JPH10169216A - 壁体の撤去方法 - Google Patents

壁体の撤去方法

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JPH10169216A
JPH10169216A JP33236796A JP33236796A JPH10169216A JP H10169216 A JPH10169216 A JP H10169216A JP 33236796 A JP33236796 A JP 33236796A JP 33236796 A JP33236796 A JP 33236796A JP H10169216 A JPH10169216 A JP H10169216A
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wall
wire saw
opening
premises
block
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JP33236796A
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English (en)
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Akira Nishio
公 西尾
Shuichi Fukuda
修一 福田
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CONCRETE KOORING KK
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  • Refuge Islands, Traffic Blockers, Or Guard Fence (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Sawing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤソーの走行範囲を壁体の近傍に局限さ
せ、並行する工事の妨げとならないようにする。 【解決手段】 撤去方法では、構内壁5に上下方向に至
る高さの開口部8を開口し、開口部8内にワイヤソー駆
動装置を設置し、ワイヤソーWSを壁面上下の水平方向
に沿って平行に走行するように掛け回し、ワイヤソーを
方向転換用ガイドプーリ16、水平ガイドプーリ17か
らなるガイド機構を介して回転駆動装置14を駆動させ
ることにより、ワイヤソーを走行させつつ壁厚方向に向
けて切削し、壁体の上下を切離して撤去可能な大ブロッ
ク18にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁体の撤去方法に
関し、特に、ワイヤソーを用いた壁体の撤去方法の改良
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、地下交通量の増加や、乗降客
の増加、新線の接続、その他アメニティの向上要求など
に応じて、地下鉄構内におけるプラットホームの拡幅、
延伸増設工事がなどが盛んに行われている。
【0003】この工事の手法としては、従来、既存構内
壁の外側を開削工法により掘削して通路空間を構築した
後、既存の構内と新設の構内とを仕切る構内壁を、通路
空間側および線路側の両面から振動式破砕機や、ブレー
ド式切断機によって破砕または切断解体することによっ
て、両構内空間を連通させていた。
【0004】しかし、このような従来の手法では、工事
場所が日常通行箇所であるため、振動や騒音が問題であ
り、しかも線路側と新設構内の双方からの作業が必要で
あり、車両の運行時間帯を避けて作業を行わなければな
らないため、作業性が悪く、また危険性を伴うなどの問
題があった。
【0005】そこで、これら破砕または切断解体方法に
替えて、ワイヤソーによる既存構内壁の切断解体方法
が、例えば、特公平4ー20480号公報に提案されて
いる。
【0006】この公報に開示されている構内壁の切断撤
去方法は、駆動装置と壁面間にダイアモンドワイヤソー
を無端状に掛け回し、これを走行させつつテンションを
調整することによって、切断撤去しようとする壁面を切
離すものであり、一旦装置をセットし、駆動させた後
は、切断面積や、壁厚に左右されることなく、該当する
面をスムーズ、かつ短時間に切断できる利点がある。
【0007】しかしながら、このワイヤソーによる切断
作業にあっても、次に述べる工事段取上の制約があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、前記公告公
報に開示されている切断撤去方法では、ワイヤソー駆動
装置は、構内壁の側方に設けられた通路空間や、地上側
に設置されるが、通路空間に設置した場合には、他の工
事の邪魔になるとともに、地上側に設置した場合には、
ワイヤソーの掛け回し距離が長くなる。
【0009】また、この種の切断に使用されるワイヤソ
ーは、被切削物に掛け回し、一定のテンションをかけな
がら無端状に走行駆動するものであり、ワイヤソーの走
行位置の近傍は、なんらかの原因により、ワイヤソーが
切断した場合にこれが飛来して極めて危険になる。
【0010】ところが、例えば、地上側にワイヤソー駆
動装置を設置した場合には、ワイヤソーの掛け回し距離
の増加に伴って、このような危険性が大きくなる。
【0011】本発明方法は、以上の問題を解決するもの
であって、その目的とするところは、ワイヤソーの走行
範囲を切離そうとする壁体の近傍に局限させることによ
って、他の並行する各種工事の妨げとならないようにし
た壁体の撤去方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、立設された壁体の撤去方法において、前
記壁体に所定面積の開口部を形成し、前記開口部内にワ
イヤソー駆動装置を設置し、ワイヤソーを、無端状態で
所定の張力が加えられた状態で、前記壁体の表面に沿っ
て走行するように掛け回し、前記ワイヤソー駆動装置に
より前記ワイヤソーを循環走行させて前記壁体を切断し
た後に撤去するようにした。この構成によれば、ワイヤ
ソー駆動装置を壁体に形成した開口部内に設置し、ワイ
ヤソーを壁体の表面に沿って走行させるので、ワイヤソ
ー駆動装置が他の作業の邪魔にならず、ワイヤソーの長
さも短くすることができ、施工位置を壁体の切断位置近
傍に局限できる。また、本発明の撤去方法では、前記ワ
イヤソーは、前記壁体を挟んでその両側面に沿って平行
に走行するように掛け回し、前記ワイヤソーにより前記
壁体を壁厚方向に切断することができる。この構成を採
用すると、ワイヤソーの切断の進行に伴って生じる余長
が、壁体の壁厚に相当する長さとなるので、張力の調整
が簡単になる。さらに、本発明の撤去方法では、前記壁
体に所定の距離を離して一対の開口部を形成し、これら
の各開口部内にそれぞれ前記ワイヤソー駆動装置を設置
し、両駆動装置により走行される前記ワイヤソーを、前
記壁体の上下方向に間隔を置いて、水平方向に沿って平
行するように掛け回し、前記各駆動装置の駆動により、
両開口部間の前記壁体を同時に切断することができる。
この構成を採用すると、壁体の上下において、同時に切
断するため、切離しのための作業時間を半減することが
でき、施工能率が向上する。また、本発明の撤去方法で
は、前記開口部は、形成しようとする開口部形状に沿っ
て連続した多数の孔を開け、この各孔によって囲われ、
かつ周囲から切離されたブロックを除去することにより
形成することができる。この構成を採用すると、ワイヤ
ソーによる切断作業に先立つ開口部の形成作業が、壁体
の近傍で簡単に行える。また、本発明の撤去方法では、
前記ワイヤソーの切断により壁体から切離された大ブロ
ックは、スライドガイドを介して前記壁体の側方に抜出
し、前記大ブロックを縦横に分断して小ブロックに分離
し、分離された前記小ブロックを搬送撤去することがで
きる。この構成によると、大規模に切断された大ブロッ
クであっても、スライドガイドにより容易に壁体の側方
に抜出すことができ、小ブロック化して簡単に搬出を行
うことができる。また、本発明の壁体の撤去方法では、
前記大ブロックから小ブロックへの分断手段として、ウ
オールソーを用いることができる。ここで、ウオールソ
ーは、ブロック側面に固定してブレードを回転しつつ大
ブロックに沿って走行させて所定の長さを切断するため
の装置であり、この構成によると、この切断作業も大ブ
ロックの近傍で行える。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜
図6は、本発明にかかる壁体の撤去方法の一実施例を示
している。同図に示す撤去方法は、本発明を地下鉄構内
壁の撤去作業に適用した場合を例示している。
【0014】図1、図2には、既存構内1に対して新設
の通路側構内2が、同一面となる床版3および天版4で
一体に構築され、両構内1,2が既存の構内壁5によっ
てのみ仕切られている状態より、連続コアードリルによ
り、構内壁(壁体)5のうち、これから撤去しようとす
る範囲Lの両側に所定面積の開口部を形成した状態が示
されている。
【0015】先ず、図1(a),(b)において、既存
構内1側における開口部形成箇所に鋼材などによる防護
工6を組立て、次いで通路側構内2にコアードリル7を
仮固定しつつ予め計画された開口部形状に沿って連続的
に孔8aを開口形成する。
【0016】既存構内1側は、電車の運行が行われてい
る場所であり、防護工6を組立設置することで、開口部
を形成する際の工事が、電車の運行に支障を与えないよ
うに予め保護する。
【0017】コアードリル7は、コンクリートのサンプ
ル採取などに用いられる穿孔工具であり、図1(B)に
その一部を拡大して示すように、中空のコアードリルビ
ット7aと、ドリルビット7aを回転させるためのモー
タ7bと、これらを昇降可能に支持し、かつ壁面に固定
されるガイドスタンド7cなどから構成されている。
【0018】この場合、開口部の形成作業を円滑に行う
ため、上下方向の中央にも水平に連続する孔8aを開口
形成する。これによって、各開口部の内側は、下部,上
部ブロック,に切り分けられる。
【0019】切り分けられた下部,上部ブロック,
は、防護工6や天版4にそれぞれ吊り下げ支持してお
く。
【0020】次に、図2(a)に示すように、通路側構
内2の開口部位置の近傍にベント9を組立、各ベント9
上に支持された一対のスライディングシュー10を、下
部ブロックの下方に差込んだ後、図2(b)に示すご
とく、一端が連結具11を介して下部ブロックに接続
固定され、他端がベント9の後端に連結したチルホール
12のレバーを回動させて、下部ブロックをシュー1
0上をガイドさせつつ順次スライド移動させて構内2側
に引寄せる。
【0021】引出された下部ブロックは、後述するフ
ォークリフト(図6参照)に受渡し、地上部にクレーン
により揚重して撤去する。
【0022】引続き、図2(c)に示すように、上部ブ
ロックを吊り降ろし、次いで、チルホール12により
構内2側に引寄せ、前記と同様の撤去作業を行うことに
よって、ほぼ長方形の一対の開口部8が形成されること
になる。
【0023】なお、このような開口部8の形成方法にお
いては、例えば、形成しようとする開口部8の大きさが
比較的小さい場合には、必ずしも下部,上部ブロック
,に分割する必要はなく、分割しない場合には、ブ
ロックの下側の連続孔を早期に穿設し、この孔内にスラ
イディングシュー10の一端側を差し込んでおくと、ブ
ロックの撤去作業が容易に行える。
【0024】この後、図3(a),(b)に示すよう
に、ワイヤソー駆動用の一対の駆動装置を開口部8内に
セットする。各駆動装置は、先に本出願人が開発した特
開平5−98813号公報に示す張力付与方法に用いら
れる装置と同じか、同等のものが用いられ、この実施例
の場合には、同図の向って右側が天井部側切断用、左側
が床部切断用としてそれぞれ独立して用いられる。
【0025】各駆動装置は、ワイヤソーWSを走行させ
るための回転駆動装置14、テンション調整用ガイド1
5、方向転換用ガイドプーリ16、水平ガイドプーリ1
7の4つの装置の組合わせから構成されている。
【0026】この駆動装置は、本出願人が製造販売を行
っているDES−250システム(商品名)と呼ばれる
ものであって、回転駆動装置14のワイヤソーWSが捲
回される駆動プーリを高周波モータで回転駆動するもの
であり、その設置状態の幅は、支持台を含めて約70c
m程度であって、構内壁5の厚みがこれよりも大きい場
合には、回転駆動装置14は、切断対象となる壁の内部
に収まるとともに、壁厚が薄い場合でも、壁厚の外部に
突出する部分は少ない。
【0027】回転駆動装置14から繰出されるワイヤソ
ーWSは、方向転換用ガイドプーリ16で水平方向に転
換されて構内壁5の既存構内1側に掛け回され、次いで
通路側壁面の端部に配置された水平ガイドプーリ17を
介して、再び方向転換用ガイドプーリ16に戻り、テン
ション調整用ガイド15を経て再び回転駆動装置14に
至る無端状の走行経路となっており、構内壁5の両側の
側面に沿って、それぞれ天井部ないしは床部に対してほ
ぼ水平に配設されている。
【0028】水平ガイドプーリ17は、通路側構内2側
にのみ設置されていて、ワイヤソーWSは、既設構内1
側では、構内壁5に直接接触するように配設されてい
る。ワイヤソーWSをこのように配設して回転駆動装置
14を始動させると、ワイヤソーWSは、テンション調
整用ガイド15により所定の張力が加えられた状態で循
環走行し、この走行に伴うワイヤソーWSと構内壁5と
の接触部分が摩擦により徐々に切断される。
【0029】なお、ワイヤソーWSを循環走行させる際
には、ダイヤモンドの磨耗をフセク防ぐために冷却水が
供給される。
【0030】この場合の切断方向は、構内壁5の既設構
内1側から通路側構内2側に向けて、構内壁5の壁厚方
向に行われる。ワイヤソーWSの切断の進行に伴って発
生する余長部分は、テンション調整用ガイド15により
吸収され、切断している際には、常時この張力が維持さ
れる。
【0031】このような機能を有するテンション調整用
ガイド15には、重力により上下移動する吊り下げ支持
されたプーリが設けられている。
【0032】この切削作業に応じたワイヤソーWSのテ
ンション調整しろは、構内壁5の壁厚分の長さに相当す
るため、従来に比べて長大なテンション調整しろを必要
としない。
【0033】このため、装置全体を開口部8の壁厚の面
内ないし通路側壁面近傍に局限して配置でき、他種工事
の妨げになる広大な空間を占有することなく施工を実施
できる。
【0034】なお、構内壁5の切断方向は、前述した厚
み方向に限ることはなく、一方の開口部8側からワイヤ
ソーWSの駆動装置14が設置された側に向けて切断を
行うこともできる。
【0035】この場合には、切断に伴ってワイヤソーW
Sに、かなり大きな余長が発生するが、テンション調整
用ガイド15によりこれが吸収できなくなると、ワイヤ
ソーWSの一部を切断して、再度連結すれば継続して切
断を行うことができる。
【0036】また、前述したワイヤソーWSによる構内
壁5の切断に際しては、例えば、図3(b)に仮想線で
示すように、通路側構内2側に構内壁5の側面に沿った
防護ネットやフェンスなどを設置すると、ワイヤソーW
Sの断裂事故などの場合の安全性を簡単に確保すること
ができる。
【0037】この場合にも、ワイヤソーWSの回転駆動
装置14が構内壁5に設けられた開口部8内に設置さ
れ、ワイヤソーWSが構内壁5に沿って配置されている
ので、単純な平板状のフェンスなどを使用することが可
能になる。
【0038】ワイヤソーWSの走行駆動により構内壁5
の切断が終了すると、撤去しようとする範囲Lの上下は
完全に切離され、一枚の大ブロック18が形成されるこ
とになる。
【0039】大ブロック18の形成後は、ワイヤソー装
置を撤去し、図4(a)に示すように、通路側構内2に
おける大ブロック18の下部に接して一対の大型ベント
19を組む。また、このベント19上において大ブロッ
クの下部に底部まで到達するダルマ形の孔20を穿孔
し、この位置にスライド桁21を挿通配置する。この孔
20は前記コアードリル7などを用いて穿孔できる。
【0040】同図(b)に示すように、ベント19の後
端には、センターホージャッキ22が配置され、このジ
ャッキ22のプランジャ22aを大ブロック18側に固
定された連結金具23に結合し、ジャッキ22を駆動す
ることにより、大ブロック18は、スライド桁21に沿
って通路側構内2内に移動する。
【0041】なお、大ブロック18は、このままの状態
では大きすぎて撤去すること困難になる。そこで、図5
(a),(b)に示すように、通路側構内2に立てかけ
た状態で、搬送可能な複数の小ブロック18aに切り分
ける。切り分けには、ウオールソー24、およびクレー
ン吊下げ用の一対の小孔18aの穿孔のために、前記コ
アドリル7が用いられる。
【0042】ウオールソー24は、切断計画線に沿って
壁面に仮固定されるガイドレールと、ガイドレールに沿
って移動しながら回転する回転砥石とからなるものであ
る。図においては縦二段、横四列に切り分けるようにし
ているが、大ブロック18の大きさに応じてその分割数
が定る。
【0043】また、図では、大ブロック18の左右にウ
オールソー24を配置して切断しているが、この場合の
壁厚は50〜100cm程度であり、50cmを下回る
場合には片側のみでよい。さらに100cmを越える壁
厚の場合には、図示のごとくコアドリル7により壁厚方
向中央を縦通するセンターボーリングを行ってから、両
側切断を実施すればよい。
【0044】最終的に切り分けられた小ブロック18a
は、図6に示すように前述のフォークリフト25によ
り、天版4の一部に設けられた開口部4aの位置まで運
搬し、小孔18bに玉掛けした状態でクレーン26によ
り地表部までつり上げ、以後二次解体処分することで、
既存構内壁5の解体撤去作業を終了する。
【0045】撤去しようとする範囲Lが除去されると、
以後は、同様な手順を繰り返して、構内壁5の撤去が続
行される。
【0046】さて、以上のようにして行われる構内壁5
の撤去方法によれば、ワイヤソー駆動装置を構内壁5に
形成した開口部8内に設置し、ワイヤソーWSを構内壁
5の表面に沿って走行させるので、ワイヤソー駆動装置
が他の作業の邪魔にならず、ワイヤソーWSの長さも短
くすることができ、施工位置を構内壁5の切断位置近傍
に局限できる。
【0047】また、本実施例の場合には、ワイヤソーW
Sは、構内壁5を挟んでその両側面に沿って平行に走行
するように掛け回し、ワイヤソーWSにより構内壁5を
壁厚方向に切断するので、ワイヤソーWSの切断の進行
に伴って生じる余長が、構内壁5の壁厚に相当する長さ
となるので、張力の調整が簡単になる。
【0048】さらに、本実施例の場合には、構内壁5に
所定の距離を離して一対の開口部8を形成し、これらの
各開口部8内にそれぞれワイヤソー駆動装置を設置し、
両駆動装置により走行されるワイヤソーWSを、構内壁
5の上下方向に間隔を置いて、水平方向に沿って平行す
るように掛け回し、各駆動装置の駆動により、両開口部
8間の構内壁5を同時に切断するので、切離しのための
作業時間を半減することができ、施工能率が向上する。
【0049】図7は、本発明にかかる壁体の撤去方法の
他の実施例を示しており、上記実施例と同一若しくは相
当する部分には、同符号を付してその説明を省略すると
ともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0050】同図に示した実施例では、上記実施例が構
内壁5に所定の間隔を隔てて一対の開口部8を形成した
のに対して、この実施例では、一方の開口部8だけが形
成される。
【0051】そして、他方の開口部8の形成位置には、
上下方向に連なる一列状の連続孔8aが穿設されてい
る。ワイヤソー駆動装置は、1つの開口部8内に設置さ
れ、上記実施例と同様に、ワイヤソーWSにより構内壁
5の下方向が水平切断され、その後、ワイヤソーWSを
上方に掛け替えて、同様に上方向が水平切断され、この
切断以後の工程は、上記実施例と同様に行われる。
【0052】このように構成された壁体の撤去方法にお
いては、構内壁5の切断能率が上記実施例よりも若干劣
るものの、これ以外の作用効果は、同等のものが得られ
る。
【0053】なお、上記実施例では、本発明を地下鉄の
構内壁を撤去する場合に適用したものを例示したが、本
発明は、例示された地下鉄構内壁のみならず、通常の壁
体の撤去にも適用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる壁
体の撤去方法にあっては、ワイヤソーの走行範囲を切離
そうとする壁体の近傍に局限させることによって、他の
並行する各種工事の妨げとならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、本発明の撤去方法で最初に
行われる開口部の形成工程を示す説明図である。
【図2】(a)〜(c)は、図1の工程で切離されたブ
ロックの引出し工程を示す説明図である。
【図3】(a),(b)は、開口部に駆動装置を設置
し、ワイヤソーによる壁体の切断工程を示す説明図であ
る。
【図4】(a),(b)は、図3の工程により切離され
た大ブロックの引出し工程を示す説明図である。
【図5】(a),(b)は、図4の工程により引出され
た大ブロックの仕分け工程を示す説明図である。
【図6】仕分けされたブロックの撤去工程を示す説明図
である。
【図7】本発明にかかる壁体の撤去方法の他の実施例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 既存構内 2 新設通路側構内 5 既存構内壁(壁体) 7 コアードリル 8 開口部 10 ガイド用シュー 14,15,16,17 ワイヤソー駆動装置 (14 回転駆動装置、15 テンション調整用ガイ
ド、16 方向転換用ガイドプーリ、17 水平ガイド
プーリ) 18 大ブロック 18a 小ブロック WS ワイヤソー 21 スライド桁 24 ウオールソー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立設された壁体の撤去方法において、 前記壁体に所定面積の開口部を形成し、前記開口部内に
    ワイヤソー駆動装置を設置し、ワイヤソーを、無端状態
    で所定の張力が加えられた状態で、前記壁体の表面に沿
    って走行するように掛け回し、前記ワイヤソー駆動装置
    により前記ワイヤソーを循環走行させて前記壁体を切断
    した後に撤去することを特徴とする壁体の撤去方法。
  2. 【請求項2】前記ワイヤソーは、前記壁体を挟んでその
    両側面に沿って平行に走行するように掛け回し、前記ワ
    イヤソーにより前記壁体を壁厚方向に切断することを特
    徴とする請求項1記載の壁体の撤去方法。
  3. 【請求項3】 前記壁体に所定の距離を離して一対の開
    口部を形成し、これらの各開口部内にそれぞれ前記ワイ
    ヤソー駆動装置を設置し、両駆動装置により走行される
    前記ワイヤソーを、前記壁体の上下方向に間隔を置い
    て、水平方向に沿って平行するように掛け回し、前記各
    駆動装置の駆動により、両開口部間の前記壁体を同時に
    切断することを特徴とする請求項1記載の壁体の撤去方
    法。
  4. 【請求項4】 前記開口部は、形成しようとする開口部
    形状に沿って連続した多数の孔を開け、この各孔によっ
    て囲われ、かつ周囲から切離されたブロックを除去する
    ことにより形成することを特徴とする請求項1から3の
    いずれか1項記載の壁体の撤去方法。
  5. 【請求項5】 前記ワイヤソーの切断により壁体から切
    離された大ブロックは、スライドガイドを介して前記壁
    体の側方に抜出し、前記大ブロックを縦横に分断して小
    ブロックに分離し、分離された前記小ブロックを搬送撤
    去することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記
    載の壁体の撤去方法。
  6. 【請求項6】 前記大ブロックから前記小ブロックへの
    分離手段として、ウオールソーを用いることを特徴とす
    る請求項5記載の壁体の撤去方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101835389B1 (ko) * 2017-12-14 2018-03-08 임형완 지하 콘크리트구조물 철거방법
JP2020139319A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 大成建設株式会社 既設躯体撤去方法および既設構造物改良工法
CN114856241A (zh) * 2022-06-07 2022-08-05 北京城建十建设工程有限公司 一种预制板结构承重构件转换的施工方法

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