JPH10176506A - 内燃機関のカムシャフト構造 - Google Patents

内燃機関のカムシャフト構造

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JPH10176506A
JPH10176506A JP34016496A JP34016496A JPH10176506A JP H10176506 A JPH10176506 A JP H10176506A JP 34016496 A JP34016496 A JP 34016496A JP 34016496 A JP34016496 A JP 34016496A JP H10176506 A JPH10176506 A JP H10176506A
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camshaft
internal combustion
combustion engine
timing belt
cam
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JP34016496A
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Masahiko Kubo
雅彦 久保
Tomoyuki Imai
智之 今井
Shinichi Murata
真一 村田
Tetsuro Ishida
哲朗 石田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/02Valve drive
    • F01L1/024Belt drive

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関のカムシャフト構造に関し、上記内
燃機関の機関弁の動弁機構におけるタイミングベルトの
荷重増大及びカムシャフトの捩れによる振動を、上記カ
ムシャフトの端部に取付けたダイナミックダンパにより
減衰せしめると共に、上記タイミングベルトの寿命を向
上する。 【解決手段】 内燃機関1のカムシャフト3の捩じりに
起因する振動及び上記の内燃機関1の機関弁の加速度の
増大に起因するタイミングベルト9の荷重増大を抑制で
きるダイナミックダンパ12を、現状のレイアウトを変
更することなく、内燃機関1のデッドスペース(死空
間)Dに設け、気筒判別をするカムセンサ13の検出精
度を良好に行なえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸排気
弁用の動弁機構におけるカムシャフトの捩じれによる振
動を減衰せしめるべくカムシャフトのにダイナミックダ
ンパを装備した、内燃機関のカムシャフト構造に関し、
特に、カムシャフトにカムセンサを備えた内燃機関のカ
ムシャフト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関では、吸排気弁等の機関弁をク
ランクシャフトの回転に対応させて開閉駆動するが、そ
のため、周知のように、従来の内燃機関はクランクシャ
フトとカムシャフトとの間で回転を伝達するために、タ
イミングベルト駆動方式,チェーン駆動方式等の回転伝
達機構が使用されている。
【0003】そして、近年高出力を狙った内燃機関にお
いては、体積効率向上の手法として上記機関弁のバルブ
リフト量の増大や開弁時間,開弁面積増大が考えられて
いる。上記手法を行なうと上記機関弁の加速度が大きく
なり、バルブタイミングの取り方によってはカム駆動系
で共振を生じるため、カム駆動トルク振幅が大きくな
る。
【0004】このカム駆動トルク振幅はカムシャフト回
転変動に関係し、さらには、タイミングベルト又はタイ
ミングギヤチェーン(以下、単にタイミングベルトとい
う)の荷重に比例する。つまり、カム駆動トルク振幅が
大きくなると、例えば、図6に示したように内燃機関の
回転数(エンジン回転数)に対して、特に上記共振点を
中心としてタイミングベルトの荷重が増大し、該タイミ
ングベルトの耐久性が問題となる。
【0005】ところで、上記の荷重増大にかかわるカム
シャフトの回転変動はカムシャフトの捩じりに起因する
振動もその一因と考えられる。このような、捩じり起因
する振動の発生を防止するための、種々の提案がなされ
ており、例えば特開平2─218805号公報,実公平
6─23684号公報,特開昭59─73643号公報
等がある。
【0006】このカムシャフトのねじりに起因する振動
について、例えば、特開昭59−73643号公報にも
記載されているが、図7,図8を参照して説明する。図
7に示したように、内燃機関02の吸排気弁である機関
弁の動弁機構は、シリンタヘッド04における燃焼室0
6と吸気孔(又は排気孔)08とを連通,遮断するよう
に、その開口に配設された機関弁010を開閉動作させ
るための機構であり、カムシャフト012と、このカム
シャフト012に形成されたカム014との周期的な当
接関係により支持軸016の回りで揺動するように枢支
されたロッカアーム018とを有し、図7に示したよう
に、ロッカアーム018の端部019でバルブスプリン
グ020の付勢力に抗して機関弁010のステム022
上端部を周期的に押し下げて、この機関弁010を開閉
動作させるように構成されている。
【0007】尚、機関弁010のステム022は、バル
ブガイド024に貫通されており、その後部にスプリン
グリテーナ026が設けられ、これに当接するバルブス
プリング020で閉弁方向に弾性支持される。又、この
ような、動弁機構は、シリンダヘッド04の上に固設さ
れたシリンダヘッドカバー028内に配設されている。
【0008】このような構成により、カムシャフト01
2が回転してカム014がロッカアーム018を押し上
げようとする時、カム014の先端部にはロッカアーム
018を介してバルブスプリング020の付勢力に応じ
た、回転を止めようとする力が作用する。他方、図8に
示すように、カムシャフト014の一端側に固定され
た、例えばカムシャフトスプロケット030にタイミン
グベルト032等によって、クランクシャフト034の
一端側に固定されたクランクシャフトスプロケット03
6の回転力が作用し、これによってカム014とカムシ
ャフトスプロケット030との間に回転差が生じ、両者
の間のカムシャフト012部分に捩じりが発生する。そ
して、カム014がロッカアーム018を押し上げた後
には上記捩じりに対応して復元力が発生する。
【0009】このようにして、ロッカアーム018に対
しカム014が作用する度にカム014とカムシャフト
スプロケット030との間では、ねじりとその復元力が
反復され、カムシャフト018に捩じりに起因する振動
が発生することになる。そして、上記の振動や、高出力
を狙った内燃機関のカム駆動トルク振幅の増大によるカ
ムシャフト回転変動が、カムシャフト012自身の有す
る固有振動と、周波数的に一致すると、更に共振が生じ
捩じりに起因する振動が更に大きくなるという状況が生
じる。
【0010】上記のような捩りに起因する振動が発生す
ると、カムシャフトスプロケット030とクランクシャ
フトスプロケット036との間のタイミングベルト03
2等に引張り力が反復的に加わることになり、タイミン
グベルト032等にとっては異常な負荷となって好まし
いものではない。そこで、上記の如き異常な負荷の除去
をするためには、カムシャフト012における上記振動
の発生を防止する手段が講じられなければならず、前記
のような種々の提案がなされている。
【0011】上記の特開平2─218805号公報記載
の技術は、バルブトレーンにおいて、カムシャフトの端
部付近にダンパ弾性体及びダンパウェイトを組み合わせ
てなる共振発生防止用のダイナミックダンパを取付け
た、バルブトレーンのダンパ装置であり、上記カムシャ
フトの共振の発生を、ダンパ弾性体のばね力或いは粘性
抵抗及びダンパウェイトの慣性力によって止め、又は軽
減させることができるため、油圧リフトのビビリ振動の
発生と、異常な騒音の発生とを防止することができるも
のである。
【0012】又、実公平6─23684号公報記載の技
術は、クランクシャフトに固定されたクランクシャフト
スプロケットとカムシャフトの一端側に固定されたカム
シャフトスプロケットとをタイミングベルトで連結し
て、該クランクシャフトの回転運動を該カムシャフトに
伝達する内燃機関において、上記カムシャフトの上記カ
ムシャフトスプロケットの存在しない他端側の端部に、
該カムシャフトの捩じりに起因する振動を抑制するダイ
ナミックダンパを配設して効果的に上記振動を抑制する
ようにしたものである。
【0013】又、特開昭59─73643号公報記載の
技術は、クランクシャフトスプロケットとカムシャフト
の一端側に固定されたカムシャフトスプロケットとをタ
イミングベルトで連結して、クランクシャフトの回転運
動を上記カムシャフトに伝達する内燃機関において、上
記カムシャフトの端部に、環状部材と外周囲に弾性連結
体を介して環状錘体を配設してなる錘体ユニットを取付
けたものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関に
おいて、クランク角の検出を行うクランク角センサに加
えて、気筒判別のため、カムシャフトにセンサを配設し
たもの(このカムシャフトに設置したセンサをカムセン
サという)がある。このようなカムセンサの設置を考え
ると、図8に示すように、カムシャフトのズプロケット
はスペースがないため、該カムシャフトのどの部分に設
置するかが課題となる。
【0015】又、2本のカムシャフトを有するダブル・
オーバヘッド・カムシャフト(DOHC)の場合は、図
9に示すように、各カムシャフトの端部に装備されたス
プロケット030A,030Bは、タイミングベルト0
32を通じてクランクシャフトスプロケット036の回
転力を受けるが、クランクシャフト034の引張側(図
9中、クランクシャフトスプロケット036の右上側)
のカムシャフトスプロケット030Bは高精度に回転す
るが、ゆるみ側(図9中、クランクシャフトスプロケッ
ト036の左上側)のカムシャフトスプロケット030
Aは、テンショナ038で張力調整されるものの引張側
よりも回転精度が低下する。
【0016】そこで、このようなDOHCタイプの内燃
機関の場合、カムセンサの精度を確保し且つカムセンサ
の設置しうるスペースを考慮すると、より精度の高いタ
イミングンベルトの引張側のカムシャフトを該スプロケ
ットのない反対側(他端側)のシリンダヘッド後側壁ま
で延長し、そのカムシャフトの他端部のシリンダヘッド
後側壁の外側に上記カムセンサを配設することが考えら
れる。
【0017】しかし、上記した3つの公報記載の技術
は、いずれのものも、上記のクランク角を検出するセン
サの存在を考慮されているものではなく、振動を抑制す
るためにクランクシャフトやカムシャフトに、単にダイ
ナミックダンパを取付けることが記載されているに過ぎ
ない。従って、かかる技術では、上記の気筒判別信号を
検出するセンサの設置スペースを確保し且つその検出精
度を確保すると共に、カムシャフトの捩じりに起因する
振動の抑制を効果的に達成することができないばかり
か、上記のダイナミックダンパ及びセンサをコンパクト
に配設することができない。
【0018】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、効率よい設置構成により、内燃機関のカムシャフ
トの捩じりに起因する振動及び上記内燃機関の機関弁の
加速度の増大に起因するタイミングベルトの荷重増大を
抑制できるようにすると共に、気筒判別を精度よく行な
うことができるようにした、内燃機関のカムシャフト構
造を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の内燃機関のカムシャフト構造は、内燃機関の
機関弁を駆動するためにシリンダヘッドに対をなして設
置された2本のカムシャフトと、上記の各カムシャフト
の一端部にそれぞれ装備されたスプロケット及び該内燃
機関のクランクシャフトの一端部に装備されたスプロケ
ットに巻回されたタイミングベルトと、上記の2本のカ
ムシャフトのうちの該タイミングベルトの引張側に位置
する引張側カムシャフトの他端部に設置されたカムセン
サとを備え、該引張側カムシャフトにおける該カムセン
サよりも内側にダイナミックダンパが装着されているこ
とを特徴としている。
【0020】請求項2記載の本発明の内燃機関のカムシ
ャフト構造は、内燃機関の機関弁を駆動するためにシリ
ンダヘッドに対をなして設置された2本のカムシャフト
と、上記の各カムシャフトの一端部にそれぞれ装備され
たスプロケット及び該内燃機関のクランクシャフトの一
端部に装備されたスプロケットに巻回されたタイミング
ベルトと、上記の2本のカムシャフトのうちの該タイミ
ングベルトの引張側に位置する引張側カムシャフトの他
端部に設置されたカムセンサとを備え、該引張側カムシ
ャフトに装備されたスプロケットに、ダイナミックダン
パが装着されていることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の各実施
形態について説明する。 (第1実施形態)まず、図1,図2を参照して本発明の
第1実施形態を説明する。図1はその内燃機関をシリン
ダヘッドの上面から見た、一部破断面を示す概略平面
図、図2は図1のY1矢視において動弁機構にかかるタ
イミングベルト系のみを示す説明図である。
【0022】図1に示したように、内燃機関(以下、エ
ンジンともいう)1は、図示しないが4本の気筒を有す
ると共に、2本のカムシャフトを有するダブル・オーバ
ヘッド・カムシャフト(DOHC)タイプのものであ
り、その各気筒には図示しない機関弁である吸気弁及び
排気弁が一対ずつ夫々設けられている。上記の機関弁を
開閉駆動する動弁機構5は、一対のカムシャフト3,4
と、これらカムシャフト3,4に各弁に応じて設けられ
たカム3a,4aと、カム3a,4bに摺動して上記吸
気弁及び排気弁を開閉作動させる二点鎖線で示したロッ
カーアーム5a,5bとを有している。
【0023】又、上記のカムシャフト3,4のそれぞれ
の一端部には、ボルト15aによりカムシャフトスプロ
ケット7,8が固定されている。これらカムシャフトス
プロケット7,8は、図2に示したようにタイミングベ
ルト(又はタイミングギヤチェーンで駆動するものも含
めるものとするが、この両者を総称してタイミングベル
トと称す)9により、クランクシャフト10の一端側に
設けられたクランクシャフトスプロケット11に連結さ
れ、クランクシャフト10の回転運動が各カムシャフト
3,4に伝達され、クランクシャフト10の角度に対応
してカムシャフト3,4が回転するように構成されてい
る。
【0024】上記の各カムシャフト3,4のうちタイミ
ングベルト9の引張側のカムシャフト3の方が、絶えず
引張られているので、送り側(ゆるみ側)のカムシャフ
ト4よりもクランクシャフト10に対して精度よく回転
している。ところで、点火時期,燃料噴射時期,燃料噴
射量等のタイミングをとるために、クランク角を検出す
るためクランク角の検出及び気筒判別を検出する必要が
あり、本機関では、この気筒判別の検出を、カムシャフ
トに設置するカムセンサによって行うようになってい
る。
【0025】このような、カムセンサには、より高い検
出精度が要求されるので、図1に示したように、比較的
精度よく回転するタイミングベルト9の引張側のカムシ
ャフト3にカムセンサ13が取付けられている。又、カ
ムシャフト3によって、カムシャフトスプロケット7側
はスペースがないので、カムシャフト3の他端部をシリ
ンダヘッド2の後側壁2aまで延長され、この延長端部
側にカムセンサ13が設置されている。
【0026】尚、カムセンサ13は、従来一般に使用さ
れているものであり、カムセンサ13は切欠部を有する
センシングシリンダ13aと、図示しない発光ダイオー
ドとフォトダイオードとが組み込まれた検出部13bと
からなる。又、検出部13bは、シリンダヘッド2の後
側壁2aの外側にボルト15bにより取付けられ、カム
センシングシリンダ13aはカムシャフト3の他端部に
ボルト15bにより取付けられる。
【0027】又、カムシャフト3の回転にともなって回
転するカムセンシングシリンダ13aの切欠部の通過を
検出部13bでクランク角に対応する角度として検出
し、検出信号として内燃機関1の、図示しない制御装置
に入力するようになっている。そして、本機関のカムシ
ャフト3,4には、ダイナミックダンパ12が設置され
るので、このダイナミックダンパ12について説明す
る。
【0028】上記のダインミックダンパ12は、図1に
示したように、カムシャフト3に取付けられており、特
に、カムシャフト3において、カムセンサ13の取付け
られた延長端部の内側に設置されている。即ち、カムシ
ャフト3には、シリンダヘッド2の後側壁2aの軸受部
2bに支持されるジャーナル3jがその端部に設けられ
るが、このジャーナル3jに隣接した部分に、ジャーナ
ル3jの外径よりも拡径された拡径部3bが形成され、
ダイナミックダンパ12はこの拡径部3bに装着され
る。
【0029】又、ダイナミックダンパ12は、拡径部3
bに対応するようにジャーナル3jの外径より径の大き
い、内側筒12aと、この内側筒12aの外周に取付け
られた環状のゴム,合成樹脂等より成る弾性部材12b
と、この弾性部材12bの外周に固定された鉄材等でで
きた重量リングにより成る外側環状錘体12cとから構
成されている。
【0030】このように構成されたダイナミックダンパ
12は、カムシャフト3のカムセンサ13の装着側端部
から挿入してジャーナル3jを通過させるようにして、
カムシャフト3に設けられた最外側(カムセンサ13の
装備された端部に近い側)のカム3aとカムセンサ13
との間で、且つシリンダヘッド2内のデッドスペース
(死空間)に配設された拡径部3bに取付けられる。
【0031】そして、ダイナミックダンパ12が取付ら
れたカムシャフト3をシリンダヘッド2に配設し、周知
の図示しないベアリングキャップを装着して軸支させて
いる。その後、上記したようにボルト15bにより、図
1に示したようにカムセンサ13が取付けられる。
【0032】尚、図2において、20はテンションプー
リ、21はテンショナ、22,24はアイドルプーリで
あり、25はスプロケット7,8,11、プーリ20,
22,24及びタイミングベルト9等からなる回転伝達
機構である。本発明の第1実施形態としての内燃機関の
カムシャフト構造は、上述のように構成されているの
で、クランクシャフト10の回転運動が回転伝達機構2
5を構成するカムシャフトスプロケット7,8、タイミ
ングベルト9、クランクシャフトスプロケット11、テ
ンションプーリ20及びアイドルプーリ22,24を介
してカムシャフト3,4に伝達され、上記の各カムシャ
フト3,4が回転駆動され、カム3a,4aとロッカー
アーム5a,5bによって上記機関弁が夫々開閉作動す
る。
【0033】従って、エンジン回転時には、カムシャフ
ト4に発生する捩じりに起因する振動を、ダイナミック
ダンパ12の環状錘体12cによって吸収して低減する
ことができ、図6に示したようにエンジンの高回転化等
によりカム駆動トルク振幅が増大して、これに起因する
タイミングベルトの荷重増大が生じても、図5のエンジ
ン回転数とベルト荷重の特性に示したように、カムシャ
フト3,4の共振点付近での荷重増大を大幅に低減する
ことができる。
【0034】そして、これと共に、より高精度で回転す
る引張側のカムシャフト3にカムセンサ13を装備する
ことで、カムセンサ13によりクランク角の検出も精度
よく行なうこてができるので、上記内燃機関の点火時
期,燃料噴射時期及び燃料噴射量を的確に行い該内燃機
関の性能を向上させることができる。又、上記のダイナ
ミックダンパ12は上記カム3aとカムセンサ13との
間に対応するシリンダヘッド2のデッドスペース(死空
間)Dに配設するので、上記内燃機関全体の形状をコン
パクトに形成することができる。
【0035】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図3,図4を参照して説明する。図3は内燃機関
のシリンダヘッドの上面から見た図1と同様の概略平面
図、図4は図3における動弁機構にかかるタイミングベ
ルト系を示す図であり、(A)は図3のY2矢視図、
(B)は図4(A)の4B−4B線に沿う主要部の断面
を示す概略断面図であり、上述した図1,図2に示す第
1実施形態と実質的に同一部位には同一符号を付して説
明する。
【0036】上記第1実施形態においていは、ダイナミ
ックダンパ12は上記引張側のカムシャフト3の後端寄
り最外側のカム3aとカムセンサ13との間のカムシャ
フト3に取付けたものであったが、本実施形態では、図
3,図4に示したように、ダイナミックダンパ12は、
カムシャフト3の前端のスプロケット7の一端部にダイ
ナミックダンパ12のボス部12dを介してボルト15
aにより取付けられている。
【0037】特に、ダイナミックダンパ12はスプロケ
ット7のボス部7a内に回転可能に且つ一部をスプロケ
ット7と重合させるように設けられている。又、カムセ
ンサ13については、第1実施形態と同様に設置され
る。このような構成により、エンジン回転時、カムシャ
フト4に発生する捩じりに起因する振動はダイナミック
ダンパ12の環状錘体12c等によって吸収して低減す
ることができる。
【0038】そして、ダイナミックダンパ12はスプロ
ケット7のボス部7a内のデッドスペース(死空間)D
に同軸的に一部が重合するように設けられるので、カム
シャフト3の長さを長くすることなく略カムシャフト3
の長さを維持しながら、コンパクトに設けることができ
るので、上記第1実施形態と略同様の作用効果を奏する
ことができる。
【0039】又、カムシャフト3の端部においては、ダ
イナミックダンパ12の装着も容易となる。又、上記本
発明の各実施形態ではタイミングベルトとスプロケット
とによる動弁機構を説明したが、これに限らず、図示し
ないがタイミングギヤチェーンとスプロケットによる動
弁機構でも本発明を適用しうるものであり、これによ
り、カムセンサ13,ダイナミックダンパ12をスペー
ス上効率よく設置しながら、各機能をより有効に発揮さ
せることができるようになり、上記の回転時におけるカ
ムシャフトに生ずる振動等を確実に抑制することができ
て、上記のタイミングベルト,チェーンの寿命が向上す
ると共に、作動音も静かになる効果がある。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の内燃機関のカムシャフト構造によれば、2本のカ
ムシャフトのうちのタイミングベルトの引張側に位置す
る引張側カムシャフトの他端部にカムセンサが設置さ
れ、該引張側カムシャフトにおける該カムセンサよりも
内側にダイナミックダンパが装着されているので、機関
の回転時における、上記タイミングベルトの荷重増大及
び上記のカムシャフトに発生する振動をダイナミックダ
ンパによって吸収して低減せしめることができるため、
タイミングベルトの負荷荷重を低減させることができ
て、上記のタイミングベルトの寿命を向上するとことが
でき、内燃機関の作動音も抑制することができる。
【0041】しかも、上記カムセンサにより気筒判別も
精度よく行なうことができるため、上記内燃機関の点火
時期,燃料噴射時期及び燃料噴射量を的確に行い該内燃
機関の性能を向上させることができる。又、上記のダイ
ナミックダンパは上記のカムとカムセンサとの間に対応
するシリンダヘッドのデッドスペース(死空間)に配設
するので、上記内燃機関全体の形状をコンパクトに形成
することができる。
【0042】請求項2記載の本発明の内燃機関のカムシ
ャフト構造によれば、2本のカムシャフトのうちの該タ
イミングベルトの引張側に位置する引張側カムシャフト
の他端部にカムセンサが設置され、該引張側カムシャフ
トに装備されたスプロケットに、ダイナミックダンパが
装着されているので、ダイナミックダンパを容易に、し
かもコンパクトに設けることができ、又上記のダイナミ
ックダンパは上記の引張側のカムシャフトスプロケット
のボス部内のデッドスペース(死空間)に配設するの
で、現状のレイアウトを変更するこなく、上記内燃機関
全体の形状をコンパクトに形成することができる。
【0043】又、カムシャフトの振動を確実に抑制する
ことができると共に上記タイミングベルトの荷重増大を
抑制できるようになり、上記のタイミングベルトの寿命
が向上すると共に、上記内燃機関の作動音も静かになる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての内燃機関のカム
シャフト構造を示す図であり、シリンダヘッドの上面か
ら見た、一部破断面を示す概略平面図である。
【図2】図1のY1矢視においての動弁機構にかかるタ
イミングベルト系のみを示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態としての内燃機関のカム
シャフト構造を示す図であり、図1と同様の状態の構成
図である。
【図4】図3における動弁機構にかかわるタイミングベ
ルト系を示す図であり、(A)は図3のY2矢視図、
(B)は図4(A)の4B−4B線に沿う主要部の断面
を示す断面図である。
【図5】本発明の上記各実施形態における内燃機関回転
数とタイミングベルト荷重との関係を示す特性図であ
る。
【図6】従来構造における内燃機関回転数とタイミング
ベルト荷重との関係を示す特性図である。
【図7】従来のダイナミックダンパが挿着されていない
内燃機関の動弁機構を示す説明図である。
【図8】図7のクランクシャフトとカムシャフトの回転
伝達機構を模式的に示した説明図である。
【図9】DOHCタイプの内燃機関におけるタイミング
ベルト系を示す機関の端面図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 シリンダヘッド 2a シリンダヘッドの後側壁 3,4 カムシャフト 3a,4a カム 5a,5b ロッカアーム 5 動弁機構 7,8 カムシャフトスプロケット 9 タイミングベルト 10 クランクシャフト 11 クランクシャフトスプロケット 12 ダイナミックダンパ 12a 内側筒 12b 弾性部材 12c 環状錘体 13 カムセンサ 13A センシングシリンダ 13B 検出部 20 テンションプーリ 21 テンショナ 25 回転伝達機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/126 F16F 15/12 K (72)発明者 石田 哲朗 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の機関弁を駆動するためにシリ
    ンダヘッドに対をなして設置された2本のカムシャフト
    と、 上記の各カムシャフトの一端部にそれぞれ装備されたス
    プロケット及び該内燃機関のクランクシャフトの一端部
    に装備されたスプロケットに巻回されたタイミングベル
    トと、 上記の2本のカムシャフトのうちの該タイミングベルト
    の引張側に位置する引張側カムシャフトの他端部に設置
    されたカムセンサとを備え、 該引張側カムシャフトにおける該カムセンサよりも内側
    にダイナミックダンパが装着されていることを特徴とす
    る、内燃機関のカムシャフト構造。
  2. 【請求項2】 内燃機関の機関弁を駆動するためにシリ
    ンダヘッドに対をなして設置された2本のカムシャフト
    と、 上記の各カムシャフトの一端部にそれぞれ装備されたス
    プロケット及び該内燃機関のクランクシャフトの一端部
    に装備されたスプロケットに巻回されたタイミングベル
    トと、 上記の2本のカムシャフトのうちの該タイミングベルト
    の引張側に位置する引張側カムシャフトの他端部に設置
    されたカムセンサとを備え、 該引張側カムシャフトに装備されたスプロケットに、ダ
    イナミックダンパが装着されていることを特徴とする、
    内燃機関のカムシャフト構造。
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