JPH10177106A - 反射板並びに反射型液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

反射板並びに反射型液晶表示装置およびその製造方法

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JPH10177106A
JPH10177106A JP8331268A JP33126896A JPH10177106A JP H10177106 A JPH10177106 A JP H10177106A JP 8331268 A JP8331268 A JP 8331268A JP 33126896 A JP33126896 A JP 33126896A JP H10177106 A JPH10177106 A JP H10177106A
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liquid crystal
display device
reflector
crystal display
substrate
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JP8331268A
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English (en)
Inventor
Makoto Shiomi
誠 塩見
Koji Taniguchi
幸治 谷口
Kazuhiko Tsuda
和彦 津田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な反射特性を有する反射板と、その反射
板を備えた明るい反射型液晶表示装置とを提供する。 【解決手段】 反射板15は、ガラス基板11の上に非
対称の凸部12cが形成され、その凸部12cを覆って
金属薄膜14が形成されている。凸部12cは、反射光
を特定の角度範囲に集中させる形状となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置などに用いられる反射板、並びにその反射板を備える
反射型液晶表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置を反射型として利用する場
合、どのような表示モードであっても表示面の明るさが
第一条件となっている。従って、表示モード以外におい
て必要な技術としては、周囲光を効率よく反射させるた
めの反射板の設計と、それを正確に再現性よく製造する
ための技術である。
【0003】ところで、上記反射板に設けられる凹凸の
形成方法としては、従来からフォトレジストを利用する
方法が提案されている(特開平4−243226号)。
この提案方法は、反射板に拡散性を持たせるため、基板
上にフォトレジストを現像して作製した円柱に熱を加え
て「熱だれ現象」を生じさせて凹凸を作製する方法であ
る。その詳細は、後述する従来例の箇所で述べる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、人間がディスプ
レイを、特に携帯用のディスプレイを見る場合、ある方
向より、例えばパネルの法線方向より観察することが多
い。このような場合、人間が観察しない方向に、例えば
水平に近い方向に散乱された光は有効に利用できないこ
とになる。
【0005】ところで、従来の前記提案方法では、円柱
のフォトレジストに熱を加えて「等方的な熱だれ現象」
を生じさせて凹凸を作製するため、はじめに作製した円
柱の中心をそのまま中心とした、基板面に投影した形が
円形な凹凸形状となる。その形状故に、入射光は凹凸形
状を反映し、反射光の強度分布も基板法線に対して対称
となる。従って、この様な反射板を用いて反射型液晶表
示装置を構成した場合は、その液晶表示装置を人間が観
察している方向とは関係のない方向にも光が反射・散乱
し、入射光を効率的に利用することができないという問
題であった。
【0006】また、反射型の液晶表示装置は、携帯端末
として利用される事が多いが、その入力形態はペン入力
が多く採用される。この際、ペン先の圧力によって液晶
パネルの厚みが変わり表示が変化して見にくいという欠
点が有った。この欠点を解決するには、表示媒体を挟む
一対の基板に到達するようにポリマーマトリクスを設け
ることが有効な手段であるが、ポリマーマトリクスの位
置を制御することが困難なため、ポリマーマトリクスが
画素内に存在して暗くなるという別の問題が発生する。
【0007】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、良好な反射特性を有する
反射板と、その反射板を備えた明るい反射型液晶表示装
置と、その製造方法とを提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、ペン入力時の視線方向の
良好な表示を得ることができる反射型液晶表示装置や、
ペン入力時の耐圧性に優れた反射型液晶表示装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の反射板は、少な
くとも基板と金属薄膜とから構成された反射板であっ
て、該基板と該金属薄膜との間に、非対称軸を有する凸
部または凹部が形成され、反射光を特定の角度範囲に集
中させる構成となっており、そのことにより上記目的を
達成する。
【0010】前記凸部または凹部の前記基板に対する傾
斜角分布が、該基板の表面上の少なくとも1つの軸に関
して非対称であり、かつ、該基板の表面上の少なくとも
1つの軸方向から観察した状態において全ての凸部また
は凹部についての傾斜角分布が非対称であってもよい。
【0011】前記凸部または凹部における、前記反射光
を特定の角度範囲に集中させる部分が、基板を厚み方向
に切断したときの断面において、曲線となっていてもよ
い。
【0012】前記凹部または凸部の、前記基板表面と平
行な方向での断面形状が、円または正n角形(n=4よ
り大きい整数)であってもよい。
【0013】前記凹部または凸部の、前記基板表面と平
行な方向での断面形状において、少なくとも1つの線対
称となる軸が存在してもよい。
【0014】複数の前記凹部または凸部が、各々の方向
を互いに平行移動した状態で、かつ、各々の位置をラン
ダムにして配置されていてもよい。
【0015】複数の前記凹部または凸部が、前記線対称
となる軸を基板上下方向と平行となるように配置されて
いてもよい。
【0016】本発明の反射型液晶表示装置は、液晶層を
挟む一対の基板の一方に、上述した反射板が設けられて
おり、そのことにより上記目的を達成する。
【0017】前記表示媒体が、表示画素部分の液晶を高
分子層が取り囲む構造を持っていてもよい。
【0018】前記反射型液晶表示装置は、基板上に金属
薄膜が形成されてなる反射板上に、絶縁層および透明電
極層が形成されていてもよい。
【0019】前記反射板が、画素外部分で盛り上がった
断面形状となっていてもよい。
【0020】前記反射板の金属薄膜が、表示画素の形状
に一致して形成されていてもよい。
【0021】表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜の隣合うもの同士が、透明導電体または細い金属薄
膜によって接続されていてもよい。
【0022】表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜が、ストライプ状に接続されていてもよい。
【0023】表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜が、ストライプ状に接続されていて、該金属薄膜を
有する反射板の上に配向層が形成されていてもよい。
【0024】前記表示媒体がSTN配向の液晶層であ
り、該液晶層のコントラストの良い視角方向が、非対称
に形成された反射板の反射方向に一致していてもよい。
【0025】前記反射型液晶表示装置は、ペン入力用タ
ッチパネルをさらに具備していてもよい。
【0026】前記ペン入力用タッチパネルにおけるペン
入力時の視線方向のコントラストが高いように、前記液
晶層が設けられていてもよい。
【0027】前記反射型液晶表示装置は、位相差板およ
び偏光板をさらに備えており、前記液晶は、一軸配向さ
れた液晶分子を含んでおり、高コントラストの画像が特
定の視角方向において観察されるような特性を有してお
り、該特定の視角方向は、前記反射板が光を集中して反
射する方向と一致していてもよい。
【0028】前記液晶の屈折率異方性および厚さがΔn
1およびd1であり、前記位相差層の屈折率異方性および
厚さがΔn2およびd2であり、該液晶のリタデーション
Δn11と該位相差層のリタデーションΔn22とが明
状態のときに、
【0029】
【数3】
【0030】を満足していてもよい。
【0031】前記液晶のリタデーションΔn11と、前
記位相差層のリタデーションΔn22とが、暗状態のと
きに、
【0032】
【数4】
【0033】を満足していてもよい。
【0034】液晶層のツイスト角が180°から270
°であってもよい。
【0035】前記反射型液晶表示装置は、カラーフィル
ターをさらに備えていてもよい。
【0036】前記カラーフィルターに紫外線透過率が3
0%以上であるものを使用していてもよい。
【0037】本発明の反射板の製造方法は、非対称な断
面を有する凸部または凹部を基板上に形成する工程と、
該凸部または凹部を覆うように金属薄膜を形成する工程
と、を包含する反射板の製造方法であって、該金属薄膜
は、特定の方向に光を集中して反射し、そのことにより
上記目的を達成する。
【0038】前記凸部または凹部を形成する工程が、基
板上にレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜を複
数の部分にパターニングする工程と、該複数の部分を、
前記非対称な断面をもつように変形させる工程と、を包
含していてもよい。
【0039】本発明の反射型液晶表示装置の製造方法
は、反射板と、該反射板に対向するように設けられた基
板と、該反射板および該基板に挟まれた表示媒体とを備
えている反射型液晶表示装置の製造方法であって、該反
射板は、上述した方法によって製造され、そのことによ
り上記目的を達成する。
【0040】前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複数の
画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを有し
ており、前記反射型液晶表示装置の製造方法は、前記反
射板上に透明電極層を形成する工程をさらに包含してお
り、該高分子壁は、該透明電極層をマスクとして用いた
光照射によって形成されてもよい。
【0041】前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複数の
画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを有し
ており、前記反射型液晶表示装置の製造方法は、前記金
属薄膜を該画素に対応する複数の金属部分にパターニン
グする工程をさらに包含しており、該高分子壁は、該金
属部分をマスクとして用いた光照射によって形成されて
もよい。
【0042】前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複数の
画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを有し
ており、前記反射型液晶表示装置の製造方法は、該液晶
と重合前駆体との混合物を徐冷によって相分離させ、そ
の後に露光して該高分子壁を形成する工程をさらに包含
していてもよい。
【0043】以下に、本発明の作用につき説明する。
【0044】本発明の請求項1にあっては、少なくとも
基板と金属薄膜とから構成された反射板であって、該基
板と該金属薄膜との間に、非対称軸を有する凸部または
凹部が形成されているので、反射光を特定の角度範囲に
集中させることが可能となる。
【0045】この場合において、本発明の請求項2のよ
うに、凸部または凹部の基板に対する傾斜角分布が、基
板の表面上の少なくとも1つの軸に関して非対称であ
り、かつ、基板の表面上の少なくとも1つの軸方向から
観察した状態において全ての凸部または凹部についての
傾斜角分布が非対称である構成とすると、基板の各部に
おいて特定の方向だけ強く散乱する反射板とすることが
可能となる。よって、表示画面で観察者の方向だけに反
射光が集中しているので、明るく見やすい表示が得られ
る。
【0046】また、本発明の請求項3のように、凸部ま
たは凹部における、前記反射光を特定の角度範囲に集中
させる部分が、基板を厚み方向に切断したときの断面に
おいて、曲線となっている構成とすると、反射光が到達
する領域内において、反射光強度がほぼ一定となり、特
定の方向範囲内ではほぼ一様に明るい表示を得ることが
できる。また、反射光を特定の角度範囲に集中させる凸
部または凹部の部分が直線でないため、光の干渉を防止
でき、より均一化された光強度の反射光を得ることが可
能となる。
【0047】本発明の請求項4にあっては、前記凹部ま
たは凸部の、前記反射板と平行な方向での断面形状が、
円または正n角形(n>4:n=整数)でないことか
ら、観察方向によって凹部または凸部の観察方向に垂直
な面への投影形状が異なる。光が凹部または凸部に入射
すると、凹凸表面の形状に応じて反射するので、観察方
向に依存して反射光強度に違いが生じ、特定の範囲がよ
り明るい反射板となる。このような凹部または凸部とし
て不適な例としては、図72(a)、(b)および
(c)に示すものが該当する。図72(a)は円の場
合、図72(b)は八角形の場合、図72(c)は六角
形の場合を示す。
【0048】本発明の請求項5および7にあっては、凹
部または凸部の形状に線対称となる軸が存在するので、
線対称軸を中心に反射光強度の分布も対称となる。更
に、線対称軸を基板上下方向と平行とすることで、反射
光強度の分布が基板左右方向で対称となり、観察者にと
って視認性の良い反射板となる。このような線対称軸と
しては、図73(a)および(b)に示すものが該当す
る。また、図73(c)はそのような線対称軸が存在し
ない凹部または凸部を示し、このような形状のものは対
象外である。
【0049】本発明の請求項6にあっては、複数の前記
凹または凸部が、各々の方向は互いに平行移動の関係
で、各々の位置はランダムに配置されているため、1つ
の凹部または凸部で生じた反射光と、他の凹凸で生じた
反射光の強度分布が一致しているため、基板全体として
見たときの反射光強度分布も、1つの凹凸による反射光
強度分布と相似である。従って反射光を特定の範囲に集
中させることが可能となり、非常に明るい反射板が実現
できる。
【0050】さらに、上記反射板を持った、本発明の請
求項8の反射型液晶表示装置においては、反射光の拡散
範囲に偏りが生じ、人間の表示画面を観察している方向
とは関係ない方向には光が反射散乱せず、観察者方向の
みに光を集光することが可能となり、非常に明るい反射
型液晶表示装置を実現することができる。
【0051】本発明の請求項9の反射型液晶表示装置に
あっては、液晶を高分子層が取り囲むポリマーマトリク
スを備えるので、耐圧力が増大する。
【0052】本発明の請求項10の反射型液晶表示装置
にあっては、基板上に金属薄膜が形成されてなる反射板
上に、絶縁層および透明電極層が形成されているので、
一体化によって、基板による光の損失を抑制でき、また
簡便に製造できる。
【0053】本発明の請求項11の反射型液晶表示装置
にあっては、反射板が画素外部分で盛り上がった断面形
状となっているので、より簡単に相分離ができる。
【0054】本発明の請求項12の反射型液晶表示装置
にあっては、反射板の金属薄膜が表示画素の形状に一致
して形成されているので、光の有効利用が図れる。
【0055】本発明の請求項13の反射型液晶表示装置
にあっては、表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜の隣合うもの同士が、透明導電体または細い金属薄
膜によって接続されているので、反射面上の容量ムラを
解消して良好な表示が得られる。
【0056】本発明の請求項14の反射型液晶表示装置
にあっては、表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜が、ストライプ状に接続されているので、反射に寄
与する金属薄膜そのものを電極として使用できる。
【0057】本発明の請求項15の反射型液晶表示装置
にあっては、表示画素の形状に一致して形成された金属
薄膜が、ストライプ状に接続されていて、該金属薄膜を
有する反射板の上に配向層が形成されているので、構成
を簡便にできる。
【0058】本発明の請求項16の反射型液晶表示装置
にあっては、表示媒体がSTN配向の液晶層であり、該
液晶層のコントラストの良い視角方向が、非対称に形成
された反射板の反射方向に一致しているので、STNへ
の適用が視角特性から言っても効果的である。
【0059】本発明の請求項17の反射型液晶表示装置
にあっては、ペン入力用タッチパネルを具備するので、
ペン入力が可能となる。この場合において、液晶パネル
がポリマーマトリクスを有する場合は、安定性を積極的
に機能させ得る。また、ただ強くて安全というより、快
適な操作環境を生じさせることが可能となる。
【0060】本発明の請求項18の反射型液晶表示装置
にあっては、前記ペン入力用タッチパネルにおけるペン
入力時の視線方向のコントラストが高いように、前記液
晶層が設けられているので、より快適でパーソナルな使
用環境が提供される。
【0061】本発明の請求項22の反射型液晶表示装置
の製造方法にあっては、基板上に金属薄膜が形成されて
なる反射板上に透明電極層を形成し、該透明電極層を紫
外線マスクに使用して露光するので、簡便な製造が可能
となる。
【0062】本発明の請求項23の反射型液晶表示装置
の製造方法にあっては、表示画素の形状に一致させて金
属薄膜を形成し、該金属薄膜を紫外線マスクに使用して
露光するので、マスク形状がはっきりし、より強固で良
好な相分離の壁を作ることができる。
【0063】本発明の請求項24の反射型液晶表示装置
の製造方法にあっては、液晶と重合前駆体との混合物を
徐冷によって相分離させ、その後に露光するので、簡便
な製造が可能となる。
【0064】本発明の請求項25の反射型液晶表示装置
にあっては、液晶モードのコントラストの良い視角方向
が、非対称反射板の反射方向に一致している反射型液晶
表示装置において、液晶層の液晶配向が一軸配向であ
り、反射板、液晶層、光学補償位相差板および1枚の偏
光板が積層されており、1枚偏光板システムであるが故
に明るさ改善ができる。また、この反射型液晶表示装置
においては、見栄えの最も悪くなる部分を見えなくして
いるので、この1枚偏光板システムにおいて発生し易
い、極端な視角依存性があるために反転が観察されるこ
とを防止することが可能であり、快適な使用環境が得ら
れる。
【0065】本発明の請求項26の反射型液晶表示装置
にあっては、液晶層のリタデーションと位相差板のリタ
デーションとが、明状態のときに所定の関係を満足する
ように設定されている。また本発明の請求項27の反射
型液晶表示装置にあっては、液晶層および位相差板のリ
タデーションの関係が、暗状態のときに所定の関係を満
足するように設定されている。これにより、高コントラ
ストの表示が可能となる。
【0066】本発明の請求項28の反射型液晶表示装置
にあっては、液晶層のツイスト角が180°から270
°であるので、表示が反転しやすいSTNモードにおい
てその反転現象を補償することが可能となり、しかも低
コストで明るくすることが可能である。
【0067】本発明の請求項29の反射型液晶表示装置
にあっては、カラーフィルターが積層されている。ま
た、本発明の請求項30の反射型液晶表示装置にあって
は、前記カラーフィルターに紫外線透過率が30%以上
であるものを使用している。カラーフィルターでカラー
化するのは公知の技術であるが、必然的に暗くなるのは
避けられない。したがって、カラー化することは明るさ
への要求を一段と高めることになり、なおさら本発明の
反射板を利用する価値がある。換言すれば、通常の液晶
パネルを明るくするより、カラー液晶パネルを明るくす
ることは、格段に価値がある。
【0068】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0069】(実施形態1)図1(f)は、本実施形態
に係る反射板を示す正面図である。この反射板15は、
ガラス基板11の上にレジストからなる凸部12cが形
成され、その凸部12cおよびガラス基板11を覆って
金属薄膜14が形成されている。
【0070】次に、この反射板15の製造工程を、図1
(a)〜(f)に基づいて説明する。まず、図1(a)
に示すように、厚さ1.1mmのガラス基板(商品名;
7059(コーニング社製))11の一方の面に、レジ
スト材料として、例えばOFPR−800(東京応化社
製)を、好ましくは500r.p.m〜3000r.
p.mでスピンコートする。本実施形態では、3000
r.p.mで30秒塗布し、レジスト膜12aを厚み
0.5μmに成膜した。
【0071】次に、100℃で30分プリベークした。
その後、図2に示すように、ランダムな位置に配置した
半円の遮光部を有するフォトマスク13を、図1(b)
に示すようにガラス基板11に平行にセットし、露光お
よび現像を行い、図1(c)に示すように光の非照射部
分に微細な半円柱部12bを形成した。図1(b)に示
すフォトマスク13は、枠で囲まれている部分が透光部
である。なお、現像液には、東京応化社製のNMD−3
(2.38%)を使用した。半円柱部12bの形状は、
図2に示す半円の遮光部と同一になる。
【0072】次に、図1(d)に示すように、ガラス基
板11を、半円柱部12bの半円の直径部分が下方とな
るよう傾斜させる。本実施形態では90゜に傾けた。こ
の状態を保持し、120〜250℃で熱処理する。本実
施形態では、250℃で30分の熱処理を行った。する
と、図1(e)に示すように半円柱部12bは角がとれ
て、滑らかな、かつ、後述する傾斜角分布に偏りを持っ
た、非対称の凸部12cが形成される。その後、放冷な
どにより硬化させる。上記非対称の凸部12cは、基板
法線方向から見て、つまり平面視において図2のフォト
マスクが反映された半円形であり、その直線部分が厚
く、その反対側が薄い断面であり、更に、その基板厚み
方向の断面における上側の輪郭が曲線となっている。
【0073】以上の工程を行った後、図1(f)に示す
ように、表面に金属薄膜14を形成した。金属薄膜とし
ては、Al、Ni、Cr、Ag等を使用することができ
る。金属薄膜の厚さは、0.01〜1.0μm程度が適
している。本実施形態ではAlを真空蒸着することによ
り、金属薄膜14を形成した。以上により、反射板15
を得た。なお、図1(f)は、対応するフォトマスクで
ある図2におけるA−A′の断面の一部を示した状態で
ある。
【0074】図3(a)は、以上の工程で得られた反射
板における表面の傾斜角分布を示す図である。この分布
は、凸部12cの半円の直径成分に垂直な方向に対する
傾斜角分布を、干渉顕微鏡を用いて測定した結果であ
る。その傾斜角度の測定は、図3(b)に示すように、
ガラス基板の表面を基準とし、接線とのなす角度(α)
が時計回りのときを+α、反時計回りのときを−αとす
る。また、測定については、たとえば図2のA−A′線
に沿った方向を対象とし、そのA−A′線に垂直な方向
を観察方向とした。なお、傾斜角度の測定は以下の説明
箇所においても同様である。
【0075】この図3(a)より理解されるように、本
実施形態に係る反射板には、傾斜角分布に偏りが生じて
いる。
【0076】図4は、上記反射板を液晶表示装置に組み
込んだ場合において、その反射板の反射特性を測定して
いる状態を示す模式図である。反射板15の組み込まれ
た液晶表示装置は、反射板15の表面と液晶層とが接
し、もう一つのガラス基板53とで液晶層を挟む構成を
想定した。また、液晶層とガラス基板との屈折率はいず
れも約1.5であってほぼ等しいので、反射板15の上
にセルのガラス基板53を屈折率1.5のUV硬化接着
剤52にて密着させた。
【0077】この状態の液晶表示装置に対して、光源5
4からの光が基板の法線方向より入射するようになし、
入射光55が反射板15にて反射された反射光(散乱
光)56をフォトマルチメーター57で検出することに
より、反射特性を測定した。フォトマルチメーター57
は、入射光が照射される点を通る反射板15上の点を中
心に回転し、基板法線方向からの角度を変えて反射光5
6の強度を測定するようになっている。
【0078】図5は、その反射特性の測定結果を示す。
横軸は基板法線からのフォトマルチメーターの角度(測
定角度)であり、縦軸は反射光強度を表している。ま
た、図中の●で示す反射特性は本実施形態の反射板につ
いて測定したものであり、▲で示す反射特性曲線は標準
白色板(酸化マグネシウムからなるMGO)について測
定したものである。なお、縦軸は標準白色板の正面反射
強度を1として規格化してある。
【0079】この図より理解されるように、▲で示した
標準白色板の場合は、あらゆる角度においてほぼ等しい
反射光強度を保っているが、全体に強度が低い。これに
対して、●で示された本実施形態の反射板の場合は、−
30〜+5゜の範囲で反射光強度が強く、特に−25〜
0゜の範囲では非常に明るい表示が得られている。ま
た、この測定の結果より、反射板15の表面と液晶層と
の境界に於ける反射特性と同様の結果が与えられること
が確認されている。
【0080】以上のことにより、本実施形態の反射板の
場合は、反射板の凹凸形状を反映して散乱光が集中して
おり、図6に示すように垂直方向からの入射光に対し特
定の視線方向で非常に明るい表示が得られることがわか
る。また、図7や図8に示す方向に凹凸形状を設定する
ことにより、斜めからの光線に対しても、視線方向で非
常に明るい表示が得られる。
【0081】なお、本実施形態では凹凸形状の傾斜角分
布に偏りを持たせるため、熱処理時に基板に傾斜を持た
せたが、本発明はこれに限らず、他の方法を用いること
ができる。他の方法としては、熱処理時に熱風を当てて
傾斜角分布に偏りを持たせる方法や、または、熱処理時
に基板を回転させ、遠心力によって傾斜角分布に偏りを
持たせる方法などが該当する。
【0082】(実施形態2)本実施形態は、熱処理によ
らないで所望の形状の反射板を得る場合である。
【0083】図9は、本実施形態に係る反射板の製造工
程図である。
【0084】図9(a)に示すように、厚さ1.1mm
のガラス基板(商品名;7059(コーニング社製))
11の一方の面に、レジスト材料として、例えばOFP
R−800(東京応化社製)を、好ましくは500r.
p.m〜3000r.p.mでスピンコートする。本実
施形態では、500r.p.mで20秒塗布し、レジス
ト膜12aを厚み2μmに成膜した。
【0085】次に、100℃で30分プリベークし、そ
の後、実施形態1と同じフォトマスク13を配置し、図
9(b)に示すように露光、現像を行い、図9(c)に
示すように光の照射されていないガラス基板11部分の
表面に微細な半円柱部12bを形成した。図9(b)に
示すフォトマスク13は枠で囲まれている部分が透光部
である。現像液としては、東京応化社製のNMD−3
(2.38%)を用いた。前記半円柱部12bの形状
は、図2に示すように、基板の法線方向から見たとき半
円となる形状である。
【0086】次に、図9(d)で示すように、半円形の
直径部分とは反対側の斜め方向から基板11へイオンビ
ーム21を照射する。このイオンビームを発生する手段
としては、たとえばイオンミリングなどを用いることが
できる。このイオンビームを照射すると、前記半円柱部
12bで覆われてないガラス基板11が削れる。このと
き、半円柱部12bの影になった部分のガラス基板11
はその半円柱部12bがなくなってから削れるので形状
に異方性が生じ、ガラス基板11は、図9(e)に示す
上表面形状、つまり非対称の凹部11cが半円柱部12
bで覆われている部分の周囲に形成された状態となる。
上記非対称の凹部11cの断面は、凹部11cにおける
その直線部分が浅く、反対側が深くなっており、更に、
その底面の輪郭が曲線となっている。
【0087】以上の工程を行った後、図9(f)に示す
ように基板表面に金属薄膜14を形成した。金属薄膜と
しては、Al、Ni、Cr、Ag等を挙げることができ
る。金属薄膜の厚さは、0.01〜1.0μm程度が適
している。本実施形態ではAlを真空蒸着することによ
り、金属薄膜14を形成した。以上により、反射板22
を得た。
【0088】図10は、得られた反射板22の表面の傾
斜角分布を示す図である。この傾斜角分布は、凹部11
cの半円の直径成分に垂直な方向に対する傾斜角分布で
あり、干渉顕微鏡を用いて測定した結果である。また、
図11は、実施形態1と同様の方法で測定した、つまり
図4と同様にして測定した反射特性を示す。但し、この
場合の傾斜角は、図3(b)では凸部の接線であるのに
対し、凹部の接線である点で異なっている。
【0089】これら両図より理解されるように、本実施
形態に係る反射板の特性は、−30〜+5゜の範囲で反
射光強度が強く、特に−25〜0゜の範囲では非常に明
るい表示が得られる。これは、反射板の凹凸形状を反映
して散乱光が集中しているためである。
【0090】なお、本実施形態2ではレジストを円柱形
に形成しているが、本発明はこれに限らず、逆にレジス
トの窓部分を円柱形に形成し、斜め方向からイオンビー
ムを照射して基板を削り、レジストのない窓部分に凹部
を、その底部における傾斜角分布を非対称に形成するよ
うにしてもよい。
【0091】(実施形態3)本実施形態3は、実施形態
1で作製した反射板を用いた反射型液晶表示装置の場合
である。
【0092】図12は、実施形態3に係る液晶表示装置
を示す断面図である。この液晶表示装置は、液晶層14
5を間に挟んで対向するガラス基板141と、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)などが形成されたTFTパネル基板
149とを有する。TFTパネル基板149は、ガラス
基板151の上に薄膜トランジスタ150や図示しない
ソース配線、ゲート配線などが形成された上にレジスト
による凹凸層148が形成されている。この凹凸層14
8の上表面には、実施形態1において設けた非対称の凸
部と同様の凸部148aが複数設けられている。この凸
部148aが形成された凹凸層148部分には、反射板
の一部としての金属薄膜147が形成されている。金属
薄膜147の凸部148a上に位置する部分は、絵素電
極としても機能する。これら凸部148aおよび金属薄
膜147は、実施形態1の反射板と同一の機能を有す
る。また、この凹凸層148には、薄膜トランジスタ1
50のドレイン電極150aの上方にコンタクトホール
が形成され、凹凸層148の上に形成された絵素電極1
47とドレイン電極150aとが、コンタクトホールを
介して電気的に接続されている。つまり、このTFTパ
ネル基板149は、Pixel On Passiva
tion構造となっている。このTFTパネル基板14
9の液晶層145側には、配向膜146が設けられてい
る。上述したレジストからなる凹凸層148は、実施形
態1で述べた方法によって作製され、その配置の模式図
を図13に示す。つまり、上記凸部148aは、その直
線成分の向く方向が基板上において概ね同一の方向に揃
っている。このような方向性を持つようにすると、基板
の各部において特定の方向だけ強く散乱する反射板とす
ることが可能となる。このように凸部148aの直線成
分の向く方向を基板上において概ね同一の方向に揃える
ようにすることは、実施形態2および後述する実施形態
4においても適用させるべきであり、そのようにするこ
ととにより、同一の効果が得られる。
【0093】一方、ガラス基板141の上には、カラー
フィルター142、透明導電膜143および配向膜14
4が設けられている。上記カラーフィルター142は、
金属薄膜147と対向部分がカラーフィルター部142
aとなっており、他の部分が遮光部142bとなってい
る。
【0094】これらのガラス基板141とTFTパネル
基板149とは貼り合わされ、両基板141と149と
の間に液晶材料を入れることにより液晶層145が封止
されることによって、液晶表示装置が完成している。な
お、このような液晶表示装置の構成は、実施形態1での
図4に示す液晶表示装置と同様である。
【0095】上記液晶材料としては、例えばネマチック
液晶に黒色の二色性色素を混入したゲストホスト型の液
晶材料が用いられる。本実施形態では、ネマチック液晶
としてメルク社製ZLI−4792(屈折率異方性Δn
=0.13)を用い、二色性色素としてアゾ系色素とア
ントラキノン系色素の混合色素をそれぞれ用い、更に、
液晶材料中にはカイラル剤を、たとえば重量比率で13
%混入した。前記カイラル剤としては、メルク社製のS
−811を用いた。このカイラル剤によって液晶分子の
ねじれピッチ(P0)は5μmに設定され、液晶層14
5の厚さdは、スペーサによって4.5μmに設定し
た。これにより、d/p0は0.9に設定される。
【0096】また、配向膜144および146にはポリ
イミドを用い、配向処理方向は互いに反対方向となるよ
うに設定した。このとき、液晶分子の配向は上下基板間
で約360゜ねじれた配向となる。
【0097】このような構成の本実施形態に係る反射型
液晶表示装置は、ホワイトテーラー型ゲストホスト液晶
表示装置とほぼ同等の動作原理によって表示が行われ
る。また、上述したようにレジストからなる凹凸層14
8の凸部148aが図13に示す方向の配置であるた
め、本実施形態の反射型液晶表示装置における表示状態
は、反射光拡散範囲に偏りが生じ、人間の観察している
方向とは関係ない方向には光が反射散乱せず、観察者方
向のみに光を集光することとなる。よって、非常に明る
い反射型液晶表示装置を実現することができる。
【0098】(実施形態4)図14に、本実施形態に係
る反射板の製造工程を示す。
【0099】図14(a)に示すように、厚さ1.1m
mのガラス基板(商品名;7059(コーニング社
製))11の一方の面に、レジスト材料として例えば、
SAL601 ER−7(シプレ社製)を、好ましくは
500r.p.m〜3000r.p.mでスピンコート
する。本実施形態では、500r.p.mで20秒塗布
し、レジスト膜12aを厚み2μmに成膜した。
【0100】次に、100℃で30分プリベークする。
その後、図14(b)に示すように電子線露光装置60
を用いて電子ビーム(EB)を、レジスト膜12aの微
細な部分、本実施形態では直径0.5μmの部分に照射
し、図14(c)に示すように非対称の凸部31を形成
する。この凸部31は、後述する図16に示す形状にす
る。
【0101】上記電子線露光装置60は、図15に示す
ように、電子線源61、コンデンサーレンズ62、ピン
ホール63、投影レンズ64および偏向コイル65を主
要部とした装置であり、各主要部は図示しない支持手段
にて支持されている。これら主要部、支持手段および被
露光対象であるレジスト膜12aは、すべて真空中に設
けられる。電子線源61から出た電子は電位差によって
加速されたのち、コンデンサーレンズ62によってピン
ホール63に集められる。ピンホール63を通った電子
は投影レンズ64によってレジスト膜12a上の1点に
集められる。偏向コイル65に電流を流すことによっ
て、電子の軌道を曲げ、電子がレジスト膜12aに入射
する位置をレジスト膜12aの面上の一定範囲内で動か
すことができる。また、EBの照射量を制御することに
より、レジスト膜12aの厚さ方向のレジスト除去制御
が可能となる。即ち、EBの照射量を制御して現像後の
レジスト膜12aの形状を3次元的に制御することがで
きる。このようにして得られる凸部31の形状は、本実
施形態では、図16に示す様に、上方から見た形状が頂
角60゜の扇形、横から見たときの傾斜部の上表面が2
次曲線となっている。また、扇形の頂角側が厚く、その
反対側が薄くなっている。
【0102】以上の工程を行った後、図14(d)に示
すように、凸部31を有するガラス基板11上に、金属
薄膜14を形成する。金属薄膜としてはAl、Ni、C
r、Ag等を挙げることができる。金属薄膜の厚さは、
0.01〜1.0μm程度が適している。本実施形態で
はAlを真空蒸着することにより、金属薄膜14を形成
した。以上により、本実施形態に係る反射板32を得
た。
【0103】図17は、本実施形態に係る反射板32の
傾斜角分布を示す図である。この傾斜角分布は、反射板
の表面の凸部31の扇形の頂角の垂直二等分線方向に対
する傾斜角分布であり、干渉顕微鏡を用いて測定した結
果である。また、図18は、本実施形態に係る反射板3
2の反射特性を、実施形態1と同様の方法で測定した、
つまり図4と同様にして測定した結果を示す図である。
【0104】これら両図より理解されるように、本実施
形態に係る反射板の特性は、−30〜10゜の範囲で反
射光強度が強く、実施形態1および2の反射板と比較し
て特に−25〜0゜の範囲では非常に明るい表示が得ら
れる。これは、反射板の凹凸形状が扇形であるため、横
方向への散乱が減少して正面方向により散乱光が集中し
ているためである。
【0105】なお、本実施形態では頂角60゜の扇形形
状を採用したが、本発明はこれに限らず、たとえば頂角
の大きさを制御することによって、散乱範囲を制御する
ようにしてもよい。更に、図23に示すような凹凸形状
とした場合についても同様の効果が得られる。つまり、
(a)〜(f)に示すように、凸部の基板に対する傾斜
角分布が、該基板の表面上の少なくとも1つの軸に関し
て非対称であるようにすればよい。加えて、基板の表面
上の少なくとも1つの軸方向から観察した状態において
全ての凸部についての傾斜角分布の平均が非対称である
ように、たとえば図3(a)、図10、図17などに示
すようにすればよい。また、図示した凸部とは逆に基板
を削ってなる凹部が図23に示す輪郭となるようにして
もよい。 (従来例)以下に、従来例の反射板の作製方法と反射特
性を示す。
【0106】図19は反射板の従来の製造工程を示す。
図19(a)に示すように、厚さ1.1mmのガラス基
板(商品名;7059(コーニング社製))51の一方
の面に、レジスト材料として例えば、OFPR−800
(東京応化社製)を、好ましくは500r.p.m〜3
000r.p.mでスピンコートする。この例では、1
000r.p.mで30秒塗布し、レジスト膜112a
を厚み1.2μmに成膜した。
【0107】次に、100℃で30分プリベークし、そ
の後、図20に示す円形のパターンが形成されたフォト
マスク113を配置して露光し(図19(b)参照)、
図19(c)に示すように現像を行い、表面に微細な円
柱部112bを形成した。現像液としては、東京応化社
製のNMD−3(2.38%)を用いた。
【0108】次に、図19(d)に示すように、ガラス
基板111上の円柱部112bを、好ましくは120〜
250℃で熱処理する。この例では180℃で30分の
熱処理を行った。すると、円柱部112bの角がとれ
て、滑らかな上表面を持つ凸部112cが形成され、そ
の後硬化させる。
【0109】以上の工程を行った後、図19(e)に示
すように、滑らかな凸部112cを有するガラス基板1
11の表面に金属薄膜114を形成する。金属薄膜とし
ては、Al、Ni、Cr、Ag等を挙げることができ
る。金属薄膜の厚さは、0.01〜1.0μm程度が適
している。この例ではAlを真空蒸着することにより、
金属薄膜114を形成した。以上により、従来例の反射
板141を得た。
【0110】図21は、従来例の反射板141の傾斜角
分布を示す図である。この傾斜角分布は、干渉顕微鏡を
用いて測定したものである。傾斜角分布は、図3(b)
に示した−方向と+方向とでほぼ対称となっている。ま
た、図22は、従来例の反射板141における反射特性
の測定結果を示す図であり、実施形態1および2と同様
の方法を用いて、つまり図4と同様にして反射特性を測
定した。なお、測定は、たとえば図20のB−B′線に
沿った方向を対象とし、そのB−B′線に垂直な方向を
観察方向とした。
【0111】これら両図より、従来例の反射板の特性
は、−10〜+10゜の狭い範囲のみ反射光強度が強
く、この範囲では非常に明るい表示が得られる。ただ
し、この方向は正反射方向となり、光源が映り込むた
め、実際の使用上この方向では表示を見ることは少な
い。しかも、−10〜+10゜以外の領域では暗い表示
となることから、実際には暗い表示となる。
【0112】(実施形態5)以下に、本実施形態に係る
反射板、その製造工程および反射特性を説明する。
【0113】図24は本実施形態5にかかる反射板の製
造工程を示す工程図(断面図)である。
【0114】まず、図24(a)に示すように、厚さ
1.1mmのガラス基板211(商品名;7059(コ
ーニング社製))の一方の面に、レジスト材料として例
えば、OFPR−800(東京応化社製)を、好ましく
は500r.p.m.〜3000r.p.m.でスピン
コートする。この例では、1000r.p.m.で30
秒塗布し、レジスト膜212aを厚み1.2μmに成膜
した。
【0115】次に、100℃で30分プリベークし、そ
の後、図24(b)に示すように、フォトマスク213
を配置して露光する。上記フォトマスク213として
は、図27(a)に示すパターン(ハッチング部が遮光
部)が形成されたものを使用できる。続いて、図24
(c)に示すように現像を行い、表面に微細な凹部また
は凸部212b、本実施形態では凹部を形成した。現像
液としては、東京応化社製のNMD−3(2.38%)
を用いた。
【0116】ここで、図27(a)に示すパターンの形
成されたフォトマスク213について説明する。このフ
ォトマスク213は、前記凹部または凸部212bをそ
れぞれ形成するための楕円状パターンを有し、それぞれ
のパターンは図27(b)に示すように任意の一つの軸
に対して、非対称な形状となっている。すなわち非対称
軸が存在している。さらに、それらのパターンはランダ
ム(不規則)配置されて形成されている。このとき、そ
れらの非対称軸同士がすべて平行な関係に保たれてい
る。
【0117】次に、図24(d)に示すように、ガラス
基板211上の凹部(又は凸部)212bを、好ましく
は120℃〜250℃で熱処理する。この例では180
℃で30分の熱処理を行った。すると、凹部(又は凸
部)212bの角がとれて、滑らかな上表面を持つ凹部
(又は凸部)212cが形成され、その後硬化する。
【0118】以上の工程を行った後、図24(e)に示
すように、滑らかな凹部(又は凸部)212cを有する
ガラス基板211の表面に金属薄膜214を形成する。
金属薄膜214の材料としては、Al、Ni、Cr、A
g等を挙げることができる。金属薄膜の厚さは、0.0
1μm〜1.0μm程度が適している。この例ではAl
を真空蒸着することにより、金属薄膜214を形成し
た。以上により、本発明の反射板215を得た。
【0119】図25は、本発明の反射板を組み込んだ液
晶表示装置において、その反射板の反射特性を測定して
いる状態を示す模式図(斜視図)である。
【0120】反射板215の組み込まれた液晶表示装置
は、反射板の表面と液晶層とが接し、この反射板ともう
一つのガラス基板とで液晶層を挟む構造を想定してい
る。具体的な構成は、図26に示すように、液晶層とガ
ラス基板217との屈折率はいずれも約1.5であって
ほぼ等しいので、反射板215の上にガラス基板217
を屈折率1.5のUV硬化接着剤216にて密着させた
構成としている。
【0121】この状態の液晶表示装置に対して、図25
に示すように光源222からの光が基板の垂直方向より
入射するようになり、図26(図25のD−D′線によ
る断面図)に示すように入射光218が反射板215に
て反射された任意の角度220(入射光角度に対して傾
斜角度50度)の反射光219をフォトマルチメータ2
21で検出することにより、反射特性を測定した。ま
た、液晶表示装置を固定して、光源222から基板21
7の垂直方向より入射する光および、入射光218が反
射板215にて反射された任意のフォトマルチメータ2
21の検出角度220(入射光角度に対して傾斜角度5
0度)を一定に保ち、入射光218が照射される点を通
る反射板215上の点を中心にフォトマルチメータ22
1を回転させ、反射光219の強度を測定した。
【0122】図28はその反射特性の測定結果を示す。
横軸は、反射板の形成された基板のC−C’線(図27
参照)に対してC方向を0°方向、時計回りにC−C’
線に垂直な方向を90°方向、C’方向を180°方
向、90°に対してC−C’線に対称の方向を270°
方向としてフォトマルチメータを回転させて測定を行っ
た回転方向である。一方、縦軸は反射光の強度を示して
おり、標準白色板(酸化マグネシウムからなるMgO)
を用いて同様の反射測定を行った場合の反射強度を1と
して規格化してある。また、図中の○で示す反射特性は
本実施形態5の反射板について測定したものであり、●
で示す反射特性は反射板を主表面方向から見て真円の微
細な凸部または凹部の形状で形成した従来の反射板の反
射特性を測定したものである。
【0123】この図28より理解されるように、●で示
した従来の反射板の場合は、基板のあらゆる測定方向に
おいてほぼ等しい反射光強度を示しているが、これに対
して、○で示された本実施形態の反射板の場合は、0°
または180°のところに反射光強度のピークをもつ範
囲で反射光強度が強く、非常に明るい表示が得られてい
る。また、90°または270°のところにピークをも
つ範囲で反射光強度が弱く、暗い表示が得られている。
【0124】(実施形態6、7、8、9、10、11、
12、13、14、15、16)実施形態6〜16につ
いて、実施形態5と同様に、図24に示す反射板製造工
程を用いて反射板を形成し、また、図25に示す方法で
反射板の反射特性を測定した。
【0125】図29は、実施形態6において用いたフォ
トマスクを示す図であり、図30は実施形態6における
反射板の反射特性を示す。図31は、実施形態7におい
て用いたフォトマスクを示す図であり、図32は実施形
態7における反射板の反射特性を示す。図33は、実施
形態8において用いたフォトマスクを示す図であり、図
34は実施形態8における反射板の反射特性を示す。図
35は、実施形態9において用いたフォトマスクを示す
図であり、図36は実施形態9における反射板の反射特
性を示す。図37は、実施形態10において用いたフォ
トマスクを示す図であり、図38は実施形態10におけ
る反射板の反射特性を示す。図39は、実施形態11に
おいて用いたフォトマスクを示す図であり、図40は実
施形態11における反射板の反射特性を示す。図41
は、実施形態12において用いたフォトマスクを示す図
であり、図42は実施形態12における反射板の反射特
性を示す。図43は、実施形態13において用いたフォ
トマスクを示す図であり、図44は実施形態13におけ
る反射板の反射特性を示す。図45は、実施形態14に
おいて用いたフォトマスクを示す図であり、図46は実
施形態14における反射板の反射特性を示す。図47
は、実施形態15において用いたフォトマスクを示す図
であり、図48は実施形態15における反射板の反射特
性を示す。図49は、実施形態16において用いたフォ
トマスクを示す図であり、図50は実施形態15におけ
る反射板の反射特性を示す。
【0126】上述した各実施形態6〜16の図面より理
解されるように、実施形態6〜16の反射板の場合にお
いても、凹部又は凸部の形成された基板における特定の
方向の範囲に反射光強度が強く、非常に明るい表示が得
られ、また、別の方向の範囲で反射光強度が弱く、非常
に暗い表示が得られている。
【0127】以上のことにより、本実施形態の反射板の
場合は、反射板の主表面側から見た形状によって、反射
板の散乱光を任意の特定の基板の方向に集中させて反射
光強度を高め、特定の方向で非常に明るい表示を得るこ
とができる。
【0128】(実施形態17)図51に、本実施形態に
係る反射板を、製品と同様に使用した場合の模式図を示
す。
【0129】携帯情報端末に使用する場合、図51に示
すような配置で使用することが多いと考えられる。図5
1(a)は机上で使用する場合であり、机面(パネル画
面)に対して垂直な方向から光が入射すると考えると、
使用者は画面下方向に分布する反射光を見ることにな
る。また、図51(b)は手に持って使用する場合であ
り、同様に垂直な方向から光が入射すると考えると、使
用者は画面上方向に分布する反射光を見ることになる。
【0130】従って、携帯情報端末に求められる反射特
性は、図52に示すように、パネル画面に対して、上下
両方向が明るいことが好ましく、左右方向は暗くても許
容される。このような図52の特性をもった反射板を形
成するには、実施形態5の図27に示したフォトマスク
にて得られるような形状の凹部によって構成されること
によって、上下両方向、すなわち図28に示すところの
0°(上)および180°(下)方向が明るく、90°
(右)および270°(左)方向が暗い特性をもった反
射板が形成され、目的が達成される。
【0131】(実施形態18)図53に、本実施形態に
係る反射板を、製品と同様に使用した場合の別の模式図
を示す。
【0132】実施形態17と異なり、ノートブック・パ
ーソナルコンピュータやパームトップ・パーソナルコン
ピュータに使用する場合は、図53に示すような机上に
配置して使用することが多いと考えられる。
【0133】図53では、パネル画面には机面に対して
垂直な方向から光が入射すると考えると、使用者はパネ
ル画面に対してパネル上方向に分布する反射光のみを見
ることとなる。
【0134】従って、ノートブック・パーソナルコンピ
ュータやパームトップ・パーソナルコンピュータに使用
する場合に求められる反射特性は、図54に示すよう
に、パネル画面に対して上方向一方のみが明るいことが
好ましい。
【0135】図54の特性をもった反射板を形成するに
は、実施形態7の図31または実施形態15の図47に
示したフォトマスクにて得られるような形状の凹部を有
する構成にすることによって、パネル画面に対して上方
向一方のみ、すなわち図32または図48に示すところ
の180°(上)方向だけが明るい特性をもった反射板
が形成され、目的が達成される。
【0136】(実施形態19)次に、図55〜57を参
照しながら、本実施形態の反射形液晶表示装置を説明す
る。図55(a)は、本実施形態の反射型液晶表示装置
の断面図であり、図55(b)はその反射型液晶表示装
置に備わった表示媒体を示す平面図である。
【0137】この反射型液晶表示装置は、一対の基板1
a、1bを備えている。この基板1a、1bとしては、
ガラス、プラスチックなど堅牢な透明基板が利用され
る。一方(図の上側)の基板1b上には、ITO、Sn
Oなどの透明材料からなる表示用電極2bが設けられて
いる。表示用電極2bは帯状に形成されており、互いに
平行に配置されている。表示用電極2b上には、配向膜
3bが形成されている。この配向膜3bは、ポリイミ
ド、ナイロンなどをスピンコートすることにより、また
は印刷などにより形成されており、必要に応じてラビン
グ処理される。
【0138】他方(図の下側)の基板1aの上には、上
述した実施例のいずれかと同様な方法によって、レジス
ト層(図示せず)が形成され、複数の非対称な傾斜角分
布を有する凹部または凸部(図示せず)が形成されてい
る。この凹部または凸部上に金属薄膜5が設けられてい
る。この金属薄膜5は、基板1a上の全面にわたって、
Al、Ni、Cr、Agなどの金属をコートすることに
よって形成される。レジスト層、金属薄膜5、および基
板1aによって、本発明の反射板が構成される。この反
射板の上には絶縁膜4が設けられており、この絶縁膜4
は、絶縁膜4の上に形成される表示用電極2aと反射板
との間を絶縁する。表示用電極2aは、ITOおよびS
nO等の透明材料から形成された帯状の電極であり、互
いに平行に配置されている。また表示用電極2aは、図
55(c)に示すように、上側基板1bと下側基板1a
とが貼り合わせられたときに、上側基板1b上に形成さ
れた表示用電極2bと交差するように配置されている。
表示用電極2aおよび2bが交差する領域Aが画素部分
となる。表示用電極2a上には、配向膜3aが形成され
ている。配向膜3aは、配向膜3bと同一の材料から形
成されており、必要に応じてラビング処理される。
【0139】これら一対の基板1a、1bで挟まれた部
分には、液晶を含む表示媒体6が設けられている。表示
媒体6は、液晶6aと高分子壁6bとからなる。本実施
例の反射型液晶表示装置は、表示用電極2aおよび2b
の間に電圧を印加することで、画素部分に位置する液晶
6a中の液晶分子の配向を電圧に応じて変化させ、それ
により表示を実現する。液晶6aとしては、TN、ST
N等適当な表示モードの液晶材料が用いられる。一方、
高分子壁6bは堅牢な表示画素を取り囲む壁構造の高分
子からなり、いわゆるポリマーマトリクスと称されてお
り、上下基板1a、1bを密着させる機能を有する。な
お、シール材などは省略している。
【0140】次に、表示媒体6の作製方法を説明する。
【0141】基板1bと反射板とが対向配設してなる液
晶パネルの中に、液晶と光重合前駆体の組成物を注入す
る。光重合前駆体は、反応性と液晶に対する溶解性か
ら、アクリレート系、メタクリレート系のモノマーが利
用される。適当に重合速度と溶解性を調節するために、
2官能樹脂、単官能樹脂を適当な割合で混合する。
【0142】次に、この組成物を注入した液晶パネル
に、フォトマスクを用いて紫外光を選択的に照射する。
この際フォトマスクとして、金属などからなる通常のフ
ォトマスクをパネル上に配置してもよい。あるいは、製
造プロセスを簡単にするためには、紫外光の強度分布を
形成するのに表示用電極2aおよび2bを用いてもよ
い。紫外光の強度分布に応じて、照射強度の高い部分で
光重合前駆体が重合し、樹脂が集り、壁の形状をとる。
【0143】本実施形態では、表示用電極2aおよび2
bをマスクとして用いて紫外光照射を行っている。以下
に図56を参照しながら、本実施形態における紫外光照
射を説明する。
【0144】図56(a)は、基板1aおよび1bが貼
り合わせられたセルの平面図であり、図56(b)およ
び(c)は上側基板1b側から紫外光を照射した状態を
示す模式図である。
【0145】図56(b)に示すように、画素領域Aに
おいて、表示用電極2aと表示用電極2bとは重なって
いる。したがって、上側基板1bからセルに入射した紫
外光は、表示用電極として機能する透明膜を3回通過し
て、つまり表示用電極2bを1回通過し、表示用電極2
aを2回通過して、液晶6aと光重合前駆体との組成物
に達する。一方、領域Bでは、表示用電極2aのみが形
成されている。このため、紫外光は、透明膜を1回だけ
通過してから、液晶6aと光重合前駆体との組成物に到
達する。同様に、図56(c)に示すように、領域Cで
は上側基板1b上の表示用電極2bしか設けられておら
ず、領域Dでは表示用電極が形成されていないので、領
域CおよびDにおいては、紫外光が透明膜を通過する回
数は、それぞれ1回とゼロである。このように、液晶6
aと光重合前駆体との組成物に到達する紫外光には、透
明膜を通過する回数にしたがって強度分布が付与され
る。最も紫外光の照射強度が小さいのは領域Aであり、
最も照射強度の大きい紫外光が得られるのは領域Dであ
る。この光強度の差を利用して選択的にポリマーマトリ
クスの壁を形成する事ができる。なお、上記組成物の相
分離を促進するために、液晶パネルの加熱や徐冷が行わ
れても良い。
【0146】このようにして作製される本実施形態の反
射型液晶表示装置は、金属薄膜5を有する反射板によっ
て光が有効利用され、高分子壁6bによって耐圧性にす
ぐれた携帯端末として最適なものとなる。
【0147】実施形態19の変形例としては、以下の実
施形態が可能である。
【0148】実施形態19では、金属薄膜5を基板1a
の全面にわたって形成している。しかし、図57(a)
に示すように、金属薄膜5を画素部分に対応するように
パターニングしてもよい。この場合、パターニングされ
た金属薄膜5は、上述した組成物の相分離によってポリ
マーマトリクスの壁を形成するための紫外光照射のマス
クとして用いることができる。これにより、ポリマーマ
トリクス6bの形成は、より簡単に、かつ正確に行うこ
とが可能になる。
【0149】また、画素部分に対応するようにパターニ
ングされた金属薄膜5の部分5aは、図57(a)およ
び(b)に示すように互いに電気的に接続されるのが好
ましい。一般に、表示用電極の下に金属薄膜がある場合
は、金属薄膜と表示用電極との間に容量が生じ、画素毎
の誘電率を異ならせるため、表示ムラの原因となる。し
かしながら、金属薄膜5のパターニングされた部分5a
を、図57(a)および(b)に示すように、互いに電
気的に接続することで、電位を揃えることができそれに
よって表示品位を安定させることができる。
【0150】また、図57(c)に示すように、パター
ニングされた金属薄膜の各部分の同じ行または同じ列に
属するもの同士を接続してもよい。この場合には、各行
の金属薄膜または各列の金属薄膜が、1本の表示用電極
として機能させることができる。したがって、実施形態
19で用いていた透明材料からなる表示用電極2a、お
よび表示用電極2aと金属薄膜5とを絶縁するための絶
縁膜4を省略することができ、金属薄膜の各行または各
列を、表示用電極2bとともに表示媒体6に電圧を印加
するのに用いることができる。この変形例では、表示用
電極2bとパターニングされた金属薄膜5の部分5aと
が重なる領域が画素部分なる。
【0151】また、この変形例では、図57(d)に示
すように、金属薄膜5の部分5aを、紫外光を照射する
ときのマスクとして用いることもできる。したがって、
画素に対応する部分5a同士の間を接続する部分5bが
ポリマーマトリクス6bの形成に悪影響を及ぼさないよ
うにするためには、接続部分5bを透明材料から形成す
るか、あるいはできるだけ幅の細い金属薄膜から形成す
ることが望ましい。
【0152】実施形態19の反射型液晶表示装置では、
複数の透明材料からなる帯状の表示用電極を上側基板お
よび下側基板に形成し、上側基板の表示用電極と下側基
板の表示用電極とが交差するように配置している。しか
し、複数の信号配線を上側基板と下側基板とで交差する
ように形成し、上側基板の信号配線と下側基板の信号配
線とが重なる領域、つまり画素として機能する領域の近
傍にスイッチング素子を設けてもよい。スイッチング素
子としては、例えば、金属−絶縁膜−金属の構造を有す
るMIM素子を用いることができる。あるいは、一方の
基板にマトリクス状に複数の画素電極を形成し、もう一
方の基板に対向電極を形成してもよい。この場合には、
TFT等のスイッチング素子が、画素電極毎に設けられ
る。
【0153】(実施形態20)本実施形態では、反射型
液晶表示装置とペン状の入力装置を有する入力システム
(以下、単にペン入力表示装置と称する)が提供され
る。
【0154】まず、反射型液晶表示装置を構成する一方
の基板を形成する。この基板は、表面に多数の微細な凹
部または凸部が形成された反射板を有しており、反射板
は、上記実施形態で述べたいずれかの方法を用いて、プ
ラスチック透明基板上に、例えばアルミニウムの金属薄
膜を形成することにより作製される。アルミニウム膜
は、透明基板の全面にわたって蒸着されるのではなく、
図58(a)に示すように、画素部分に対応するように
マトリクス状に配置され、かつ同じ列に属する部分が互
いに接続されるように形成される。したがって、アルミ
ニウム膜の同じ列に属する部分が、全体として表示用電
極として機能する。本実施形態では、反射板は、法線下
方向−10°から30°の方向で明るい表示が得られる
ように設計された。ここで、「下方向」とは、基板を正
面から見たときの6時の方向を指すものとし、「上方
向」は12時の方向を指すものとする。
【0155】次に、透明基板上に、ITOおよびSnO
等の透明材料からなる平行に配置された帯状の表示用電
極を形成することによって、対向基板を作製する。表示
用電極は、上述した反射板を有する基板と対向基板とが
貼り合わせられたときに、アルミニウムからなる表示用
電極と交差するように配置される。なお、対向基板は上
記反射板よりも先に作製してもよい。
【0156】次に、それぞれの基板にポリイミド配向膜
を塗布し、図58(b)に示すようにレーヨン系の布で
240°ツイスト配向になるようにラビングした。上下
電極が直交するように貼り合わせて液晶パネルを作製し
た。
【0157】次に、液晶パネル中に、表1に示す液晶−
重合前駆体混合物を注入、たとえば真空注入した。表1
中の組成物は、Irg651はIrgacure651
(チバガイギ社製)であり、R684は二官能アクリレ
ート(日本化薬社製)であり、Compound2はL
C性単官能アクリレートであり、LCはSP4862
(チッソ社製)である。
【0158】
【表1】
【0159】次に、液晶パネルの全体を100℃まで加
熱し、反射板を有する基板側から紫外線(光強度:8m
W、波長:365nm)で200秒露光した。上述した
ように、アルミニウム膜は、画素部分に対応するように
マトリクス状に配置されているので、画素部分を囲む領
域で高分子壁を形成するように重合が開始される。な
お、アルミニウム膜の画素に対応する部分同士を接続す
る部分は、できるだけ狭い幅に形成されている。したが
って、この接続部分は、重合には、実質的に影響を及ぼ
さない。
【0160】次に、液晶パネルをオーブン内で毎時6℃
の速度で徐冷し、20℃になったときに取り出して、対
向基板側から液晶パネルに露光して重合を完結させた。
このときの露光条件は、光強度:8mW、波長:365
nm、露光時間:600秒とした。これにより、図58
(c)に示すように、液晶部分LCを囲むように高分子
壁が形成されている液晶パネルを得た。液晶部分LC
は、それぞれ、画素部分に対応しており、液晶分子は両
基板間で240°ツイストしている。
【0161】液晶分子の配向は一部乱れることもある
が、再加熱して徐冷することで良好な配向を得ることが
できた。
【0162】この液晶パネル上にフィルム状のタッチパ
ネルを直接貼り、ペン入力表示装置を作製した。
【0163】得られたペン入力表示装置に対し、図59
に示すように、普通に字を書いたところ、心持ち下から
の視線に対し、十分明るく、コントラストも高いことが
分かった。また、入力する本人以外の人の視線について
は明るさがなく、よってプライバシーが保護し易いこと
がわかった。また、両基板の間に存在するポリマーから
なる壁(図58(c)参照)が十分に固いために、液晶
パネルとタッチパネルとを密着させても、ペン先の圧力
が1kg/mmΦを越えるまで液晶パネル上の表示は乱
れず、非常に見易いものであった。
【0164】(実施形態21)実施形態21では、画素
部分を囲むように盛り上がった部分を有する反射板を備
えた反射型液晶表示装置が提供される。画素部分は、盛
り上がった部分で区切られている。反射板の設計および
基板間での高分子壁の形成を除いては、本実施形態の反
射型液晶表示装置は、実施形態20と同様にして形成さ
れる。したがって、詳細な説明は省略する。
【0165】図60は、本実施形態の反射型液晶表示装
置を示す断面図である。本実施形態の反射板は、図60
に示すように、マトリクス状に配置された盛り上がった
部分と盛り上がった部分によって囲まれている一段下が
ったフラットな部分とを有するように設計されている。
反射板の段差の低いフラットな部分が、それぞれ、1つ
の画素部分に相当し、盛り上がった部分は画素部分を囲
むようになっている。
【0166】図61(a)に示すように、反射板は、反
射部、平坦化膜、および表面コート膜を有している。反
射部は、上記実施形態のいずれかで述べた方法によっ
て、表面が多数の微細な凸部または凹部を有するように
形成されており、特定の方向に光を集中して反射する。
反射部の反射膜としては、例えばアルミニウム膜等の金
属薄膜を用いることができる。
【0167】平坦化膜は、反射膜の表面の微細な凸部ま
たは凹部を平坦化するために、反射部上に透明材料から
形成される。反射膜表面の凸部または凹部は、反射型液
晶表示装置の光学特性に悪影響を及ぼすからである。続
いて、表面コート膜が、図61(a)に示すように画素
に対応する部分を除いて、平坦化膜上に形成されてい
る。したがって、表面コート膜が、本実施形態における
盛り上がった部分に相当することになる。さらに、必要
に応じて表示用電極がその上に形成され得る。
【0168】このようにして形成された、反射部上に平
坦化膜および表面コート膜を有する反射板を、透明電極
が形成されている対向基板と貼り合わせ、これらの間に
液晶材料と重合性モノマーとの組成物を注入する。重合
性モノマーとしては、光重合性のものを用いるのが好ま
しい。この組成物は、ある温度(等方相温度)以上で等
方相となり、それよりも低い温度では、モノマーが主成
分である相(モノマーリッチの相)と液晶が主成分であ
る相(液晶リッチの相)との2相に分離している。モノ
マーを重合させることによって、相分離が完了し、高分
子壁が形成される。本実施形態では、組成物として、2
相領域(上述した2相が共存する温度領域)が10℃以
上あるものを用いた。
【0169】その後、等方相温度から毎分0.01℃か
ら0.3℃程度の速度で徐冷すると、液晶滴が発生す
る。発生した液晶滴は表面張力によって、反射板の段差
の低い領域に集まって成長する。その後、液晶滴が画素
サイズまで広がったときに露光する。これによって、画
素外の盛り上がった部分にあるモノマーリッチの相が硬
化して、高分子壁を形成する。このようにして本実施形
態の反射型液晶表示装置が完成する。
【0170】上述したように、図60に示すように反射
板の形状を厚さ方向で変化させることによって、簡便に
高分子壁を形成することができる。本実施形態では、反
射板の形状は、図61(a)に示すように、反射部上に
別の膜(ここでは表面コート膜)を付加することによっ
て変更している。しかし、反射板の形状を変更する方法
はこれには限られず、図61(b)に示すように基板自
体の厚さ方向の断面形状を変化させるか、図61(c)
に示すように金属薄膜自体の厚さ方向の断面形状を変化
させるか、または図61(d)に示すように基板と金属
薄膜との間に別の部材を介在させることにより、変化さ
せることができる。
【0171】さらに、偏光層を対向基板上に設け、別に
偏光層を反射板の液晶滴側に設けてもよい。また、ラビ
ング処理した配向膜を、液晶滴中の液晶分子を両基板間
で所定の角度ツイストするように、両基板上に形成して
もよい。
【0172】図62は、上述したように偏光層および配
向膜を設けた場合において、反射板の明るい方向とコン
トラストの良い方向とを一致させるための配置を示して
いる。対向基板上に配向膜のラビング方向、および反射
板上のラビング方向は、それぞれ、図62の上ラビング
方向および下ラビング方向に対応する。図62に示すよ
うに、液晶分子のツイスト角は、180°以上である。
つまり、この例では、反射型液晶表示装置はSTNモー
ドで表示を行う。この配置にすることで、観察者の見た
い方向は明るく高コントラストにでき、観察者の見ない
方向は見えなくできる。よって、電子手帳などのプライ
ベートな使用に、より適した構成となる。
【0173】(実施形態22)図63は本実施形態22
の反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【0174】この反射型液晶表示装置は、液晶層83を
挟んで上側に基板73、下側に反射板78が設けられて
いる。反射板78は基板72を有し、基板72の液晶層
83側には、大きさの異なる突起74および75が形成
され、その上には平滑化膜76、反射金属膜77および
配向膜79が基板側からこの順に形成されている。反射
金属膜77には、電圧発生回路89より出力される電圧
と制御回路88からの信号とに基づいて走査回路86か
ら出力されるゲート信号が与えられる。
【0175】反射板78において、突起74および75
は、上記実施形態で述べた凹部または凸部と同様に、そ
の軸に沿った断面が非対称な傾斜角分布を有するような
軸を少なくとも1つ有している。突起74および75が
このような形状を有していることによって、反射板78
は、特定の方向に大部分の光を反射することができ、そ
れにより、その特定の方向において明るい表示を実現す
ることができる。
【0176】基板73の液晶層83側には、透明電極8
0が形成され、その上には配向膜81が形成されてい
る。電極80には、電圧発生回路89より出力される電
圧と制御回路88からの信号とに基づいてデータ回路8
7から出力されるデータ信号が与えられる。この基板7
3の液晶層83とは反対側に位相補償板84と偏光板8
5とが設けられている。
【0177】これら反射板78と基板73とは対向配設
してシール材82により貼り合わされ、その間には液晶
層83が設けられている。本実施形態では液晶層83と
して、視角依存性の強いものが用いられており、反射板
78が大部分の光を反射する特定の方向と、コントラス
トのよい画像を観察することができる方向とを一致させ
ている。
【0178】(実施形態23)本実施形態23では、表
示媒体として液晶層とポリマーマトリクスとの混在する
ものを備えている反射型液晶表示装置を説明する。
【0179】図64は本実施形態の反射型液晶表示装置
を示す断面図であり、図65はその平面図である。これ
らの図において、図63と同一部分には同一番号を付し
て、説明を省略する。
【0180】この実施形態の液晶表示装置においては、
反射板78と基板73との間に、液晶層83とポリマー
マトリクス91とからなる表示媒体が設けられている。
ポリマーマトリクス91は、少なくとも液晶材料と重合
前駆体との混合物に照射強度分布を有する光を照射し、
強度の強い光が照射された部分にポリマーマトリクス9
1、強度の弱い光が照射された部分に液晶層83が形成
されるように相分離させることにより形成される。ま
た、ポリマーマトリクス91は、電極80と反射金属膜
77とで画素が形成される周囲に一致して形成されてい
る。
【0181】本実施形態においても、実施形態22と同
様に、反射板78が大部分の光を反射する方向は、液晶
層83の特性に依存する高コントラストの画像を観察す
ることができる方向と一致している。
【0182】この実施形態の液晶表示装置においては、
偏光板85上にタッチパネル(図示せず)を配置してペ
ン入力を行ったときでも、ペン圧による表示変化が極め
て小さい。したがって、本実施形態の反射型液晶表示装
置は、入力装置と表示装置とを一体的に形成した装置に
おいて用いるのに最適である。
【0183】なお、上述した実施形態22および23に
おいて、液晶層の特性を反射板に合わせて最適化するこ
とによって、本発明の様々な実施形態が実現できる。
【0184】(実施形態24)本実施形態では、液晶分
子が180°以上ツイストしているSTN液晶層を有す
る反射型液晶表示装置を説明する。
【0185】本実施形態の反射型液晶表示装置は、少な
くとも、透明基板、反射板、および透明基板と反射板と
の間に挟まれた液晶層を有している。反射板は、上記実
施形態のいずれかで述べた方法によって作製されてお
り、大部分の光を特定の方向に反射する。
【0186】基板上および反射板上には配向膜が形成さ
れており、さらに液晶層の両側には偏光膜が配置されて
いる。各配向膜は、配向膜に接する液晶分子を所定の方
向に配向させるように所定の方向にラビングされてい
る。図66に、配向膜のラビング方向と偏光膜の偏光軸
との関係を示す。図66に示すように、透明基板上に形
成された配向膜(図66では上側配向膜)のラビング方
向、および反射板上に形成された配向膜(図66では下
側配向膜)のラビング方向は、基板と反射板との間で液
晶分子の配向方向が180°ツイストするように設定さ
れている。偏光膜は、偏光軸が互いに直交するように、
かつ透明基板側の偏光軸が配向膜のラビング方向に対し
て45°となるように設けられている。
【0187】図67に、本実施形態の反射型液晶表示装
置のコントラストの視角依存性を示す図である。この図
では、特にコントラストの悪い部分および反転して表示
される部分は、ハッチングされた領域に相当する。本実
施形態では、反射板が大部分の光を反射し、それゆえに
明るい表示が得られる方向が、コントラストの悪い部分
および反転表示が生じる部分に含まれないように、反射
板を最適化している。つまり、反射板は、ハッチングさ
れた領域に対応する方向への反射光が少なくなるように
最適化されている。したがって、本実施形態の反射型液
晶表示装置は、全体に見易い表示を行うことができる。
【0188】(実施形態25)本実施形態では、270
°SBEイエローモードの反射型液晶表示装置を説明す
る。
【0189】本実施形態の反射型液晶表示装置は、少な
くとも、透明基板、反射板、および透明基板と反射板と
の間に挟まれた液晶層を有している。反射板は、上記実
施形態のいずれかで述べた方法によって作製されてお
り、大部分の光を特定に方向に反射する。
【0190】基板上および反射板上には配向膜が形成さ
れており、さらに一対の偏光膜が液晶層の両側に設けら
れている。各配向膜は、配向膜に接している液晶分子を
所定の方向に配向させるようにラビング処理されてい
る。図68に、配向膜のラビング方向および偏光層の偏
光軸の関係を示す。図68に示すように、上側偏光膜お
よび下側偏光膜の偏光軸は、下側配向膜のラビング方向
に対して、それぞれ、反時計回り方向に30°、時計回
り方向に30°に設定されている。
【0191】本実施形態では、液晶層はコントラストの
視角依存性を有しており、特定の視角方向においてであ
れば、コントラストのよい画像を観察することができ
る。このコントラストのよい画像を観察することができ
る方向は、反射板が大部分の光を反射する方向と一致さ
せられている。
【0192】図69は、本実施形態の反射型液晶表示装
置におけるコントラストの視角依存性を示す図である。
反射板が大部分の光を反射する方向と、コントラストの
よい画像を見ることができる方向とは一致しているの
で、反射型液晶表示装置に入射する光を有効に表示に利
用することができる。
【0193】(実施形態26)実施形態26では、1枚
偏光板システム(ECBモード)の反射型液晶表示装置
を説明する。
【0194】本実施形態の反射型液晶表示装置は、少な
くとも、透明基板、反射板、および透明基板と反射板と
の間に挟まれた液晶層を有している。反射板は、上記実
施形態のいずれかで述べた方法によって作製されてお
り、特定の方向に大部分の光を反射する。
【0195】基板上および反射板上には、配向膜が形成
されている。また、透明基板上には、偏光膜および位相
差板が設けられている。各配向膜は、配向膜に接する液
晶分子を所定の方向に配向させるようにラビングされて
いる。図70に、液晶分子の配向方向、偏光膜の偏光軸
および位相差板の光学軸の関係を示す。また、図71
に、本実施形態の反射型液晶表示装置のコントラストを
示す。
【0196】図70に示すように、液晶層は一軸配向し
ており、その配向軸は位相差板の光学軸と実質的に直交
している。また、偏光板の偏光軸は、液晶層のディレク
タに対して30゜〜60゜の範囲内の角度に設定されれ
ばよい。しかし、液晶層の複屈折効果を最も有効に利用
するためには、偏光板の偏光軸を液晶層のディレクタに
対して45゜程度に設定するのが好ましい。
【0197】さらに、本実施形態では、液晶層のリタデ
ーションΔn11と位相差板のリタデーションΔn22
とが、明状態で式(1)を、暗状態で式(2)を満足す
るように設定されている。
【0198】
【数5】
【0199】
【数6】
【0200】ここで、Δn1およびΔn2はそれぞれ液晶
層および位相差板の屈折率異方性であり、d1およびd2
はそれぞれ液晶層および位相差板の厚さである。このよ
うに設定することで、コントラストのよい表示を実現す
ることができる。なお、表示が明状態であるか暗状態で
あるかは、構成要素の光学軸の間の配置を変えることに
よって変更され得る。
【0201】(実施形態27)図74を参照しながら、
実施形態27の反射型液晶表示装置を説明する。本実施
形態の反射型液晶表示装置は、上記実施形態23の装置
を改変したものである。したがって、図74において、
上記実施形態23と同様の構成要素には、同様の参照符
号を付して説明を省略する。
【0202】本実施形態の反射型液晶表示装置は、平坦
化膜100、およびITO等の透明材料からなる複数の
帯状の表示用電極101を有している。表示電極101
は、基板72の表面全体にわたって形成された金属膜7
7上に形成されており、反射板78と対向基板73とが
貼り合わせられたときに、対向基板73上に例えばIT
O等の透明材料から形成された帯状の対向電極80と直
交するように配置されている。表示用電極101と対向
電極80とが重なる部分が、画素部分となる。
【0203】本実施形態では、表示用電極101と対向
電極80とが、紫外光照射の際のマスクとしても機能す
るので、高分子壁91を形成するのに別途フォトマスク
を用いる必要はない。したがって、本実施形態によれ
ば、フォトマスクを用いる場合に比べて、より簡便に反
射型液晶表示装置を製造することが可能となる。
【0204】マルチカラー表示を実現するために、カラ
ーフィルタを対向基板73上に設けてもよい。図75で
は、R、GおよびBの三原色のフィルタ部からなるカラ
ーフィルタを設けた例を示している。カラーフィルタの
各色のフィルタ部は、対向電極80と同様に帯状に形成
され、対向電極80と対応するように配置される。した
がって、カラーフィルタの各色のフィルタ部は、反射板
78上の表示用電極101と交差することになる。
【0205】図75に示すようにカラーフィルタを設け
る場合において、液晶83と重合性前駆体との組成物に
対向基板73側から紫外光を照射して高分子壁91を形
成するためには、カラーフィルタは、紫外光の少なくと
も一部分を透過させる必要がある。高分子壁91をより
良好に形成するためには、カラーフィルタの紫外光透過
率を、少なくとも30%にすることが望ましい。30%
よりも小さいと、重合性前駆体を重合させるのに十分な
紫外光の強度が得られない。したがって、本実施形態で
は、紫外光透過率が30%以上であるカラーフィルタを
用いている。
【0206】各画素を個別に駆動するために、複数のス
イッチング素子を設けてもよい。この場合には、各スイ
ッチング素子に接続される表示用電極は、金属膜を用い
てマトリクス状に、例えば、表示用電極を囲む部分が光
透過性となるように形成され得る。また、表示用電極
は、スイッチング素子およびそれに関連する配線上に、
絶縁膜を介して形成され得る。
【0207】上述したいずれの実施形態においても、反
射板上に平坦化膜を付加してもよい。反射板上に平坦化
膜を設けることで、反射板の表面の凸部または凹部が反
射型液晶表示装置の光学特性に悪影響を与えるのを抑え
ることができる。液晶材料と接触する表面に凸部または
凹部が形成されていると、例えば液晶分子の配向の乱れ
等の問題が生じ得る。このような問題を避けるために、
必要に応じて平坦化膜を設けることが望ましい。
【0208】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、反射板の散乱方向を制限することが可能となり、
不必要な方向への散乱が減り、視角方向の明るさを飛躍
的に向上させ得、良好な反射特性にすることができる。
これによって明るい反射型液晶表示装置用の反射板を再
現性良く作製することが出来る。
【0209】また、本発明による場合には、良好な反射
板を利用して、ペン入力時の視線方向の良好な表示を得
ることができる。また、ポリマーマトリクスの形成技術
と組み合わせることによって、ペン入力時の耐圧性に優
れた反射型液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る反射板の製造工程を示す図で
ある。
【図2】実施形態1に係る反射板の製造工程において用
いるフォトマスクを示す平面図である。
【図3】実施形態1の反射板における表面の傾斜角分布
を示す図である。
【図4】実施形態1、2、4および従来例における反射
板の特性を評価する際に用いる装置モデルを示す模式図
である。
【図5】実施形態1の反射板の反射特性を示す図であ
る。
【図6】実施形態1に係る反射板の非常に明るい表示が
得られる視線方向を示す模式図である。
【図7】実施形態1に係る反射板を適用した据え置き型
ディスプレイにおいて、非常に明るい表示が得られる視
線方向を示す模式図である。
【図8】実施形態1に係る反射板に斜めからの光線に対
して、非常に明るい表示が得られる視線方向を示す模式
図である。
【図9】実施形態2に係る反射板の製造工程を示す図で
ある。
【図10】実施形態2の反射板における表面の傾斜角分
布を示す図である。
【図11】実施形態2の反射板の反射特性を示す図であ
る。
【図12】実施形態3に係る反射型液晶表示装置を示す
断面図である。
【図13】実施形態3に係る反射型液晶表示装置におけ
る凹凸層の配置を示す模式図(平面図)である。
【図14】実施形態4に係る反射板の製造工程を示す図
である。
【図15】電子線露光装置を模式的に示す斜視図であ
る。
【図16】(a)は実施形態4に係る反射板におけるレ
ジスト膜の形状を示す平面図、(b)はその断面図であ
る。
【図17】実施形態4の反射板における表面の傾斜角分
布を示す図である。
【図18】実施形態4の反射板の反射特性を示す図であ
る。
【図19】従来例の反射板の製造工程を示す図である。
【図20】従来例の反射板の製造に用いるフォトマスク
を示す平面図である。
【図21】従来例の反射板における表面の傾斜角分布を
示す図である。
【図22】従来例の反射板の反射特性を示す図である。
【図23】本発明に適用可能な凹凸形状の例を示す図で
あり、(a)、(c)および(e)は平面図、(b)、
(d)および(f)は断面図である。
【図24】実施形態5にかかる反射板の製造工程を示す
工程図(断面図)である。
【図25】本発明の反射板を組み込んだ液晶表示装置に
おいて、その反射板の反射特性を測定している状態を示
す模式図(斜視図)である。
【図26】図25の反射板を組み込んだ液晶表示装置の
具体的な構成を示す断面図である。
【図27】実施形態5で使用したフォトマスクを示す図
である。
【図28】実施形態5での反射特性の測定結果を示す図
である。
【図29】実施形態6で使用したフォトマスクを示す図
である。
【図30】実施形態6での反射特性の測定結果を示す図
である。
【図31】実施形態7で使用したフォトマスクを示す図
である。
【図32】実施形態7での反射特性の測定結果を示す図
である。
【図33】実施形態8で使用したフォトマスクを示す図
である。
【図34】実施形態8での反射特性の測定結果を示す図
である。
【図35】実施形態9で使用したフォトマスクを示す図
である。
【図36】実施形態9での反射特性の測定結果を示す図
である。
【図37】実施形態10で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図38】実施形態10での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図39】実施形態11で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図40】実施形態11での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図41】実施形態12で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図42】実施形態12での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図43】実施形態13で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図44】実施形態13での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図45】実施形態14で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図46】実施形態14での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図47】実施形態15で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図48】実施形態15での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図49】実施形態16で使用したフォトマスクを示す
図である。
【図50】実施形態16での反射特性の測定結果を示す
図である。
【図51】実施形態17に係る反射板を、製品と同様に
使用した場合の模式図である。
【図52】携帯情報端末に求められる反射特性を示す図
である。
【図53】実施形態18に係る反射板を、製品と同様に
使用した場合の別の模式図である。
【図54】ノートブック・パーソナルコンピュータやパ
ームトップ・パーソナルコンピュータに使用する場合に
求められる反射特性を示す図である。
【図55】(a)は、実施形態19に係る反射型液晶表
示装置の構成を示す断面図であり、(b)は、(a)の
反射型液晶表示装置において用いられる表示媒体を示す
平面図であり、(c)は、(a)の反射型液晶表示装置
において表示用電極が重なっている状態を示す平面図で
ある。
【図56】(a)は、図55(a)の反射型液晶表示装
置において反射板と表示用電極を正面から見た図であ
り、(b)および(c)は照射された光の反射状態を示
す模式図である。
【図57】(a)は、金属薄膜が形成されるパターンを
示す図であり、(b)は、パターニングされた金属薄膜
の接続を示す図であり、(c)は、金属薄膜が形成され
た基板の平面図であり、(d)は、紫外光照射を説明す
る模式図である。
【図58】(a)は実施形態20における反射板の接続
状態を模式的に示す平面図であり、(b)はそのラビン
グ方向を示す平面図、(c)は得られた液晶パネルを示
す平面図である。
【図59】実施形態20のペン入力反射型液晶表示装置
にペン入力を行っている状態を示す模式図である。
【図60】実施形態21に係る反射型液晶表示装置を示
す断面図である。
【図61】(a)から(d)は、図60の反射型液晶表
示装置において用いられる反射板の断面形状を示す図で
ある。
【図62】実施形態21において説明する、反射板の明
るい方向とSTN液晶のコントラストの良い方向とを一
致させる場合の配置図である。
【図63】実施形態22に係る反射型液晶表示装置の一
例を示す断面図である。
【図64】実施形態23に係る反射型液晶表示装置を示
す断面図である。
【図65】実施形態23に係る反射型液晶表示装置を示
す平面図である。
【図66】実施形態24において説明する、液晶が18
0゜STN配向を示すときのラビング方向および偏光軸
の関係を示す図である。
【図67】実施形態24におけるコントラストの視角依
存性を示す図である。
【図68】実施形態25において説明する、液晶が27
0゜SBEイエローモードを示すときのラビング方向お
よび偏光軸の関係を示す図である。
【図69】実施形態25におけるコントラストの視角依
存性を示す図である。
【図70】実施形態26の反射型液晶表示装置の各部の
構成を示す図であり、液晶がECBモードであり、1枚
偏光板システムでの偏光板の軸方向、一軸性位相差板の
軸方向、ラビング方向および反射板を示す図である。
【図71】実施形態26の反射型液晶表示装置のコント
ラストを示す図である。
【図72】本発明に用いると不都合な凹部または凸部の
例を示す図である。
【図73】(a)および(b)は本発明に用いるのに好
適な線対称軸を有する凹部または凸部を示し、(c)は
本発明に用いるのに不都合な線対称軸の無い凹部または
凸部の例を示す図である。
【図74】実施形態27の反射型液晶表示装置の構成を
示す断面図である。
【図75】図74の反射型液晶表示装置の変形例の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板 11c 凸部 12a レジスト膜(露光前) 12b 半円柱部 12c 凸部 13 フォトマスク 14 金属薄膜 15 反射板 21 イオンビーム 22 反射板 31 凸部 32 反射板 60 電子線露光装置 61 電子線源 62 コンデンサーレンズ 63 ピンホール 64 投影レンズ 65 偏向コイル 141 ガラス基板 142 カラーフィルター 142a カラーフィルター部 142b 遮光部 143 透明導電膜 144 配向膜 145 液晶層 146 配向膜 147 金属薄膜 148 凹凸層 149 TFTパネル基板

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基板と金属薄膜とから構成さ
    れた反射板であって、該基板と該金属薄膜との間に、非
    対称な断面を有する凸部または凹部が形成され、反射光
    を特定の方向に集中させる構成となっている反射板。
  2. 【請求項2】 前記凸部または凹部の前記基板に対する
    傾斜角分布が、該基板の表面上の少なくとも1つの軸に
    関して非対称であり、かつ、該基板の表面上の少なくと
    も1つの軸方向から観察した状態において全ての凸部ま
    たは凹部についての傾斜角分布が非対称である請求項1
    に記載の反射板。
  3. 【請求項3】 前記凸部または凹部における、前記反射
    光を特定の角度範囲に集中させる部分が、基板を厚み方
    向に切断したときの断面において、曲線となっている請
    求項1または2に記載の反射板。
  4. 【請求項4】 前記凹部または凸部の、前記基板表面と
    平行な方向での断面形状が、円または正n角形(n=4
    より大きい整数)でない請求項1に記載の反射板。
  5. 【請求項5】 前記凹部または凸部の、前記基板表面と
    平行な方向での断面形状において、少なくとも1つの線
    対称となる軸が存在する請求項1または4に記載の反射
    板。
  6. 【請求項6】 複数の前記凹部または凸部が、各々の方
    向を互いに平行移動した状態で、かつ、各々の位置をラ
    ンダムにして配置されている請求項1または4に記載の
    反射板。
  7. 【請求項7】 複数の前記凹部または凸部が、前記線対
    称となる軸を基板上下方向と平行となる様に配置してい
    る請求項1、4または5に記載の反射板。
  8. 【請求項8】 液晶を含む表示媒体を挟んで一方に基板
    が、他方に請求項1から7のいずれか一つに記載の反射
    板が設けられている反射型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記表示媒体が、表示画素部分の液晶を
    高分子層が取り囲む構造を持つ請求項8に記載の反射型
    液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 基板上に金属薄膜が形成されてなる反
    射板上に、絶縁層および透明電極層が形成されている請
    求項8または9に記載の反射型液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記反射板が、画素外部分で盛り上が
    った断面形状となっている請求項9または10に記載の
    反射型液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記反射板の金属薄膜が、表示画素の
    形状に一致して形成されている請求項9または11に記
    載の反射型液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 表示画素の形状に一致して形成された
    金属薄膜の隣合うもの同士が、透明導電体または細い金
    属薄膜によって接続されている請求項12に記載の反射
    型液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 表示画素の形状に一致して形成された
    金属薄膜が、ストライプ状に接続されている請求項13
    に記載の反射型液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 表示画素の形状に一致して形成された
    金属薄膜が、ストライプ状に接続されていて、該金属薄
    膜を有する反射板の上に配向層が形成されている請求項
    9に記載の反射型液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記表示媒体がSTN配向の液晶層で
    あり、該液晶層のコントラストの良い視角方向が、非対
    称に形成された反射板の反射方向に一致している請求項
    8から15のいずれか一つ記載の反射型液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 ペン入力用タッチパネルを具備する請
    求項16に記載の反射型液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記ペン入力用タッチパネルにおける
    ペン入力時の視線方向のコントラストが高いように、前
    記液晶層が設けられている請求項17に記載の反射型液
    晶表示装置。
  19. 【請求項19】 非対称な断面を有する凸部または凹部
    を基板上に形成する工程と、 該凸部または凹部を覆うように金属薄膜を形成する工程
    と、を包含する反射板の製造方法であって、該金属薄膜
    は、特定の方向に光を反射する、反射板の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記凸部または凹部を形成する工程
    が、 基板上にレジスト膜を形成する工程と、 該レジスト膜を複数の部分にパターニングする工程と、 該複数の部分を、前記非対称な断面をもつように変形さ
    せる工程と、を包含している、請求項19に記載の反射
    板の製造方法。
  21. 【請求項21】 反射板と、該反射板に対向するように
    設けられた基板と、該反射板および該基板に挟まれた表
    示媒体とを備えている反射型液晶表示装置の製造方法で
    あって、該反射板は、請求項19に記載の方法によって
    製造される、反射型液晶表示装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複
    数の画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを
    有しており、 前記反射型液晶表示装置の製造方法は、前記反射板上に
    透明電極層を形成する工程をさらに包含しており、 該高分子壁は、該透明電極層をマスクとして用いた光照
    射によって形成される、請求項21に記載の反射型液晶
    表示装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複
    数の画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを
    有しており、 前記反射型液晶表示装置の製造方法は、前記金属薄膜を
    該画素に対応する複数の金属部分にパターニングする工
    程をさらに包含しており、 該高分子壁は、該金属部分をマスクとして用いた光照射
    によって形成される、請求項21に記載の反射型液晶表
    示装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記表示媒体は、液晶と、該液晶を複
    数の画素に対応する複数の部分に分割する高分子壁とを
    有しており、 前記反射型液晶表示装置の製造方法は、該液晶と重合前
    駆体との混合物を徐冷によって相分離させ、その後に露
    光して該高分子壁を形成する工程をさらに包含してい
    る、請求項21に記載の反射型液晶表示装置の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記反射型液晶表示装置は、位相差板
    および偏光板をさらに備えており、 前記液晶は、一軸配向された液晶分子を含んでおり、高
    コントラストの画像が特定の視角方向において観察され
    るような特性を有しており、 該特定の視角方向は、前記反射板が光を集中して反射す
    る方向と一致している、請求項8に記載の反射型液晶表
    示装置。
  26. 【請求項26】 前記液晶の屈折率異方性および厚さが
    Δn1およびd1であり、前記位相差層の屈折率異方性お
    よび厚さがΔn2およびd2であり、該液晶のリタデーシ
    ョンΔn11と該位相差層のリタデーションΔn22
    が明状態のときに、 【数1】 を満足している、請求項25に記載の反射型液晶表示装
    置。
  27. 【請求項27】 前記液晶のリタデーションΔn11
    前記位相差層のリタデーションΔn22とが暗状態のと
    きに、 【数2】 を満足している、請求項26に記載の反射型液晶表示装
    置。
  28. 【請求項28】 前記液晶層のツイスト角が180°か
    ら270°である請求項16に記載の反射型液晶表示装
    置。
  29. 【請求項29】 カラーフィルターが積層されている請
    求項9、25、26、27または28に記載の反射型液
    晶表示装置。
  30. 【請求項30】 前記カラーフィルターに紫外線透過率
    が30%以上であるものを使用している請求項29に記
    載の反射型液晶表示装置。
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