JPH10158575A - 常温乾燥型水性塗料組成物 - Google Patents

常温乾燥型水性塗料組成物

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JPH10158575A
JPH10158575A JP31597696A JP31597696A JPH10158575A JP H10158575 A JPH10158575 A JP H10158575A JP 31597696 A JP31597696 A JP 31597696A JP 31597696 A JP31597696 A JP 31597696A JP H10158575 A JPH10158575 A JP H10158575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性、光沢、付着性、耐候性に優れた塗膜を
与えることができ常温乾燥型水性塗料組成物を提供する
こと。 【解決手段】(A) アルド基又はケト基を有するカルボニ
ル基含有共重合体樹脂水性分散液、(B) アルコキシシリ
ル基含有共重合体樹脂水性分散液、(C) 顔料、(D) アル
ド基又はケト基を有するカルボニル基含有共重合体樹脂
水性液、及び(E) 分子中に少なくとも2個のヒドラジノ
基を有するヒドラジン誘導体を含有し、(B) の不揮発分
量が(A) の不揮発分量の1 〜900 重量%であり、(C) の
量が全不揮発分量の1 〜60重量%であり、(D) の不揮発
分量が(C) の量の0.1〜10重量%であり、(E) の量
が(E) 中のヒドラジノ基に対する(A) 中及び(D) 中のア
ルド基又はケト基に基づく全カルボニル基のモル比で0.
2 〜5.0 となる量である常温乾燥型水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は常温乾燥型水性塗料
組成物に関し、より詳しくは、本発明は建築物の内外装
用の塗装に適しており、優れた塗膜光沢、耐水性、付着
性、耐候性を有する塗膜を与えることができる常温乾燥
型水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的には、水性塗料は溶剤型塗料に較
べて揮散する溶剤が少ないので、低公害性、安全性、省
資源の点で優れていて、種々の分野で用いられており、
且つ今後さらに用途の拡大が期待されている。最近は、
水性塗料の耐水性、耐久性、光沢を改善するために反応
硬化機構を有する水分散型樹脂及び反応性水溶性樹脂を
利用したものも見られる。一方で、塗膜の耐候性、耐久
性、付着性を向上させる目的でシロキサン基導入アクリ
ル変性共重合体エマルジョンを用いることも近年研究さ
れているが、塗膜の耐久性の面で必ずしも満足のいくも
のではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性塗料の
上記のような特性を改良した、即ち、耐水性、光沢、付
着性、耐候性に優れた塗膜を与えることができ常温乾燥
型水性塗料組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討の結果、特定の成分を特定
の割合で配合して水性塗料組成物とすることにより上記
の目的が達成されることを見いだし、本発明に到達し
た。
【0005】即ち、本発明の常温乾燥型水性塗料組成物
は、 (A)アルド基又はケト基を含有するカルボニル基含
有不飽和単量体0.3〜20重量%と、エチレン性不
飽和カルボン酸0〜10重量%と、アクリル酸又はメ
タクリル酸のC1 〜C10アルキルエステル、ビニル芳香
族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、飽
和カルボン酸ビニルエステル、ハロゲン化ビニル、ハロ
ゲン化ビニリデン、ブタジエン及びエチレンよりなる群
から選ばれた少なくとも1種の不飽和単量体55〜9
9.7重量%と、前記〜の不飽和単量体以外の不
飽和単量体0〜15重量%との単量体混合物の乳化重合
によって得られたカルボニル基含有共重合体樹脂水性分
散液、 (B)アルコキシシリル基含有共重合体樹脂水性分散
液、 (C)顔料、 (D)(イ)アルド基又はケト基を含有するカルボニル
基含有不飽和単量体1〜30重量%と、(ロ)エチレン
性不飽和カルボン酸10〜65重量%と、(ハ)アクリ
ル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエステル、
ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ハロゲン化
ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン及びエチレ
ンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の不飽和単量
体5〜89重量%と、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の各単
量体以外の不飽和単量体0〜50重量%との単量体混合
物の溶液重合又は乳化重合によって得られたカルボニル
基含有共重合体樹脂水性液、及び (E)分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基(−NH
NH2 )を有するヒドラジン誘導体の各成分を含有して
おり、成分(B)の不揮発分量が成分(A)の不揮発分
量に対して1〜900重量%であり、成分(C)の量が
全不揮発分量に対して1〜60重量%であり、成分
(D)の不揮発分量が成分(C)の量に対して0.1〜
10重量%であり、成分(E)の量が成分(E)中のヒ
ドラジノ基に対する成分(A)中及び成分(D)中のア
ルド基又はケト基に基づく全カルボニル基のモル比で
0.2〜5.0となる量であることを特徴とする。
【0006】本明細書において、「アルド基又はケト基
を含有するカルボニル基含有共重合体樹脂」とは、アル
ド基又はケト基を含有し、したがってそのアルド基又は
ケト基に基づくカルボニル基を含有する共重合体樹脂を
意味し、同様に、「アルド基又はケト基を含有するカル
ボニル基含有不飽和単量体」とは、アルド基又はケト基
を含有し、したがってそのアルド基又はケト基に基づく
カルボニル基を含有する不飽和単量体を意味する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物における成分
(A)であるカルボニル基含有共重合体樹脂水性分散液
は、前記したように、アルド基又はケト基を含有する
カルボニル基含有不飽和単量体0.3〜20重量%と、
エチレン性不飽和カルボン酸0〜10重量%と、ア
クリル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエステ
ル、ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、飽和カルボン酸ビニルエステル、ハロゲン
化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン及びエチ
レンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の不飽和単
量体55〜99.7重量%と、前記〜の不飽和単
量体以外の不飽和単量体0〜15重量%との単量体混合
物の乳化重合によって得られた共重合体樹脂の水性分散
液である。この種の共重合体樹脂水性分散液は、例え
ば、特公昭58−20991号、特公昭61−6861
号、特開昭57−3850号及び特開昭58−9664
3号の各公報に記載されていて公知である。
【0008】前記の単量体のアルド基又はケト基を含
有するカルボニル基含有不飽和単量体としては、例えば
アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルス
チロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキル
ケトン(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルブチルケトンなど)、一般式
【0009】
【化1】 (式中、R1 はH原子又はCH3 基であり、R2 はH原
子又はC1 〜C3 アルキル基であり、R3 はC1 〜C3
アルキル基であり、R4 はC1 〜C4 アルキル基であ
る。)で表わされるアクリル(又はメタクリル)オキシ
アルキルプロペナール、ジアセトンアクリレート、アセ
トニルアクリレート、ジアセトンメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートアセチルアセテート、
ブタンジオール−1,4−アクリレートアセチルアセテ
ート等を挙げることができる。ジアセトンアクリルアミ
ド、アクロレイン及びビニルメチルケトンが特に好まし
い。これらの単量体は2種以上を併用してもよい。
【0010】単量体の配合量は、共重合させる単量体
〜の合計量の0.3〜20重量%、好ましくは1〜
15重量%である。単量体の配合量が少なすぎると、
生成共重合体樹脂中のアルド基又はケト基の含有量が少
なくなり、その結果として成分(E)のヒドラジン誘導
体との反応によってもたらされる架橋構造の密度が低下
し、水性塗料組成物の塗膜の耐水性が低下してくる。ま
た、単量体の配合量が多くなりすぎることは他の単量
体の相対的含有量が少なくなることであり、その結果と
して他の単量体によってもたらされる効果が低下するこ
とになるので好ましくない。
【0011】成分(A)のカルボニル基含有共重合体樹
脂水性分散液の調製においては単量体のエチレン性不
飽和カルボン酸は任意成分であり、配合しても配合しな
くてもよい。配合する場合には、その単量体はモノカ
ルボン酸であっても、多カルボン酸であってもよいが、
好ましくは3〜5個の炭素原子を有するモノオレフィン
性不飽和カルボン酸である。特に、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸が好ましい。単量体の配合量は、
共重合させる単量体〜の合計量の0〜10重量%で
ある。単量体を配合すると水性塗料組成物の顔料分散
性及び貯蔵安定性が良くなり、水性塗料組成物の塗膜の
耐水性が良くなる。しかし、単量体の配合量が多くな
りすぎることは他の単量体の相対的含有量が少なくなる
ことであり、その結果として他の単量体によってもたら
される効果が低下することになるので好ましくない。
【0012】前記の単量体の不飽和単量体としては、
前記したアクリル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アル
キルエステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
エチル)、ビニル芳香族化合物(例えば、スチレン)、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、飽和カルボン
酸ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル)、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、
ブタジエン及びエチレンよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の不飽和単量体が用いられる。
【0013】単量体の配合量は、共重合させる単量体
〜の合計量の55〜99.7重量%、好ましくは6
0〜99重量%である。単量体の配合量が少なすぎる
と、水性塗料組成物の塗膜の耐水性が低下してくる。そ
の理由は、必ずしも明確でないが、多分、その生成共重
合体樹脂が成分(D)の共重合体樹脂水性分散液の樹脂
や顔料との親和性が悪くなるためではないか、と推測さ
れる。また、単量体の配合量が多くなりすぎることは
他の単量体の相対的含有量が少なくなることであり、そ
の結果として他の単量体によってもたらされる効果、例
えば水性塗料組成物の固化塗膜の耐水性が低下すること
になるので好ましくない。
【0014】成分(A)のカルボニル基含有共重合体樹
脂水性分散液の調製においては、所望により前記の単量
体〜以外の単量体を配合することができる。単量
体の具体例としては、例えばモノオレフィン性不飽和
カルボン酸アミド(例えば、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、イタコン酸アミドなど)、モノオレフィン性
不飽和カルボン酸アミドのN−アルキル及び/又はN−
アルキロール誘導体(例えばN−メチルアクリルアミ
ド、N−イソブチルアクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−
ブトキシメチルアクリルアミド)、モノオレフィン性不
飽和スルホン酸(例えばビニルスルホン酸、メチルアク
リルアミドプロパンスルホン酸など)等が挙げられる。
これらの単量体は2種以上を併用して共重合させるこ
ともできる。単量体の配合量は、共重合させる単量体
〜の合計量の0〜15重量%である。単量体の配
合量が多くなりすぎることは他の単量体の相対的含有量
が少なくなることであり、その結果として他の単量体に
よってもたらされる効果が低下することになるので好ま
しくない。
【0015】本発明で使用する成分(A)のカルボニル
基含有共重合体樹脂水性分散液を得るための前記した
〜の不飽和単量体混合物の重合は乳化重合により行な
われる。その乳化重合には、乳化剤を使用して水溶性の
重合開始剤により重合を行なわせる方法や、ソープフリ
ー重合により重合を行なわせる方法等が用いられる。そ
の乳化剤としては、各種のアニオン性、カチオン性及び
ノニオン性の乳化剤、さらには高分子乳化剤が挙げられ
る。特に好ましい乳化剤は特開昭64−48801号公
報に記載されているカルボニル基含有高分子乳化剤であ
る。乳化重合において用いる重合開始剤としては過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの無機
過酸化物が好ましい。これらの無機過酸化物は、ロンガ
リット、L−アスコルビン酸、有機アミンなどの還元剤
を併用してレドックス開始剤として用いてもよい。
【0016】乳化重合における単量体の供給方法は、種
々の方法を用いることができる。例えば一括仕込法、モ
ノマー添加法、エマルジョン添加法等の種々の方法を用
いることができる。また、添加する単量体の組成を逐次
に変化させるシード重合法、又はパワーフイド重合法等
も用いることができる。また、乳化重合の際には、連鎖
移動剤を用て、所望の塗膜物性を得るために分子量を調
整することができる。その連鎖移動剤としては、例えば
各種のメルカプタン類、α−メチルスチレン、ハロゲン
化アルキル、アルコール類などが挙げられる。その配合
量は全単量体に対して好ましくは0.03〜5重量%で
ある。
【0017】本発明の塗料組成物における成分(B)で
あるアルコキシシリル基含有共重合体樹脂水性分散液は
具体的に次のようにして製造される。即ち、アルコキシ
シリル基含有ビニルモノマーを酸基を有する不飽和単量
体、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の
アルキルエステル、(メタ)アクリルアミドと溶液重合
して得られる酸基含有共重合体をアミノ化合物で中和
し、水に分散させることにより得られる。また、乳化剤
を用いて乳化重合させることによって製造することも可
能である。
【0018】上記のアルコキシシリル基含有ビニルモノ
マーとしては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルシラ
ン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ア
クリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)ア
クリロキシアルキルシラン;1個以上のビニル基とアル
コキシシリル基を有するポリウレタンオリゴマー、ポリ
エーテルオリゴマー、ポリアミドオリゴマー、エポキシ
オリゴマー、ポリエステルオリゴマー等のアルコキシシ
リル基を有する重合性オリゴマー等が挙げられる。
【0019】本発明の塗料組成物における成分(C)で
ある顔料は有機系顔料及び無機系顔料のいずれであって
もよく、またその両顔料を併用することもできる。ま
た、体質顔料及び着色顔料のいずれをも使用できるし、
さらにその両者を併用することもできる。その顔料の具
体例としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイ
カ粉、バライト、微粉末シリカ、ケイソウ土、ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸バリウム、炭酸マ
グネシウムなどの無機系体質顔料;酸化チタン、酸化亜
鉛、リトポン、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄土、
黄色酸化鉄、チタン黄、ベンガラ、酸化鉄粉、群青、酸
化クロムなどの無機系着色顔料;ハンザイエロー、パー
マネントイエロー、パーマネントレッド、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機系着色顔
料等が挙げられる。
【0020】これらの顔料は、成分(A)の樹脂水性分
散液に直接に添加することができるが、分散剤として後
述する成分(D)のアルド基又はケト基を含有するカル
ボニル基含有共重合体樹脂水性液を使用して顔料ペース
トにしてから添加するか、さらには他の顔料分散剤や増
粘剤等を用いて顔料ペーストにして添加するのが一般的
である。
【0021】本発明の塗料組成物における成分(D)で
あるカルボニル基含有共重合体樹脂水性分散液は、前記
したように、(イ)アルド基又はケト基を含有するカル
ボニル基含有不飽和単量体1〜30重量%と、(ロ)エ
チレン性不飽和カルボン酸10〜65重量%と、(ハ)
アクリル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエス
テル、ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ハロ
ゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン及び
エチレンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の不飽
和単量体5〜89重量%と、(ニ)前記(イ)〜(ハ)
の各単量体以外の不飽和単量体0〜50重量%との単量
体混合物の溶液重合によって得られたカルボニル基含有
共重合体樹脂水性液である。
【0022】前記の単量体(イ)のアルド基又はケト基
を含有するカルボニル基含有不飽和単量体としては、前
記した成分(A)のカルボニル基含有共重合体樹脂水性
分散液の調製に用いられる単量体について例示した単
量体と同様の単量体が使用される。単量体(イ)の配合
量は、共重合させる単量体(イ)〜(ニ)の合計量の1
〜30重量%、好ましくは3〜15重量%である。単量
体(イ)の配合量が少なすぎると、生成共重合体樹脂中
のアルド基又はケト基の含有量が少なくなり、その結果
として成分(E)のヒドラジン誘導体との反応によって
もたらされる架橋構造の密度が低下し、水性塗料組成物
の塗膜の耐水性が低下してくる。また、単量体(イ)の
配合量が多くなりすぎると、生成共重合体樹脂中の単量
体(ロ)の含有量が相対的に少ないものとなり、アルカ
リ添加によっても可溶化が不充分となるし、顔料との親
和性も低下し、顔料の分散性が悪くなる。
【0023】前記の単量体(ロ)のエチレン性不飽和カ
ルボン酸としては、前記した成分(A)のカルボニル基
含有共重合体樹脂水性分散液の調製に用いられる単量体
について例示した単量体と同様の単量体が使用され
る。単量体(ロ)の配合量は、共重合させる単量体
(イ)〜(ニ)の合計量の10〜65重量%、好ましく
は20〜50重量%である。単量体(ロ)の配合量が少
なすぎると、水性塗料組成物の顔料分散性及び貯蔵安定
性が悪くなる。また、単量体(ロ)の配合量が多くなり
すぎると、相対的に単量体(イ)の量が少なくなり、水
性塗料組成物の塗膜の耐水性が低下してくるし、顔料と
の親和性も悪くなる。
【0024】前記の単量体(ハ)の不飽和単量体として
は、前記した成分(A)のカルボニル基含有共重合体樹
脂水性分散液の調製に用いられる単量体について例示
した単量体と同様の単量体が使用される。単量体(ハ)
の配合量は、共重合させる単量体(イ)〜(ニ)の合計
量の5〜89重量%、好ましくは30〜70重量%であ
る。単量体(ハ)の配合量が少なすぎると、水性塗料組
成物の塗膜の耐水性が低下してくる。その理由は、必ず
しも明確でないが、多分、その生成共重合体樹脂が成分
(A)の共重合体樹脂水性分散液の樹脂や顔料との親和
性が悪くなるためではないか、と推測される。また、単
量体(ハ)の配合量が多すぎると、生成共重合体樹脂中
の単量体(イ)や単量体(ロ)の含有量が低下するた
め、水性塗料組成物の固化塗膜の耐水性が低下したり、
顔料の分散性が悪化したりする。
【0025】成分(D)のカルボニル基含有共重合体樹
脂水性分散液の調製においては、所望により前記の単量
体(イ)〜(ハ)以外の単量体(ニ)を配合することが
できる。単量体(ニ)の不飽和単量体としては、前記し
た成分(A)のカルボニル基含有共重合体樹脂水性分散
液の調製に用いられる単量体について例示した単量体
と同様の単量体が使用される。単量体(ニ)の配合量
は、共重合させる単量体(イ)〜(ニ)の合計量の0〜
50重量%の範囲である。単量体(ニ)の配合量が多く
なりすぎることは他の単量体の相対的含有量が少なくな
ることであり、その結果として、他の単量体によっても
たらされる効果が低下することになるので好ましくな
い。
【0026】本発明で使用する成分(D)のアルド基又
はケト基を含有するカルボニル基含有共重合体樹脂水性
液を得るための前記の(イ)〜(ニ)の不飽和単量体混
合物の重合は溶液重合又は乳化重合により行なわれる。
溶液重合に用いられる溶媒としては、特には限定されな
いが、生成共重合体樹脂の溶解性及び水との混合性の点
から水溶性又は親水性の溶剤が好ましい。その具体例と
しては、1〜4個の炭素原子を有するモノアルコール
類、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコール及びt−ブチルアルコール;エチレングリ
コール及びその誘導体、例えばエチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル;ジエチレングリコー
ル及びその誘導体、例えばジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル;その他1,4−
ジオキサンなどがあげられる。また、水を重合溶媒とし
て用いてもよい。これらの溶剤は1種類を用いてもよい
し、2種以上を適宜に併用してもよい。一般的には、沸
点が200℃以下の溶剤は重合後の留去、或いは乾燥ス
ピードの点で好ましい。
【0027】溶液重合用の重合開始剤の具体例として
は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リルなどのアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド
などの有機過酸化物系開始剤;アゾ系化合物;その他過
酸化水素、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物系開
始剤等が使用できる。これらの開始剤は溶媒への溶解度
等に応じて適宜に1種類を単独で使用してもよいし、2
種以上を適宜に併用することもできる。また、これらの
開始剤に、ロンガリット、L−アスコルビン酸、有機ア
ミンなどの還元剤を併用してレドックス開始剤として用
いてもよい。
【0028】また、乳化重合には乳化剤を使用して水溶
性の重合開始剤により重合を行なわせる方法や、ソープ
フリー重合により重合を行なわせる方法等が用いられ
る。その乳化剤としては、各種のアニオン性、カチオン
性及びノニオン性の乳化剤、さらには高分子乳化剤があ
げられる。特に好ましい乳化剤は、特開昭64−488
01号公報に記載されているカルボニル基含有高分子乳
化剤である。乳化重合において用いる重合開始剤として
は過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素な
どの無機過酸化物が好ましい。これらの無機過酸化物
は、前記したような還元剤を併用してレドックス開始剤
として用いてもよい。
【0029】乳化重合における単量体の供給方法は、種
々の方法を用いることができる。例えば一括仕込法、モ
ノマー添加法、エマルジョン添加法等の種々の方法を用
いることができる。また、添加する単量体の組成を逐次
に変化させるシード重合法、又はパワーフイド重合法等
も用いることができる。また、乳化重合の際には、連鎖
移動剤を用て、所望の塗膜物性を得るために分子量を調
整することができる。その連鎖移動剤としては、例えば
各種のメルカプタン類、α−メチルスチレン、ハロゲン
化アルキル、アルコール類などが挙げられる。その配合
量は全単量体に対して好ましくは0.03〜5重量%で
ある。
【0030】次に、本発明で使用する成分(E)の分子
中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有するヒドラジン
誘導体としては、例えば2〜10個、特に4〜6個の炭
素原子を有するジカルボン酸ジヒドラジド(例えば蓚酸
ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒド
ラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
ジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジ
ド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジ
ド)、2〜4個の炭素原子を有する脂肪族水溶性ジヒド
ラジン(例えばエチレン−1,2−ジヒドラジン、プロ
ピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジ
ヒドラジンなど)が挙げられる。
【0031】また、一般式
【化2】 (式中、Xは水素原子又はカルボキシル基であり、Yは
水素原子又はメチル基であり、Aはアクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル又は無水マレイン酸の各単位であり、BはAと共
重合可能な単量体の単位であり、また、k、m及びnは
下記の各式 2モル%≦k≦100モル% 0モル%≦(m+n)≦98モル% (k+m+n)=100モル% を満足する数を示す。)で表わされるポリマーも、その
ヒドラジン誘導体として使用できる。かかるポリマー
は、例えば特開昭55−6535号公報に詳述されてい
る。
【0032】本発明の水性塗料組成物は以上に詳述した
成分(A)〜成分(E)の各成分を含有するものである
が、各成分の配合割合について望ましい範囲がある。成
分(B)の不揮発分量は成分(A)の不揮発分量に対し
て1〜900重量%である。成分(B)の配合量が少な
すぎると耐候性、付着性の面で充分な効果が得られず、
また、成分(B)の配合量が多すぎると塗膜の耐久性の
面で劣り、水性塗料として適さなくなる。
【0033】成分(C)(顔料)の配合量は水性塗料組
成物の全不揮発分量に対する顔料濃度(PWC)で1〜
60重量%である。PWCが低すぎると塗膜の光沢性が
優れているが、隠ぺい性が不足する。一方、PWCが高
すぎると塗膜の光沢性が低下し、水性塗料として適さな
くなる。
【0034】成分(D)は、顔料分散剤としての作用を
すると同時に、水性塗料組成物の塗膜の乾燥後は、成分
(E)と反応して架橋結合を生じ、塗膜の耐水性を向上
せしめる作用をする。それで、成分(D)は通常の顔料
分散剤とは異なり、これを多量に添加しても乾燥塗膜の
耐水性の低下が少ないので、通常の顔料分散剤を用いる
場合の顔料に対する分散剤の添加量(通常、0.1〜2
重量%程度)よりも多量に添加することができる。そし
て、成分(D)を比較的に多量に添加すると、成分
(D)は顔料分散剤としての作用のほかにバインダーと
しての作用をさせることができるばかりでなく、光沢
性、特に鮮映性に優れた塗膜が得られる。
【0035】成分(D)の不揮発分の使用割合は、成分
(C)の量に対して0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜8重量%である。その使用割合が少なすぎると
充分な顔料の分散効果が得られないし、塗膜の光沢性、
鮮映性及び塗料の貯蔵安定性が低下してくる。また、そ
の配合量が多すぎると、それに見合う効果の向上が得ら
れないばかりでなく、耐水性が低下する。
【0036】成分(E)の配合量はヒドラジン誘導体中
のヒドラジノ基に対する成分(A)中及び成分(D)中
に含まれるアルド基又はケト基に基づく全カルボニル基
のモル比、すなわち(>C=O)/(−NHNH2 )の
モル比で、好ましくは0.2〜5.0、より好ましくは
0.3〜2.0となる量である。成分(E)の配合量が
少なすぎると、成分(A)及び成分(D)の各樹脂架橋
する架橋度が不充分となるため塗膜の耐水性が低下して
くる。また、成分(E)の配合量が多すぎてもそれに見
合うだけの耐水性の向上が得られないばかりでなく、塗
膜がもろいものとなったりする。
【0037】成分(E)の添加は、水性塗料製造工程の
うちの、成分(A)の重合工程及び成分(D)の重合工
程以外であれば、いつでもよいが、一般的には成分
(A)又は成分(D)のカルボキシル基が中和された状
態のものに添加することが、水性塗料組成物の貯蔵安定
性の点から好ましい。
【0038】本発明の常温乾燥型水性塗料組成物は、前
記した成分(A)〜成分(E)の他に、この種の水性塗
料に配合されることのある各種の添加剤、例えば増粘
剤、消泡剤、可塑剤、造膜助剤等を適宜に配合すること
ができる。本発明の常温乾燥型水性塗料組成物は、塗膜
の耐水性、光沢、付着性、耐候性に優れているので、ト
ップコート用塗料及び/又は無機質素材への下塗塗料に
適するものである。
【0039】
【実施例】以下に、成分(A)及び成分(D)の製造
例、実施例及び比較例をあげて本発明を詳述する。これ
らの例において、「部」は重量部を、また「%」は重量
%をそれぞれ意味する。
【0040】成分(A)の調製例1 温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、供給容器、
温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、下記組成
の混合物からなる乳化剤水溶液を装入した。 水 200部 エチレンオキシド20モル付加p−ノニル フエノールの硫酸半エステル塩の35%水溶液 (以下「アニオン性乳化剤水溶液」という) 5部 エチレンオキシド25モル付加p−ノニル フェノールの20%水溶液 20部
【0041】別に、供給物I及び供給物IIとして下記組
成の混合物を用意した。 供給物I: 水 200部 前記のアニオン性乳化剤水溶液 25部 アクリル酸 5部 ジアセトンアクリルアミド 14部 アクリル酸ブチル 205部 スチレン 242部 供給物II:水85部中に過硫酸カリウム2.5部を溶解
した水溶液
【0042】前記の乳化剤水溶液を装入した反応容器内
を窒素ガスで置換した後、前記の供給物Iの10%を加
え、その混合物を90℃に加熱した。次いで、供給物II
の10%を加え、同温度を保持しながら残りの供給物I
及び供給物IIを並行して3〜3.5時間かけて徐々に均
等に供給して重合させた。その供給の終了後にさらに
1.5時間90℃に保持して乳化重合を完了させた。乳
化重合の終了後に、28%アンモニア水を加えてpH8
に調整し、共重合体樹脂水性分散液を得た。この共重合
体樹脂水性分散液の不揮発分は48%であった。また、
この共重合体樹脂の造膜温度は25℃であった。この共
重合体樹脂水性分散液を後記の表1において共重合体樹
脂分散液A−1と記載する。
【0043】成分(A)の調製例2 成分(A)の調製例1で用いた供給物Iの代わりに、 水 200部 前記のアニオン性乳化剤水溶液 25部 アクリル酸 7部 ジアセトンアクリルアミド 40部 アクリル酸ブチル 190部 スチレン 229部 からなる混合物を用いた以外は成分(A)の調製例1と
同様にして共重合体樹脂水性分散液を調製した。この共
重合体樹脂水性分散液の不揮発分は48%であった。ま
た、この共重合体樹脂の造膜温度は25℃であった。こ
の共重合体樹脂水性分散液を後記の表1において共重合
体樹脂分散液A−2と記載する。
【0044】成分(D)の合成例1 温度調節器、いかり型攪拌器、還流冷却器、供給容器、
温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内にイソプロパ
ノール100部を装入した。別に、下記組成の混合物を
用意した。 イソプロパノール 100部 アクリル酸メチル 45部 アクリル酸ブチル 10部 アクリル酸 35部 ジアセトンアクリルアミド 10部 アゾビスイソブチロニトリル 4部
【0045】前記のイソプロパノール100部を装入し
た反応容器内を窒素ガスで置換した後、80℃に昇温し
てから、上記の混合物を2時間かけて徐々に添加しなが
ら同温度に2時間保って反応させた。反応の終了後、反
応生成物に10%水酸化ナトリウム水溶液198部及び
水350部を加えた後、湯浴温度80℃で20mmHg
の減圧下の加熱により、イソプロパノールと水との混合
物500部を留去して、カルボニル基含有共重合体樹脂
水溶液350部を得た。この樹脂水溶液は、PH8.
5、不揮発分含量32%の透明な溶液であった。このカ
ルボニル基含有共重合体樹脂水溶液を後記の表1におい
て共重合体樹脂水溶液D−1と記載する。
【0046】成分(D)の合成例2 反応容器に供給する混合物として イソプロパノール 100部 メタクリル酸メチル 13部 スチレン 5部 アクリル酸 25部 メタクリル酸 40部 ジアセトンアクリルアミド 17部 アゾビスイソブチロニトリル 4部 からなる混合物を用いた以外は成分(D)の合成例1と
同様にして反応させ、同様の後処理をしてカルボニル基
含有共重合体樹脂水溶液を得た。この樹脂水溶液は不揮
発分含量が32%の透明な溶液であった。このカルボニ
ル基含有共重合体樹脂水溶液を後記の表1において共重
合体樹脂水溶液D−2と記載する。
【0047】実施例1〜8及び比較例1〜3 成分(D)の合成例1又は合成例2で得られたカルボニ
ル基含有共重合体樹脂水溶液0部、2部又は5部(各実
施例、比較例については表1に示す量)、水15部、2
8%アンモニア水0.2部、20%ポリアクリル酸ナト
リウム水溶液2部、消泡剤(サンノプコ株式会社製の商
品名 SNデフォーマー315)1部及び顔料として酸
化チタン20部又はカーボンブラック3部(各実施例、
比較例については表1に示す量)をディスパーで混合し
て顔料ペーストを調製した。
【0048】得られた顔料ペーストに成分(A)の調製
例1又は調製例2で得られた水性樹脂分散液0部、10
部、30部、50部、55部又は60部(各実施例、比
較例については表1に示す量)、アルコキシシリル基含
有共重合体樹脂水性分散液としてアクリルシリコン水性
樹脂(中央理化工業株式会社製の商品名 リカボンドE
S−J547、NV=52%、MFT=5℃)0部、5
部、10部、30部、50部又は60部(各実施例、比
較例については表1に示す量)、アジピン酸ジヒドラジ
ド1.2部及びエチルセロソルブ4部を混合して水性塗
料組成物とした。これらの水性塗料組成物について下記
の塗膜光沢、初期付着性、塗膜耐水性及び塗膜耐候性の
各試験を実施した。
【0049】(a)塗膜光沢 塗料組成物をガラス板に湿潤厚さが150μmとなるよ
うに塗布し、20℃、65%RHで48時間乾燥させた
後、60°鏡面光沢(%)を測定した。 (b)初期付着性 塗料組成物をフレキシブル板(150×70mm)に刷
毛で2回塗りし、20℃、65%RHで7日間乾燥させ
た後、NTカッターで60°の角度で塗膜に傷を入れ、
ガムテープを貼り付けて急速にガムテープを剥がし、塗
面の状態を目視で下記の基準により評価した。 ○・・・ 全く剥がれが認められない。 △・・・ 25%未満の塗膜の剥がれが認められる。 ×・・・ 25%以上の塗膜の剥がれが認められる。
【0050】(c)塗膜耐水性 塗料組成物をフレキシブル板(150×70mm)に刷
毛で2回塗りし、20℃、65%RHで7日間乾燥させ
て試験片とした。この試験片を7日間水中に浸漬した後
の塗膜のブリスターの発生状態を目視により調べ、下記
の基準で評価した。 ○・・・ ブリスターの発生が全く認められない。 ×・・・ ブリスターの発生が認められた。
【0051】(d)塗膜の耐候性 上記の塗膜耐水性試験の場合と同様の方法で作成した試
験片を、南面30°屋外暴露試験台に取付け、1年間暴
露した後、水洗し、塗面を目視で下記の基準により評価
した。 ○・・・ 汚れが僅かで、光沢の低下が認められない。 △・・・ 汚れ又は光沢の低下が認められる。 ×・・・ 汚れ又は光沢の低下が著しい。 これらの水性塗料組成物の物性試験結果は表1に示す通
りであった。
【0052】
【表1】
【0053】表1のデータから明らかなように、各実施
例の水性塗料組成物は、比較例1〜3の水性塗料組成物
と較べて、塗膜光沢、初期付着性、塗膜耐水性及び塗膜
耐候性がバランスよく優れている。
【0054】
【発明の効果】本発明の常温乾燥型水性塗料組成物は、
塗膜光沢、初期付着性、塗膜耐水性及び塗膜耐候性がバ
ランスよく優れた塗膜を与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 131/02 C09D 131/02 133/06 133/06 133/20 133/20 147/00 147/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アルド基又はケト基を含有するカ
    ルボニル基含有不飽和単量体0.3〜20重量%と、
    エチレン性不飽和カルボン酸0〜10重量%と、アク
    リル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエステ
    ル、ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリ
    ロニトリル、飽和カルボン酸ビニルエステル、ハロゲン
    化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン及びエチ
    レンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の不飽和単
    量体55〜99.7重量%と、前記〜の不飽和単
    量体以外の不飽和単量体0〜15重量%との単量体混合
    物の乳化重合によって得られたカルボニル基含有共重合
    体樹脂水性分散液、 (B)アルコキシシリル基含有共重合体樹脂水性分散
    液、 (C)顔料、 (D)(イ)アルド基又はケト基を含有するカルボニル
    基含有不飽和単量体1〜30重量%と、(ロ)エチレン
    性不飽和カルボン酸10〜65重量%と、(ハ)アクリ
    ル酸又はメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエステル、
    ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニ
    トリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ハロゲン化
    ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン及びエチレ
    ンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の不飽和単量
    体5〜89重量%と、(ニ)前記(イ)〜(ハ)の各単
    量体以外の不飽和単量体0〜50重量%との単量体混合
    物の溶液重合又は乳化重合によって得られたカルボニル
    基含有共重合体樹脂水性液、及び (E)分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基(−NH
    NH2 )を有するヒドラジン誘導体の各成分を含有して
    おり、 成分(B)の不揮発分量が成分(A)の不揮発分量に対
    して1〜900重量%であり、成分(C)の量が全不揮
    発分量に対して1〜60重量%であり、成分(D)の不
    揮発分量が成分(C)の量に対して0.1〜10重量%
    であり、成分(E)の量が成分(E)中のヒドラジノ基
    に対する成分(A)中及び成分(D)中のアルド基又は
    ケト基に基づく全カルボニル基のモル比で0.2〜5.
    0となる量であることを特徴とする常温乾燥型水性塗料
    組成物。
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