JPH10155239A - 力率改善方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気回路の力率を改善して無効電力の減少と
共に電圧降下をも減じて損失を少なくすることを目的と
する。 【構成】 コンデンサーを回路に接続するときに変圧器
を通して行うことによりタップを設けて電力の使用状態
に応じて力率を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は変圧器の一次側より二次側の捲線数が多く、
その比をｎとしたものの二次側にコンデンサーを接続し
た場合コンデンサーにかかる電圧は一次側のｎ倍である
のに対し、一次側より見たコンデンサーの容量は接続さ
れたコンデンサーの容量のｎの二乗倍であって設備上コ
ンデンサーの容量は小さくとも効果が上ることを利用す
るためのものである。この発明の利用方法としては機器
等の使用に伴う力率を改善するとか伝送回路のインダク
タンスを打消して電圧降下を減少させるとか、又は低周
波の共振回路を構成させる等である。力率改善はコンデ
ンサーを必要箇所に取付けて行っているが大容量の特殊
機器は使用状態によって力率が変動するのでこれに追随
してコンデンサーの接続変更はかなり困難であるが、挿
入変圧器にタップを設けて位相計と連動させて抵抗型又
はインダクタンス型の切換装置を用いれば有効に操作が
出来て電源側への影響も減少され、電圧変動も軽減され
る利点がある。又この場合挿入変圧器を用いず電源用変
圧器内に三次捲線を設けこれにコンデンサーを接続する
ことも可能である。電力伝送回路ではインダクタンスに
よる電圧降下は電流値が大きいだけに損失も大きいの
で、コンデンサーを直列に入れてインダクタンスを減少
させることができる。即ちコンデンサーは挿入変圧器を
通して伝送回路に接続されるので問題点はどの位置に接
続するかであって、三線式の場合は平衡上伝送変圧器の
中点になると考えられる。三相式の内デルタ結線では変
圧器の捲線の中間か又は外線に接続するしかない。スタ
ー結線では接地点である共通接続点と各相変圧器の捲線
の間に接続する。いずれの方式にしてもインダクタンス
に発生している電圧に近い電圧が生じているのであるか
ら絶縁上や保守上の問題が生ずるので注意を要すると共
に回線の接地等による大電流の発生は考慮してコンデン
サー値を決定する。なおこの変圧器とコンデンサーの組
合せによるコンデンサー容量の見掛け上の増大は、磁性
体を用いない線輪と組合せて低周波の共振回路を容易に
構成できるので高周波の抑制等に利用し得る。以上述べ
たようにこの発明は利点が多く有効に使用し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は最も一般的な力率改善方式で１は電源用変圧
器、２は挿入変圧器、３はコンデンサー、４はタップ、
５は負荷である。第２図は電源変圧器の中にコンデンサ
ー接続用の捲線を設けたものである。第３図は送電回路
であって６はインダクタンスである。第４図と第５図は
三相式のデルタ結線、第６図は三相式スター結線のもの
で７は変圧器二次捲線で一次捲線は省略してある。第７
図は直列共振回路、第８図は並列共振回路で８は挿入変
圧器と同じもので９は磁心のないインダクタンスであ
る。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路に直列又は並列にコンデンサーを接
   続するに際して、変圧器（以下挿入変圧器という）を通
   して結合する時、二次捲線に直接又はタップを設けて、
   力率又は回路定数を改善する方式。
2. 【請求項２】 電源回路に二次捲線の捲数が多い挿入変
   圧器にコンデンサーを接続するか又は二次捲線にタップ
   を設けた上で接続する方式。
3. 【請求項３】 伝送用変圧器の中にコンデンサー接続用
   の捲線を設けての捲数は二次捲線数より多くし、この捲
   線に直接、又は捲線にタップを設けてコンデンサーを接
   続する方式。
4. 【請求項４】 挿入変圧器によりコンデンサーを回路に
   接続し回線のインダクタンスを減少させるとき、二線式
   では伝送変圧器の捲線の中央に三相式の場合のうちデル
   タ結線のときは伝送変圧器の各相の中に入れるか、又は
   外線に接続し、スター結線のときには共通接続点と各相
   の捲線の間に夫々挿入変圧器を接続して構成する方式。
5. 【請求項５】 コンデンサーの容量を増大させるように
   組合せた変圧器を他のインダクタンスと直列又は並列に
   接続して共振回路を作る方式。