能と
なる。
【0082】そこで、上述したように軸ピン37をテー
パー面37aに形成し、案内部34aにテーパー壁34
bを形成することで、軸ピン37がガイドブロック34
の案内部34aに突き当った際にテーパー面同志が双方
の部材を相互に引き寄せる作用が発生し、これによっ
て、軸ピン37が案内壁34aから外れることもない。
従って、可動シャーシ26の外側への変形もなくカセッ
トの強い押し込みに対する強度を向上することができ
る。
【0083】本発明は、上述しかつ図面に示した実施例
に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内
で種々の変形実施が可能である。
【0084】実施例ではカセットホルダー20を引き込
み/排出する動作とリール台上に圧着する動作をカセコ
ンモータ12で行い、そして、カセットホルダー20を
ヘッドドラムに対して移動する動作をシャーシモータ3
0で行うようにしたが、これら動作を一つのモータを駆
動源とし切替え機構で切り替え動作させるようにしても
よい。
【0085】また、ガイド機構32のガイドブロック3
3,34を利用して圧着時のカセットホルダー20のロ
ック機能を得るようにしたが、ガイドブロック33,3
4とは別に備えたロック機構によって行うようにしても
よい。
【0086】また、カセット装填装置の例をビデオカメ
ラ装置に適用した場合について説明したが、その他、例
えばオーディオ用のテープカセット等の記録再生装置の
カセット装填装置にも広く適用可能である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように本発明の記録再生装
置は、駆動スライダーと共にカセットホルダーが排出位
置から引き込まれる第1の動作と、第1の動作のあとカ
セットホルダーが可動シャーシ上のリール台に圧着され
る第2の動作と、この第2の動作のあと可動シャーシと
共にカセットホルダーがヘッドドラム側に移動する第3
の動作とからなるように構成したので、カセットを装置
正面から電動によって挿入及び排出させることのできる
いわゆるフロントローディング動作と、カセットをヘッ
ドドラムに対して移動するいわゆるリニアスケート動作
とを併用して備えることができようになり、これによっ
て、ビデオカメラ等のカセット装填機構に大きな変更を
要することなく適用することができるといった効果があ
る。
【0088】また、カセットホルダーの第2の動作は、
駆動スライダーに形成した傾斜ガイド溝にカセットホル
ダーのガイドピンがガイドされて相対移動する動作と、
可動シャーシに設けたガイドブロックのガイド壁にガイ
ドされてカセットホルダーの軸ピンが移動する動作とに
よって行われるようにしたので、カセットホルダーのリ
ール台上への圧着位置決め動作を円滑にかつ確実に行う
ことができる。
【0089】また、駆動スライダーの傾斜ガイド溝を2
段階の異なる傾斜角度にし、かつガイドブロックのガイ
ド壁に傾斜を設けるようにしたので、カセットホルダー
がリール台に圧着位置決めされる負荷を軽減することが
できる。
【0090】また、カセットホルダーが第3の動作の開
始時に、ガイドブロックによりカセットホルダーを圧着
位置に保持するようにしたので、カセットホルダーの第
3の動作にあって当該カセットホルダーが浮き上がるこ
ともなく、カセットがリール台に所定の圧着状態におい
てヘッドドラム側へ正確に移動させることができる。
【0091】また、第1の動作及び第2の動作を行う第
1の駆動モータと、第3の動作を行う第2の駆動モータ
とを有し、可動シャーシと共にカセットホルダーが第3
の動作を行う第1の駆動モータの始動時には第1の駆動
モータの伝達系から切り離すようにしたので、第3の動
作において第2の駆動モータに受ける負荷を軽減し、第
2のモータの小型化を図ることができる。
【0092】さらに、本発明の記録再生装置をビデオテ
ープレコーダに適用したことで、信頼性の高いカセット
装填機構となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録再生装置のカセコンの要部を
分離した斜視図である。
【図2】駆動スライダーの正面図である。
【図3】カセコンのテープカセット排出時における動作
位置の側面図である。
【図4】同じくテープカセットの引き込み途中動作の側
面図である。
【図5】同じくテープカセットの下降途中動作の側面図
である。
【図6】同じくテープカセットの下降完了動作の側面図
である。
【図7】同じくテープカセットのリニアスケート時の側
面図である。
【図8】A、カセットホルダーの下降時に受ける加圧力
のベクトル図である。B、カセットホルダーの圧着時に
受ける圧着力のベクトル図である。
【図9】モータ駆動系の切替機構の構成図である。
【図10】カセコンのテープカセット排出時における動
作位置の平面図である。
【図11】同じくテープカセットをカセットホルダー内
に奥まで装填した動作の平面図である。
【図12】同じくテープカセットの引き込み動作途中の
平面図である。
【図13】同じくテープカセットの下降完了動作の平面
図である。
【図14】同じくテープカセットをカセットホルダーか
ら押し出した動作の平面図である。
【図15】第2のロック機構の構成図である。
【図16】カセットホルダーの軸ピンとガイドブロック
との係合状態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 カセコン、2 底部フレーム、3,4 サイドフレ
ーム、5,6 駆動スライダー、10a,10b,11
a,11b ガイド溝、12 カセコンモータ、15,
17 駆動ギア、16 ラック、20 カセットホルダ
ー、23a,23b,24a,24b 傾斜ガイド溝、
24a′角度の異なる傾斜ガイド溝、25 メインシャ
ーシ、26 可動シャーシ、30 シャーシモータ、ガ
イド機構、33,34 ガイドブロック、35 カム、
36 バー部材、37 軸ピン、39 ガイド壁、42
振り子ギア、44 振り子アーム、50 カセット押
し出しアーム、62 ロックアーム、71リンク、74
ストッパ
フロントページの続き (72)発明者 上竹 昭浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高瀬 昌毅 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセット挿入口から挿入したカセットが
    駆動スライダーの移動動作に連動するカセットホルダー
    に装填された状態で記録/再生位置であるローディング
    位置と、排出位置であるエジェクト位置とに移動する記
    録再生装置において、 上記駆動スライダーと共にカセットホルダーが排出位置
    から引き込まれる第1の動作と、 上記第1の動作のあと上記カセットホルダーが可動シャ
    ーシ上のリール台に圧着される第2の動作と、 この第2の動作のあと上記可動シャーシと共に上記カセ
    ットホルダーがヘッドドラム側に移動する第3の動作と
    からなることを特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録再生装置において、 上記カセットホルダーの上記第2の動作は、上記駆動ス
    ライダーに形成した傾斜ガイド溝に上記カセットホルダ
    ーのガイドピンがガイドされて相対移動する動作と、上
    記可動シャーシに設けたガイドブロックのガイド壁にガ
    イドされて上記カセットホルダーの軸ピンが移動する動
    作とによって行われることを特徴とする記録再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録再生装置において、 上記駆動スライダーの傾斜ガイド溝を2段階の異なる傾
    斜角度にし、かつ上記ガイドブロックのガイド壁に傾斜
    を設けることで、上記カセットホルダーがリール台に圧
    着される負荷を軽減することを特徴とする記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の記録再生装置おいて、 上記カセットホルダーが上記第3の動作の開始時に、上
    記ガイドブロックにより上記カセットホルダーを圧着位
    置に保持することを特徴とする記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の記録再生装置において、 上記第1の動作及び第2の動作を行う第1の駆動モータ
    と、上記第3の動作を行う第2の駆動モータとを有し、
    上記可動シャーシと共に上記カセットホルダーが第3の
    動作を行う第1の駆動モータの始動時には上記第1の駆
    動モータの伝達系から切り離し、上記第2の駆動モータ
    に受ける負荷を軽減することを特徴とする記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の記録再生装置において、 上記ガイドブロックのガイド壁と上記カセットホルダー
    の軸ピンに、相互に係合し合うテーパー面を形成したこ
    とを特徴とする記録再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の記
    録再生装置において、 ビデオテープレコーダに適用したことを特徴とする記録
    再生装置。
JP8333997A 1996-12-13 1996-12-13 記録再生装置 Pending JPH10177752A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030047216A (ko) * 2001-12-08 2003-06-18 삼성전자주식회사 캠코더의 무빙 데크 샤시 결합구조
KR100465174B1 (ko) * 2002-11-19 2005-01-13 삼성전자주식회사 테이프 레코더의 테이프 카세트 하우징 결합장치
JP2009271979A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Teac Corp ディスク装置

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KR100465174B1 (ko) * 2002-11-19 2005-01-13 삼성전자주식회사 테이프 레코더의 테이프 카세트 하우징 결합장치
JP2009271979A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Teac Corp ディスク装置

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