JPH10168430A - シール用樹脂組成物 - Google Patents

シール用樹脂組成物

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JPH10168430A
JPH10168430A JP33379696A JP33379696A JPH10168430A JP H10168430 A JPH10168430 A JP H10168430A JP 33379696 A JP33379696 A JP 33379696A JP 33379696 A JP33379696 A JP 33379696A JP H10168430 A JPH10168430 A JP H10168430A
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山 聡 秋
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明のシール用樹脂組成物は、(A)メタロセン系触
媒を用いて調製された、密度が0.890〜0.900g/cm3のホ゜リエ
チレンと、(B)メタロセン系触媒を用いて調製された、密度が0.900
g/cm3を超え、かつ0.925g/cm3未満であるホ゜リエチレンとを特
定割合で含んでなる。この組成物は、DSC曲線において2
個以上の融点の存在が示され、最高融点が100〜105℃で
あり、かつ最高融点のヒ゜ークの高さ(Tm1H)とその次に高い
融点のヒ゜ークの高さ(Tm2H)との比[Tm1H/Tm2H]が0.7以下で
ある。また、この組成物から形成されるフィルムのヒートシール開
始温度は110℃以下であり、耐熱温度は110℃以上であ
る。 【効果】上記組成物は、低温ヒートシール性と耐熱性とのハ゛ラン
スに優れている。この組成物からシール層を形成した多層構
造の包材は、液体スーフ゜などを高温で充填したり、あるい
は液体スーフ゜充填した後にホ゛イル殺菌することができ、ヒートシ
ール部は強固に接着している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、低温ヒートシール性と耐
熱性とのバランスに優れたシール用樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】液体容器、たとえばワイン、清
酒、果汁飲料、醤油、ソース、つゆ、スープなどの液体
食品の容器に多層構造の包材が広く使用されている。
【0003】このような多層構造の包材の最内層には、
低温ヒートシール性とホットタック性に優れたメタロセ
ン系低密度ポリエチレン(密度0.890〜0.900
g/cm3 )が使用され始めた。
【0004】しかしながら、このようなメタロセン系低
密度ポリエチレンで形成された最内層を有する包材で
は、たとえば液体スープを高温で充填したり、あるいは
液体スープを充填した後にボイル殺菌したりすると、最
悪の場合はヒートシール部から破袋することがある。密
度の高いメタロセン系ポリエチレンを用いれば耐熱性に
優れた包材が得られるが、低温ヒートシール性が劣る。
【0005】したがって、低温ヒートシール性と耐熱性
とのバランスに優れたシール用樹脂組成物の出現が望ま
れている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、低温ヒートシー
ル性と耐熱性とのバランスに優れたシール用樹脂組成物
を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るシール用樹脂組成物は、
(A)メタロセン系触媒を用いて調製された、密度が
0.890〜0.900g/cm3 である低密度ポリエ
チレン40〜70重量部と、(B)メタロセン系触媒を
用いて調製された、密度が0.900g/cm3 を超
え、かつ0.925g/cm3 未満である低密度ポリエ
チレン20〜40重量部と、(C)高圧法低密度ポリエ
チレン0〜40重量部[成分(A)、(B)および
(C)の合計量は100重量部である]と含有してなる
樹脂組成物であり、該樹脂組成物は、示差走査熱量計に
より測定して得られたDSC曲線において2個以上の融
点の存在が示され、最高融点が100〜105℃であ
り、かつ最高融点のピークの高さ(Tm1H )とその次
に高い融点のピークの高さ(Tm2H )との比[Tm1
H/Tm2H ]が0.7以下であり、該樹脂組成物から
形成されるフィルムのヒートシール開始温度が110℃
以下であり、かつ耐熱温度が110℃以上であることを
特徴としている。
【0008】本発明では、密度の異なるメタロセン系低
密度ポリエチレン(A)、(B)をブレンドすることに
よって、密度の低いメタロセン系低密度ポリエチレン
(A)により低温ヒートシール性を向上させることがで
き、また、密度の高いメタロセン系低密度ポリエチレン
(B)により耐熱性を向上させることができる。
【0009】前記低密度ポリエチレン(B)の一部を、
メタロセン系触媒以外の触媒を用いて調製された、密度
が0.900g/cm3 を超え、かつ0.925g/c
3未満である低密度ポリエチレン(D)で代替するこ
とができる。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るシール用樹脂
組成物について具体的に説明する。本発明に係るシール
用樹脂組成物は、(A)メタロセン系触媒を用いて調製
された、密度が0.890〜0.900g/cm3 であ
る低密度ポリエチレンと、(B)メタロセン系触媒を用
いて調製された、密度が0.900g/cm3 を超え、
かつ0.925g/cm3 未満である低密度ポリエチレ
ンと、(C)必要に応じ高圧法低密度ポリエチレンとを
含有してなる。
【0011】低密度ポリエチレン(A) 本発明で用いられる低密度ポリエチレン(A)は、メタ
ロセン系オレフィン重合用触媒を用いて調製されたエチ
レン単独重合体、またはエチレンと炭素原子数3〜20
のα- オレフィンとを共重合して得られる低密度エチレ
ン・α- オレフィン共重合体である。この低密度エチレ
ン・α- オレフィン共重合体は、直鎖状あるいは分岐状
低密度ポリエチレンであってもよい。
【0012】エチレンとの共重合に用いられる炭素原子
数3〜20のα- オレフィンとしては、具体的には、プ
ロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチ
ル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンな
どが挙げられる。これらの中では、炭素原子数3〜10
のα- オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα- オレフ
ィンが好ましい。
【0013】上記のようなα- オレフィンは、単独で、
または2種以上組合わせて用いることができる。本発明
で用いられる低密度ポリエチレン(A)は、エチレンか
ら導かれる構成単位が50重量%以上100重量%未
満、好ましくは75〜99重量%、さらに好ましくは7
5〜95重量%、特に好ましくは83〜95重量%の量
で存在し、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導
かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜25
重量%、さらに好ましくは5〜25重量%、特に好まし
くは5〜17重量%の量で存在することが望ましい。
【0014】本発明で用いられる低密度ポリエチレン
(A)は、密度(ASTM D 1505)が0.890〜0.9
00g/cm3 、好ましくは0.892〜0.897g
/cm 3 である。密度が上記範囲にある低密度ポリエチ
レン(A)を用いると、低温ヒートシール性に優れたシ
ール用樹脂組成物が得られる。
【0015】なお密度は、190℃における2.16k
g荷重でのメルトフローレート(MFR)測定時に得ら
れるストランドを120℃で1時間熱処理し、1時間か
けて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定する。
【0016】また、この低密度ポリエチレン(A)のメ
ルトフローレート(MFR;ASTM D1238,190℃、荷重
2.16kg)は、通常0.1〜100g/10分、好ましく
は1〜30g/10分の範囲にある。
【0017】上記のような低密度ポリエチレン(A)
は、たとえば特開平6−9724号公報、特開平6−1
36195号公報、特開平6−136196号公報、特
開平6−207057号公報等に記載されているメタロ
セン触媒成分を含む、いわゆるメタロセン系オレフィン
重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜20
のα- オレフィンとを共重合させることによって製造す
ることができる。
【0018】本発明においては、低密度ポリエチレン
(A)は、低密度ポリエチレン(A)、低密度ポリエチ
レン(B)および高圧法低密度ポリエチレン(C)の合
計量100重量部に対して、40〜70重量部、好まし
くは45〜65重量部の割合で用いられる。このような
割合で低密度ポリエチレン(A)を用いると、低温ヒー
トシール性に優れたシール用樹脂組成物が得られる。
【0019】低密度ポリエチレン(B) 本発明で用いられる低密度ポリエチレン(B)は、メタ
ロセン系触媒を用いて調製されたエチレン単独重合体、
またはエチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とを共重合して得られる低密度エチレン・α- オレフィ
ン共重合体である。この低密度エチレン・α- オレフィ
ン共重合体は、直鎖状あるいは分岐状低密度ポリエチレ
ンであってもよい。この低密度ポリエチレン(B)は、
上記低密度ポリエチレン(A)よりも高密度である。
【0020】本発明で用いられる低密度ポリエチレン
(B)は、密度(ASTM D 1505)が0.900g/cm
3 を超え、かつ0.925g/cm3 未満、好ましくは
0.902〜0.923g/cm3 である。密度が上記
範囲にある低密度ポリエチレン(B)を用いると、耐熱
性に優れたシール用樹脂組成物が得られる。なお、密度
は、上述した測定方法と同様の方法で測定される。
【0021】エチレンとの共重合に用いられる炭素原子
数3〜20のα- オレフィンの具体例としては、上述し
た低密度ポリエチレン(A)の具体例と同様のα- オレ
フィンを挙げることができ、中でも、炭素原子数3〜1
0のα- オレフィン、特に炭素原子数4〜8のα- オレ
フィンが好ましい。
【0022】上記のようなα- オレフィンは、単独で、
または2種以上組合わせて用いることができる。本発明
で用いられる低密度ポリエチレン(B)は、エチレンか
ら導かれる構成単位が50重量%以上100重量%未
満、好ましくは75〜99重量%、さらに好ましくは7
5〜95重量%、特に好ましくは83〜95重量%の量
で存在し、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導
かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜25
重量%、さらに好ましくは5〜25重量%、特に好まし
くは5〜17重量%の量で存在することが望ましい。
【0023】また、この低密度ポリエチレン(B)のメ
ルトフローレート(MFR;ASTM D1238,190℃、荷重
2.16kg)は、通常0.1〜100g/10分、好ましく
は1〜30g/10分の範囲にある。
【0024】上記のような低密度ポリエチレン(B)
は、上述した低密度ポリエチレン(A)の製造方法と同
様の方法で製造することができる。本発明においては、
低密度ポリエチレン(B)は、低密度ポリエチレン
(A)、低密度ポリエチレン(B)および高圧法低密度
ポリエチレン(C)の合計量100重量部に対して、2
0〜40重量部、好ましくは20〜30重量部の割合で
用いられる。このような割合で低密度ポリエチレン
(B)を用いると耐熱性に優れたシール用樹脂組成物が
得られる。
【0025】高圧法低密度ポリエチレン(C) 本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(C)
は、エチレンをラジカル重合触媒の存在下、高圧の下で
製造したポリエチレンであって、必要に応じ他のビニル
モノマーを少量共重合してあってもよい。
【0026】本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチ
レン(C)は、密度(ASTM D 1505)が通常0.925g
/cm3以下、好ましくは0.916〜0.924g/c
3、さらに好ましくは0.917〜0.923g/cm3
の範囲にある。密度が上記範囲にある高圧法低密度ポ
リエチレン(C)を用いると、耐ブロッキング性および
押出加工性に優れたシール用樹脂組成物が得られる。な
お密度は、上述した測定方法と同様の方法で測定され
る。
【0027】また、この高圧法低密度ポリエチレン
(C)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,1
90℃、荷重2.16kg)は、0.1〜100g/10分、好
ましくは1〜30g/10分の範囲にある。メルトフロ
ーレートが上記範囲にある高圧法低密度ポリエチレン
(C)を用いると、押出加工性が向上する。
【0028】本発明においては、高圧法低密度ポリエチ
レン(C)は、低密度ポリエチレン(A)、低密度ポリ
エチレン(B)および高圧法低密度ポリエチレン(C)
の合計量100重量部に対して、0〜40重量部、好ま
しくは0〜30重量部の割合で用いられる。こうのよう
な割合で高圧法低密度ポリエチレン(C)を用いると、
押出加工性に優れたシール用樹脂組成物が得られる。
【0029】[その他の成分]本発明においては、メタ
ロセン系触媒を用いて調製された低密度ポリエチレン
(B)の一部を、メタロセン系触媒以外の触媒、たとえ
ばチタン系触媒を用いて調製された、密度が0.900
g/cm3 を超え、かつ0.925g/cm3 未満の低
密度ポリエチレン(D)で代替することができる。この
低密度ポリエチレン(D)には、直鎖状低密度ポリエチ
レンも含まれる。低密度ポリエチレン(D)の配合量
は、低密度ポリエチレン(B)の配合量に対して、50
重量%以下である。低密度ポリエチレン(D)の中で
も、特に直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
【0030】また、本発明に係るシール用樹脂組成物中
に、必要に応じて、従来公知のアンチブロッキング剤、
防曇剤、静電防止剤、酸化防止剤、耐候安定剤、熱安定
剤、滑剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範
囲で配合することができる。
【0031】シール用樹脂組成物 本発明に係るシール用樹脂組成物は、示差走査熱量計に
より測定して得られたDSC曲線において2個以上の融
点の存在が示され、最高融点が100〜105℃、好ま
しくは102〜103℃であり、かつ最高融点のピーク
の高さ(Tm1H)とその次に高い融点のピークの高さ
(Tm2H )との比[Tm1H/Tm2H]が0.7以
下、好ましくは0.6以下である。この比[Tm1H/
Tm2H]が0.7以下である本発明に係るシール用樹
脂組成物を用いると、低温ヒートシール性と耐熱性との
バランスに優れたフィルムが得られる。
【0032】本発明において、示差走査熱量計による融
点は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC
−2型)を用い、厚さ0.5mmのシートに成形した試
料3.5〜10mgを200℃にて10分保持した後、
降温速度20℃/分にて40℃まで降温し、その後昇温
速度10℃/分にて昇温して得られる融点ピークTm
1 、Tm2 ・・・Tmiをチャート上に記録することにより
測定することができる。
【0033】本発明に係るシール用樹脂組成物は、その
フィルムのヒートシール開始温度が110℃以下、好ま
しくは105℃以下であり、かつ耐熱温度が110℃以
上、好ましくは115℃以上である。
【0034】上記ヒートシール開始温度および耐熱温度
の測定方法は、実施例の項で後述する。本発明に係るシ
ール用樹脂組成物は、低密度ポリエチレン(A)と、低
密度ポリエチレン(B)と、必要に応じ高圧法低密度ポ
リエチレン(C)と、さらに酸化防止剤、滑剤、帯電防
止剤などの上記添加剤を、バンバリーミキサー、ヘンシ
ェルミキサー、押出機等の混合装置を用いて、常温〜2
50℃で混合することにより得られる。
【0035】本発明に係るシール用樹脂組成物は、押出
ラミネート、Tダイフィルム、インフレーションフィル
ム加工の形で使用することも、あるいはドライラミネー
ト加工の形等で使用することもできる。
【0036】たとえばポリエチレン系多層フィルムのシ
ール層(内層)形成に用いる場合、このポリエチレン系
多層フィルムは、内層、外層、さらには中間層で使用す
るポリエチレン系樹脂および必要に応じて上述した添加
剤等の成分をそれぞれ混合し、次いで、押出ラミネート
法、キャスト法またはインフレーション法等により、内
層、外層、さらには中間層を積層することによって調製
することができる。
【0037】上記のような内層(シール層)形成に本発
明に係るシール用樹脂組成物を用いた多層フィルムは、
各種多層フィルム包装材、特に液体包装容器、さらには
多層フィルム用シーラント基材などの用途に用いること
ができる。この多層フィルムの使用に際しては、内層が
シール面として利用される。
【0038】このようなポリエチレン系多層フィルムを
多層フィルム用シーラント基材として用いる場合、外層
表面に接着剤を塗布し、他のフィルムと圧着して積層す
る。この積層方法は、いわゆるドライラミネート法と称
されている方法である。上記「他のフィルム」として
は、たとえばポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレンなどのプラスチックフィル
ムやアルミ箔、紙などが挙げられる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るシール用樹脂組成物は、ヒ
ートシール開始温度が110℃以下で、かつ、耐熱温度
が110℃以上であり、低温ヒートシール性と耐熱性と
のバランスに優れている。したがって、本発明に係るシ
ール用樹脂組成物から多層構造の包材のシール層を形成
すると、その包材は、たとえば液体スープを高温で充填
したり、あるいは液体スープを充填した後にボイル殺菌
することができ、ヒートシール部は強固に接着してい
る。
【0040】したがって、本発明に係るシール用樹脂組
成物は、液体容器、たとえばワイン、清酒、果汁飲料、
醤油、ソース、つゆ、スープなどの液体食品の容器、特
に高温の液体食品が充填される容器や、液体食品を充填
した後にボイル殺菌が行なわれる容器に使用される多層
構造の包材を構成する最内層(シール層)形成用樹脂と
して好適である。
【0041】なお、本願明細書におけるヒートシール開
始温度とは、ヒートシール強度測定において、シール面
が界面剥離から凝集剥離に変わった直後の温度を言う。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により限定されるものではない。
【0043】なお、実施例、比較例で得られた積層フィ
ルムについて、低温ヒートシール性および耐熱性の試験
を、次の方法に従って行なった。 <試験方法> (1)低温ヒートシール性 ヒートシール条件(片面加熱バーシーラーを使用) ヒートシール圧力:2kg/cm2 ヒートシール時間:0.5秒 シールバーの幅:10mm 剥離角度:180度 剥離速度:300m/分 (2)耐熱性 袋の大きさ:90mm×120mm シール条件:140℃、2kg/cm2 、0.5秒 内容物:水 内容量:100ml 熱処理温度:100〜125℃(高圧滅菌装置使用/ス
チーム) 熱処理時間:30分 熱処理後、外観をチェックし、破袋の有無を確認する。
【0044】実施例および比較例で用いたポリエチレン
は、次の第1表の通りである。
【0045】
【表1】
【0046】
【実施例1〜15および比較例1〜5】厚さ15μmの
二軸延伸ナイロンフィルム(NY)上に、ウレタン系ア
ンカーコート剤を塗布し溶剤を揮発させた後、直鎖状低
密度ポリエチレン(MFR(ASTM D 1238,190℃、荷重
2.16kg):10g/10分、密度:0.915g/cm3)を25μm
の厚さで押出ラミネートした。この直鎖状低密度ポリエ
チレンの押出ラミネートは、加工速度80m/分、ダイ
下樹脂温度295℃、直鎖状低密度ポリエチレン溶融膜
のNY側にオゾン処理を行なう条件の下で行なった。
【0047】次いで、この押出ラミネート層の上に、第
1表に示した各ポリエチレンを第2表に示す組成になる
ように調製して得た組成物を30μmの厚さで押出ラミ
ネートし、この組成物の層をシール層(最内層)とする
積層フィルムを得た。この組成物の押出ラミネートは、
加工速度80m/分、ダイ下樹脂温度285〜290℃
の条件で行なった。
【0048】上記のようにして得られた積層フィルムの
低温ヒートシール性および耐熱性について、上記試験を
行なった。結果を第2表に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)メタロセン系触媒を用いて調製され
    た、密度が0.890〜0.900g/cm3 である低
    密度ポリエチレン40〜70重量部と、(B)メタロセ
    ン系触媒を用いて調製された、密度が0.900g/c
    3 を超え、かつ0.925g/cm3 未満である低密
    度ポリエチレン20〜40重量部と、(C)高圧法低密
    度ポリエチレン0〜40重量部[成分(A)、(B)お
    よび(C)の合計量は100重量部である]とを含有し
    てなる樹脂組成物であり、 該樹脂組成物は、 示差走査熱量計により測定して得られたDSC曲線にお
    いて2個以上の融点の存在が示され、最高融点が100
    〜105℃であり、かつ最高融点のピークの高さ(Tm
    1H )とその次に高い融点のピークの高さ(Tm2H )
    との比[Tm1H/Tm2H ]が0.7以下であり、 該樹脂組成物から形成されるフィルムのヒートシール開
    始温度が110℃以下であり、かつ耐熱温度が110℃
    以上であることを特徴とするシール用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記低密度ポリエチレン(B)の一部が、
    メタロセン系触媒以外の触媒を用いて調製された、密度
    が0.900g/cm3 を超え、かつ0.925g/c
    3未満である低密度ポリエチレン(D)で代替されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のシール用樹脂組
    成物。
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