JPH10169351A - 海底孔井掘削方法及び海底孔井内観測装置設置方法 - Google Patents

海底孔井掘削方法及び海底孔井内観測装置設置方法

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JPH10169351A
JPH10169351A JP35236796A JP35236796A JPH10169351A JP H10169351 A JPH10169351 A JP H10169351A JP 35236796 A JP35236796 A JP 35236796A JP 35236796 A JP35236796 A JP 35236796A JP H10169351 A JPH10169351 A JP H10169351A
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JP
Japan
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coiled tubing
excavation
observation device
drilling
knitting
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Application number
JP35236796A
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English (en)
Inventor
Masaharu Sakata
正治 坂田
Shozo Obara
省三 小原
Hiroyuki Sekino
宏之 関野
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BOSAI KAGAKU GIJUTSU KENKYUSHO
NIPPON KAIYO KUTSUSAKU KK
Original Assignee
BOSAI KAGAKU GIJUTSU KENKYUSHO
NIPPON KAIYO KUTSUSAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大がかりな掘削櫓等を設けることなく、また
特殊な掘削専用船を使用することなく、船上からコイル
ド・チュービングを繰り出すだけで、船舶の多少の上下
動や船位の移動に影響を受けることなく海底孔井の掘削
ができるようにした。 【解決手段】 船上よりコイルド・チュービング2を海
中に連続的に繰り出すとともに、コイルド・チュービン
グの先端に掘削編成5を配設し、コイルド・チュービン
グを懸垂しながら掘削編成により海底を穿孔し、コイル
ド・チュービングを孔内に敷設するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明の海底孔井掘削方法
は、コイルド・チュービングを使用することにより、大
がかりな掘削櫓等を設けることなく、また特殊な海洋掘
削装置や掘削専用船等を使用することなく、船上からコ
イルド・チュービングを繰り出すだけで、船舶の多少の
上下動や船位の移動に影響を受けることなく海底孔井の
掘削ができるようにしたものである。
【0002】また、この発明の海底孔井内観測装置設置
方法は、本発明の海底孔井掘削方法を利用して又は既に
存在している各種海底孔井を利用して、コイルド・チュ
ービングを使用することにより簡単に地震観測用等の各
種の観測装置を海底の地中数百m〜数千mに設置するこ
とができるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】従来、海底孔井の掘削を行う場合には、
十m前後の長さのドリルパイプとケーシングパイプを利
用し、これらを順次接続して掘削を行うようにしてい
る。ドリルパイプ及びケーシングパイプはともに非可撓
性であるので真っ直ぐに保持した状態で垂直に海面下に
降下して掘削が行われるようにする必要がある。
【0004】したがって、掘削を行うに際しては、掘削
現場にこれらのパイプを垂直に保持し、且つ揚降管作業
をできるようなウインチ等を備えた大がかりな櫓を構築
する必要がある。
【0005】その上、海底に掘削を行う場合には、海底
に固定した状態で海面上に櫓を構築できる甲板昇降式海
洋掘削装置を使用するか、あるいは一定の船位を保持で
きるとともに波浪等による船舶の上下動を吸収できる特
別な装置を有する半潜水式海洋掘削装置やドリルシップ
を使用する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれの海洋掘削
装置やドリルシップを使用する場合でも、一か所の海底
を掘削するためには、掘削装置を所望箇所に定置させる
ために多大な労力と時間を必要とする。したがって、例
えば海底油田の開発のような大規模なプロジェクトの場
合にはこのよう装置を使用することも可能であるが、地
震観測等を目的とする各種観測装置を海底の地中に設置
するような場合には、多数箇所を掘削して観測装置を設
置する必要から現実的な問題としてこれらの装置を使用
することはできない。
【0007】また、甲板昇降式海洋掘削装置は最大稼働
水深が70m前後であり、それ以上水深のある海では使
用できない。一般的に各種の観測装置を設置するのはそ
れより深いところであるので、本装置は事実上観測装置
の設置には適さないことになる。
【0008】一方、半潜水式海洋掘削装置やドリルシッ
プの場合には稼働水深は深くなるが、櫓が海底に固定さ
れた状態とはならないので、船位保持のために多数のア
ンカーにより固定したり、高精度な自動船位保持装置等
を必要とする。その上、船舶の上下動を吸収ためにヒー
ビング・コンペンセーション装置を必要とする。
【0009】また、既存の海底孔井を利用して各種観測
装置を孔井内に設置するような場合にも、自動船位保持
装置や櫓を有した特殊作業船を必要とし、海底掘削作業
と同様な問題を有している。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、海底の掘削作
業や海底孔井内への観測装置設置作業を簡単に行えるよ
うにするためには、パイプを垂直に保持降下するための
櫓を必要とせず、また場合によっては必ずしも船舶の上
下動を吸収するためのヒービング・コンペンセーション
装置等を必要とせずに掘削作業や設置作業が行えるよう
にする必要がある。
【0011】したがって、櫓を有するような特殊作業船
を使用しなくても、多少は船位が変動しても、あるいは
船舶が波浪により上下動しても、掘削ドリルがこれらの
変動により影響を受けずに掘削作業が継続できるように
し、またケーシングパイプ自体を可撓性として上下及び
左右方向の掘削地点と船舶との位置関係の多少の変化を
吸収できるようなものを使用すればよいことになる。
【0012】そこでこの発明の海底孔井掘削方法は上記
の課題を解決するために、掘削編成を先端に配設したコ
イルド・チュービングを船上より連続的に海中に繰り出
し、コイルド・チュービングを懸垂しながら掘削編成の
先端にある掘削錐により海底を穿孔し、コイルド・チュ
ービングを孔内に敷設しながら海底を掘削するようにし
た(請求項1)ものである。
【0013】また、請求項1に加え掘削編成と掘削ガイ
ドを離脱装置を介して連結し、掘削ガイドを海底面に定
着させた後掘削編成を掘削ガイドから離脱させ、引き続
き掘削錐により海底を穿孔し、コイルド・チュービング
を孔内に敷設しながら海底を掘削するようにした(請求
項2)ものである。
【0014】あるいは、請求項2に加え掘削編成とコイ
ルド・チュービングを切り離し装置を介して連結し(請
求項3)、また掘削編成とコイルド・チュービングが掘
削ガイドを通過して回収可能とした(請求項4)もので
ある。
【0015】一方、この発明に係る海底孔井内観測装置
設置方法は上記の課題を解決するために請求項3の方法
により海底を所望深度掘削して掘削編成を切り離した
後、コイルド・チュービングを利用して船上から観測装
置を裸孔内に降下させて設置するようにした(請求項
5)ものである。
【0016】あるいは孔井の掘削方法や形状等には制限
されることなく既に存在している孔井を対象にして、コ
イルド・チュービング先端に観測装置を取り付け、既存
の孔井内に観測装置を先頭にしてコイルド・チュービン
グを挿入するようにした(請求項6)ものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において使用するコイルド
・チュービングとは、石油パイプラインの敷設に用いら
れている可撓性を有するパイプであり、数千フィートに
及び継ぎ手がなく、リールに巻いた状態で運搬が可能で
あるとともに、リールから繰り出して降下作業等が行え
るものである。
【0018】コイルド・チュービングは可撓性であるの
で水中において適当に変形可能であり、したがって掘削
作業中の船体の上下動や、船位の多少の移動等に影響さ
れることなく掘削作業や孔井内への観測装置等の挿入設
置作業を行うことができる。また、特殊船舶を使用しな
くても、一般的な作業船により掘削作業を行うことがで
きる。
【0019】コイルド・チュービングとしては各種口径
のものが用意されており、本発明においてはいずれの口
径のコイルド・チュービングも使用可能であるが、例え
ばコイルド・チュービング内を挿通させる観測装置の最
大直径が140mmのものである場合には、コイルド・
チュービングは6インチの直径のものを使用すればよい
ことになる。
【0020】なお、観測装置としては地中において各種
の観測を行うための観測装置の設置が可能であり、例え
ば、地震計,傾斜計,ひずみ計,間隙水圧計等、あるい
はその他の観測装置が使用可能である。また、これらは
単独でもよく、又は各種の計器を組み合わせて一体化し
た形態の観測装置であってもよい。
【0021】コイルド・チュービングの先端に配設する
掘削編成としては、従来の海底掘削作業に使用されてい
る各種掘削編成を使用することができ、例えば海水によ
り作動するダウンホールモータにフィクスドカッタービ
ットを組み合わせたものを使用する。これらは、掘削作
業後に掘削編成を孔井内に切り離して孔井内に残してし
まう場合と、回収して例えば船上に引き上げ再使用する
場合があり、状況に応じて適当なものを選択する。
【0022】掘削ガイドは導入管として使用するもので
あり、後にコイルド・チュービング等の再挿入(リエン
トリー)を可能とするためのリエントリーコーンの役割
をする場合もあるが、掘削作業の初期において掘削編成
が所定の方向に進行するように規制する役割のために使
用する場合もある。図の掘削ガイドは、ベルマウスとコ
ンダクターパイプを組み合わせたものを示したが、掘削
ガイドとしては従来海底掘削作業において使用されてい
る各種形式のものが使用できる。なお、場合によっては
使用しなくてもよい。また、適当な箇所に防噴防止装置
(スタッフィングボックス)を必要に応じて設けておい
てもよい。
【0023】
【実施例】次に、この発明に係る海底孔井掘削方法及び
海底孔井内観測装置設置方法の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0024】[実施例1]請求項1の海底孔井掘削方法
を図1及び図2に基づいて説明する。作業船1の船尾に
コイルド・チュービング2を巻き付けてあるリール3を
設置し、デリック4からコイルド・チュービング2が海
中に連続的に繰り出されるようになっている。なお、図
示した例では作業船1を双胴船としたが、通常の船舶で
もよく、またリール3の設置位置やコイルド・チュービ
ング2の海中への繰り出し方法はその船舶により適当に
選択可能である。
【0025】コイルド・チュービング2の先端には、掘
削編成5が配設してある。掘削編成5としては上記した
ように適当なものが選択できるが、本実施例において
は、切り離し装置6を介してダウンホールモーター7と
ビット8が取り付けてある。切り離し装置6によりコイ
ルド・チュービング2と掘削編成5を切り離し可能とし
ておく。なお、切り離し装置6を設けずに、コイルド・
チュービング2の先端に直接掘削編成5を配設してもよ
い。
【0026】このような編成にして準備が整ったら、図
1に示すように掘削編成5を懸垂した状態でコイルド・
チュービング2を海中に繰り出す。そして、図2に示す
ように掘削編成5により海底9を掘り進む。すると、コ
イルド・チュービング2が敷設された状態の孔10が海
底に掘削されることになる。コイルド・チュービング2
を使用することにより海底孔井の掘削が容易にでき、し
かもコイルド・チュービング2の敷設も同時に行うこと
ができる。したがって各種の要請に応じてコイルド・チ
ュービング2を敷設した海底孔井の掘削作業ができるこ
とになる。
【0027】[実施例2]次に、請求項3の海底孔井掘
削方法を利用した請求項5の海底孔井内観測装置設置方
法を図3乃至図11に基づいて説明する。実施例1と同
様に作業船1にはコイルド・チュービング2を巻き付け
たリール3が設けてあり、コイルド・チュービング2が
デリック4から海中に連続的に繰り出し可能となってい
る。
【0028】ベルマウス11とコンダクターパイプ12
により構成した掘削ガイド13には、コイルド・チュー
ビング2が挿通してあり、コイルド・チュービング2の
先端には実施例1と同様な掘削編成5が切り離し装置6
を介して配設してある。また、掘削編成5は離脱装置1
4によりコンダクターパイプ12から離脱可能となって
いる。
【0029】このような編成にして準備が整ったら、図
3に示すように掘削編成5と掘削ガイド13を懸垂した
状態でコイルド・チュービング2を海中に降下させる。
そして、図4に示すようにまず掘削編成5により海底を
掘り進みながら、掘削ガイド13のコンダクターパイプ
12を地中に掘り入れて安定させる。なお、掘削ガイド
13が所定の位置で所定の角度に入るようにするために
は、従来から行われているように人力やロボット等を使
用して行ってもよい。
【0030】掘削ガイド13のベルマウス11が海底9
表面において安定するまで掘り進んだら、離脱装置14
を操作して掘削編成5を掘削ガイド13のコンダクター
パイプ12より離脱させる。そして、図5に示すように
引き続き掘削編成5により孔10内にコイルド・チュー
ビング2を敷設しながら所望深度まで掘り進む。
【0031】所望深度まで掘り進んだら、コイルド・チ
ュービング2が垂直になるようにマスト4に固定して固
定箇所の若干上で切断し、次の作業に備えて切断した開
口部からコイルド・チュービング2内が見通せるように
する。なお、予め所望深度分に相当する長さのコイルド
・チュービング2をリール3に巻いて用意しておき、コ
イルド・チュービング2がリール3から出払ったら掘削
作業が完了するようにしておけば、コイルド・チュービ
ング2をいちいち切断しなくてもよい。
【0032】そして次に、切り離し装置6を操作して掘
削編成5をコイルド・チュービング2から切り離す。掘
削編成5をコイルド・チュービング2から切り離した
ら、図7に示すようにデータ伝送ケーブル15の先端に
観測装置16を取り付け、観測装置16が裸孔17内に
おいて、コイルド・チュービング2の先端と掘削編成5
の間に位置するように前記開口部からコイルド・チュー
ビング2内を降下させる。
【0033】なお、観測装置16をコイルド・チュービ
ング2の先端と掘削編成5の間に位置するようにするた
めには次の二通りの方法がある。一つは掘削編成5をコ
イルド・チュービング2から切り離したら、先にコイル
ド・チュービング2を所望距離引き上げて予めコイルド
・チュービング2と掘削編成5の間に裸孔17を形成
し、その位置に観測装置16を降下させる方法である。
もう一つは、コイルド・チュービング2内に観測装置1
6を降下させ、その後コイルド・チュービング2を引き
上げて、結果的に観測装置16が裸孔17内に位置する
ような方法である。これは、状況に応じてどちらの順序
でもよい。
【0034】観測装置16が所定位置に位置したなら、
図8に示すようにコイルド・チュービング2を利用して
裸孔17内の洗浄を行う。裸孔17の洗浄が完了したな
らば、図9に示すように観測装置16が裸孔17内にお
いて固定されるようにセメンチングする。そして、これ
らの作業が完了したならば、図10に示すように、コイ
ルド・チュービング2を海中の適当な箇所で切断し、残
りのコイルド・チュービング2をリール3に巻き取る。
そして、図11に示すようにデータ伝送ケーブル15を
海底に敷設する。
【0035】以上の作業により観測装置の設置が完了す
る。なお、セメンチング作業は観測装置によって必要な
場合のみ行えばよい。歪みを計測する場合には岩盤と観
測装置を一体化する必要があるのでセメンチングを行う
が、地震や傾斜を計測する場合にはセメンチングをしな
くてもよい。
【0036】[実施例3]次に、前記実施例において使
用可能な離脱装置14の一実施例を図12乃至図14に
基づいて説明する。離脱装置14は掘削ガイド13のコ
ンダクターパイプ12の下端に設けた受け部18と、掘
削編成5の上方に設けた係合部19とにより構成してあ
る。
【0037】受け部18は断面コの字型をしており、こ
のコの字の間に翼状の係合部19が入ることによりこれ
らが係合することになる。掘削編成5の係合部19はコ
ンダクターパイプ12の受け部18に対し、上昇方向及
び円周方向(回転方向)については規制されるととも
に、下降方向については規制されないことになる。した
がって、掘削時には掘削ガイド13が所定の深さに達し
た後さらに掘り進むと、掘削編成5は掘削ガイドから離
脱し掘削ガイド13はその位置で留まり掘削編成5のみ
が掘り進んでいくことになる。
【0038】また、掘削編成5を船上に引き上げる場合
には、コイルド・チュービング2を回転させ連結されて
いる掘削編成5を例えば90度回転させると、掘削編成
5の係合部19は掘削ガイド13の受け部18とは係合
しない状態となり、掘削編成5を掘削ガイド13を通過
させることができることになる。なお、図示した例では
左右に2か所設けたが、これらは適当に選択すればよ
い。また、受け部18と係合部19の大きさや形状も適
当なものとすればよい。
【0039】[実施例4]次に、前記実施例において使
用可能な切り離し装置6の一実施例を図15及び図16
に基づいて説明する。切り離し装置6はコイルド・チュ
ービング2の下端と掘削編成5の上端を連結するピン2
0及び、このピン20を切断するために使用する球体2
1より構成される。掘削編成5の上端は図16に示すよ
うに球体21を受け止めて水密とするために斜面が形成
してある。
【0040】そして、コイルド・チュービング2が所望
深度に達したならば、コイルド・チュービング2のデリ
ック4部分の上端開口部から球体21をコイルド・チュ
ービング2内に投下する。球体21により掘削編成5側
へ海水が漏れないようにしたら、コイルド・チュービン
グ2内に海水を送り込み、この水圧によりピン20を切
断する。すると両者の係合が解かれ、掘削編成5がコイ
ルド・チュービング2から切り離されることになる。ピ
ン20の強度及び本数は作用させる水圧との間で適当に
選択することが可能である。
【0041】[実施例5]次に、請求項6の海底孔井内
観測装置設置方法を図17及び図18に基づいて説明す
る。なお、本実施例においては請求項4の方法により海
底を掘削して形成した孔井を利用する場合について説明
したが、既存の孔井に対して観測装置を設置する場合に
も同様に行うことができる。まず、請求項4の海底掘削
方法は掘削編成5とコイルド・チュービング2が掘削ガ
イド13を通過可能としておくほかは、実施例2の編成
と同様である。
【0042】そして、実施例2の図5に示す状態まで掘
り進んだなら、掘削編成5とコイルド・チュービング2
を図16に示すように掘削ガイド13を通過させて船上
に引き上げる。一旦コイルド・チュービング2を掘削編
成5とともに船上に引き上げたら、図17に示すように
コイルド・チュービング2の先端に観測装置16を取り
付け、観測装置16が裸孔17内の適当な位置となるよ
うに降下させる。
【0043】なお、実施例2と同様に必要に応じてセメ
ンチングを行う。本実施例の場合はコイルド・チュービ
ング2を引き上げ後すぐに観測装置を設置しなくても、
掘削ガイド13と裸孔17はそのまま残っているので、
適当な時期にリエントリーが可能となる。また、既存の
孔井にも同様にして簡単に各種観測装置の設置が可能で
ある。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、この発明に係る海底
孔井掘削方法によれば、掘削編成を先端に配設したコイ
ルド・チュービングを船上より連続的に海中に繰り出
し、コイルド・チュービングを懸垂しながら掘削編成の
先端にある掘削錐により海底を穿孔し、コイルド・チュ
ービングを孔内に敷設しながら海底を掘削するようにし
たので、可撓性を有するコイルド・チュービングを使用
することにより、船体の上下動や前後左右方向への移動
を吸収でき、したがって従来の海底掘削のような櫓や特
殊な作業船による作業が不要となる。
【0045】一方、この発明にかかる海底孔井内観測装
置設置方法によれば、本発明の海底孔井掘削方法により
敷設したコイルド・チュービングを利用して観測装置を
海底孔井内に設置することができ、従来は観測装置を海
底孔井内に設置するのに大がかりな工事を必要としたの
が、所望の観測装置を必要な時期に簡単に設置すること
ができる。
【0046】また、コイルド・チュービング先端に観測
装置を取り付け、既存の孔井内に観測装置を先頭にして
コイルド・チュービングを挿入することにより、既に存
在している各種孔井を利用して観測装置を設置するに際
し、本発明の海底孔井掘削方法と同様に、可撓性を有す
るコイルド・チュービングを使用することにより、船体
の上下動や前後左右方向への移動を吸収でき、したがっ
て櫓や特殊な作業船による作業が不要となり、容易に観
測装置を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る請求項1の海底孔井掘削方法の
説明図である。
【図2】この発明に係る請求項1の海底孔井掘削方法の
説明図である。
【図3】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図4】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図5】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図6】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図7】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図8】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図9】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法及
び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図であ
る。
【図10】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法
及び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図で
ある。
【図11】この発明に係る請求項3の海底孔井掘削方法
及び請求項5の海底孔井内観測装置設置方法の説明図で
ある。
【図12】この発明で使用する離脱装置部分の拡大斜視
図である。
【図13】この発明で使用する離脱装置の平面図であ
る。
【図14】図13のA−A線断面図である。
【図15】この発明で使用する切り離し装置部分の拡大
斜視図である。
【図16】図15の切り離し装置の断面図である。
【図17】この発明に係る請求項6の海底孔井内観測装
置設置方法の説明図である。
【図18】この発明に係る請求項6の海底孔井内観測装
置設置方法の説明図である。
【符号の説明】
1 作業船 2 コイルド・チュービング 3 リール 4 デリック 5 掘削編成 6 切り離し装置 7 ダウンホールモータ 8 ビット 9 海底 10 孔 11 ベルマウス 12 コンダクターパイプ 13 掘削ガイド 14 離脱装置 15 データ伝送ケーブル 16 観測装置 17 裸孔 18 受け部 19 係合部 20 ピン 21 球体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関野 宏之 東京都港区西麻布3丁目20番16号 日本海 洋掘削株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削編成を先端に配設したコイルド・チュ
    ービングを船上より連続的に海中に繰り出し、コイルド
    ・チュービングを懸垂しながら掘削編成の先端にある掘
    削錐により海底を穿孔し、コイルド・チュービングを孔
    内に敷設しながら海底を掘削するようにしたことを特徴
    とする海底孔井掘削方法。
  2. 【請求項2】掘削編成と掘削ガイドを離脱装置を介して
    連結し、掘削ガイドを海底面に定着させた後掘削編成を
    掘削ガイドから離脱させ、引き続き掘削錐により海底を
    穿孔し、コイルド・チュービングを孔内に敷設しながら
    海底を掘削するようにした請求項1記載の海底孔井掘削
    方法。
  3. 【請求項3】掘削編成とコイルド・チュービングを切り
    離し装置を介して連結した請求項2記載の海底孔井掘削
    方法。
  4. 【請求項4】掘削編成とコイルド・チュービングが掘削
    ガイドを通過して回収可能とした請求項2記載の海底孔
    井掘削方法。
  5. 【請求項5】請求項3の方法により海底を所望深度掘削
    するようにした後、 掘削編成をコイルド・チュービングから切り離すととも
    に、コイルド・チュービングを所望距離引き上げ掘削編
    成とコイルド・チュービング先端の間に裸孔を形成し、
    次いでコイルド・チュービング内に観測装置を船上から
    降下させ観測装置を裸孔内に位置させるか、 又はコイルド・チュービング内に観測装置を船上から所
    定位置まで降下させた後、掘削編成をコイルド・チュー
    ビングから切り離すとともに、コイルド・チュービング
    を所望距離引き上げ観測装置が掘削編成とコイルド・チ
    ュービング先端の間の裸孔内に位置するようにしたこと
    を特徴とする海底孔井内観測装置設置方法。
  6. 【請求項6】コイルド・チュービング先端に観測装置を
    取り付け、既存の孔井内に観測装置を先頭にしてコイル
    ド・チュービングを挿入するようにしたことを特徴とす
    る海底孔井内観測装置設置方法。
JP35236796A 1996-12-13 1996-12-13 海底孔井掘削方法及び海底孔井内観測装置設置方法 Pending JPH10169351A (ja)

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