JPH10167A - 浴槽エプロンの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エプロンに対するブラケットの取り付けが堅
固であり、エプロンを取り付け易い浴槽エプロンの取付
構造を提供する。洗い場のエプロンに体重をかけたとき
の浴槽の安定性に優れた浴槽エプロンの取付構造を提供
する。 【解決手段】 浴槽本体１の洗い場１０側のフランジ部
２の下側にブラケット１３，１３が取り付けられ、両ブ
ラケット１３同士がバー（棒状部材）１２によって連結
されている。このブラケット１３，１３は、縦ステー１
５と斜めステー１６とからなる。縦ステー１５の下端に
アジャスタボルト１４が螺着され、該アジャスタボルト
１４が床面Ｆに当接している。縦ステー１５は、洗い場
１０側の長手方向両端付近に水栓取付スペースがあくよ
うに中央側に寄った位置に配置されている。エプロン４
の裏面には、このバー１２に係合した半円形フック部１
７ａを有したフック金具１７が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽本体の洗い場
側にエプロンを着脱可能に取り付けたエプロン構造に関
する。詳しくは、浴槽本体の洗い場の左右方向両側にブ
ラケットを取り付け、このブラケットを介して浴槽本体
にエプロンを支持させた浴槽エプロンの取付構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】浴槽本体の洗い場にブラケットを取り付
け、このブラケットにエプロンを支持させることが従来
より行なわれている。このようなエプロン支持構造とし
て特公平７−１１４７５９号公報には、第６図に概略的
に示すように、浴槽本体１のフランジ２の下面にブラケ
ット３を取り付け、このブラケット３にエプロン４を支
持させた構造が記載されている。

【０００３】このブラケット３は、フランジ部２から鉛
直下方に垂設された縦ステー５と、該縦ステー５をバッ
クアップする斜めステー６とからなる。該斜めステー６
は、その下端が縦ステー５の下端に連なっており、上部
ほど洗い場から退くように斜めとなっている。この斜め
ステー６の上端も浴槽フランジ部２に固定取り付けされ
ている。

【０００４】エプロン４の上端をフランジ部２の下側に
嵌め込むと共に、エプロン４の裏面のフック金具７をブ
ラケット３の係止片８に係合させることにより、エプロ
ン４が浴槽本体１に装着される。

【０００５】この第６図のようにブラケット３をフラン
ジ部２から垂設する構造は、ブラケット３をフランジ部
２に固定する作業を行い易いという長所を有する。

【０００６】ところが、この第６図のエプロン支持構造
にあっては、ブラケット３が邪魔になって水栓９を洗い
場側のフランジ部２の上面に取り付けることができない
という短所がある。

【０００７】そこで、本出願人は特願平７−２０９８５
号において、第７，８図の如く、縦ステー５が第６図の
ものよりも洗い場の中央側（洗い場の左右幅方向の中央
側）に位置したブラケット３Ａによってエプロン４を支
持する構造を提案した。この第７，８図の浴槽にあって
は、フランジ部２の洗い場の左右端部に水栓９を取り付
けることができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】特願平７−２０９８５
号の浴槽エプロンの取付構造にあっては、斜めステー６
が下部ほど洗い場の中央側（洗い場左右方向の中央側）
に位置しているため、エプロン４を取り付けるべくフッ
ク金具７を係止片８に押し付けた場合、ブラケット３Ａ
が押し込み方向に対して左又は右に逃げてしまい、エプ
ロン４を取り付けにくいという問題があった。

【０００９】本発明は、エプロンに対するブラケットの
取り付けが堅固であり、エプロンを取り付け易い浴槽エ
プロンの取付構造を提供することを目的とする。

【００１０】また、本発明は、洗い場のエプロンに体重
をかけたときの浴槽の安定性に優れた浴槽エプロンの取
付構造を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の浴槽エプロンの
取付構造は、浴槽本体の洗い場側の浴槽長手方向両端側
にブラケットを取り付け、該ブラケットを介してエプロ
ンを浴槽本体に取り付けた浴槽エプロンの取付構造にお
いて、該ブラケット同士を棒状部材によって連結したこ
とを特徴とするものである。

【００１２】かかる浴槽エプロンの取付構造にあって
は、ブラケット同士を棒状部材で連結したことにより、
ブラケットの浴槽本体への取り付けが堅固なものとなっ
ており、エプロンの取り付けに際しブラケットが逃げる
ことがない。

【００１３】本願発明においては、ブラケットは前記浴
槽本体の洗い場側のフランジ部から垂設された縦ステー
と、下端部が該縦ステーに連結され、上部ほど洗い場側
から退くように傾斜し、上端がフランジ部に取り付けら
れた斜めステーとを備えており、該縦ステーは、洗い場
フランジ部の長手方向の端部側に水栓設置スペースがあ
くように該洗い場フランジ部の端部から離間して配置さ
れていることが好ましい。

【００１４】かかる浴槽エプロンの取付構造にあって
は、浴槽の洗い場側のフランジ部の長手方向の端部に水
栓を取り付けることができるので、人が入浴する時に水
栓がじゃまになることがない。

【００１５】本願発明においては、この縦ステーの下端
にアジャスタボルトを設け、このアジャスタボルトを浴
室床面に当接させることにより、浴槽の安定性が向上す
る。即ち、洗い場側のフランジ部に腰を掛けたり、ある
いはその上に立ったりしても浴槽が傾くことがない。

【００１６】本願発明では、前記エプロンの裏側にフッ
ク金具を取り付け、このフックを前記棒状部材に係合さ
せるのが好ましい。このようにすることにより、フック
金具の取付位置が左右にずれても、フック金具を棒状部
材に係合させることができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】第１図は実施の形態に係る浴槽エ
プロンの取付構造を示す分解斜視図、第２図は実施の形
態に係る浴槽エプロンの取付構造における浴槽本体の正
面図、第３図は実施の形態に係る浴槽エプロンの取付構
造を示す側面図、第４図はエプロンとバーとの係合部を
示す縦断面図、第５図はエプロンの背面図である。

【００１８】浴槽本体１の洗い場１０側のフランジ部２
の下側にブラケット１３，１３が取り付けられ、両ブラ
ケット１３同士がバー（棒状部材）１２によって連結さ
れている。このブラケット１３，１３は、縦ステー１５
と斜めステー１６とからなる。縦ステー１５の下端にア
ジャスタボルト１４が螺着され、該アジャスタボルト１
４が床面Ｆに当接している。

【００１９】斜めステー１６の下端は、縦ステー１５の
高さ方向の中ほどの部分に連結されている。斜めステー
１６は、上部ほど洗い場１０側から退くように斜めとな
っている。この斜めステー１６の上端は、浴槽本体１の
フランジ部２のうち短手辺部分の下面に取り付けられて
いる。

【００２０】縦ステー１５は、第７，８図の縦ステー５
と同様に洗い場１０側の長手方向両端付近に水栓取付ス
ペースがあくように中央側に寄った位置に配置されてい
る。従って、洗い場１０側のフランジ部２の上面の長手
方向両端のいずれにもに水栓９を取り付けることができ
る。

【００２１】ブラケット１３，１３の高さ方向の中間部
分同士が前記バー（この実施の形態では丸パイプ材より
なる。）１２によって連結されている。

【００２２】エプロン４の裏面には、このバー１２に係
合する半円形フック部１７ａを有したフック金具１７が
取り付けられている。

【００２３】浴槽本体１の槽部外面のうち洗い場１０側
には発泡スチロールのブロック１９が取り付けられてお
り、エプロン４の裏面が当接している。これにより、エ
プロン４の板面が該板面と垂直方向に揺れ動かない（所
謂ベコベコしない）ものとなる。

【００２４】なお、この実施の形態にあっては、第２，
３図の如くフランジ部２の下面にステー取付金具２０が
接着され、このステー取付金具２０に各ステー１５，１
６の上端がボルト又はビス２１によって留め付けられて
いる。

【００２５】また、エプロン４の裏面にプレート２２が
接着され、このプレート２２にフック金具１７がビス留
めされている。

【００２６】エプロン４を浴槽本体１に取り付けるに
は、予めブラケット１３が固着された浴槽本体１に対
し、エプロン４の上端を洗い場１０側から洗い場側フラ
ンジ部２の下側に差し込み、次いでエプロン４を前方に
押し、フック部１７ａをバー１２に係合させる。なお、
予めアジャスタボルト１４を調整して床面Ｆに当接させ
ておく。

【００２７】このように構成された浴槽エプロンの取付
構造においては、ブラケット１３同士がバー１２で連結
されているため、第２図の通り斜めステー１６が下端ほ
ど浴槽本体の洗い場側の中央側へ寄っていても、エプロ
ン４の取り付け時にブラケット１３が左右に逃げること
がない。従って、エプロン４を容易に装着できる。

【００２８】また、この実施の形態にあっては、ブラケ
ット１３の下端のアジャスタボルト１４が床面Ｆに当接
しているため、洗い場側のフランジ部２上に腰や手を掛
けたり、あるいはその上で立ち上がったりしても、浴槽
本体１が傾くことがない。これは、とくに浴槽本体１に
水を張ってない場合にきわめて効果的である。

【００２９】なお、この実施の形態にあっては、フック
金具１７をバー１２に係合させているため、フック金具
１７の取付位置が左右にずれたとしてもフック金具１７
をバー１２に確実に係合させることができる。

【００３０】

【発明の効果】以上の通り、本発明によると、ブラケッ
トの浴槽本体への取付が堅固であるため、エプロンを浴
槽本体に容易に装着できる。

【００３１】本発明によると、浴槽の洗い場側のフラン
ジ部の長手方向の端部に水栓を取り付けることも可能で
ある。

【００３２】本発明によると、浴槽の安定性を高めるこ
ともできる。

【００３３】本発明によると、エプロン裏側へのフック
金具の取付精度の緩和を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係る浴槽エプロンの取付構造を示
す分解斜視図である。

【図２】実施の形態に係る浴槽エプロンの取付構造にお
ける浴槽本体の正面図である。

【図３】実施の形態に係る浴槽エプロンの取付構造を示
す側面図である。

【図４】エプロンとバーとの係合部を示す縦断面図であ
る。

【図５】エプロンの背面図である。

【図６】従来例を示す分解斜視図である。

【図７】特願平７−２０９８５号の浴槽エプロンの取付
構造を示す正面図である。

【図８】特願平７−２０９８５号の浴槽エプロンの取付
構造を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 浴槽本体 ２ フランジ部 ３，３Ａ，１３ ブラケット ４ エプロン ５，１５ 縦ステー ６，１６ 斜めステー ７，１７ フック金具 １２ バー １４ アジャスタボルト

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽本体の洗い場側の浴槽長手方向両端
   側にブラケットを取り付け、該ブラケットを介してエプ
   ロンを浴槽本体に取り付けた浴槽エプロンの取付構造に
   おいて、 該ブラケット同士を棒状部材によって連結したことを特
   徴とする浴槽エプロンの取付構造。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記ブラケットは前
   記浴槽本体の洗い場側のフランジ部から垂設された縦ス
   テーと、下端部が該縦ステーに連結され、上部ほど洗い
   場側から退くように傾斜し、上端がフランジ部に取り付
   けられた斜めステーとを備えており、 該縦ステーは、洗い場フランジ部の長手方向の端部側に
   水栓設置スペースがあくように該洗い場フランジ部の端
   部から離間して配置されていることを特徴とする浴槽エ
   プロンの取付構造。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記縦ステーの下端
   がアジャスタボルトを介して浴室床面に当接しているこ
   とを特徴とする浴槽エプロンの取付構造。
4. 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれか１項におい
   て、前記エプロンの裏面にフック金具が取り付けられ、
   該フック金具が前記棒状部材に係合していることを特徴
   とする浴槽エプロンの取付構造。