JPH1016377A - インクジェット記録用紙及びその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録用紙及びその製造方法Info
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Abstract
鮮やかな高品質の画像が得られ、インク吸収性も優れた
高光沢性を有するインクジェット記録用紙及びその製造
方法を提供する。 【構成】 紙基体上に、顔料及び結着剤を主成分とする
インク受容層、および該インク受容層上に顔料及び結着
剤を主成分とする光沢層が積層された構成を有し、該光
沢層の表面が光沢度35以上および王研式平滑度120
〜300秒であり、かつ、透気度が60〜120秒/1
00ccであることを特徴とするインクジェット記録用
紙である。更に、本発明は光沢層用塗料を塗布した後、
該光沢層用塗料が未乾燥の状態で樹脂フィルムを重ね合
わせ、然るのち光沢層用塗料を乾燥せしめて光沢層を形
成した後、前記樹脂フィルムを剥離除去することを特徴
とする上記のインクジェット記録用紙の製造方法であ
る。
Description
に関するもので、さらに詳しくは、優れたインク吸収
性、定着性を示すと共に、高光沢性を有する高品質な画
質が得られるインクジェット記録用紙及びその製造方法
に関する。
明さ、音の静かさ、カラー化の容易さ等の特長を有する
ため、近年その普及は増大しつつあるのが現状である。
インクジェットプリンターは、インクの乾燥によるジェ
ットノズルの詰まりを防止するため、乾燥しにくいイン
クを使用している。かかるインクは一般に、結着剤、染
料、溶媒、添加剤等を水に溶解または分散したものであ
るため、インクジェットプリンターに使用されるインク
ジェット記録用紙は、吸水性が要求される。そこで通常
インクを十分吸収する性能を付与されたインクジェット
記録用紙が使用されている。
好な水性インクに対する受容性すなわちインクの吸収性
を得るために、ポリビニルアルコールを主体とし、これ
にグリセリン、塩化リチウム、澱粉、ゼラチン、ヒドロ
キシエチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロー
ス等のインクジェットプリンター用インクに対し湿潤性
のある材料を含有した水性塗料を基材上に塗布してイン
ク受容層を形成したものが使用されている。しかし、近
年フルカラー印字の可能なインクジェットプリンターの
普及にともない、特にアート紙のような高光沢性を有す
るインクジェット記録用紙が要望されてきている。かか
る高光沢性を有するインク受容層を設けたインクジェッ
ト記録用紙は、一般にキャストコーティング法や高度に
カレンダー処理を施して製造されているため、高い透気
度を有するものとなり、インク吸収性(乾燥性)が劣る
傾向になり、印字濃度も低下してしまい記録特性は十分
満足のできるものではなかった。要するに従来技術によ
るインクジェット記録用紙では、高光沢性と、インク吸
収性および良好な記録特性を両立することができなかっ
た。
事情に鑑みフルカラー印字で印字濃度の高い鮮やかな高
品質の画像が得られ、インク吸収性も優れた高光沢性を
有するインクジェット記録用紙およびその製造方法を提
供する。
顔料及び結着剤を主成分とするインク受容層、および該
インク受容層上に顔料及び結着剤を主成分とする光沢層
が積層された構成を有し、該光沢層の表面が光沢度35
以上及び王研式平滑度120〜300秒であり、かつ、
透気度が60〜120秒/100ccであることを特徴
とするインクジェット記録用紙である。更に、本発明
は、紙基体の表面に、顔料及び結着剤を主成分とする塗
料を塗布・乾燥してインク受容層を設け、該インク受容
層上に顔料と結着剤を主成分とする光沢層用塗料を塗布
した後、該光沢層用塗料が未乾燥の状態で樹脂フィルム
を重ね合わせ、然るのち光沢層用塗料を乾燥せしめて光
沢層を形成した後、前記樹脂フィルムを剥離除去するこ
とを特徴とする上記のインクジェット記録用紙の製造方
法である。
ース繊維を主体としたパルプ原料からなる紙が適用さ
れ、その組成、製造方法は特に限定されるものではな
く、例えば湿式抄紙法により製造される紙が適宜用いら
れる。具体的には、パルプ原料として針葉樹、広葉樹を
単独もしくは適宜配合して作製されるクラフトパルプ、
サルファイトパルプ、セミケミカルパルプ等の木材パル
プが使用され、鮮明な印刷を得るために晒パルプが好ま
しい。また、故紙パルプやバガス、ケナフ、綿、麻、エ
スパルト、竹、ワラ等の非木材パルプを使用することも
できる。
の透気度を60〜120秒/100ccにコントロール
するために、紙基体の透気度は80秒/100cc以
下、特に30〜60秒/100ccであることが好まし
い。このような透気度を得るためには、上記の如きパル
プ原料の叩解度を30〜50゜SRにした紙料を用い
て、内添薬品としてサイズ剤、湿潤紙力剤、填料等を紙
料に適宜配合して抄紙すればよい。また、抄紙時にサイ
ズプレス塗工もしくは抄紙後の塗工にて表面紙力増強剤
を塗布することにより透気度をコントロールすることも
できる。
0〜100秒であることが好ましい。ステキヒト・サイ
ズ度が10秒未満であるとインク受容層を設ける際にイ
ンク受容層用塗料が滲み込み過ぎて、透気度が高くなり
すぎてインク受容性が損なわれるおそれがあり、逆に1
00秒を越えるとインク受容層の紙基体への接着性が悪
くなるおそれがある。本発明において用いられるサイズ
剤は、特に限定されるものではないが、例えばロジン系
(溶液タイプ、エマルジョンタイプ)、アルキルケテン
ダイマー、アルケニル無水コハク酸、ワックス系、スチ
レン系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレンアクリル系樹
脂、スチレンマレイン酸系樹脂等が挙げられる。なお、
サイズ剤の添加量はパルプ100重量部に対して0.1
〜1.0重量部である。
ズ度の向上と共に耐水強度を付与するためにパルプ10
0重量部に対して0.01〜1.0重量部使用されるも
ので、例えばメラミン樹脂、ポリアミドエピクロルヒド
リン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、填料は平滑性をコントロール
してインク受容層を形成しやすくすると共に、不透明度
を向上して隠蔽性に寄与するもので、必要に応じてパル
プ100重量部に対して10重量部以下、好ましくは0
〜5重量部添加される。填料としては、例えばカオリ
ン、クレー、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウム等
が使用される。
キヒト・サイズ度の向上を図るもので、例えば酸化デン
プン、エステル化デンプン、ポリアクリルアミド、アク
リル系樹脂、ポリビニルアルコール、SBR,NBR,
酸化ビニル系樹脂等を抄紙機のサイズプレスもしくはオ
フマシンコーターにて塗工して使用することができる。
なお、塗布量は0.5〜2.5g/m2程度が好適であ
る。
てデンプン、変性デンプン、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリアクリルアミド、スチレン系樹脂等の内添紙力
剤、着色剤、硫酸バンドやポリアクリルアミド等の定着
剤、更に塗工薬品として前記表面紙力増強剤以外にジア
ルデヒドデンプン、メラミン樹脂、ポリアミド系樹脂等
の耐水化剤、帯電防止剤、撥水剤、減摩剤、表面サイズ
剤や顔料等を必要に応じて使用することができる。
の如き紙基体の少なくとも片面にインク受容層および光
沢層を順次積層して設けた構成を有するものである。こ
こで、インク受容層は顔料および結着剤を主成分とする
ものであり、その配合割合及び形成方法、層構成等特に
限定されるものではない。インク受容層の例としては、
例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、水溶性ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、その他のビニル系樹脂、アミド系樹
脂、酸化澱粉、カゼイン、ポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルピロリドン、シリコーン系樹脂、ロジン変性マ
レイン酸樹脂、ロジン変性フェノ−ル樹脂、アルキド樹
脂、クマロン−インデン樹脂等の水溶性樹脂および水性
エマルジョン樹脂を結着剤として使用し、シリカ、クレ
ー、マイカ、膨潤性雲母、タルク、カオリン、ケイソウ
土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウ
ム、合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、リトポン、
サチンホワイト等の顔料及び、有機または無機の着色顔
料等から構成される。
は、インク吸収性、インク乾燥性、記録画像の鮮明性等
の観点から、結着剤としてポリビニルアルコール系樹
脂、水溶性ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロ
リドン等の水溶性樹脂を用い、顔料としてシリカを用い
た組合せが好ましい。この場合の配合割合は、樹脂:シ
リカ=1:1〜1:15が好ましく、特に1:2〜1:
10が好適である。かかるシリカは特に限定されるもの
ではないが、中でも平均粒径1〜25μmのもの(コー
ルターカウンター法による体積平均粒子径)が好まし
く、特に5〜25μmのものが好適に用いられる。
添加剤として、耐水性の向上、インクの滲み防止機能を
付与するためにメラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホ
ルムアルデヒド樹脂、アクリルアミド系樹脂、グリオキ
ザール、炭酸ジルコニウムアンモニウム等の耐水化剤を
配合してもよい。またインクジェット記録用紙の生産
性、記録特性、あるいは保存安定性をより高めるため
の、分散剤、蛍光染料、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、
防腐剤などの各種添加剤を加えてもよい。
ク受容層を形成する材料を水または適当な溶媒中に溶解
もしくは分散させて調製した塗工液を、例えばロールコ
ーティング法、ブレードコーティング法、エアナイフコ
ーティング法、ロッドバーコーティング法、グラビアコ
ーティング法、コンマコーティング法、ダイコーティン
グ法などの方法を適宜使用して、基材上に塗布して形成
することができる。インク受容層の乾燥後の塗布量とし
ては、5〜30g/m2が好適であり、特に好ましくは
10〜20g/m2である。ここで、塗布量を30g/
m2より多くしても特性が特に良くなるものでもなく、
また5g/m2よりも少ないとインク吸収性が十分でな
くなるおそれがある。
剤を主成分として含有するもので、その表面の光沢度が
35以上(JISZ8741に規定されている60゜鏡
面光沢度測定による)であり、王研式平滑度が120〜
300秒(JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法N
o.5による)であることが必要であり、好ましくは1
60〜240秒である。ここで、光沢度が35未満の場
合や王研式平滑度が120秒未満の場合は、外観上光沢
性が不十分で、高光沢インクジェット記録用紙として見
劣りするばかりでなく、印字濃度も不十分であり、印字
に滲みを生ずる等の記録特性に劣るものである。また、
王研式平滑度が300秒を越えて大きいとインク乾燥性
が損なわれるという問題を有する。光沢層表面の特性を
上記の如くコントロールするには、光沢層を下記の如き
組成で後述のような製造方法により形成することにより
達成することができる。
成分として含有するものである。かかる顔料および結着
剤としては、インク受容層に用いられるのと同様のもの
を適用することができる。顔料と結着剤の配合割合は、
顔料に対して結着剤を5〜50重量%用いることが好ま
しく、特に5〜30重量%が好適である。また、顔料と
してコロイダルシリカを使用すると、光沢性、インク乾
燥性、印字の鮮明性等が特に優れていることから好まし
い。なお、光沢層の乾燥塗布量は5〜20g/m2 が好
適である。塗布量が5g/m2未満では光沢性や平滑性
が得られず、20g/m2を越えて塗布すると後述の樹
脂フィルムを重ねた際に、シートの端から塗料がはみ出
してしまい製造上問題を有するおそれがある。
如き構成よりなるもので、紙基体、インク受容層および
光沢層の組成や塗布量、後述の光沢層形成時の製造条件
等を適宜コントロールすることにより透気度が60〜1
20秒/100cc(JAPAN TAPPI紙パルプ
試験方法No.5の王研式透気度試験器による)であ
る。かかる透気度が60秒/100cc未満ではインク
吸収性が良すぎるため印字の滲みや記録用紙の裏面まで
インクが浸透したいわゆる裏写り等の問題を生じてしま
い、逆に120秒/100ccを越えて大きいとインク
吸収性が損なわれることとなる。
ェット記録用紙は下記のようにして製造することができ
る。まず、紙基体の表面に前記の如き組成よりなるイン
ク受容層用塗料を塗布・乾燥してインク受容層を形成す
る。この場合の形成方法は前述のように特に限定される
ものではない。また、インク受容層は2層以上の積層構
成とすることもできる。
りなる光沢層用塗料を塗布し、該光沢層用塗料が未乾燥
の状態で樹脂フィルムを重ね合わせる。この場合、光沢
層用塗料の未乾燥の状態とは該塗料の表面に被膜が形成
されていない状態をいうもので、特に塗料中の乾燥揮発
分が70重量%以上含まれる状態、つまり塗料中の固形
分濃度が5〜30重量%である状態が好ましい。塗料中
の固形分濃度が30重量%より多くなると、光沢層表面
の光沢性が十分得られなかったり、透気度が高くなり過
ぎてインク乾燥性が損なわれるおそれがあり好ましくな
い。なお、固形分濃度5重量%以下の塗料は、揮発分が
多すぎて乾燥に時間を要して製造上好ましくない。
ものではなく、例えばエアナイフコーティング法、ロッ
ドバーコーティング法、グラビアコーティング法、リバ
ースロールコーティング法等の方法を適宜使用すること
ができる。光沢層用塗料の塗布後に樹脂フィルムを重ね
合わせるには、少なくとも前記の如き未乾燥の状態であ
れば良いが、できるだけ塗布直後であることが装置のス
ペースや、乾燥条件等の製造上の点から好ましい。ま
た、重ね合わせは2本のロール(ニップロール)間を通
して重ね合わせ、条件(圧力、温度等)を適宜コントロ
ールして行うことができるが、ニップロール圧力として
3〜5kg/cm2程度が前述の如き特性値を達成する
上で好ましい。なお、重ね合わせる樹脂フィルムは特に
限定されるものではないが、高平滑度(ベック平滑度5
000秒以上)を有するポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルムやこれ
らに剥離性シリコーン加工を施した樹脂フィルムを適宜
使用することができる。
せた後、光沢層用塗料を乾燥して光沢層を形成してから
樹脂フィルムを剥離除去することにより本発明のインク
ジェット記録用紙を製造することができる。光沢層用塗
料の乾燥は、樹脂フィルムが重ね合わされているため紙
基体側から溶媒が揮発するので、乾燥条件が透気度や光
沢層表面の平滑性に影響する。従って、光沢層塗料の組
成に応じて適宜乾燥条件(温度、速度等)をコントロー
ルすることが必要である。また、樹脂フィルムの剥離条
件(角度、速度等)も光沢層表面の光沢度とベック平滑
度に影響するので、樹脂フィルムの組成や特性との関係
で適宜コントロールすればよい。
プ原料を叩解機により叩解度45°SRに調製し、内添
薬品をパルプに対して下記の配合で添加した原料を用い
て長網抄紙機により抄紙した後、下記塗工薬品よりなる
塗液をサイズプレスにて1.0g/m2塗布・乾燥して
紙基材を作製した。 (内添薬品) クレー(金谷工業社製、特級クレー) 2.25重量% タルク(日本タルク社製、SWB) 2.25重量% メラミン樹脂(住友化学社製、スミレーズレジン607SY) 0.23重量% ロジンサイズ剤(荒川化学社製、サイズパインE) 0.5 重量% 硫酸バンド(日本軽金属社製) 2.7 重量% (塗工薬品) 酸化デンプン(日本コーンスターチ社製、SK−20) 20重量部 ポリアクリルアミド(荒川化学社製、ポリマセット305) 40重量部 並塩 0.5重量部 水 500重量部
るインク受容層用塗料を塗布・乾燥して乾燥塗布量15
g/m2のインク受容層を設けた。 〈インク受容層用塗料〉 ・シリカ(商品名“カープレックスBS304F” 塩野義製薬(株)製,平均粒径5.3μm) 150重量部 ・ポリビニルアルコール (商品名“T−330”日本合成化学(株)製、10%水溶液) 75重量部 ・メラミン系架橋剤(商品名“スミレーズレジンSR613” 住友化学工業(株)製、固形分80%) 3.2重量部
る光沢層用塗料をマイクログラビアコーターにて塗布
し、直後(固形分約18.3%)に厚さ25μmのポリ
エステルフィルムを重ね合わせてニップロール(圧力4
kg/cm2)を通した後、フローティングドライヤー
(温度120℃)を通して乾燥せしめて乾燥塗布量12
g/m2の光沢層を形成し、ポリエステルフィルムを剥
離除去して、本発明のインクジェット記録用紙を作製し
た。 〈光沢層用塗料〉 ・シリカ(商品名“スノーテックスUP” 日産化学(株)製、固形分20%) 250重量部 ・ポリビニルアルコール(商品名“ゴーセノールT−330” 日本合成化学(株)製、10%溶解品) 50重量部
した以外は、実施例1と全く同様にして本発明のインク
ジェット記録用紙を作製した。 実施例3 実施例1において光沢層の乾燥塗布量を8g/m2とし
た以外は、実施例1と全く同様にして本発明のインクジ
ェット記録用紙を作製した。
フィルムを重ね合わせることなしに乾燥した以外は、実
施例1と全く同様にして比較用のインクジェット記録用
紙を作製した。 比較例2 実施例1において光沢層の乾燥塗布量を3g/m2とし
た以外は、実施例1と全く同様にして比較用のインクジ
ェット記録用紙を作製した。
ポリビニルアルコールを単独で用いた以外は、実施例1
と全く同様にして比較用のインクジェット記録用紙を作
製した。 比較例4 実施例1において光沢層用塗料を塗布後、すぐにポリエ
ステルフィルムを重ね合わせないで、一旦固形分濃度約
50重量%の半乾燥状態まで乾燥を進めた後にポリエス
テルフィルムを重ね合わせた以外は、実施例1と全く同
様にして比較用のインクジェット記録用紙を作製した。
上に直接光沢層を形成した以外は、実施例1と全く同様
にして比較用のインクジェット記録用紙を作製した。 比較例6 市販のキャストコート法により製造された高光沢性イン
クジェット記録用紙(キヤノン社製 光沢ハガキ)をそ
のまま比較用として用いた。
ンクジェット記録用紙の光沢度、王研式平滑度および透
気度を測定すると共に、A4サイズに裁断し、インクジ
ェットプリンター(商品名“MJ−5000C”、セイ
コーエプソン(株)製)およびインクジェットプリンタ
ー用インク(商品名“MJIC2C”、セイコーエプソ
ン(株)製)を用いてカラー印字を実施し、各種画像特
性を評価した結果を表1に示す。表1から明らかなよう
に、本発明のインクジェット記録用紙は優れた光沢性を
有すると共にインク吸収性に優れ、発色性、印字濃度、
滲み等の画像特性も良好であった。一方、比較用のイン
クジェット記録用紙は光沢性が不十分であったり画像特
性に劣るものであった。
下記のとおりである。 (1)インク吸収性:印字後、印字面上にビーズ状にな
って残っているインクの状態を目視および指で触ってみ
て乾き具合を評価した。評価基準は次の通りである。 ○:ほとんどインクが残っておらず指にインクが付かな
い。 ×:インクがビーズ状になり多く残って指にインクが付
着する。 △:○と×の中間状態 (2)発色性:印字後のサンプルについて、画像の鮮明
性、インクの発色性を目視評価した。評価基準は次の通
りである。 ○:画質の良好なもの ×:画質が不良なもの △:○と×の中間状態
より黒色画像部の濃度を測定した。 (4)滲み:印字部のドット再現性を40倍の実体顕微
鏡を使用して目視で評価した。評価基準は次ぎの通りで
ある。 ○:印字ドットが円又は円に近いもの ×:滲みが激しくドットの形状をなさないもの △:○と×の中間程度のもの
と共に、記録された部分に指で触れてもインクが指に付
着することのない良好なインク吸収性、印字濃度が高
く、インクの滲み等がない鮮明な画質が得られる印字特
性に優れたインクジェットプリンターに適した記録用紙
が提供される。
Claims (8)
- 【請求項1】 紙基体上に、顔料及び結着剤を主成分と
するインク受容層、および該インク受容層上に顔料及び
結着剤を主成分とする光沢層が積層された構成を有し、
該光沢層の表面が光沢度35以上および王研式平滑度1
20〜300秒であり、かつ、透気度が60〜120秒
/100ccであることを特徴とするインクジェット記
録用紙。 - 【請求項2】 光沢層が顔料としてコロイダルシリカを
含有し、かつ、顔料に対する結着剤の配合割合が5〜3
0重量%であることを特徴とする請求項1記載のインク
ジェット記録用紙。 - 【請求項3】 インク受容層に耐水化剤が配合されてい
ることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
用紙。 - 【請求項4】 紙基体の表面に、顔料及び結着剤を主成
分とする塗料を塗布・乾燥してインク受容層を設け、該
インク受容層上に顔料と結着剤を主成分とする光沢層用
塗料を塗布した後、該光沢層用塗料が未乾燥の状態で樹
脂フィルムを重ね合わせ、然るのち光沢層用塗料を乾燥
せしめて光沢層を形成した後、前記樹脂フィルムを剥離
除去することを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
ット記録用紙の製造方法。 - 【請求項5】 光沢層用塗料の固形分が5〜30重量%
の未乾燥の状態で樹脂フィルムを重ね合わせることを特
徴とする請求項4記載のインクジェット記録用紙の製造
方法。 - 【請求項6】 紙基体の透気度が80秒/100cc以
下であることを特徴とする請求項4記載のインクジェッ
ト記録用紙の製造方法。 - 【請求項7】 紙基体が叩解度30〜50゜SRのパル
プ原料から抄造されたものであることを特徴とする請求
項4記載のインクジェット記録用紙の製造方法。 - 【請求項8】 紙基体のステキヒトサイズ度が10〜1
00秒であることを特徴とする請求項4記載のインクジ
ェット記録用紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08188291A JP3136097B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08188291A JP3136097B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1016377A true JPH1016377A (ja) | 1998-01-20 |
JP3136097B2 JP3136097B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=16221066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08188291A Expired - Lifetime JP3136097B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | インクジェット記録用紙の製造方法 |
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