JPH10167706A - 複合無機微細粉末およびその利用 - Google Patents

複合無機微細粉末およびその利用

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JPH10167706A
JPH10167706A JP8342387A JP34238796A JPH10167706A JP H10167706 A JPH10167706 A JP H10167706A JP 8342387 A JP8342387 A JP 8342387A JP 34238796 A JP34238796 A JP 34238796A JP H10167706 A JPH10167706 A JP H10167706A
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inorganic fine
fine powder
aluminum
weight
particles
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JP8342387A
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Ayumi Yasuda
歩 安田
Hajime Kanbara
肇 神原
Sanehiro Shibuya
修弘 渋谷
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Yupo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着性に優れ、インクの定着性の優れる複合
無機微細粉末を提供し、該複合無機微細粉末をインク受
理層に含有する被記録材を提供し、色沈みのない印刷用
紙(合成紙)の提供を目的とする。 【解決手段】 水酸基を有する粒子を核とし、その表面
が、アルミニウム酸化物、アルミニウム水酸化物より選
ばれたアルミニウム化合物の殻で被覆された複合無機微
細粉末、および支持体の表面に該複合無機微細粉末を4
0〜92重量%と樹脂バインダーを60〜8重量%含有
する樹脂塗工層を設けてなる被記録材、更に該複合無機
微細粉末を8〜65重量%、および熱可塑性樹脂を92
〜35重量%含有する樹脂フィルムを、該熱可塑性樹脂
の融点より低い温度で延伸して得られる合成紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸基を有する粒
子を核とし、その表面全体をアルミニウム系化合物の殻
で被覆した新規な複合無機微細粉末粒子に関する。この
複合無機微細粉末は、水性インクジェット記録用紙の支
持体の表面に設けられるインク受理層用の充填剤とし
て、或いは合成紙、樹脂中空容器、樹脂射出成形ハウジ
ング等の樹脂の充填剤、ピグメント塗工紙(上質紙)用
の充填剤等として有用である。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、染料を水に溶解
した水性インクを用いる記録方式であり、近年その高速
性、低騒音性、多色印字の容易、記録パターンの融通性
が大きい及び画像、定着が不要である等を特徴として、
漢字を含むカラー図形情報のハードコピー装置をはじ
め、種々の用途において急速に普及している。さらに、
多色インクジェット方式により形成される画像は通常の
多色印刷、例えばオフセット印刷、によるものに比較し
て遜色なく、作成部数が少ない場合には通常の製版方式
によるより安価なことから、インクジェット記録方式を
単なる記録用途に留めず、多色印刷やカラー写真の分野
にまで応用する試みが為されている。
【0003】記録媒体として普通紙、ピグメント塗工
紙、合成紙を使うべくインクジェット記録装置やインク
組成の面から努力が成されてきた。しかし、装置の高速
化、高精細化あるいはフルカラー化などインクジェット
記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録媒体に
対してもより高度な特性が要求されるようになった。水
性インクジェット記録用紙のインク受理層は、水溶性あ
るいは水分散性樹脂バインダーに無機微細粉末を配合
(特開昭55−51683号公報、同62−17418
2号公報、特開平3−284978号公報、特開平7−
89216号公報)した塗工剤を乾燥させたもので、無
機微細粉末としてはコロイダルシリカ、酸化アルミナ、
炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、カオリン、酸化チ
タン等が知られている。
【0004】インクを吸着する粒子は、記録液の粒子へ
の浸透速度を速く(即ち、被記録材の乾燥速度を速く)
することが望ましく内部の空隙率の大きい多孔質粒子が
良いとされ、多孔質のシリカ粉末、アルミナゾルの使用
が良いとされていた。一方、記録液(インク)の発色性
を良くするためには、粒子表面だけで染料、顔料を含む
インクを定着することが望ましいが、従来の無機微細粉
末、特に多孔質粒子は、粒子内部でも定着しており、発
色性が問題である。本発明者等は、多孔質粒子の表面を
高級脂肪酸や脂肪酸ビスアミドで処理し、粒子内部への
インクの定着を少くしようと試みたが逆に乾燥速度が低
下することが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つは、吸着
性に優れ、インクの定着性の優れる複合無機微細粉末の
提供を目的とする。本発明の2つは、該複合無機微細粉
末をインク受理層に含有する被記録材の提供を目的とす
る。本発明の3つは、色沈みのない印刷用紙(合成紙)
の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、水酸基
を有する粒子を核とし、その表面が、アルミニウム酸化
物、アルミニウム水酸化物より選ばれたアルミニウム化
合物の殻で被覆された複合無機微細粉末を提供するもの
である。本発明の第2は、水を含有させた水酸基含有粒
子に、親水性溶媒に溶解した下記一般式(1)で示され
るアルミニウムアルコキシドを吸着させて水酸基含有粒
子の表面にアルミニウム水酸化物又はアルミニウム酸化
物の皮膜を形成させた後、次いで親水性溶媒を揮散さ
せ、必要により80〜600℃で加熱することを特徴と
する、水酸基含有粒子を核とし、その表面がアルミニウ
ム酸化物、アルミニウム水酸化物より選ばれたアルミニ
ウムの殻で被覆された複合無機微細粉末の製造方法を提
供するものである。
【0007】 R1 (3-n) Al(OR2 ) n (1) (式中、R1 とR2 は、それぞれ独立して炭素数が1〜
6のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。) 本発明の第3は、支持体の表面に、上記の複合無機微細
粉末を40〜92重量%および樹脂バインダーを60〜
8重量%含有する樹脂塗工層を設けてなる被記録材を提
供するものである。本発明の第4は、上記の複合無機微
細粉末を8〜65重量%および熱可塑性樹脂を92〜3
5重量%含有する樹脂フィルムを、該熱可塑性樹脂の融
点より低い温度で延伸して得られる合成紙を提供するも
のである。
【0008】
【作用】本発明の複合無機微細粉末は、水酸基を有する
粒子の核がアルミニウム化合物の殻により全面を被覆さ
れているので、記録液やインク中の染料や顔料は複合無
機微細粉末の表面の殻にだけ定着され、発色が鮮明とな
る。殻は、概して多孔質のアルミニウム化合物となるの
で、記録液、インクが浸透するための空隙を提供し、こ
れにより記録液、インクの粒子への浸透が速くなり、よ
って乾燥速度も速くなる。更に、合成紙の場合は、延伸
により複合無機微細粉末を核として微細なボイドが延伸
フィルム内部に生じ、不透明度が向上し、密度が低下し
て軽くなると共に、延伸フィルム表面に微細な亀裂が形
成されるので、この亀裂と複合無機微細粉末の存在によ
り記録液、インク(オフセットインク、グラビアイン
ク、溶融型感熱転写インク、ホットメルト型インクジェ
ット用インク等)の転移性、乾燥性、密着性が向上す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の複合無機微細粉末
について説明する。I.複合無機微細粉末 本発明の複合無機微細粉末は、水酸基を有する粒子を核
とし、その表面が、アルミニウム酸化物、アルミニウム
酸化物より選ばれたアルミニウム化合物の殻で被覆され
た複合無機微細粉末である。通常、該無機微細粉末の吸
着表面積は、被覆される前の核である水酸基を有する粒
子の吸着表面積よりも大きい。
【0010】このような複合無機微細粒子は、平均粒径
0.1〜5μm、好ましくは0.8〜3μm、BET法
吸着面積0.5〜600m2 /gの、微量の水を含有
し、且つ水酸基を有する粒子、または水酸基を有する粒
子を水を微量に含有する親水性溶媒に分散させ、これ
に、下記一般式(I)で示されるアルミニウムアルコキ
シドを親水性溶媒に溶解した液を加え、水酸基を有する
粒子にアルミニウムアルコキシドを吸着させて水酸基を
有する粒子の表面にアルミニウム水酸化物又はアルミニ
ウム酸化物の皮膜を形成させ,しかる後に親水性溶媒を
揮散させ、必要により80〜600℃で加熱することに
より製造される。
【0011】 R1 (3-n) Al(OR2 ) n (1) (式中、R1 とR2 は、それぞれ独立して炭素数が1〜
6のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。) 本発明において使用する、水酸基を有する粒子とは、平
均粒径0.1〜5μm、好ましくは0.8〜3μm、B
ET法吸着面積0.5〜600m2 /gの、分子構造中
に水酸基を有する無機微細粒子である。かかる水酸基を
有する粒子の具体例としては、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、ドーソナイト〔NaAl(OH)2
CO3 〕の粉砕物、モンモリロナイト〔Al4 (Mg)
〔Si8(Al)O20〕(OH)4 ・xH2 O、塩基性
マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキシ・カーボ
ネート・ハイドレート〔Mg6 Al2 (OH)16CO3
・4H2 O〕、天然または合成のハイドロタルサイト
〔Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O〕、
カルサイト(3CaO・Al2 3 ・6H2 O)、水酸
化アルミナ・マグネシウム共沈物、水酸化アルミニウム
・炭酸ナトリウム共沈物、無水リン酸水素カルシウム等
の無機微細粒子が挙げられる。さらに、メタクリル酸メ
チルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体の架
橋微粒子、スチレンとメタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル共重合体の架橋微粒子、ポリスチレン・エチレングリ
コールジアクリレート共重合体の架橋微粒子等の水酸基
を有する有機高分子粒子も使用可能である。
【0012】該複合無機微細粒子の製造方法において、
親水性溶媒が0.0001〜5重量%の水を含有する場
合には、水の添加は不要である。親水性溶媒中に分散し
た水酸基を有する粒子は乾燥剤として親水性溶媒中の水
を吸着し、アルミニウムアルコキシドは、水酸基を有す
る粒子に吸着した水により加水分解、重合し、水酸基を
有する粒子の水酸基と反応を行い(水酸基を有する粒子
の表面において反応が進む)、これにより、水酸基を有
する粒子表面に多孔質のアルミニウム酸化物、アルミニ
ウム水酸化物の層が形成される。
【0013】この場合、アルミニウム酸化物、アルミニ
ウム水酸化物単独の粒子が形成されることはない。水酸
基を有する粒子として水酸化マグネシウムを用い、アル
ミニウムアルコキシドとしてアルミニウムトリイソプロ
ポキシドを例(実施例1参照)に採ると、それらの反応
は次式で示される。
【0014】
【化1】
【0015】ここで、[3]のMg(OH)2 は水酸基
を有する粒子である水酸化マグネシウム表面のMg−O
Hを代表させて記述したものであり、粒子表面、内部表
面のヒドロキシ基であってもよい。 [1]のH2 Oは、水酸基を有する粒子中に含まれてい
るもの、或いは該粒子に吸収されたものであり、従って
本発明においてはこのアルミニウムアルコキシドの加水
分解は水酸基を有する粒子表面で進み、得られる複層構
造の粒子は水酸基を有する粒子を核とし、この核の全表
面がアルミニウム水酸化物および/またはアルミニウム
酸化物の皮膜の殻で被覆された構造を示す。
【0016】親水性溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソー
ル、フェネトール、メトキシトルエン、ジオキサン、ト
リオキサン、フラン、2−メチルフラン、テトラヒドロ
フラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、アセトン、メチル
エチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−
ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸プロピル、ホルムアミド、メチルホルム
アミド、ジメチルホルムアミドが単独で、又は二種以上
複合して用いられる。好ましくは、テトラヒドロフラ
ン、ブタノール、イソプロピルアルアルコール、エチル
アルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等が挙げ
られる。
【0017】アルミニウムアルコキシドとしては、アル
ミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムジエチル
モノイソプロポキシド、アルミニウムエチルジイソプロ
ポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウム
メチルエチルイソプロポキシド、アルミニウムエチルジ
エトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウ
ムエチルジブトキシド、アルミニウムイソプロピルジエ
トキシド、アルミニウムメチルジエトキシド、アルミニ
ウムジブチルエトキシド、アルミニウムジイソプロピル
メトキシド等が挙げられる。
【0018】本発明の核・殻の構造の複合無機微細粉末
を得るには、核の水酸基を有する粒子がアルミニウムア
ルコキシドと接触反応する前に、核の粒子表面に触媒と
して作用する水が吸着されていることが必要である。か
かる水を核となる水酸基を有する粒子に吸着させるに
は、核の粒子を水に浸漬して核の粒子を引き上げるか、
水分を含有する親水性溶媒中に核の粒子を分散、或いは
浸漬させ、核の粒子の水分吸着作用を利用して親水性溶
媒中の水分を核の水酸基を有する粒子に吸着させる。
【0019】水酸基を有する粒子100重量部に吸着さ
せる水の量は0.01〜10重量部、好ましくは0.5
〜5重量部の範囲である。水分を吸着した水酸基を有す
る粒子とアルミニウムアルコキシドとの反応を均一に行
うためには、アルミニウムアルコキシドを親水性溶媒に
溶解して接触させる。水酸基を有する粒子100重量部
に対するアルミニウムアルコキシドの量は、1〜15重
量部、好ましくは5〜12重量部の範囲である。親水性
溶媒は、水酸基を有する粒子100重量部に対し、80
〜2,000重量部、好ましくは200〜1,100重
量部の範囲である。
【0020】水を吸着した水酸基を有する粒子とアルミ
ニウムアルコキシドとの反応温度は、−30℃〜95
℃、好ましくは0〜90℃である。反応後、親水性溶媒
を減圧乾燥あるいは揮散させ、必要により80〜600
℃に加熱して乾燥を完全とする。この加熱乾燥によりア
ルミニウム水酸化物がアルミニウム酸化物となることも
ある。このようにして得られる本発明の核・殻構造の複
合無機微細粉末の吸着表面積は、核の吸着表面積よりも
大きく、BET法による吸着表面積で1〜1,000m
2 /g、好ましくは2〜800m2 /gを示し、粒径は
0.5〜7μm、好ましくは1〜5μmとなる。
【0021】核の水酸基を有する粒子の表面は、図1の
模式図に示されるように、アルミニウム水酸化物、アル
ミニウム酸化物の多孔質皮膜によりその全面が被覆され
ている。図1において、1は水酸基を有する粒子の核、
1aは存在してもしなくてもよい空隙、2はアルミニウ
ム水酸化物および/またはアルミニウム酸化物の殻、2
aは殻に存在する空隙である。アルミニウムアルコキシ
ドと接触される前の水酸基を有する粒子が水分を吸着し
ていないと、皮膜が水酸基を有する粒子全面を覆うこと
がなく(比較例2と3参照)、インクが粒子表面に充分
に吸着されないため粒子の周囲に流れ出てにじみの原因
となったり、インクの鮮明さが欠ける原因となる。
【0022】II.被記録材 パルプ紙、合成紙、塩白フィルム、ポリエチレンテレフ
タレート等の支持体の表面に、本発明の核・殻構造の複
合無機微細粉末を40〜92重量%、好ましくは60〜
90重量%、樹脂バインダーを60〜8重量%、好まし
くは40〜10重量%含有する塗工層(水性インク受理
層)を設けた記録紙は、水性インクジェット記録紙、ホ
ットメルト型インクジェット記録紙、として有用であ
り、インクの転移、乾燥性に優れるとともに印字、印刷
の画像が鮮明である。
【0023】無機微細粉末としては、本発明の核・殻構
造の複合無機微細粉末単独で用いてもよいし、その60
重量%以下を炭酸カルシウム、クレイ、酸化チタン、酸
化亜鉛、タルク等の粉末に置き代えてもよい。樹脂バイ
ンダーとしては、スチレン・無水マレイン酸共重合体、
スチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリ
ビニルアルコール、シラノール基を含むエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、メチルエチルセルロース、ポ
リアクリル酸ソーダ、でんぷん、ポリエチレンポリアミ
ン、ポリエステル、ポリアクリルアミド、ビニルピロリ
ドン・酢酸ビニル共重合体、カチオン変性ポリウレタン
樹脂、第3級窒素含有アクリル系樹脂(特開昭62−1
48292号公報)等の樹脂バインダーが挙げられる。
【0024】必要によりこの塗工層には、インクセット
剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等を配合してもよい。イ
ンクセット剤としては、ポリエチレンイミンの3級アン
モニウム塩、4級アンモニウム基を共重合成分として含
むアクリル共重合体、ポリアミンポリアミドのエピクロ
ルヒドリン付加物等が挙げられる。支持体への塗工層の
形成は、無機微細粉末、樹脂バインダーを含む塗工剤を
支持体の表面に固型分量が2〜50g/m2 、好ましく
は5〜30g/m2 となるように塗布し、乾燥させる。
支持体の肉厚は30〜250μm、好ましくは60〜1
50μmである。必要により乾燥した塗工層の表面にス
ーパーカレンダー処理を行って塗工層(インク受理層)
を平滑にする。
【0025】III.合成紙 本発明の核・殻構造の複合無機微細粉末を8〜65重量
%、好ましくは10〜55重量%、および熱可塑性樹脂
を92〜35重量%、好ましくは90〜45重量%含有
する樹脂組成物を基材とするフィルムを熱可塑性樹脂の
融点より低い温度で延伸することにより延伸フィルム内
部に微細な空孔(ボイド)を有する合成紙が得られる。
【0026】かかる合成紙は、ポリプロピレン、高密度
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネート等の熱可塑性樹脂の延伸樹脂フィルム、フィル
ム内部に微細なボイドを有する延伸樹脂フィルムよりな
る微多孔性の合成紙であって、その不透明度(JIS
P−8138)が85%以上、好ましくは90%以上で
あり、次式(1)で算出される空孔率が10〜60%、
好ましくは15〜45%、肉厚が30〜300μm、好
ましくは50〜150μmであり、密度0.60〜1.
12g/m2 である微多孔性合成紙が挙げられる。
【0027】
【式1】
【0028】無機微細粉末としては、核・殻構造の本発
明の複合無機微細粉末を単独で用いる他、他の無機微細
粉末を併用してもよい。他の無機微細粉末としては、炭
酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タル
ク、酸化チタン、硫酸バリウム等、粒径が0.03〜5
ミクロンのものが使用される。又、合成紙は単層構造で
あっても、他の層が積層された複層構造のものであって
もよい。かかる微多孔性の合成紙としては、例えば次の
とのものが挙げられる。ここで、合成紙の表面層の
無機微細粉末は、本発明の核・殻構造の複合無機微細粉
末を含有するものであり、参考として記した先行技術文
献の製法とは、無機微細粉末としてかかる核・殻構造の
複合無機微細粉末がこれら文献には記載されていない点
で異なる。
【0029】 無機微細粉末を8〜65重量%の割合
で含有する微多孔を有する熱可塑性樹脂の二軸延伸フィ
ルム(特公昭54−31032号公報、米国特許第37
75521号明細書、米国特許第4191719号明細
書、米国特許第4377616号明細書等)。 二軸延伸熱可塑性フィルムを基材層とし、無機微細
粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸
フィルムを紙状層とする合成紙(特公昭46−4079
4号公報、特開昭57−149363号公報、同57−
181829号公報等)。
【0030】この合成紙は、2層構造であっても、基材
層の表裏面に一軸延伸フィルムの紙状層が存在する3層
構造(特公昭46−40794号公報、米国特許第43
18950号明細書)であっても、紙状層と基材層間に
他の樹脂フィルム層が存在する3層〜7層の合成紙(特
公昭50−29738号公報、特開昭57−14936
3号公報、同56−126155号公報、同57−18
1829号公報、米国特許第4472227号明細書)
であっても、裏面がプロピレン・エチレン共重合体、エ
チレン・(メタ)アクリル酸共重合体の金属塩(Na、
Li、Zn、K)、塩素化ポリエチレンなどの基材層樹
脂よりも低融点の樹脂よりなるヒートシール層を有する
3層以上の合成紙であってもよい(特公平3−1397
3号公報)。
【0031】3層構造の合成紙の製造方法は、例えば、
無機微細粉末を0〜30重量%、好ましくは8〜25重
量%含有する熱可塑性樹脂フィルムを、該樹脂の融点よ
り低い温度で一方向に延伸して得られる一軸方向に配向
したフィルムの両面に、無機微細粉末を8〜65重量%
含有する熱可塑性樹脂の溶融フィルムを積層し、次いで
前記方向と直角の方向にこの積層フィルムを延伸するも
のであり、それにより得られる合成紙は紙状層が一軸方
向に配向し、微細な空隙を多数有するフィルムであり、
基材層は二軸方向に配向した積層構造物である。
【0032】延伸倍率は縦、横方向とも4〜10倍が好
ましく、延伸温度は樹脂がホモポリプロピレン(融点1
64〜167℃)の場合は140〜162℃、高密度ポ
リエチレン(融点121〜124℃)の場合は110〜
120℃、ポリエチレンテレフタレート(融点246〜
252℃)の場合は104〜115℃である。また、延
伸速度は50〜350m/分である。この合成紙は、グ
ラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷が可能で
あり、色沈みの少ない鮮明な印刷を与える。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。 核・殻複合無機微細粉末の製造例: (実施例1) 反応液1 平均粒径0.8μm、BET法吸着表面積5m2 /gの
水酸化マグネシウム(キスマ5,協和化学工業製:商品
名)100gに、水分含量が0.4重量%のテトラヒド
ロフラン1,000gを加え、密閉容器中で8時間攪拌
し、溶媒中の水分を水酸化マグネシウムに吸着させた。
【0034】反応液2 アルミニウムトリイソプロポキシド(粉末)10gを、
水含量が100ppm 以下のテトラヒドロフラン10gに
溶解した。反応液1に反応液2を混合し、密閉容器中で
8時間攪拌して反応させた。反応液2は、混合前30分
以内に調製し、混合した。反応後、エバポレータで溶媒
のテトラヒドロフランを揮発させ、さらに、150℃で
恒量になるまで粒子を真空乾燥し、粒径2.3μmの粒
子を得た。
【0035】BET法による吸着表面積の測定結果を表
1に示す。測定にはASAP2000V2.03(島津
製作所製)を用い、吸着ガスとして窒素を用いた。吸着
表面積の計算には、通常のBET法の解析法に従った。
すなわち、以下のBET式で、横軸にx、縦軸にx/
(V(1−x))でプロットすると、傾き(C−1)/
(Vm C)、切片1/(Vm C)の直線が得られ、これ
からVm ,Cを求めることができる。
【0036】x/(V(1−x))=1/(Vm C)+
((C−1)/(Vm C))x x :相対圧(=P/P0 ) V :(相対圧がxである時の)吸着量 Vm :単分子吸着量 C :定数>0 ここでは、良い直線性の得られるxが0.05から0.
30の範囲でVm 、Cを求めた。このVm よりBET吸
着表面積を求めた。以下の実施例、比較例においても、
同様にしてBET吸着表面積を計測、計算した。
【0037】また、本表面処理水酸化マグネシウム粒子
の原子組成分析をEDXにより分析した。分析には以下
の装置を用いた。 EDX:EMAX−5770−W、堀場製作所製 SEM:S−2460N、日立製作所製 実施例1に示した、本表面処理水酸化マグネシウム粒子
と、表面処理を施していない水酸化マグネシウム粒子の
分析結果の比較により、実施例1の表面処理水酸化マグ
ネシウム粒子は水酸化マグネシウム粒子とアルミニウム
酸化物、アルミニウム水酸化物の複合物ができているの
がわかる。
【0038】ただし、本分析では、表面にアルミニウム
酸化物、アルミニウム水酸化物層ができているかどうか
については、知見が得られない。したがって、本粒子の
カット面のEDX線分析を行った。サンプルは、本粒子
をフェノ−ル樹脂に包埋し、ミクロトームでカットし
た。EDX線分析より表面にだけ、アルミニウム酸化
物、アルミニウム水酸化物層ができているのが確認され
た。以上により、本実施例の表面処理粒子は、表面にア
ルミニウム酸化物、アルミニウム水酸化物層を持ち、吸
着表面積は処理前の水酸基を有する粒子よりも大きいこ
とが示された。
【0039】(比較例1)本比較例においては、水酸化
マグネシウム(キスマ5、協和化学工業製)を表面処理
せずそのまま用いた。BET法による吸着表面積の測定
結果を表1に示す。測定法は実施例1と同様である。
【0040】(比較例2) 反応液1 水酸化マグネシウム(キスマ5、協和化学工業製)10
0gに、n−ヘキサン1,000gを加え、密封容器中
で8時間攪拌した。 反応液2 アルミニウムトリイソプロポキシド(粉末)10gにn
−ヘキサン10gを加え、攪拌した。反応液1、反応液
2とも、溶解しておらず、均一に分散させた。反応液1
と反応液2を混合攪拌し、実施例1と同様にして反応、
乾燥した。BET法による吸着表面積の測定結果を表1
に示す。
【0041】(比較例3) 反応液1 水酸化マグネシウム(キスマ5、協和化学工業製)10
0gにメタノールと水の1:1混合液1,000gを加
え、密封容器中で8時間攪拌した。 反応液2 アルミニウムトリイソプロポキシド(粉末)10gにメ
タノールと水の1:1混合液10gを加え、攪拌した。
反応液1、反応液2とも、溶解しておらず、均一に分散
させた。反応液1と反応液2を混合攪拌し、実施例1と
同様にして反応させ乾燥した。BET法による吸着表面
積の測定結果を表1に示す。
【0042】この処理粒子の構造は、水酸化マグネシウ
ム粒子の表面のある部分はアルミニウム化合物により被
覆されているが、全面が被われているものでなく、又、
水酸化マグネシウム粒子の他に、アルミニウム酸化物の
微細な粒子も見受けられた。 (実施例2)以下の反応液を調製した。反応液1は調整
後、密閉容器中で8時間以上攪拌し、溶媒中の水を多孔
質シリカに吸着させた。
【0043】反応液1 合成ハイドロタルサイト(DHT−4A,協和化学工業
製、水分含量0.34%)100gに水分含量2重量%
のN,N−ジメチルホルムアミド1000gを密閉容器
中で攪拌した。 反応液2 アルミニウムトリイソプロポキシド(粉末)10gを水
分含量100ppm以下のN,N−ジメチルホルムアミ
ド500gに溶解させた。
【0044】反応液1に反応液2を混合し、密閉容器中
で8時間反応させた。反応液2は、混合前30分以内に
調整し、混合した。反応液、エバポレータで溶媒を揮発
させ、さらに、200℃で恒量になるまで真空乾燥し
た。BET法による吸着表面積の測定結果を表1に示
す。実施例1と同様にEDX線分析を行い、ハイドロタ
ルサイト表面にアルミニウム酸化物、アルミニウム水酸
化物層が形成されていることを確認した。
【0045】 表1 BET吸着による吸着面積(m2 /g) 実施例1 87 比較例1 5 比較例2 7.6 比較例3 7.1 実施例2 79
【0046】IV.合成紙の製造例: (実施例3) (1) MFR1.0g/10分のポリプロピレン80
重量%に、高密度ポリエチレン2重量%及び平均粒径
1.5μmの炭酸カルシウム18重量%を混合した組成
物(A)を240℃に設定した押出機にて混練した後、
シート状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸
シートを得た。そして、このシートを140℃の温度に
まで再度加熱した後、縦方向に4.5倍延伸した。
【0047】(2) MFRが4.0g/10分のポリ
プロピレン80重量%と、実施例1で得た核・殻の複合
粒子20重量%を混合した組成物(B)を別の押出機に
て混練させた後、これをダイよりシート状に押し出し、
これを(1)の4.5倍延伸フィルムの両面に積層し、
三層構造の積層フィルムを得た。次いで、この三層構造
の積層フィルムを60℃まで冷却した後、再び約160
℃の温度にまで加熱して、テンターを用いて横方向に7
倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理して、6
0℃の温度にまで冷却し、コロナ放電処理した後、耳部
をスリットして、三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸
延伸)の、肉厚105μm(B/A/B=20μm/6
5μm/20μm)、白色度95%、不透明度94%の
合成紙を得た。また、各層のボイド率は、(B/A/B
=28%/32%/28%)であった。さらに、この合
成紙の表面層(B)のベック平滑度(JIS P−81
19)は200秒であった。
【0048】(比較例4) (1) MFR1.0g/10分のポリプロピレン80
重量%に、高密度ポリエチレン2重量%及び平均粒径
1.5μmの炭酸カルシウム18重量%を混合した組成
物(A)を240℃に設定した押出機にて混練した後、
シート状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸
シートを得た。そして、このシートを140℃の温度に
まで再度加熱した後、縦方向に4.5倍延伸した。
【0049】(2) MFRが4.0g/10分のポリ
プロピレン80重量%と、比較例1の水酸化マグネシウ
ム粒子20重量%を混合した組成物(B)を別の押出機
にて混練させた後、これをダイよりシート状に押し出
し、これを(1)の4.5倍延伸フィルムの両面に積層
し、三層構造の積層フィルムを得た。次いで、この三層
構造の積層フィルムを60℃まで冷却した後、再び約1
60℃の温度にまで加熱して、テンターを用いて横方向
に7倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理し
て、60℃の温度にまで冷却し、コロナ放電処理した
後、耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸
/一軸延伸)の、肉厚105μm(B/A/B=20μ
m/65μm/20μm)、白色度95%、不透明度9
2%の合成紙を得た。また、各層のボイド率は(B/A
/B=24%/32%/24%)であった。さらに、こ
の合成紙の表面層(B)のベック平滑度(JIS P−
8119)は380秒であった。
【0050】実施例3と比較例4で得た合成紙の表面に
グラビア印刷赤インクをベタ印刷し、得られた印刷面を
100倍に電子顕微鏡で拡大し、網点を調べたところ、
実施例3の合成紙は網点がほぼ完全で、赤色が鮮明であ
ったが、比較例4の合成紙は実施例4のものに対し、約
25%網点が欠けており、ところどころ色沈みが見受け
られた。
【0051】(実施例4)坪量150g/m2 のパルプ
抄造紙の片面に、次の組成のインク受理層用塗工剤を固
型分含量が30g/m2 となるように塗布し、乾燥した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行って記録用紙を
得た。 塗工剤組成: 実施例1の複合無機微細粉末 100重量部 ポリビニルアルコール 30重量部 ポリエチレンイミン第4級アンモニウム塩 10重量部 ポリアクリル酸ソーダ 5重量部 水 1600重量部 キャノン(株)製の水性インクジェットプリンターを用
い、上記記録用紙のインク受理層上にイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックのカラー印字を施し、インクの乾
燥するまでの時間を調べた。
【0052】ついで、いずれの色も発色が十分であるこ
とを確認した後、印字された記録用紙の一部に、ニチバ
ン(株)製粘着テープ「セロテープ」(商品名)を印字
面上に強く接着させ、次いで接着面に沿ってすばやく粘
着テープを剥離し、紙面上のインクの残留程度を目視判
定した。 結果を表2に示す。
【0053】(比較例5)インク受理層用塗工剤とし
て、次の組成の塗工剤を用いる他は実施例4と同様にし
て記録用紙を得、評価した。 塗工剤組成: 水酸化マグネシウム(キスマ5) 100重量部 ポリビニルアルコール 30重量部 ポリエチレンイミン第4級アンモニウム塩 10重量部 ポリアクリル酸ソーダ 5重量部 水 1600重量部 結果を表2に示す。
【0054】(比較例6)インク受理層用塗工剤とし
て、次の組成の塗工剤を用いる他は実施例4と同様にし
て記録用紙を得、評価した。 塗工剤組成: 比較例3の無機微細粉末 100重量部 ポリビニルアルコール 30重量部 ポリエチレンイミン第4級アンモニウム塩 10重量部 ポリアクリル酸ソーダ 5重量部 水 1600重量部 結果は表2に示す。
【0055】(実施例5)インク受理層用塗工剤とし
て、次の組成の塗工剤を用いる他は実施例4と同様にし
て記録用紙を得、評価した。 塗工剤組成: 実施例2の複合無機微細粉末 100重量部 ポリビニルアルコール 30重量部 ポリエチレンイミン第4級アンモニウム塩 10重量部 ポリアクリル酸ソーダ 5重量部 水 1600重量部 結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】(実施例6)実施例4で得た記録用紙に、
ソニーテクトロニクス(株)製のフェイズ・チェンジ・
インクジェット方式のカラープリンタ“Phaser
300IS”(商品名)を用い、ホットメルト型インク
として同社の墨インク(016−1123−00)、シ
アンインク(016−1124−00)、マゼンタイン
ク(016−1125−00)およびイエローインク
(016−1126−00)を用い、インク溶解温度
(78〜85℃)で噴射させ、インクジェット印刷を行
った。 (評価) (1)ベタ均一印刷性:イエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックのカラーインクで発色させたベタ部分について
倍率100倍の光学顕微鏡で均一度合を観察したとこ
ろ、ベタ部分に抜けが無く鮮明な画像であった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、インクの定着の良好な
複合無機微細粉末が得られ、鮮明2画像、印刷を与える
記録用紙を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核・殻構造の複合無機微細粉末のモデ
ル構造を示す断面模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/18 C08J 5/18 D21H 19/38 C01F 7/02 A // C01F 7/02 D21H 1/22 B B29K 503:04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基を有する粒子を核とし、その表面
    が、アルミニウム酸化物、アルミニウム水酸化物より選
    ばれたアルミニウム化合物の殻で被覆された複合無機微
    細粉末。
  2. 【請求項2】 水を含有し、水酸基を有する粒子に、親
    水性溶媒に溶解した下記一般式(1)で示されるアルミ
    ニウムアルコキシドを吸着させて前記水酸基を有する粒
    子の表面にアルミニウム水酸化物又はアルミニウム酸化
    物の皮膜を形成させた後、次いで親水性溶媒を揮散さ
    せ、必要により80〜600℃で加熱することを特徴と
    する水酸基を有する粒子を核とし、その表面がアルミニ
    ウム酸化物、アルミニウム水酸化物より選ばれたアルミ
    ニウムの殻で被覆された複合無機微細粉末の製造方法。 R1 (3-n) Al(OR2 ) n (1) (式中、R1 とR2 は、それぞれ独立して炭素数が1〜
    6のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。)
  3. 【請求項3】 親水性溶媒が、メタノール、エタノー
    ル、1−プロパノール、2−プロパノール、イソブチル
    アルコール、tert−ブチルアルコール、ジメチルエ
    ーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイ
    ソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、
    フェネトール、メトキシトルエン、ジオキサン、トリオ
    キサン、フラン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラ
    ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
    ングリコールジエチルエーテル、アセトン、メチルエチ
    ルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキ
    サノン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エ
    チル、酢酸プロピル、ホルムアミド、メチルホルムアミ
    ド、ジメチルホルムアミドより選ばれたものである、請
    求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 支持体の表面に、請求項1記載の複合無
    機微細粉末を40〜92重量%、および樹脂バインダー
    を60〜8重量%含有する樹脂塗工層を設けてなる被記
    録材。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の複合無機微細粉末を8〜
    65重量%、および熱可塑性樹脂を92〜35重量%含
    有する樹脂フィルムを、該熱可塑性樹脂の融点より低い
    温度で延伸して得られる合成紙。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006064568A1 (ja) * 2004-12-16 2008-06-12 東亞合成株式会社 陰イオン交換体およびそれを用いた電子部品封止用樹脂組成物
JP2011132123A (ja) * 2010-12-28 2011-07-07 Sakai Chem Ind Co Ltd 保温剤とその利用
JPWO2016056634A1 (ja) * 2014-10-08 2017-07-27 古河電気工業株式会社 難燃性架橋樹脂成形体及び難燃性架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、難燃性シランマスターバッチ、並びに、成形品
JPWO2016056635A1 (ja) * 2014-10-08 2017-09-07 古河電気工業株式会社 架橋樹脂成形体及び架橋性樹脂組成物とそれらの製造方法、シランマスターバッチ、並びに、成形品

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