JPH10159947A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH10159947A
JPH10159947A JP31666996A JP31666996A JPH10159947A JP H10159947 A JPH10159947 A JP H10159947A JP 31666996 A JP31666996 A JP 31666996A JP 31666996 A JP31666996 A JP 31666996A JP H10159947 A JPH10159947 A JP H10159947A
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JP
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gear
power transmission
ring
driving
transmission device
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JP31666996A
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Masatoshi Inoue
将利 井上
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、駆動手段の駆動力をギアー機構を介
して被駆動手段に伝達する動力伝達装置において、互い
に噛合するギアー間に生ずる駆動音や振動等を抑制して
装置の静粛化に寄与すると共に、被駆動手段を安定して
駆動させるようにした動力伝達装置を提供する。 【解決手段】駆動手段であるモータ1の駆動力によって
回転される第1のギアーである駆動ギアー4と、この第
1のギアー4に噛合して回転され、駆動手段1の駆動力
を被駆動手段に伝達する第2のギアーである被駆動ギア
ー5と、第1または第2のギアー4,5の少なくとも一
方に当接しながら回転する弾性部材であるOリング7と
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動力伝達装置、
詳しくはモータ等の駆動手段の回転力をギアー機構等を
介して被駆動手段に伝達する動力伝達装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ等の撮影装置、フイルムス
キャナ装置、音声記録再生装置等の電子機器や、ファク
シミリ装置、複写機等のOA機器等の精密機器が一般的
に実用化され、広く普及している。
【0003】上述したような電子機器や精密機器には、
通常、駆動源であるモータ等の回転駆動力をギアー機構
等を介して被駆動手段に伝達するための動力伝達装置が
設けられており、この動力伝達装置によって被駆動手段
を駆動させるようになっている。この動力伝達装置で
は、被駆動手段の移動精度は、特に厳しく設定されてい
る。
【0004】そして、上記動力伝達装置においては、ギ
アー機構から発生する駆動音がしばしば問題となる。す
なわち、この駆動音は、例えば音声記録再生装置では、
その録音動作中に雑音として録音されてしまい、またカ
メラ、複写機等では、この駆動音が騒音となるので、こ
れらの各機器が使用される周囲の環境(使用環境、作業
環境等)を悪化することとなる。
【0005】この駆動音は、ギアーへの異物の付着、ギ
アーの加工精度のバラツキ、ギアー同士の取り付け誤
差、ギアー間に必要なバックラッシュ隙間の存在等に起
因するものと思われる。
【0006】また、駆動手段としてステッピングモータ
が使用されている場合には、このステッピングモータの
ダンピング等がギアーに伝わり、振動が生じる。一般
に、駆動音の大きいギアー機構は振動も大きい傾向があ
り、上記の振動が発生すると、機器自体の性能を低下さ
せると共に、機器の構成部材を連結しているネジの緩み
や故障等の機械的な不具合を生じさせる。
【0007】そこで、上記動力伝達装置から発生する駆
動音、振動等を低減するための技術としては、従来よ
り、ギアー機構に代えてベルト部材およびプーリー等か
らなるベルト伝達機構を採用したものが種々実用化され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のベル
ト伝達機構は、ギアーを使用したものと比較して耐久性
が良いとは言えず、ベルト等を定期的に交換する必要が
あり、また、ベルトに弾性を持たせる必要があるために
動力の伝達精度が悪く、ベルトを受けるプーリーの直径
をある程度大きくする必要があるために減速比の上限は
制限されてしまい、よって構成が複雑になってしまう等
の問題点を有していた。
【0009】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、駆動手段の駆動
力をギアー機構等を介して被駆動手段に伝達する動力伝
達装置において、互いに噛合するギアー間に生ずる駆動
音や振動等を抑制して装置の静粛化に寄与することがで
きると共に、被駆動手段を安定して駆動させることがで
きるようにした動力伝達装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の動力伝達装置は、駆動手
段の駆動力をギアー機構を介して被駆動手段に伝達する
動力伝達装置において、上記駆動手段の駆動力によって
回転される第1のギアーと、この第1のギアーに噛合し
て回転され、上記駆動手段の駆動力を上記被駆動手段に
伝達する第2のギアーと、上記第1または第2のギアー
の少なくとも一方に設けられていて、他方のギアーに当
接しながら回転する弾性部材とを有することを特徴とす
る。
【0011】したがって、第1のギアーが駆動手段の駆
動力によって回転されると、この第1のギアーに噛合す
る第2のギアーが駆動され、駆動手段の駆動力を被駆動
手段に伝達するが、このとき、弾性部材は、上記ギアー
機構で発生する振動を吸収し、振動音および駆動音を減
衰させる。
【0012】また、本発明の請求項2に記載の動力伝達
装置は、上記請求項1による動力伝達装置において、上
記第1または第2のギアーの一方に、同ギアーの回転軸
を中心とするリング状の弾性部材を設け、この弾性部材
の外周面を他方のギアーに当接させるようにしたことを
特徴とする。
【0013】よって、弾性部材が、その外周面を他方の
ギアーに当接させることで、第1のギアーと第2のギア
ーの両者の接触で発生する振動音および駆動音を減少さ
せる。
【0014】そして、本発明の請求項3に記載の動力伝
達装置は、上記請求項1による動力伝達装置において、
上記第1および第2のギアーの両方に周溝を設け、第1
のギアーの第1の周溝に、同ギアーの回転軸を中心とす
るリング状の弾性部材を設け、第2のギアーの第2の周
溝を上記第1の周溝に対してわずかに軸方向にずらして
配置すると共に、上記第2の周溝に上記弾性部材の外周
面を当接させるようにしたことを特徴とする。
【0015】これによって、回転軸に対してスラスト方
向のガタ付きを防止する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。なお、以下に説明する各実施の形態
では、本発明の動力伝達装置を、銀塩フイルムに記録さ
れた現像済みの画像を撮像素子によって撮像し、電気信
号としての画像情報を得るフイルムスキャナ装置に適用
した場合を例示している。
【0017】図1、図2は、本発明の第1の実施の形態
の動力伝達装置の概略構成を示す要部断面図であって、
図1は、この動力伝達装置の縦断面図を示しており、図
2は、この動力伝達装置の下面側からみた際の図であ
る。また、図3は、この動力伝達装置に用いられる弾性
部材のみを取り出して示す斜視図である。
【0018】この動力伝達装置が適用されるフイルムス
キャナは、画像情報を撮像する撮像素子として被駆動手
段であるラインセンサを使用しており、このラインセン
サは、駆動手段であるモータ等の駆動源から動力伝達装
置により駆動力が伝達されて、画素配列方向である主走
査方向に対して垂直な方向である副走査方向に移動する
ものである。
【0019】フイルムスキャナ本体を構成するシャーシ
10に穿設された孔部に対応する位置に、モータ取付部
材2により、電圧を印加することによって回転駆動する
駆動手段、例えばステッピングモータ1が、その回転出
力軸3を下側に向けて固定されている。なお、上記モー
タ取付部材2は、ネジ等によりシャーシ10に固定され
る。
【0020】上記回転出力軸3には、ピニオンギアーか
らなる第1のギアーである駆動ギアー4が一体に固着さ
れている。この駆動ギアー4は、そのギアー部4aが後
述する第2のギアーである被駆動ギアー5のギアー部5
aと噛合しており、上記モータ1の回転駆動力を被駆動
ギアー5側に伝達する。そして、このギアー4には、上
記ギアー部4aと一体に形成され、同ギアー部4aの直
径よりも若干小径の肉厚の円筒形状からなり、回転出力
軸3への取付部をなす円筒ボス部4bが設けられてお
り、この円筒ボス部4bの外周面の表面は、平滑に形成
されている。
【0021】上記被駆動ギアー5は、上記ギアー部4a
と噛合するギアー部5aと、このギアー部5aと一体に
形成され、同ギアー部5aの直径よりも若干小径の円筒
形状からなり、被駆動ギアー5と一体に固着された支軸
6への取付部をなす円筒ボス部5bとによって構成され
ており、この円筒ボス部5bの外周面の中程には、断面
がV字形状の周溝5cが形成されている。そして、この
周溝5cに図3に示すリング状に形成された弾性部材で
あるOリング7がはめ込まれて固定されている。なお、
このOリング7は、例えばニトリルゴム等の弾性を有す
る部材によって形成されていて、永久歪みが生じ難く、
また耐久性の高い特性を有している。
【0022】そして、上記周溝5cにOリング7がはめ
込まれた状態では、このOリング7の外周部の一部が、
上記駆動ギアー4側の円筒ボス部4bの外周面に当接す
るようになっている。このとき、上記Oリング7の当接
部は、自身の弾性力によって変形して上記円筒ボス部4
bの外周面に当接しており、これにより、円筒ボス部4
bを図1の矢印X方向に向けて押圧している。
【0023】また、上記Oリング7の内径は、上記周溝
5c内にはめ込まれた状態で固定されるように、上記円
筒ボス部5bの直径よりもやや小径か、または略同径に
形成されている。したがって、このOリング7を上記周
溝5cに対してはめ込む際には、上記Oリング7の弾性
に抗して伸長させた状態で円筒ボス部5bの外周面上に
はめ込み、これに沿って移動させて、上記周溝5cに落
とし込むようにすればよい。
【0024】上記駆動ギアー4の歯先円直径φD1は、
モータ取付基準ボス径φD2よりも充分に小さく構成さ
れている。これにより、駆動ギアー4をステッピングモ
ータ1の回転出力軸3に取り付けた状態でシャーシ10
に組み込むことができると共に、この組み込み時に駆動
ギアー4と被駆動ギアー5の両ギアー部4a,5aを簡
単に噛合させることができるようになっている。
【0025】なお、被駆動ギアー5のギアー部5aは、
駆動モータ1の回転駆動力を減速するために、駆動ギア
ー4側のギアー部4aに比べて大径のギアーで形成され
ている。したがって、上記円筒ボス部5bと円筒ボス部
4bとでは、円筒ボス部4bの方が小径に形成されてい
る。
【0026】そして、上記被駆動ギアー5の支軸6は、
フイルムスキャナ装置における被駆動部材であるライン
センサ(図示せず)を駆動する駆動軸に連結されてお
り、これにより、上記被駆動ギアー5が回転されると上
記駆動軸も従動して回転するようになっている。
【0027】上記駆動軸は、その回転運動を直進運動に
変換する一般的な機構(図示せず)と連結されており、
この機構を介して、上記被駆動手段であるラインセンサ
を駆動するようになっている。
【0028】このように構成された上記第1の実施の形
態の動力伝達装置の動作を、以下に簡単に説明する。
【0029】まず、モータ1に電圧が印加されて、回転
出力軸3が回転駆動を始めると、これに伴って駆動ギア
ー4も回転を開始し、この駆動ギアー4と噛合する被駆
動ギアー5に駆動力が伝達されて支軸6を回転させる。
これによって、ラインセンサが移動されることとなる。
【0030】このとき、上記Oリング7は、円筒ボス部
5bと共に回転しながら、上記円筒ボス部4bの外周面
を、矢印X方向に押圧しているので、駆動ギアー4と被
駆動ギアー5とは、常に離反する方向に付勢されること
となる。
【0031】したがって、これによって駆動ギアー4の
ギアー部4aと被駆動ギアー5のギアー部5aとの間に
生ずる駆動音や振動等を吸収し、これらを低減化するこ
とができ、動力伝達装置の静粛化に寄与することができ
る。
【0032】また、駆動ギアー4と被駆動ギアー5との
間に生ずるガタを除去することができるので、耐久性の
向上、および動力伝達精度の向上に寄与することができ
ると共に、減速比を大きくすることが可能となり、設計
の自由度を確保することができる。
【0033】そして、駆動ギアー4と被駆動ギアー5と
の間に配置する弾性部材として、Oリング7を採用した
ので、容易に部材を確保することができると共に、製造
工程においては、被駆動ギアー5の円筒ボス部5bに周
溝5cを形成する工程と、この周溝5cにOリング7を
はめ込む工程を追加するだけであるので、複雑な製造工
程を経ることなく、しかも簡単な機構で、所望の効果を
実現することができ、製造コストの低減化に寄与するこ
とができる。
【0034】なお、上記Oリング7の大きさ、材質等に
ついては、所望する静粛性の程度、モータのトルクの強さ
等によって適宜選択することが望ましい。
【0035】図4は、本発明の第2の実施の形態の動力
伝達装置の概略構成を示す縦断面図である。なお、この
第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態と基本的
に同様の構成からなるものであるが、弾性部材(Oリン
グ)を駆動ギアー側に配置するようにした点が異なるの
みである。したがって、上述の第1の実施の形態と同様
の構成部材については、同じ符合を付して、その説明は
省略する。
【0036】この第2の実施の形態における駆動ギアー
4は、上述の第1の実施の形態における被駆動ギアー5
と同様の構成からなるものである。すなわち、被駆動ギ
アー5側のギアー部5aと噛合して、モータ1の回転駆
動力を被駆動ギアー5側に伝達するギアー部4aと、こ
のギアー部4aと一体に形成され、同ギアー部4aの直
径よりも若干小径の円筒形状からなる円筒ボス部4bと
によって構成されており、この円筒ボス部4bの外周面
の中程には、断面がV字形状の周溝4cが形成されてい
る。そして、この周溝4cにリング状に形成された弾性
部材であるOリング7Aがはめ込まれて固定されてい
る。なお、このOリング7Aは、例えばニトリルゴム等
の弾性を有する部材によって形成されていて、永久歪み
が生じ難く、また耐久性の高い特性を有している。
【0037】そして、上記周溝4cにOリング7Aがは
め込まれた状態では、このOリング7Aの外周部の一部
が、被駆動ギアー5側の円筒ボス部5bの外周面に当接
し、このとき、上記Oリング7Aの当接部は、自身の弾
性力によって変形して上記円筒ボス部5bの外周面に当
接しており、これによって、上記円筒ボス部5bを図4
の矢印X方向に押圧している。
【0038】また、上記Oリング7Aの内径は、上記周
溝4c内にはめ込まれた状態で固定されるように、上記
円筒ボス部4bの直径よりもやや小径か、または略同径
に形成されている。したがって、このOリング7Aを上
記周溝4cに対してはめ込む際には、Oリング7Aを自
身の弾性に抗して伸長させた状態で円筒ボス部4bの外
周面上にはめ込み、これに沿って移動させて周溝4cに
落とし込むようにすればよい。
【0039】上記駆動ギアー4にOリング7Aを取り付
けた状態の直径φD3は、モータ取付基準ボス径φD2
よりも充分に小さく構成されている。これにより、Oリ
ング7Aを取り付けた駆動ギアー4を、ステッピングモ
ータ1の回転出力軸3に取り付けた状態でシャーシ10
に組み込むことができるようになっている。
【0040】このように構成された上記第2の実施の形
態によれば、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得
ることができると共に、小径の円筒ボス部4b側の周溝
4cにOリング7Aを配置するようにしたので、上述の
第1の実施の形態と比較して、Oリング7Aの取り付け
や交換を、より簡単に行なうことができる。
【0041】図5、図6は、本発明の第3の実施の形態
の動力伝達装置を示す概略図であって、図5は、この動
力伝達装置の縦断面図を示しており、図6は、この動力
伝達装置を下面側からみた概略図である。また、図7
は、この動力伝達装置における弾性部材と駆動ギアーと
が当接している状態を示す要部拡大図である。
【0042】なお、この第3の実施の形態は、上述の第
1の実施の形態と基本的に同様の構成からなるものであ
るが、弾性部材を当接させるギアー側の円筒ボス部の当
接面の形状を変更した点が異なるのみである。したがっ
て、上述の第1の実施の形態と同様の構成部材について
は、同じ符合を付して、その説明は省略する。
【0043】この第3の実施の形態における駆動ギアー
4は、上述の第1の実施の形態と同様に、被駆動ギアー
5のギアー部5aと噛合し、モータ1の回転駆動力を被
駆動ギアー5側に伝達するギアー部4aと、このギアー
部4aと一体に形成され、同ギアー部4aの直径よりも
若干小径の円筒形状からなる円筒ボス部4bとによって
構成されている。そして、この円筒ボス部4bの外周面
4e(図7参照)の表面上には、軸方向に複数の凸条部
4dが外周面4eに対してそれぞれ等間隔に形成されて
いる。
【0044】被駆動ギアー5の円筒ボス部5bの周溝5
cには、弾性部材であるOリング7がはめ込まれてお
り、このOリング7の外周部は、駆動ギアー4の円筒ボ
ス部4bに当接し、これを図5の矢印X方向に向けて押
圧している。これにより、駆動ギアー4と被駆動ギアー
5とは、互いに離反する方向に常に付勢されている。
【0045】このように構成された上記第3の実施の形
態によれば、Oリング7は、駆動ギアー4側の円筒ボス
部4bを局部的に強い力量で押圧することとなるので、
より一層、駆動音、振動等を吸収し、これらを低減化す
ることができる。
【0046】なお、上述の第3の実施の形態では、駆動
ギアー4(の円筒ボス部4b)側に凸条部4dを設け、
これにOリング7を当接させて押圧しているが、これに
限らず、例えばOリング7側の、円筒ボス部4bが当接
する当接面に、同様の複数の凸条部を形成するようにし
ても、全く同様の効果を得ることができる。
【0047】図8は、本発明の第4の実施の形態の動力
伝達装置の概略構成を示す縦断面図である。なお、この
第4の実施の形態は、上述の第1の実施の形態と基本的
に同様の構成からなるものであるが、弾性部材を保持す
る取付部材を別に配置するようにした点が異なるのみで
ある。したがって、上述の第1の実施の形態と同様の構
成部材については、同じ符合を付している。
【0048】すなわち、この第4の実施の形態の動力伝
達装置は、シャーシ10に穿設された孔部に対応する位
置に、モータ取付部材2により、電圧を印加することに
よって回転駆動する駆動手段、例えばステッピングモー
タ1が、その回転出力軸3を上側に向けて固定されてい
る。
【0049】上記回転出力軸3には、ピニオンギアーか
らなる駆動ギアー4がその円筒ボス部4bにより一体に
取り付けられている。この駆動ギアー4は、そのギアー
部4aが被駆動手段である被駆動ギアー5と噛合し、上
記モータ1の回転駆動力を被駆動ギアー5側に伝達す
る。そして、このギアー4には、上記ギアー部4aと一
体に形成され、同ギアー部4aの直径よりも若干小径の
円筒形状からなる円筒ボス部4bが設けられており、こ
の円筒ボス部4bの外周面の表面は、平滑に形成されて
いる。
【0050】上記被駆動ギアー5は、シャーシ10に回
転自在に取り付けられた支軸6に固着されていると共
に、上記ギアー部4aと噛合している。したがって、駆
動ギアー4のギアー部4aを介して被駆動ギアー5が回
転駆動されることにより、上記支軸6も従動して回転す
るようになっている。そして、この支軸6は、回転運動
を直進運動に変換する一般的な機構(図示せず)に連結
されており、これを介して、上記被駆動手段を駆動する
ようになっている。
【0051】一方、上記シャーシ10上の駆動ギアー4
に対して上記被駆動ギアー5および支軸6が配設されて
いる反対側には、軸部材9aがシャーシ10に軸受け9
によって回転自在に配設されている。この軸部材9aの
先端部近傍には、Oリング7を保持する取付部材であり
支持部材であるアイドルプーリー8が固着されており、
このアイドルプーリー8に形成された周溝8aには、リ
ング状に形成された弾性部材であるOリング7がはめ込
まれて保持されている。そして、このOリング7は、上
記駆動ギアー4の円筒ボス部4bの外周面に当接してお
り、これを図8の矢印X方向に押圧している。
【0052】なお、上記Oリング7は、上述の第1の実
施の形態等と同様に、例えばニトリルゴム等の弾性を有
する部材によって形成されていて、永久歪みが生じ難
く、また耐久性の高い特性を有している。
【0053】このように構成された上記第4の実施の形
態の動力伝達装置の動作を、以下に簡単に説明する。
【0054】まず、モータ1に電圧が印加されて、回転
出力軸3が回転駆動を始めると、これに伴って駆動ギア
ー4も回転を開始し、この駆動ギアー4と噛合する被駆
動ギアー5に駆動力が伝達されて、支軸6を回転させ、
これによって被駆動手段を駆動する。
【0055】これと同時に、上記Oリング7およびアイ
ドルプーリー8は、円筒ボス部4bの回転に伴って回転
する。このとき、上記Oリング7が上記円筒ボス部4b
の外周面に当接し、これを矢印X方向に押圧しているの
で、上記駆動ギアー4とアイドルプーリー8は互いに離
反する方向に付勢されている。これによって駆動ギアー
4は、さらに、上記被駆動ギアー5を矢印X方向に押圧
している。
【0056】この第4の実施の形態によれば、既存の動
力伝達装置に対して、一般的に入手可能な既製のアイド
ルプーリー8を加え、このアイドルプーリー8の周溝8
aにOリング7をはめ込み、このOリング7を上記円筒
ボス部4bの外周面に当接させることによって、上記O
リング7が円筒ボス部4bを押圧し、この円筒ボス部4
bが被駆動ギアー5を押圧するように構成したので、ギ
アー間に生じるガタを除去し、上述の第1の実施の形態
と同様の効果を得ることができる。
【0057】また、Oリング7を加えて設けたアイドル
プーリー8側に配置するようにしたので、駆動ギアー4
の円筒ボス部4bの外周面上に周溝を形成する必要はな
く、さらに、被駆動ギアー5側には、ボス等の円筒部自
体を形成する必要もなくなるので、各構成部材の形状を
単純化することができ、よって加工および組み立て作業
を簡素化することができ、よって、製造コストの低減化
にも寄与することができる。
【0058】なお、上記第4の実施の形態では、アイド
ルプーリー8を加設して、このアイドルプーリー8にO
リング7を配置するように形成したが、これに限らず、
例えば、上述の第2の実施の形態と同様(図4参照)
に、駆動ギアー4の円筒ボス部4b側にV字形状の周溝
を設け、この周溝にOリング7をはめ込み、このOリン
グ7をアイドルプーリー8の外周部に当接させて、これ
を押圧するように構成しても、上記第4の実施の形態と
全く同様の効果を得ることができる。
【0059】図9は、本発明の第5の実施の形態の動力
伝達装置の概略構成を示す縦断面図である。なお、この
第5の実施の形態は、上述の第1の実施の形態と基本的
に同様の構成からなるものであるが、弾性部材を当接さ
せる駆動ギアーの円筒ボス部側にも周溝を設けた点が異
なるのみである。したがって、上述の第1の実施の形態
と同様の構成部材については、同じ符合を付して、その
説明は省略する。
【0060】この第5の実施の形態における駆動ギアー
4は、被駆動ギアー5のギアー部5aと噛合し、モータ
1の回転駆動力を被駆動ギアー5側に伝達するギアー部
4aと、このギアー部4aと一体に形成され、同ギアー
部4aの直径よりも若干小径の円筒形状からなる円筒ボ
ス部4bとによって構成されており、この円筒ボス部4
bの外周面の中程には、断面がV字形状の周溝4cが形
成されている。この周溝4cの中心位置と、被駆動ギア
ー5の円筒ボス部5bに形成される同様の周溝5cの中
心位置との間には、水平方向で若干高低差を有するよう
に、すなわち両周溝4c,5cは、軸方向にわずかにず
らして配置されている。
【0061】上記周溝5cにはめ込まれたOリング7
は、その外周部が上記周溝4cにもはめ込まれるように
なっている。したがって、Oリング7は、両円筒ボス部
4b,5b間においては、自身の弾性力によって、変形
した状態で両周溝4c,5cの両方にはめ込まれてい
る。この状態で、上記Oリング7は、上記円筒ボス部4
bを図9の矢印X方向に押圧すると共に、弾性力により
矢印f方向に対しても力量を加えていることによって、
駆動ギアー4と被駆動ギアー5とは、互いに離反する方
向に常に付勢されていると共に、駆動ギアー4は、矢印
f方向にも付勢される。
【0062】このように構成された上記第5の実施の形
態によれば、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得
ることができると共に、駆動ギアー4と被駆動ギアー5
との間に生ずるガタを、さらに除去することができるの
で、より一層、駆動音、振動等を吸収し、低減化するこ
とができる。
【0063】[付記]上記発明の実施の形態により以下
のような構成の発明を得ることができる。
【0064】(1) 駆動手段の駆動力をギアー機構を
介して被駆動手段に伝達する動力伝達装置において、上
記駆動手段の駆動力によって回転する第1のギアーと、
この第1のギアーに噛合して回転され、上記駆動手段の
駆動力を上記被駆動手段に伝達する第2のギアーと、上
記第1または第2のギアーの少なくとも一方に当接しな
がら回転する弾性部材と、この弾性部材を回転可能に支
持する支持手段と、を有する動力伝達装置。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、駆動
手段の駆動力をギアー機構等を介して被駆動手段に伝達
する動力伝達装置において、互いに噛合するギアー間に
生ずる駆動音や振動等を抑制して装置の静粛化に寄与す
ることができると共に、被駆動手段を安定して駆動させ
ることができるようにした動力伝達装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の動力伝達装置の概
略構成を示す縦断面図。
【図2】図1の動力伝達装置の下面側からみた際の底面
図。
【図3】図1の動力伝達装置における弾性部材のみを取
り出して示す斜視図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の動力伝達装置の概
略構成を示す縦断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の動力伝達装置の概
略構成を示す縦断面図。
【図6】図5の動力伝達装置の下面側からみた際の底面
図。
【図7】図5の動力伝達装置における弾性部材と駆動ギ
アーとが当接している状態を示す要部拡大図。
【図8】本発明の第4の実施の形態の動力伝達装置の概
略構成を示す縦断面図。
【図9】本発明の第5の実施の形態の動力伝達装置の概
略構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
1……モータ(駆動手段) 2……モータ取付部材 3……回転出力軸 4……駆動ギアー 5……被駆動ギアー 4a,5a……ギアー部 4b,5b……円筒ボス部 4c,5c,8a……周溝 6……支軸 7,7A……Oリング(弾性部材) 8……アイドルプーリー(取付部材、支持手段) 10……シャーシ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段の駆動力をギアー機構を介して
    被駆動手段に伝達する動力伝達装置において、 上記駆動手段の駆動力によって回転される第1のギアー
    と、 この第1のギアーに噛合して回転され、上記駆動手段の
    駆動力を上記被駆動手段に伝達する第2のギアーと、 上記第1または第2のギアーの少なくとも一方に設けら
    れていて、他方のギアーに当接しながら回転する弾性部
    材と、を有することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 上記第1または第2のギアーの一方
    に、同ギアーの回転軸を中心とするリング状の弾性部材
    を設け、この弾性部材の外周面を他方のギアーに当接さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の動力
    伝達装置。
  3. 【請求項3】 上記第1および第2のギアーの両方に
    周溝を設け、第1のギアーの第1の周溝に、同ギアーの
    回転軸を中心とするリング状の弾性部材を設け、第2の
    ギアーの第2の周溝を上記第1の周溝に対してわずかに
    軸方向にずらして配置すると共に、上記第2の周溝に上
    記弾性部材の外周面を当接させるようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載の動力伝達装置。
JP31666996A 1996-11-27 1996-11-27 動力伝達装置 Withdrawn JPH10159947A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002213566A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Sumitomo Heavy Ind Ltd パラレル駆動の変速機

Cited By (2)

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JP4638059B2 (ja) * 2001-01-15 2011-02-23 住友重機械工業株式会社 パラレル駆動の変速機

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