JPH10168464A - ディーゼルエンジン用燃料油の製造方法及びディーゼルエンジン用燃料油 - Google Patents

ディーゼルエンジン用燃料油の製造方法及びディーゼルエンジン用燃料油

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JPH10168464A
JPH10168464A JP34241696A JP34241696A JPH10168464A JP H10168464 A JPH10168464 A JP H10168464A JP 34241696 A JP34241696 A JP 34241696A JP 34241696 A JP34241696 A JP 34241696A JP H10168464 A JPH10168464 A JP H10168464A
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fuel oil
oil
fuel
solvent
temperature
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Izumi Funakoshi
泉 舟越
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、燃料油においてセタン価に代表さ
れる機能性を保持させながら、環境保全のための排気ガ
ス浄化処理を容易にする燃料油組成とするディーゼルエ
ンジン用燃料油の製造方法及び適正設計された燃料油組
成を持つディーゼルエンジン用燃料油を提供する。 【解決手段】 このディーゼルエンジン用燃料油の製造
方法及びその燃料油は、硫黄化合物を含有する燃料油
に、炭化水素に対する溶解度が小さく且つ硫黄化合物に
対する溶解度が大きい溶剤を加えて混合し、ジベンゾチ
オフェン類を抽出分離すると共に、該燃料油中の他の硫
黄化合物を、水素還元することにより、又は該溶剤によ
る抽出分離を行うことにより、分離除去して、燃料油性
状の劣化がなく、ジベンゾチオフェン類等の硫黄分を減
少させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジンに軽油、重油等の燃料油を使用して燃焼させた際
に、燃焼効率を向上させると共に、排気ガス浄化処理を
容易に行うことができる燃料組成に転化させることがで
きるディーゼルエンジン用燃料油の製造方法及びディー
ゼルエンジン用燃料油に関する。
【0002】
【従来の技術】石油製品の質的変化は、すべて環境に絡
んだものである。最近の石油動向として、特に、都市環
境保全のためディーゼル軽油の高深度脱硫(S含有量
0.05wt%)が強く推進されている。また、小規模
火力発電用燃料としての重油、船舶用燃料としての重油
等からの高深度脱硫も緊急な課題となっている。
【0003】国内においては、軽油中の硫黄含有量の規
制値は0.5wt%から0.2wt%へ、更に、0.0
5wt%へと強化されることになっている。ガソリン車
で既に採用されている排気ガス再循環システム(EG
R)によってNOX の低減に効果が認められていたもの
の、軽油中の硫黄分によってピストンリング、オイルリ
ング等の運動部が早期に摩耗してしまうため採用される
に至らなかった。そこで、燃料油中の硫黄含有量を低減
させるため、0.2wt%の硫黄含有量の仕様は、EG
Rシステムを採用するために自動車業界側からの要求に
燃料業界側が対応したものである。即ち、燃料油中の硫
黄含有量の0.05wt%規制値は、カーボン、スモー
ク、HC、SOX 等から成るパティキュレートの除去に
対して、触媒を用いて燃焼させる等によってNOX の低
減させるためと併せて、排気ガス浄化処理のため硫黄分
に弱い触媒の使用を可能にするということを前提とした
自動車業界側への要求から生じたものであった。
【0004】現在、燃料油から硫黄分を取り除く方法と
して、一般的には水素還元脱硫法が採用されている。即
ち、高温、高圧という激しい反応条件下で触媒を用いて
水素ガスと反応させ、有機硫黄化合物を有毒な硫化水素
まで変換して分離するという技術が主流となっている。
【0005】また、燃料油から硫黄分を除去する方法と
しては、特開平4−72387号公報に開示されたもの
がある。該燃料油から硫黄分を除去する方法は、石油及
び石炭液化油等から得られる燃料油を、酸化剤で処理す
ることにより、含有されている有機硫黄分の沸点を上昇
させ、燃料油から分離・除去するものである。
【0006】また、溶剤を使用する石炭系重質油の精製
技術としては、特開昭56−49791号公報に開示さ
れたものがある。該石炭系重質油の精製方法は、石炭系
重質油にケトン類溶剤を配合し、該混合液中の生成する
不溶性沈殿物を除去し、混合液中の該ケトンを分離する
ものである。
【0007】また、特開平7−197036号公報に
は、有機硫黄化合物を含有する軽質油又は重質油から有
機硫黄化合物を回収する技術が開示されている。この技
術は、硫黄化合物を含有する軽油及び/又は重油に、炭
化水素に対する溶解度が小さく且つ硫黄化合物に対する
溶解度が大きい溶剤を加えて混合して、有機硫黄化合物
を抽出分離して回収するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、軽
油、重油等のディーゼルエンジン用燃料油中からの硫黄
化合物の除去は、水素加圧下、触媒中における還元(水
素還元法)によっている。しかしながら、軽油、重油か
らの水素還元法による脱硫の困難性は、含まれている硫
黄化合物のうち、特に2環チオフェン類の脱硫が極めて
困難である点にある。その理由として、硫黄原子に近接
する位置にあるアルキル基をもつ化合物の立体障害によ
ると考えられている。そのため、高い脱硫率を達成しよ
うとすれば、高い反応温度と、高い水素圧を必要とす
る。例えば、重質油の脱硫のためには、反応温度350
℃以上、水素圧40atm以上が必要とされている。こ
のことによって燃料油中からの有機硫黄化合物の脱硫
率、分解率、脱窒素化率は向上するが、一方、その際得
られる製品性状の劣化が問題となる。特に、330℃以
上の沸点を有する燃料油の性状が悪くなることが知られ
ている。この留分はスラッジが生じ易く、操作、貯蔵、
輸送等のトラブルの原因となる。また、脱硫されずに残
留しているジベンゾチオフェン類の脱硫反応による変化
は、脱硫反応中、3環や4環の多環芳香族化合物の生成
を含め、蛍光着色現象の原因となることも問題として挙
げられる。
【0009】ディーゼルエンジンは、熱効率の点で、他
の内燃機関に比べ優れた特徴を有している。ディーゼル
エンジンの特徴は、CO2 の排気量の観点から好ましい
ものである。しかしながら、ディーゼルエンジンは、燃
料油を空気過剰領域で燃焼させるため、ディーゼルエン
ジンにはガソリンエンジンに適用されている3元触媒に
よる排気ガス浄化処理を用いることができない。即ち、
3元触媒による排気ガス浄化処理では、燃料油を空気過
剰領域で燃焼させると、酸素による3元触媒が劣化し処
理が困難になる。また、燃料油中に含有する芳香族と、
黒煙やパティキュレートの発生との関連からも、燃料油
中に含有する低芳香族化も課題となっている。
【0010】上述のように、ディーゼルエンジン用燃料
油の適正な燃料組成は、主として、ジベンゾチオフェン
類の含有が少ないこと、温度と圧力による性状の劣化が
少ないこと、セタン価が維持され、望ましくは向上して
いること、即ち、少なくとも維持され、高沸点の多環芳
香族類が少ないこと等の諸要素を有すると共に、また、
燃料油が低粘度性や10%留分量も必要な要素である。
【0011】また、燃料油中のジベンゾチオフェン類
が、0.05wt%になるまで除去されたとしても、そ
の残留量がEGR触媒への触媒毒、高い濃度の酸性反応
生成物の発生につながる。パティキュレート中には、硫
黄分がサルフェイトの形で含まれているので、脱硫によ
ってその硫黄分は確実に低減することが報告されてい
る。従って、燃料油中のジベンゾチオフェン類の残留量
は100ppm以下、更にガソリン同様に30ppm又
はそれ以下が最も望ましいと考えられる。しかしなが
ら、現在の燃料油の水素還元法のみによって、上記条件
を達成しようとすれば、更なる高温で高圧の負荷を必要
とし、その際、一層の燃料性状の劣化が予測される。デ
ィーゼルエンジンの排気ガスに起因するオキシダント発
生に代表される都市環境への悪影響は、このような燃料
性状改善の困難さと相まって、ディーゼルエンジンの存
在そのものが問われる段階にまで至っている。
【0012】ところで、前掲特開平4−72387号公
報に開示された燃料油から硫黄分を除去する方法は、石
油及び石炭液化油等から得られる燃料油を酸化剤処理す
るものであり、ディーゼルエンジン用燃料油の性状を改
善することを目的とするものではない。また、前掲特開
平7−197036号公報に開示された技術は、有機硫
黄化合物を含有する軽質油又は重質油から有機硫黄化合
物を回収するものであり、硫黄化合物を含有する軽油及
び/又は重油に、炭化水素に対する溶解度が小さく且つ
硫黄化合物に対する溶解度が大きい溶剤を加えて混合し
て、有機硫黄化合物を抽出分離して回収するものである
が、硫黄化合物を含有するディーゼル用燃料油に2段階
の脱硫処理を施して該ディーゼル用燃料油の性状を改善
することについて何ら開示されているものではない。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、ディ
ーゼルエンジン用燃料油の性状を劣化させることなく、
セタン価を維持又は向上させ(即ち、少なくとも維持さ
せ)、ジベンゾチオフェン類の含有量を著しく少なくし
て、低芳香族傾向の組成に転化できるディーゼルエンジ
ン用燃料油の製造方法及びディーゼルエンジン用燃料油
を提供することである。
【0014】この発明は、上記目的を達成するため、次
のように構成されている。即ち、この発明は、硫黄化合
物を含有する軽油及び/又は重油から成る燃料油に、炭
化水素に対する溶解度が小さく且つ硫黄化合物に対する
溶解度が大きい溶剤を加えて混合し、ジベンゾチオフェ
ン類を150℃以下の温度と常圧下で抽出分離し、次い
で、前記燃料油中の他の硫黄化合物を前記燃料油の性状
を劣化させない温度及び圧力で水素還元し又は前記溶剤
による抽出分離を再度行うことによって分離除去し、高
温で高圧を加えることにより生じる前記燃料油の劣化を
防止し、少なくともセタン価を維持してジベンゾチオフ
ェン類及び芳香族の減少によって排気浄化処理を容易に
行い得る燃料油組成に転化させたことを特徴とするディ
ーゼルエンジン用燃料油の製造方法に関する。
【0015】又は、この発明は、硫黄化合物を含有する
軽油及び/又は重油から成る燃料油を、前記燃料油を劣
化させない温度と圧力で水素還元又は炭化水素に対する
溶解度が小さく且つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい
溶剤と混合させることにより、前記燃料油の硫黄化合物
を分離除去し、次いで、前記燃料油に前記溶剤を加えて
混合して150℃以下の温度と常圧下でジベンゾチオフ
ェン類を抽出分離し、高温と高圧を加えることにより生
じる前記燃料油の劣化を防止し、少なくともセタン価を
維持してジベンゾチオフェン類及び芳香族の減少によっ
て排気浄化処理を容易に行い得る前記燃料油組成に転化
させたことを特徴とするディーゼルエンジン用燃料油の
製造方法に関する。
【0016】或いは、この発明は、硫黄化合物を含有す
る軽油及び/又は重油から成る燃料油に、炭化水素に対
する溶解度が小さく且つ硫黄化合物に対する溶解度が大
きい溶剤を加えて混合し、ジベンゾチオフェン類を15
0℃以下の温度と常圧下で抽出分離し、次いで、前記燃
料油中の他の硫黄化合物を前記燃料油の性状を劣化させ
ない温度及び圧力で水素還元し又は前記溶剤による抽出
分離を再度行うことによって分離除去し、高温で高圧を
加えることにより生じる前記燃料油の劣化を防止し、少
なくともセタン価を維持してジベンゾチオフェン類及び
芳香族の減少によって排気ガス浄化処理を容易に行い得
る燃料油組成に転化させ、更に、前記燃料油に、炭化水
素類及び/又は添加剤を配合して燃料性状を調整したこ
とを特徴とするディーゼルエンジン用燃料油に関する。
【0017】又は、この発明は、硫黄化合物を含有する
軽油及び/又は重油から成る燃料油を、前記燃料油を劣
化させない温度と圧力で水素還元又は炭化水素に対する
溶解度が小さく且つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい
溶剤と混合させることにより、前記燃料油の硫黄化合物
を分離除去し、次いで、前記燃料油に前記溶剤を加えて
混合して150℃以下の温度と常圧下でジベンゾチオフ
ェン類を抽出分離し、高温と高圧を加えることにより生
じる前記燃料油の劣化を防止し、少なくともセタン価を
維持してジベンゾチオフェン類及び芳香族の減少によっ
て排気ガス浄化処理を容易に行い得る前記燃料油組成に
転化させ、更に、前記燃料油に、炭化水素類及び/又は
添加剤を配合して燃料性状を調整したことを特徴とする
ディーゼルエンジン用燃料油に関する。
【0018】この発明において、前記溶剤は、アセト
ン、ピナコリン、メチシルオキシド、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、アセチルアセトン、2−ブタノン、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ニ
トロメタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ジメチ
ルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、
N,N’−ジメチルアセトアミド、ピリジン、N−ジメ
チルアセトアミド、エステル、ヘキサメチル燐酸アミ
ド、ホスホランから選択される一種又は複数種の物質、
或いは該物質に対して20%以下の濃度範囲で水及び/
又は10%以下の酸類又はヨウ素を含有させた混合物か
ら選択されるものである。
【0019】ところで、現在行われている水素還元脱硫
法では、反応温度300℃〜380℃、反応圧力30k
g/cm2 〜70kg/cm2 の条件で硫黄分700p
pm程度に脱硫した場合、その残留硫黄化合物の殆どが
難脱硫化合物であるジベンゾチオフェン類である。この
ことから、ジベンゾチオフェン類の除去には、より有効
な手段の開発が必要になってくる。そこで、この発明
は、2価の硫黄原子上の孤立電子対は強い求核性を有し
ている事実に基づき、硫黄化合物に選択的に反応する溶
剤、及び溶剤に対する補助剤を添加して、硫黄化合物、
特に、ジベンゾチオフェン類を燃料油中より抽出分離す
るものである。硫黄原子の求核性を利用した溶剤及び補
助剤による硫黄化合物の直接抽出分離において、ジベン
ゾチオフェン類の除去は10ppm以下まで可能であ
る。また、上記溶剤の反応温度は、150℃以下常温ま
での範囲で、圧力は常圧にて行われるため、高温高圧下
の反応による燃料性状の悪化、3環、4環の多環芳香族
化合物の生成等の組成変化を防止することができる。ま
た、これらの多環硫黄化合物の除去は、燃料油全体の低
芳香族化にもなる。
【0020】この発明におけるジベンゾチオフェン類の
除去は、直蒸留軽油、又は直蒸留重油から多種の硫黄化
合物を溶剤及びその補助剤によって抽出分離を行うこと
ができる。また、この発明は、水素還元法が脱硫効果の
みでなく、燃料油の分解、調整、脱窒素等の諸効果もあ
るため、これと直接抽出分離脱硫法とを組み合わせるこ
ともできる。即ち、水素還元法では、除去が困難なジベ
ンゾチオフェン類を溶剤抽出分離によって除去してお
き、次に燃料油性状を劣化させない範囲の温度、圧力下
での水素還元法による脱硫や燃料調整を行うことであ
る。或いは、最初に燃料油性状の劣化を起こさない範囲
の温度と圧力下の水素還元法による脱硫を行い、残留硫
黄化合物を溶剤による抽出分離によって除去する方法が
ある。
【0021】この発明における硫黄化合物のディーゼル
エンジン用燃料油中からの溶剤による抽出除去は、軽
油、又は重油に炭化水素に対する溶解度が小さく、且つ
硫黄化合物に対し溶解度の大きい溶剤を加えて混合して
燃料油中に溶解している硫黄化合物を上記溶剤に移行さ
せた後に、燃料油と硫黄化合物を含む溶剤とを、主とし
て遠心分離によって分離し、次いで該溶剤を蒸発回収
し、これを再使用に共するものであり、硫黄化合物は蒸
発残渣として除去される。
【0022】ディーゼルエンジン用燃料油において、そ
の着火性は、セタン価あるいはセタン指数によって評価
され、その数値が高いほど着火性が高い。蒸留性状につ
いては、留出温度が高すぎると、噴射ノズルへのカーボ
ンの付着、黒煙発生傾向の増加、軽負荷時のタール状付
着物の発生を促進するので好ましくなく、一般に90%
の留出度が350℃以下に規制されている。一方、燃料
油の粘度は、高すぎると、燃料噴射ノズルからの噴霧特
性や燃焼室での燃焼性が悪化し、低すぎると、噴射系の
潤滑不良等の発生が懸念される。ところで、燃料油中の
ワックス分が結晶し、析出し始める温度を曇点といい、
析出したワックスが数%に達して燃料油がゲル化し始め
る温度を流動点という。ディーゼルエンジンの排気ガス
に影響を与える軽油の性状には、上述した硫黄化合物の
化学的性状、及びその存在量の他、セタン指数、高沸点
成分即ち90%留分中のアロマ量(ベンゼン環を含む炭
化水素量)、それに動粘度、10%留分量などの諸要因
が関与する。
【0023】燃料油のセタン指数と排気ガスとの関係
は、着火性が向上した燃料は、噴射時間を進角側に調整
した場合NOX 排出量が少なくなると共に、パティキュ
レートの少ない噴射時期決定が可能となる。セタン指数
の向上は着火遅れが短縮され、予混合燃焼を行い、燃焼
のピーク温度が低下することによって燃焼温度が下が
り、NOX 発生量が低減すると考えられている。また、
軽油の燃焼によるパティキュレートの発生を低減するこ
とは、軽油中の硫黄化合物を低減すると共に、軽油基材
の組成を調整することが有効である。ところで、軽油に
はベンゼン環を含む炭化水素が分子式レベルで150種
以上存在し、炭素数は8から24に至るまでが含まれ、
それぞれの沸点は200℃以上異なる。このうち、気化
し難い多環芳香族を含む高沸点成分の量が、パティキュ
レート中の粒状物質、煤の生成に深く関与している。ま
た、動粘度は燃料の霧化に影響を与え、10%留分は気
化に影響を与える性状であり、これらが混合気形成に与
える影響もパティキュレートの発生量に関係している。
【0024】この発明は、上記のように構成することに
よって、ディーゼルエンジンの機能を保持しつつ、その
排気ガスの浄化を改善することができる適正な燃料性状
を構成するものであり、まず水素還元法では難脱硫物質
であった多環硫黄化合物を常圧、望ましくは常温下で除
去、又は減少させることにより、高沸点多環芳香族でも
あるジベンゾチオフェン類が除去されることによってア
ロマ量の減少をも達成するものである。更に、この発明
は、燃料油のセタン価を維持、又は向上させることがで
きるので、これらの諸特性を骨格とし、これを基材とし
て、更に炭化水素や添加剤の配合により動粘度や10%
留分などを調整して適正な燃料組成に転化させることを
可能とするものである。
【0025】この発明に使用する溶剤は、上記に示すよ
うに、極性溶剤のものである。強い電子供与性を有する
溶剤は、硫黄化合物に対して強い抽出能力を示す。ディ
ーゼルエンジン用燃料油中に多く存在する化学的な官能
基、特に、チオフェン類、ジベンゾチオフェン類に対し
ては、アルコール類よりアセトンのような非プロトン系
双極子溶剤が大きな分配係数を示すため、好ましいもの
である。
【0026】更に、この発明は、硫黄官能基の2価の原
子上の孤立電子対が強い求核性を有している事実を応用
し、上記の電子供与性を持つ溶剤に、更にアルコール系
溶剤、或いは水、及び/又は有機カルボン酸、スルホン
酸、硫酸、硝酸、塩酸から選択される酸、又はヨウ素を
加えることにより、硫黄化合物の本来の溶解性を変化さ
せて、溶剤の硫黄化合物に対する選択性を増大させるこ
とができる。
【0027】この発明については、後述の実施例で説明
するように、中でも溶剤をアセトンとし、補助剤を水と
してアセトンに対して水5%以下を添加した場合には、
効果は著しいものがある。この場合、溶剤と水と軽油は
攪拌及び/又は振動によって容易に混合が行われ、軽油
中の硫黄化合物は直ちに溶剤中に移行する。水の添加に
より溶剤の凝集エネルギーが増大し、その結果、軽油と
硫黄化合物を含む溶剤との凝集エネルギー差が拡大する
ことにより、攪拌、振動を停止すれば軽油と硫黄化合物
を含む溶剤が自動的に分離を始め、それぞれの集合体を
形成していく。このように軽油と溶剤、補助剤との混
合、及び分離は簡易な工程で、僅かな機械的エネルギー
によって達成される。溶剤であるアセトンの蒸発、回収
は少ない熱エネルギーによって可能となる。また、実施
例で説明するように、硫黄化合物をあらかじめ酸化して
おくと、抽出効果は著しく向上する。
【0028】この発明は、水素還元法では除去が極めて
困難なジベンゾチオフェン類を含む硫黄化合物の残留量
を極めて少なくし、従来の硫黄化合物を除去する際の高
温、高圧による燃料の性状の劣化を極めて少なくし、ま
た低芳香族化され、燃料油組成の特性をより適正化する
ことを基本とし、燃料油に適宜炭化水素類及び添加剤を
配合し、動粘度、10%留分量等を調整した適正な燃料
油組成を生成させるものである。
【0029】ところで、従来の軽油、重油中に存在する
各種硫黄化合物の水素還元法による脱硫の困難性や水素
還元法で使用される触媒性能の低下(触媒毒)等の問題
は、いずれも、軽油、重油中に存在する硫黄化合物の硫
黄原子の特性に基づくものである。燃料油の硫黄原子の
特性は、他のヘテロ原子の特性とは大きくかい離してお
り、むしろ、周期律表中の全原子の中でも特異な特性を
有する存在である。
【0030】この発明は、上記の硫黄原子の特性に着目
し、硫黄原子の2価の硫黄原子上の孤立電子対が強い求
核性を持つという事実に基づいて、この特性を利用する
ために、強い電子供与性を持つ溶剤、必要に応じ補助剤
を併用することによって燃料油中の硫黄化合物を選択的
に溶剤層に分離移動させることを可能としたものであ
る。燃料油に対する上記処理は、温度150℃以下、望
ましくは、常温で常圧下で行われ、該処理を繰り返すこ
とにより、ジベンゾチオフェン類の軽油、重油中の残留
量を10ppm以下まで下げることができる。従って、
水素還元法による高温で高圧反応に由来する燃料油の性
状の劣化、多環芳香族化合物の生成などが生じることは
ない。
【0031】更に、後述の実施例(実施例5、表5)か
ら明らかのように、ディーゼルエンジン用燃料油につい
て、最も重要な特性であるセタン指数は上昇している。
一方、ディーゼルエンジン用燃料油の動粘度、目づまり
点、曇点、潤滑性等の調整は、低沸点燃料及び添加剤の
配合によって行うものであり、また、使用目的に応じて
適宜に他の添加剤を配合することもできる。これらの添
加剤として、該ディーゼルエンジン用燃料油中の硫黄化
合物の高レベルでの除去に伴う潤滑性低下を補う添加剤
や曇点降下剤等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、図面及び表を参照して、この発明によ
るディーゼルエンジン用燃料油の製造方法及びディーゼ
ルエンジン用燃料油の実施例について説明する。 〔実施例1〕水素還元法によって硫黄含有量1800p
pmに脱硫した軽油に等量のアセトンを加え、プロペラ
攪拌機で2000rpmで5秒間攪拌しつつ、水を加え
て10秒間攪拌し、放置10分後、軽油層を採取し、水
洗、乾燥した。水の存在比と脱硫の関係を表1及び図1
に示す。1回の最大脱硫率は約37%であった。
【表1】
【0033】〔実施例2〕A重油(硫黄含有率6200
ppm)中の硫黄化合物の抽出分離除去を実施例1と同
様の方法で実施した。アセトン抽出による場合の、水の
存在比による影響を表2及び図2に示す。
【表2】
【0034】〔実施例3〕水素還元法によって硫黄含有
量1800ppmに脱硫した軽油に、蟻酸10%、過酸
化水素10%を加え、90分間激しく攪拌し、反応後軽
油層を分離し、水洗し、放冷乾燥した。アセトンを溶剤
とした水の存在比による影響を表3及び図3に示す。1
回の最大脱硫率は約82%であった。
【表3】
【0035】〔実施例4〕溶剤によるディーゼル燃料中
の硫黄化合物の除去能力は溶剤の種類によって異なる。
A重油(硫黄含有量6200ppm)に対する1回の脱
硫操作後の硫黄化合物の残留量の比較を表4に示す。
【表4】
【0036】〔実施例5〕水素還元法によって、硫黄含
有量1800ppmに脱硫処理し、性状調整を行った1
号軽油(B)に実施例1に示す溶剤による硫黄化合物の
抽出を、その残留量が50ppmになるまで繰り返し行
い、処理油(A)を得た。
【0037】処理油Aの主な性状を1号軽油(JIS規
格)と2号軽油(JIS規格)と対比して表5に示す。
処理油Aに含まれていた添加剤は、抽出工程によって抽
出除去されている。
【表5】
【0038】処理油(A)と1号軽油(B)との蒸留性
状の比較を図4で示す。また、処理油(A)と2号軽油
(C)との蒸留性状の比較を図5に示す。
【0039】処理油(A)、1号軽油(B)及び2号軽
油(C)の90%留出点の比較を図6に示す。
【0040】処理油(A)、1号軽油(B)及び2号軽
油(C)の流動点の比較を図7に示す。
【0041】
【発明の効果】この発明は、上記のように構成すること
により、現在、ディーゼルエンジン用燃料油に要求され
ている基本的課題を解決することができたものである。
即ち、ディーゼルエンジン用燃料油中の硫黄化合物によ
る環境汚染を防止し、燃料油の性状を劣化させることな
く、ジベンゾチオフェン類を含む硫黄化合物の残留量を
極めて少なくし、低芳香族化された燃料油組成を持つデ
ィーゼルエンジン用燃料油を提供できる。上記のように
製造された燃料油に基づいて適正に設計されたディーゼ
ルエンジン用燃料油を市場に低コストで提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶媒としてアセトンを使用し、水の存在比によ
る軽油中の硫黄含有量を示したグラフである。
【図2】溶媒としてアセトンを使用し、水の存在比によ
る重油中の硫黄含有量を示したグラフである。
【図3】溶媒としてアセトンを使用し、水の存在比によ
る酸化軽油中の硫黄含有量を示したグラフである。
【図4】処理油(A)と1号軽油(B)との蒸留性状の
比較を示したグラフである。
【図5】処理油(A)と2号軽油(C)との蒸留性状の
比較を示したグラフである。
【図6】処理油(A)、1号軽油(B)及び2号軽油
(C)の90%留出点を比較した説明図である。
【図7】処理油(A)、1号軽油(B)及び2号軽油
(C)の流動点を比較した説明図である。
【符号の説明】
A 脱硫処理油 B 1号軽油(JIS規格) C 2号軽油(JIS規格)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄化合物を含有する軽油及び/又は重
    油から成る燃料油に、炭化水素に対する溶解度が小さく
    且つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい溶剤を加えて混
    合し、ジベンゾチオフェン類を150℃以下の温度と常
    圧下で抽出分離し、次いで、前記燃料油中の他の硫黄化
    合物を前記燃料油の性状を劣化させない温度及び圧力で
    水素還元し又は前記溶剤による抽出分離を再度行うこと
    によって分離除去し、高温で高圧を加えることにより生
    じる前記燃料油の劣化を防止し、少なくともセタン価を
    維持してジベンゾチオフェン類及び芳香族の減少によっ
    て排気浄化処理を容易に行い得る燃料油組成に転化させ
    たことを特徴とするディーゼルエンジン用燃料油の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 硫黄化合物を含有する軽油及び/又は重
    油から成る燃料油を、前記燃料油を劣化させない温度と
    圧力で水素還元又は炭化水素に対する溶解度が小さく且
    つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい溶剤と混合させる
    ことにより、前記燃料油の硫黄化合物を分離除去し、次
    いで、前記燃料油に前記溶剤を加えて混合して150℃
    以下の温度と常圧下でジベンゾチオフェン類を抽出分離
    し、高温と高圧を加えることにより生じる前記燃料油の
    劣化を防止し、少なくともセタン価を維持してジベンゾ
    チオフェン類及び芳香族の減少によって排気浄化処理を
    容易に行い得る前記燃料油組成に転化させたことを特徴
    とするディーゼルエンジン用燃料油の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶剤は、アセトン、ピナコリン、メ
    チシルオキシド、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ア
    セチルアセトン、2−ブタノン、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール、ブタノール、アセトニトリル、プロ
    ピオニトリル、ブチロニトリル、ニトロメタン、ニトロ
    プロパン、ニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド、
    N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチル
    アセトアミド、ピリジン、N−ジメチルアセトアミド、
    エステル、ヘキサメチル燐酸アミド、ホスホランから選
    択される一種又は複数種の物質、或いは該物質に対して
    20%以下の濃度範囲で水及び/又は10%以下の酸類
    又はヨウ素を含有させた混合物から選択されることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のディーゼルエンジン用
    燃料油の製造方法。
  4. 【請求項4】 硫黄化合物を含有する軽油及び/又は重
    油から成る燃料油に、炭化水素に対する溶解度が小さく
    且つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい溶剤を加えて混
    合し、ジベンゾチオフェン類を150℃以下の温度と常
    圧下で抽出分離し、次いで、前記燃料油中の他の硫黄化
    合物を前記燃料油の性状を劣化させない温度及び圧力で
    水素還元し又は前記溶剤による抽出分離を再度行うこと
    によって分離除去し、高温で高圧を加えることにより生
    じる前記燃料油の劣化を防止し、少なくともセタン価を
    維持してジベンゾチオフェン類及び芳香族の減少によっ
    て排気ガス浄化処理を容易に行い得る燃料油組成に転化
    させ、更に、前記燃料油に、炭化水素類及び/又は添加
    剤を配合して燃料性状を調整したことを特徴とするディ
    ーゼルエンジン用燃料油。
  5. 【請求項5】 硫黄化合物を含有する軽油及び/又は重
    油から成る燃料油を、前記燃料油を劣化させない温度と
    圧力で水素還元又は炭化水素に対する溶解度が小さく且
    つ硫黄化合物に対する溶解度が大きい溶剤と混合させる
    ことにより、前記燃料油の硫黄化合物を分離除去し、次
    いで、前記燃料油に前記溶剤を加えて混合して150℃
    以下の温度と常圧下でジベンゾチオフェン類を抽出分離
    し、高温と高圧を加えることにより生じる前記燃料油の
    劣化を防止し、少なくともセタン価を維持してジベンゾ
    チオフェン類及び芳香族の減少によって排気ガス浄化処
    理を容易に行い得る前記燃料油組成に転化させ、更に、
    前記燃料油に、炭化水素類及び/又は添加剤を配合して
    燃料性状を調整したことを特徴とするディーゼルエンジ
    ン用燃料油。
  6. 【請求項6】 前記溶剤は、アセトン、ピナコリン、メ
    チシルオキシド、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ア
    セチルアセトン、2−ブタノン、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール、ブタノール、アセトニトリル、プロ
    ピオニトリル、ブチロニトリル、ニトロメタン、ニトロ
    プロパン、ニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド、
    N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチル
    アセトアミド、ピリジン、N−ジメチルアセトアミド、
    エステル、ヘキサメチル燐酸アミド、ホスホランから選
    択される一種又は複数種の物質、或いは該物質に対して
    20%以下の濃度範囲で水及び/又は10%以下の酸類
    又はヨウ素を含有させた混合物から選択されることを特
    徴とする請求項4又は5に記載のディーゼルエンジン用
    燃料油。
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