JPH10168074A - タキソールの製造方法 - Google Patents

タキソールの製造方法

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JPH10168074A
JPH10168074A JP9219643A JP21964397A JPH10168074A JP H10168074 A JPH10168074 A JP H10168074A JP 9219643 A JP9219643 A JP 9219643A JP 21964397 A JP21964397 A JP 21964397A JP H10168074 A JPH10168074 A JP H10168074A
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deacetyl
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Kumaar Chattopajjaa Suniir
クマール チャットパッジャー スニール
Parakaashu Sharma Ram
パラカーシュ シャルマ ラム
Kumaar Sushir
クマール スシル
Padamanaban Mazusudanan Kunnaasu
パダマナバン マヅスダナン クンナース
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D305/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D305/14Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 タキソールA、BもしくはCを製造するため
の簡単かつ実用的な方法を提供する。 【解決手段】 この方法は(i)タキソール同族体A、
BもしくはCをタキスス・ワリチアナの樹皮から分離し
(ii)酸フリーの極性溶媒中で過沃素酸塩により処理
してジオールをジアルデヒドまで室温にて***させ、
(iii)極性溶剤−酢酸媒体中で硼水素化物によりア
セタールまで還元し、(iv)鉱酸−極性溶剤の混液に
より中間生成物10−デアセチル タキソールA、Bも
しくはCまで酸性化させ、(v)塩基の存在下にシラン
と反応させて2′,7−ヒドロキシル基を保護し、(v
i)10−ヒドロキシル基をその場でアセチル化剤によ
りアセチル化し、(vii)2′,7−ヒドロキシル基
を鉱酸−極性溶剤の混液により保護解除し、(vii
i)シリカ上でのクロマトグラフィーによりタキソール
AもしくはBもしくはCを単離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタキソールの製造方
法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ヒマラヤイチ
イであるタキスス・ワリチアナの樹皮からタキソール
A、BおよびC(タキソール同族体A、BおよびC)の
キシロシドを分離すると共に、これら分離された式
(1)
【0002】
【化4】
【0003】[式中、RはC6 5 (タキソール同族体
AもしくはキシロシドA)またはCH 3 C=CHCH3
(タキソール同族体BもしくはキシロシドB)またはC
5 11(タキソール同族体CもしくはキシロシドC)を
示す]のタキソール同族体7−キシロシル−10−デア
セチル タキソールA、BもしくはCを10−デアセチ
ル タキソールA、BもしくはC(10−DAT−A、
B、C)まで中間体として使用すべく変換させ、この分
離された中間体(10−DATS)をタキソールA、B
もしくはCまでさらに変換される方法に関するものであ
る。
【0004】10−デアセチル タキソールA、Bおよ
びCは下式(2)を有し、式中R=C6 5 (10−デ
アセチル タキソールA)またはCH3 C=CH−CH
3 (10−デアセチル タキソールB)またはC5 11
(10−デアセチル タキソールC)である:
【0005】
【化5】
【0006】タキソールA、BおよびCは式(3)を有
し、式中R=C6 5 (タキソールA)またはCH3
=CHCH3 (タキソールB)または=C5 11(タキ
ソールC)である:
【0007】
【化6】
【0008】
【従来の技術】タキソールAおよびBは刊行物中にタキ
ソールおよびセファロマンニンとしても知られ、タキソ
ールCは他の名称を有する[マイス・アン・エビデンス
・ヌボー・アナローグス、タキスス・バッカタのタキソ
ール抽出物、V.セニル、S.ブレッヘルト、M.コリ
ン、D.ゲナード、F.ピコット、P.ポチエールおよ
びP.バレンネ、ジャーナル・オブ・ナチュラル・プロ
ダクツ、第47巻、第131〜137頁(198
4)]。
【0009】これら3種のタキソールA、BおよびCの
うち、タキソールA(=タキソール)のみが卵巣癌およ
び乳癌の処置につき臨床的に使用される。各種類の癌が
タキソールAで処置されており、卵巣癌および乳癌の処
置における結果は極めて有望である。タキソールA(=
タキソール)は、卵巣癌および乳癌を処置するため米国
の食品薬品局(FDA)により承認されている。
【0010】タキソールB(=セファロマンニン)は
キスス・ワリチアナの葉、茎および根から分離されてい
る。これは臨床的に使用されない。[タキスス・ワリチ
アナからの抗白血病アルカロイド、R.W.ミラー、
R.G.パウエル、C.R.スミス・ジュニアー、E.
アーノルドおよびJ.クラルディー、ジャーナル・オブ
・オーガニック・ケミストリー、第46巻、第1469
〜1474頁(1981)]。
【0011】タキソールCはタキスス・メジアの根から
分離されている[タキソール同族体はタキス・メジア
根を形成する。L.バルボニ、P.ガリボルジ、E.ト
レギアニ、G.アペンジノ、B.ガベッタおよびE.ボ
ンバルデリイ、フィトケミストリー、第36巻、第98
7〜990頁(1994)]。タキソールCはタキスス
・バッカタの細胞培養物からも分離されており、これは
非小細胞肺癌、小細胞肺癌、結腸癌、CNS癌および卵
巣癌の細胞系統に対し有力かつ選択的な細胞毒性を示し
た[タキスス・バッカタの細胞培養物からの新規な生物
活性毒素、W.マー、G.A.パーク、M.H.ゴメ
ズ、M.H.ニーダー、T.I.アダムス、J.S.エ
インスレー、O.P.サハイ、R.J.スミス、R.
W.スタールフート、P.J.ハイランド、F.ビッチ
およびC.シャックレトン、ジャーナル・オブ・ナチュ
ラル・プロダクツ、第57巻、第116〜122頁(1
994)]。
【0012】タキソールA(すなわち高度に酸素化され
たジテルペノイド分子および有力な抗癌剤)が先ず最初
タキスス・ブレビホリアの樹皮からも分離された。そ
の後、これはタキスス・ワリチアナを包含する他のタキ
スス種類からも分離されている。タキソールA(すなわ
ち構造上複雑かつ化学上不安定な分子)は、植物材料か
ら分離するには特殊かつ慎重な抽出および分離の過程を
必要とした。残念ながら、殆どの研究は独占的なもので
あって公開されていない。米国の研究者はT.ブレビホ
リアの樹皮からタキソールを抽出すべくアルコールを使
用しており、アルコール抽出物からのタキソールの単離
はその後にメタノール−クロロホルム混液(2:98)
を溶出溶剤として用いるシリカ上でのカラムクロマトグ
ラフィーを用いてタキソールA(=タキソール)とタキ
ソールB(セファロマンニン)との混合物を得ている。
1つの従来技術の方法において、タキソールAはタキソ
ールAおよびタキソールBを含有する混合物から0.0
1%の収率で分離および単離されており、これにはシリ
カゲル上での反復カラムクロマトグラフィーを用いるか
或いは高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用
いた[M.C.ワニ、H.I.テーラー、M.E.ウォ
ール、P.コガンおよびA.T.マックフェイル、植物
抗腫瘍剤VI:タキソールの単離および構造、タキスス
・ブレビホラからの新規な抗白血病剤および抗腫瘍剤、
ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエ
ティ、第93巻、第2325頁(1971);並びに
J.H.カルデリナ:タキソールおよびセファロマンニ
ンのHPLC分離、ジャーナル・オブ・リキッド・クロ
マトグラフィー、第14巻、第659頁(199
1)]。
【0013】他の従来技術の方法によれば、タキソール
Aはタキスス・ワリチアナの樹皮から0.02%の収率
で分離されている。分離法は、樹皮をメタノールで抽出
し、メタノール性抽出物を水とクロロホルムとの間に分
配させ、タキソールAをシリカゲル上でのカラムクロマ
トグラフィーによりクロロホルム可溶性フラクションか
ら単離することを含む[S.K.シャットパドヘイ、
V.K.トリパッチ、R.S.タクール、R.P.シャ
ルマおよびS.P.ジェイン、タキスス・バッカタから
のタキソール、10−デアセチルバッカチンIIIおよ
び(−)ベツリゲノールの分離、33B、第409頁
(1994)]。
【0014】従来技術の方法によれば、タキソール同族
体7−キシロシル−10−デアセチルタキソールAおよ
びBはK.V.ラオの方法[タキソールおよびデアセチ
ルタキソールの製造方法、K.V.ラオ、米国特許出願
第851469号、1992年3月13日付け]により
タキソールA(=タキソール)およびタキソールB(セ
ファロマンニン)まで変換されている。
【0015】タキソールAもしくはBの製造方法は、同
族体7−キシロシル−10−デアセチル タキソールA
もしくはBをメタノール中で過沃素酸塩と反応させるこ
とを含んだ。クロロホルムと硫酸との混液で20〜60
℃にてジアルデヒド生成物を生ぜしめ、次いでこれをフ
ェニルヒドラジンによりメタノール−水性酢酸混液中で
処理すると共に50〜60℃で加熱してジアルデヒドを
10−デアセチル タキソールAもしくはBまで分解さ
せ、次いでこれをカラムクロマトグラフィーにより単離
した。次いで、得られた10−デアセチル タキソール
Aもしくは10−デアセチル タキソールBを、10−
デアセチル タキソールAもしくはBとアセチル化剤と
の0〜100℃における反応により2′−および7−ヒ
ドロキシル基を封鎖し、次いで10−ヒドロキシル基を
アセチル化剤により0〜100℃にてアセチル化し、次
いで2′−および7−ヒドロキシル基を適する保護解除
剤によりタキソールAもしくはBまで保護解除すること
によりタキソールA(=タキソール)もしくはタキソー
ルBまで変換させた。
【0016】7−キシロシル−10−デアセチル タキ
ソールAもしくはBから中間生成物10−デアセチル
タキソールAもしくはBを作成すると共に10−デアセ
チルタキソールAをタキソールA(=タキソール)まで
変換させるラオにより記載された方法は、中間生成物1
0−デアセチル タキソールAもしくはBの低収率(た
とえば0.5gの7−キシロシル−10−デアセチル
タキソールAもしくはBは0.2gの10−デアセチル
タキソールAもしくはBをもたらす);並びに中間体
10−デアセチル タキソールAからの最終生成物タキ
ソールA(=タキソール)の低収率(たとえば0.5g
の10−デアセチル タキソールAは0.3gのタキソ
ールAをもたらす)を含む主たる欠点を有する。実験手
順および収率については、10−デアセチル タキソー
ルBからタキソールB(=セファロマンニン)への変換
に関しラオにより報告されていない。
【0017】中間生成物10−デアセチル タキソール
AもしくはBの低収率の理由は、(i)7−キシロシル
−10−デアセチル タキソールAもしくはBの過沃素
酸塩酸化を鉱酸の存在下に行うこと(ラオによりその特
許出願には過沃素酸塩酸化は過剰の重炭酸ナトリウムの
存在下に中性条件下でも行いうるが、過剰の溶解した炭
酸ナトリウムの存在はジアルデヒドからの側鎖分解をも
たらして生成物の混合物を生ぜしめうる)、並びに(i
i)過沃素酸塩酸化生成物をフェニルヒドラジンと共に
メタノール−水性酢酸混液中で50〜60℃にて加熱す
ることにより過沃素酸塩酸化生成物を10−デアセチル
タキソールAもしくはBまで分解することに基づき合
理的に説明することができる。
【0018】ラオの方法に記載された中間生成物からの
最終生成物タキソールA(=タキソール)の低収率に関
する理由は、不適切な保護基を選択して2′,7−ヒド
ロキシル基を封鎖すると共に、これら基の保護を行うた
めの反応持続時間および温度のような反応条件の非最適
化に基づきうる。さらに、同族体7−キシロシル−10
−デアセチル タキソールCから中間生成物10−デア
セチル タキソールCを製造すると共に上記中間生成物
10−デアセチル タキソールCからタキソールCまで
変換させる方法は、ラオによりその特許出願に含まれて
いない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
技術の方法に伴う欠点を解消すると共にタキソールA、
BおよびCを製造するための簡単かつ実用的な方法を開
発することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による方法は、
(i)タキソール同族体7−キシロシル−10−デアセ
チル タキソールA、BもしくはCをタキスス・ワリチ
アナの樹皮から本出願人により開発された改良方法によ
り分離し、これは風乾された粉末化植物材料を室温にて
アルコールにより抽出し、溶剤を蒸発させて残留物を
得、得られた残留物を水と共に撹拌して沈殿物を生成さ
せかつタキソール同族体7−キシロシル−10−デアセ
チル タキソールA(タキソール同族体A)、7−キシ
ロシル−10−デアセチル タキソールB(タキソール
同族体B)および7−キシロシル−10−デアセチル
タキソールC(タキソール同族体C)をシリカゲル上で
のフラッシュクロマトグラフィーにより収率0.5%
(タキソール同族体Aにつき)、0.02%(タキソー
ル同族体Bにつき)および0.0075%(タキソール
同族体Cにつき)にて単離することを含み、(ii)単
離されたタキソール同族体AもしくはBもしくはCを極
性溶剤中で室温にてジアルデヒドまで過沃素酸塩と反応
させ、(iii)得られたジアルデヒドを極性溶剤−酢
酸混液中で0〜40℃にて硼水素化物によりアセタール
まで還元し、(iv)アセタールを鉱酸と塩素化溶剤と
の混液中で0〜40℃にて分解させて中間生成物10−
デアセチルタキソールAもしくはBもしくはCを生成さ
せ、(v)中間体10−デアセチルタキソールAもしく
はBもしくはCの2′,7−ヒドロキシル基を適するシ
ランにより20〜40℃で20〜40時間にわたり保護
し、(vi)遊離10−ヒドロキシル基をアセチル化剤
により10〜40℃にて12〜18時間にわたりアセチ
ル化し、(vii)2′,7−位置におけるシリル基を
鉱酸極性溶剤混液の存在下に0〜10℃にて保護解除す
ることにより最終生成物タキソールAもしくはBもしく
はCを生成させることからなっている。
【0021】本発明の方法により得られるタキソール
A、BもしくはCの収率を、従来報告されている対応の
収率と比較した: 原料 タキソールA タキソールB タキソールC 樹皮 0.001-0.02% 0.006% - 針状葉 0.002-0.01% - 0.035% 従来技術のラオ法 0.012% 0.012% - 本発明の方法 0.25% 0.25% 0.25%
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の目的は、Rが=C6 5
(タキソール同族体AもしくはキシロシドA)またはC
3 C=CHCH3 (タキソール同族体Bもしくはキシ
ロシドB)またはC5 11(タキソール同族体Cもしく
はキシロシドC)を示す式(1)のタキソールA、Bも
しくはC(タキソール同族体A、BもしくはC)のキシ
ロシドである7−キシロシル−10−デアセチル タキ
ソールA、BもしくはCをヒマラヤイチイ植物タキスス
・ワリチアナから高収率にて分離するための改良方法を
開発供することにある。
【0023】本発明の他の目的は、これら分離されたタ
キソール同族体7−キシロシル−10−デアセチル タ
キソールA、BもしくはCを、RがC6 5 (10−デ
アセチル タキソールA)もしくはCH3 C=CHCH
3 (10−デアセチル タキソールB)もしくはC5
11(10−デアセチル タキソールC)を示す式(2)
の中間生成物10−デアセチル タキソールA、Bもし
くはC(10−DATA、BもしくはC)まで変換させ
る簡単かつコスト上有効な方法を開発することにある。
【0024】さらに本発明の他の目的は、中間体10−
デアセチル タキソールA、BもしくはCを、RがC6
5 (タキソールA)もしくはCH3 C=CHCH
3 (タキソールB)もしくはC5 11(タキソールC)
を示す式(3)のタキソールA、BもしくはCまで変換
することにある。本発明の第1の目的によれば、タキソ
ール同族体7−キシロシル−10−デアセチル タキソ
ールA、BもしくはCをタキスス・ワリチアナの樹皮か
ら分離するための改良方法が開発され、ここで同族体を
単離するには溶剤分配を用いない。改良分離方法は、風
乾された粉末化植物材料を室温にてアルコールにより抽
出し、溶剤を蒸発させて残留物を得、得られた残留物を
水と共に撹拌して濃厚沈殿物を得、この沈殿物から同族
体7−キシロシル−10−デアセチル タキソールA、
7−キシロシル−10−デアセチル タキソールBもし
くは7−キシロシル−10−デアセチル タキソールC
をシリカゲル床におけるフラッシュクロマトグラフィー
により単離することからなっている。
【0025】本発明の他の目的によれば、単離されたタ
キソール同族体7−キシロシル−10−デアセチル タ
キソールA、BもしくはCから、R=C6 5 (10−
DAT A)もしくはCH3 C=CHCH3 (10−D
AT B)もしくはC5 11(10−DAT C)であ
る式(2)の中間生成物10−デアセチル タキソール
A、BもしくはC(10−DAT A、BもしくはC)
まで変換させる方法が開発され、この方法は単離された
同族体7−キシロシル−10−デアセチル タキソール
AもしくはBもしくはCを極性溶剤に溶解させ、得られ
た溶液を過沃素酸塩により20〜40℃にて20〜40
時間にわたり反応させてキシロシドのジオール系をジア
ルデヒドまで***させ、このジアルデヒド溶液を極性溶
剤−酢酸の混液中で硼水素化物により0〜40℃の温度
で還元し、得られたアセタールを鉱酸により塩素化溶剤
中で2〜4時間にわたり0〜40℃にて10−デアセチ
ルタキソールAもしくはBもしくはCまで酸性化するこ
とからなっている。
【0026】さらに他の本発明の目的によれば、中間体
10−デアセチル タキソールA、BもしくはCを、R
=C6 5 (タキソールA)もしくはCH3 C=CHC
3(タキソールB)もしくはC5 11(タキソール
C)である式(3)の最終生成物タキソールA、Bもし
くはCまで変換する方法が開発され、この方法は得られ
た10−デアセチル タキソールAもしくはBもしくは
Cをシラン(より詳細にはクロルトリエチルシラン、ク
ロルトリイソブチルシラン、クロルトリメチルシラン、
クロルトリイソプロピルシラン)により塩基中で10〜
40℃にて20〜40時間にわたり処理して10−デア
セチル タキソールの2′,7−ヒドロキシル基を保護
し、残余の遊離10−ヒドロキシル基をその場でアセチ
ル化剤により10〜40℃にて10〜18時間にわたり
アセチル化して2′,7−ジシリル化タキソール誘導体
を生成させ、さらに得られた誘導体を鉱酸−極性溶剤混
液と0〜10℃にて10〜12時間にわたり反応させて
2′,7−ヒドロキシル基を保護解除すると共に、タキ
ソールAもしくはBもしくはCをシリカゲル上でのカラ
ムクロマトグラフィーにより単離することからなってい
る。
【0027】本発明の1具体例によれば、タキソール同
族体7−キシロシル−10−デアセチル タキソール
A、BもしくはCを極性溶剤と酢酸との混液に溶解して
硼水素化物還元のためジアルデヒドを溶解させると共
に、極性溶剤と鉱酸との混液に溶解して2′,7−ヒド
ロキシル基を保護解除する際に使用する極性溶剤はメタ
ノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールか
ら選択することができる。
【0028】本発明の他の具体例によれば、キシロシド
のジオール系を***させる際に使用する適する過沃素酸
塩は過沃素酸塩ナトリウム、過沃素酸塩カリウム、過沃
素酸およびパラ過沃素酸から選択することができる。本
発明の他の具体例によれば、ジアルデヒドをアセタール
まで還元する際に使用する硼水素化物は硼水素化ナトリ
ウム、硼水素化カリウム、硼水素化リチウムおよびシア
ノ硼水素化ナトリウムから選択することができる。
【0029】本発明の他の具体例によれば、アセタール
を酸性化するための塩素化溶剤の混液および2′,7−
ヒドロキシル基を保護解除すべく極性溶剤の混液にも使
用される鉱酸は塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸および弗化
水素酸から選択することができる。本発明の他の具体例
によれば、アセタールを酸性化すべく鉱酸の混液中で使
用される塩素化溶剤はクロロホルム、ジクロルメタンお
よび四塩化炭素から選択することができる。
【0030】本発明の他の具体例によれば、2′,7−
ヒドロキシル基を保護するためシランの存在下で、およ
び10−ヒドロキシル基のアセチル化につきアセチル化
剤と共に使用される塩基はピリジン、トリエチルアミ
ン、ジメチルアミノピリジン、ピペリジンおよびモルホ
リンから選択することができる。さらに本発明の他の具
体例によれば、10−デアセチル タキソールA、Bお
よびCの2′,7−ヒドロキシル基を保護する際に使用
されるシランはクロルトリエチルシラン、クロルトリイ
ソブチルシラン、クロルトリイソプロピルシランおよび
クロルトリメチルシランから選択することができる。
【0031】本発明の他の具体例によれば、10−ヒド
ロキシル基をアセチル化すべく使用されるアセチル化剤
は塩化アセチル、無水酢酸および臭化アセチルから選択
することができる。本発明の他の具体例によれば、タキ
ソール同族体7−キシロシル−10−デアセチル タキ
ソールA、BもしくはCを単離すると共にタキソール
A、BもしくはCを精製するためフラッシュクロマトグ
ラフィーにて使用される吸着剤はシリカゲル、フロロシ
ルおよびアルミナから選択することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を例示の目的で実施例により詳
細に説明し、したがって本発明はこれら実施例のみに限
定されない。 −第1実施例− 7−キシロシル−10−デアセチル タキソールA、B
およびCの分離:タキソール同族体7−キシロシル−1
0−デアセチル タキソールA、BおよひCを、溶剤分
配工程を使用しない本出願により開発された改良方法に
より分離した。タキスス・ワリチアナの風乾された粉末
化樹皮(1kg)をメタノール(3L×3)にて室温で
72時間にわたり抽出した。メタノール性抽出物を残留
物まで濃縮した。この残留物を水で希釈すると共に濃厚
沈殿物まで機械撹拌した。沈殿物を濾過し、脱水し、次
いで脱水された物質を最少容積の酢酸エチル−メタノー
ル混液に溶解させ、溶出剤として酢酸エチルを用いるシ
リカゲル床でのフラッシュクロマトグラフィーにかけ
た。溶出剤を酢酸エチルにおける2〜5%メタノールに
変化させた。酢酸エチルにおける2%メタノールは7−
キシロシル−10−デアセチル タキソールA(5g)
を与え、酢酸エチルにおける4%メタノールは7−キシ
ロシル−10−デアセチル タキソールB(0.2g)
を与え、さらに酢酸エチルにおける5%メタノールは7
−キシロシル−10−デアセチルタキソールC(75m
g)を与えた。 −第2a実施例− 10−デアセチル タキソールAの製造:小反応フラス
コに実施例1に記載した方法により単離されたエタノー
ル(20mL)における同族体7−キシロシル−10−
デアセチル タキソールA(100mg)を添加した。
過沃素酸ナトリウム(2mLの水における231mg)
を得られたアルコール性溶液に添加し、反応混合物を2
0〜40℃にて20〜40時間にわたり撹拌した。この
反応混合物を水で希釈すると共に酢酸エチル(2×30
mL)で抽出した。酢酸エチル相を水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで脱水し、次いで残留物まで減圧濃縮した。こ
の残留物をエタノール−酢酸混液に溶解し、硼水素化ナ
トリウム(50mg)により0〜40℃にて撹拌しなが
ら処理した。次いで得られた反応混合物をクロロホルム
(30mL)で希釈し、希塩酸と共に0〜40℃にて2
〜4時間撹拌した。クロロホルム層を水洗し(2×30
mL)、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで残留物ま
で減圧濃縮した。得られた残留物をヘキサン−クロロホ
ルム混液で磨砕すると共に濾過して10−デアセチルタ
キソールA(70mg)を得、これは全ての面で標準試
料と同一であると判明した[19−ヒドロキシバッカチ
ンIII、10−デアセチル セファロマンニンおよび
10−デアセチル タキソール:タキスス・ワリチアナ
からの新規な抗腫瘍タキサン、J.L.マックローリ
ン、R.W.ミラー、R.G.パウエルおよびC.R.
スミス・ジュニア、ジャーナル・オブ・ナチュラル・プ
ロダクツ、第44巻、第312〜319頁(198
1)]。 −第2b実施例− 10−デアセチル タキソールBの製造:反応フラスコ
に実施例1に記載された方法により分離されたメタノー
ル(20mL)における同族体7−キシロシル−10−
デアセチル タキソールB(100mg)を添加し、こ
れに過沃素酸カリウム(2mLの水における230m
g)を添加した。この反応混合物を20〜40℃にて2
0〜40時間撹拌し、水で希釈すると共に酢酸エチル
(2×30mL)で抽出した。酢酸エチル相を水洗し、
無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで残留物まで減圧濃
縮した。この残留物をメタノール−酢酸混液に溶解さ
せ、硼水素化カリウム(50mg)により0〜40℃に
て撹拌しながら処理した。得られた反応混合物を次いで
ジクロルメタン(30mL)で希釈し、希硫酸と共に2
〜4時間わたり0〜40℃にて撹拌した。ジクロルメタ
ン層を水洗し(2×30mL)、無水硫酸ナトリウムで
脱水し、次いで残留物まで減圧濃縮した。得られた残留
物をヘキサン−ジクロルメタン混液で磨砕すると共に濾
過して10−デアセチル タキソールB(70mg)を
得、これは全ての面で標準試料と同一であった[R.
W.ミラー等、ジャーナル・オーガニック・ケミストリ
ー、第46巻、第1469〜1474頁(198
1)]。 −第2c実施例− 10−デアセチル タキソールCの製造:出発物質、す
なわち10−デアセチル タキソールCを製造するため
の7−キシロシル−10−デアセチル タキソールCを
実施例1に記載した方法により分離した。実施例2aも
しくは2bに記載した方法にしたがい7−キシロシル−
10−デアセチル タキソールC(100mg)を10
−デアセチル タキソールC(70mg)まで変換さ
せ、これは全ての面で標準試料と同一であった[W.マ
ー等、ジャーナル・ナチュラル・プロダクツ、第57
巻、第116〜122頁(1994)]。 −第3a実施例− 10−デアセチル タキソールA(10−DAT,A)
からのタキソールAの製造:実施例2aの方法により作
成した10−デアセチル タキソールA(70mg)を
ピリジン(5mL)に溶解し、クロルトリエチルシラン
(0.4mL)により10〜40℃にて20〜40時間
にわたり処理することにより10−DAT,Aの2′,
7−ヒドロキシル基を保護した。次いで反応混合物をそ
の場で無水酢酸(0.2mL)により10〜40℃にて
12〜18時間にわたり処理した。次いで反応混合物を
破砕した氷で反応停止させ、30分間にわたり放置する
と共にクロロホルム(30mL)で抽出した。クロロホ
ルム層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで
油状残留物まで濃縮した。得られた残留物をヘキサンで
磨砕して固化させた。固形物を濾過すると共にメタノー
ル−塩酸の混液で0〜10℃にて10〜12時間にわた
り処理することにより反応を完結させた。反応混合物を
冷水で希釈し、クロロホルム(30mL)で抽出した。
クロロホルム層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水
し、次いで減圧濃縮して残留物を得た。この残留物をク
ロロホルムにおけるシリカゲルのカラムに通過させて精
製した。クロロホルムにおける2%メタノールはタキソ
ールAを溶出し、これを固形物として単離した。固形物
をヘキサン−酢酸エチル混液から針状結晶として結晶化
させてタキソールA(50mg)を得た。 −第3b実施例− 10−デアセチル タキソールB(10−DAT,B)
からのタキソールBの製造:10−デアセチル タキソ
ールB(70mg)を実施例2bの方法により作成して
トリエチルアミン(5mL)に溶解し、クロルイソブチ
ルシラン(0.4mL)で10〜40℃にて20〜40
時間にわたり処理することにより10−DAT,Bの
2′,7−ヒドロキシル基を保護した。次いで反応混合
物をその場で塩化アセチル(0.3mL)により10〜
40℃にて12〜18時間にわたり処理した。次いで反
応混合物を破砕した氷で処理すると共に30分間にわた
り放置し、ジクロルメタン(30mL)で抽出した。ジ
クロルメタン層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで脱水
し、次いで油状残留物まで濃縮した。残留物をヘキサン
で磨砕して固化させた。固形物を濾過すると共にエタノ
ール−硫酸の混液で0〜10℃にて10〜12時間にわ
たり処理することにより反応を完結させた。この反応混
合物を冷水で希釈し、ジクロルメタン(30mL)で抽
出した。ジクロルメタン層を水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムで脱水し、次いで減圧濃縮して残留物を得た。この残
留物をジクロルメタンにおけるクロロシルのカラムに通
過させて精製した。ジクロルメタンにおける3%メタノ
ールはタキソールBを溶出し、これを固形物として単離
した。これをエタノール−水から針状結晶として結晶化
させ、タキソールB(50mg)を得た。 −第3c実施例− 10−デアセチル タキソールC(10−DAT,C)
からのタキソールCの製造:実施例2cに記載した方法
により作成した10−デアセチル タキソールC(70
mg)から出発し、タキソールC(50mg)を実施例
3aもしくは3bに記載した方法により作成した。タキ
ソールCは全ての面で標準試料と同一であると判明した
[L.バルボニ等、フィトケミストリー、第36巻、第
987〜990頁(1994)]。
【0033】
【発明の効果】本発明により以下の効果が得られる。 (1)タキソール同族体7−キシロシル−10−デアセ
チル タキソールA、BもしくはCを分離するための公
開された技術[V.セニル等、ジャーナル・ナチュラル
・プロダクツ、第47巻、第131〜137頁(198
4)]に報告された溶剤分配工程を本発明の前記同族体
の単離方法に使用したが、溶剤分配工程を行わないこと
は単離同族体7−キシロシル−10−デアセチル タキ
ソールAの収率を収率0.5%高め;7−キシロシル−
10−デアセチル タキソールBの収率を収率0.02
%高め;7−キシロシル−10−デアセチル タキソー
ルCの収率を収率0.0075%高めた。これらは報告
された収率と対比される[V.セニル等、ジャーナル・
ナチュラル・プロダクツ、第47巻、第131頁(19
84)]。
【0034】(2)従来技術と比較して、単離された同
族体におけるキシロシド系のジオールは非酸性条件下で
ジアルデヒドまで***させた。過沃素酸塩の酸化工程に
は酸を使用しなかった。 (3)硼水素化物によるジアルデヒドからアセタールへ
の還元に続く、10−デアセチル タキソールA、Bも
しくはC(10−DAT,A,BもしくはC)へのぷん
ぱい和な条件下(0〜40℃)で達成され、中間生成物
(10−DAT,A,BもしくはC)の高収率をもたら
した。
【0035】(4)シランの使用は10−デアセチル
タキソールA、BもしくはCの2′,7−ヒドロキシル
基の選択的保護を効率的にもたらし、さらに緩和な条件
下(0〜10℃)にて、これら基の容易な保護解除を容
易化させてタキソールA、BもしくはCの高収率を与え
た。 (5)現在まで、このような収率でタキソールを製造す
る方法は報告されていない。
【0036】 原料 タキソールA タキソールB タキソールC 樹皮 0.001-0.02% 0.006% - 針状葉 0.002-0.01% - 0.035% 従来技術 0.012% 0.012% - 本発明の方法 0.25% 0.25% 0.25%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラム パラカーシュ シャルマ インド国,セントラル インスティテュー ト オブ メディシナル アンド アロマ ティク プランツ,ラカナウ−226015(番 地なし) (72)発明者 スシル クマール インド国,セントラル インスティテュー ト オブ メディシナル アンド アロマ ティク プランツ,ラカナウ−226015(番 地なし) (72)発明者 クンナース パダマナバン マヅスダナン インド国,セントラル ドラッグ リサー チ インスティテュート,ラカナウ− 226001(番地なし)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(3) 【化1】 [式中、RはC6 5 (タキソールA)またはCH3
    =CH−CH3 (タキソールB)またはC5 11(タキ
    ソールC)を示す]のタキソールA、BもしくはCを製
    造するに際し、式(1) 【化2】 [式中、RはC6 5 (タキソール同族体Aもしくはキ
    シロシドA)またはCH 3 C=CH CH3 (タキソー
    ル同族体BもしくはキシロシドB)またはC5 11(タ
    キソール同族体CもしくはキシロシドC)を示す]のタ
    キソール同族体7−キシロシル−10−デアセチル タ
    キソールA、BもしくはCをタキスス・ワリチアナの樹
    皮から分離し、この分離は(a)風乾された粉末化樹皮
    をアルコールにより室温にて抽出し、(b)溶剤を蒸発
    させて残留物を得、(c)残留物を水と共に撹拌して濃
    厚沈殿物を得、(d)得られた沈殿物から同族体7−キ
    シロシル−10−デアセチル タキソールA、Bもしく
    はCをシリカの床におけるフラッシュクロマトグラフィ
    ーにより単離し、(e)単離された同族体を極性溶剤に
    溶解させ、(f)得られた溶液を20〜40℃にて20
    〜40時間にわたり過沃素酸塩と反応させてキシロシド
    のジオール系をジアルデヒドまで***させ、(g)ジア
    ルデヒド溶液を極性溶剤酢酸混液にて0〜40℃で硼水
    素化物により還元し、(h)得られたアセトールを塩素
    化溶剤中にて0〜40℃で2〜4時間にわたり鉱酸によ
    り式(2) 【化3】 [式中、RはC6 5 (10−デアセチル タキソール
    A)またはCH3 C=CH−CH3 (10−デアセチル
    タキソールB)またはC5 11(10−デアセチル
    タキソールC)を示す]の10−デアセチル タキソー
    ルA、BもしくはCまで酸性化し、(i)得られた10
    −デアセチル タキソールA、BもしくはCをクロルト
    リエチルシラン、クロルトリイソブチルシラン、クロル
    トリイソプロピルシランおよびクロルトリメチルシラン
    から選択される特定シランにより10〜40℃の特定温
    度にて20〜40時間にわたり処理して10−デアセチ
    ル タキソールA、BもしくはCの2′,7−ヒドロキ
    シル基を封鎖し、(j)残留する遊離10−ヒドロキシ
    ル基をその場でアセチル化剤により10〜40℃にて1
    2〜18時間にわたりアセチル化して固体残留物を得、
    (k)得られた固体を0〜10℃にて10〜12時間に
    わたり鉱酸−極性溶剤の混合物と反応させて2′,7−
    ヒドロキシル基を保護解除し、さらに(l)シリカ上で
    のカラムクロマトグラフィーによりタキソールA、Bも
    しくはCを単離することを特徴とする上記式(3)のタ
    キソールA、BもしくはCの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、タキソール同族体7
    −キシロシル−10−デアセチル タキソールA、Bも
    しくはCを極性溶剤と酢酸との混液に溶解させて硼水素
    化物還元のためのジアルデヒドを溶解させると共に、極
    性溶剤と鉱酸との混液で処理して2′,7−ヒドロキシ
    ル基を保護解除させる際に使用する極性溶剤をメタノー
    ル、エタノール、プロパノールおよびブタノールから選
    択することを特徴とするタキソールA、BもしくはCの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ジオールを***させ
    る際に使用する過沃素酸塩を過沃素酸ナトリウム、過沃
    素酸カリウム、過沃素酸およびパラ過沃素酸から選択す
    ることを特徴とするタキソールA、BもしくはCの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、ジアルデヒドをアセ
    タールまで還元する際に使用する硼水素化物を硼水素化
    ナトリウム、硼水素化カリウム、硼水素化リチウムおよ
    びシアノ硼水素化ナトリウムから選択することを特徴と
    するタキソールA、BもしくはCの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、塩素化溶剤の混液で
    使用してアセタールを酸性化すると共に極性溶剤の混液
    にも使用して2′,7−ヒドロキシル基を保護解除させ
    る際に使用する鉱酸を塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸およ
    び弗化水素酸から選択することを特徴とするタキソール
    A、BもしくはCの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、鉱酸の混液で使用し
    てアセタールを酸性化する塩素化溶剤をクロロホルム、
    ジクロルメタンおよび四塩化炭素から選択することを特
    徴とするタキソールA、BもしくはCの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1において、10−デアセチル
    タキソールの2′,7−ヒドロキシル基を保護する際に
    使用するシランをクロルトリエチルシラン、クロルトリ
    イソブチルシラン、クロルトリイソプロピルシランおよ
    びクロルトリメチルシランから選択することを特徴とす
    るタキソールA、BもしくはCの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1において、2′,7−ヒドロキ
    シル基を保護すべくシランの存在下で使用すると共に、
    10−ヒドロキシル基をアセチル化すべくアシル化剤と
    一緒に使用する塩基をピリジン、トリエチルアミン、ジ
    メチルアミノピリジンおよびピペリジンから選択するこ
    とを特徴とするタキソールA、BもしくはCの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1において、10−ヒドロキシル
    基をアセチル化するため使用するアセチル化剤を無水酢
    酸、塩化アセチルおよび臭化アセチルから選択すること
    を特徴とするタキソールA、BもしくはCの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1において、タキソール同族体
    7−キシロシル−10−デアセチル タキソールA、B
    もしくはCを単離するため、およびタキソールA、Bも
    しくはCを精製するためフラッシュクロマトグラフィー
    にて使用する吸収剤をシリカゲル、フロロシルおよびア
    ルミナから選択することを特徴とするタキソールA、B
    もしくはCの製造方法。
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